平成12年第1回江別市議会会議録(第3号)平成12年3月8日 5ページ
6 議事次第の続き
一般質問の続き
副議長(川村恒宏君)
宮澤議員の一般質問に対する答弁を求めます。
市長(小川公人君)
宮澤議員の一般質問にご答弁を申し上げます。
教育行政にかかわるご質問でありますけれども、まず初めに教育行政の基本姿勢についてでありますが、市政執行方針でも触れさせていただいておりますが、私は21世紀を担う子供たちが豊かな人間性をはぐくみ、多様な能力を伸ばすことのできる教育の環境づくりを進める、このことを基本とし、個性と創造性にあふれた、調和の取れた国際性豊かな児童生徒の育成や、情報化社会に対応した教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
また、教育は学校だけでできるものではありませんので、学校と家庭、そしてさらには地域コミュニティがうまく絡み合って、三者の共同作業で次代を担う人材育成を図っていかなければならないものと感じているところであります。
次に、社会教育体験施設の整備でありますが、地域の教育力を高め、潤いのある生活を営むために、社会教育施設の果たす役割は非常に大きいものと認識をいたしております。今後も市内の自然や施設、人材を有効に活用し、未来のある子供たちのために体験学習や活動を推進してまいりたいと存じますが、新たな体験学習施設の整備ということにつきましては、また慎重に検討させていただきたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、英語やパソコン・インターネット教育の振興策についてでありますが、国際化や情報化社会が進行する中で、世界の公用語である英語をはじめ近隣諸国の語学も必要となってきており、また、インターネットの普及により世界が非常に近くなってきている状況にあることから、学校や社会教育施設等で学習を進めておりますが、今後もこれらの充実について十分意を用いてまいりたいと考えております。
また、通学区域の変更、それから統合問題についてでありますが、豊幌中学校の設置、あるいは東光町児童の通学区域の変更、さらには江別小学校と第三小学校との統合につきましては、なお解決すべき多くの課題がありますことから、今後、その有様につきまして教育委員会とも十分協議・検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、PFIについてのご質問でありますが、昨今、民間の資金やノウハウを活用して公共施設の整備やサービスの充実を促す新しい事業方式としてPFIが注目を集めているところであります。この方式につきましては、従来公共部門が負担してきた社会資本整備など公共事業に伴う様々なリスクを官と民で分担し、官と民それぞれの責任を明確にし、官・民の新たなパートナーシップが築き上げられるとともに、民間事業者に新たな事業機会をもたらすほか、民間の資本力や技術力を広く導入することで財政支出を軽減し、財政資金を効率的に使用し、より質の高い公共サービスを提供できるものとして、その効果が期待されているところであります。
しかし、一方、地方自治体のPFI導入にあっては、PFI推進法が広い範囲での導入を認めているのに反して、現行法令や制度下においては限られた範囲内での事業展開にならざるを得ず、民間事業者の参入障壁となる法令の改正が必要なこと。また、PFI事業の費用負担より国庫補助金を受けた公共事業の方が一般財源が少なくて済むケースが多いほか、適正な事業コストを算出するための詳細なリスク計算や、事業を支える契約内容の明確化、事業の評価手法や、それに係る人材の育成など、取り組みと導入に当たってクリアしなければならない課題も多くある、このように認識をいたしています。
ご提言の中間処理施設への導入という点につきましては、行政への信頼と効率性のジレンマの問題として、施設の建設、運営管理に万全を期す必要のあるものなど、専ら公共が行ってきた事業等をPFIの導入をもって民間事業者に移管しますと、近隣住民の理解が即座に得られるかどうか、この辺、慎重にならざるを得ないところであります。
特にご提言の施設への導入につきましては、地元あるいは周辺住民に対しまして、市が建設し、市が運営を行うことにより公的責任を明確にし、その責任を果たすことによって住民に安心で安全な施設運営を行うことを約束してきた、こういう経緯もございますので、時間的に差し迫っている中で導入に向けて一定の理解を得ることは難しいものと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
なお、現在、市職員により庁内横断的な行政課題別検討委員会を設置し、PFIについても個別の検討会において研究をしているところであります。また、私どもPFIの導入自体に、それ自体に意義を求めるのではなく、行政サービスの効率的な運営の在り方という観点から、一定の支払いに対し、最大価値のサービスの提供を向上させるという考えを常に意識し、住民の満足度を高めるため、どのような行政サービスをどのような手法で提供するかを考える、行政改革の実現手法の一つにPFI方式を考えていこうと考えているところであります。
