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平成30年度市政執行方針

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年3月1日更新

 ただいま上程されました、平成30年度予算案及びこれに関する諸案件をご審議願うに当たり、私の市政に対する基本的な考えと予算の大綱についてご説明申し上げます。

 平成30年度は、10年間の江別のまちづくりを定めた第6次江別市総合計画「えべつ未来づくりビジョン」の5年目、前期の最終年となります。

 「えべつ未来づくりビジョン」は、平成26年度を初年度として、江別市自治基本条例の下、「協働」を基本理念に、前半の5年間では、重点的・集中的に取り組む「えべつ未来戦略」を定め、市政運営の最大の課題である、少子高齢化・人口減少への対応を進めてまいりました。

 さらに、平成27年度に策定した江別版地方創生総合戦略では、経済の活性化なくして地域の発展はないとの考えの下、「しごと」と「ひと」が相互に好循環を生み出す各種施策を進めてまいりました。

 その結果、人口動態としては、平成28年に引き続き、平成29年も転入が転出を上回る社会増となり、人口減少に歯止めがかかる傾向が現れてきております。そこで、社会増となった2地区を見てみますと、大麻地区では、平成25年度から住み替え相談への対応を開始、さらに、平成28年度から地域おこし協力隊による住み替え相談窓口の開設や情報発信に取り組むなどにより、近年は転入超過傾向が続き、平成29年は人口増加となりました。

 また、野幌地区につきましても、江別の顔づくり事業の進展とともに、大型の住宅地開発が行われるなど、間もなく人口が増加に転じるという期待が持てるようになってまいりました。
その江別の顔づくり事業も、基盤整備が残すところ2年となり、既に整備が完了した北口周辺においては、今回初めて地元商業者などが実施したイルミネーションを前に、学生が写真を撮る姿が見られるなど、駅周辺も少しずつにぎわい始めてきております。こうしたことにより、「江別の顔」が目に見える形になり、市民の我が街に対する愛着も今後一層増してくるのではないでしょうか。引き続き南側の整備を計画的に進めることにより、2年後には南北市街地が形成された、人と環境にやさしい安全で安心なまち「のっぽろ」になるものと考えております。

 さらに、江別地区につきましても、「四季のみち」に隣接した環境を活かした大型店舗の開設が予定されるなど、新たな人の流れが生まれる兆しが見え始めております。このような新たな動きと、江別地区ならではの地域の活性化や人口の社会増に向けての方策をつなげていき、相乗効果を高めていくことも必要であると考えております。

 また、市内全域において、住宅を建てたいという需要が増加傾向にあります。その動きを後押しするため平成28年度から導入した住宅取得支援制度については、申込みの7割もの方が、家族の近くに住居を構える多世代の近居や同居をする方であるなど、当市が目標に掲げている、世代間が助け合う共生社会に向けた政策に貢献するとともに、人口の社会増につながっているものと考えております。

 一方、経済の面では、全国的な景気の回復基調の中、小規模企業の多い当市の景況は、依然として景気回復を実感するまでには至っておらず、更なる経済活性化に向け、企業誘致などの産業振興を最優先に取り組んでまいりました。そのような中、「EBRI」や「都市と農村の交流センターえみくる」の開設は、多くの集客が期待できる商業施設や農産物直売所のオープンなどに波及し、市内の各地区において、新たな動きが活発になりつつあります。特に昨年、地域の農業者が共同して開設した「野菜の駅ふれあいファームしのつ」は、評判も良く、集客面でも実績を残すなど、新たな農業のビジネスモデルを示してくれたのではないでしょうか。

 次に、地域経済のバロメーターとなる交流人口に関しましては、平成28年度は「EBRI」のオープンもあり、23年ぶりに観光客が100万人を超えましたが、平成29年度は再び100万人を割ることが見込まれております。江別を訪れる観光客数が安定的に推移するためには、まだまだ工夫をこらして江別の魅力を創出し、発信していく必要があります。そのため、「江別市観光振興計画」の策定の下、本年を江別の「観光元年」と位置付け、観光により江別の良さを多くの人に知ってもらい、そのことが他の産業への波及効果をもたらし、市内経済の好循環を生み出すような実効ある新たな取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 以上、第6次江別市総合計画の4年間の人口動態や、経済の状況について申し上げましたが、総合計画という種から、まだまだ小さな芽かもしれませんが、成果という芽が着実に芽吹き始めております。これらの芽を、市民と力を合わせて大事に育て、大きな幹へと成長させなければなりません。

