平成14年第1回江別市議会会議録(第4号)平成14年3月28日 6ページ
6 議事次第の続き
議案第29号及び議案第31号の続き
議長(五十嵐忠男君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
議事を続行いたします。
次に、議案第29号 平成14年度江別市老人保健特別会計予算、及び議案第31号 平成14年度江別市基本財産基金運用特別会計予算に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第29号及び議案第31号を一括採決いたします。
議案第29号及び議案第31号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第32号 平成14年度江別市水道事業会計予算、及び議案第33号 平成14年度江別市下水道事業会計予算に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
三上孝君
議案第32号 平成14年度江別市水道事業会計予算、及び議案第33号 平成14年度江別市下水道事業会計予算につきまして、反対の立場で討論を行います。
当市の水道及び下水道事業は、長期にわたる安定的な経営の維持を理由に、基本水量を8立方メートルとする現行の料金体系が長い間続けられてきました。しかし、特別委員会に提出された資料を見ますと、使用水量が8立方メートル以下の件数が全体の24.3%を占め、6立方メートル以下についてはそのうちの66.2%を占めているという実態が明らかにされております。
これまで料金体系の見直しについては料金改定時に検討したいと、このように説明されてきておりますが、現在の経済情勢の下で、市民にとって公共料金の負担感は大変大きく、下水道料金とも連動する基本水量を実使用量を反映させた水準に引き下げるべく、このことを行うことが当然であると考えるわけであります。
また、夕張シューパロダム計画においては、平成28年度を受水開始とした見直し計画においても人口を15万9,400人と想定していますが、これは過大な人口想定になりかねません。少子高齢化現象が進む中で、将来人口は全国的にも、また全道的にも減少傾向をたどることが予想されていますし、札幌圏においても同様の傾向が想定されており、特に江別市でもこの二、三年は人口増が大幅に鈍化しているところであります。
企画部で現在、新たな市の総合計画づくりの基礎的調査を行っておりますが、この計画の根幹をなすべく将来人口は、おおむね20年後で14万人程度しか見込めないのではないのかと、このような想定をしているところであります。こうした状況の中で今後進められようとしている新たな浄水場施設の建設、さらには配水施設、これらに無駄となりそうな膨大な投資を行って、その結果、そのツケを市民に押し付けるようなことになることは、到底許されることではありません。したがって、将来の給水人口をきちんと見定めて、そして石狩東部企業団に対して積極的にこの内容の再検討を求めるべきであります。
さらに、下水道については、建設事業が汚水管から雨水管整備に移行してきておりまして、雨水は原則として公費負担で行うべきであり、これまでの剰余金のその一部は、当然市民に対し料金の引下げという形で還元すべきであるというふうに考えます。
地方公営企業が行う事業は公共性の高いものであり、両会計とも健全経営を維持できる状況の下で、市民の負担軽減に最大限の意を尽くすべきであり、以上の理由から、水道事業会計及び下水道事業会計の予算に対し、反対の討論といたします。
以上であります。
議長(五十嵐忠男君)
ほかに討論ありませんか。
高間専造君
議案第32号 平成14年度江別市水道事業会計予算、及び議案第33号 平成14年度江別市下水道事業会計予算に賛成の立場で討論に参加いたします。
まず、水道事業に関しては、水道料金基本水量の引下げに対する質疑がありましたが、上下水道料金は長期的に安定維持されてきており、このことにより災害に強く安定した安全な給水を図るために必要な緊急貯水槽の設置、配水区域のブロック化事業や老朽管の布設替え、さらに老朽化した浄水場施設の整備など、各事業が計画的に実施されてきたものであり、高く評価するものであります。
また、水利権確保のための夕張シューパロダム事業計画は、江別市の将来的な人口予測からも再度見直しの必要性に対する質疑がありましたが、同事業計画は、現在実施している土地区画整理事業との関係、さらには今後における近郊での水源確保の難しさなどの説明のほか、近年の社会動向や異常気象などを踏まえますと、貴重な水資源の安定的な確保を目指しているものであること、また他自治体との共同事業という性格からしても一定の理解をし、総合的に勘案いたしまして推進すべきものと考えるものであります。
