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第2回 株式会社電制

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年2月26日更新

田上社長と三好市長の写真

企業と行政のトップが対談。企業から見た江別の魅力を聞きます。
事業者向け電力設備のほか、人に優しさを与える福祉機器も開発する株式会社電制田上寛社長三好市長が訪問しました。


【三好市長】設備を見学している写真(事業者向けの大型設備の組みたて。電気や水道などのライフラインを支える重要な設備が作られます。)
 本日はお時間をいただきありがとうございます。
 ぜひ市民にも頑張っている企業のみなさんの活動・活躍を知っていただきたいということで、企業訪問させていただいています。

【田上社長】
 弊社は、電力設備等産業用機器の開発を起点に、上下水道の監視装置や学校暖房の遠隔制御システムなどの開発を行う会社です。
 道内一円で営業活動をしていますので、北海道の交通の中心にある江別市は立地場所として道内随一です。都市近郊でありながら、空港がある千歳には1時間足らず、北海道経済の中心である札幌には30分ほど、旭川などの都市にも近く、道央交通の要所であることが魅力です。

【三好市長】
 電力設備以外にも、電気式人工喉頭「ユアトーン」など福祉機器や医療・健康機器の開発もされていますね。
 今回ぜひお聞きしたいと思っていたところです。

【田上社長】電気式人工咽頭「ユアトーン」の写真
 事業者向けの商品は、絶対的な品質と信頼を作りあげることが目的でしたが、福祉機器はユーザーの生の声を聞いて開発することが大切です。いろいろな評価や好みを聞き取り、ユーザーに喜んでもらえる製品を開発することで、本当に「人に優しい製品」を作りたいと考えています。作る「もの」は利用者のため。それが製作しやすいようにとか、保守管理しやすいように作ったと言ってしまうと本末転倒になりますよね。確かに難しいことも多々ありますが、そこが技術屋や会社にとって勉強になるところだと思うのです。簡単な部分というのは何も勉強にならない。難しいとわかっていて、だけど使っていただく人に喜んでいただける、その顔を想像しながら「ものづくり」するということが第一です。
 人に感動を与えることが経営方針ですし、感動無しにものづくりは無いと思っています。

【三好市長】
 そのような「ものづくり」には、優秀な人材の確保が重要になると思います。
 江別市でも学生の地域定着や、住宅取得支援により子育て中の家族にも江別を選んでもらえるような政策を進めています。

【田上社長】作業を見学している写真(ユアトーンやルーチェグラスは手作業で丁寧に組み立て、点検が行われています。)
 企業としても、いい会社づくりをすれば人材が集まると思っています。
 江別市も、ベッドタウンとしてではなく、北海道の中心的な存在として、まちの魅力を発信してほしいです。
 また、工業団地内の緑地を公園のようにしてベンチを置く、工業会館付近へバス停を設置することなどにより、環境の整った団地としてPRにつながると思います。

【三好市長】
 一度、みなさんで工業団地の環境整備について議論をしてはいかがでしょう。

【田上社長】
 ぜひそうしていただけたら嬉しいですね。

【三好市長】
 今の子どもたちは昼と夜とが逆転していますので、時代に合う体内時計調節器「ルーチェグラス(目に光を当てて、眠気を誘うホルモンの分泌を抑える器具)」の話もお聞かせください。

【田上社長】三好市長がルーチェグラスを体験している写真
 そうですね。
 睡眠する時間帯に長時間パソコンを見たりスマートフォンを見たり、というように光を見ながら時間を過ごしていると、脳が覚醒してしまいます。このような生活を繰り返していると体内時計が乱れ、眠るべき時間に眠ることができず、朝もなかなか起きることができなくなります。日本人は5人に1人くらいが、そのような睡眠の悩みを抱えているそうです。
 病院では、食事や朝日を浴びることなどの生活指導を受けますが、天気によって光を浴びることができないこともあり、その場合は光治療も行われています。
 従来品は、机の上や壁につけた装置の前に居て、30分から1時間の間、光の方向を見ていなければなりません。同じ場所でじっとしているのは大変つらいものですよね。弊社の装置はメガネのように装着して使えるため、本を読みながら過ごすことができますし、テレビを見ることもできるのです。

【三好市長】
 私どもは昨年、健康都市宣言をしました。それに合わせ、平成30年度から食事や運動、それから社会参加のような生涯教育をやりたいと考えている中に睡眠もあります。寝ている間にエネルギーを作ったり消費したりしています。睡眠バランスが重要ですので、子どもたちに睡眠についての教育が必要だと感じています。

【田上社長】
 きちんと睡眠できないと体調も悪くなりますから、食事時間も含め規則正しい生活をして、普通に睡眠ができるようになってくれればいいと思っています。
 睡眠に関わる装置を開発していて思ったのですが、弊社の電気式人工喉頭などの福祉機器も実は全てが目指すべき健康に繋がってくるということです。もしかすると弊社の福祉・健康・医療という分野も、食関連の企業の方との繋がりを考えてみると何か新しいことが生まれるかも知れません。

【三好市長】社長室で和やかに対談する写真
 私も、市内の多様な企業とうまく連携できないのかなという気持ちがあります。

【田上社長】
 どう接点を持って行くか、お互いにどういうひらめきを持つかですね。ただ「何かできそうだよね」と言うとその通りなのですが、それが本当に「こういうものを作ったら」と言う結びつきの部分、ひらめきの部分が大事です。
 今までは、会社としてベース作りを重要視してまいりましたが、これからは企業間連携が次のステップになるのではないかと思っています。

【三好市長】
 今後が楽しみです。私どもにもどうぞ応援させてください。