また、現在活用中の土地の利用を認めていくというお話でありますが、現在、地方自治体の財産である行政財産につきましては、法的に貸付け、交換、売払い、信託、その他の私権の設定を原則としては認められていないなど、参入障壁となる法令の改正等、一定の条件整備が必要であると考えております。
いずれにいたしましても、市有財産の有効活用につきましては、過去に市有地の一定規模以上の未利用地等について、庁内の土地利用検討委員会で論議をした経緯もございますが、限られた財源の中で今後の行財政運営を円滑に進めていく上で、土地に関しての問題は大変重要な要素になりますことから、ご提言の土地利用計画書の作成を含めまして、今後の研究・検討課題とさせていただきたいと存じます。
このほかにつきましては、教育長からお答え申し上げます。
教育長(齊藤清司君)
市長のご答弁に続きまして、私から教育行政についてのご答弁を申し上げます。
まず、地域ぐるみで子供を育てる体験学習についてでございますけれども、平成14年度からの学校完全週5日制の下、スタートする新学習指導要領の移行措置として、総合的な学習の時間が明年度から試行されるわけでございます。従来の体験的学習をより充実させて、学校の創意工夫を生かした特色ある教育として、国際理解、情報、環境、福祉、健康などをテーマとした体験的学習を通して、自ら学び、自ら考える力を育成することが大きなねらいでありまして、宮澤議員もご指摘のように、地域の教材や人材をいかに有効に活用するかが大変重要となってまいります。
昨日の春日議員にもご答弁を申し上げたとおり、まず地域の学校を支援するコーディネーター的な役割を含めた人材バンク的なものを立ち上げることが必要であり、教育委員会としましても、ボランティア等の人材情報の提供や費用弁償等の経費を支援するものでございます。
また、ご提言の兵庫県が実施していますところのトライやるウイーク的な体験学習につきましては、私も関心を持って資料等を取り寄せておりますが、県の教育委員会の事業として行っているものであり、震災の経験を通してのボランティアの組織の蓄積が背景にありまして、多数の指導ボランティアの協力が必要とされておりますので、受入れ団体や宿泊施設などの問題と併せて将来への研究課題とさせていただき、当面は総合的な学習の一環として社会体験学習等の取り組みを充実してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
また、学校教育の改善につきましては、従来の知識詰め込みがちの教育から脱皮し、ゆとりの中で個性を伸ばし、体験的学習を通じて倫理観や正義感、思いやりの心を育てることが、いじめや不登校、非行といった青少年の問題行動の防止につながり、地域に開かれた特色のある学校づくりを一層進めることが大切であると考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、通学区域の見直しや学校の統合、さらには学校選択の自由等についてでありますが、ご質問につきましては今後、少子化が進む中での大きな課題であります。これから当市が目指す教育の在り方にもかかわりますことから、現時点では多少マクロ的なご答弁となりますことをお許しいただきたいと思います。
まず、通学区域の見直しや統廃合等のいわゆる学校の適正規模、適正配置の在り方についてでございますけれども、この学校の適正配置は、少子化がもたらす児童生徒の急減等による学校規模の不均衡を是正する等、児童生徒の教育環境や教育条件の向上を図るものであります。
近年、少子化傾向等により、当市は宅地開発が進んでいる地域を除き児童生徒は減少傾向にあり、既成住宅地や市街地での小学校を中心に適正規模を割り込む小規模校が生じておりまして、小規模校などでの良さもあるものの、学校の活力など適正という面から課題となっているものでもございます。
これらの課題等に対応しまして、通学区域の在り方を含め中長期的な学校の適正配置計画の検討が必要となっているところでもありますが、ご質問の豊幌中学校の設置、東光町児童の通学区域の変更、及び江別小学校と第三小学校との統合などにつきましては大きな課題であり、時間を要しますものでありますが、今後、全市的な通学区域の見直しや適正配置計画を策定していく中で、児童生徒の推移や学校施設の状況等を踏まえながら検討してまいりたいと思いますので、何とぞご理解を賜りたいと思います。
次に、学校選択の自由化についてでありますが、現在、公立小中学校の就学校の決定は、市町村の教育委員会が設定した通学区域に基づき学校指定を行っており、例外的に変更できるのは、江別の場合でしたら、野幌小学校のような特認校制度の取り扱いのほかに、教育上特別な取り扱いを要すると認められる区域外就学の規定に該当する場合等であります。
