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平成17年第3回江別市議会会議録(第2号)平成17年9月21日 5ページ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

 6 議事次第の続き

一般質問の続き

山本由美子君

次に、食育と学校農園について。
 いよいよ北海道にも海の幸、山の幸、豊かな実りの秋を迎えました。近所の子供たちといろいろな話をしていると、不思議なことにぶつかりました。例えば、魚のサンマやサケの話をしていると、1匹の状態のサンマやサケの形や大きさが理解できないことでした。昔と違って今は、店先で魚の頭から尾までの形ではなく、切り身や開きで販売されている状態です。確かに給食も、真空で輪切りになったりミンチになったりです。また、スイカ、玉ねぎ、ゴボウ、ブロッコリー、アスパラなどの野菜類も、どのようにして育って、流通して、食卓に上っているのかが、全く理解できていませんでした。
 実際に、子供たちはどのくらい理解できているのでしょうか。袋詰め、パック詰めなどしか目にしていない子供たちがたくさんおります。子供のころから、食べ物が食卓に上るまで多くの人の手が掛かっていることや、旬の物を選んで調理加工することで栄養や味が変わることなどを、理解し、体験できる場や、機会をつくっていくことが大切なことと思います。こういうことについて、学校でどのような取り組みを行っているのでしょうか、お伺いいたします。
 自然相手の中で食べ物を作る人、加工・流通する人、食べる人、この取り組みに関して、人間に害を及ぼさないものなどの関係づくりに関しての必要性は、どのように食育として取り組んでいるのでしょうか、お伺いいたします。
 もし、農業者にお願いができるとすれば、子供たちにお手伝いさせていただき、自然の中での種まきから芽が出て生育する過程を知り、また、手入れなども自分の手で行うことによって、生育し収穫までの間に、いとおしさや喜び、食べ物を大事にすること、食べ物の有り難さ、感謝の気持ち、人のぬくもりなど、人間形成上の大事なものが生きる力として吸収できると思います。人間の成長には、食べ物が欠かせないものです。一連の生育を、教室の授業とは別に、外で小さいときから体験を通して理解していくことも大事だと思います。体験をすることにより、もったいないという気持ちも育つのではないでしょうか。自ら手を掛けることによって、食べることができる有り難さ、食べ物を大切にする考え方が芽生えるのではないでしょうか。
 今、北海道の知床も世界自然遺産に登録されて、国内外からも注目されています。広い北海道の大地に、自然の中で育ち、口に入れる物の生育があります。江別市は、たまたま周りには多くの農地がありますので、農業都市江別として、是非特色ある教育の一環として、モデル的に学校農園をすべきだと思いますが、必ず貴重な体験として、その子の将来にかかわり、考え方が変わり、認識が変わり、身に付いてくると思います。広く関係者の協力を強くお願いし、モデル事業で得られた成果、改善すべき点などを整理して、次の年につなぐよう、是非実施に向けて取り組むよう期待いたしますが、いかがお考えでしょうか、お伺いいたします。
 なお、豊幌地区の農家の皆様方が、学習会などスローフード推進事業を進めていることも承知しておりますが、このこととは別に、すべての学校で等しく学ぶことができるよう目標にしたいものです。
 また、私たちの会派明政会は、平成14年3月の定例会で、体験学習のための学校農園の設置を提唱しておりますことを申し添えいたします。
 次に、少年非行と学校の安全について。
 北海道の調査では、学校の不審者侵入など不安を感じていることが6割以上もあり、学校が危険から子供を守れるとは思わないと見ているが64%に達しております。また、対策については、警察との連携が54%と半数を超えています。道教委では、地域住民の目こそ犯罪抑止力向上に不可欠として、ボランティア巡回組織の拡大に力を注ぐ方針と聞いております。
 また、学校の中では元気にあいさつしてくれる子供たちは、一歩外へ出ると地域の者が朝夕声を掛けても知らないふりをして通り過ぎていくことも知らない人には気を付けろということだと思いますが、地域に住む者からは、今の子はあいさつもできないと、よくは思われていません。ということを含め、本来の人間と人間との共同生活の最も基本であるあいさつさえできない生活の積み重ねが、最近各地で頻発している少年たちの不祥事と無関係であるとは思えません。
 江別市としては、学校の安全を考え、子供たちに対し、親も教師も自信を持って、人間としての共同生活のマナーを身に付けさせるしつけ教育に取り組む体制について、どう考え、どう対処されようとしているのでしょうか。できるだけ具体的なご答弁をお願いいたします。
