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平成15年第1回江別市議会会議録(第2号)平成15年3月11日 5ページ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

6 議事次第の続き

一般質問の続き

 高橋典子君

 2回目の質問を何点かにわたってさせていただきます。
 要望も含めた2回目の質問とさせていただきたいと思いますが、まず、市長の政治姿勢にかかわる問題、江別の顔づくり事業についての市長の見解を伺いました。将来を見通しての良質な社会的インフラの整備、あるいは自主財源確立のための条件整備、このようなことが言われていました。
 これまで全国各地で鉄道高架を含めて駅前再開発が取り組まれてきた自治体もありますけれども、私どもがいろいろ勉強させてもらった中では、それが成功しているという例は聞かれない。本当に江別で今やろうとしている事業が江別の将来にプラスとなって返ってくるのか。今まだ事業に着手していないときだからこそ、この効果についてしっかりと見直すべきではないかということを申し上げたいと思います。
 国の方から示された課題についても、やはりそういうことが問われていて、果たしてこれだけの事業によって効果を上げることができるのか、こういうことが問われているのではないかと思います。
 この問題については、これまでにも何回も取り上げてきており、また、今日の市長の答弁もその域を出なかったのではないかと判断しているところですが、答弁の中で福祉や教育について肥大化していっていいのか、そういうことまでおっしゃられていました。私どもも決して肥大化ということを言っているのではなく、今、市民が苦しんでいる状況の中で、市民の生活、暮らしを支えるために今どういうことが求められているのか、しっかり知恵を絞って、必要なところにはきっちりと手当てをしていく、こういうことを訴えているわけです。
 ある方が指摘していたんですけれども、今、行政評価ということが行われている。市民の暮らしにかかわる部分については、こういうことがよく盛んに叫ばれているけれども、開発型の公共事業については、果たしてこういった評価がきちんとされているのだろうか。コストについての比較検討、あるいは効果についての検討、これが今厳しく問われているのではないかと思います。
 以前の一般質問の中でも指摘させていただきましたけれども、国の方向性も、今、地方に公共事業を起こすのではなく、都市再生ということで首都圏に集中してきている。こういう下で、江別でのこういった事業はかなり難しくなってきているのではないか。新年度予算の中にも調査費が盛り込まれておりますけれども、市民のことを考えるなら早い時期に決断されるべきではないかと、これはこれまでの繰り返しになりますが、こういうことを指摘させていただきたいと思います。
 次に、産廃の問題です。産業廃棄物処理施設の設置規制方針が示されたということで、これは産廃の域内処理の原則に立って一歩進んだ対応だったかと、そのように感じております。ただ、これを実効あるものにしていくこれからの取り組みが重要ではないかと思います。
 四六時中パトロールすることは無理かと思いますけれども、やはりそこのところの体制をしっかりとる。市が積極的な姿勢を示すことで、市民の協力も得られるのではないか。伺ったところでは、市民からの通報もたびたび寄せられるとのことです。市役所に言えば対応してくれる、こういう市民との信頼関係が今後築かれるよう望むところです。
 その一方で、家庭ごみの問題です。これから議論される問題ではありますけれども、基本計画に示されている論点は、先ほど申し上げましたように、有料化を推進する立場からの議論、そういったところに論点が置かれているかと思います。
 市長は、無意識にごみを出し、分別が徹底されていない部分、こういうことも指摘されていました。確かに分別に一生懸命取り組んで、ごみの排出を少しでも減らそうとしている努力をする市民がいる一方で、いまだにごみの分別がきちんとできていない、こういう実態があることも確かです。では、このごみが分別徹底されていない、なぜそう徹底されていないのかのところをしっかり見ていかなければならないのではないでしょうか。
 江別では、多くの大学生が住むアパートも抱えています。毎年毎年たくさんの人が入れ替わるのですから、ここに徹底させるというのは容易なことではないと思います。ただ、私も日ごろ周りの方とお話ししていて感じるのは、分別できない理由というのは、なぜそういう分別が必要なのか、自分の出したごみが焼却施設に行ったときにどのような処理のされ方をするのか、資源物として出したものがどういうふうな方法で再資源化されるのか、こういう仕組みが分かれば江別のごみの分別の方法が納得できる、こういうことも伺うことがあります。
 ごみの焼却施設も新しくなりました。新しい焼却施設の下で市民と一緒に江別にふさわしいごみの分別の仕方を徹底して議論していく。市が配布しておりますリーフなどもありますけれども、どういうごみがどういう分別ですということは事細かに書かれていますが、そもそも何のための分別なのかが分かりづらいのではないでしょうか。こういった努力も、取り組みも必要かと思います。
 また、有料に導くような提起になるのかと懸念しているところですけれども、市民にとっては、ごみは買わされている問題で、そこのところに有料化が導入されれば、排出者、最終段階にとってのみの負担増となるのではないか。まだリサイクル社会といいますか、根本的な解決、製造・流通の段階からの対応がされていない中で市民にだけ負担を負わせるような形は、これもある研究者が言っているんですけれども、消費税と同様の大衆課税と言われても仕方がない、このような指摘もされています。
