平成12年第1回江別市議会会議録(第4号)平成12年3月28日 5ページ
6 議事次第の続き
議事の続き
高橋典子君
議案第39号 平成12年度国民健康保険特別会計予算に対し、反対の立場で討論いたします。
今回提案された予算は、介護保険制度の実施に当たり、国保加入者の介護保険料がそのまま国保税に追加された形で課税額が設定されております。当市の国保加入者は、所得階層で見ると、50万円以下の世帯が35.4%、200万円以下世帯で74.8%を占めているという実態であり、今回の改正は、低所得者に対し重い負担を強いるものとなります。そもそも所得税非課税というのは、憲法第25条による健康で文化的な生活を保障するために設けられているものであり、これらの低所得者にもさらなる負担を求めることは、その方たちの生活を脅かすことになります。また、収納率を91%とし、未納分については納入者に賦課されております。未納分の負担までも家計をやりくりしてまじめに国保税を納入している者に対し負わせるべきものではありません。保険者である市において責任を持って財源を確保すべきです。
今回の改定の理由となる介護保険制度は、地方分権の流れの中で最初に自治体の姿勢が試される試金石とも言われています。他の自治体の例を見ますと、高知市では、市の国保事業運営基金と国保中央会が交付する収納対策給付金から財源を充て、国保加入者の2号被保険者の保険料を市独自に減額させようとしています。また、千葉県野田市においては、一般会計から財源を充て、国保加入者の2号被保険者保険料を1年間65%引き下げようとしています。このほか、道内も含め全国の自治体で住民の暮らしと健康を守るために独自の施策が取り組まれている所が幾つもあります。当市においても市民の生活を守る立場で積極的な施策を打ち立てるべきであることを申し上げ、反対の討論といたします。
議長(赤坂伸一君)
ほかに討論ありませんか。
丸岡久信君
議案第39号に委員長報告のとおり賛成の立場で討論に参加いたします。
本特別会計予算は、介護保険導入により国民健康保険税条例の一部を改正することへの影響によってなされるものであります。介護保険料を納める第2号被保険者で国保加入者の場合には、国保税に上乗せする形で介護保険料を支払おうとするものであります。国保税で申しますと、国の限度額は53万円となっているものを、当市におきましては50万円に据え置き、さらに減免につきましても7割、5割、2割を維持するものであります。また、介護保険料の導入により所得割額を1.7%と規定し、均等割額を8,800円にするとのことでありますが、これらにつきましても所定の減免適用となりますことから、7割の減免者による年額の保険料は2,640円と推定されます。
介護保険が保険制度という枠内にあることから見て、すべての人が等しく負担をする制度からも、弱者に配慮をした保険料と判断をいたしております。また、さらに保険料、あるいは、保険税の支払いの難しい方々については別途の制度が用意されていることを申し添えまして、賛成の討論をいたします。
以上です。
議長(赤坂伸一君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって討論を終結いたします。
これより、議案第39号を起立により採決いたします。
議案第39号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
起立多数であります。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第41号 平成12年度江別市介護保険特別会計予算に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
高橋典子君
議案第41号 平成12年度江別市介護保険特別会計予算に対し、反対の立場で討論いたします。
4月から始まる介護保険制度は、従来の高齢者福祉の在り方を大きく転換させるものであり、保険者である市にとっても大変な課題であります。文字どおり介護を社会全体で支えながら、お年寄りの意向を尊重した総合的な介護サービスが安心して受けられる制度を実現させなければなりません。しかしながら、今回提案の予算案を見る限り、数々の問題点が解決されないまま制度が実施されようとしています。
例えば、保険料については、国保加入者夫婦2人世帯を想定した場合、65歳を迎え、2号被保険者から1号被保険者へ移行することで保険料の負担が約1.5倍から2倍ほどにも跳ね上がることになります。高齢になり収入が低くなる一方で、保険料負担がより重くのしかかってくることになります。自治体独自の対応として徳島市においては、第1号被保険者の保険料を引き下げるため、介護保険事業特別会計に一般会計から2億600万円を繰り入れるとしています。保険給付についても、1割の利用料負担の過重からサービスの利用を差し控えるケースも出るのではないかとの懸念が残されたままになっております。
また、低所得者への対策についても、独自の施策は盛り込まれず、国の提示したものを踏襲するにとどまっています。所得税非課税者に対し新たな負担を強いることは最低限の生活をも脅かすことになると言わざるを得ません。保険料、利用料の負担に耐えられず、低所得者がこの制度から排除されるようなことがあってはなりません。
そのほか、認定にかかわる問題や権利擁護のための機関設置など多くの課題があります。本来、このような大掛かりな制度の新設に当たっては、国が財政の面でも制度の充実の面でも相応の責任を果たすべきでありますが、それが十分になされていない以上、市においては、国が示した準則にとらわれることなく、自治体としての主体性を発揮し、市民、高齢者の生活を守る立場で独自の介護保険制度を確立すべきです。
今回提案された予算案においても、またその基となる介護保険条例においても、高齢者の人権尊重、権利擁護、生活の質の保障等、基本的な理念について示されておりません。市民だれもが安心して高齢期を過ごせる制度に改めるべきであることを申し上げ、本議案に対しての反対討論といたします。
議長(赤坂伸一君)
ほかに討論ありませんか。
宮野一雄君
議案第41号 平成12年度江別市介護保険特別会計予算に賛成の立場で討論いたします。
現在、我が国は本格的な高齢化社会を迎えております。これに伴い介護が必要な高齢者の数も急速に増え、一方で介護する人も高齢者という場合が多くなっております。また、介護する人の多くは女性であるという現実が女性の社会進出を妨げる原因にもなっております。もちろん高齢者の介護は家族における介護が多くの場合、そのスタートとなり、また、そのベースになることは言うまでもありませんが、介護保険制度は新たな協働社会の構築を求め、現実的な試みであり、地方分権の時代を先取りした21世紀のまちづくりの重要な機軸の一つでもあります。しかし、本制度は新たな試みであり、保険料の3年後見直しからも分るとおり、今後の実施の中から事業内容について様々な改善が図られるものと推察をいたします。
