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平成12年第3回江別市議会会議録(第3号)平成12年9月13日 4ページ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

6 議事次第の続き

一般質問の続き

副議長(川村 恒宏 君)

 以上をもって、立石議員の一般質問を終結いたします。
 一般質問を続行いたします。
 矢澤議員の福祉行政についてほか1件についての質問を許します。通告時間30分。

矢澤 睦子 君

 議長のお許しを得ましたので、質問をさせていただきます。
 昨日、既に幾つかの質問はお答えをいただいておりますが、この質問でより前進していただくことを願ってさせていただきます。
 初めに、保健センター移転に伴う跡利用について質問いたします。
 今秋、市立病院の跡地に保健センターが移ることに決定しております。そこで、この保健センターの跡がどうなるのか、市民にとりましても関心のあるところです。情報図書館の分館、児童館としての利用、市立病院の事務をここでなどといろいろな案が出されているように伺っております。いずれをとっても必要な施設ですが、急を要することが先決ではないでしょうか。つまり、隣にある福祉センターの中に心身障害児の通園施設であるあゆみ園があります。この施設は、発達に遅れのあるお子さんを連れて、親子でいろいろな訓練を行うところですが、昭和52年に緑町に開設されたそうで、今の福祉センターへ移転したのは昭和57年でした。当時は園児20名規模として建てられた施設です。ところが現在は59名です。約3倍の園児が通園しているとのことです。
 この施設へ生後5か月から通っているお母さんに園の様子を聞きましたら、園児10名が訓練するということは、必ず親子でするので20名になります。日によっては大変な混雑ぶりだそうです。広ければ良いというわけではなく、その子その子に合った訓練なので、個室が多くあるといいが、現在は二間の空間なので、もっと部屋があれば十分障害に合った訓練ができるということです。見学したその日は福祉センターの会議室を使っておりました。ここ数年利用が急増しているということ、小集団の保育グループも6グループに分かれて、訓練以外にもいろいろな活動をしているということで、障害を持っていても、この施設を利用することで親同士の親ぼくも図られ、子供の成長をともに喜んでいくことができます。親の強い要望として、保健センター移転の跡利用として、あゆみ園を移す可能性があるか否かお聞きいたします。
 次に、乳幼児デイサービス施設の設置についてお伺いいたします。
 以前にも同じ質問をいたしましたが、前回は十分な調査なしに希望者の思いのみを話しましたが、今回は今北海道が進めているエンゼルプランにも合致しますので、再び質問させていただきます。
 この質問は、星昭史議員もしつこく質問しておりました。いかに重要であるかということを分かっていただきたいと思います。子育てと就労の両立を進めるために、院内保育を行っている所へ、病気一時預かりの保育を受け入れる施設が江別にも必要ではないでしょうか。
 現在、札幌に天使病院と市立病院、旭川に12月オープン予定で豊岡病院、そして函館に市立病院と五稜郭病院に併設されております。その五稜郭病院の乳幼児健康支援サービスセンターへ問い合わせたところ、次のような内容でした。
