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決算特別委員会 平成27年9月14日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年4月12日更新

(開会前)

※ 日程確認
※ 審査要領の説明及び効率的な審査協力の依頼

(開 会)

委員長(山本君):ただいまより、決算特別委員会を開会いたします。(10:00)
本日の日程は、開会前に確認のとおり、次第に基づき進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、要求資料のうち、一般会計繰入金内訳調書の平成25年度と26年度の比較につきましては、委員会資料の2平成26年度一般会計繰入金内訳調書において2カ年分の数値が記載されておりますことから、改めて提出は求めないこととしておりますので、御承知おき願います。
なお、傍聴希望者がおり、入室を許可したので報告いたします。
市立病院入室のため、暫時休憩いたします。(10:01)

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(10:02)
部局並びに各委員にあらかじめ申し上げます。
効率的に審査を進めるため、説明、質疑、答弁に当たりましては、簡潔明瞭になされるよう御協力をお願い申し上げます。
それでは,認定第3号 平成26年度江別市病院事業会計決算を認定に付することについてを議題といたします。
本件に対する説明を求めます。

管理課長:それでは、平成26年度病院事業会計決算について御説明させていただきます。
平成26年度病院事業会計の決算については、地方公営企業法第30条第4項の規定により、本定例会初日に認定に付したものでございます。
それでは、決算書に基づき御説明させていただきます。
最初に、決算書の18ページをお開きいただきたいと存じます。
まず、病院事業の概況についてでありますが、平成26年度は、経営健全化計画の7年目として、病院再建に向けた各種の取り組みを推進いたしました。
重要課題である医療体制の整備では、総合内科医や栄養士などの増員とともに、認定看護師の資格取得の推進を図るなど、引き続き看護体制の強化にも努めてまいりました。また、市民向けの各種検診のほか、高齢者や退院患者が自宅で安心して療養できるよう在宅診療の推進に努めるとともに、周辺町村等と協議の上、引き続き、医師を派遣するなどの地域医療の支援にも取り組んでまいりました。さらに、平成27年2月より、医療情報の共有化と安全性の向上などを図るため、電子カルテを初めとする医療情報システムが稼働を開始しております。
経営面においては、外来患者の診療単価は上昇したものの、入院、外来ともに患者数は前年度を下回ったことから、病院事業収益全体では前年度より2.2%、1億5,700万円ほどの減少となりました。一方、費用では、給与費は、前年度における給与の臨時特例による減額がなかったことによる影響を含め約9,900万円増加したほか、電気料金の値上げ等による光熱水費約1,500万円の増加、消費税の5%から8%への増税によるその他医業外費用及び雑支出の増加により約8,000万円が増加したことなどによりまして、病院事業費用全体では対前年度比で約3億1,474万8,000円、4.5%の増加となりました。この結果、平成26年度は約3億8,500万円の純損失となり、年度末の繰り越し欠損金は約73億2,889万3,000円となっております。また、単年度資金収支は約7,700万円の赤字となったものでございます。
それでは、決算内容について御説明させていただきます。
19ページをごらんいただきたいと存じます。
アの診療科別患者数ですが、入院患者数は9万390人、1日平均では247.6人、外来患者数は18万1,161人、1日平均では742.5人となっております。
次に、20ページをお開きいただきたいと存じます。
イの決算の概要ですが、収益的収入では、診療収益が前年度に比べて大きく減少し、予算額に達することができず、収入合計は70億1,122万3,667円となりました。最終予算額との比較では、4億4,350万1,333円下回る94.1%の執行率となっております。
