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暮らしに潜む火災の危険について

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

 全国では毎年、およそ6万件前後の火災が発生し、2,000人もの命が失われています。江別市でも、この20年で32人の方が亡くなっています。  私たちは、日常生活のあらゆる場面で火を使っていますが、使い方を誤ると「火災」という恐ろしい事態を引き起こします。

  予測が困難な地震などの天災に比べると、火災は日ごろからの心掛け次第で防ぐことができるほか、迅速な初期消火で被害を最小限に食い止めることができます。

 かけがえのない生命や財産を火災から守るために、私たちができることをこの機会に考えてみましょう。

炎のイラスト消防の始まり

 明治30年8月、市街地(現在の条丁目地区)の旅館から出火した炎は、折からの強風にあおられて燃え広がり、130戸のうち8割を消失する大火災となりました。一瞬にして多くの財産を失った市街地の人々は、消防の必要性を痛感し、翌年の明治31年に公設江別消防組の発足に至りました。これが、江別市の消防の始まりです。

 たびたび大きな火災に見舞われながらも、江別市の消防はその後も体制を強化してきましたが、昭和28年5月に発生した「江別大火」では、3条3丁目から出火後、強風に加えて家屋の大部分が防火建築ではなかったこと、市街地に防火用水の施設がなかったことなどの悪条件が重なり、227棟を消失する大きな被害をもたらしました。このことは、当時の人々に火の恐ろしさを強く印象づけ、現在では消防車両25台、救急車4台などの体制で、常に市民の命と財産を守っています。 (写真は江別大火鎮火後の様子)

写真:江別大火鎮火後の様子

炎のイラスト江別市の火災発生状況

 江別市の平成元年から平成25年までの火災の累計件数972件のうち、建物火災が536件で、全体の半数以上を占めています。なお、平成25年中に市内で発生した火災は42件で、うち建物火災は25件となっています。
 近年では住宅の内装に燃えにくい材料を使ったり、安全装置付きの調理・暖房器具が普及したりしていますが、火災を完全に食い止めるには至っていません。
 なお、平成25年中に発生した建物火災の原因のうち、特徴的なものは次のとおりです。

  • たばこの火を消し忘れる。
  • てんぷら油を加熱していたことを忘れる。
  • グリルで魚を焼いていたことを忘れる。

 放火を除くほとんどの火災は、火気の取り扱いの不注意や不始末、火に対する自信過剰や知識不足から起こります。日常生活では、「こんろの周囲に燃えやすいものを置かない」、「電気器具のたこ足配線をしない」、「灰皿にたばこの吸いさしを残したままその場を離れない」など、火にかかわることの一つ一つに十分注意が必要です。 (写真は出火後のガスこんろの様子)

写真:出火後のガスこんろの様子

炎のイラスト後を絶たない放火による火災

写真:放火現場

 ここ数年の傾向として、全国的に放火による火災が原因の上位を占めています。江別市でも、放火または放火の疑いのある事例は平成元年から平成25年までの累計で159件となっております。
 放火による被害を防ぐには、「家の周りに燃えやすいものを置かない」、「ごみは収集日当日に出す」など、放火されにくい環境づくりが大切です。
(写真は放火現場)

炎のイラスト高齢者に多い死傷者

 全国的に火災による死傷者のうち、65歳以上の高齢者の方が半数以上を占めています。その原因として、年齢からくる身体機能の衰えや判断力の低下による「逃げ遅れ」のほか、こんろなどでの「着衣への着火」などが挙げられます。
 今後の高齢化社会の進展に伴い、住宅での火災により、高齢者の死者数の増加が予想されます。火災による被害を防ぐためには、高齢者本人の自覚はもちろん、周囲の人々が高齢者の生活習慣に気を配りながら、「火の用心」について考えることが重要といえます。

イラスト:高齢者のこんろなどでの着衣への着火イメージ

炎のイラスト火災発生! そのときどうする?

 火災による被害を防げるかどうかは、いかに迅速に初期活動ができるかどうかにかかっています。まだ火が小さい段階での消火活動はとても重要であり、最も大切なのは落ち着いて行動することです。

初期活動の3原則

1 早く知らせる

 「火事だ!」と大声を出して、隣近所に助けを求めましょう。小さな火事でも、落ち着いて直ちに119番通報をしましょう。

2 早く消火する

 木造家屋の場合、出火から天井に火が燃え移るまでの時間は、約2分30秒から3分と言われています。消火器のほか、毛布などの手近なものも有効に使って消火しましょう。

3 早く逃げる

 天井まで火が燃え広がった場合、消火器による消火は困難と言われています。このようなときは、無理をせずに避難しましょう。避難するときは、燃えている部屋の扉や窓を閉めて延焼を防ぎましょう。

119番通報は落ち着いて慌てずに

 通報するときは、指令員の問い掛けに対し、(1)火事であること(2)場所・どこ(何)が燃えているか(3)状況(けがをした人や逃げ遅れた人の有無など)(4)通報者の氏名、電話番号―などを落ち着いて答えてください。

 何らかの事情により電話での受け答えに支障がある方や、けがや病気で一時的に発声・聴き取りができない方のために、ファクス(384‐4632)による通報を受け付けています。
通報用紙はA4判で、右記(1)~(4)の内容が確認できればどのような用紙でも構いませんので、万が一に備え用意しておきましょう。Fax通報用紙 [PDFファイル/99KB]
Fax119番通報の送信先は、011-384-4632です。

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