ご質問の学校選択の自由化については、平成10年9月に中央教育審議会での地方教育制度の改革に関連いたしまして、通学区域制度の弾力的運用の見地からの提言あるいは答申があり、東京都の品川区や日野市の余裕教室がある中での答申に沿った実施であろうかと存じます。
しかしながら、この学校選択制の導入については賛否いろいろな論議もあり、実態として選択制を採った場合に、受け入れ校などでの新たな施設改修や教職員の配置等の問題が生じる等、課題がありますことから、今後、周到な用意が必要であり、直ちに自由化についての実施は困難でありますが、今後、通学区域での調整区域の設定や区域外就学の取り扱い等、通学区域の弾力的運用に向けまして調査研究をしっかりやってまいりたいと存じております。
次に、社会教育体験施設の整備でありますが、地域にある教育力を地域の中に生かしていくことは、子供にとりましても、また生涯学習を進める上でも大事であると認識しております。
これまでも地域の団体等が主体となり、また公民館や体育館の事業の中においても、自然体験や社会体験、スポーツ活動を推進していたところであります。さらに一層の充実に向けて、地域や学校をはじめ関係団体と一体となって推進していくことが重要であることから、教育委員会といたしましても、既存の施設を有効に活用する中で体験学習や活動を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、英語、パソコン・インターネット教育の振興策についてでありますが、基本的には先ほど市長が申されましたとおりであります。教育委員会といたしましても、英語においては中学校の英語指導の助手2名を配置し、また最近、小学校においても国際理解教育を取り入れるところであります。さらに、生涯学習の観点から、公民館事業においても初心者や中級者を対象に英会話教室を開設しております。パソコン教育におきましては、中学校や小学校に整備し、学習を進めており、情報図書館においても初心者パソコン教室を開設しているところであります。今後もこのような機会を拡大し、指導者の技術向上や確保をも含め内容を充実させ、学校はもとより大学や企業等にも働き掛けて、これらの普及・向上に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
最後に、2000年ミレニアム事業でありますが、12年度の予算の中に、ご質問の中でも触れていただいた多目的市民広場のオープン記念事業や新世紀記念・第九を唱う事業、そのほかに市民ミュージカルの再公演や、子供会結成50周年記念事業の一つとして子供たちを対象としたレクリエーション等を計画し、予算計上させていただいておりますが、ご質問の趣旨は十分理解できますので、今後も学校教育や社会教育の分野で、また文化やスポーツ等の関係団体に対し、例えば学校など行事で実施している意見発表のテーマを2000年、21世紀に関するものにするとか、あるいは文化祭の絵画展においても同様な趣旨の作品を描くとか、体育大会の行事など、このようなことを授業や活動の中に取り入れていくよう協議をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上でございます。
副議長(川村恒宏君)
一般質問の途中でありますが、昼食のため暫時休憩いたします。
午後0時05分 休憩
午後1時29分 再開
議長(赤坂伸一君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
宮澤義明君
では、午前中に引き続きまして2回目の質問をさせていただきたいと思います。
今回は、教育関係とPFIという2点の大きな項目で質問させていただきました。
教育行政については、市長から概略的な、これから江別市民の子弟に対してという形でご答弁をいただきましたので、この部分については要望ということで。
最近、特に新聞とかいろいろ話題になっている中で、引きこもりだとか切れるという中で学級の崩壊なり、また、いろいろな新聞報道されるような事件が起きている。その中で、教育が教育だけに閉じこもってしまって、身近な地域教育、これができていなかったのではないかな。そんなことで、地域の力を借りて体験学習をやりながら地域で子供を育てましょう、今回そんな思いで質問させていただきました。
総合学習という形でこれから文部省が取り組まれようとしている教育内容についても、どういう形でやるのかというのは本当にまだ、学校の先生方もこれから、自らもそういうことを研究していかなければならないし、勉強もしていかなければいけないという状況の中で、それなりの道筋は当然見付けていかなければいけないけれども、とにかく今までと違った新しい形で、子供たちに生きる力という部分で、自分たちで物事をやった体験を実感していく、そのことができるような、そういう私たちの江別市のまた教育委員会であっていただきたいし、そういうまた勉強の体制、また地域の子供を育てる体制になっていただきたいということで、これは要望にしておきます。
