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平成13年第1回江別市議会会議録(第1号)平成13年3月1日 6ページ

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6 議事次第の続き

議案第28号ないし議案第35号

議長(赤坂 伸一 君)

 日程第20ないし第27 議案第28号 平成13年度江別市一般会計予算、議案第29号 平成13年度江別市国民健康保険特別会計予算、議案第30号 平成13年度江別市老人保健特別会計予算、議案第31号 平成13年度江別市介護保険特別会計予算、議案第32号 平成13年度江別市基本財産基金運用特別会計予算、議案第33号 平成13年度江別市水道事業会計予算、議案第34号 平成13年度江別市下水道事業会計予算及び議案第35号 平成13年度江別市病院事業会計予算、以上8件を一括議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。

市長(小川 公人 君)

 ただいま上程されました平成13年度各会計予算案及びこれに関連いたします諸案件をご審議願うに当たり、私の市政に対する基本的な考え方と予算案の大綱について申し述べたいと思います。
 21世紀の幕が開きました。
 私は市民の皆さんとともに、新世紀への大きな節目に立ち会う喜びと、二つの世紀にまたがる懸け橋の役割を自覚しながら新たな決意を持って第一歩を踏み出してまいりたいと思います。
 顧みますと、20世紀は科学技術の飛躍的な発展により人類に多くの恩恵をもたらしてくれた反面、2度の世界大戦や大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会経済活動を生み出し、さらには地球環境に大きなダメージを与えることにもなりました。新世紀は地球規模での平和と繁栄の実現、環境問題への取り組み、経済や情報を中心とした世界の一体化がますます現実化し、これがもたらす我が国への影響は誠に大きいものがあると考えます。
 こうした状況下にあって、21世紀における我が国の繁栄と国際社会の発展に貢献していくためには、IT革命の飛躍的推進、より良く生きるための教育改革や安心と自立のための社会保障制度改革などが重要であります。また、日本経済の再活性化については、何よりもまず景気の自律的な回復を目指すことが必要であり、そのために経済構造改革を実現させることが大きな課題であります。
 一方、自治体にとっては、国の新たな規制改革や地方分権などを基軸とした行財政改革により、その責務が明確になりつつある現在、自主性、自立性、特色あるまちづくりと合わせて、市民への良質な行政サービスの提供が一層求められております。
 新たな世紀を迎えて、我がまちの歴史を振り返りますと、100年前の住民は、明治の江別大火や石狩川水系大洪水の後の復興に力を注ぎながらまちづくりを進めておりました。こうした先人のたゆまぬ努力と功績の上に今日の江別が築かれたものであります。これからも、この江別のまちの素晴らしさや可能性をさらに探求してまいります。
 私は、今日の自治体間競争の厳しい時代にあって、江別の行政を進めるに当たり、日本国憲法を尊重し、公平、公正、平等な行政を基本として市民と行政が知恵を出し合い、未来に誇れるまちづくりを進めてまいります。新年度では、絵になる、若々しい、健やかなえべつという従来からの重点テーマに、IT推進と地域と一体となった教育の2点を加え、基本施策として推進してまいります。特に、IT推進につきましては、住民サービスを効率的に向上させるために、行政情報のネットワーク化を引き続き推進し、総合的な情報化の実現に努めてまいります。
 また、少子高齢社会への対応を念頭に置いた各種施策、男女共同参画社会実現への具体化、環境と調和した循環型社会への取り組みを進めてまいります。さらに、これまで以上に幅広い市民層やボランティア団体、民間非営利団体NPOや企業などと連携・協働を強めるとともに、引き続き市民と情報を共有し、市民参画の行政を進めてまいります。
