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平成14年第1回江別市議会会議録(第1号)平成14年3月1日 5ページ

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6 議事次第の続き

議案第27号ないし議案第34号

議長(五十嵐 忠男 君)

 日程第20ないし第27 議案第27号 平成14年度江別市一般会計予算、議案第28号 平成14年度江別市国民健康保険特別会計予算、議案第29号 平成14年度江別市老人保健特別会計予算、議案第30号 平成14年度江別市介護保険特別会計予算、議案第31号 平成14年度江別市基本財産基金運用特別会計予算、議案第32号 平成14年度江別市水道事業会計予算、議案第33号 平成14年度江別市下水道事業会計予算、及び議案第34号 平成14年度江別市病院事業会計予算、以上8件を一括議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。

市長(小川 公人 君)

 平成14年第1回定例会の開催に当たり、市政執行に臨む私の基本的な考えと平成14年度各会計予算案の大綱を申し述べたいと思います。
 昨年9月の米国無差別テロ事件は、世界平和を願う人々の思いに逆行し、21世紀の行方を不透明なものにしました。国内経済は、不良債権処理や行財政改革の遅れなどの影響を受けてさらに厳しくなると予想され、不況と物価下落が同時進行するデフレ・スパイラルの懸念さえ生じています。
 低迷する日本経済は、国民生活とともに地域経営に大きな影響を与えており、地方分権など自治体を巡る環境の変化と相まって、自主・自立へ向けた新しい行政運営への転換が求められているところであります。このため、昨年の春以降、行政組織を初め財政構造あるいは基本的施策等の在り方について行政診断を受けるとともに、有識者や市民代表からなる行政改革推進委員会並びに庁内行政改革推進本部等において、現行の行政システム等について様々な視点から検証を進め、論議を重ねてまいりました。
 このたび策定いたしました行政改革大綱においては、民間企業における経営手法等を行政部門に導入することにより、行政の効率性等を向上させようとする新公共経営管理の行政手法をベースに、数値目標を明らかにし、計画的・効率的な行政運営に努めるとともに、成果重視の立場から行政活動を評価し、施策の重点化と再構築を図り、行財政資源の効果的な配分に努めることとしております。また、新たな行政課題に迅速に対応するため、トップマネジメントを補佐する機能を強化し、行政改革を強力に推進する行政組織の改革に取り組んでまいります。
 しかし、活力ある地域社会を作るためには、市民と行政との協働が重要なキーワードになります。まちづくりに参加する市民の力は、文字どおりまち力と言えます。郷土の自然と歴史、文化に依拠した、市民の力が発揮される協働のまちづくりを進めてまいります。
 今ほど地域の力が試されているときはありません。行政の課題を市民とともに考え、市民の力を信じ、市民とともに歩むことを大切にする行政運営を進めてまいります。
 私は、こうした時代だからこそ、また将来の江別を思えばこそ、改めて改革への意欲を強く持つものであり、市民とともに歩むをモットーに、困難には正面から向き合い、不退転の決意をもって市政執行に当たることを表明いたします。
 行財政改革の成果は、将来を見通したまちづくりにこそ生かすべきであり、公平・公正・平等な行政を基本理念とし、本年度は、子供たちの可能性を伸ばす施策の推進、IT化の推進、環境施策の推進の三つを重点テーマとして取り組んでまいります。
 具体的には、次代を担う子供たちの教育環境を整備するとともに、子供たちが健やかに育つ地域づくりに向け、地域、学校、家庭の連携した取り組みを支援します。また、IT化の推進では、市民がインターネットを通じて行政手続ができ、いつでも行政情報が入手できるよう基盤を整備します。環境施策の推進では、緑豊かな都市景観を守り、ごみゼロ社会への転換に向け廃棄物の排出抑制と循環利用を進めて、環境にやさしい社会の構築を目指します。
 また、仕事・育児の両立環境を整理して、女性がライフスタイルを自由に選択でき、性別や年齢に関係なく個性と能力が発揮できる男女共同参画社会の実現を目指します。さらに、市民がいつまでも健康で、働き、学び、交流する取り組みを支援するとともに、厳しい経済状況を考え、雇用の創出に配慮した施策を実施してまいります。
