令和8年度市政執行方針
はじめに
ただいま上程されました、令和8年度予算案及びこれに関する諸案件をご審議願うに当たり、私の市政に対する基本的な考えと予算の大綱についてご説明申し上げます。
まず、1月7日に発生した大麻銀座商店街における火災につきまして、被災された皆様と商店街関係者の方々に心からお見舞いを申し上げます。
大麻団地の造成を機に誕生した大麻銀座商店街は、昭和の趣を残しつつ、大学生など若者が活躍する拠点としても、全国的に注目されており、私といたしましても、よく足を運んでいた商店街の一部が失われたことに、胸が締め付けられる思いを禁じ得ません。
人的被害はありませんでしたが、複数の店舗や市民活動の拠点が、非常に大きな被害を受けたところであり、関係者の皆様の心中は察するに余りあります。
市といたしましても、商店街の皆様と相談しながら、一日も早い復旧・復興に向けて、できる限りの支援・協力を行ってまいりたいと考えております。
さて、私が市長に就任してから、まもなく3年が経過しようとしております。
就任直後の市政執行方針において、「市民の皆様との対話を積極的に行いながら、『笑顔あふれるまち』『人にも企業にも選ばれるまち』を目指してまいりたい」と申し上げました。
この間、市民の皆様と少人数で対話する「未来づくり懇談会」のほか、企業版の懇談会を実施してきたところであり、これまでの実施回数は合わせて22回を数えました。
かねてから申し上げておりますとおり、私にとりまして、この懇談は、市内の各種団体や企業の皆様と「まちづくり」や江別の「未来」について、直接語り合うことができる大変貴重な場であると感じております。
意見交換の中では、住環境や子育て環境などの日常生活に関する困りごとのほか、地域の活性化や江別の魅力発信など、今後の政策のヒントとなる多くのご意見、ご提案をいただくことができました。
また、各種団体の活動内容や企業努力などについてお聞きするたび、江別のまちづくりは、地域で活動する企業や市民の皆様に支えていただいていると改めて認識したところであります。
今後におきましても、こうした膝を交えた対話を通じて、市民の皆様に市政を身近に感じていただくとともに、私も、市長としての初心に立ち返り、江別市自治基本条例の精神でもあります協働の理念の下で「笑顔あふれるまち」「人にも企業にも選ばれるまち」を目指してまいります。
令和8年度予算への基本的な考え方
令和8年度は、「えべつ未来づくりビジョン(第7次江別市総合計画)」の3年目であります。
これまでも、経済の活性化なくして地域の発展はないとの考えの下、将来にわたって一定の人口規模を確保するため、企業誘致による雇用確保など、市内経済の活性化に取り組んでまいりました。
令和6年2月に締結した民間事業者等との協定に基づき活用が進められているJR野幌駅周辺については、宅地開発やスーパーマーケットの移転により、新たな人の流れが生まれつつあります。
さらに、同エリア内にある野幌若葉町の約2.7ヘクタールの旧市有地についても、大規模な宅地開発やドラッグストアなどの商業施設の設置等により、まさに、まちの姿が変わろうとしています。
こうした民間投資による新たな人の流れや、宅地開発による子育て世帯などの移住・定住により、雇用の創出や更なる投資による経済の好循環が生まれ、地域の活性化が期待されているところです。
また、令和7年度からの新たな取組として、ラジオDJ・タレントとして活躍する江別市出身のヒロ福地氏をまちづくりアドバイザーとして起用いたしました。職員と机を並べ、情報発信のプロとして、市の様々な事業に企画段階から参画し、魅力的で効果的なシティプロモーションの推進をサポートしていただいております。
中でも、ヒロ福地氏が司会を務めるラジオ番組において、月2回、江別市の情報を発信する「EBETSU TIMES」のコーナーや、昨年放映したテレビ番組「ヒロ福地のえべつ散歩~ちょうどイイまち江別~」は、これまでにない、新しい江別の魅力発信に繋がっていると感じております。
さらに、SNSにおいては、「ちょうどいいまち」をキーワードとして、江別の住環境、豊かな自然、食と農の魅力、子育て環境などの情報を動画で発信し、江別市への移住・定住の促進に向けたPRも行っております。