 その基本は、市民の健康にあります。昨年4月には「健康都市えべつ」を宣言いたしました。私は、これまで社会保障費の増大が予想される2025年問題への対応、さらには、高齢者人口がピークに達する2040年代への対応として、市民一人ひとりが自らの健康は自ら守るとの考えの下、健康寿命の延伸が重要と申し上げてまいりました。さらに、これまで平均寿命80歳程度を前提とした人生のステージは、100歳へ見直さなければならない時代に入ったと言われております。少子高齢化と人口減少が同時に進行する当市にとっては、市民の健康寿命の延伸に合わせて、高齢になっても働いたり活動したりできるまちを目指すことが、持続可能な社会をつくる前提となります。健康という観点から、「学ぶ」「仕事」「余生」というライフステージの社会構造を変えていかなければなりません。

 そのためには、高齢者や障がい者、若者など、さまざまな主体が交流しながら、いきいきと暮らす「共生のまちづくり」を目指していく必要があると考えております。その対応の一つのモデルとして昨年3月に策定した「江別版生涯活躍のまち構想」と連携させながら、市を挙げて誘致活動を続けている道立高等養護学校の早期実現に向けて引き続き努力してまいります。

 一方、市の課題に市立病院の再生があります。市立病院は、平成29年3月に策定した「新公立病院改革プラン」に基づき、医療体制の整備、包括医療費支払い制度(DPC)の導入などによる収益増と経費の削減による経営効率化を進めてまいりました。しかし、診療報酬改定や新専門医制度の導入など、毎年のように繰り返される様々な制度改正の影響を受け、計画どおりに進んでいない現状にあります。

 今後におきましては、この4月から施行される診療報酬改定の影響と、これまで1年間の具体的な経営分析を行う中で、議会での論議を踏まえつつ、市立病院の医療サービスのあり方などを検討する必要があると考えております。

 ただいま申し上げましたように、前期の4年間で、人口の社会増や観光誘客などの成果が現れてきた反面、市立病院の経営課題も深刻化してまいりました。現れてきた成果を更に成長させるとともに、課題に対しては先送りすることなく正面から取り組み、後期の計画につなげていく必要があると考えており、平成30年度においては、「えべつ未来づくりビジョン」の前期最終年、仕上げの年として、その基本理念である、

「安心して暮らせるまち」

「活力のあるまち」

「子育て応援のまち」

「環境にやさしいまち」

の4つの柱を基本とし、4つの「未来戦略」を江別版地方創生総合戦略や個別計画と連動させながら、各施策を推進してまいります。

 そこで、平成30年度の市政を担当するに当たり、第6次江別市総合計画「えべつ未来づくりビジョン」の基本理念に従って、私の基本的な考えについて申し上げます。

 まず1点目は、「安心して暮らせるまち」であります。
 市民の誰もが健康で安心して暮らせるまちづくりのため、「健康都市宣言」に基づき、健康に関する意識を高め、健康状態を把握し、生活習慣を見直したり、地域ぐるみで健康づくりに取り組んだりすることによって、元気で健やかに毎日を送ることのできる「健康寿命の延伸」に向けて取り組むことが重要です。

 そのため、各種健(検)診の充実や食生活の改善啓発、E-リズムや介護予防教室など運動機能の向上、小中学生への健康教育や食に関する指導などに一層取り組んでまいります。

 また、高齢者や障がい者・障がい児に対する支援に努めるほか、紙おむつを使用している要介護者や障がい者に対するごみ処理手数料の減免対象を拡大してまいります。さらに、江別版生涯活躍のまち構想や地域包括ケアシステムの構築などを進めることにより、生涯を通じて元気で健やかに暮らせるまちづくりを目指します。

 また、誰もが、この住み慣れた江別でいつまでも暮らし続けたいと思えるようなまちであり続けるためには、安全な生活環境や都市基盤によって、安心して過ごすことのできるまちづくりを進めることが重要です。

 そのため、完了まで残り2か年となった江別の顔づくり事業の都市基盤の整備を着実に推進してまいります。また、江別市に住みたい、定住したい方への支援のため、引き続き住宅取得支援制度の活用を図るほか、大麻地区の住み替え支援などにより多世代が居住するまちづくりに取り組んでまいります。また、現在策定中の「地域公共交通網形成計画」に基づき、住民の足として欠かせないバス路線を始めとした持続可能な公共交通網の形成に向けて取り組んでまいります。さらに、地域の生活環境に影響を及ぼす空き家がもたらす課題の解消に向け、「空家等対策計画」に基づき、空き家の有効活用や、適切に管理されていない空き家の解消に取り組んでまいります。

