平成14年第1回江別市議会会議録(第3号)平成14年3月12日 11ページ
6 議事次第の続き
一般質問の続き
副議長(塚本紀男君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
稲垣議員の一般質問に対する答弁を求めます。
市長(小川公人君)
稲垣議員の再質問にご答弁を申し上げます。
私は、今、稲垣議員の質疑を聞かせていただいて、特にご質問を聞かせていただいて感じていることは、こういう少し長期ビジョンといいますか、こういう大きな課題に取り組むとき、先人、先輩方というのはすごいなというのが最初の私の印象であります。
例えば、あの当時、市役所が江別駅前の農協の所にあったんですけれども、あの時代でも、この場所に市役所が移るというときにはどんな議論があったか。きっと恐らく既存の商業者、いろいろな関係者がどれだけ市役所がここに移ることによって、あの当時はものすごい原っぱだと思うんですね。そういう中で、あんな所に市役所を持っていくなんていうのはということで、きっとそれこそけんけんがくがく議論があったと思うんです。それでも江別の将来を考えて、いろいろな議論を乗り越えて、今日は皆さんどなたも不思議に思わないで、ここにあるのが昔からあったがごとく当然のように見ておりますけれども、大きな一つのまちづくりを進めるということには確かに既存の皆さん方のいろいろな現状における反応というのがある。そういう中で、乗り越えてこられた。
あるいは、この国道12号も、かつては随分とくねくねと鉄東線側の方にあったり、上がったり下がったり随分曲がっていましたけれども、今日の形になるまでにどれだけ既存の周辺の沿線の人たちの反対にあったことかと。いろいろそのことを思うと、先人たちも、先輩たちも苦労されたんであろうなと、そんなふうにつくづく思うわけでありますが、私はこの江別の顔づくりにつきましても、やはりそんな簡単なことと思っているわけではありません。
特に、この更地のところでの区画整理事業、それでも最高減歩率が7割を超える減歩率の区画整理事業がこの江別の中で、今も進行している中であるわけです。ましてや、こういう密集した中での区画整理事業なんていうのは、その10%でもとても至難、そういう困難なことは分かっておりますけれども、しかし、私はやはりこの顔づくり事業、取り分け鉄道高架というこの課題は、やはり子供たち、あるいは孫の代に必ずその時代に、ああ、先輩たちがやってくれたといってきっと感謝してくれるだろうと。必ず都市基盤の整備としてはこれはどうしても避けて通れない。今日の中でも、1日に6時間半も渋滞の状況のこの平面交差という中での問題点というのはどうしても避けて通れない。
そういう中で、たまたま国はそれだけやってくれるというか切り離してやってくれるんであれば、これは私どもとしてはもしかしたらそれだけで済ませたかもしれませんけれども、やはり国もこれだけの巨費を投じるとすればまちの活性化と一体でなければならないと、こういうことでセットになっているわけでありますけれども、たまたま当初から500億円と言っていますけれども、これは全く当初の大枠でありまして、どれだけこれを、この財源を縮減をして、あるいはいろいろな見直しする中で、身の丈というのはそういう意味で、まだまだ現実的なものに仕上げていかなきゃならない。
こういうことで、そのままではありませんけれども、やはり基本的にはどうしてもこれは私は取り組んでいきたいと、こんなふうに思っておりますし、手続的に申し上げても、これは率直に申し上げますけれども、鉄高議連という皆さん方の議員連盟の組織が、この中には稲垣議員も入っているんです。メンバーにはちゃんと名簿には載っています。ですから、私は戸惑うばかりなんですけれども、こういった形の中で解散されましたけれども、これは発展的に、今の駅の特別委員会、こっちの方にある意味では発展的に移行された。
そういう中では、所管委員会あるいはこの駅特の中で逐次報告をさせていただいて、中身の面ではもっともっと懸念されることはあっていいと思うんですよ。大きな骨格では皆さん方の支援の中でこれは進んできているものと、こんなふうに思っておりまして、この点は本当に百年の大計ということでは、是非とも議員の皆さんの力を借りなければ、これから市民の皆さんにまだ情報が足りないところもあるかもしれない。あるいは自らの利害に関係することですから、私は市民の皆さんにももうぎりぎり100%のうち9割、自分の利害のこと言っていただいていい。だだ、そのうちの1割はやはり将来のまちづくりということもあるんだということはちょっと頭の隅に置いておいていただきたいと、そんなお願いをしておりまして、意見が出るのは当然であろうと、こう思っておりますが、何とかその中でコンセンサスを得て、一つの道筋を作っていきたいと、こう思っておりますので是非ともご理解を賜りたいと思います。