また、全国的に少子高齢化が進む中、総務省の住民基本台帳人口移動報告によりますと、当市の1年間の年少人口の転入超過数は、平成30年から令和6年まで、全国の市町村の中で7年連続で20位以内を維持してきたところであります。
当市の人口は、令和3年以降、社会増の伸びが緩やかになった影響で人口減少傾向となっておりますが、転入超過は平成28年から続いており、令和7年は、4年ぶりに600人を超える社会増となりました。
これは、多くの方に、江別市が「住みやすいまち」「住み続けたいまち」と評価されていることにほかなりません。
この機を逃すことなく、道内の子育て世代の方を主なターゲットとして、江別市の「住みよさ」や「暮らしやすさ」を広く発信するシティプロモーション活動をさらに展開するとともに、今後におきましても、子育て環境の充実や企業誘致などの取組により、人口減少対策を着実に進めてまいります。
さて、当市は脱炭素社会の実現を目指して、「ゼロカーボンシティ」を令和5年6月に宣言し、地球温暖化対策実行計画を兼ねて策定した「第2次江別市環境管理計画」の下で、地球温暖化防止に取り組んでおります。
市ではこれまでも、民間事業者との連携による使用済みペットボトルの水平リサイクルの取組や、家庭における太陽光発電設備と蓄電池の設置促進に向けた支援を実施してまいりました。
こうした中、昨年10月には、市内の事業所から排出される温室効果ガスの削減に向け、市と金融機関、民間事業者の三者による「地域脱炭素社会の実現に向けた連携協定」を締結いたしました。
地球温暖化防止は、まさに地球全体の課題であります。私たちも地球で暮らす一員として、この課題の解決に立ち向かわなければなりません。
今後におきましては、国際的な取組である2050年までのCO2排出量の実質ゼロを目指し、家庭部門と産業部門の両面から、地球温暖化対策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
また、当市にとっての喫緊の課題は、市立病院の経営安定化であります。
コロナ禍後における医療を取り巻く環境の大きな変化により、全国的に医療機関の経営が悪化する中、市立病院においても、「江別市立病院経営強化プラン」の初年度である令和6年度実績が計画を大きく下回ったことから、現在、プランの中間見直しを実施しているところであります。
市立病院では、この中間見直しに合わせて、外部専門家の意見も伺いながら、スピード感を持って経営改善に取り組んでおり、令和7年度は、病床利用率が上昇し、診療収益も増加するなど、明るい兆しが見えてきたところであります。
私は、将来の市民のためにも、長期的な視点に立って、地域医療を確保していくことが重要と考えております。
そのため、あらゆる世代の市民が安心して住み続けられるよう、新たに設立する地域医療連携推進法人の取組を進め、地域の医療機関等と連携を図りながら、救急医療、周産期医療、高齢者医療等、地域に必要な医療提供体制の確保に努めてまいります。
ここで、令和8年度の市政を担当するに当たり、「えべつ未来づくりビジョン」の基本理念に沿って、私の基本的な考えについて申し上げます。
いつまでも元気なまち
1点目は、いつまでも元気なまち であります。
全ての市民が、生涯を通して心身ともに健康で暮らし続けるためには、保健・医療・福祉サービスの充実はもとより、生きがいや心の豊かさを育む文化・スポーツ活動を充実させることが必要です。
また、人だけでなく経済も元気なまちを目指し、産業の振興による市内経済の好循環を生み出していかなければなりません。
そこで、健康都市宣言に基づき、市民の皆様が、主体的に健康づくりを行うことができるよう、引き続き健康意識の啓発等に努めるほか、国際的な組織である健康都市連合の日本支部に加入することで、先進的な健康都市の取組に関する情報収集の強化を図ります。
また、令和8年度は「江別市高齢者総合計画(第10期江別市高齢者保健福祉計画・第9期江別市介護保険事業計画)」の見直しを行い、当市の特性を踏まえた地域包括ケアシステムの深化や、介護保険事業の安定的な運営を図るための検討を進めてまいります。