 私は、自らがリーダーシップを発揮し、果敢な挑戦と勇気ある決断を持って国と地方の役割分担を明確にした地方分権、行政改革の推進と財政の健全化及び行政評価などを進め、21世紀を担う子供たちや市民が安心して暮らせる美しいまちふるさとえべつを創造してまいります。
 このような基本姿勢に立って、平成13年度の予算を編成したところでありますが、まず国の予算は21世紀に向けての発展基盤を充実させ、経済を確実に回復基調に乗せることを目指すとともに、新規国債の発行額を縮減するなど、将来の財政再建を視野に入れて編成されております。
 また、地方財政計画においても、限られた財源の重点配分と経費の効率的支出を基本として、引き続き景気回復へ取り組むほか、国と地方の責任分担を明確にするという名目で、地方交付税の財源不足を補うため、赤字地方債を発行する制度が設けられるなど、財源の確保は自らの判断と責任で対応していくという姿勢を鮮明にしております。
 こうした地方を取り巻く流れが、次第に厳しく変化する中での予算編成となったところであり、市の財政は恒久的減税や景気の低迷から依然税収が伸び悩んでおり、一方地域経済の活性化や地域福祉の充実など、重点課題の推進に伴って財政需要が増大するとともに、地方債借入金残高や各会計、各企業会計への繰出金が増加していることから、市の体力強化と自主財源の確保に向けた取り組みが課題となっております。
 このため、今年度は今後の行財政制度を見極める年と認識しており、地方分権時代にふさわしい行財政システムを確立するため、財政体質の健全化に努めるとともに、新総合計画後期基本計画に基づく編成を基本としたところであります。
 また、国民健康保険特別会計につきましては、医療費の増加等により、現行のまま推移いたしますと大幅な収支不足が見込まれますことから、単年度収支の均衡を図り、医療給付の確保と負担の公平化を図るため、国保税率の改定と課税限度額の引き上げを行う一方、国保税の引上げ幅を抑制するため、一般会計からの繰入措置を行うこととしております。
 その結果、平成13年度各会計予算の規模と前年度当初予算と対比した伸び率は、一般会計435億8,500万円、1.2%の増、特別会計237億880万円、11.8%の増、企業会計180億2,827万7,000円、0.8%の減、合計853億2,207万7,000円、3.5%の増となるものであります。
 以下、私が進めてまいります基本政策に基づき、予算案の概要について申し上げます。
 第1に、次代に誇れる美しいえべつについて申し上げます。
 私は、江別の恵まれた自然環境や優れた都市環境を生かし、地域が持つ歴史や風土、文化などに根ざした個性豊かで表情のある生活都市を実現したいと考えております。
 このため、21世紀における都心づくりとして、江別の顔づくり事業を引き続き推進してまいります。本年度は北海道が事業主体となる連続立体交差事業調査や土地区画整理事業調査と連携し、区画整理事業や関連する街路事業などについて、権利関係者を対象に住民説明を実施し、都心地区整備計画の合意形成を図るとともに、中心市街地活性化基本計画を策定いたします。
 また、まちづくりの基本方針となる都市計画マスタープランにつきましては、ワークショップなどによる市民参加を得て、その意向を反映させながら前年度の全体構想素案を踏まえ、地域別構想素案の策定を行ってまいります。
また、秩序ある市街地形成を図り、北海道都市マスタープランとの整合を図る必要から、札幌圏における市街化区域見直し作業に着手するとともに、交通体系のマスタープランとして道央圏連絡道路などの広域交通体系や野幌駅周辺整備計画など、計画される開発事業との整合性を図るため、道路網基本計画の策定を行ってまいります。
 次に、市道幹線としての上江別13号道路や野幌旧国道舗装新設工事が完了するほか、10丁目通りなど4路線を継続して実施いたします。また、一般生活道路として元野幌222号及び元江別224号道路歩道造成工事並びに高齢者等人にやさしい歩道整備事業として大麻西町、東町遊歩道の整備に着手するほか、2番通りの歩道整備を継続いたします。さらに3丁目歩道橋につきましては、本年度の供用開始を予定するとともに、高速道路上の跨道橋について耐震補強事業を年次的に実施してまいります。