 先ほど市長は答弁の中で成果を上げている自治体もあるとおっしゃっていましたけれども、私が先ほど申し上げた、ごみの減量化が元に戻ってしまって、有料化以前の水準に戻っている、こういう自治体と、成果を上げ続け、ごみが減量した状態を維持できている、この自治体の大きな違いといえば、ごみ袋代がどういう水準に設定されているかということです。
 成果を上げている自治体というのは、ごみ袋代が大変高い水準に設定されています。これでは、まるで市民に対して罰金を課しているような、そういうものではないかと。努力した結果、報われて、現在スーパーでごみ袋などを買っていますけれども、それ以上の負担にならない、努力が報われるというならいいんですけれども、こういう先進事例を見ますと、高いごみ袋を買わせることで成果を上げる、こういう方法が示されている。果たしてこれで本当に市民と一緒に減量化に取り組む姿勢と言えるのかが疑われます。
 市長が、もしこういったことを示しながら、ごみ有料化の議論を進めていくというのであれば、有料化という結論が先にありきの議論になるのではと懸念するところです。市長は日ごろから、市民とともにまちづくりをしていく、協働のまちづくりを目指すとおっしゃっていますが、本当にその姿勢をとるなら、この有料化ありきの資料を示すのではなく、市民とどういう取り組みができるのか、そういうところから議論すべきかと思いますが、いかがでしょうか。
 市長がこれからどういう提起をされていくのかが、市民にとって生活に大きな影響を与える問題ですので、公平な立場で市民に情報を提示していくお考えがおありかどうか伺いたいと思います。
 最後に、教育問題に関して、要望的なことになりますが、申し上げさせていただきます。
 実は、身近な例で恐縮ですが、私の子供も中学校1年生で、先日、訂正表の一覧が配られました。それを見てみますと、身近な例では日高山脈が日高山地と誤記されていた。こういうことを見ますと、もちろん採択にかかわった方たちは一生懸命作業されたかと思いますが、こういっただれが見てもすぐ分かるようなところまで間違われていた、これが発見できなかったことは本当に残念だと思います。
 前提として検定を通った教科書という安心感があったのではないかと思いますが、やはり子供たちにとって将来にもわたってこういったことが不利益にならないのか心配しているところです。
 現場の先生たちも、こういったことの訂正については一生懸命取り組まれているかと思います。せっかく江別市で学力向上支援事業として子供たちの学力を支えようという取り組みをしているのに、根本の教科書がこのように間違っていたのでは大変かと思います。是非ここの点、きめ細かな対応をしていっていただきたい。
 政治・思想的な問題については、基本的な立場を教育長が先ほど示されました。私どもも今の国際化の中、アメリカだけでなく、今、子供たちはアジアの国々、世界中の国々に出ていっている。そういう下で、本当に世界の中で子供たちが将来、自由に、そして生き生きと活動できるように、そういった視点も踏まえた教育が行われるようにと望みます。
 最後に、少人数学級についてです。先日、長野県の例を伺う機会がありました。長野県では今、小学校1年生に限ってですけれども、30人学級が導入されている。どのような成果があったかということが調査されたという、その報告を伺いました。
 それによりますと、クラスの子供たち一人ひとりが今どこでつまずいているのか、どの子は何が苦手なのか、担任の先生がすべて把握できている。つまずいているとき、授業中にその子のところに行って教えることも十分にできる、こういうことが言われています。
 こういった授業の面だけでない、大きな成果として報告されていたのは、さようなら握手ができるということだそうです。帰りの会が終わった後、先生と生徒がさようならした後、先生が一人ひとりの子と握手しながら、今日の話をしたり、帰ってからのことを一言二言交わしたり、明日また元気で学校に来るようにと声を掛けることができる。そうする中で、子供たちの生活の様子までよく分かるし、子供たちの気持ちを理解することができる、こういうことが言われていました。
 今、お母さんたちは大変孤独な中で子育てをしていると言われています。お父さんは残業でなかなか帰ってこない。核家族化の中で、不安な中で子育てをしておられる。そういう中で起こってくる子供の各種の問題、課題についてですけれども、このような人と人とのつながりの場、人と人とが信頼関係で結ばれる、こういう場があちらこちらで作られていくことが重要な解決のかぎになるのではないかと私は考えています。
 授業の面ももちろんですけれども、学校の中で子供の生活全般にわたってこういった取り組みというのは、直接の授業ではないけれども、授業の効果を大きく引き上げる、生活の安定、情緒の安定が勉強にも身を入れることができる、こういうことも指摘できるかと思います。
 そういう点では、現在行われている学力向上支援事業もそれはそれで積極的な施策かと思いますが、やはり今求められているのは、根本のところで一人ひとりに目が行き届く、そして先生が一人ひとりときちんと感情まで交わすことができる、そういった教育の場の整備ではないかと思います。この点については、これまでにも申し上げてきた部分ではありますが、今後についても是非努力していっていただきたい。
 道でなかなかこれが実施されませんけれども、では江別でどういうことができるのか、教育に情熱を傾けておられる教育長さんです。今後に期待しまして、2回目の質問とさせていただきます。