 平日は9時から5時まで、土曜は1時まで。利用できる人は市内若しくは私立の保育園などに通園している満1歳から学齢前の幼児。保育園が受け入れられない程度の病気で、医師が可能と認めた病中病後の幼児です。その病種ですが、感冒、へんとうせん炎、下痢、伝染病の予後・養生期、けがなどです。利用料金は1日当たり1,050円と大変安く、現在では1か月15人から20人、1日2名の患者だそうです。ちょっと熱っぽいけれど無理に保育園へ連れていくと、一、二時間もしないうちに呼び出されます。やはり仕事は女を使うより男、女は駄目だということで職場での昇格にも差が出てしまわないでしょうか。常に女性は不利な立場に立たされています。このような施設があることにより、安心して就労に専念し、自分の能力を社会の中で生かせることにより、子供へのかかわりも満足なものが得られると思います。
 道では人口10万人以上の市で、1か所の実施を目標としています。当市は12万人ですから、これに該当します。小中学校の先生方の強い要望でもあります。ぜひ乳幼児デイサービス施設を当市にも設置することを望みますが、そのようなお考えはありませんか。
 以前、地域外保育、つまり広域保育も強く要望していましたが、この件も今年から解決し、大変喜んでいるところです。一歩一歩エンゼルプランが着実に進んでいることを誇らしく思います。さらに一歩進んでいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
 次に、司書教諭の配置について。
 1953年、昭和28年に学校図書館法が制定されました。音楽室や理科室、調理室などどれをとっても法律のある施設はないのに、学校図書館については学校図書館法があるのです。その目的には学校教育課程への展開に寄与し、児童生徒の健全な教養の育成と書かれています。つまり二つの目的が明確に出ているのです。一つは教育の基本に学校図書館があるということ。二つ目は、児童生徒が教科書だけで終わらず、さらに幅広く人間らしい生き方を身に付け、世の中の様々な問題について自分自身で考えていくこと、つまり教養の育成です。しかし、その法律の中に、全国の学校に司書を置くことが不可能なので、当分の間置かないことができるという文言があります。それがそのまま半世紀を過ぎてしまいました。
 1997年、そのただし書を取り払う法律改正ができ、2003年には学校司書教諭を置くことになりました。しかし、この司書教諭を兼任発令で終わらせることになりはしないか、大変不安を抱いております。なぜなら、担任を持ちながら、あるいは教科、部活を持ちながら片手間的な職員になったのでは全く意味をなしません。朝から下校時まで、図書館へ行くといつでも専任、専門で正規の司書がいて、子供たちや教師の質問に答えられ、本や資料を提供してくれる司書でなければ全く意味をなしません。今の図書館は、マスコミ風に言いますと、学校の片隅の本の倉庫という言い方です。そうでなく、2002年から実施されます新指導要領に合わせて図書館は必要になります。総合的な学習の時間というのがありますが、学校の自由裁量で、子供たちの興味関心を軸にした勉強をしようということです。それには専門的職務をつかさどるための司書教諭であり、最小限これだけは必要とする知識、技能を備えている人を配置しなければなりません。しかし、その人だけに任せるのではなく、学校全体で図書館をどう利用するかということにもなります。2003年を待たず、今から市内28校中1校でもその対象において進めていくお考えはありませんか。
 ちまたに学校崩壊、不登校、いじめなど教育現場では大変な問題を抱えています。小さいうちから本に親しみ、本を通じていろいろな経験をし、人の痛みも感じ、自分で物事を考える力を付ける子供が増えると、現在のような事件も回避されたのではないでしょうか。現在の図書室を見るにつけ残念に思います。一刻も早く手を打っていただけないものでしょうか。良いご答弁をお願いいたします。
 最後ですが、障害児の放課後対策について質問します。この質問も何度となく行っておりますが、視点を変えて質問させていただきます。
