江別市交通バリアフリー基本構想策定委員会開催結果
第1回江別市交通バリアフリー基本構想策定委員会
平成16年12月1日:江別市民会館
次第
- 開会
- 委嘱状交付
- 江別市長あいさつ
委員自己紹介 - 委員長の選出について
- 審議事項
(1)江別市交通バリアフリー基本構想の策定について
(2)アンケート調査の実施について
(3)その他 - 閉会
会議内容
委員会の開催にあたり、江別市長より各委員に委嘱状が交付されました。
江別市長あいさつ要旨
平成16年からスタートした第5次江別市総合計画の中でも、住みやすい、安心・安全なまちづくりの実現ということを重要視しておりますが、特に安全で快適な都市生活を充実させるといった点でも、公共交通、とりわけ駅周辺の交通結節機能を高めて、利便性の高い、人中心の基盤整備ということが重要であると思っております。
本当に何ができるか、何ができないか、その辺の見極めもするなかで、これから委員の皆様方にいろいろとご意見をいただき、江別らしい基本構想が策定されることを期待しております。
各委員の自己紹介を行った後、(委員の互選により)委員長に北海道大学大学院工学研究科交通システム工学講座教授の佐藤馨一委員が選出されました。
佐藤馨一委員長あいさつ要旨
以前は「バリアフリー」というのは、身体障がい者の方だけの対策で、特定少数の施策だという認識がありました。それを打破するために、私たちは「移動制約者」という言葉をつくりまして、その移動制約者の中に、お年寄りも入るし、怪我をした人も入るしということで、特定少数を特定多数に変えたというのが、実は今から20年ほど前であります。
このバリアフリーなどにかかわる色々な問題というのは、交通の移動をしやすくすることによって公共交通機関の利用が進み、そのことが、すなわち、そのまちが住みやすいとか、快適なまちづくりにつながっていくことになるだろうと思います。少しでも江別市の交通バリアフリー基本構想の策定に私自身の力を注ぐことができましたら幸いだと思います。どうぞ皆様方のご協力、それからご支援をお願いしたいと思います。
要綱に基づき委員長より副委員長として北海道浅井学園大学人間福祉学部教授佐藤克之委員が指名されました。
佐藤克之副委員長あいさつ要旨
私は、特にハードの、建物の部分をずっと専門にやってきておりますけれども、最近では、特に「ユニバーサルデザイン」という言葉を多く使わせていただきながら、赤ちゃんからお年寄りまで、みんなに優しいまちづくりをしようという考え方でバリアフリーの普及、啓発をすること、それが私の役割ではないかなということで、ここ10年ぐらいは活動させていただいています。
また、北海道で一番重要なのは冬の問題であり、冬期の環境をいかに快適にするかという点が重要だと考えております。
審議事項(1)江別市交通バリアフリー基本構想の策定について
事務局より交通バリアフリー法や今後の策定スケジュールなどについての説明が行われました。
各委員から様々な意見が出されましたが、特に多かった意見としては、「こうした基本構想はハード面の整備に関するものが中心になりがちだが、バリアフリーというものはいくら物理的に整備しても利用者(特に健常者・一般の人)の協力(モラル)がなければ機能しない。その点を考慮して学校教育などでバリアフリーについて教育していかなければならない。」というものでした。
続いて、基本構想で位置づける「特定旅客施設」について、一日の利用者数が5,000人以上という条件により、江別駅・野幌駅・大麻駅の3駅を中心として検討していくこととなりました。
審議事項(2)アンケート調査について
事務局よりアンケート調査の素案が示されましたが、妊婦や乳幼児を連れた人(乳母車などを利用するので)も移動に制約があると考えられるので、こうした人たちにもアンケートを行うべきであるという意見があり、アンケート対象を高齢者・障がい者・妊婦・乳幼児同行者とすることになりました。
第2回江別市交通バリアフリー基本構想策定委員会
平成17年7月20日:江別市民会館
次第
- 開会
- 委員長あいさつ
- 議題
(1)江別市交通バリアフリー基本構想(案)について
(2)その他 - 閉会
会議内容
第2回委員会においては、これまで行ってきた市民アンケートや障がい者団体とのヒアリング、冬期と夏期のフィールドチェック、及び策定研究会での議論を元に作成された基本構想(案)について議論しました。
主な意見などは次のとおりです。
- 17年度実施予定の江別駅バリアフリー化工事について、本基本構想の内容を反映させるように努めてほしい。
- フィールドチェックの結果について、特に冬期に顕著な課題を整理する。
- 江別市の障がい者に占める下肢障がいの割合が高いので、下肢障がい者の方の意見がどのように反映されているのか分かるように整理する。
- 歩くことが大変な人(高齢者など)のためにも、階段やスロープだけでなく通路にも手摺りを付けることが望ましい。
- 子ども達に対する交通マナー教室なども含めて「こころのバリアフリー」教育が必要。
- バス事業者は新規に車両を購入する時は福祉(低床)バスを優先的に導入するようにしている。
- バスについては「のりやすさ」と路線などの「わかりやすさ」が重要である。
- 「のりやすさ」「わかりやすさ」「あるきやすさ」をバリアフリー整備内容のキーワードにするとよい。
- 高砂駅と豊幌駅について、フィールドチェックとは別に調査しているので、その点についても整理して記載する。
第3回江別市交通バリアフリー基本構想策定委員会
平成17年9月6日:江別市民会館
次第
- 開会
- 委員長あいさつ
- 議題
(1)江別市交通バリアフリー基本構想(案)について
(2)その他 - 閉会
会議内容
第3回委員会においては、基本構想の校正や中身、今後の課題などについて、各委員から意見が出されました。
主な意見などは次のとおりです。
- 3駅とも図面は1km圏で記載して、病院の所在地を表示したほうがよい。
- 公共施設や道路は正式名称だけでなく、市民に馴染みのある通称も併記したほうがよい。
- 冬期における課題を整理するにあたっては、場所を特定した表現にしておくべきである。
その他細かい文言の修正を行ったほか、各委員から現在それそれが計画しているバリアフリー化事業について発表があった。
また、基本構想完成後も引き続き意見を求めるために、策定研究会を存続させるべきだとの意見があった。
第4回江別市交通バリアフリー基本構想策定委員会
平成17年9月29日:江別市民会館
次第
- 開会
- 委員長あいさつ
- 議題
(1)江別市交通バリアフリー基本構想(案)について
(2)その他 - 閉会
会議内容
第4回委員会では最終の議論を終え、『江別市交通バリアフリー基本構想』が策定されました。
最後に、各委員から感想が発表され、その中で、財政的に厳しい時代でありハード面の整備が十分にできないので、ソフト面のバリアフリーである「こころのバリアフリー」を推進するために、市民への広報・啓発に力を入れるべきとの意見が多く挙がりました。