また、下水道事業に関しては、引き続き市民の安全で快適な生活環境の向上を目標に、都市化の推進に伴い増加する雨水対策として、大麻地区では道道東雁来江別線など雨水幹線の整備をするほか、江別地区では一番町地域で貯留管、導流管などの整備が終了し、安全なまちづくりが進められているものであります。
また、汚水管の整備については、道道大麻東雁来線での整備などにより普及率も96.9%の高水準となる見込みであり、加えて浄化センターにおいても、汚泥の緑農地還元などを一層進めるため消化槽やガスタンクなどの汚泥処理施設の増設が計画されており、生活基盤が着実に推進されて、適正なものと評価するものであります。
次に、経営状況につきましては、低金利による企業債支払利息の減少や維持管理費などを節減する中で、純利益が計上されていることは安定した経営内容と言えます。しかしながら、今までの下水道事業の推進により企業債残高が248億円に達し、年々元利償還額も増加し、平成14年度における支払元金と利息を合わせ23億円にもなることから、一層の安定的な経営を願うものであります。
水道事業、下水道事業は、今後とも市民サービスを第一に考え、安全で安心な事業計画を行い、堅実な経営の下で現行料金体系を維持し、健全な運営が図られることを望みながら、賛成の討論といたします。
議長(五十嵐忠男君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
これをもって討論を終結いたします。
これより議案第32号及び議案第33号を起立により一括採決いたします。
議案第32号及び議案第33号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
起立多数であります。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第20号 江別市立病院使用料及び手数料条例の一部を改正する条例の制定について、及び議案第34号 平成14年度江別市病院事業会計予算に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
鈴木豊実君
議案第20号 江別市立病院使用料及び手数料条例の一部を改正する条例の制定について、及び議案第34号 平成14年度江別市病院事業会計予算に反対の立場で討論に参加いたします。
平成14年度病院事業収益の中には、議案第20号の新たな手数料として、初診時特定療養費として1,159万円の収入が見込まれている予算です。この初診時特定療養費は保険が適用とならず、患者の100%負担です。保険適用されるほかの医療機関からの紹介患者加算とは根本的に異なります。紹介患者加算は、前の医療機関の医師から病状、診査、検査の概要が記入された文書を持参されます。その違いからも分かるように、自己負担額の均衡を図るという理由にはならないと考えます。
今回の初診時特定療養費という名目の個人からの徴収は、病院の収益増対策、200床以上の医療機関の特権的徴収と言えると思います。
病院事業会計は、診療報酬等の改定や新規の個人病院の開業に伴って、前年度より医業収益はダウンせざるを得ない状況ですが、公的病院として不採算と言われる部門、高度医療機器の活用等で信頼される総合病院としての使命があり、今後、収益対策として保健・予防と連携した診療体制を充実すべきです。また、医療ニーズにこたえる専門外来として、糖尿、リューマチ、高血圧などを新設することが求められていると考えます。
さらに、医業費用では、薬品費を削減するためにジェネリック薬品を利用するなど、材料費の削減を考えるべきです。これは患者負担の軽減と国民健康保険財政にも大きく寄与することにつながり、積極的に病院として納入方法を医師、薬剤師の意見を聞いて早急に推進すべきです。
病院事業会計予算では、医師の借上住宅についての手順に不明朗な経緯があり、契約・入札についても不透明で、談合的因果関係が質疑されました。契約・入札については、今後このような誤解を生ずることのないよう指摘して、反対の討論といたします。
以上です。
議長(五十嵐忠男君)
ほかに討論ありませんか。
立石静夫君
議案第20号 江別市立病院使用料及び手数料条例の一部を改正する条例の制定について、及び議案第34号 平成14年度江別市病院事業会計予算について、討論に参加いたします。
今回提案されました議案第20号については、提案理由の説明もありましたように、受益者負担の公平性の確保、また今後の健全経営に一定の効果もあるものと考え、理解いたします。