 近隣の障害児の受入れ状況を調べてみましたら、恵庭では6か所中3か所で6名の障害児を受け入れています。この6か所はすべて市立の児童館です。基本的には3年生までですが、障害児は6年生まで加配においては2名以上指導員1名がつきます。軽度の子は早くから受入れをしておりましたが、重度の子は平成8年から受け入れ、車いすの子はおやつ、排せつの介助まですべて指導員が手をかけています。道からの補助金があり、年1か所につき55万9,000円、ほかに人件費として440万円、合わせて495万9,000円の年間支給です。恵庭市では児童福祉法により、児童会はおおむね10歳未満、その他必要のある者という必要のある者の条項を重視して、障害児を受け入れているということです。千歳においてもすべて市が運営している6か所中3か所で5名受け入れ、2名以上になると加配をしています。恵庭と同じ解釈ですが、江別はどのようにしようとしているのでしょうか。
 江別市の現状を話しますと、市営の放課後児童会は3か所40名定員で一杯で、待機児童がいると聞いています。指導員が2名では大変なご苦労だと推量いたします。四、五人でやっている民間から見ますと、その大変さがよく分かります。しかし、民間8か所中5か所で障害児を2名以上、合わせて16名受け入れています。なぜ私たちは受け入れるのか、3月議会でも申しましたように、様々な人で構成されているのが社会です。自分でできる範囲内でお互いに支え合う社会を作らなければいけないことを様々な場面で小さいときから学んでいかなければいけないと思うのです。健康で体力も十分、知能も良く満点の子供ばかりの集団ですと、助け合いの心や優しさが育ちません。私たちはいつまでも健康で生き続けるわけではありません。常に人の手を貸してくださいと言っている人がいることを、子供のうちから自然に学ばせるために私たちは障害児を受け入れています。保育園で同じだったからと言って世話をする子がいます。子供にとってその子は障害児ではなく、遊び相手なのです。市立保育園で現在障害児を受け入れています。しかし、学童の市立では受け入れてないということです。それが大変疑問に私どもは思うのでございます。
 ある児童館で、お母さんが働いているので、子供はその間いろいろなサービスを受けているのですが、1日だけ児童館に来ることになりました。知的にも身体的にも車いすに乗ってもおかしくないほど体のバランスが取れず、常に指導員の支えが必要な子供です。お母さんの気持ちとしては、多くの子供たちとの接触により、刺激を受けると言葉も出てくるのではないか、狭い家の中で親子二人でじっと過ごすより、少しでも良い方向へと思い、就労に踏み切ったと言います。これは児童会に入れて良かった例です。
 反面、民間で障害児を受け入れていることを知り、今まで下校後二人きりの生活をしていたが、看護婦の資格を再び生かそうと老人福祉施設で採用されたのを機に働き始めましたが、仕事が時間どおりに終わらず、子供を迎えに行くことが困難になり、やむなく辞めざるを得ませんでした。
 この2つの例がございますが、近くで受け入れてくれるなら仕事も続けられたのにと、その方は大変残念がっておりました。そして親が一番望んでいるのは、子供同士の刺激でありますと話されておりました。障害児は6年生でも、実際は幼児期のままの子もいるのですから、3年生まででは困ります。恵庭市のようにできないものでしょうか。できましたら江別市営の2か所でも受け入れてくれると、近くに住む障害児は大変助かると思いますし、普通児にも良いことです。
 江別市内に障害児ばかり7名を受け入れている放課後児童会に昨年やっと補助金が付きました。うれしいことですが、年間90万円です。部屋代としてなら良いのですが、人件費にもなりません。この施設に対してどのようなご配慮をされるのでしょうか、お伺いいたします。
 私の1回目の質問とさせていただきます。納得のいくお答えを期待しています。

