江別市交通バリアフリー基本構想策定に係る夏期フィールドチェック結果
印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新
平成17年5月26日/大麻駅・野幌駅・江別駅
「江別市交通バリアフリー基本構想」の策定に伴い、特定旅客施設とする駅舎やその周辺の状況を確認するためのフィールドチェック(現地調査)を、冬期(駅構内中心)と夏期(駅周辺の道路などの調査)の2回実施しました。
5月26日(木曜日)に策定研究会の委員とJR北海道の職員が、障がいのある方たちのご協力を得て夏期フィールドチェックを行い、大麻・野幌・江別、3駅周辺におけるバリアフリー化の状況を調査しました。
今回は特に駅前広場や最寄の公共施設及びそこに至るまでの道路(歩道)のチェックに重点を置きました。
その後、市民会館において第3回策定研究会を開催し、各駅周辺の問題点などについて、急いで改善するもの、あるいは長期的視点に立って改善していく必要のあるものなどの議論をしました。
下記リンクをクリックすると、それぞれへジャンプします。
大麻駅
1 駅構内について
駅舎内については、自動ドア、誘導ブロックが整備されている。
- 駅構内の歩道部分が老朽化し、波打っている。
2 駅前広場について
- 通路のコンクリート舗装が凸凹である。
- 駅前広場に障がい者用の駐車場がほしい。
- 広場内の誘導ブロックがバス停までしかなく、そこから先は何を目標にすればよいのか分からない。駅の構内から外部との連続性が必要である。
- 駅南口には誘導ブロックがない。
- 広場内の誘導ブロックの老朽化が著しい。
- 広場歩道脇の駐輪スペースからはみ出した自転車が誘導ブロックの上に置かれており、通行の障害となっている。整然と置かれている分、駐輪場と勘違いされているのではないか。管理が必要である。
- 駅前広場内の歩道を駐輪禁止とするため、駐輪場の整備が必要。
3 跨線人道橋について
- スロープの勾配が急であり、車椅子利用者にはつらい。
4 歩道について
- 歩道路面の凍上沈下などによる局部的窪みや亀甲状ひびわれの発生(横断勾配が急に変化する)
- レンガブロック、平板ブロックの凸凹(ブロック角による段差で車椅子走行にショック発生)
- グレイチングの取替えが必要(網の目が粗く、車椅子の前輪が落ち込む)
- 歩道面の仕上げ材の検討が必要ではないか。
- 平板ブロック施工に目地を設けると、全ての人の歩行に不快であるし、車椅子などには大変負担になる。目地なしで精度の高い施工が必要である。
- 14丁目線の歩道には誘導ブロックがあるが、大麻出張所入口前に目的施設であることを示す案内ブロックがない。
- 誘導性向上のため縁石などの材料を吟味する。
5 誘導・案内ブロックについて
- 駅から公共施設までの区間、誘導ブロックの連続性がない。
- 誘導ブロック脇の歩道路面の沈下による凹みで歩き難い。
- 国道12号の誘導ブロックを道立図書館まで整備してほしい。
6 信号・横断歩道について
- 駅から文化ホール方面に渡る手押し信号機は音声案内がなく、視覚障がい者にとっては横断のきっかけがつかみ難い。
7 建物・トイレについて
- 多様な利用者に対応するトイレの必要性大。公共施設整備との連携が必要。
- えぽあホールの誘導ブロックの色が、床材と同系色で、弱視の人には判別しづらい。
- 建物の出入り口部分に段差ができており、スロープへのアクセスに問題がある。
- 公共施設における案内誘導の仕方に見直しが必要ではないか。
8 その他
- 誘導、案内のための総合案内板の整備が必要ではないか。
- 通路の途中などに休憩スペースが必要ではないか。
野幌駅
冬期フィールドチェックにおける駅構内の指摘事項について改善された点
- 北口出入口の音声誘導が作動していた。
- トイレへの通路上で障害となっていたティッシュ販売機が移設されていた。
- 乗換跨線橋直近の鉄骨柱に防護ラバーが設置されていた。
- 券売機前の案内ブロックについては6月頃を目途に改修の予定。
