平成16年第1回江別市議会会議録(第1号)平成16年3月3日 9ページ
6 議事次第の続き
議案第24号ないし議案第31号の続き
市長(小川 公人 君)
第4に、安全で快適な都市生活の充実について申し上げます。
私は、健常者のみでなく、幼児・高齢者・障がい者すべてが快適さを感じるまちづくり、ユニバーサルデザインによる人中心の基盤整備に努めてまいります。また、安全な暮らしを確保するため、防犯や交通安全・救急体制の充実とともに、災害から市民の生命と財産を守る治水・防災・消防の各施策を住民との連携により推進いたします。さらに、水道等のライフラインの確保と質の向上を図るとともに、市民と行政の情報の共有化や行政手続の利便性に資する電子情報化に取り組んでまいります。
このため、まず交通安全指導員による交通安全教育・啓発を引き続き実施するほか、自治会による街路灯の設置及び街路灯の維持費に対しても引き続き助成してまいります。
また、交通環境の充実に向けて、引き続き市内バス路線の確保のための助成を行うほか、新たに新規路線想定のための調査を実施するとともに、市道幹線として10丁目通り及び兵村4番通りの整備事業を継続するほか、大麻東駅通り舗装整備工事を引き続き実施いたします。
なお、道路の維持管理につきましては、2番通りいきいきセンターさわまち周辺において、高齢者等の人に優しい歩道整備を実施するほか、引き続き路面凍上改修や道路再整備を行うとともに、冬の生活空間を確保するための除排雪事業や自治会排雪、さらには融雪施設資金貸付事業を継続して実施いたします。
次に、防災の強化・充実では、河川維持のためしゅんせつ等を行うほか、排水機場の適正管理を継続してまいりますとともに、地元非営利団体による北海道河川の伐開を実施いたします。
また、駅の持つ都市機能を充実し、都市空間の快適性を創造するため、江別の顔づくり事業を推進してまいります。
平成16年度においては、北海道が事業主体となる連続立体交差事業の着工準備採択を受けて、都市高速鉄道、土地区画整理事業、都市計画道路事業について、住民説明などにより合意形成を図るとともに、都市計画決定に向けた調査を実施いたします。
さらに、都市計画マスタープランによるまちづくりを進め、平成16年度及び平成17年度の2か年でJR駅周辺のバリアフリー化の基本的指針となるバリアフリー基本構想を策定いたします。
また、市民と行政の協働の観点から、公園の維持管理事業において、地元自治会の協力を得ながら公園の適正管理を実施するアダプト制度の拡大を図るとともに、市民とのワークショップの中で公園の再整備を進めていく、市民参加の公園づくりを引き続き実施いたします。
次に、上水道の整備におきましては、石狩東部広域水道企業団の拡張事業について、平成16年度の事業変更決定を目指し、構成団体の一員として見直し作業に対応していくとともに、新たな財政計画に基づき配水及び浄水施設や配水管整備を促進し、安全で良質な水道水を安定して供給いたします。
また、下水道につきましても、新たな財政計画を基本とし、災害に強い安全で快適な生活を実感できる地域づくりを推進するため、朝日町、対雁、上江別西町、大麻地区の雨水管整備を推進するほか、浄化センター水処理施設の整備を実施いたします。
次に、電子情報化の推進につきましては、住民情報システムなどの基幹系業務のアウトソーシングにより、業務運用の安定性や質的向上を図るとともに、セキュリティ向上のための安全管理に係る基本指針及び対策基準の整備を実施いたします。
次に、消防・救急の充実につきましては、火災予防の推進に資するため、市民と消防の集いや春・秋・歳末の特別火災予防運動を通じて啓発・予防活動を実施いたします。
また、平成15年4月の救急救命士法施行規則の改正に伴い、新たに救急救命士が医師の指示なしで除細動などの処置を行うに際して必要とされる研修及び事後検証を、石狩、後志の9消防共同により札幌医大附属病院において実施いたします。
第5に、豊かさと創造性をはぐくむ生涯学習環境の充実について申し上げます。
私は、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動する生きる力を持った人間性豊かな子供を育てるため、学校教育の諸施策を充実いたします。また、子供の健全育成のため、学校、家庭、地域の三者が連携するシステムの構築を進めてまいります。
生涯学習においても、生涯を通じた生きがいを持ち続けることができるよう、市民全体による組織づくりを進め、学校施設開放、市内大学との特色を生かした連携を図るなど、生涯学習の場づくりを推進いたします。
さらに、スポーツ・文化面では、鑑賞型に加え、参加、育成型の活動を支援し、良好な地域コミュニティが形成されるよう施策の展開に努めてまいります。
このため、子供の可能性を伸ばす教育の充実として、小学校における英会話学習を引き続き支援するとともに、補助教員の配置による少人数教育と習熟度別学習を実施し、学力向上を支援してまいります。
また、地域と一体となった特色ある学校づくり、さらには地域に開かれた学校づくりを推進するため、それぞれの学校における取り組みや、学校評議員制度を通して、地域とともに取り組む学校の顔づくり事業を進めてまいります。