 なお、道路の維持管理につきましては、引き続き路面凍上改修事業や道路再整備事業を進めるとともに、冬の快適な生活を確保する除排雪対策につきましても、大型ロータリー車の増強や除排雪及び自治会排雪の強化を行うほか、融雪施設資金の貸付けを継続してまいります。
 次に、緑の保全と創出による潤いのある都市空間を形成するため、緑のまちづくりの指針となる緑の基本計画の策定を進めるほか、バリアフリーに着目して泉の沼公園の再整備事業を行うとともに、たかまち公園やみなき公園の園路を改修するフレッシュパーク事業を実施してまいります。
 また、子供たちが参加できる公園づくりや災害に強い公園づくりを進めるとともに、都市の景観づくりとして、自治会や学校とともに花のある街並みづくり事業を実施してまいります。
 次に、市民の安全と安心感を高めるため、国と共同事業で進めております河川防災ステーションの整備につきましては、本年度より2か年の継続事業により、市施工部分の水防センターの建設に着手をいたします。
 また、市民の安全を守るため防災情報の提供が重要なことから、避難場所や防災情報等を盛り込んだ防災あんしんマップを作製するとともに、市民参加による水防訓練を計画しておりますほか、小型動力ポンプ積載車の整備など消防力の強化に努めてまいります。
 このほか、治水対策として石狩川水系河川の治水事業について、国や道に要望あるいは協議を進めるほか、麻別川改修事業を継続して実施してまいります。
 また、下水道につきましては、浸水対策として江別地区の貯留管及び大麻地区などの雨水管線を整備するほか、浄化センターの中央監視制御設備の更新や加圧脱水設備を計画的に進めてまいりますとともに、快適な生活向上のため、汚水管未整備地域の管きょを整備いたします。なお、公共下水道整備計画区域外の地域においては、生活排水を適正に処理するため、合併処理浄化槽設置整備事業を継続して実施してまいります。
 また、上水道につきましては、引き続き夕張シューパロダム建設事業に参画するとともに、配水及び浄水施設の整備や配水管整備を推進し、安全で良質な水道水を安定して供給いたします。
 次に、廃棄物の抑制や資源の循環的な利用、そして廃棄物の適正な処理といった循環型社会への取り組みにつきましては、平成12年度から平成14年度までの継続事業であるごみ処理施設建設事業を計画的に実施するほか、埋立処分地施設の整備については、整備計画の策定を進めるとともに、一部造成工事に着手いたします。
 また、資源化を中心としたごみの減量化を進めるため、生ごみたい肥化容器等の購入助成を継続するとともに、資源回収奨励事業につきましては、市民の自主的な集団資源回収活動に対する奨励金単価の引上げを行うほか、リサイクルプラザの整備に向けた調査を実施してまいります。
 さらに、環境教育として小学生向けの環境ハンドブックの作成や市民の理解増進のため、広報・啓発活動を充実させるとともに、市民の健康を守るダイオキシン類調査事業を拡大するなど、環境基本条例に基づく取り組みを引き続き推進してまいります。
 第2に、21世紀を担う若々しいえべつについて申し上げます。
 私は、21世紀を担う子供たちが豊かな人間性をはぐくみ、多様な能力を伸ばすことのできる環境づくりを進めるとともに、地域との連携を図って地域ぐるみの子育て支援を進めてまいります。
 このため、まず少子化対策と子育て支援についてでありますが、子供たちが安心して遊び、学べる場として小学校の余裕教室を活用し、家庭、自治会、学校が連携して、地域の住民が主体となって運営される豊幌こども広場の開設に対し、その活動を支援してまいります。
 さらに、子供たちの健やかな成長を促し、子供を安心して育てる環境づくりや父母負担の軽減を図るため、乳幼児医療に係る通院、調剤、歯科医療費の助成について4歳未満児まで1歳拡大することとしております。
