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教育行政執行方針

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年5月22日更新

令和6年度 教育行政執行方針

 令和6年第1回定例会の開会に当たり、江別市教育委員会における教育行政の執行方針を申し上げます。

 国は、昨年6月に策定した教育振興基本計画において、「持続可能な社会の創り手の育成」と「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」の2つをコンセプトとして掲げるとともに、「グローバル化する社会の持続的な発展に向けて学び続ける人材の育成」や「教育デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進」など、5つの基本的方針と、「確かな学力の育成」、「生涯学び、活躍できる環境整備」など16の教育政策の目標を示したところであります。

 また、12月には、「こどもまんなか社会」の実現に向けて、幅広いこども施策を総合的に推進するための基本的な方針や重要事項を一元的に定めた、「こども大綱」が我が国で初めて策定されたところであり、すべての子ども、若者が、身体的、精神的、社会的に将来にわたって、幸福な生活を送ることができる社会を目指していくこととされております。

 当市では、本年4月からスタートする「えべつ未来づくりビジョン(第7次江別市総合計画)」において、まちづくりの基本理念に、「子どもの笑顔があふれるまち」を、さらに、「えべつ未来戦略」においては、戦略に「子どもが主役のまちをつくる」を掲げるなど、全国的に少子高齢化による人口減少が進む中、その対策の一つとして子育て支援と教育の充実を図るとされているところです。

 教育委員会では、こうした国の動きや市の方針を踏まえつつ、新たに策定した「学校教育基本計画」、「社会教育総合計画」など、教育関連の4つの個別計画に基づき、「確かな学力の定着を図る教育の推進」、「生きがいや心の豊かさを育む文化やスポーツ活動の充実」に向けて、学校教育、生涯学習、文化・スポーツに係る教育施策を進めていくこととしております。

 また、昨年5月の新型コロナウイルス感染症の5類移行を受け、それまで中止や縮小開催を余儀なくされていたイベントや行事などが再開し、多くの市民が参加することで、まちににぎわいが戻ってきたところであります。
 公民館や体育施設を所管する教育委員会といたしましては、引き続き、指定管理者をはじめとする各関係機関との連携の下、より多くの市民が気軽に参加できるイベント・事業の実施に努めていく必要があると考えております。

 こうした認識の下、「江別市教育大綱」の理念実現に向け、令和6年度における教育行政の基本方針と重点的な取組について、学校教育、社会教育、スポーツの順に、申し上げます。

 初めに、学校教育について申し上げます。

 令和6年度から開始となる「第3期江別市学校教育基本計画」で掲げる、目指す子ども像「夢を持ち、夢を語り、夢の実現に向けて 行動する子ども」の実現に向け、引き続き、様々な教育施策を推進してまいります。
 また、子どもたち一人ひとりが新しい時代を生き抜くために必要となる資質・能力の確実な育成・定着につながるよう、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な推進に努めてまいります。

 昨年4月から市内すべての公立小中学校で本格導入した小中一貫教育は、各中学校区において、義務教育9年間の教科系統表に基づく指導をはじめ、学習や生活の規律を小中学校で揃える一貫した指導、小学6年生の中学校登校や中学校教員による小学校への乗り入れ授業などの相乗的・補完的な指導など、各中学校区独自に特色のある取組が進められております。

 学校と地域が連携・協働し教育体制を構築することは、今後、ますます重要となることから、引き続き、系統性と一貫性を持った教育の推進に取り組むとともに、えべつ型コミュニティ・スクールの更なる推進に努めてまいります。

 ​あわせて、特別な支援や配慮を必要とする児童生徒が、個々の状況に応じた適切な教育を受けられるよう、教員の特別支援教育に関する専門性の向上を図るほか、児童が幼児教育等から小学校教育へと円滑に適応できるよう、幼児教育施設職員との合同研修会を開催するなど、連携強化に引き続き取り組んでまいります。

 また、これまで当市においても課題の一つとされてきた、児童生徒の自己肯定感や自己有用感の向上については、全国学力・学習状況調査において、一定の改善傾向が見られたところであり、引き続き、子どもたちが自らを含め、すべての人を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら持続可能な社会の創り手として成長できるよう、取組を進めてまいります。