さらに、各学校の創意工夫による総合的な学習の時間への対応を推進し、子供たちが自ら意欲的に学ぶ環境を整備するとともに、各学校の図書についても計画的な整備を進めてまいります。
また、いつでも、どこでも情報にアクセスし、それを活用していくというユビキタス社会の到来を目前にして、学校における情報教育はさらにその重要性を増しており、中学校の1人1台のパソコン整備に引き続き、本年度から小学校における1人1台のパソコン整備を計画的に実施いたします。
さらに、大麻東小学校や大麻中学校の施設整備を実施するとともに、第二小学校暖房のFF化を実施するなど、各施設の環境整備を計画的に進めてまいります。
また、経済的に修学が困難な私立高校生に対する奨学資金貸付金の拡大を実施いたします。
次に、生涯学習の充実につきましては、引き続き公民館や図書館における生涯学習機会の提供を実施していくほか、図書館における子供のための読書環境を充実するため、仕掛け絵本などの資料を計画的に整備してまいります。
また、地域が主体となって取り組む学校との交流事業を支援するとともに、生涯学習団体が実施するフォーラムなどの活動を支援してまいります。
次に、青少年の健全育成につきましては、いじめや不登校対策として家庭や地域との連携、さらには学校全体での取り組みが重要なことから、引き続きスクールカウンセラー及び心の教室相談員を配置し、相談業務の充実を図るほか、家庭児童グループケア事業と連携して、自然との触れ合い体験学習を支援してまいります。
次に、ふるさと意識の醸成と地域文化の創造につきましては、やきもののまち江別における陶芸文化振興に資するため、セラミックアートセンターにおける展示会や陶芸教室を引き続き実施するほか、札幌交響楽団による記念コンサートなど、市制施行50周年記念事業を実施いたします。
また、トライアスロンとカルチャーを融合したトライアスカル事業として、小中学生が原始林でのキャンプや陶芸体験を通して、江別の自然や文化に直接肌で触れ、体験する機会を創出するとともに、土曜広場におけるボランティアによる伝統文化の指導を支援してまいります。
次に、市民スポーツ活動の充実につきましては、引き続き社会人のスポーツ活動に対する学校施設の開放事業を実施するほか、新たなスポーツ組織として上江別地区の総合型地域スポーツクラブに対し育成・支援を行うとともに、スポーツ振興財団による市民へのスポーツ活動の機会提供に対して支援してまいります。
また、あけぼのパークゴルフ場につきましては、現在の18ホールに9ホール増設し、トイレ、散水栓を整備するなど、平成17年度の供用開始に向けて市民のスポーツ環境の充実を図ってまいります。
第6に、市民協働によるまちづくりについて申し上げます。
私は、地域密着型の公共サービスはすべて行政に任せるのではなく、市民自ら考え、選択し、官と民がそれぞれ提供するサービスの内容により役割や機能を分担して、効率的なサービス提供体制を作り上げる必要があると考えております。このため、これからの行政の施策に対し関心を持ち、関与していく仕組みづくりに向けて、ボランティアやNPO等の活動を支援する施策を進めてまいります。
また、家庭・地域・職場等のあらゆる分野における男女共同参画の推進や、女性の社会進出を助長する施策を進めるとともに、外国や異文化を理解するコミュニケーションが可能な地域を目指し、会話力の向上や市民交流を軸とした国際交流を推進してまいります。
このため、まず、自助、互助、公助のまちづくりの観点から、市内で協働のまちづくりを実践している団体や、自治会における活動並びに自治会館の運営、さらには市政への協力に対して、引き続き助成するとともに、新たに大麻地区においては、高齢者が住みやすいまちづくりモデル構想に基づき支援してまいります。
次に、男女共同参画社会の形成につきましては、男女共同参画社会基本法の趣旨を踏まえ、家庭、地域、職場への意識啓発活動を実施するとともに、男女共同参画推進基本条例の制定に向け検討を進めるなど、男女共同参画基本計画の推進を図ってまいります。
次に、国内・国際交流の推進につきましては、市民の国際感覚を醸成するため、引き続き外国人のスタッフの配置や江別国際センターへ助成してまいりますとともに、広く小中学生及び高校生を対象とした外国人との交流事業、さらにはコロンビア共和国からの地方行政研修員の受入れを実施いたします。
また、国内にあっては、友好都市土佐市との相互交流事業として、小中学生を派遣するとともに、土佐市からの受入れを実施いたします。
第7に、計画実現に向けて、これまでの6本の政策を支える施策について申し上げます。
私は、限られた資源の中で効果的な行政運営を行うために、行政資源の適正配分と行政環境の変化に対応できる職員の育成を図ってまいります。また、住民の活動範囲が行政区域を超え広域化する中で、地方分権の推進により、自らの責任と判断で地域の特性を生かした主体的なまちづくりを進めてまいります。
さらに、社会の急速な情報化に伴い、情報公開と個人情報保護について関心が高まる中、市民の意識を的確にとらえ、市政の内容が市民に理解される情報の提供と共有が行われるまちづくりを進めてまいります。