 また、民間の放課後児童会に対する運営費助成につきましては、本年度から障害児を受け入れている児童会に対しまして助成の枠を新設し、その活動を支援するとともに、本年6月から児童手当支給対象者が拡大されるほか、本年度から公設民営のあかしや保育園において新たに延長保育事業を実施するなど、子育ての環境づくりを進めてまいります。
 次に、学校教育につきましては、ゆとりの中で、一人ひとりの子供たちに生きる力をはぐくむことを目的に、各学校が創意工夫を生かした総合的な学習の時間への取り組みや豊かな人間性、社会性をはぐくむ心の教育の充実を進めてまいります。
 また、IT時代に対応した学校における情報教育の重要性から、計画的にパソコンの設置とインターネット接続環境の整備を進めており、本年度ですべての小中学校に配置が完了するとともに、各学校の図書整備につきましても、今年度から5か年で計画的に整備を進めてまいります。
 また、学校が地域や家庭と連携を取りながら特色ある教育を実現するため、保護者や地域の方々の意見を幅広く聴き、共に手を携えてより良い教育を目指す学校評議員制度を導入し、地域社会に開かれた学校づくりを支援してまいります。
 次に、学校施設整備につきましては、江別太小学校ほか2校の大規模改造事業を実施するとともに、各施設の環境整備を進めるほか、生徒数が増加している江別第一中学校の教室不足を解消するため、増築に向け実施設計を行うこととしております。
 なお、本年4月からは移転改築しました給食センターにおいて業務を開始いたしますが、本年度は主として外構整備を実施いたします。
 また、障害を持つ児童生徒に優しい環境づくりとして、学校に車いす用電動階段昇降機の配置を行ってまいります。
 次に、特色ある教育を進めております私学に対しましては、教育環境の充実と健全な発展を図るため、引き続き助成するとともに、私立中学校に対しましては中高一貫教育と情報教育の充実に着目し、新たに助成を行ってまいります。
 また、いじめや不登校につきましては、その対策として家庭や地域との連携、そして学校全体での取り組みが重要なことから、引き続きスクールカウンセラーの配置や心の教室相談員を配置するほか、不登校児童生徒対策として、家庭児童グループケア事業と連携し、自然との触れ合いや体験学習に教育の立場から専任指導員も指導に加わり支援をしてまいります。
 次に、地域の国際化につきましては、引き続き国際交流員の配置や国際センターへの助成を通じ国際化や姉妹都市交流を促進してまいりますとともに、21世紀の担い手である青少年の国際感覚を醸成するため、農業後継者や青少年海外派遣交流事業並びに中学生や高校生の国際交流事業などに助成してまいります。
 第3に、心やすらぐ健やかなえべつについて申し上げます。
 私は、高齢者や障害を持つ方々が安心して暮らすことができ、生きがいを感じながら生活できるよう保健・医療・福祉の連携を強め、総合的な福祉サービスを提供できるまちづくりを進めてまいります。
 昨年4月から導入された介護保険制度につきましては、制度施行後明らかとなった諸課題に対する取り組みや検証を進めるとともに、制度2年次目として介護保険事業計画に基づき、利用者の視点に立ったサービスを安定的に受けることができるよう努めてまいります。なお、今年度は要介護認定業務の安定した運営を図るため、介護認定審査会委員の拡充を行い、事業の円滑な推進に対応いたします。
 また、高齢者に対し支給してまいりました長寿祝金や記念品につきましては、事業の簡素化と他の必要な施策を推進するため見直しをさせていただく考えであります。
 こうした中、高齢者や介護する家族が安心して生活できる環境づくりとして、在宅生活の要介護高齢者を介護している家族に対し身体的、精神的負担の軽減を図るため、家族介護慰労金を支給するとともに、在宅高齢者がはいかいするケースに対応するため、PHSの端末を活用したはいかい高齢者位置検索サービス事業を実施し、発見の迅速化に役立ててまいります。
 さらに、介護認定審査会で自立と認定された在宅の高齢者に対し、自立した生活をするための介護予防や生活支援を行う生きがい対応型デイサービス事業につきましては、週5日から年末年始を除き毎日実施とし、サービスの拡充を行ってまいります。