それから、予算、中期財政について申し上げますが、これは所管委員に報告をさせていただくことになろうかと思いますけれども、その点の基本的なことでご質問いただいておりますので、改めて申し上げたいと思いますが、骨格というか大枠のところを申し上げたいと思いますが、今回お示しするこの財政計画の前段で行った財政見通しについては、平成14年度予算をベースとして、今後の財政需要や国の経済見通しを考慮し、今後何ら対策を講じなかった場合ということをまず想定した中での推計でありますけれども、その結果、平成15年から18年までのこの4年間においては39億円ほどの収支不足が予想されます。
それから、これに対応するため収支の財源対策でありますけれども、この財政の基本方針で申し上げましたけれども、まず市税収納率の向上、適正なコストで利用者に負担をいただくという受益者負担原則の徹底、そして遊休資産の売却、さらに特定目的基金の活用等、これによって約22億円を生み出す方向というか目標を立て、行政改革の推進、あるいはこの経常経費の徹底した見直し、投資的経費の選択と集中によって17億円ほどの歳出縮減に取り組むことといたしております。
いずれにいたしましても、この歳入見通しが厳しい中、市民サービスの質的向上を目指し、財政の健全化に向けて努力してまいりますのでご理解を賜りたいと存じます。
以上です。
稲垣良平君
私は10項目設問させていただいております。今、具体的にお話あったのはそのうちの一つです。
市長(小川公人君)
私はそれぞれの項目について総括的にご答弁をさせていただいたつもりでいますので、よろしくお願いいたします。
稲垣良平君
私は総括的に答弁ということは認められません。1個1個、言ってみればあらかじめ申し上げたつもりです。1個1個メモをして答えていただきたいということはあらかじめ、一番初めに申し上げた。
いいですか、その思いだとか、そういうものを何ぼおっしゃったって、私どもは市民に対して責任がある。そのためには、これを取り巻くいろいろな環境について把握して、それをベースにして客観的な判断をしていく。そういう作業がある。そういう作業を通じて、市民に説明する責任を果たしていく。それが求められているんじゃないですか。そういう意味で私は個々の設問をさせていただいた。それをここで言ってみれば総括的にやったからいいんじゃないかという論は通らないと思います。
議長、そういうふうな議事の進め方はおかしいと私思いますので、議長からしかるべきご指導をお願いします。その上で、その答弁を聞いて3回目のをやります。
副議長(塚本紀男君)
今、稲垣議員の言われたのは3回目の通告ということでとらえてよろしいですね、3回目の質疑ということで。
市長は3回目の……
(「議長、端的に言えば答弁漏れです」の声あり)
今、稲垣議員の発言は議事進行とみなしてよろしいですね。
今、議事進行という形で受けましたので、議事、今整理のためにこの場で暫時休憩いたしますので、少々お待ちください。
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午後4時40分 休憩
午後4時47分 再開
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副議長(塚本紀男君)
休憩前に引き続き、会議を開きます。
それでは、職権整理いたしましたので、私の方から申し上げます。
それでは、一般質問を続行いたします。
稲垣議員の2回目の質問に対し、市長から2回目の答弁がありましたけれども、市長の方で補足があれば説明を願います。
市長(小川公人君)
ありません。
副議長(塚本紀男君)
市長はないということですので、3回目の質問があれば稲垣議員の方からお願いいたします。
稲垣良平君
質問した個々の項目について、私は先ほど申し上げたように市長は説明をする責任があると、市民に対して説明をする責任があると。それを果たしてもらうべく、昨日、今日それぞれの議員がそれぞれのテーマに関する質問をしているわけです。
それにもかかわらず、かつての先人は偉かったという話で、総論でもって以下省略ということは私は断じて承服しかねます。自ら今まで市長が協働だとか市民とともにだとか、連携してだとかアカウンタビリティだとか、そんなことをおっしゃってきたじゃないですか。だれが言ったんでもない、執行方針にもそういうふうに書いてあるじゃないですか。それに対して口をつぐんでしまうというのは僕はおかしいと思います。責任を果たしていないです。
3回目の質問をさせていただきます。
私はまず、3回目の質問のまず第1に、そういうふうな対応で市長として説明責任が果たせることになるのかどうか、まず第1点伺います。
(「関係ない」の声あり)
大ありじゃないか、今までの経過からいったら。まず、それをお伺いします。
