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叢書・江別に生きる 8 『風雪の大地 ―対雁・脇豊勝日記―』

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年3月8日更新

風雪の大地

柴村紀代 著 1999年3月発行  定価1,800円(消費税込み)


 豊勝はあくまでも脇家の長男であった。対雁の地に生まれ、泥炭地との格闘に挑み、やがて牛飼いに夢を馳せ、十数頭の牛の隊列を「吾が家の威力か」と誇らしげに語るまでに成長していった。
 研究熱心な豊勝が、夜学に通い、農事講習会に欠かさず顔を出したのも、農家の営農をいかに向上させるかに他ならない。エンジン脱穀機も風車の製造もサイロの建設も、夢を実現し、より豊かな生活を営むための手段であった。

(あとがきより)

目 次

第一部  大正編

第一章 父母来道

四国から移住して  対雁出生  幼い頃の思い出  祖母ソネのその後  母方の祖父母の話  対雁尋常小学校  角山入地

第二章 大正九年(豊勝 二十歳)

脇豊勝日記  大正九年・冬  藁買い・砂運搬  春の農作業  夏の農作業  秋・冬の農作業

第三章 勉学への志

空知農業学校  雑誌行商  馬耕の合間に歌  蜂飼いになろうか  小塩小作地・泥炭地  亜麻作付

第四章 農への意気込み

燕麦出荷  刈入れの季節・出面人の苦労  馬とのつきあい  家庭音楽会開催  初めての長旅

第五章 災難はまとめて

大正十二年の出来事  趣味・冬の楽しみ  ビート栽培  結婚・火災・畑浸水

第六章 機械化への第一歩

エンジン脱穀機  製縄工場見習い  牛購入  大正の終わり

第二部  昭和戦前編

第一章 不況と凶作と

結婚と不況と  ラジオ受信  風車製作  昭和二年の大吹雪

第二章 苦闘の日々

昭和不況・畜舎新築  夜盗虫被害  多産にあえぐ  土地小作契約書  昭和六年・冷害凶作

第三章 水害の苦悩

昭和七年の苦闘  畜牛組合十周年  馬排水に墜ち負傷  水害年  電灯の点る日

第四章 戦争の影

良好年  早起き実行  昭和十年・井戸改修  戦争の影  昭和十三年・軍用馬徴発

第五章 労働力充実

昭和十四年・住宅新築  奉公人の助け  昭和十五年の現況

第六章 戦時下の酪農

太平洋戦争突入  サイロ建設  農地営団・勤労奉仕隊  栃木県農業実演  息子ら機農学校入学

第三部  昭和戦後編

第一章 敗戦の年

挺身隊にて労働奉仕  宇都宮にて聞く東京大空襲  江別空襲から敗戦まで  機農学校ストライキ

第二章 戦後の混乱期

戦後のスタート  公職にかけまわる  所得税共同申告  トラクター購入  米作りの開始   父母故郷へ  子供たちの成長  牛舎総煉瓦新築

第三章 晩年

伸びる子の幸を願う  二農場・成功検査  子供たちの結婚  最初の発病・父の死  かまど引渡し  再び倒れる  日記最終年―昭和四十二年

第四章 豊勝の死とその後

最後のお盆・臨終  角山離村  新天地長万部  肉牛へレフォード購入  牧笛舎よ永遠なれ