 また、在宅福祉サービス公社におきましては、デイサービス事業を充実するため、さわまちセンターの改修工事を実施するとともに、いきいきセンターわかくさのオープンにより、地域ごとの核となるサービス提供施設が整備されたことから、多様化する住民要望に対応し、地域の保険給付サービスの充実に努めてまいります。
 次に、障害のある方々に対しましては、自立した生活を送ることができるように重度障害者等に対するデイサービスやホームヘルプサービスを引き続き提供してまいりますほか、本年4月より開設されます知的障害者更生施設に対しその建設費を助成してまいります。
 なお、引き続きバス停留所の上屋式待合所の整備を進めるとともに、独居高齢者あるいは重度身体障害者世帯への緊急通報システムの設置についてその充実を図ってまいります。
 次に、地域の中核病院であります市立病院につきましては、地域医療や保健福祉分野との連携を深めるとともに経営健全化計画に基づき、安定した病院経営に向け努力をしてまいります。
 なお、本年度は人工透析ベッドの増床あるいは短期滞在手術等の実施に向け施設改良を行い、増床を図るとともに、夜間における急病、救急診療体制を充実するほか、病床利用の効率化や在院日数の短縮化を図り、市民の医療需要にこたえてまいります。
 また、国民健康保険事業につきましては、地域の医療保険制度として重要な役割を担っておりますが、被保険者の増加に伴い、保険給付費等の支出が増加し、主な財源である国保税も景気の低迷で伸び悩む中、国民健康保険特別会計の収支が急速に悪化し、このたび国保税の改定をお願いせざるを得ない状況になりましたことにご理解をいただきたいと思います。
 次に、男女共同参画社会の実現につきましては、男女が対等な構成員として社会のあらゆる分野の活動に参画する社会の形成を目指し、制定された男女共同参画社会基本法の趣旨を踏まえ、既に組織されましたプラン策定委員会や庁内組織であるプラン検討委員会を背景として、市の特性に応じた男女共同参画プランを策定するとともに、昨年実施された男女平等に関する市民意識調査結果を基に、市民意識の啓発や指導者の育成に努めてまいります。
 第4に、いきいきふるさとえべつについて申し上げます。
 私は、豊かな個性や文化の中でゆとりを実感して生活し、コミュニティにおけるボランティア活動や生涯学習、あるいは人々との交流を通して自己実現を図ることができる市民一人ひとりが主人公のまちづくりを進めてまいります。
 このため、まず地域におけるコミュニティの活動拠点施設として、えべつ住区に住区会館を整備するため、本年度は調査と用地購入を行うほか、西大麻住区会館の外構工事を実施いたします。
 また、昨年まで地域循環バスの試験運行を行ってまいりましたが、本年度中に路線バスの規制緩和が予定されておりますことから、規制緩和後の生活路線の維持対策や市民の求める公共交通サービスの内容、あるいは循環バス等の在り方を検討するためにアンケート調査を実施するとともに、バス路線図の作成を行い、関係機関と協議し、生活交通における基本的な方向性を見いだしたいと考えております。
 次に、地域の歴史的な遺産を活用した個性的なまちづくりを進めるため、北海道林木育種場旧庁舎の保存活用につきましては、国の文化財登録を受け、建物及び用地の取得後一部改修を行い、市民の憩いの場として利用できるよう整備を進めてまいります。
 また、市民がいつでもどこでも学ぶことができ、主体的なまちづくりに参画していくことを目的とした市内4大学との連携によるまちおこし市民大学、ふるさと江別塾につきましては、引き続き実施していくほか、江別を学ぶをテーマに子供を主体とした学芸員やアマチュア考古学者養成講座並びに小学校ミニ資料館を開催いたします。
 さらに、市民の芸術文化への意識の高まりにこたえ、音楽や芸術等の鑑賞機会を提供するとともに、新世紀記念アンサンブルコンテスト開催事業に助成するほか、各種の芸術文化コンクール等で市を代表して全国大会等に出場する方に対し、新たに奨励金を支給することといたします。