こうした状況にあって江別市は、制度発足に当たり、既にサービスを受けている人や新規に介護認定申請を行ったが自立と判定された人に対し、生きがい対応型デイサービスや生活支援型ホームヘルプサービスなど、自立高齢者対策を独自に実施するほか、特別養護老人ホームを5年間の経過措置を終了後退去する人のためのケアハウスや生活福祉センターの構想を計画するなど、総合福祉サービスの施策を展開しようとしております。また、保険料についても江別市は、これまで厚生省のシートに基づき算出した月額3,012円を月額3,000円、年額3万6,000円とし、3年間で約600万円の被保険者負担軽減を図るなど、本制度に当たり最大限の努力をした予算案と評価できるものであります。
議案第41号 平成12年度江別市介護保険特別会計予算について、賛成の討論といたします。
以上です。
議長(赤坂伸一君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって討論を終結いたします。
これより、議案第41号を起立により採決いたします。
議案第41号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
起立多数であります。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第40号 平成12年度江別市老人保健特別会計予算及び議案第42号 平成12年度江別市基本財産基金運用特別会計予算に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第40号及び議案第42号を一括採決いたします。
議案第40号及び議案第42号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第43号 平成12年度江別市水道事業会計予算及び議案第44号 平成12年度江別市下水道事業会計予算に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
塚本紀男君
議案第43号 平成12年度江別市水道事業会計予算及び議案第44号 平成12年度江別市下水道事業会計予算について、委員長報告のとおり、原案に賛成する立場で討論に参加いたします。
初めに、両事業会計については、ともに3か年の財政計画を策定しており、これを基本に計画的で効率的な事業運営を進めているものでありますが、平成12年度はこの計画の中間年となっております。
まず水道事業会計についてでありますが、経済状況は景気にやや明るさが見えつつあるとは言え、これらの影響や大幅な人口増加が期待できないことなどから、平成12年度の水道事業会計予算は厳しい状況であるところでありますが、現行料金の維持のため、最大限の収入の確保に向けた努力と水道事業経営の基本原則を踏まえ、より一層の経費支出の効率化に努めた予算と評価できます。
また、上水道建設事業としては、将来のまちづくりと人口増に対応するために必要な安定給水の確立を目指し、滝里ダムの水源地域負担や引き続き夕張シューパロダムの建設事業に参画いたすものであります。
さらに計画的に進めております配水区域ブロック化事業では、配水管の新設や布設替えを、また配水管整備事業では、道路改良に伴う新設、布設替えなど、これら延長で1万9,000メートル余りの事業を実施いたすとのことであります。
次に、配水施設整備事業では、本年度新たに国の補助を得て野幌若葉町に緊急貯水槽の設置を予定し、災害に強いライフラインの確保を図り、安心した市民生活の向上に努めるとのことであります。このほか浄水場ろ過器の改修整備、また、水質検査の充実に向け、水質計測機器の更新整備が予定されているものであります。 今後も高度化、多様化する市民ニーズに的確に対応され、公共の福祉の増進と地域づくりに積極的な役割が果たせるよう、経営の健全化に努められますとともに、より安全で安心した水道水の供給のため、なお一層の努力を期待するものであります。
次に、下水道事業会計予算においては、市民の安全で快適な生活環境の整備を目標としており、都市化の進展に伴う内水に対する浸水対策として、江別地区の貯留管、及び野幌、大麻地区の雨水幹線の整備、また、汚水事業として工栄町地区及び大麻地区の整備が予定され、処理区域内人口の普及率は96.3%の高水準となる見込みであります。
さらに、新しい試みとして、未利用のエネルギーを活用する浄化センターの消化ガス、コージェネレーション設備の新設等、策定されている各事業は生活環境の向上に必要なものであり、市民生活の生活基盤が着実に推進され、適正なものと評価するものであります。
一方、経営状況を見ますと、平成12年度も顕著な下水道使用料の伸び、さらに低金利による企業債支払利息の減少、維持管理費等の経費的節減が図られる中、純利益が計上されており、安定した経営内容と言えます。しかしながら、今までの積極的な事業推進による財源の1つである企業債借入残高も約250億円に達しており、年々企業債の元金償還も増加することから、資本的収支不足額の補てん財源でもある内部留保資金の消費も増えていくものであります。
近年の予測のつかない社会経済情勢を見ますと、事業運営も予断を許さないものですが、今後も市民ニーズにこたえ、適切な事業を執行するためには、一定の剰余金及び内部留保資金の確保も必要なものと理解されるものであります。
このような状況の中で、下水道使用料につきましても、引き続き堅実な経営の下で現行の料金体系を維持し、市民サービスの向上により一層企業努力され、健全な運営が図られますことを期待いたし、賛成討論といたします。
議長(赤坂伸一君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって討論を終結いたします。
これより、議案第43号及び議案第44号を起立により一括採決いたします。
議案第43号及び議案第44号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
起立多数であります。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第45号 平成12年度江別市病院事業会計予算に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第45号を採決いたします。
議案第45号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
議事の途中ではありますが、あらかじめ時間の延長をいたします。
暫時休憩いたします。
午後3時28分 休憩
午後3時47分 再開