さらに、「江別市社会教育総合計画」や「江別市スポーツ推進計画」に基づき、引き続き、市民の皆様の文化・スポーツ活動の拠点となる公共施設の維持管理に努めるとともに、これらの活動の振興を図ってまいります。
また、長年にわたり凍結されていた「陶芸の里構想」を今年度をもって廃止し、当該用地を企業誘致や市内企業の施設更新などに活用することで、雇用の創出と産業基盤の強化に取り組んでまいります。
みんなで支え合う安心なまち
2点目は、みんなで支え合う安心なまち であります。
市民の命と財産を守ることは、行政の使命であります。
市民の皆様が、この江別で安心して暮らし続けるためには、幅広い世代の参加による支え合いと、人と人とのつながりを大切にした協働の取組を充実させるとともに、地域防災力の向上が必要です。
そこで、水害に強いまちづくりを推進するため、これまでの洪水ハザードマップに加え、大雨の際に冠水しやすい箇所などを示す内水ハザードマップの作成に向けた準備を進めてまいります。
また、市内に在住する外国籍の方への情報提供や、日常の困りごとに対する相談体制の充実を図り、多様性を認め合う共生社会の実現に向けた取組を、一層推進してまいります。
さらに、札幌市が広域で運用している24時間対応の救急医療相談窓口である「救急安心センターさっぽろ(#7119)」に参加し、市民の皆様が急な体調不良に見舞われた際の医療相談体制の強化を図ってまいります。
また、高齢化の進行等により、今後、自家用車を利用することができなくなる市民の増加が予想される中、乗務員不足により市内バス路線の減便等が行われていることを踏まえ、地域おこし協力隊制度を活用したバス乗務員の確保を行うなど、引き続き、市民の日常の足の維持に努めてまいります。
子どもの笑顔があふれるまち
3点目は、子どもの笑顔があふれるまち であります。
当市は、令和6年11月に「子どもが主役のまち宣言」をいたしました。その冒頭で、「未来を担う子どもたちは、江別の宝です。すべての子どもたちが、いつも幸せを感じ、未来への夢や目標を抱くことができるまちづくりは、江別市民すべての願いです。」としています。
子どもたちがいつも笑顔で、健やかに成長していくためには、安心して子どもを産み、育てられる環境を整えるとともに、乳幼児期から青年期まで社会で幸せに暮らしていけるよう、心と身体の成長段階に応じた切れ目のない支援を行う必要があります。
そこで、昨年策定した「第3期江別市子ども・子育て支援事業計画」を見直し、全ての子どもと若者を対象とした「江別市子ども計画」とするとともに、当市の子ども施策の指針である「子どもが主役のまち宣言」を具体化していくため、引き続き、子どもの権利条例の制定に向けて取り組んでまいります。
また、市内の民間保育施設で働く保育士等を確保するため、新たに就労奨励金制度を創設するとともに、市内の指定保育士養成施設の学生等を対象とした保育施設での職場見学や、学生のアルバイト就労を支援する取組を新たに実施いたします。
さらに、全ての子どもにとって安全で安心して過ごせる多様な居場所づくりを進めるため、新たに、子ども食堂の立ち上げ支援などに取り組むとともに、小学校へのエアコン設置や放課後学習支援の拡充など、引き続き、子どもの学習環境の向上を図ってまいります。
自然とともに生きるまち
4点目は、自然とともに生きるまち であります。
持続可能な社会であり続けるためには、脱炭素・循環型社会に対応することで、地球規模の環境負荷の低減に貢献し、人と自然が共に生きる環境にやさしいまちを目指す必要があります。
そこで、次期最終処分場の令和9年度完成に向け、引き続き工事を進めるとともに、家庭における太陽光発電設備と蓄電池の設置促進に向けた支援を引き続き実施いたします。
また、家庭部門だけではなく、産業部門の温室効果ガスの削減を進めるため、新たに市内事業所が実施する温室効果ガス排出量の分析等に対する支援を行ってまいります。
新しい時代に挑戦するまち
5点目は、新しい時代に挑戦するまち であります。
当市を取り巻く環境や社会情勢は、不安定で不確実性を増しており、将来にわたり市民の皆様にとって住みやすいまちであり続けるためには、社会や経済の変化を的確に捉えるとともに、デジタル技術の活用を含め、常に、新しい分野に挑戦しなければなりません。