このため、まず、効率的な行財政運営の推進のために、総合計画の進行管理、事務事業評価、施策別予算編成進行管理、さらには外郭団体の経営改善に取り組むとともに、人事考課制度の定着に向けた研修を実施いたします。
また、電話交換業務、公用車の運転業務及び農村地区のごみの収集業務について民間委託を実施いたします。
次に、地方分権・広域行政につきましては、職員研修を通じて、これらに対応できる職員の育成を図るとともに、引き続き札幌広域圏組合に参画して広域的な連携による行政の推進を図ってまいります。
また、開かれた行政づくりに資するため、広報えべつの編集を一部委託化するとともに、市のホームページの情報を拡充整理してまいります。
以上が予算編成方針に基づき措置いたしました歳出予算の概要であります。
次に、主要な歳入の見通しにつきましてご説明申し上げます。
まず、市税につきましては、固定資産税に若干の増加が見込まれるものの、恒久的減税をはじめ、景気の低迷による所得の減少や法人税割の減少が見込まれることから、110億9,900万円、前年度当初比0.7%の減となりました。なお、恒久的減税の影響額につきましては、引き続き地方特例交付金、減税補てん債等で措置されておりますが、公平負担の原則から、税源の的確な把握と徴収率向上に一層の努力を傾注してまいります。
次に、地方交付税につきましては、地方財政計画において一般行政経費の抑制などの見直しがなされているため、地方交付税総額は前年度当初比6.5%減となるとともに、基準財政需要額に算入される投資的経費の減額や段階補正の見直しなども予定されていることから、97億3,200万円、前年度当初比5.1%減となりました。
また、地方譲与税につきましては、平成15年度及び16年度の国庫補助負担金改革に伴う所要の一般財源として、暫定措置ではありますが、所得税の一部が所得譲与税として税源移譲されることから、7億700万円、前年度当初比48.8%増となりました。
次に、市債の発行につきましては、46億4,160万円、前年度当初比20.2%の大幅な増となりましたが、これは平成7年度及び平成8年度に借り入れました減税補てん債19億400万円について、借入れ当初から平成16年度に借換えが予定されていたことによるものであり、その借換え額を除きますと、市債の発行額は27億3,760万円、前年度当初比29.1%減となるものであります。
また、臨時財政対策債は17億5,810万円、前年度当初比26.5%減となるものでありますが、市の起債残高や償還額の推移を考慮すると、今後とも事業の選択と集中を進め、発行の抑制を図っていくことが必要であると考えております。
なお、使用料・手数料につきましては、市民負担の公平の見地から、体育施設などにおける10割減免、すなわち無料規定についてこれを見直すとともに、団体利用の際の無料規定についても基本的に9割減免とし、1割の負担をいただくこととするほか、無料であった森林キャンプ場に新たに料金の設定を行うなど、所要の改定を行うこととしております。また、原価計算の結果、火葬場、市営駐車場及び行政財産の目的外使用について、使用料を見直すこととしております。
以上、各会計の予算案の大綱について申し上げました。
私は、この激変の時代に、10年後、20年後、さらには50年後のえべつに思いをはせつつ、一つひとつ努力を積み重ね、社会潮流の変化や課題を見据え、新しい時代に向けた展望を切り開くとともに、住み、訪れるすべての人々が優しさと豊かさを感じ、生きがいを持つことができるえべつを共に手を携えて創り上げていきたいと考えております。
市民の皆さん並びに議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げ、平成16年度各会計予算案の説明といたします。
議長(宮澤 義明 君)
これより議案第24号ないし議案第31号に対する一括質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑なしと認めます。
お諮りいたします。
ただいま上程中の議案第24号ほか7件については、12名をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
お諮りいたします。
ただいま設置されました予算特別委員の選任については、委員会条例第6条第1項の規定により、五十嵐議員、植松議員、尾田議員、春日議員、齊藤議員、坂下議員、立石議員、星議員、丸岡議員、森好議員、矢澤議員、山本議員、以上12名を指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
ただいま設置されました予算特別委員会の正副委員長互選及び昼食のため、暫時休憩いたします。
午後0時40分 休憩
午後1時46分 再開
議長(宮澤 義明 君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
この際、報告いたします。
先ほど設置されました予算特別委員会の委員長に五十嵐議員、副委員長に齊藤議員が互選された旨の報告がありました。