- 南口のバス停が歩道の端部に移設され歩道が歩きやすくなっていた。
1 駅前広場について
タクシー乗り場の段差が大(車道部と歩道部の段差が大きい)。
- 車椅子用の停車場、駐車場がない。
- 駅から鉄西線に繋がる横断歩道の延長上に照明灯がある。
- バス停の時刻表の位置が車椅子には高くて見づらい。バス停までの誘導ブロックがない。
2 自転車について
- 北口については、駐輪場に整然と収納されている。
- 南口については、一部歩道を占有している。
3 経路及び施設について
天徳寺道路
- 道路の縦断が地先の出入口などの切り下げで、凹凸が多く波打っている。
- 国道12号との交差点について信号には音声誘導がない。手押し信号の歩行時間が短い。また誘導、案内ブロックがない。
国道12号
- 交差部の巻き込みで歩道から車道に摺り付く場合、車椅子が横断歩道に直接出る前に、勾配の緩和空間がほしい。
- 誘導、案内ブロックがない。
市民体育館
- 出入口は引き戸となっており、バリアフリー対応となっている。
- 施設内には誘導・警告ブロックがない。
- 身体障がい者用トイレのサインがない。
野幌公民館
- 正面ロータリー内にある身体障がい者用駐車スペースが、正面玄関から離れた場所にある。
- 身体障がい者トイレについて、便器横の手摺りが両方とも閉じているので、片方を下ろして開いた状態にしておいてほしい。
- 身体障がい者用トイレのサインがない。
8丁目通り
- 一部店先の看板が歩道を占有している。
4 その他
- 全般的に、誘導・案内ブロックがない。
- バリアフリーマップなどの情報がほしい。
江別駅
1 跨線人道橋について
螺旋階段となっており、視覚障がい者は方向を見失う。また、内側部分は踏み代が狭く危険である。
- スロープがない。
- 手摺りが太く、掴みにくい。
- 上屋がない。
- 舗装面の痛みが著しい。
- いたるところに錆が発生しており、汚い印象を受ける。景観上もよくない。
- 老朽化による不など沈下などにより、通路自体に捻れなどがおきる恐れがある。
2 駅前広場について
- 駅舎へのスロープがない。
- 駅舎への誘導ブロックがない。
- 縁石が高く、摺り付けが老朽化しており、車椅子でのアクセスが不便である。
- 駐輪禁止区域に自転車が駐輪しており、歩行者の邪魔となっている。
- 自転車の駐輪場外への駐輪が多く、正規の駐輪場へ誘導されていない。
- 駅前広場が狭く、バス、タクシー、一般車で混雑している。
- 駅周辺の交差点に音声信号がない。
3 駅舎内について
- 斜め型の券売機は車椅子からは操作しにくい(ただし、有人駅では駅員による直接販売で対応している)。
- 駅舎内のテーブル(受付用紙記載台)の配置が悪く、券売機、改札への動線上好ましくない。
- 改札からホームへのスロープがきつい(ただし、改修により緩やかなスロープの設置を予定している)。
4 水道庁舎について
- 音声案内誘導装置や点字警告ブロックなどの入口案内がないため、入口がどこか分からない。
- トイレの証明スイッチの位置が高く車椅子では届かない。
5 駅周辺歩道について
- 誘導ブロックがコミュニティセンター方面にしかない。
- 誘導ブロックの老朽化(グレーダーによる削りもある)で、凹凸が分かりにくい。
- 誘導ブロックが建物側に著しく寄っており、店舗の庇や塀が障害となり歩行しづらい。誘導ブロック上に自動販売機が設置されている箇所もある。
- デザイン上の理由からか、白い誘導ブロックが混じっており、弱視者には分かりにくい。
- 丸石で作られたデザイン石が誘導ブロックと紛らわしい。
- レンガ張りの歩道は老朽化のため波打っていたり空隙ができている。車椅子だけでなく、ベビーカーの走行性が非常に悪い。
- 誘導ブロック上に駐車している車両がある。
6 コミュニティセンターについて
- センター前に駐車している車両が多く歩行の邪魔となる。
- 誘導ブロック上に花壇、マットなどが置かれている。
- 受付窓口が高く車椅子では利用しづらい。