 このような基本姿勢に立って平成14年度の予算を編成したところでありますが、まず、国の予算は、厳しい経済情勢にあって、日本経済の再生を図る道は経済社会の構造を抜本的に改革する以外にはないとの考えの下、財政構造改革の第一歩として、国債発行額を30兆円とする改革断行予算とし、公共投資の1割削減や医療制度改革を行う一方、重点7分野への予算配分を行うなど歳出構造を抜本的に見直し、大胆な質的改善を図ることとして編成されました。
 また、地方財政についても、国、地方を通ずる財政構造改革の必要性と地方にできることは地方にとの原則を踏まえ、歳出の徹底した見直しによる抑制と重点化を進め、地方分権の時代にふさわしい効率的な行政システムを確立することを基本に、地方の一般歳出を減額し、地方財政計画全体の規模を初めて減額する厳しい内容となりました。
 こうした地方を取り巻く状況が一段と厳しく変化する中での予算編成となったところであり、市の財政は、恒久的減税や景気の低迷から税収が伸び悩むとともに、地方交付税の大幅な減額の一方、地域経済の活性化や少子高齢化への対応、循環型社会の形成など地域の課題に向けた財政需要が増大するとともに、市債償還金や扶助費、各企業会計等への繰出金が増加していることから、厳しい財政運営を余儀なくされております。
 こうした中で、地方分権時代にふさわしい行財政システムを確立するため、自らの足元からの内部努力を強力に進めるなど、引き続き行財政改革を推進し、財政体質の健全化に努めることを基本に編成したところであります。
 その結果、平成14年度各会計予算の規模と前年度当初予算と対比した伸び率は、一般会計418億1,800万円、4.1%の減、特別会計242億5,390万円、2.3%の増、企業会計180億8,863万8,000円、0.3%の増、合計841億6,053万8,000円、1.4%の減となるものであります。
 以下、私が進めてまいります基本政策に基づき、予算案の概要について申し上げます。
 第1に、次代に誇れる美しいえべつについて申し上げます。
 私は、えべつの恵まれた自然環境や優れた都市環境を生かし、地域が持つ歴史や風土、文化などに根ざした個性豊かで表情のある生活都市を実現したいと考えております。
 このため、21世紀初頭のまちづくりの指針として、市民との協働のまちづくりを基本とした次期総合計画の策定を進めてまいります。
 また、江別100年の大計として、都市空間の快適性を創造していく江別の顔づくり事業の実現に向け、引き続き努力をしてまいります。本年度は、北海道が事業主体となる連続立体交差事業や土地区画整理事業による都市計画原案に係る調査を行うとともに、地域生活基盤施設や交通バリアフリー等のまちづくり事業計画を策定するほか、中心市街地活性化基本計画に基づき活性化事業の基礎づくりを進めてまいります。
 なお、都市計画の基本方針となる都市計画マスタープランにつきましては、次期総合計画との整合を図りながら、市民の意向を反映させ、全体構想原案や地域別構想素案の相互調整を行ってまいります。
 次に、重点項目の一つであります環境施策の推進のうち、循環型社会への取り組みにつきましては、ダイオキシンの限りないゼロに向けて平成12年度から建設を進めてまいりました新ごみ処理施設が完成するほか、埋立処分地施設の整備につきましては、平成14年度から平成15年度までの継続事業として整備を実施いたします。
 また、資源化を中心としたごみの減量化を進めるため、新たに白トレイを収集品目に加えるとともに、生ごみたい肥化容器の助成や、市民の自主的な団体資源回収活動に対する資源回収奨励事業の助成を継続してまいります。
 なお、市民要望のありました不燃ごみの収集回数につきましては、週1回の収集体制とし、利便性の向上を図ってまいります。
 また、環境教育の推進として、市民の理解増進のため、市民環境講座の開催や啓発活動を充実させるとともに、市民の健康を守るため、ダイオキシン類等の環境調査事業を継続するなど、環境基本条例に基づく取り組みを推進してまいります。
 次に、緑の保全と創出による潤いのある都市空間を形成するため、緑のまちづくりの指針となる緑の基本計画の策定を継続するほか、ひまわり公園やおうぎまち公園の園路を改修するフレッシュパーク事業を実施してまいります。
 なお、バリアフリーに着目した泉の沼公園の再整備事業は、本年度で完了いたします。