そこで、新庁舎への移転を見据えた紙文書の削減に本格的に着手するため、市役所における一連の文書事務を電子的に管理する文書管理・電子決裁システムを導入するとともに、市道の道路台帳図などの情報をデジタル化し、公開型GISとインターネットを活用した「来なくてもいい窓口」の実現に向けた取組を進めます。
また、引き続きまちづくりアドバイザーを設置し、ラジオ番組やSNS等を中心とした江別の魅力発信を通じて、シティプロモーションの更なる推進を図るとともに、市職員の情報発信スキルの向上を図ってまいります。
さらに「第3期江別市総合戦略」に基づくスマート農業機械の導入への補助を拡充するほか、GPS位置情報を補正するRTK基地局を活用したスマート農業技術の導入促進を図るとともに、除排雪をはじめとする多用途への活用について、引き続き検討を進めてまいります。
そのほか、「行政改革大綱」及び「行政改革推進計画」に基づき、市の財政状況や社会情勢などを踏まえた事務事業の廃止や縮小、統合などを進めることで、引き続き、健全で安定した財政運営に取り組んでまいります。
予算案の大綱
次に、令和8年度の江別市予算案の大綱について申し上げます。
先般発表されました、国の令和8年度の地方財政対策では、個人所得や企業収益の増加等を踏まえ、地方全体の財政規模は、前年度と比較して5.5%の増加となり、このうち、地方交付税交付団体ベースの一般財源総額は、前年度比5.9%の増加となったところであります。
一方、地方自治体における歳出は、少子高齢化等による社会保障費の増加、労務単価や物価の上昇などの影響で拡大傾向にあり、市の財政にとっては、厳しい状況が続いております。
こうした状況の中、市といたしましては、財源確保と費用対効果の向上を念頭に事業費の精査に努め、令和8年度は、「えべつ未来づくりビジョン(第7次江別市総合計画)」の3年目であることを踏まえ、まちづくり政策と未来戦略の推進に向けて、新年度予算を編成したものであります。
その結果、令和8年度の各会計予算規模と前年度当初予算との比較においては、
一般会計 618億5,000万円 5.2%の増
特別会計 270億9,100万円 2.1%の増
企業会計 222億7,689万6千円 18.7%の増
合 計 1,112億1,789万6千円 6.8%の増
となるものであります。
以下、令和8年度予算案の概要につきまして、第7次江別市総合計画の政策体系に基づき申し上げます。
政策1 自然・環境
第1に、「自然・環境」について申し上げます。
まず、人と自然の共生では、再生可能エネルギーの導入拡大と利用促進に向けて、地域における地産地消の取組を推進するほか、水と緑の保全のため、環境教育や緑化の推進、花のある街並みづくり運動への支援などに、引き続き取り組んでまいります。
次に、循環型社会の形成では、ごみの減量化と適切な処理を推進するため、生ごみの減量化に向けて、食品ロス削減啓発動画を作成し、普及啓発に取り組むとともに、将来にわたり、ごみの安定的な処理体制を整えるため、次期最終処分場の整備を進めてまいります。
政策2 産業
第2に、「産業」について申し上げます。
まず、都市近郊型農業の推進では、持続可能な農村環境づくりを進めるため、地域おこし協力隊や地域活性化起業人制度を活用し、スマート農業技術の普及啓発を強化するとともに、農地の大区画化やスマート農業機械の導入などを支援してまいります。
また、「江別市食育推進計画」に基づき「食」と「農」への理解を深めるために、小中学生を対象とした農業体験学習や出前講座などを引き続き実施するなど、生産者と消費者を結び付ける地産地消の取組を推進してまいります。
さらに、拡大傾向にある鳥獣による農業被害を減らすため、被害対策を実施している鳥獣被害防止対策協議会を支援するほか、新たに、エゾシカなどによる農業被害対策を検討する場を設けてまいります。
次に、商工業の振興では、地域未来投資促進法に基づく重点促進区域などのインフラ未整備地域に、合併処理浄化槽を設置する事業者への補助金を新設するなど、未利用地を活用した企業誘致を積極的に進めてまいります。
また、商店街や市内企業・団体によるイベント開催等を支援することで、地域経済の活性化を図るほか、かわまちづくりの拠点施設の一部として、旧岡田倉庫付帯施設の整備を進めてまいります。