 また、市民の様々な活動が活発化し、生涯学習としての研修室の不足が顕著になってきたことから、野幌公民館内の情報図書館分館を本館に統合し、研修室に転換するとともに、図書館の祝日開催を実施し、駐車場等の整備も図りながら市民の要望にこたえてまいります。
 次に、祭りやイベントは活力ある地域づくりのきっかけとして期待される一面もあることから、引き続き市民まつり、えべつやきもの市、マシュマロンピック、スノーフェスティバルなどへ助成していくほか、本年度はYOSAKOIソーランまつりの道央支部大会が当市で開催される予定となっていることから、北海鳴子まつりと合同で実施をしてまいります。
 また、親子でスポーツやレクリエーションを楽しむ催しとして、市民スポーツフェスティバル2001を計画しております。
 第5に、自主・自立のたくましいえべつについて申し上げます。
 私は、地域経済を担う人づくりとともに、市民がお互い知恵を出し合い、江別の可能性を伸ばし、地に足の付いた活力ある自主・自立の江別経済を築いてまいりたいと考えております。我が国経済は、自律的な回復に向けた動きを続けているとはいえ、いまだ個人消費の回復が遅れるなど、その改善ペースは緩やかなものにとどまり、依然景気の先行きが懸念されております。
 こうした中、市内商工業の振興につきましては、中小企業者や商店街の近代化及び高度化を図るため、引き続き商工業近代化資金融資事業による経営支援や設備投資を促進するとともに、空き店舗の活用、共同施設の整備及びイベント等商店街活性化事業に対し助成を行ってまいりますほか、商店街のランドマーク設置事業に対し、ふるさとふれあい推進基金を活用し助成を行います。
 また、江別駅周辺地区市街地再開発事業につきましては、段階的に事業拡大する方策も含めて、事業規模、テナントの施設内容、事業収支見通しなど、事業主体を決めるため、事業計画の事前調査を実施し、その可能性を追及したいと考えており、引き続き地域商店街を含めた江別地区の活性化に努め、的確な判断をしてまいりたいと思います。
 次に、れんがとやきもののまちとして、歴史的建造物としての旧れんが工場を保存活用してまいりますが、昨年5月にグレシャム市との共同声明において、お互いの地域産業振興のため、経済交流の促進を図ることを確認したところであり、このため両市の企業紹介や企業情報の受発信等、民間経済交流の場として仮称国際交流アンテナショップを設置してまいります。今後はNPO等による活用やセラミックアートセンターとの連携施設として、旧れんが工場利活用検討協議会においてその具体的活用を協議してまいります。
 また、陶芸の里計画につきましては、本年度アトリエ予定地の調査を実施するとともに、アートセンターの企画展として、ドイツ陶芸の100年を開催いたします。
 次に、産業基盤の確立を図るため、引き続き工業団地内の道路や下水道の整備を進めるとともに、RTN計画の展開として、ネットワーク系のソフトウエアに係るインキュベート事業成立の要件調査やコンセプトの明確化に努め、ハード、ソフト両面から誘致環境を整備し、企業誘致の推進を図ってまいります。
 また、江別東IC周辺地区につきましては、現在まで事業化の可能性について各種調査を実施し、地元期成会や関係機関とも協議を重ねてきたところでありますが、周辺地区の環境変化に伴い、本年度は道路網基本計画と併せて周辺地区における道路線形調査等を行ってまいります。
なお、市内の資源や素材を元に、地域経済の活性化や企業化に結び付く江別版産業クラスターを目標に、地域産業活性化協議会を生かし、具体的活動展開を図る取り組みを進めてまいります。
 次に、農業の振興についてでありますが、現在の農業を取り巻く情勢は大変厳しく、力強い農業経営と農業構造の改善を実現し、農業・農村の活性化を図ることが緊急の課題となっております。当市の現状も都市化による農用地の転用が進むとともに、農家戸数の減少や担い手不足並びに農業者の高齢化が進行し、さらに農産物の価格変動による不安定な農業所得などから農業・農村の活力が低下しており、江別市農業振興計画を基本として、都市近郊型農業として地域の特性を発揮した農業の実現に向けた施策を進めていくことが必要であります。
