旧大麻文化財整理室における収蔵資料の廃棄処分について
江別市が本年3月まで所有していた旧大麻文化財整理室(大麻北町520番地)には、市民の皆様からご寄贈いただいた民具等を所蔵しておりましたが、アスベストに被ばくしていたことから、本年8月の施設解体時にやむなく廃棄処分いたしました。
廃棄処分に至る経過等につきまして、下記のとおりご報告いたします。
1 廃棄処分資料の概要
(1)資料の種別・点数
建具・家具・農機具等 460点
(2)資料寄贈者・団体
個人:74名 団体:9団体
(3)収蔵場所
旧大麻文化財整理室 鞍型収蔵庫
住所:江別市大麻北町520番地
2 経過
○昭和55年度 江別市文化財事務所開設 民具を主体とする寄贈資料等を収蔵
○平成3年度 江別市郷土資料館開館に伴い、江別市文化財事務所を江別市文化財整理室(以下「文化財整理室」)と改称
○平成17年度 文化財整理室鞍型収蔵庫にアスベスト建材確認
○令和4年度 文化財整理室、宅地開発業者へ売却
○令和5年度 文化財整理室解体、鞍型収蔵庫内資料を廃棄処分
詳細「旧大麻文化財整理室並びに収蔵資料廃棄の経過 [PDFファイル/60KB]」のとおり
3 本件の問題点等
(1)寄贈者への不適切対応
○資料の廃棄処分決定以降、寄贈者の特定作業並びに、寄贈者に対し、廃棄処分に至る経緯等の報告がされていない。
(2)廃棄処分に係る決裁行為の不履行
○収蔵資料の廃棄処分という重要な決定において必須である、決裁行為が不履行。廃棄処分に係る意思決定過程及び責任所在が不明瞭となる結果を招く。
(3)資料管理の不備
○資料を受け入れた際に、「資料記録票」に資料の履歴に関わる詳細な情報が記入されていない。
○受入後において、資料収蔵場所の変更や展示履歴等の情報が更新されていない。
4 再発防止策
(1)意思決定等にかかる決裁行為の徹底
資料の受入、活用等に係る決定を行う際は、その意図や一連の経緯、意思決定の過程を明確にするため、決裁文書などの記録を残すとともに、必要に応じて関係機関への報告を行う。
(2)適正な資料管理
郷土資料館に収蔵しているすべての資料について、資料記録票と収蔵資料との照合を行い、リスト化により、資料の状態及び詳細な展示場所、収蔵場所を明確にするなど適正な管理を行う。
(3)資料活用方針の見直し
資料の希少性や必要性、活用可能性などを検討の上、計画的な資料収集に努める。