次に、平成14年度江別市病院事業会計予算についてでありますが、新病院の開設に伴い新たな投資が発生する、加えて診療報酬の改定、保険制度の改正等による患者数の変化など、厳しい経営環境が続くことは間違いないこととして想像できます。したがって、病院の経営につきましては、赤字の解消、また経営の健全化に向け、職員の方々が一丸となって努力されることに期待するところであります。
しかし、予算特別委員会での審議過程において大きな問題となりましたのは、医師住宅の借り上げについてであります。この借り上げにつきましては、医師の安定確保、救急救命時における近距離からの対応の確保など、行政サイドの説明に対し、一定の理解はできるもので、住宅借り上げに対しての考え方については特に異論はないものであります。
しかしながら、借上住宅の提供者についての要件、選定方法、選定会議の開催及び一連の手続を踏むための要綱やルール等が存在していなく、したがって、予算特別委員会においては、担当者並びに理事者サイドから手続に関しての詳細説明はできなかったものと認識するものであります。
借上住宅の選定に関する要綱で他市の例でありますが、借上住宅の提供者の要件では、該当する者として、市内に1年以上居住している、市税を完納している、賃貸借契約を履行する上で必要な資力及び信用を有する者、そして最も大事なことは、土地を所有する個人でなければならないなどとしているものであります。
今回、当市が借上住宅を予定されていた土地でありますが、企業が所有をしており、根抵当権が設定され、さらに仮差押え命令が札幌地裁より出ている。また、土地を所有していた企業は、昨年3月13日に2回目の不渡り、事実上の倒産と報道され、ほぼ2か月後の5月20日には代表取締役は死亡、そういった土地の状況に変化のないまま、昨年の4月20日に第1回目の住宅選定委員会、5月2日に第2回目の委員会開催、そして昨年6月26日に新築集合住宅の長期の賃借を決定しているものです。こういった状況で、行政サイドとしては借上住宅の提供者についての詳細は所管する常任委員会に報告する状態になく、当初より公的機関がかかわるような対象地ではないものと考えられます。
また、理事者質疑においては、このような行政サイドからの説明がほとんどない事件に対し、所管する常任委員会の対応の悪さが理事者答弁としてあったように思いますが、これは議会に対し、行政がするべき説明責任の転嫁と言えるのではないかと思います。
以上のことから、賛成か反対かと論議する以前の問題と思うが、いずれかとするならば、反対とするほかに選択肢はないものと申し上げ、討論といたします。
議長(五十嵐忠男君)
ほかに討論ありませんか。
赤坂伸一君
議案第20号 江別市立病院使用料及び手数料条例の一部を改正する条例の制定について、及び議案第34号 江別市病院事業会計予算について、原案に賛成の立場で討論に参加いたします。
議案第20号の条例の一部改正は、初診患者に400円の初診時特定療養費を徴収するための改正であります。受診抑制や患者負担増につながるとの懸念もありますが、紹介状持参の患者は従前から保険適用の400円を徴収しております。
道内の主要な国立病院や社会保険病院など、さらには一部市立病院でも、425円から最高4,200円を徴収しており、受診患者間の均衡を図ることと、現下の診療報酬制度の制約や厳しい病院経営の中で、6項目の施策の推進により経営の健全化を図ることは重要であり、よって一部改正は適切と判断するものです。
次に、議案第34号の病院事業会計予算について、健全化計画を進めてきたところであるが、本年度の2.7%減の診療報酬改定により診療収益で約1億9,000万円余の減収や、平成13、14年度で市内に5医院が開設又は予定されるなど、厳しい状況にあります。
しかしながら、今年度予算では、一つに初診時特定療養費の導入を初め、二つに理学療法の午後帯の実施、三つに骨粗しょう症検査等業務の充実、四つに人工透析病床の増床、五つに薬剤指導業務等の拡大など、6項目にわたる診療、患者サービス充実策により、地域の中核病院としての機能の充実と増収策を図ろうとしていることを評価するものです。今後の診療報酬の改定など不透明な要素があるゆえに、専門外来の充実や医師の確保と条件整備により、自治体病院としての役割を果たすことが重要であります。
また、論議のありました医師住宅について、昨年9月に所管委員会で論議をされ、選定の経過も説明がされてきておりますが、かてて加えて医師の定着化、救急対応、そして福利厚生面からも至近距離に確保することは極めて重要なことであります。