その中で、今、江別はRTN計画を一生懸命進めて、また第2期の調査を始めております。その中で、先ほども質問の中でナスダックというような言い方をしましたけれども、今日の朝の7時のニュースを見ていましても、ナスダックのハイテク関係の伸び方というのは、従来の情報関連から見ても、さらに勢いをもって伸びている。その中で、今、江別はRTNを進めて、情報先端産業を目指して、北海道の発信基地、日本の発信基地になろうと今、努力をされております。
ただ、学校教育段階の、今回の予算でも小学校6校にパソコンを導入して、また社会教育関係でも情報大学、情報図書館でパソコン教室などをやって、ある程度進めてきている。そのレベルと、RTNという産業を基盤とした江別が情報発信都市になろうとするならば、それだけで物事が完結して、日本の発信基地、また北海道の発信基地、そういうことになれるのかどうか。私は決してそうはいかないと思うんですね。
先日、あおいさんでやった福岡先生の講演も聞かせていただきました。その中で、会津の短期大学が10年で日本のトップを走るような、そういう環境の大学になった。これは会津市の市長が、やはり自分の地域の大学をそういうふうにしようと思って始めて、最先端を進む方々のお力を借りて、そういう状況まで持っていった。そういう基盤があったからこそ、やはりああいうふうになっていったのではないか。
では江別も、RTNという言葉だけの問題ではなくて、実際に10年後にこの北海道において、日本においてこれがしっかり生きていく。そして、あれをやったら失敗だったと言われないためには、やはりそれだけの体制を作るべきではないかと。そのためにやはり子供たちの、これは全部の子供をそうしなさいというのではなくて、自分で勉強したい、またパソコンも習いたい、そして英会話もしっかりまたそういう分野でさらに伸びていきたい。そのためには、それだけの仕組みを作ってあげなければいけないのではないかな。そのことを今回、是非この機会に市長に質問して、そしてまた市長からそういう方向で是非進んでいただきたいということで、今回質問させていただきました。
教育関係で市長にたくさん答弁していただいたんですけれども、そういうわけで是非とも江別のRTNが日本に、北海道に江別ありと言われるような、そういう体制を目指すための体制づくりを是非ともやっていただきたいということで、市長のもう一度、どんな形でどういうふうに、これからその分野を伸ばしていきたいんだ、その辺も含めてご答弁をいただきたいと思っております。
それから、体験学習ということで1点、これもお聞きをしておきたいと思います。
これはもう何回も私たちが質問させていただいて、経済情勢、財政状況からいったらそうではないといえば、本当そのとおりかもしれないけれども、私は決して鉄筋コンクリートの素晴らしいものを設けろなんて言っているわけではないんですよね。自然の中でも、そういう一般の江別の風土を使った形の体験をやっていく。また、学校の施設でもいい、ほかの施設でもいい、そういう所を使いながら、またさらに友達と交流を深めながら、パソコンでもいい、またそんなことをやれるような、そういう友達と助け合いながらやれるような体験学習をできればやっていきたい。
確かに今までの指導要領でいきますと、どうしてもそこまでの時間取れなかったという部分はありますけれども、先ほども兵庫県を挙げましたように、1週間トライやるウイークという形で取り組める。これは一つの県を挙げてそうやってやるとなったからできたのでしょうけれども、では江別の教育関係の中でそのことができないのかといったら、私はやる気になればできるのではないかなと思うんですね。そういう面で、その辺の取り組みを教育長にもう一度お伺いをしておきたいと思います。
それと、中学校の建設について申し上げました。今回、スクールバスで1,500万円の予算がついて、これは悪いとかいいとか、そういうことを申すのではなくて、子供たちのためにとっては良かったと思っています。ただ、1回支出したら、これは経済情勢がどうこうなろうと、10年でも20年でも支出していくんですよ。そのことを前提で考えていただきたいと思うんです。もしそうであるならば、起債とかそういう形の中で、多い方に併設という形でできるのではないですか。そういう予算が5年、10年、15年、20年単位で考えたら、できるのではないですか。要するに1回支出したやつを、子供たちにそういう形で通学バスを提供した段階で、では途中で条件が変わったからやめますということはできますかといったら、なかなかできないと思うんですね。そういう面で根本的に考えたら、やはり私はその前に取り得る判断としては、JR線の高砂駅、そんな問題もありますし、それから中学校に通学する通学の選択権の問題もありますし、より以上に選択する機会というのはあったのではないかと。