 また、とちのき公園を対象に子供たちが参加できる公園づくりを進めるとともに、都市の景観づくりとして、自治会や学校とともに花のある街並みづくり事業を実施してまいります。
 次に、下水道につきましては、健康で快適な生活環境の向上を図るため、道道大麻東雁来線汚水幹線整備を行うとともに、元江別本町などの汚水管未整備地域の管きょを整備いたします。
 また、浸水対策として、工栄町や大麻地区の雨水幹線の整備を継続するほか、浄化センターの中央監視制御設備の更新等を計画的に進めてまいります。なお、江別地区の貯留管・増強管工事は完了いたします。
 さらに、公共下水道が整備されない地域においては、生活排水を適正に処理するため、合併処理浄化槽設置整備事業を継続し実施してまいります。
 また、上水道につきましては、引き続き石狩東部広域水道企業団拡張事業に参画するとともに、緊急貯水槽のほか、配水及び浄水施設や配水管整備を推進し、安全で良質な水道水を安定して供給いたします。
 次に、都市機能の充実と良好な市街地を形成する道路整備につきましては、市道幹線としての1号線道路が完了するほか、10丁目通りなど3路線を継続して実施いたします。
 また、一般生活道路として、大麻東駅通り舗装新設工事ほか1路線を新規着工いたします。また、元野幌222号道路歩道造成工事ほか1路線と、高齢者等人にやさしい歩道整備事業として、大麻沢町、東町遊歩道の整備を継続して実施するほか、高砂駅に駐輪場を増設いたします。
 なお、引き続き路面凍上改修事業を進めるとともに、冬の快適な生活を確保する除排雪対策につきましても、除雪ドーザの更新や歩道ロータリー車の増強により除排雪事業の充実を図るほか、融雪施設資金1件当たり貸付額を増額いたします。
次に、市民の安全と安心感を高めるため、国と共同事業で進めております河川防災ステーションの整備につきましては、本年度より供用を開始いたします。
 なお、治水対策としては、引き続き石狩川水系河川の治水事業について、国や道に要望あるいは協議を進めてまいります。
 また、疾病の複雑化や市民の救急需要にこたえるため、高規格救急自動車を1台増強してまいります。
 第2に、21世紀を担う若々しいえべつについて申し上げます。
 私は、21世紀を担う子供たちが、豊かな人間性をはぐくみ、多様な能力を伸ばすことのできる環境づくりを進めるとともに、地域との連携を図って、地域ぐるみの子育て支援を進めてまいります。
 このため、まず少子化への対応と子育て支援についてでありますが、子供たちが安心して遊び、学べる場として、新たに野幌住区に児童館を整備するとともに、子育て支援センターでの地域や父親の活動に対して支援するほか、地域住民が主体となって運営している豊幌こども広場には、引き続きその活動を支援してまいります。
 また、本年度から公設2か所の保育園において新たに延長保育事業を実施するほか、民間保育園の改築に合わせ子育て支援の機能を併設し、建築費の一部を助成していくなど、子育て支援の環境づくりを進めてまいります。
 次に、学校教育につきましては、心の教育と確かな学力の向上が大きな課題であります。このため、学校外の人材を講師として活用するほか、補助教員の配置により少人数授業や習熟度別指導が可能となりますことから、きめ細かな指導の実施を通じ、学力向上を支援してまいります。
 さらに、ゆとりの中で一人ひとりの子供たちが生きる力をはぐくむことを目的に、各学校で創意工夫を生かした総合的な学習の時間への対応を推進し、学ぶ楽しさを実感できる学校づくりを進めてまいります。
 なお、各学校の図書整備につきましても、昨年度から5か年で計画的な整備を進めており、情報図書館での子供のための読書環境整備なども含め読書環境の充実を図り、学びの機会を充実してまいります。
 また、IT社会の実現に向けて、学校における情報教育の重要性が高まっていることから、計画的にパソコンの設置とインターネット環境の整備を進めておりますが、本年度から中学校に生徒1人1台のパソコンを計画的に配置し、より一層の充実を図ってまいります。
 また、特色ある教育を実現するため、学校が保護者や地域の方々とともに手を携えてより良い教育を目指す学校評議員制度をすべての小中学校に拡大し、地域に開かれた学校づくりを支援してまいりますとともに、地域と一体となった学校の顔づくり事業を進めてまいります。
 さらに、完全学校週5日制の実施を踏まえ、地域ぐるみの教育活動を支援していくとともに、子供の創造力を高める発明教室の開催日を拡大するほか、放課後子供スポーツクラブの活動を活性化するなど、活動の場を拡大してまいります。