市長(小川公人君)

 高橋議員の再質問にお答え申し上げます。
 いろいろご提起ありましたけれども、特に家庭ごみの有料化に関してご質問があったかと思いますので、お答えを申し上げたいと思います。
 ご質問の中で、有料化に向けた世論づくりではないのか、あるいは初めにいわゆる有料化ありきではないのかというような趣旨のご指摘のご質問のように受け止めましたけれども、私は決してそういう初めに有料化ありき、あるいは単にその結論が先にあって世論づくりをしよう、そういう意図は毛頭ありません。それは同時に合併問題でもそうですし、何でもやっぱり客観的に情報を出すということ。初めに有料化否定ありきもまずいと思うんですね。ですから、いろいろな情報を、冷静にいろいろなデータを出して、知っていただくということが私は大事だと思うんですが、いずれにしても、財政先にありきであるとすれば、もうこの新しい施設に70億円、80億円、あるいは最終処分場を考えると100億円という、もうこれも環境というテーマで避けて通れないということで投資していますから、この財源というのは大変なんですね。財源だけ考えれば、すぐにでも有料化、少しでも財源をどうしようかということになると思うんです。そういうことを拙速に考えてきたわけでなくて、やっぱり行政の努力、できるだけの努力、やることはやって、その上で本当にごみを減量化する上で有料化という手法も一つの選択肢ではないかという提起があって、それはもちろん効果がない、戻ったという事例もあるかもしれませんけれども、上がっている例もあって、冷静にそういう審議会からも一つの問題提起がありますので、一定のその辺についての分析をさせていただいて、しかも、これで行政が一方的に走るわけでありませんで、最終的には市民の皆さんの意向や議会の皆さんの意向をお聞きする中で一つの結論を、またどうするかということについて慎重にさせていただきたいと、こういうことでご答弁申し上げておりますので、ご理解を賜りたいと思います。

高橋典子君

 3回目ですので、1点指摘だけさせていただきたいと思います。
 ただいまの市長の答弁では、有料化先にありきではなく、公平な立場で市民の判断に供するような資料を提出していく、そのように受け止めました。
 私が懸念しましたのは、市が作成した一般廃棄物処理基本計画、この中に示されている論点というのが、先ほど申し上げました省庁が主張している点とぴったりと符合しているという部分でありまして、こういった論に立てば有料化が自動的に導き出される、こういうことがこれまで行われてきた実態であります。
 ということもありまして、これはこれとして押さえておきながら、江別市独自の考え方、市民とのこれまで築いてきた信頼関係の下に、このごみの問題についても取り組んでいかれるよう強く要望して、3回目の質問とさせていただきます。
 以上です。

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