次に、観光による産業の振興では、一般社団法人えべつ観光協会が取り組む観光振興事業を引き続き支援するとともに、市内事業者の情報共有プラットフォームを構築し、関係機関の情報交換を活性化させることで、市内事業者同士の連携を強化してまいります。
政策3 福祉・保健・医療
第3に、「福祉・保健・医療」について申し上げます。
まず、地域福祉の充実では、多様な生活課題等に対応するため、関係機関と連携して全世代を総合的・包括的に支援する体制を整備するなど、地域全体で支え合う体制づくりを進めてまいります。
次に、健康づくりの推進と地域医療の安定では、健康都市宣言に基づき、幅広い年代を対象とした健康教育を引き続き実施するとともに、健康診査やがん検診の受診促進により、疾病の早期発見や重症化予防に努めてまいります。
また、市立病院については「経営強化プラン」に基づく取組を着実に進めるとともに、昨年10月に設置した「消化器病センター」の体制強化など診療体制の更なる充実を図り、病院職員全体で「断らない医療」を実践するほか、経営改善に関する病院事業債を活用し、財務基盤の安定に取り組んでまいります。
次に、障がい者福祉の充実では、障がい者の日中の活動機会の確保や就労定着をより一層推進するため、えべつ障がい者しごと相談室「すてら」によるフォローアップ体制の強化を図ってまいります。
次に、高齢者福祉の充実では、介護サービスの供給体制を確保するため、介護事業所の人材確保支援を継続するほか、引き続き、産学官連携による軽度認知障害の研究に参画するとともに、認知症予防に特化した介護予防教室の開催など、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる取組を進めてまいります。
次に、安定した社会保障制度運営の推進では、特定健康診査や特定保健指導による疾病の早期発見等を進めることで、国民健康保険制度の安定運営に努めてまいります。
政策4 安全・安心
第4に、「安全・安心」について申し上げます。
まず、地域防災力の向上では、自然災害等における被害の軽減に向けて、防災普及啓発動画の作成や総合防災訓練などを通じて防災意識の啓発を図るとともに、災害対応物品や備蓄庫の整備などを計画的に進めてまいります。
次に、消防・救急の充実では、消防団員が安全に活動できるよう、火災現場や訓練で使用する防火ヘルメットや防火衣を更新するほか、女性消防職員の勤務環境改善のため、江別出張所に女性専用のシャワー室を整備してまいります。
政策5 都市生活
第5に、「都市生活」について申し上げます。
まず、市街地整備の推進では、「江別市営住宅長寿命化計画」に基づき、中央団地のエレベーター等の改修を実施するほか、現在策定中のあけぼの団地再整備計画に基づき、再整備に係る公民連携を含めた事業手法について検討を行ってまいります。
また、安全で快適な公園環境づくりを推進するため、「江別市公園施設長寿命化計画」に基づき、遊具等の改築及び修繕を実施するほか、新たに検討委員会を設置し、今後の公園の在り方について市民参加による検討を進めてまいります。
さらに、上下水道においては、安全で安心して使える水道水を安定的に供給するため、配水池の増設のほか、配水管の更新、耐震化などを進めるとともに、衛生的な生活環境を確保するため、下水道管路の点検や改築、浄化センターの設備更新等を進めてまいります。
次に、暮らしを支える交通環境の充実では、宅地造成による交通量の増加に対応するため、引き続き「元江別中央通り」などの幹線道路の整備を進めるほか、老朽化した生活道路や橋梁などの改修を行い、安全で快適な道路環境の整備を進めてまいります。
また、冬期の道路交通を確保するために不可欠な雪対策について、除雪機械の増強を計画的に進めるほか、除排雪管理システムの導入により事務作業の省力化や情報発信の強化等を進め、持続的な除排雪体制の維持に努めてまいります。
さらに、市民の足である公共交通を維持するため、江北地区のデマンド型交通のエリアに角山地区を追加するほか、市ホームページ等による情報発信により、市内公共交通の利用促進に努めてまいります。