 次に、いじめや不登校につきましては、その対策として家庭や地域との連携、そして学校全体での取り組みが重要なことから、引き続きスクールカウンセラー及び心の教室相談員を配置し、相談業務の充実を図るほか、不登校児童生徒対策として、家庭児童グループケア事業と連携し、自然との触れ合いや体験学習に教育の立場からも専任指導員の参加を通じ、支援をしてまいります。
 次に、学校施設整備につきましては、生徒数が増加している江別第一中学校の教室不足を解消するため増築を行うとともに、第二小学校ほか2校の大規模改造事業を実施するなど、各施設の環境整備を計画的に進めてまいります。
 なお、給食センター対雁調理場においては、安全で衛生的な給食を提供するため、床の改修によるドライ化等を実施いたします。
 また、学校における障害を持つ児童生徒に対しましては、特殊学級合同宿泊学習や特殊学級のトイレ改修を実施していくとともに、引き続き、障害児を受け入れている放課後児童会に対し、運営費の一部を助成してまいります。
 次に、本年はグレシャム市との姉妹都市提携25周年に当たりますので、相互訪問による親善交流を通じ、さらに友好関係を深めてまいります。また、引き続き国際交流員の配置や国際センターへの助成を通じ、地域の国際化や姉妹都市交流を促進するほか、青少年の国際感覚を醸成するため、青少年海外派遣交流事業や中学生の国際交流事業などを支援してまいります。
 第3に、心やすらぐ健やかなえべつについて申し上げます。
 私は、市民が健康で安心して暮らすことができ、生きがいを感じながら生活できるよう、保健・医療・福祉の連携を強め、総合的な福祉サービスの提供や健康づくりができるまちづくりを進めてまいります。
 このため、生涯を通じた健康づくりに取り組むことが重要な課題であると考えております。また、一人ひとりが健康に対する意識を一層高め、自分の健康は、自分で守るという自覚と責任を持って自発的に取り組むことが大切なことであります。したがって、市民が主体的に健康の実現を図ることができるよう支援することで、健康づくりを総合的に推進してまいりたいと考えております。
 本年度は、庁内にプロジェクトチームを設置し、従来からの健康づくり事業を検証するとともに、市民の生涯を通じた健康づくりを推進するため、江別健康づくり計画の策定を進めてまいります。
 次に、介護保険につきましては、制度施行後3年目を迎えることとなり、制度の趣旨が浸透するとともに認定者数も増加し、介護老人施設を初め老人保健施設や療養型医療施設の受け入れ態勢も整う中、居宅介護サービスや施設介護サービスとも急増しております。今後とも明らかとなった諸課題に対する取り組みや検証を進めるとともに、利用者の視点に立ったサービスを安定的に受けることができるよう努めてまいります。
 なお、本年度は次期高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画の策定作業に入ります。
 また、自立した生活をするための介護予防や生活支援を行う生きがい対応型デイサービス事業につきましては、民間社会福祉施設での受け入れも可能となるほか、在宅福祉サービス公社におきましては、通年での利用ができるようデイサービスの拡充を行うなど、多様化する住民要望に対応し、保険給付サービスの充実に努めてまいります。
 次に、障害のある方々に対しましては、自立した生活を送ることができるよう、重度障害者等に対するデイサービスやホームヘルプサービスを引き続き実施してまいりますほか、精神障害者通所援護事業として、生活指導を中心とした第2あすか作業所に対し、新たに運営費を助成してまいります。
 また、障害の早期発見、子供の発達健診や市民相談に応じるため、あゆみ園に精神発達相談員を配置するとともに、独居高齢者あるいは重度身体障害者世帯への緊急通報システムの設置を推進してまいります。
 次に、地域の中核病院であります市立病院につきましては、国の医療制度改革による影響もある中、市民の医療需要にこたえるため、地域医療や保健福祉分野との連携を深めるとともに、経営健全化計画に基づき安定した病院経営に向け努力をしてまいります。
 また、国民健康保険事業につきましては、被保険者及び高齢者の増加に伴い保険給付費や老人医療拠出金の支出が増加し、主な財源である保険税も景気の低迷で伸び悩む中、その運営は大変厳しいものがございますが、地域の医療保険制度として重要な役割を担っておりますので、その安定した運営に努めてまいります。