次に、収益的支出では、前年度に比べ、給与費のほか光熱水費や消費税改定による増加などにより、支出合計は73億9,258万5,466円で、2億1,596万3,534円が不用額となり、97.2%の執行率となりました。この結果、収支差し引きでは、予算額による収支より約2億2,753万8,000円悪化しておりまして、3億8,136万1,799円の収支不足となったものでございます。
また、資本的収入は、医療器械器具購入のための企業債及び一般会計からの出資金など、合わせて9億3,442万円の収入に対しまして、資本的支出では、企業債の償還元金及び医療器械器具購入費など、合わせて12億7,431万9,234円の執行であり、この結果、3億3,989万9,234円の収支不足となったものでございます。
恐れ入りますが、4ページ及び5ページにお戻りいただきたいと存じます。
平成26年度江別市病院事業決算報告書ですが、ただいま説明いたしました収益的収入及び支出について、医業、医業外などの項別に区分し、当初予算額、補正予算額及び決算額などを記載したものとなっております。続きまして、6ページ、7ページには、資本的収入及び支出についてそれぞれ項別に区分し、当初予算額、決算額などを記載したものでございます。
恐れ入りますが、11ページをお開き願います。
平成26年度の損益計算書でありますが、1医業収益から2医業費用を差し引いた収支は5億8,995万3,867円の医業損失となっており、これに3及び4の医業外収支差を加えた経常収支は2億3,994万268円の損失となったものでございます。さらに、経常損失に、5特別利益及び6特別損失を増減した当年度純損益は3億8,572万459円の純損失となっております。この結果、当年度純損失に前年度繰越欠損金及びその他未処分利益剰余金変動額を増減した当年度未処理欠損金は73億2,889万2,623円となるものでございます。
次に、12ページ、13ページの剰余金計算書でありますが、平成26年度から新会計制度へ移行したことから所要の振りかえを行ってございます。資本金は、前年度末残高から、一般会計からの出資により、記載のとおり増加しております。また、資本剰余金の増減額は、新会計制度への移行に伴い、繰延収益への振りかえを行ったことにより減少しております。利益剰余金、欠損金については、新会計制度への移行に伴う振りかえのほか、先ほど説明しました当年度純損失により増加しております。また、下段の欠損金処理計算書に記載のとおり、当年度未処理欠損金と同額を翌年度に繰り越すものでございます。
次に、14ページをお開き願います。
貸借対照表でありますが、資産の部では、1固定資産、2流動資産、15ページの負債の部では、3固定負債及び4流動負債、さらに5繰延収益、また、資本の部では、6資本金及び7剰余金について、いずれも記載のとおりとなっております。
なお、2流動資産合計10億9,410万7,764円から4流動負債合計24億6,292万8,514円を差し引き、さらに建設改良企業債6億4,974万5,450円を控除した結果、不良債務残高は7億1,907万5,300円となるものでございます。
なお、地方財政法による算入猶予規定を用いた場合の不良債務額は3億9,055万300円となるものでございます。
続きまして、21ページをお開き願います。
(2)議会議決事項ですが、病院事業会計に関係する議案2件につきまして、それぞれ可決または認定をいただきました。
また、(3)行政官庁認可事項につきましては、該当事項はないものでございます。
続きまして、22ページをお開きいただきたいと存じます。
アの部門別職員数は、年度末における職員数を前年度と比較したものであります。
隣の23ページは、正規職員に係る職員給与に関する経費ですが、職員給与経費合計では、昨年度より6,166万9,024円増加しております。平成25年度においては、給与の臨時特例による減額があったことなどが主な理由となるものでございます。
24ページをお開きいただきたいと存じます。
2資産取得の概況ですけれども、高度医療を提供するため、計画的に医療機器を整備しておりまして、上部下部消化管汎用ビデオスコープセットを初め、手術、検査に使用する機器を整備するとともに、医療情報システムの整備を行うことといたしまして、全体で44品目、48件を取得しております。
25ページから26ページにかけましては、業務量について記載させていただいております。
