江別市立小学校におけるフッ化物洗口の実施について
江別市立小学校でフッ化物洗口を実施します!
江別市では、北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例に基づき、これまで以上に子どもたちの歯・口腔の健康づくりの推進を図るため、令和6年10月から江別市立小学校で希望者を対象としたフッ化物洗口を開始します。
小学校でフッ化物洗口を実施します!(保護者向け通知) [PDFファイル/897KB]
フッ化物洗口とは
一定濃度のフッ化物洗口液を用いて週1回ブクブクうがいを行う方法です。
4歳頃から継続することにより、永久歯のむし歯予防に大きな効果を発揮します。
江別市で使用する洗口液は、フッ化物濃度900ppmに希釈したオラブリス(10㎖)です。
令和6年度については、9月から水での練習を開始し、10月から洗口液を使用して実施します。
対象者について
江別市では、小学校の児童(1年生から6年生)のうち、保護者が希望した児童のみを対象として行います。
希望調査はフッ化物洗口開始前に行いますが、いつでも希望内容を変更することができますので、通われている小学校にご連絡ください。
実施の手順について
(1)10㎖の洗口液が入った紙コップ及びティッシュ1枚をもらう。
(2)始めの合図で一斉に洗口液を口に含み、1分間ブクブクうがいを行う。
(3)止めの合図で紙コップに洗口液を吐き出す。
(4)吐き出した後、紙コップにティッシュを入れ、洗口液を含ませる。
(5)ティッシュを入れた紙コップをゴミ袋に捨てる。
フッ化物洗口の効果
(1)生えたばかりの歯は、エナメル質が未成熟で、むし歯菌が作り出す「酸」に対して弱く、 むし歯になりやすい性質ですが、フッ化物によく反応することから、生えて間もない時期からフッ化物を頻回に利用すると、「酸」に溶けにくい丈夫な歯質にすることができます。
(2)フッ化物洗口を実施すると、平均で30~80%のむし歯が減ることが報告されています。また、得られた効果は、大人になってからも持続します。
(3)フッ化物洗口とフッ化物配合歯磨剤による歯磨きを併用すると、より高いむし歯抑制効果が得られます。
フッ化物洗口の留意点
(1)洗口液の誤飲について
1回分(10㎖)の全量を飲み込んでも安全です。万が一、大量の洗口液を誤飲し、下痢、腹痛、嘔吐又は口唇周囲の腫れ、痒み、発疹等がある場合は医療機関を受診してください。
(2)洗口実施後について
基本的に洗口後30分程度は、可能な限りうがいや飲食を行わないことが望ましいとされています。
(3)猛暑時期の実施について
脱水症状などを未然に防止するため、状況に応じて水分補給を行っても健康面に問題はありません。
Q&A(北海道教育委員会フッ化物洗口Q&Aより抜粋)
Q | A |
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フッ化物洗口を学校や施設で集団実施することは法に抵触しませんか? | 問題ありません。 ・1985年に国会において「学校におけるフッ化物水溶液による洗口は、学校保健法の第2条に規定する学校保健安全計画に位置付けられ、学校における保健管理の一環として実施されているものである。」という政府見解が示されており、学校保健安全法(学校保健法から改正)第5条及び第14条の規定に基づき「学校保健計画」に位置付け、健康診断の事後措置として実施することになります。 |
学校で実施する場合、強制的に参加しなければならないのですか? | 実施するかどうか自由に選択することが可能です。 |
なぜ、学校などの集団でフッ化物洗口を行った方がよいのですか? | 永久歯のむし歯予防にとってもっとも重要な学童期に、できるだけすべての子どもたちに 対してむし歯を予防する機会を平等に設ける必要があるからです。 |
夏休みなどの長期休暇中に、フッ化物洗口をしなくても大丈夫でしょうか? | 長期休暇中に中断しても高いむし歯予防効果が得られています。 |
フッ化物洗口を行う前に、歯をみがく必要がありますか? | 洗口直前の歯みがきは不要です。 |
Q | A |
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洗口液を誤って飲み込んだ場合、身体に害を及ぼすことはありますか? また、歯のフッ素症になりませんか? |
1回分を飲み込んでも安全です。 ・フッ化物の急性中毒量は、体重当たり2mg/kgとされていますが、1回分の洗口液10mlに含まれるフッ化物量は9mgであり、体重30kgの小学生の場合、6~7人分以上の洗口液を一度に飲み込まない限り急性中毒量に達しません。 ・また、フッ化物の慢性中毒として歯のフッ素症と骨硬化症がありますが、使用するフッ化物の量や適用期間からみてフッ化物洗口で発生する可能性はありません。 |
病気によっては、フッ化物洗口を適用してはいけない場合がありますか? | 特にありません。 ・フッ化物洗口は、うがいが適切に行われる限り、身体が弱い人や障がいをもっている人が特別にフッ化物の影響を受けやすいということはありません。 ・服薬中にフッ化物洗口を実施しても問題はありません。 |
フッ化物でアレルギー反応を起こす人はいますか? | フッ化物そのものがアレルギーの原因となることはありません。 ・市販の歯磨剤の9割以上がフッ化物配合歯磨剤でありますが、これまでにアレルギー反応を生じたという信頼に足る報告はありません。 |
口の中にキズや口内炎があるときに、フッ化物洗口を行っても大丈夫ですか? | 口の中のキズや口内炎に影響することはありません。ただし、水がしみたり、口をブクブク動かすことで口の中のキズや口内炎に我慢できないような痛みが出るようであれば、それらの症状が軽減するまで無理して行うことはありません。 |
フッ化物洗口には劇薬を用いると聞きましたが、大丈夫でしょうか? | むし歯予防のために調製されたフッ化物洗口液は劇薬ではありません。 ・市販製剤であるミラノールやオラブリスは薬事法施行規則に基づき劇薬扱いとなり、フッ化ナトリウム試薬も粉末では劇薬に相当します。しかし、洗口に用いられる溶液は、粉末を水で溶解し、フッ化物濃度が1%以下となることから、劇薬指定から除外されます。 |
口の中に金属性の詰め物や矯正治療の針金などが入っている場合にフッ化物が何らかの影響を与えますか? | 悪影響を与えることはありません。 洗口液のフッ化物濃度は低濃度なので、金属に作用して腐食させるようなことはありません。 |
フッ化物洗口が普及してから現在まで健康被害はなかったのでしょうか? | ありません。 |
フッ化物洗口によって、もし有害作用が起きた場合の責任は、だれが負うのでしょうか? | 定められた実施手順に従って実施すれば、有害作用は起こることはありません。仮に有害作用が起こった場合、他の一般的な公衆衛生事業と同様、国、道、実施主体である市町村等のそれぞれの立場に応じた責任で対応することになります。 |
Q&A(北海道フッ化物洗口ガイドブック-実践編-) [PDFファイル/1.46MB]
参考
・リーフレット(北海道教育委員会) [PDFファイル/940KB]