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洪水の被害

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

洪水による甚大な被害

昭和以降の主な水害

 大雪山系の石狩岳からはじまり、多くの支流と合流しながら石狩平野を流れ日本海に注ぐ石狩川。この石狩川に代表されるように、北海道には数多くの川が流れ、大地へ豊かな潤いをもたらしています。
 また、魚や鳥などが集う川は、自然や歴史をはじめ、人々に多くのことを教えてくれます。

集中豪雨による洪水

  しかしその一方で、大雨などにより川があふれると、街は洪水という災害に見舞われてしまいます。北海道では、それまでの予想を超える洪水が発生し、街に大きな被害を与えてきました。その中で最も甚大な被害をもたらしたのが、昭和56年8月の集中豪雨による洪水でした。

  発達した日本海低気圧による前線が北海道上空に停滞。この影響で8月3日から5日まで、道央部を南北に横切って強い雨雲が居座り続け、雨雲に沿った空知、石狩、胆振地方の一部に、降り始めから300ミリメートルを超える雨量をもたらしました。雨は4日夜に一時峠を越すと予測されていましたが、三陸沖に達した台風12号の影響を受け、各市町村に観測史上最大の雨量を記録しました。

写真洪水による被害の様子1

  江別市でも、8月6日午前3時現在で326.4ミリメートルの雨量を記録。石狩川の最高水位は6日午前2時に9m20cmを記録し、昭和50年8月災害の最高水位7m91cmを大きく上回りました。

  これにより各河川とも満水状況となり、各所で漏水、溢水、決壊状態が引き起こされました。江別市の避難地区の範囲は、野幌・大麻の高台地区を除き全市的におよびました。避難場所は、中央公民館ほか13ヵ所に設けられ、1,526世帯5,314人の人々が避難しました。家屋の全壊、床上・床下浸水は1,025棟、農畜舎を加えると1,910棟になりました。田畑の冠水・浸水は5,509ヘクタール、このほか肉用牛20頭、豚1,100頭、ニワトリ382羽が死亡または行方不明となりました。

写真:洪水による被害の様子2

  各地に甚大な被害をもたらし3日間降り続いた雨も、6日朝になってようやくやみ、北海道地方にもようやく晴れ間がのぞきました。しかしこの災害による江別市での被害総額は56億5,381万6,000円にもおよび、水が引いた後の街には、深刻な災害の爪痕が残されました。