25ページは、患者数と病床利用率、手術件数、処方枚数について記載しております。上段の表、入院患者数は前年度より7,182人減少し、病床利用率は一般及び精神合計で73.5%となっておりまして、前年度より5.8ポイントの減でございます。また、外来患者数は、前年度より6,869人減少しております。イの手術件数ですが、全体では前年度より減少しており、ウの処方枚数については、院内、院外ともに前年度より減少しております。
続きまして、26ページの放射線、検査及び理学療法の業務件数をそれぞれ前年度と比較して記載させていただいております。
次に、27ページをごらん願います。
(2)事業収入に関する事項でありますが、それぞれ前年度と比較して説明いたしますと、診療収益については、診療単価では入院は減少、外来は増加しておりますけれども、入院患者数、外来患者数はともに減少したことによりまして、診療収益合計では4.0%の減少となりました。これらの結果、医業収益合計では4.3%、約2億7,365万9,000円の減となっております。また、医業外収益合計は、一般会計からの負担金が増加するなどによりまして17.7%増加しており、収益合計では69億9,351万7,742円となり、2.2%、約1億5,698万7,000円減少したものでございます。
続きまして、28ページをごらんいただきたいと存じます。
(3)事業費用に関する事項でありますが、それぞれ前年度と比較して説明いたしますと、医業費用は、平成25年度に臨時特例による減額があったことなどによりまして給与費の2.6%増加があったものの、診療材料などの材料費が3.9%減少したほか、電気料値上げの影響等により光熱水費が21.8%増加するなど、医業費用合計では0.6%増加となったものでございます。医業外費用は、消費税改定の影響などによりまして19.8%増加し、さらに、特別損失を加えた費用合計では73億7,923万8,201円となり、4.5%増加したものでございます。
続きまして、29ページをごらんください。
(1)重要契約の要旨でありますが、業務委託や医療器械器具の購入など、主なもの42件を記載しております。
次に、30ページをお開きいただきたいと存じます。
(2)企業債及び一時借入金の概況ですが、アの企業債について、平成26年度は借入資本金の医療器械器具整備事業債について北洋銀行から借り入れしておりまして、この結果、年度末の企業債残高は記載のとおりとなったものでございます。
ウの一時借入金は、資金収支で不足状態にあるため、記載のとおり3金融機関から借り入れを行っておりまして、年度末の現在高は6億円となっております。
5その他は、消費税法の関係規定により、補助金や一般会計負担金などの使途について決算関係書類で明らかにすることとなっていることから、該当する収入の使途について記載しているものでございます。
次に、32ページをお開きいただきたいと存じます。
32ページはキャッシュフロー計算書、さらに、33ページから36ページまでは収益費用明細書でありまして、予算科目ごとに税抜きの決算額を記載しており、先ほど11ページで御説明いたしました損益計算書の内訳説明書となるものでございます。
また、37ページは、資本的収支明細書で、予算科目ごとに税抜きの決算額を記載してございます。先ほどの14ページ及び15ページの貸借対照表との該当勘定科目の増減と関係するものであります。
続きまして、38ページに移らせていただきます。
(1)有形固定資産明細書でありますが、平成26年度の減価償却累計額の増加額は4億3,237万8,510円で、処分による減少額は6億1,122万1,815円でございます。
(2)無形固定資産明細書ですが、平成26年度の増減はございません。
(3)投資その他の資産明細書ですが、まず、修学資金貸付金は、平成26年度は差し引き81万円減少したものでございまして、長期前払い消費税は、新会計制度への移行に伴いまして、平成10年度の病院施設改築時の控除対象外消費税を計上するもので、年度末残高は1億279万5,708円でございます。
次に、39ページの企業債明細書でございますが、発行年月日ごとに内訳を記載しております。
以上が決算書の主な内容の説明でございます。
続きまして、別冊でございますが、9ページ物で提出しております決算特別委員会資料について御説明いたします。
1ページをお開きいただきたいと存じます。
平成26年度江別市病院事業会計決算概要ですが、収益的収入及び支出、資本的収入及び支出並びに患者数等の状況について、これまで説明いたしました事項の概略をまとめたものとなっております。
次に、2ページをお開きいただきます。