 また、平成17年3月の一般質問に対して、全市的な安全対策の指導、支援等の取り組みを行ってまいりたいと考えておりますとのご答弁がありましたが、具体的に、どこに対して、どんな取り組みをなされたのか、そしてどこにどういう動きをされたのか、お伺いいたします。
 地域ボランティアは、子供の安全のことを考えて活動を始めておりますが、子供の安全のうち不審者によると思われる行動が、最近もある地域で起きていることも事実です。江別市全体として、不審者による事件防止に市民挙げて取り組んでいるという姿勢と、具体的な活動をはっきり示すことが重要ではないでしょうか。教育委員会自らが対策を考え、取り組まないで、他人任せのように聞こえたのですが、取り組みをするということは一挙にできることではありません。これまでの進ちょく状況をお伺いいたします。
 一方、少年非行、事件が報道されることが多くなり、注目を集めております。また、非行少年の平均年齢が14歳から19歳と幅広く、しかも上がってきていると言われております。しかし、東京家庭裁判所調査官、藤川洋子さんは、少年非行の高齢化、ピークが上がってきているということは、つまり中身は、年齢が上がり、体が成長しても、精神的には依然として未熟であると言えるのではと言われております。
 少年非行にかかわる実務家や少年院などでは、子供を見ている人の感覚で、少年犯罪が必ずしも凶悪化しているとはとらえていないようです。そして、人格的に弱いものを持った者が犯罪を引き起こすわけですが、14歳の時期に攻撃的で反抗的な結果、起こす事件が少年非行らしいと言っておりました。
 平成16年の国の統計によると、江別市においては全犯罪の60%が青少年の犯罪であるとのことです。人間形成上、重要な役割を果たす道徳教育は、学習指導要領の改定により、週1回時間を設けているというお話ですが、私の調べでも自由時間になっていると聞いておりますが、幼いときに左右される中で、教育上どのような取り組みがなされているのでしょうか。
 また、人間が生きていくために守らなければならないことがあります。守らなければならないルール、我慢しなければならないルール、これは小さいときから学校教育の中で欠落しておりませんでしょうか。どのような取り組みか、具体的な考え方についてお伺いいたします。
 次に、給食センターの民間委託について。
 平成15年9月の一般質問において、市の財政状況は厳しいということは市民の中でもある程度の認識は持っていたとは思いますものの、その財政難を克服する一つの手段として、数年前から問題視されております給食センター民営化などは、市民の納得できるような、目で見えるような合理化を進めるべきではないでしょうかという私の質問に対して、市長から当面総合的に勘案して、退職者不補充によりコスト削減を図り、費用対効果を十分に参酌しつつ柔軟な手法を取り入れて検討を進めてまいりたいというご答弁をいただいております。
 学校給食の民間委託について、栃木県小山市へ、今年の7月に会派研修として、既に実施しているという情報をいただきましたので、どのようにして実際に行ったのか、また、その後の状況はどうなっているのかと、日曜日にもかかわらず日程の調整が付き調査に行きました。
 小山市は人口約15万4,000人、財政力指数0.96と高い裕福な自治体にもかかわらず、担当者のご説明では、学校給食の業務運営の合理化については、厳しい財政状況の中で限られた財源を有効に活用するという行政改革の下に、平成12年3月、第3次行政改革大綱の決定をして、学校給食業務の合理化を進めるための民間委託の実施計画を策定し、調理業務の民間委託を導入したものでありました。
 また、学校給食が学校教育活動の一環として実施していることから、調理業務の質の低下にならないように配慮して委託するものです。導入に際しては、中学校を優先に行ったということで、委託前と委託後を比べて、給食の質や量は90%の生徒が以前と変わらないという意見を持っているとのことでした。財政力の豊かなこの小山市でさえ、早々にできるところから委託をすることによって、人件費が6割と大幅に削減になったと伺ってまいりました。
 江別市においても、財政難で何もできないと言いながら手をこまねいているように見られないよう、できるところから一部委託の方法で、小山市のように人件費6割以上削減を目指して実行していくべきと思われます。多くの市民が強く期待している学校給食業務の合理化を、その期待を裏切ることのないように速やかに取り組むべきと存じますが、例えば、この江別市でも以前に不燃ごみを民間委託したとき、経費が2分の1になったと聞いております。今までと同じ経過の説明ではなく、前向きな手法を取り入れた具体的な実施計画を教育長にお伺いいたしたいと思います。
 これで1回目の質問を終わらせていただきます。

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