私はある面で、小さな所に閉じこもるよりは大きな所に出た方がいい、また苦労しないより苦労した方がいいということを考えれば、やはりそんなことも一つの選択肢に成り得たのかな。そんなことで、もう予算計上して進むとなったら、それ以上ずっと続けていくわけですけれども、私はその前に、10年、20年支出することを考えれば、そういうことの選択肢も取り得たのではないのかなと、そんな意味でお聞きしております。その辺だけご答弁を願いたいと思います。
それから、通学区の問題ですけれども、これはただ私たち大人が今の学校を維持経営するために、こちらに通学しなければいけないという問題ではなくて、今、東光町の子供たちが中学校に行ったときに、本当に少ない仲間しかいない。その中で、学校環境が非常にいい状態であれば問題はないんですけれども、なかなか厳しい面も中学校にあり、その中で圧倒的に初めて顔を合わせる少数の子供たちが学校に初めて通い始める。そういう中で何件か私もちょっとご相談を受けて対応したことがあるんですけれども、やはりそういう問題を考えたときに、子供たちの1年生から6年生までみんな育って、その子供たちが中学校に行っている環境と相当違うのかな。本当はそうであってはいけないんですけれども、今そこまで親たちが、また先生たちがきっちり見てあげられる状況でなければ、やはりその子供の将来を考えたときに、もっと自分たちがずっと一緒に来て、そして中学校に行ったという環境を作ってあげた方が子供たちにとってはいいのかな、そんな思いで今回、通学区の変更問題について取り上げさせていただきました。
その辺のことについて教育長としてはまた、多分相談とかいろいろなことが入ってきていると思うんですけれども、その辺の考え方について、そういうことについてどう思っているのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
あと、最後に1点ですけれども、PFIはこれから新しい手法で、これをどうこうしなさいと言っても、すぐできないと思います。ただ、江別は市有財産として、特定財産、また一般財産という形で土地をあちこちに持っております。また、小さな、従来事業をやった中で残余地として余ったような土地もあります。それをいつまでも抱えておいていいのか。それについては、きちっとした整備の仕方をすべきではないか。そして、その中で、これは市が計画する中でこの数年後にまた江別市が使うんだ、また10年後にきちっと使うんだというやつについては、そういう形で利用計画書を作る。そして、残余地みたいに全く使わない用地については、逆にトータルして測量設計をやって必要な方に出してもいいのではないか、また必要な公園とか何かに提供してもいいのではないか、そんなことで最後の部分でお聞かせをいただきました。
これについてはそろそろ、2000年という一つの区切りなので、従来から引き継いできたかなり細かい土地もたくさんあります。これらについて、きちっとした整理をすべきではないかなという思いで聞きましたので、これについて。細かい所、あそこの土地はどうこうという聞き方はしません。要するに全体的な考え方としてこういうふうな形で処理をする、そんなことをご答弁いただければいいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
以上で終わります。
市長(小川公人君)
宮澤議員の再質問にご答弁を申し上げます。
まず、人材育成ということで、特にRTN計画のある、そういった視点と絡め、今日的な情勢からくる外国語あるいは情報ということでの人材育成ということでありますけれども、先ほどもご答弁申し上げましたけれども、いわゆる世界に通用する人材の育成ということで、今日の私たちを取り巻く環境というのは、正に国際化・情報化、そういうことが進行しているわけですから、それは企業の視点のみならず、私たちも含めて、外国語あるいは情報教育の重要性ということは十分認識しておりまして、これまでもやってこなかったわけでなくて、今日も学校あるいは各分野でそれぞれ英語、パソコン教室等々実行してきておりますけれども、今日、江別の文教・学校を集積している、そういった観点での大学あるいは関係機関といいますか、そういった所との連携、そういうことを図る中で、またご指摘の対応に十分意を用いていきたいと、こう思っておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
それから、豊幌中学校の件でありますけれども、いずれにしても、学校については若干教育委員会からまた答弁あるかもしれませんが、いずれにしてもこの辺については、先ほどご答弁申し上げましたように、立地にこしたことはないわけですけれども、補助制度を含めていろいろな難しい状況があってそういうお答えをしておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