 また、東日本大震災や熊本地震、さらには、近年の大雨災害の経験を踏まえ、災害に強く、安心して暮らせるまちづくりを求める市民の意識は、なお一層高まっております。防災力の強化は今後も重要課題と捉え、取り組まなければなりません。
そのため、水害を想定した総合防災訓練などにより地域防災力の向上に努めるほか、「江別市耐震改修促進計画」に基づく、木造住宅の耐震改修補助制度の活用を図ってまいります。また、災害発生に迅速に対応するため、引き続き、消防車両を計画的に整備してまいります。

 2点目は、「活力のあるまち」であります。
 地域の活力を維持していくためには、人口減少を食い止め、「しごと」が「ひと」を呼び、「ひと」が「しごと」を呼び込む好循環を確立していくことが重要であり、更なる産業振興による経済活性化に取り組んでいく必要があります。

 そのため、「江別市観光振興計画」に基づき、江別観光の軸である「食」を中心とした各種PRや販路拡大などに取り組むほか、昨年4月にオープンした「都市と農村の交流センターえみくる」において、地産地消にこだわったイベントや6次産業化支援に取り組むなど、観光と農業が連携した各種振興策を進め、相乗効果を高めてまいります。

 また、引き続き商店街や地元企業などの様々な活動への支援・PRに努めるとともに、企業誘致、総合特区を推進するほか、女性や学生など新たな経済活動の担い手の育成に取り組んでまいります。

 さらに、経済の活性化だけではなく、生きがいや心の豊かさを大切にし、文化やスポーツ活動を充実させることで、誰もがいきいきと健康で暮らせる、活気あふれるまちづくりにつなげていくことが重要です。

 そのため、芸術・文化や学習活動の機会創出やスポーツ環境の整備などのほか、2020年のオリンピック・パラリンピックなど世界規模のスポーツ大会開催を契機に合宿誘致を進め、市民とスポーツ選手との交流を図るなど、引き続き「江別市社会教育総合計画」と「江別市スポーツ推進計画」に基づき、生涯学習・文化・スポーツの充実を図ってまいります。

 3点目は、「子育て応援のまち」であります。
 未来を担う子どもたちが心豊かに元気で育つことができるためには、安心して子どもを産み育てられ、働くことを希望する親は不安なく仕事に向かうことができ、子育てが楽しいと思えるまちを目指していくことが重要です。そのために「えべつ・安心子育てプラン」で示されているニーズ量を見直し、大きく増加している保育ニーズ等に着実に対応しながら、子育て環境や教育の充実を図っていく必要があります。

 そのため、保育の待機児童解消に向けて、認定こども園や小規模保育施設、事業所内保育施設などによる受け皿の拡大を一層進めていくほか、今後市内でも新たに開設される企業主導型保育の取り組みを更に促進するため、企業への働きかけやPRに取り組んでまいります。また、子育てひろば「ぽこあぽこ」をはじめとした親子の交流や遊びの場の提供、スマートフォン用アプリによる子育て情報配信、病児・病後児保育、保育料の独自軽減などを引き続き行ってまいります。さらに、引き続き放課後児童クラブの運営体制の充実に努めるほか、待機児童の発生が見込まれる小学校区の児童クラブに併設する児童センターにおいて、待機児童が学校からランドセルのまま直接来館できるよう、受入れ体制の充実を図ってまいります。

 また、安心して子育てできるまちを目指すためには、子どもたちが心豊かに学び、確かな学力と健やかな体を育成できる教育環境を整えることが重要です。

 そのため、引き続き、学校・家庭・地域が連携するコミュニティ・スクールや学習サポート、 大学の協力による体力向上事業などに取り組むほか、学習効果を高めるためのデジタル教科書やタブレット型パソコンの整備を進めてまいります。また、当市が早くから取り組んできた小学校1年生からの外国語教育では、指導助手を増員するなど、充実を図ってまいります。さらに、いじめ・不登校などの問題の解消に向けた支援を行うスクールソーシャルワーカーの配置を充実させるなど、引き続き、子育て世代が江別市に住みたい、住み続けたいと思えるよう、子育てと教育が連携した施策を体系的に進めてまいります。

 4点目は、「環境にやさしいまち」であります。
 持続可能な社会を構築していくためには、あらゆる施策において環境を強く意識しながら取り組むことが不可欠です。「江別市環境管理計画」、「江別市緑の基本計画」などにより、緑豊かで良好な環境を確保し、将来の世代へ継承していくことを目指し、これまで循環型社会や低炭素型社会の実現、再生可能エネルギーへの転換に向けた取り組みを進めてきたほか、身近な地域環境にも目を向け、野幌森林公園や石狩川など江別市特有の豊かな自然環境を守る取り組みを進めてまいりました。今後も環境にやさしいまちづくりを進めるため、次代を担う子どもたちに、地球や地域の環境について考えることの大切さを伝え、人と自然が共生するまちを目指していかなければなりません。