 次に、高齢者医療負担軽減の目的で実施してまいりました65歳から69歳までの老人医療費の一部助成につきましては、急速に進展している高齢化社会の現状を見るとき、高齢化に伴う福祉ニーズの拡大にこたえるためには、これまでの福祉の在り方を根本的に見直しする必要があるとの視点から、他の福祉サービスへスライドしていかなければならないと考えており、本年度をもって廃止をせざるを得ないことにご理解をいただきたいと思います。
 次に、男女共同参画社会の形成につきましては、男女共同参画社会基本法の趣旨を踏まえ、市の特性に応じた男女共同参画基本計画を策定するとともに、基本計画を推進するため、男女共同参画懇話会の設置等により市民意識の啓もうや女性指導者の育成に努めてまいります。
 第4に、いきいきふるさとえべつについて申し上げます。
 私は、豊かな個性や文化の中でゆとりを実感して生活し、コミュニティにおけるボランティア活動や生涯学習、あるいは人々との交流を通して自己実現を図ることができ、市民一人ひとりが主人公のまちづくりを進めてまいります。
 このため、まず、地域におけるコミュニティ活動の拠点施設として、えべつ住区に住区会館を建設するとともに、自治会館2館の建替えに対し、建設費の一部を助成してまいります。
 また、路線バスに係る規制緩和後の生活路線の維持対策につきましては、新たに国や道の補助制度がスタートし、これに伴う協調補助を実施するとともに、市の単独助成を実施してまいります。今後とも関係機関と十分協議し、生活路線確保のため努力をしていきたいと考えております。
 次に、市民がいつでも、どこでも学ぶことができ、主体的なまちづくりに参画していくことを目的に、市内4大学との連携によるまちおこし市民大学ふるさと江別塾につきましては、3年目を迎え、市民による自主運営を目指し実施していくほか、引き続き江別を学ぶをテーマに、こども学芸員カレッジや小学校ミニ資料館を開催いたします。
 さらに、市民の芸術、文化への意識の高まりにこたえ、音楽や芸術等の鑑賞機会を提供するとともに、芸術や文化活動を奨励し、助成するほか、青少年の音楽振興を目的に、地域の人々も参加できる学校間の合同演奏会を実施いたします。
 次に、まつりやイベントは、活力ある地域づくりのきっかけとして期待される一面もあることから、引き続き北海鳴子まつり、えべつやきもの市、冬季イベント事業などへ助成をしてまいります。
 また、地産地消など農業振興の視点から菓子祭り2002in江別の開催を支援し、市民との交流の場を広げてまいります。
 なお、お年寄りや親子が気軽にスポーツやレクリエーションを楽しむ場として、市民の自主的な取り組みであるパークゴルフ場整備に対し、支援するとともに、大麻西公園にパークゴルフ場を整備いたします。
 第5に、自主・自立のたくましいえべつについて申し上げます。
 私は、地域経済を担う人づくりとともに、市民がお互いに知恵を出し合い、江別の可能性を伸ばし、地に足のついた活力ある自主・自立の江別経済を可能とするための条件整備を進めたいと考えております。
 現在の我が国経済は、個人消費が依然回復せず、生産、設備投資とも減少し、失業率もこれまでにない高さにまで上昇しているとともに、持続的な物価下落が進行しており、景気は悪化しております。
 こうした中、市内商工業の振興につきましては、商店街振興や地域経済活性化を促進するため、商工業活性化事業としてソフト事業の拡大や補助メニューを統合し、助成を行ってまいりますほか、中小企業者や商店街の近代化及び高度化を図るため、引き続き商工業近代化資金融資事業による経営や設備投資を促進してまいります。
 また、江別駅周辺地区市街地再開発事業につきましては、事業の施行主体設立の準備組織となる江別駅周辺地区再開発事業推進協議会と十分連携し、業務系、商業系施設及び交通拠点整備に係る事業計画案を取りまとめることとし、引き続き地域商店街を含めた江別地区の活性化に努めてまいります。
 次に、れんがとやきもののまちとして、歴史的建造物としての旧れんが工場の保存活用につきましては、旧れんが工場利活用あるいは技術研究検討委員会において論議となりました、れんが煙突の解体及び煙突の復元調査を実施するほか、改修につきましては、建物の構造等の基礎的調査を行い、引き続き検討してまいります。
 なお、本年度は外構工事も併せて行い、周辺環境の整備を行います。