平成26年度一般会計繰入金内訳調書ですが、地方公営企業法第17条の2及び第17条の3の規定による一般会計繰り出し基準を基本といたしました項目別の繰入金の決算額であります。
収益的収入のうち、負担金は、企業債償還利子経費、救急医療業務経費、精神病院運営経費などを合わせて7億337万6,000円、補助金は、医師等研究研修費、産科医療経費、公立病院特例債償還元利経費などのほか、平成26年度より新たに在宅診療経費、地域医療連携経費、総合内科医要請経費を繰り入れることとして4億2,265万8,000円、合計では11億2,603万4,000円でございます。また、資本的収入では、建設改良費、企業債償還元金に係る出資金として3億5,002万円を繰り入れております。この結果、病院事業会計全体では14億7,605万4,000円を繰り入れしたものでございます。
なお、参考までに、地方交付税措置額は、普通・特別交付税を合わせて6億8,619万5,000円で、繰入金額の46.5%になっております。
次に、3ページ目をごらんいただきたいと存じます。
先ほどの決算書の24ページの資産取得の概況で説明いたしました医療器械器具の取得調書でございまして、次の6ページまで、4ページにわたって記載しております。全体では44品目、合計取得金額は税込みで5億8,617万4,751円となっております。
続きまして、7ページをごらんいただきたいと存じます。
平成26年度未収金内訳書ですが、現年度分については、団体医業未収金が主に社保及び国保の2月、3月分の未収分など8億2,108万9,336円、個人医業未収金では2,266万856円、医業外未収金は1,134万8,110円で、合計は8億5,509万8,302円となっております。また、過年度分については、団体医業未収金は88万7,130円、個人医業未収金は2,779万2,620円、医業外未収金は1,742万1,624円、過年度分合計で4,610万1,374円でありまして、現年度分、過年度分の全体合計額は9億119万9,676円となってございます。
8ページをごらんいただきたいと存じます。
平成26年度各科診療状況ですが、入院・外来について、診療科別及び診療行為別の診療収益などの状況を一覧にしたものでございます。
続きまして、9ページは、北海道公立病院連盟加盟の道内21市における平成26年度地方公営企業決算状況調査、いわゆる決算統計の結果でございまして、これによる比較の一覧となっております。
表の下のほうになりますが、項目3の経常利益が出ているのは、釧路市、岩見沢市ほか合わせて5市となっております。項目3の経常利益がゼロまたは項目4の経常損失を生じているのは、当市を含めて16市でございます。次に、項目11の三角印、累積欠損金のある市は21市全てでございまして、項目12の不良債務が出ているのは、当市を含む10市となったものでございます。
なお、この不良債務につきましては、平成26年度の新会計制度移行に伴いまして流動負債に引当金を算入することとなったため、平成25年度では3市でしたが、平成26年度は10市にふえております。また、江別市立病院につきましても、本表が地方公営企業決算統計調査の記載要領に基づいていることから、引当金等の算入猶予をしなかった場合の額としておりまして、不良債務額は7億1,907万6,000円となっているものでございます。
続きまして、本委員会から要求のありました7項目の資料のうち、4項目につきまして、私から御説明させていただきます。
決算特別委員会要求資料の1ページ目をお開きいただきたいと存じます。
会計制度改正につきましては、平成26年2月17日開催の生活福祉常任委員会で、その内容について御説明させていただいておりますが、平成26年度は新会計制度に移行して初めての決算となります。
資料は、左から平成25年度決算、次に平成26年度、つまり制度改正移行後の決算、3列目に平成26年度、制度改正がなかったとした場合の決算を試算して掲載しております。さらに、右列の制度変更影響額につきましては、左から2列目の平成26年度決算と3列目の制度改正がなかった場合の決算の差し引きを行っておりますので、御了承いただきたいと思います。
地方公営企業会計制度改正による財務諸表の比較でありますが、地方公営企業会計制度は、現行の民間企業会計の原則を取り入れるなど、財務状況や経営の実態をより明らかにするため見直されたものであります。会計制度の主な改正内容といたしましては、借入資本金の負債計上や補助金等で取得した固定資産の償却制度の見直し、引当金の義務づけ、繰延勘定の廃止などとなっております。
