2 この時期の関わり方のヒント(1歳6か月)
目次
1.ことばを育てるヒント
(1) やりとり遊びを楽しみましょう
『お父さん、お母さんと遊ぶのって楽しいな』という気持ちを育てていくことが、親以外の大人やお友達とのコミュニケーションの土台となります。お子さんと顔を合わせて、声を出して、楽しいなと思えるやりとり遊びを1日5分でもよいので一緒に楽しんで行いましょう。
やりとり遊びの例
(1) 物を手渡す
「ちょうだい」「どうぞ」など
(2) 向かい合ってボールを交互に転がし合う
「いくよ!!コロコロコロ」「ありがとう」など声をかけながらボールでのやりとりを楽しむ。
(3)動作のまねっこをし合う
「バンザーイ」などポーズをとって、お子さんとまねっこし合ってみましょう。お子さんがまねっこできたときにはほめてあげましょう。
まねをしない場合は、まず大人が見本をみせてあげましょう。
(2) 絵本の読み聞かせをしてみましょう
絵本を見せながら「ブーブー(車)あったね」「ワンワン(犬)いたね」などと物の名前を聞かせてあげましょう。
絵本などを見ているときに、お子さんが興味を持ったものを指さすことがあると思います。「指さし」はことばが出てくる前ぶれと言われ、豊かなコミュニケーションの力が育つために必要なサインです。大人が指さしにことばを添えることでことばの成長にもつながります。普段の生活や遊びの中でも、お子さんの「指さし」に対してことばを添えてあげましょう。
このとき『短く、簡単なことば』で伝えることがポイントです。
まだ「指さし」がみられないというときには、「指さし」の見本を大人がみせてあげることも大切です。
(3) お子さんが言いたいことを言語化しましょう
この時期「むにゃむにゃ」「ごにょごにょ」・・・・とことばにならないことばを、大人に伝えたくて話していることがあります。
はじめはことばの最初や最後だけ(例:「バナナ」→「バ」など)のこともあります。
ことばを言い直させる関わりではなく、「そうだね、○○だね」などことばを代弁してあげましょう。
大切なのは、自分のことばが「相手に伝わった」と感じられることです。
(4) 少しずつ家族以外の人と関わる経験もさせましょう
少しずつ同年代のお子さんに興味を持ち始めてくる時期です。
江別市には子育て支援センターやあそびのひろばがあります。同年代のお子さんと遊ぶ良い機会となりますので、ぜひご活用してみてください。
最初は「どんなところだろう・・・。」「だれだろう・・・。」と不安や緊張を感じ、人見知りや場所見知りをするかもしれません。
そんなとき無理に親から引き離すのは逆効果です。ゆっくり少しずつ慣れていきましょう。
(5) テレビ、DVD、動画などの時間を決めましょう
子どもの言語能力は一方的に聞くだけでは発達しません。テレビやDVDなどを長時間みせることによる、言語発達への影響が指摘されています。つけっぱなしにならないよう時間を決める、リモコンは子どもの手の届かないところに置くなど、子どもが自由にメディアを見られない環境を作りましょう。
しかし、メディアを全く見せてはいけないということではありません。キッチンで調理をしているときに入ってこようとして危ないから、少しの時間お子さんに待っててもらうためにメディアを活用するなど短時間の使用はもちろん良いことです。メディアを上手く活用しながら、子育てをしていきましょう。
また、お母さん、お父さん自身のメディア機器の接触時間をコントロールすることも大事です。長時間の使用は親子の会話や体験を共有する時間が奪われてしまいます。ことばを覚え始める大切な時期です。お子さんとの顔を合わせて関わる時間を持てるようご自身のメディア機器との関わり方も今一度、見直してみましょう。
2.イヤイヤ期について
どうして何でも「イヤイヤ」というのか?
この時期は覚えたことばを使って、親の反応を見たり、言葉遊びとして楽しんでいることがあります。特に「イヤ」という気持ちはなくても、何でも「イヤ」と言ってしまうことや、伝えたい気持ちがあるのに自分のことばで上手く伝えられず、そのもどかしい気持ちから、「イヤイヤ」で表現することがあります。
「イヤイヤ」でお母さんやお父さんを困らせることがあるかもしれませんが、自我が育っているというお子さんの成長の証でもあります。自分のことばで伝えられるようになるまでもう少し見守ってあげましょう。
イヤイヤ期の対応のヒント
1.お子さんの気持ちを受け止め、代弁してあげましょう。
「もっと遊んでいたかったね。」「いやだったんだね。」など気持ちを代弁してあげることで落ちつくことがあります。
気持ちを受け止めてもらう体験を重ねることで、少しずつ落ちついてきます。
2.気持ちを切り替えるために、違う部屋や外に出てみましょう。
場所を変えることは気持ちを切り替えるきっかけになります。また、おもちゃなどで誘って注意をそらすのも気持ちを切り替えるきっかけになります。落ちついたら「○○して遊ぼうか」と声をかけてみましょう。
3.別の選択肢を提案して、本人に選ばせてみましょう。
少しイヤイヤが落ちついたタイミングで「どっちの服が良い?」など自分で選んでもらうと、自分で選んだ満足感が得られ、気持ちの切り替えやすくなります。自分で選べたという自信にもつながります。
こんなときはしっかり叱りましょう。
本当に危険なことや人を困らせるようなことをしたときには、しっかり叱ることが必要です。
このとき何がいけなかったのかを伝えましょう。例(「本棚にのぼったら危ないよ。」など)
お子さん自身を否定するのではなく(「言うこと聞かない悪い子ね。」等)、あくまでその行動を叱るようにしましょう。
繰り返し伝えていくことで少しずつやらなくなっていきます。
叱るときのポイント
(1)その場ですぐに叱る
(2)叱るときは厳しい顔で、メリハリを付ける
(3)短いことばでわかりやすく伝える
3.予防接種の受け忘れにご注意!
定期接種の対象期間は以下のとおりです。定期接種の期間を過ぎると自己負担がかかります。
受け忘れのないようご注意ください。
★MR(麻疹・風しん)ワクチン・・・・・・・・・・・・・2歳になる前日まで
★水ぼうそうワクチン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3歳になる前日まで