 また、経済交流を主眼としたアンテナショップが開設されますので、グレシャム市初め他都市と江別との情報受発信の場として、お互いの地域産業振興のため交流の促進を図ってまいります。
 次に、産業基盤の確立を図るため、引き続き工業団地内の環境整備を進めるとともに、RTN計画の展開として、インキュベート事業支援のため仮称RTN活性化推進協議会を設置し、ソフト面からの誘致環境を整備し、企業誘致の推進を図ってまいります。
 なお、側面から企業誘致を支援するため、団地造成を行った土地開発公社に対しまして、分譲地価格について競争力の低下を招かないよう、市からの貸付金を増額し、対応することとしております。
 また、地域経済の活性化を目指し、市内の資源や素材を元に新製品開発や企業化に結び付けるための具体的活動展開を図るため、仮称経済ネットワーク推進協議会を設置し、活性化を促進してまいります。
 次に、農業の振興についてでありますが、市の農業を取り巻く情勢は、都市化による農用地の転用が進むとともに、担い手不足や農地流動化の停滞並びに農産物の価格変動による不安定な農業所得などから活力が低下しており、都市近郊型農業による地域の特性を発揮し、環境にやさしい農業や消費者の信頼を確保する農業を目指した施策を進めていくほか、市内の若手農業者を中心に新たな取り組みを通じて農業経営に活路を見いだしている方々もおり、こうした取り組みに対しての支援を進めていく必要があります。
 このため、資源の有効活用と環境にやさしい農業への取り組みとして、酪農副産物のたい肥を活用した良質の土づくり事業に対し、助成を充実し、市内農業生産物の付加価値を高め、農業経営の安定と自立を促進してまいります。
 また、土地基盤整備につきましては、引き続き美原南9号地区の農道整備事業や東野幌地区の緊急排水対策事業を進めるほか、食料・環境基盤緊急確立対策事業として、南美原地区ほか3地区の用水施設や東江別地区のほ場を計画的に整備してまいります。
 次に、景気の悪化により雇用情勢は依然として深刻な状況が続いている中、国は新しい雇用を生み出すことを目的に緊急地域雇用創出特別交付金制度を設けたことから、当市においてもこれを活用し、小中学校への非常勤講師の派遣を初め、旧れんが工場の環境美化作業員や分別収集指導員の確保並びに農産物集出荷業務等に活用を図り、雇用の安定化に資することとしております。
 また、市内の雇用実態を検証し、必要な対策を論議する場として、民間との雇用対策協議会の設置を行い、雇用対策に取り組むこととしております。
 第6に、市民参加のひらかれたえべつについて申し上げます。
 私は、地域の将来像や課題を市民の皆さんや企業が行政とともに考え、解決していく協働のまちづくりを進めていくことが大切であると思います。このため、幅広く情報を開示し、市民参加の機会をさらに進め、簡素で効率的な行政システムの実現に努めてまいります。
 ITと称される情報通信技術の飛躍的な発展により、私たちの生活のあらゆる分野に情報化が浸透してきており、情報通信ネットワークを活用し、市民と行政との情報共有を進めることが課題の一つともなっておりますことから、引き続き庁内の情報基盤を充実するとともに、各公共施設をネットワーク化するための基盤整備を行い、市民向けサービスの向上に努めてまいります。
 また、全国住民基本台帳のネットワーク化に向け、住民票コードの通知作業を進めるとともに、図書館や公民館、学校等の協力を得ながら、パソコンを使った基礎的技能の習得とインターネットを使えるように、市民向けの情報通信技術講座を推進してまいります。
 次に、地方分権の進展に対応し、市民意識の高度化や多様化に柔軟に対応できる行財政体質を強化するため、引き続き行財政改革を進めてまいります。本年度は、行政診断の結果を踏まえ、行政改革推進計画に基づき目標達成に向けた具体的改革を実施する中で、継続的な改革のノウハウの蓄積や職員研修の場などを充実し、職員の意識改革を図ってまいりますとともに、本年度から試行いたします施策評価などとも連携させながら、効率的な行財政システムの構築に向け積極的に対応してまいります。
 しかし、こうした行財政システムの構築には、市民や地域との連携が欠かせない要素であります。このため、市民と行政との協働による課題の掘り起こしや、地域のまちづくりへの参加を促すきっかけづくりとしての地域担当職員制を拡大するとともに、市民意識の啓発やNPO等との役割分担や協働の在り方を見いだすべく実施してきた協働型まちづくり支援事業について、これらの活動を統合し、地域まちづくり支援事業として実施してまいります。