 このため、市内農産物の付加価値を高め、資源の有効活用と環境へ配慮する取り組みとして、酪農副産物のたい肥を活用する良質の土づくり事業に対し助成を充実し、環境に優しい農業の振興を図るとともに、農業経営の安定と自立を促進してまいります。
 また、地元産品であり、環境にも優しい素焼土管の暗きょ排水への使用に対し、引き続き助成を行ってまいります。なお、花き栽培技術指導センターにつきましては、農業者との連携を深めるとともに、野菜や花き栽培事業の安定化のため助成を行ってまいります。
 さらに、土地基盤の整備につきましては、引き続き美原南9号地区の農道整備や東野幌地区の緊急排水対策事業を進めるほか、21世紀生産基盤促進特別対策事業として、南美原地区用水路の整備や東江別ほ場整備事業を進めてまいります。
 なお、農業・農村の活性化を目指す江北地区活性化計画につきましては、農協の広域合併を踏まえ、地元検討協議会等と農業活性化支援センターを手掛かりに、施設の必要性や機能及び活用方法等を検討するとともに、農業者、農業団体、行政の役割分担を見極め、本年度中に具体的方向性を見いだしたいと考えております。
 第6に、市民参加のひらかれたえべつについて申し上げます。
 私は、地域に暮らす人々がより人間らしく生活していくため、地域の将来像や課題を市民の皆さんや企業、団体とともに考え、解決していく協働のまちづくりを進めていくことが大切であると思います。このため、幅広く情報を開示し、市民参加の機会をさらに進め、簡素で効率的な行政システムの実現に努めてまいります。
IT革命と称される情報技術の飛躍的な発展により、私たちの生活のあらゆる分野に情報化が浸透してきており、このような状況を積極的に受け止めることが必要であります。このため、情報通信ネットワークを活用し、市民と行政との情報共有を進めることが課題の一つとなっておりますが、現在、行政の情報化は基盤整備が遅れている状況にあることから、助成制度を活用し、組織体制の強化を含め庁内の情報基盤を充実するとともに、各学校や公共施設をネットワーク化するため早急に整備を行い、市民向けサービスの向上に努めてまいります。
 また、平成14年8月からスタートいたします全国住民基本台帳のネットワーク化に向け、システム化やデータの移行を行うともに、市民の情報活用能力の向上を図るため、図書館や公民館、学校や大学等の協力を得て、パソコンの基礎的技能の習得とインターネットの活用に向けて、情報通信技術講習会の拡充を図ってまいります。
 次に、地方分権の進展に対応し、市民意識の高度化や多様化に柔軟に対応できる体質を強化するため、引き続き行財政改革を進めてまいりますが、本年度は事務事業や組織機構及び財政運営等に外部の専門家の視点を取り入れる行政診断を実施する中で、継続的な改革のノウハウの蓄積や職員の意識改革を図ってまいりますとともに、本年度から試行いたします行政評価などとも連携させながら、新たな行財政システムの構築に向け積極的に対応してまいります。
 また、政策形成能力の向上を目的として、大学等から政策に関しての助言や論議を行う政策アドバイザー制度を導入したいと考えております。ただ、こうした行財政システムの構築には、市民や地域との連携も欠かせない要素でありますので、市民と行政の協働による課題の掘り起こしや、地域のまちづくりへの参画を促すきっかけづくりとしての地域担当職員制を引き続き試行いたします。
 また、市民意識の啓発、あるいはNPO等との役割分担や協働の在り方についての指針をまとめるため、協働活動調査事業を行うこととしており、新しいパートナーシップによる地域づくりを目指したいと考えております。
 以上が、予算編成方針に基づき措置いたしました歳出予算の概要であります。
 次に、主要な歳入の見通しにつきましてご説明申し上げます。