 さらに、児童生徒の確かな学力の定着を図ることを目的としてAIドリルを導入するほか、教員が生徒と向き合う時間をこれまで以上に確保できるよう、自動採点システムを新たに導入するなど、「江別市教育情報化ガイドライン」に基づき進めてきた、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の更なる充実を図ってまいります。こうしたことは、教育デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に資する取組であると考えております。

 次に、生徒がスポーツや文化芸術活動に継続して親しむことができる機会を確保するため、国の方針に基づき、当市における部活動の在り方について、引き続き、関係団体などの意見を伺いながら検討するとともに、一部の種目において部活動指導員を導入してまいります。

 次に、様々な悩みを抱える児童生徒への支援を充実させるため、スクールカウンセラーの小学校への派遣時間を拡充するとともに、スクールソーシャルワーカーを増員し、相談体制を強化してまいります。

 ​また、いじめ防止対策では、昨年11月に改定した「江別市いじめ防止基本方針」に基づき、すべての児童生徒が安心して学校生活を送れるよう、いじめを許さない意識の醸成や援助希求的態度の育成に努めるとともに、市独自のいじめアンケート調査のほか、学校現場からの評価が高い「ハイパーQU検査」を小学校6年生に拡大して実施するなど、「いじめ見逃しゼロ」を目指し、いじめの未然防止、早期発見、早期対応に取り組んでまいります。

 さらに、4月から常設となる適応指導教室では、これまでの午前のみの開設時間を午後3時まで拡充するほか、各校で設置が進められている登校支援室へボランティアを派遣するなど、不登校又は不登校傾向にある児童生徒の教育の機会および居場所の確保に努めてまいります。

 次に、昨年の記録的猛暑を受け、小中学校における暑さ対策が求められており、児童生徒が涼をとることができるよう、現在、各校の保健室へのエアコン設置と移動式クーラーの整備を進めております。令和6年度は、さらに普通教室へのエアコン設置に向け、順次、小学校から設置場所等の調査・設計を進めてまいります。

 そのほか、学校施設の計画的改修と適切な維持管理、給食センター調理場老朽化への対策をはじめとした学校給食の在り方検討、小学校でのフッ化物洗口導入など、更なる教育環境の充実に取り組んでまいります。

 次に、社会教育について申し上げます。

 「第10期江別市社会教育総合計画」で定めた基本理念である「江別の風土を生かし、豊かで潤いのある地域社会を創造する人づくり」の実現に向け、引き続き、子どもから高齢者までのすべての市民が心身ともに健やかで充実した生活を営めるよう、多様な学習・文化芸術活動に触れる機会を提供するほか、市民が郷土に対する愛着や誇りを育めるよう、歴史文化資源を生かした郷土学習の推進など、江別の魅力を学ぶ機会の充実を図ります。

 令和6年度においても、引き続き、青少年の健全育成や生涯学習の推進、文化芸術の振興などの活動を行っている団体に対し、必要な支援を行うとともに、こうした団体と連携の下、多くの市民が参加し楽しんでもらえる各種事業やイベントを実施してまいります。

 また、改修を進めている旧町村農場は、「江別市旧町村農場保存活用整備方針」に基づき、多くの人が集い、学び、親しまれる魅力的な施設となるよう、展示内容を刷新し、売店の充実のほか、子どもたちの遊び場機能を加え、6月のリニューアルオープンを目指し準備を進めてまいります。

 姉妹都市交流においては、昨年、6年ぶりにアメリカ・グレシャム市から市長を代表とする訪問団が江別に来られ、教育交流に加え、経済交流について話し合われるなど、双方に友好を一層深めていく機運が高まったところであり、今年度再開した中学生・高校生による教育交流を継続して実施するほか、関係団体とも連携しながら、市民が国際交流に関わる機会の提供に努めてまいります。

 あわせて、今年度再開した友好都市・高知県土佐市との小中学生の相互訪問による教育交流について、学校と連携・協力しながら、参加する児童生徒だけでなく、受け入れする児童生徒にとっても、意義のある体験となるよう、事業の充実に努めてまいります。

 次に、開館から35周年を迎える情報図書館においては、より多くの市民に利用いただけるよう、本のセルフ貸出機等を本館および江別、大麻各分館に導入し図書館のデジタル化を推進することにより、利用者の利便性向上と業務の効率化を図り、地域住民の憩いの場となる図書館を目指してまいります。