財務諸表の変更点についてでございますが、貸借対照表のうち、緑色が借入資本金の変更に伴うもの、黄色がみなし償却制度、オレンジ色が引当金、青色が繰延勘定それぞれの見直しによる影響でございます。
まず、緑色の借入資本金につきましては、建設改良等の財源として発行した企業債は、これまで民間企業の株式の資本金に近いものであることから、借入資本金として貸借対照表の資本の部に計上されておりましたが、今回の見直しでは、利息の支払いや償還の義務があることなどから、貸借対照表の負債に計上されることに変更になったものであります。
資料の右側の中段下の資本の部、7資本金の企業債については4固定負債の建設改良企業債に、そして、1年以内に返済期限が到来する企業債部分については5流動負債の建設改良企業債へそれぞれ振りかえられてございます。
次に、黄色の補助金等により取得した固定資産の償却制度等、いわゆるみなし償却制度の廃止は、これまで、補助金等によって取得した固定資産については、資産全体のうち補助金相当部分は償却を行わないみなし償却が任意で認められてきたところでございます。貸借対照表において資産価値が適切に表示されないことなどによって廃止されることとなったものでございます。その廃止と同時に取り入れられたのが繰延収益でありまして、これまで資本剰余金に計上していた補助金等を、負債の部の繰延収益の長期前受け金として計上いたしまして、そこから毎年度補助金等に相当する減価償却費見合い分を、順次、収益化することとなったものでございます。
資料の左側の1固定資産では、補助金等に対応する部分の減価償却累計額が増加し、固定資産が減少となります。
資料の右側の8剰余金のうち、資産取得に充てた補助金等は、6繰延収益の長期前受け金に振りかえられます。資産の一部をみなし償却として行っていた場合は、補助金等に対応する部分の減価償却が増加しますが、減価償却に応じて長期前受け金から収益化するため、実質的な純損益への影響はないものでございます。
次に、オレンジ色の引当金は、将来の費用や損失の一部に関して引当金として計上しなければならないと義務づけされたもので、病院事業会計では賞与等引当金が該当するものでございます。2流動資産で貸倒引当金、5流動負債で賞与等引当金を計上しており、病院事業会計では欠損金が増加することとなります。この引当金の計上に関しては、流動負債の増加となりますことから、市立病院の不良債務残高が増加する要因となるものでございます。しかしながら、地方財政法等によりまして、算入が平成26年度から3年間は猶予されることとなっております。
次に、青色の繰延勘定は、これまで、ある年度で費用として支払った金額であっても、その効果が翌年度以降に継続する場合に資産として繰り延べることができるものでありますが、計上基準が不明確なものが計上されないよう、廃止することとなったものでございます。
ただし、控除対象外消費税につきましては、多額な損税を抱える病院事業などの経営に配慮いたしまして、投資その他の資産に計上した上で、引き続き、従来どおりの処理が認められております。繰り延べ勘定の控除対象外消費税額は、今回の見直しで繰り延べ勘定が廃止になったことから、1固定資産の(3)、ロの長期前払消費税に計上してございます。この内容は、平成8年度から平成11年度の病院建設事業に係る控除対象外消費税等を計上しているもので、20事業年度で均等償還を行っているものでございます。
本件についての説明は以上でございます。
2ページをお開きいただきたいと存じます。
看護体制について御説明申し上げます。
平成26年度末の病棟の看護体制は、(1)正職員の表にあるとおり、助産師14名、看護師149名、准看護師2名、合計で165名となっております。このうち、部分休業者は8名、育児短時間勤務者は1名、夜勤従事者は151名であります。
次に、(2)の病棟の非常勤職員は、看護師8名、准看護師3名、看護助手23名、合計34名であり、看護師、准看護師は日勤、看護助手はシフト制で勤務しております。
続きまして、3ページをお開きいただきたいと存じます。
ジェネリック薬品の使用状況と総体的な薬品費の推移について御説明させていただきます。