 なお、公務員制度改革に伴い、外部機関を活用した人事制度の見直しに着手いたしますとともに、政策形成能力の強化を目的として、大学等から政策に関しての提言を受ける政策アドバイザー制を継続して実施してまいります。
 以上が、予算編成方針に基づき措置いたしました歳出予算の概要であります。
 次に、主要な歳入の見通しにつきましてご説明申し上げます。
 まず、市税につきましては、固定資産税に若干の増加が見込まれるものの、恒久的減税や景気の悪化による所得の減少や法人税割が減少していること等から、116億4,200万円、前年度当初比1.4%の減となりました。
 なお、恒久的減税の影響額につきましては、引き続き地方特例交付金、減税補てん債等で措置されておりますが、公平負担の原則から税源の的確な把握と徴収率の向上に一層の努力をしてまいります。
 次に、地方交付税につきましては、地方財政計画において臨時財政対策債の発行が大幅に増加するため、地方交付税総額は前年度当初比4%減となるとともに、事業費補正の見直し等も予定されていることから、113億8,900万円、前年度比9.8%減となりました。
 また、利子割交付金は、郵便貯金の集中満期に伴う税収が前年度に比較して60%減となることから、前年度より大幅に減少いたします。
 次に、市債の発行につきましては、45億660万円、前年度比14.1%増となりました。これは臨時財政対策債の発行を13億2,200万円見込んだものであり、通常債の発行は前年を下回りましたが、市の起債残高や償還額の推移を考慮すると、今後とも事業の選択と集中を進める中で発行の抑制を図っていくことが必要であると考えております。
 以上、各会計予算案の大綱について申し上げました。
 21世紀の幕開けは、地方自治体にとりましても厳しい時代の始まりでありました。大きな時代の変革期にあって、自らの地域は自らの知恵と力で乗り切っていかなければならないとの決意は変わるところがありません。このため、市民ともども時代の変化に対応した意識改革と協働のまちづくりがなお一層求められてまいります。
 私は、中国の古典にあります日に新たに、日日に新たに、又日に新たなりとの一節を読むとき、かつては想像できなかったほどの激動の時代を生き抜くためには、変化に逃げることなく果敢に立ち向かっていくと同時に、従来の慣行や過去の惰性に流されがちな考え方や行動を常に新しい目で見直して、絶えず前進し、創造的に生きることの大切さをかみしめているところであります。
 市民の皆さん並びに議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げ、平成14年度市政執行方針並びに各会計予算案の説明といたします。

議長(五十嵐 忠男 君)

 これより議案第27号ないし議案第34号に対する一括質疑に入ります。
 質疑ありませんか。
 (「なし」の声あり)
 質疑なしと認めます。
 お諮りいたします。
 ただいま上程中の議案第27号ほか7件については、14名をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
 (「異議なし」の声あり)
 ご異議なしと認めます。
 よって、そのように決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま設置されました予算特別委員の選任については、委員会条例第6条第1項の規定により、稲垣議員、植松議員、岡村議員、尾田議員、小玉議員、坂下議員、清水議員、鈴木真由美議員、高橋議員、土蔵議員、星 昭史議員、星 秀雄議員、宮野議員、森好議員、以上14名を指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
 (「異議なし」の声あり)
 ご異議なしと認めます。
 よって、そのように決しました。
 ただいま設置されました予算特別委員会の正副委員長互選及び昼食のため、暫時休憩いたします。

 午後0時31分 休憩
 午後1時31分 再開

議長(五十嵐 忠男 君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。
 この際、報告いたします。
 先ほど設置されました予算特別委員会の委員長に土蔵議員、副委員長に尾田議員が互選された旨の報告がありました。

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