 そのため、引き続き、子どもや市民を対象とした環境講座などによる環境保全への意識啓発に取り組むとともに、生ごみ減量化の普及啓発、市民植樹などによる地域の緑化、市有施設や自治会防犯灯のLED化、江別の顔づくり事業における地中熱ヒートポンプによるロードヒーティングなどを進めてまいります。

 最後に、「えべつ未来づくりビジョン」の基本理念の4つの柱を支える根幹は、「協働のまちづくり」であり、また、江別の魅力あるまちづくりを知ってもらうシティプロモートを進めることが重要です。

 市民一人ひとりが自治の主役として、市政に関する情報を共有し、自らの責任において主体的に考え、積極的にまちづくりに参加・協働するなど、市民によるまちづくりを進めることが、江別市自治基本条例に定める市民自治の基本理念です。この理念を常に意識しながら市政の構築に努めるとともに、江別市自治基本条例と、江別市市民参加条例を一層市民に浸透させていくための努力を、これからも続けていく必要があります。

 そのため、これまで以上に市民参加を促進するためのPRに努めるとともに、小中学生への啓発や市民活動団体への支援を図るほか、自治会活動の活性化に向けて、女性の自治会参加の促進や自治会館修繕等への支援などに取り組んでまいります。

 また、江別市内にある4つの大学では、学生が市内の各種イベントに積極的に参画するなど、協働のまちづくりを進める中で重要な役割を果たしつつあります。今後、市内大学の学生がより一層地域にとけ込み、卒業後も地域に残りたいと思ってもらえるまちを目指すため、大学が行う地域活動や地域課題の研究、えべつ市民カレッジなどの市民向けの事業などを支援し、大学が活躍するまちづくりを進めてまいります。

 江別の魅力を発信するシティプロモートにつきましては、人口減少を食い止めるため、江別を訪れたい、江別に住みたいと思ってもらえるよう、子育て・教育や住宅など各分野が連携したプロモーションに努めてまいりました。その結果、観光客の増加や、転入人口の増加につながり始めており、今後も、シティプロモーションによる魅力のPRを意識しながら各種施策を展開していくことが不可欠であると考えております。

 そのため、更に工夫をこらしたPR活動を展開していくほか、「江別市観光振興計画」に基づく「食」と「農」を中心とした観光振興との相乗効果を図りながら、江別市の魅力・特色を効果的にアピールするシティプロモーションを、市民や企業、行政などが一体となって推進し、人口減少を克服して住みよく活気あるまちの実現を目指してまいります。

 次に、平成30年度の江別市予算案の大綱について申し上げます。

 国においては、新年度予算を経済再生と財政健全化を両立する予算と位置付け、人生100年時代を見据えた人づくり革命や、持続的な賃金上昇とデフレからの脱却につなげるための生産性革命を政策の柱に据えるとともに、一般歳出の伸びを経済・財政再生計画に沿って抑制することとしております。

 また、平成30年度の地方財政計画では、地方交付税は、地方税の増収などにより減少が見込まれ、地方一般財源総額は、前年度と比較し0.1%の微増にとどまったところであります。

 そこで、江別市の予算編成でありますが、第6次江別市総合計画の前期最終年次の予算として、人口減少下における持続可能なまちづくりを柱に、現下の厳しい財政状況を踏まえ、義務的経費を除くすべての事業を対象とした削減目標を設定し、事業の優先度や緊急度などを勘案して、編成したものであります。

 その結果、平成30年度の各会計予算規模と前年度当初予算との比較においては、

 
一般会計435億5,000万円0.9%の減
特別会計242億5,500万円9.5%の減
企業会計179億7,646万3千円2.4%の減
合計857億8,146万3千円3.8%の減

となるものであります。

 以下、平成30年度の予算案の概要について申し上げます。 

 第1に、「自然・環境」について申し上げます。
 江別市の豊かな自然や地域の環境を次代に引き継いでいくため、地球温暖化対策、地域環境の保全、水と緑の保全、ごみの減量化・資源化などの課題に対応するとともに、市民・事業者・行政との協働により環境保全に取り組み、自然と調和した安全で快適な生活環境づくりを進めてまいります。

 そこで、子どもたちに環境問題について、より興味や関心を持ってもらえるよう、引き続き環境教育を積極的に推進するほか、石狩川300万本植樹への参加や市民植樹、街路樹の補植などにより、緑化を推進するとともに、美しい街並みを創出するため、自治会などが取り組む「花のある街並みづくり」を支援してまいります。

 また、ごみの減量化・資源化などを更に進めるため、引き続き家庭からの生ごみ排出量を減らすための講習会を実施するほか、古着や古布、使用済み小型家電の資源化に取り組んでまいります。