副議長(川村 恒宏 君)

 矢澤議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(小川 公人 君)

 矢澤議員の一般質問にご答弁を申し上げます。
 まず、保健センター移転後の跡利用についてでありますが、現在の保健センターは昭和61年12月にオープンし、市民の健康を守る拠点として多くの市民の方々に利用されてきたところでありますが、近年人口の増加とともに施設が狭あい化し、本年12月に新しい保健センターがオープンする運びとなっているところであります。
 現在の保健センターの面積は549平方メートルで、建築後13年程度と比較的新しいことから、今後も十分跡利用が可能な建物と判断をいたしております。
 ご質問の跡利用の方法についてでありますが、現在の保健センターがある地域は、保健福祉ゾーンとしての役割が期待されてきた地域であり、いろいろな声としては今ご指摘もありましたけれども、心身障害児通園施設あゆみ園の移転利用であるとか、あるいは社会福祉団体等からは事務所や活動の場として利用したい、そういう様々な要望がございます。また、庁内的にも他の利用についての声もございまして、急がなければなりませんけれども、大変恐縮でありますけれども、現在なお今十分検討しているところでありますので、もう少しの時間をいただければということで、ここで明快にあゆみ園にするということまではちょっとお答えし切れませんので、その点はご理解をいただきたいと思います。
 それから、続きまして乳幼児のデイサービスについてのご質問でありますが、国の保育制度の一つとして子育てと就労の両立を支援する乳幼児健康支援一時預かり事業、いわゆるデイサービス事業でありますが、保育園に通園中の乳幼児が病気の回復期に集団保育が困難で、保護者の就労等の都合により、家庭での育児が困難な乳幼児を一時的に病院等の専門スペースで保育をするという施設型と、それから保護者が病気等になった家庭や産後で体調不良の家庭に看護婦等が訪問をして保育をする訪問型があるわけでありますが、施設型の補助基準といたしましては、利用人数が2名以上で、保育室、観察室又は安静室、調理室等事業に必要な設備を有し、利用人数2名に対して1名の看護婦等を配置する、このようになっています。また、訪問型はそれぞれの家庭の事情により、看護婦及び保育士を派遣することになっています。
 当市では、現在、保育園での病気回復期の乳幼児の対応につきましては、医師の指示に基づき、他の乳幼児の感染が見込まれない場合、公立・私立を問わず、病院等の薬を飲ませて保育しておりますが、乳幼児の健康状態によっては、保護者のご理解を得ながら、家庭などで保育を願っている場合もあるところであります。いずれにいたしましても、単独で今のご指摘の、あるいは専門的対応ということについては、道内では事業を実施しています札幌市、函館市、今10万都市という話ありましたけれども、100万都市ないしは30万前後の都市で実施している、それから12月には旭川で予定をしているということであります。いずれにいたしましても、少しこういった関係市の調査をさせていただいて、その可能性についてまた探ってまいりたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 そのほかにつきましては、教育長からご答弁を申し上げます。

○教育長(高橋 侃 君)

 私から教育行政についてご答弁申し上げます。
 初めに、学校図書館の司書教諭についてでございますが、学校図書館は、学校教育においてご指摘のとおり欠かすことのできない基礎的な設備でありまして、児童生徒の知的活動を増進し、豊かな人間形成や情操を養う上で大きな役割を担っていると理解しております。
 また、今後の新指導要領の実施においては、自ら学び、自ら考える力などの生きる力の育成に向け、一層もの活用が図られることが必要でありまして、その充実に努めていかなければならないと、これもまた認識してございます。
 そこで、学校図書館司書教諭につきましては、その必要性にかんがみて、議員ご指摘のとおり、平成15年4月から12学級規模以上の学校に司書教諭を置くことが義務付けられたものでございます。このことから、北海道教育委員会においても現在講習会を毎年度計画的に実施しておりますし、小中学校の先生を受講させて、必要とされる司書教諭を養成して、人員確保に鋭意努めているところでございます。良いご答弁ということでありましたが、矢澤議員ご指摘の司書、十分理解するところでございますけれども、現状からして市が独自に配置することは非常に困難な状況にありますので、特段のご理解を賜りたいと存じます。
 次に、障害児の放課後対策につきましてご答弁申し上げます。
 江別市の放課後児童会の現状は、昨日の星昭史議員及び鈴木豊実議員にお答え申し上げましたところでございます。しつこくとおっしゃっていましたけれども、障害児の放課後児童会の受け入れにつきましては、民間開設の児童会において子供の社会性をはぐくみ、多くの子供たちとの触れ合いの機会を持つことの大切さをご理解いただき、現在5か所の児童会において16名の児童を受け入れていただいているところでございます。
 ご質問の公設放課後児童会での障害児の受入れにつきましては、施設の状況、指導員の体制等々の課題が今なおありまして、受け入れることが難しい状況にありますが、今後なお検討してまいるところでございますので、その点もご理解賜りたいと存じます。
 また、障害児を受け入れていただいております児童会につきましても、ご指摘のとおりでございまして、事情を十分検討してまいりたいと思います。
 なお、障害児のみを受け入れていただいております放課後児童会につきましても、昨年から助成を開始したところでございますが、ご承知のように、決して額が多いとは申しませんが、今後も種々それらを含めまして検討を行ってまいりたいと思いますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 以上であります。

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