第2点目、先ほど単年度収支が39億円に達する、何もしなければという前提。しかし、現時点において、補てんし得る基金、自由に使える基金おおむね30億円。やっちゃえば言ってみれば、単年度使い切っちゃうということですよ。そういう状況にあるんです。
税金の収納率アップに努める。今までも一生懸命やってきて、収納率上がってきていない。むしろ下がってきている。それが現実じゃないですか。一番初めの対策として掲げた収納率のアップをする、努める。努めるとおっしゃってもそうはなっていかない。経済情勢がこういう状況にあるだけに、そのことが難しいのは皆さんご承知のはずです。市長だって分かっているはずです。そういうものを掲げて頑張りますと言ったって、それは担保が出ないでしょう。
先ほど、財政の中期見通しで、行政改革、宮脇先生が委員長になってお作りになった。その宮脇先生が最近雑誌にレポートを書いておられる。地方財政が最も厳しくなるのは6年後の2008年、それは内部要因と、国内の要因と国外の世界の要因と二つに分かれるけれども、その結果として一番厳しくなるのは2008年というふうに指摘しています。そして、こういうふうに結論付けております。
地方自治体の歳入不足が深刻化して、破たんする市町村すら出現する可能性が高まっている。地方自治体の関係者の間には、財政再建団体という国の管理下に置かれる危機感がようやく現実味をもって受け止められるようになってきたとも言える。対策が間に合うかどうか、いよいよ時間との競争に入ってきている。
そのことをどの程度認識して、その認識に沿って昨日来おっしゃっている行政改革、それを具体的に進めるための行政診断、財政の健全性、規律性を守るためにそれらに一生懸命取り組む。そのことをずっとおっしゃってきている。であってみれば、早くからおっしゃっているように施策というもの、予算というものをゼロベースで考える。聖域なき改革を進める。そのことを自らおっしゃってきているじゃないですか。
そうすると、当然のこととして、今の顔づくり事業についても、見込まれる厳しい時代に向かってどうあるべきか再評価をする。そのことは当然じゃないですか。
私は3回目の質問として、1点目、アカウンタビリティを果たしていることになっているのか。2番目、今申し上げた見直し、それをするということが必須の条件、必須のことではないかということについて再度見解を伺います。
市長(小川公人君)
第1点目のご質問でありますけれども、アカウンタビリティということでありますが、いずれにしてもそれぞれ稲垣議員、10項目と、こういうふうにおっしゃいましたけれども、包括して答弁をさせていただいたということで、それは私自身は、いろいろ個別の細部の話がありましたけれども、包括してお答えする形で答えられるだろうということで答えさせていただきましたので、そう受け止めていただきたいと思います。
それから、単年度、この担保の問題ですけれども、先ほど私はこういう財政計画、見通し、常に動くわけですよ。決して、ですから先ほどお答えしたのは、この財政計画というのは将来の予測であり、一定期間の行動活動の指標という性格があって、したがってこの一定の仮定条件の下で試算した見通し、ですからどうしても確度の高い推計といっても限界もありますよということを申し上げてきた。
だけれども、だからどうでもいいと、こういうことにはならないということで、私はやはり財政そのものがこの計画を離れてはその健全性とか効率性とかそういうものが保てないということで、当然にそのことによって自らを律する形のことをしなければならないと。担保と言われても、厳密な担保ということにならない。あくまでもそういう判断でやらせていただいているということでご理解をいただきたいと思います。
それから、どの程度の認識かということ、行政改革については、これは私も委員会の委員長さんをやっていただいている北大の宮脇先生、私も随分と感銘を受けておりまして、そのことの宮脇先生の本も読ませていただいて、本当に行政改革、腹をくくらなければならない。あの先生の言葉の中に知識、見識、そして胆識という言葉があると。それはさらに本当に胆の知識と書いて胆識だと。問題は、ただ見識だけでも済まないと。本当にこの改革をやる、胆に据えてやることが大事だと言われていることも私なりにかみしめておりまして、今後本当に厳しい情勢の中でありますけれども、全力で改革に取り組んでいきたいと、こう思っておりますのでご理解を賜りたいと存じます。
以上です。
副議長(塚本紀男君)
以上をもって稲垣議員の一般質問を終結いたします。
この際、当職よりお諮りいたします。
議事の都合により明13日は休会といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
散会宣告
副議長(塚本紀男君)
本日の議事日程は全部終了いたしました。
これをもって散会いたします。
午後4時58分 散会