 さらに、新たに建設に着手する新栄団地D棟においても、引き続き再生可能エネルギーの導入のために太陽光パネルを設置するとともに、江別の顔づくり事業における地中熱ヒートポンプによるロードヒーティングなどを進めてまいります。

 第2に、「産業」について申し上げます。
 地域における活発な産業活動は、雇用を創出して活気のあるまちをつくります。大都市に隣接している立地条件を活かした都市型農業の推進、地域の特性を活かした産業間連携や産学官連携等による商工業の振興と、地域資源の掘り起こしによる観光振興などの施策を進めることによって地域経済を活性化し、新しい産業振興策の展開に取り組んでまいります。

 そこで、特に観光振興においては、本年を「観光元年」と位置付け、今年度大幅に内容を見直して策定する観光振興計画に基づき、新たに日帰り周遊型の観光商品等の開発を進めるとともに、観光振興を担う人材を育成するワークショップの開催などにより、交流人口の拡大につなげてまいります。

 また、「EBRI」内の江別アンテナショップGET’S(ゲッツ)において江別の観光・特産品の魅力を発信するほか、新たに作成する江別の魅力発信マップや、地域おこし協力隊の活動により、更なる観光誘客を目指してまいります。

 次に、都市型農業の推進では、引き続き「都市と農村の交流センターえみくる」を拠点に、地域おこし協力隊の活用により、農業者が取り組む6次産業化を支援するとともに、地元の農畜産物を使った新商品開発への支援を行ってまいります。

 また、「江別市食育推進計画」に基づく小中学生の食育事業では、小学生が、引き続きほ場での農業体験とえみくるでの調理体験を行うなど、内容の充実に努めるとともに、中学生においては、地元の食材を使ったレシピコンテストなどを実施してまいります。

 次に、「北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区」については、これまでの成果をもとに、新たに輸出・海外展開への支援として、国際認証の取得や海外向け商品開発への支援を拡充するとともに、市内の食関連企業による海外市場開拓や機能性食品開発を引き続き支援してまいります。

 また、商店街の振興や地域経済活性化のため、引き続き新商品開発や地域イベント開催などへの補助を行うほか、商店街参入促進に向けたセミナーの開催や相談事業に取り組んでまいります。

 さらに、市内の産業や観光などの情報を広く市内外に発信するため、プロモーション冊子の発行によりPRを強化するとともに、引き続き「江別市企業立地等の促進に関する条例」に基づき、市内企業への支援や企業誘致を進めてまいります。

 次に、雇用においては、大学生の就業体験や潜在労働力の掘り起こしのため、引き続き市内企業による大学生有給インターンシップの受け入れを支援するとともに、女性の就労支援としては、実習を含めた有給研修のほか、ハローワークとの共催による就職支援セミナーを実施してまいります。

 第3に、「福祉・保健・医療」について申し上げます。
 すべての市民が生涯を通じて健康に過ごせるよう、健康意識の向上と健康づくりに努め、病気やケガの際には、必要な治療が迅速かつ適切に受けられるよう医療体制の安定的な運営を図ります。さらに、高齢者や障がい者の方々が、地域でいきいきと自立した生活を送ることができるよう、サービスの充実を図るとともに、市民の地域福祉への理解を深め、人材を確保することで、地域全体で支え合う体制づくりを推進してまいります。

 そこで、健康都市宣言に基づき市民の健康意識の向上を図るため、新たに食と健康に関する実態調査を実施するとともに、その結果に基づく生活習慣病予防に向けた野菜摂取の推進事業など、より具体的な取り組みをスタートさせてまいります。

 また、子どもたちの健康づくりを推進するため、中学生を対象として、新たに保健師による健康教育を行い、生活習慣病の予防や食生活の改善などの健康指導を強化してまいります。

 さらに、がんの早期発見、早期治療による重症化予防のため、新たに集団検診において、インターネットでの予約を可能とするなど、市民がより受診しやすい環境づくりに努め、受診率の向上を図ってまいります。

 また、国民健康保険事業については、引き続き特定健診の受診率向上に向け、各種健診の受診に積極的に取り組む自治会を支援するとともに、データヘルス計画に基づき、効果的な保健事業の推進に努めてまいります。

 次に、高齢者や障がい者の福祉においては、介護保険や後期高齢者医療制度、障害者福祉制度などの安定的な運営に努め、「江別市地域福祉計画」や「江別市高齢者総合計画」、「障がい者支援・えべつ21プラン」に基づき、高齢者や障がい者の生活を地域で支えるための取り組みを進めてまいります。
また、医療的ケアが必要な障がい児等への対応として、新たに国の制度に基づき、人員配置基準を超えて看護師の配置を行う児童発達支援事業所等を支援してまいります。