次に、暮らしを豊かにする技術の活用では、デジタル技術やICTなどを活用し、市民サービスの充実や行政事務の生産性の向上を図るとともに、デジタル化が進む中で、「誰ひとり取り残さない社会」を目指し、持続可能なデジタル化の方策を検討してまいります。
政策6 子育て・教育
第6に、「子育て・教育」について申し上げます。
まず、子育て環境の充実では、こども誰でも通園制度に対応しながら、就学前までの子どもの教育・保育を支援するとともに、子ども食堂の立ち上げなどを支援するコーディネーターの配置により、地域全体で子どもたちを見守る環境の充実に努めてまいります。
また、子育て世帯の転入や共働き世帯の増加を踏まえ、2か所の放課後児童クラブを新たに整備するとともに、民間の児童発達支援センターに機能強化員を配置し、市と連携しながら、発達が気になる子どもの早期相談や、関係機関への専門的助言等を行うことで、市内の療育支援体制の充実・強化を図ってまいります。
次に、子どもの教育の充実では、全ての中学校に学習サポート教員を派遣し、放課後の補充的学習を行うなど、引き続き、児童生徒一人ひとりの理解度に応じたきめ細かな指導を行ってまいります。
また、様々な悩みや課題を抱える児童生徒とその保護者に対して、スクールソーシャルワーカーによる相談支援を継続するとともに、中学校におけるスクールカウンセラーと登校サポーターの派遣日数を拡充し、不登校児童生徒への支援の充実を図ります。
さらに、小学校の給食については、国や道の補助を活用し、学校給食会に対して給食原材料費の一部を補助することで、保護者負担の軽減を図るとともに、引き続き、栄養バランスを保ちながら、安全で安心な学校給食を提供してまいります。
また、水泳授業の安全性向上やプール維持管理の効率化のため、近隣校とのプールの共用やモデル校への外部指導員の派遣を開始するほか、部活動地域展開アドバイザーや指導員の配置拡大により、部活動の地域連携等を推進してまいります。
政策7 生涯学習・文化・スポーツ
第7に、「生涯学習・文化・スポーツ」について申し上げます。
まず、生涯学習の充実では、地域学校協働本部を設置し、コーディネーターや推進員を配置することで、地域と学校が連携し、地域全体で子どもの学びや成長を支える活動を推進してまいります。
次に、ふるさと愛の醸成と地域文化の継承では、セラミックアートセンターにおいて企画展を開催することで、魅力ある郷土の文化を知り、優れた芸術文化に触れる機会を提供してまいります。
次に、市民スポーツ活動の充実では、子どもから大人まで幅広いスポーツ活動を引き続き支援するほか、プロスポーツチーム等によるスポーツ教室を開催することで、子どもたちとトップアスリートとの交流機会を提供するなど、スポーツの振興に努めてまいります。
政策8 協働・共生
第8に、「協働・共生」について申し上げます。
まず、協働のまちづくりの推進では、自治基本条例の啓発事業を引き続き実施するとともに、市民、自治会、市民活動団体、企業、大学などの各種団体と連携して魅力ある協働のまちづくりを推進してまいります。
また、市民活動の拠点となる住区会館の夏の暑さ対策として、地区センター3か所の共用部にエアコンを設置するほか、まちづくりのパートナーである自治会で組織される江別市自治会連絡協議会の創立60周年記念事業に対する補助を行ってまいります。
さらに、貴重な知的資源であり、人材育成の場である市内4大学との連携事業を継続するほか、性別、年齢、国籍、文化の違い、障がいの有無などに関わらず、誰もが自分らしく暮らすことのできる共生のまちづくりの取組を引き続き進めてまいります。
政策9 計画推進
第9に、これまでの8つの政策を支える「計画推進」について申し上げます。
まず、市政運営に関して、効率的な行政サービスの提供と財政の健全性確保に引き続き努めるとともに、自主財源の確保に向けて、ふるさと納税の拡大に向けた取組を進めてまいります。
また、広報、情報発信の充実では、市ホームページのデザインをリニューアルし、スマートフォンでスムーズに閲覧できるようにするほか、おすすめ情報を表示するレコメンド機能の追加や子育て支援サイトのリニューアルによる利便性向上を図ることで、市民と行政の情報共有を推進してまいります。