 まず、市税につきましては、固定資産税に若干の増加が見込まれるものの恒久的減税や景気の停滞による所得の減少並びに法人税割が依然回復しないこと等から、118億800万円、前年度当初比2.5%の増にとどまりました。なお、恒久的減税の影響額につきましては、引き続き地方特例交付金、減税補てん債等で措置されておりますが、公平負担の原則から、税源の的確な把握と収納率向上に一層の努力をしてまいります。
 次に、地方交付税につきましては、地方財政計画において臨時財政対策債を発行することから、8年振りに前年度比5%減となっているものの126億2,700万円、前年度当初比3.2%増を見込んでおりますが、前年度当初に財源の一部を保留したことと、国勢調査による人口の置き換えを加味したため、結果として増加となったものであります。
 また、市債の発行につきましては、39億4,800万円、前年度比1.6%増となりましたが、これは臨時財政対策債の発行を見込んだものであります。発行に当たりましては今後の起債残高や償還額の推移を考慮し、その抑制に努めるとともに、財源措置のある有利な起債の活用を基本に計上したところであります。
 以上、各会計予算案の大綱について申し上げました。
 私は、21世紀の扉を開く最初の年に当たり、地方を取り巻く流れが次第に厳しく変化する中で、自らの地域は自らの知恵と力で乗り切っていかなければならないとの決意を新たにしているところであります。21世紀は地方自治体にとりましても厳しい時代の始まりでもあります。時代が大きく変わるとき、様々な社会経済構造の変革に柔軟に対応し、そこに住む人々が仕事や暮らしを楽しめる地域社会、絵になるえべつの実現が私の願いであります。
 このため、市民共々時代の変化に対応した意識改革と協働のまちづくりがなお一層求められてまいります。私はこの世の中、人というものはだれもが苦しいことを背負って生きており、それらを克服していくことが生きる意欲をわかせるものだと思っております。
 最後に、高村光太郎の「僕の前に道はない、僕の後ろに道はできる」とのこの詩の一節を胸に刻み、私はふるさと江別の草創期を思い、市民とともに力強く歩むことによって道は開けるものと信じ、この21世紀の新たな一歩を踏み出したいと思います。
 市民の皆さん並びに議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げ、平成13年度市政執行方針並びに各会計予算案の説明といたします。

議長(赤坂 伸一 君)

 これより、議案第28号ないし議案第35号に対する一括質疑に入ります。
 質疑ありせんか。
 (「なし」の声あり)
 質疑なしと認めます。
 お諮りいたします。
 ただいま上程中の議案第28号ほか7件については、14名をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
 (「異議なし」の声あり)
 ご異議なしと認めます。
 よって、そのように決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま設置されました予算特別委員の選任については、委員会条例第6条第1項の規定により、五十嵐議員、稲垣議員、尾田議員、春日議員、坂下議員、鈴木豊実議員、鈴木真由美議員、塚本議員、稗田議員、星秀雄議員、丸岡議員、三上議員、宮澤議員、宮本議員、以上14名を指名いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
 (「異議なし」の声あり)
 ご異議なしと認めます。
 よってそのように決しました。
 ただいま設置されました予算特別委員会の正副委員長互選及び昼食のため暫時休憩いたします。

 午後0時18分 休憩
 午後1時40分 再開

議長(赤坂 伸一 君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。
 この際、報告いたします。
 先ほど設置されました予算特別委員会の委員長に五十嵐議員、副委員長に坂下議員が互選された旨の報告がありました。

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