議論のありました案件につきまして、種々、先ほどの委員長報告にもありましたけれども、抵当権の設定等々の話がございました。答弁の中では今後調査をすると、こういうことになっておりましたが、私の調べたところによりますと、3月の当初の段階で3億円ちょっとの抵当権が設定されている、そして石狩信金が融資をしている、こういう格好になっているわけであります。そして、その土地の所有者、さらには建物の所有者についても、確かにそういう経過があった業者であるように思われますが、現実にはその業者が土地も建物も所有している、こういう状態にあります。
したがって、賃借権の絡みからいいますと、今、抵当権が先についているわけでありますから、逆に抵当権の順位を先にする。賃借権を先にし、抵当権を後にするようなものを担保をする。あるいは、当該金融機関、あるいは業者、市と含めて公正証書を作成する、そういう段取りをつければいいのではないかと私は考えているところであります。
いずれにしても、医師住宅は、この今日的な病院の経営のためにも、そして福利厚生面からも、医療の質を高めることからも極めて重要であり、必要なものであります。さらに、そのことが結果的に病院の経営健全化につながるもの、こういうふうに私は判断をするものであります。
そして、平成20年度に黒字転換の計画でありますが、取り分け減価償却費を初め、健全化計画のち密性と実効性を強く求め、原案に賛成の討論といたします。
議長(五十嵐忠男君)
ほかに討論ありませんか。
齊藤佐知子君
議案第34号 平成14年度江別市病院事業会計予算について、討論に参加いたします。
理事者等質疑にもございますが、病院経営健全化計画を2年間据え置きたい旨の提案がございましたが、度重なる据え置きに健全化ができるのかと疑念を感じるものであります。
平成14年度における経営健全化の取り組みとして、初診時特定療養費の導入や骨粗しょう症検査等検診業務の充実など6項目の取り組みが提示されましたが、診療報酬の引下げなど、医療を取り巻く環境にスピードをもって対応できるのだろうかときぐするところであります。病院の最高責任者の責務として、平成20年には病院の健全化計画を達成するとの病院長のご答弁もありますので、是非実現の方向に努力していただきたく期待をいたします。
一方、江別市立病院医師借上住宅選定については、誠に不透明としか言わざるを得ません。私たち会派も注意を喚起し、事に当たるべきと申し上げてきた経緯もございますが、そのことが理解されておりません。
まず、指摘されなければならないのは、市立病院医師借上住宅選定に当たっては公平性、競争性、透明性を確保されなければならないことは、行政として当然考えなければならないものと理解しております。しかしながら、理事者質疑の中でも明らかになりましたが、債務負担行為に至る行政手続の不備、業者選定にわたる公平性、競争性、透明性の確保については疑問を感じざるを得ません。今後の行政の在り方そのものに大きな影響があると考えるものであり、陳謝で済む問題とは考えられないものであります。
当会派が民間活力を活用していただきたいと申し上げているのは、ルールに基づき民間の活力を導入することで財政の運営に大きく寄与することを事例に基づき訴えてきたものであります。しかし、医師借上住宅選定に当たっては、前段申し上げた明確な説明がされたとは思えない答弁であり、市民に理解を得る説明ができるものではありません。
したがいまして、議案第34号 平成14年度江別市病院事業会計予算について反対の意を表明し、討論といたします。
議長(五十嵐忠男君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって討論を終結いたします。
これより議案第20号を起立により採決いたします。
議案第20号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
起立多数であります。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第34号に対する委員長の報告は否決でありますので、原案について起立により採決いたします。
なお、念のため申し上げます。起立されない場合は否とみなします。
議案第34号は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
可否同数であります。
ただいま報告いたしましたとおり、可否同数でありますので、地方自治法第116条の規定により、議長において本件に対する可否を採決いたします。
本件については、議長は否決と採決いたします。