それから、PFIにつきまして、PFIということとは別に、いろいろな行政財産の中で、それぞれの場所にある小さい土地の集合ということは、PFIということを視点を置くかどうかは別にして、そういった所有している土地の利用ということでは、先ほど申し上げましたように、検討委員会を設けていろいろな研究をさせていただいておりますので、そういった中で今後も研究させていただきたいということでご理解を賜りたいと存じます。
以上です。
教育長(齊藤清司君)
体験学習の重視ということで私どもも鋭意進めていきたいというふうに考えております。いろいろな教材教具、それから自然教材、それから人々のお力、そういったものを一生懸命組織していく中には、今言った体験を通して知識を定着させていく、実践的な裏打ちをしていくと、こういう意味でございまして、その中で相互に助け合い、認め合って、そして検証を深めていくということを重視しながら、これからもまた鋭意進めていきたいと思いますので、ご理解をいただきたいと思います。
それから、江別小学校に通う東光町の子供たちがおりますが、終わった後、卒業して江陽中学校に進学することになります。そういう中で、子供たちの数が少ないと、生徒の数が少ないということもありまして、他校からのいろいろな、2校ないし3校から集まってきて中学校1年生が編制されるわけですけれども、そういう中には指導上の問題が生じないように、これは長年の経験の中で実態に即しながら、各学校は十分そのことに留意して生徒指導を進めてまいっておりますし、今後もそういったことの中で、適正配置計画等も含めまして鋭意努力してまいりたいと、このように考えております。
それから、平成12年度からの通学バスの通年運行の実施につきましてご所見等を賜りましたが、これは江陽中学校にJR等での遠距離通学を余儀なくされている生徒に配意いたしまして、通学の利便性の向上などを図るための施策として実施いたしたものでありますので、その点ご理解をいただきたいと思います。
以上でございます。
宮澤義明君
では、3回目、要望という形になると思いますけれども。
今の中学校の問題、これは予算特別委員会でうちの委員がまたしっかり審議をさせていただきますけれども、予算を1回計上した以上はずっと続けなければいけない、これはもう大前提で、もうそういう形で、そういう形の決断をされたからこういう結果になったと思うんですけれども、10年、20年という単位で考えたときには、意外にそれだけの予算措置、また今、1年、2年ですぐできるわけではないですけれども、ほかの予算的なことを計算きちっとしていくと、そういうことも可能であるのではないかなと私は思うわけです。ですから、これはこれ以上この場で話しても、結論出るあれではありませんので、また予算委員会という場の中でしっかり議論させていただきますけれども、是非そのことも含めて、そしてより広い選択があったのではないかなということを申し上げて、これについては要望ということで終わらせていただきます。
最後に、先ほどのRTN、パソコン、英会話、私は学校水準としては非常によく頑張られたと思うんです。また、社会教育という形でも手を入れられているのかな。ただ、やはり江別が目指しているのは、私たちが新総計、この中で目指したのは、やはり北海道の中、また日本の中で江別を、そういう思いでこのRTN、リサーチ・トライアングル・ノース構想を皆さん方が、また私たちが提案し、また、そして一緒にやってきた。それには並大抵の努力では結果を出せるものではない。間違いなく努力した地域については、間違いなく努力した結果がやはり出ている。私たちが一般と、全国の地域と同じような形をやっていて、では江別がその中で最先端を走れるのかとなったら、やはり難しいのではないか。そうすると、それに見合うだけの教育の体制、社会体制、それらの諸準備というのが当然あるのではないかなと。それらがなされて、結果にやはり北海道の中で江別が、そして日本の中で江別がという形になっていくのではないかなと思うんですね。そういう面でいくと、やはり今の取り組みで十分かなと。
だからといって、では今までやってきていないということではなくて、今までもやってきていただいてはいるけれども、それで十分なのかなといったら、私は十分ではないように思うんです。そういう意味で今後の体制、今これで十分なのかという発想ではなくて、だったら、どういうふうにすれば本当に北海道の最先端の情報産業都市になれるのかという形の発想で是非ともこれからお取り組みをいただきたい。
今ここでご答弁をといっても、今の体制から出るわけじゃありませんので、是非ともこれからそういう中で、5年、10年先にこの江別に私たちが議論したことが、結果的にそのことが市長がご努力いただいて、また理事者の皆さんがご努力いただいた結果が、今、北海道に冠たる産業先端都市としての江別があるんですよという形になれるように是非ご努力をいただきたいということで、これも要望にとどめて終わらせていただきます。どうもありがとうございました。