 さらに、在宅で紙おむつを使用する障がいのある方や介護を必要とする方の生活を支援するため、ごみ処理手数料(家庭系廃棄物処理手数料)の減免対象範囲の拡大を図ってまいります。

 次に、市立病院においては、「新公立病院改革プラン」に基づいた経営改善を着実に進めるとともに、こうした病院改革の取り組みなどについて積極的なPR活動を行い、市民の理解を図ってまいります。

 第4に、「安全・安心」について申し上げます。
 交通安全や防犯活動の推進、安全で快適な社会環境を築いていくため、防災訓練や自主防災組織の拡充など、地域の防災力向上に向けた各施策を計画的に進めるとともに、消防・救急体制の充実を図り、災害に強く、誰もが安心して暮らせるまちづくりを進めてまいります。

 そこで、地域防災力の強化を図るため、引き続き関係機関との連携により総合防災訓練や避難所運営訓練を実施するとともに、防災あんしんマップの全戸配布や、災害対応物品の整備など、防災対策を進めてまいります。

 また、消防・救急体制の充実では、はしご付消防自動車や小型動力ポンプ付積載車の計画的な更新整備を進めるほか、火災予防や応急手当の普及啓発に努めてまいります。

 さらに、地震による建築物の倒壊被害を未然に防止するため、建物の耐震化に係る補助メニューの拡充や補助の上限額の引き上げにより、民間住宅の耐震化を促進してまいります。

 次に、空き家対策については、今年度策定する空家等対策計画に基づき、特定空家の認定などの作業を進め、適切に管理されていない空き家の解消に努めてまいります。

 また、自治会防犯灯のLED化を引き続き推進するため、LED灯の設置費補助や奨励金制度を継続するとともに、公共街路灯や市有施設の照明についても、LED化を進めてまいります。

 第5に、「都市基盤」について申し上げます。
 駅を中心としたにぎわいの創出や、誰もが安心して過ごすことのできるまちづくりを進めるため、市街地や道路環境の整備、公共交通の利便性向上などにより、暮らしやすさを実感できる都市基盤の形成を進めてまいります。

 そこで、中心市街地の活性化と、コンパクトなまちづくりを目指す江別の顔づくり事業については、引き続き野幌駅南通や都市緑地等の整備、野幌駅南口駅前広場の整備など、街路事業や土地区画整理事業を計画的に進めてまいります。

 また、高砂駅北側の安全確保のため、送迎用停車場の供用開始に向け準備を進めてまいります。

 次に、市民の足である公共交通を持続可能なものとするため、新たに策定する地域公共交通網形成計画等に基づき、市内バス路線の再編や利用促進に向けた検討をより具体的に進めるとともに、公共交通を支えている路線バス事業者への運行費補助を継続してまいります。

 また、「同居・近居・多子世帯」の住宅取得支援の充実を図り、引き続き定住・転入を促進してまいります。

 さらに、高齢者世帯が多い大麻地区をモデルとした住環境対策として、引き続き相談窓口を開設し、地域おこし協力隊による住み替え支援に努めてまいります。

 次に、低廉で良質な市営住宅の供給では、引き続き住環境の改善を図るための改修を進めるほか、高齢者や子育て世代などにも配慮した新栄団地D棟の建設に着手してまいります。

 また、安全で快適な道路環境を確保するため、生活道路の整備や改修を進めるとともに、自治会、除排雪事業者、市による3者懇談会の開催など市民との協働の下で、除排雪事業や自治会排雪支援事業など、引き続き雪対策の充実に努めてまいります。

 次に、上下水道の整備においては、災害に強く安定した給水を行うため、基幹管路の耐震化や老朽配水管の布設替え、上江別浄水場の設備更新等を計画的に進めるとともに、下水道施設の改築や更新、耐震化に向けた調査などを行い、安全で快適な生活環境の整備を進めてまいります。

 第6に、「子育て・教育」について申し上げます。
 まず、子育てでは、安心して子どもを産み育てられ、就労と子育ての両立ができるまちづくりを進めてまいります。

 そこで、保育の待機児童解消対策として、年間を通じた待機ゼロを目指すため、よつば保育園の定員拡大や、やよい保育園での一時預かり事業をスタートさせるほか、認定こども園等の整備に対し支援するなど、保育環境の充実を図ってまいります。

 また、保育環境の更なる充実を図るため、企業主導型保育施設の開設に向け、企業への働きかけやPRを行うなど、民間事業者の参入促進に努めてまいります。

 さらに、「えべつ・安心子育てプラン」に基づき、引き続き保育料の独自軽減を実施してまいります。

 また、児童の放課後対策として、民間放課後児童クラブの拡充を支援するほか、待機児童対策として、児童クラブに併設する児童センターにおいて、新たに待機児童を対象とするランドセル来館による受け入れを行うことにより、子育てと就労の両立を支援してまいります。