 また、郷土の歴史を後の世代に正しく継承していくため、郷土資料館においては、文化財整理室に収蔵する歴史的文化資源を利活用したロビー展など、展示内容の充実を図るほか、令和6年度に開館30周年を迎えるセラミックアートセンターにおいては、国立工芸館をはじめとした関係機関との協力連携の下、桃山時代に発展した「志野(しの)」の第一人者である陶芸家・鈴木藏(おさむ)氏の軌跡をたどる展覧会の準備を進めてまいります。

 そのほか、市民が気軽に涼めるよう、各公民館のロビーにエアコン設置工事を進めているところであり、こうした暑さ対策のほか、社会教育施設においても、引き続き、長寿命化計画に基づき、老朽化した施設や設備の改修を計画的に進めてまいります。

 次に、スポーツについて申し上げます。

 「第7期江別市スポーツ推進計画」で定める基本方針の実現に向け、スポーツを「する」、「みる」、「ささえる」、「しる」ことができる機会の充実を図り、スポーツ活動を通じた市民の健康づくりや運動習慣の定着化を目指します。

 そこで、令和6年度においても、指定管理者と連携し、誰もが安心して利用できる体育館をはじめとしたスポーツ施設の適切な運営に努めるとともに、長寿命化計画に基づき、適正な施設改修を計画的に進めてまいります。

 また、当市の小中学生の体力は、コロナ禍前の平成30年度と令和4年度で比較すると、どの学年・性別においても低下し、さらに、同じくコロナ禍前後において、市内体育館の小中学生の個人利用者数が減っている状況を踏まえ、市内体育施設の小中学生の利用料を無料とするほか、関係団体と連携の下、子どもたちにとって魅力あるイベントを開催するなど、気軽に運動できる環境整備に努めてまいります。

 さらに、スポーツ合宿誘致では、市民全体、とりわけ子どもたちへの波及効果などを考慮し、トップアスリートに対する支援へと制度の見直しを行い、昨年9月に実施された競泳日本代表のアジア大会直前合宿においては、多くの市民がトップレベルの技術を目の当たりにする貴重な機会となったところです。

 本年9月には、日本水泳連盟主催の水泳イベント「水泳の日2024」が当市において開催され、パリオリンピック・パラリンピックに出場した選手との交流事業などが予定されております。そのほか、様々な競技の誘致活動や道内プロスポーツチーム等と連携し、市民がトップアスリートと交流できる機会を提供することで、スポーツ活動の活性化を図ってまいります。

 そのほか、夏休みの小学校プール開放においては、利用する子どもたちの安全対策を強化するため、監視体制の充実を図るほか、小中学校体育館の地域開放や特別支援学校フットサル大会への開催支援、スポーツ関連団体への支援など、各種スポーツ施策を進めてまいります。

 以上、令和6年度の教育行政執行に当たっての方針について申し上げましたが、教育委員会といたしましては、引き続き、子どもたちが安全・安心な環境の下で、豊かな人間性や思いやりの心を育む、笑顔あふれるまちを目指し、また、市民一人ひとりがいきいきと豊かな人生を送ることができるよう各種教育施策に取り組んでまいります。

 市民の皆様と議員各位の一層のご理解、ご協力を、心からお願い申し上げます。

 

 ・令和6年度 教育行政執行方針 [PDFファイル/153KB]

○各年度の教育行政執行方針

 ・令和5年度 教育行政執行方針 [PDFファイル/140KB] 

 ・令和4年度 教育行政執行方針 [PDFファイル/226KB]

 ・令和3年度 教育行政執行方針 [PDFファイル/133KB] 

 ・令和2年度 教育行政執行方針 [PDFファイル/182KB]

 ・令和元年度 教育行政執行方針 [PDFファイル/121KB]

 ・平成30年度 教育行政執行方針 [PDFファイル/208KB]

 ・平成29年度 教育行政執行方針 [PDFファイル/195KB]

○平成28年度までの江別市教育行政推進計画

 ・平成28年度江別市教育行政推進計画 [PDFファイル/220KB]

 ・平成27年度江別市教育行政推進計画 [PDFファイル/211KB]

 ・平成26年度江別市教育行政推進計画 [PDFファイル/211KB]

 ・平成25年度江別市教育行政推進計画 [PDFファイル/216KB]

 ・平成24年度江別市教育行政推進計画 [PDFファイル/208KB]

 ・平成23年度江別市教育行政推進計画 [PDFファイル/222KB]

 ・平成22年度江別市教育行政推進計画 [PDFファイル/230KB]

 

 

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