さらに、まちづくりトークイベントの開催や市内のクリエイターで構成するシティプロモーションチームの運営などを通じ、江別の魅力を市内外に向けて効果的に発信することで、シティプロモーション活動を強化してまいります。
以上が歳出予算の概要でありますが、次に、歳入の見通しの主なものにつきまして、ご説明申し上げます。
まず、市税につきましては、納税義務者数の増による市民税の増加や、地価上昇や家屋の新増築などによる固定資産税の増加などから、市税全体では前年度当初に比べ、6.5%増の142億5,600万円を見込んでおります。
また、地方交付税は、9.3%増の140億300万円、地方消費税交付金は、12.8%増の35億3,000万円を見込んでおります。
その結果、一般財源総額は、328億2,730万円、前年度より8.4%の増となったところであり、今後とも、市税等の自主財源の確保に努めてまいります。
次に、市債の発行につきましては、本庁舎建替事業や最終処分場整備事業のほか、道路整備等の財源に充てるため、総額では、45億7,400万円となりました。
市債については、今後とも将来世代と現役世代との負担割合などに十分配慮しつつ、投資的事業の重点化や平準化などにより、計画的な発行に努めてまいります。
その他、予算案の詳細につきましては、「令和8年度各会計予算及び予算説明書」などをご参照いただきたいと存じます。
以上、令和8年度予算案の大綱について申し上げました。
令和8年度は、長年の懸案であった本庁舎の建替が、本格的にスタートする予定です。
先ほども申し上げましたとおり、市民の命と財産を守ることは、行政の使命であります。
東日本大震災や胆振東部地震などの地震災害のほか、記録的な大雨や災害級の大雪の経験から、これまで以上に災害に強く、安心して暮らせるまちづくりを進めていかなければなりません。
昭和41年に建設され、老朽化が進む現在の本庁舎は、震度6強から7の地震に対して耐震性に疑問ありと判定されていることから、災害対策の拠点となる本庁舎の建て替えは急務であります。
また、庁舎が分散していることにより、各種手続を行う際にも、市民の皆様にご不便をお掛けしているだけでなく、職員間の連携が取りにくい状況もあり、執務効率の側面からも課題があります。
こうしたことから、現在策定中の実施設計に基づき、令和10年度中の供用開始に向けて、新庁舎の建設を着実に進めてまいります。
また、当市は北海道日本ハムファイターズのファーム施設誘致に挑戦しています。
その理由は、人口減少への対応です。
人口減少は、地域での消費の減少を意味し、その地域の経済そのものを縮小させる可能性があります。将来にわたり、必要な行政サービスを提供し続けていくためにも、市内経済の維持・発展は必要不可欠です。
ファーム施設の誘致が実現すれば、定住人口、交流人口などの増加や地域経済の活性化などのほか、子どもたちの夢を育み、シビックプライドが醸成されるなど、数字で表すことのできない効果も期待できます。
特に、行楽や観光による交流人口の増加は、江別の魅力を発信する絶好の機会であり、定住促進や消費拡大による他の産業への波及効果をもたらすものと考えております。
子どもたちが夢を持ち、この江別というまちを、これからの10年、またその先の10年と、未来に引き継いでいくためにも、北海道日本ハムファイターズのファーム施設の誘致は、二度とないチャンスです。
私といたしましては、引き続き、スピード感と熱意をもって、誠心誠意、球団との協議に臨んでまいります。
結び
結びになりますが、「えべつ未来づくりビジョン(第7次江別市総合計画)」の将来都市像は、「幸せが未来へつづくまち えべつ」であります。
その実現のためには、社会情勢の変化や、経験したことのない困難に直面したとしても、それらを乗り越え、新しい時代に挑戦していかなければなりません。
私は、総合計画の下で、これからも「江別市に住んで良かった」、「このまちにずっと住み続けたい」と思っていただけるよう、一歩一歩、着実にまちづくりの歩みを進めてまいります。
市民の皆様並びに議員各位の特段のご理解とご協力をお願い申し上げ、令和8年度の市政執行方針並びに各会計予算案の説明とさせていただきます。