 さらに、地域での遊びや交流の場を提供するため、引き続き子育てひろば「ぽこあぽこ」の運営や、出前型のあそびのひろば事業を実施してまいります。

 また、社会問題化している子どもの貧困問題への対応として、新たに実態把握のための調査事業を実施してまいります。
次に、教育では、それぞれの子どもが持つ個性を尊重しつつ確かな学力の定着に努め、子どもたちが多様で変化の激しい社会を生き抜いていく力を養成し、次代を担う心身ともに健康な子どもたちを育ててまいります。

 そこで、学力の向上では、教育用パソコンの更新にあわせたタブレット型パソコンの導入や、これまでの算数・数学に加え、国語のデジタル教科書の全学年への導入など、ICT教育の推進に必要な教育環境の充実を図ってまいります。

 また、小学校における外国語活動の一層の充実と、新学習指導要領における外国語教育の本格実施を見据えた体制強化のため、外国語指導助手の増員を行ってまいります。

 さらに、小中学校学習サポート事業による補充的学習を継続して実施するほか、特別な支援を必要とする児童生徒への対応のため、特別支援教育支援員の増員と、必要な設備、備品等を整備してまいります。

 また、いじめや不登校などの問題への対応として、スクールソーシャルワーカーを増員し、児童生徒や保護者等に対する支援体制を強化してまいります。

 第7に、「生涯学習・文化」について申し上げます。
 市民が生涯にわたって、心身ともに健やかで充実した生活を営めるよう、学習・文化・スポーツを気軽に行える場を提供してまいります。

 また、長い歴史を持つれんが産業や文化・歴史遺産を通じて、市民のふるさと意識の醸成を図ってまいります。

 そこで、多くの市民に学習機会を提供するため、引き続き市内大学の自主公開講座とふるさと江別塾とを合わせた「えべつ市民カレッジ」を実施してまいります。

 また、優れた芸術文化に触れる機会を提供するため、セラミックアートセンターにおいて、東京国立近代美術館工芸館との連携により、近現代工芸作品を鑑賞する企画展を開催するほか、引き続き市民の主体的な芸術文化活動を支援してまいります。

 さらに、スポーツ選手と市民との交流などを通じたスポーツの振興を図るため、引き続き合宿団体への支援などを行い、スポーツ合宿誘致を推進してまいります。

 また、子どもたちの科学文化への興味を深めるため、ノーベル化学賞を受賞した鈴木章先生の功績をたたえる顕彰額を製作し、市内の小中学校及び高校などへ寄贈する取り組みを支援してまいります。

 第8に、「協働」について申し上げます。
 江別市自治基本条例の理念に基づき、市政への市民参加を進めるとともに、市民、自治会、市民活動団体、企業、大学などの各種団体と連携して魅力ある協働のまちづくりを推進してまいります。

 そこで、地域での交流や環境美化などの活動に取り組む自治会を引き続き支援するほか、自治会活動や協働を担う人材の育成に努めるとともに、協働のまちづくりを実践する市民活動団体等の取り組みを支援してまいります。

 また、地域活動の拠点となる自治会館等の整備に関しては、修繕費用に係る補助要件の緩和や、建替え時における既存建物の解体・撤去費を補助対象に加えるなど、補助制度の充実を図ってまいります。

 さらに、未来のまちづくりを担う子どもたちに協働の理念を知ってもらうため、引き続き小中学生向けに啓発用パンフレットの配布や出前講座を実施するほか、新たに協働子どもワークショップを開催し、啓発に努めてまいります。

 また、制度の導入から3年目を迎える地域おこし協力隊に関しては、国の制度に基づき、新たに隊員の市内での起業を支援してまいります。

 さらに、江別の知的資源である4大学との連携の下、大学教員による調査研究事業を引き続き支援するとともに、学生による地域活性化への取り組みに対しては、補助枠を拡充し、支援してまいります。

 また、市内大学に通う学生の地域活動などへの参加を促進し、若者の地域定着を図るため、引き続き道内8自治体の広域連携による取り組みを推進するほか、若い世代の婚活を支援するため、独身男女の出会いの場となるイベントを開催してまいります。

 さらに、土佐市との友好都市提携40周年を記念した交流事業を実施してまいります。

 第9に、これまでの8つの政策を支える「計画推進」について申し上げます。
 まちづくり政策を実効あるものとして進めるためには、効率的な行政サービスの執行と健全な財政の下、基礎自治体としての機能を充実させるとともに、より分かりやすい広報誌やホームページづくりに努めるなど、市民との情報共有や市内外への情報発信を充実強化し、江別のまちの魅力を積極的にPRしていくことが必要であります。

 そこで、江別の魅力をより多くの人に知ってもらうため、転入促進パンフレットの配布や、大学生との連携により作成した江別プロモーション動画の活用のほか、新たにネットメディア向けに江別PRツアーを実施するなど、多様な情報発信に努めてまいります。

 また、子育て世代などの転入者の増加を目指すため、江別の魅力である食をテーマとしたプロモーションなど、市民と行政が一体となった活動を進めてまいります。

 さらに、ふるさと納税につきましては、寄附をいただいた方に対する、これまでの特産品などの返礼品に加え、新たに陶芸体験コースの設定などメニューの充実を図り、より多くの方に江別や江別産品の良さを知ってもらえるよう、引き続きPRに努めてまいります。

 以上が歳出予算の概要でありますが、

 次に、歳入の見通しの主なものにつきまして、ご説明申し上げます。

 まず、市税につきましては、固定資産税と都市計画税は、3年に一度の評価替えにより減少が見込まれるものの、個人市民税や法人市民税の増加などから、市税全体では前年度当初に比べ、0.4%増の123億8,700万円を見込んでおります。

 次に、地方消費税交付金は、地方財政見通しにより前年度当初と同額の21億8,000万円を見込んだほか、地方交付税は、96億2,000万円と前年度当初に比べ2.3%の減、臨時財政対策債は、3.4%減の14億3,000万円を見込んでおります。

 その結果、一般財源総額では、262億9,330万1千円となり、前年度より0.6%の減となったところであります。

 また、赤字地方債の性格を持つ臨時財政対策債の借入れは続いており、後年次に地方交付税で措置されるとはいえ、将来の財源確保には不透明な面もありますことから、今後とも市税等の自主財源の確保が課題であると考えております。

 次に、市債の発行につきましては、臨時財政対策債のほか新栄団地建替事業や道路整備等の財源に充てるため、総額では32億5,190万円となりました。

 市債の残高は、これまで進めてきた学校の耐震化事業の終了などにより、減少に転じる見込みとなっておりますが、今後とも市債残高や償還額の推移について、将来世代と現役世代との負担バランスに十分配慮しつつ、投資的事業の重点化・平準化などにより、計画的な発行に努めてまいりたいと考えております。

 なお、使用料・手数料に関して、土地占用料など、法令改正等に伴う所要の改定を行うこととしたところであります。

 以上、総合計画の施策体系に基づき、平成30年度予算の大綱について申し上げました。

 冒頭申し上げましたように、人口減少対策と地域経済の発展を重点課題として、10年先を見据えてスタートした第6次江別市総合計画「えべつ未来づくりビジョン」は、前期の最終年へと向かうところです。

 計画という種をまき、これまで4年間の取り組みや、市民協働による様々な活動の結果、小さな芽が着実に顔を出してまいりました。

 昨年、私はこの芽にどうやって水や栄養をやり、成長させ、着実な事業へと育てていくのかが今後問われる、と申し上げました。

 今、住まいの場所として江別市を選んでいただき、住宅を建ててくれる方が増えてきたほか、「EBRI」や「えみくる」など、市内の様々な場所で、これまで以上に、人が集い、にぎわう光景が見られるようになっております。これらの動きをただ流れに任せていては、これからの様々な社会や経済の変化に適応することはできません。この動きを止めないためにも、これまで以上に市民・団体・企業・大学などが知恵を出し合い、更なる連携の下、活気あるまちへ発展させるための方策を講じていく必要があります。

 そこには、市民の健康も重要であります。「健康都市えべつ」の実現と併せ、市立病院が果たす役割は、ますます重要なものとなりますことから、市民から求められる医療を将来に渡って持続的、安定的に提供し続けられるよう、経営改善に取り組んでまいります。

 最後に、「えべつ未来づくりビジョン」の将来都市像は、「みんなでつくる未来のまち えべつ」であります。誰もが暮らしやすいまち、住んでみたいまちを目指すに当たっては、市民協働による「市民主体のまちづくり」が欠かせません。あらゆる世代や多様な人々が協力し、みんなが夢や希望を持ちながら、元気で楽しく暮らすことのできるまちを作っていくことが大切です。

 そのために、市民、自治会、市民活動団体、企業、大学、行政をはじめ多様な主体による協働の下、第6次江別市総合計画「えべつ未来づくりビジョン」と江別版地方創生総合戦略を一体的に進め、江別ならではのまちづくりを一層推進してまいります。

 市民の皆様並びに議員各位の特段のご理解とご協力をお願い申し上げ、平成30年度の市政執行方針並びに各会計予算案の説明とさせていただきます。