ジェネリック薬品の数量シェアは、厚生労働省が医薬品の品目ごとに換算すべき数量を定めて告示しているところであります。例えば、錠剤では2ミリグラム1錠を1単位、液剤では10ミリリットルを1単位、注射剤は100ミリグラム1瓶を1単位というように単位数量に換算しております。総単位使用量は、市立病院で使用している医薬品のうち、対応するジェネリック薬品がある先発医薬品の使用量に、既に使用しているジェネリック薬品を加えた医薬品の合計を先ほどの単位数量に換算しまして、これを分母にし、後発薬品単位使用量は、ジェネリック薬品の使用量だけを先ほどの単位数量の換算を行った結果を分子といたしまして、その割合を求めたものが数量シェアとなります。
ジェネリック薬品の使用状況は、平成24年度28.1%、平成25年度は30.1%、平成26年度は31%でございます。これまでの委員会等で御説明させていただいていた品目数ベースの採用率は参考に記載のとおりで、また、2行目は使用薬価換算での使用量となっております。
また、薬品費の推移と診療収益に対する比率は、平成24年度が13.9%、平成25年度が14.3%、平成26年度が14.6%となっております。
続きまして、4ページをお開きいただきたいと存じます。
消費税増税に係る影響額についてでありますが、右側の列の平成26年度決算額を用いて御説明申し上げます。
消費税等に関する負担でありますが、1年間の総収入である売上高は、一般会計からの繰入金や国・道補助金など不課税を除きますと、Aの行に記載のとおり約58億3,176万3,000円となるものでございます。このうち、検診や予防接種などの課税売り上げは、Bの行に記載のとおりでございまして、これに係る消費税及び地方消費税額はCの行の約1,770万6,000円となっております。このことから、総売上高のうち、課税対象となる売り上げの割合は、Dの行の3.81%となります。一方、市立病院が薬品や診療材料の購入、各種業務の委託、また医療機械器具の購入で支出した消費税等の額は、Eの行のとおり約2億4,399万8,000円となってございます。
この結果、Cの受け取った消費税等から控除できる仕入れ控除税額は、課税売上Bに対応する部分のみとなっておりますことから、Eの支出した消費税等のうちDの割合となるGの額の約933万1,000円をCの受け取った消費税等から控除した837万5,100円が消費税及び地方消費税として申告、納付している額となります。支払った消費税等Eのうち、控除できるDの割合を超える部分となるFの行の約2億3,466万8,000円につきましては、控除対象外消費税等として市立病院の負担となってございます。
なお、取引ごとによる消費税の計算や、課税売り上げと非課税売り上げに共通する仕入れ等がございますことから、調整や端数整理があるため、資料の合計数値の計算結果とは若干異なり、一致していないことを申し添えさせていただきます。
次は、医事課長から御説明申し上げます。

医事課長:引き続き、要求資料について御説明いたします。
5ページをお開きください。
まず、5紹介率と逆紹介率についてであります。
表の下に記載しておりますが、紹介率とは、当院を受診した患者のうち、ほかの医療機関から紹介されて来院した患者の割合であり、逆紹介率につきましては、当院からほかの医療機関に紹介した患者の割合であります。表には、平成24年度から平成26年度まで、紹介率と逆紹介率について、それぞれの年度の計及び市内と市外を分けて記載しております。
紹介率の計では微増の傾向であり、ほかの各率につきましては、3カ年で大きな変動はありません。
次に、6在宅診療と訪問看護の実施状況についてであります。
御承知のとおり、在宅診療とは、医療管理が必要で通院困難な患者さんを医師が定期的に訪問して診療するものであり、訪問看護につきましては、医師の指示のもと、通院困難な患者さんを看護師が訪問し、看護や療養に係る支援などを行うものであります。
在宅診療についての表でありますが、平成24年度から平成26年度まで、1カ月平均の値として患者数、訪問回数、1患者当たりの訪問回数を記載しており、さらに、年度の値として訪問総回数を記載しております。3カ年の経過として、患者数、訪問回数とも増となっているところであります。
下段の訪問看護の表につきましては、訪問指示が当院からのもの、他院からのものを区別し、在宅診療の表と同じく、平成26年度まで1カ月平均の値、年度の値を記載しております。平成24年度から25年度にかけては、患者数、訪問回数には増が見られますが、平成25年度から26年度につきましては、ほぼ同水準の推移となっているところであります。

病院情報システム課長:それでは、7電子カルテ化等の導入状況について、私から御説明させていただきます。
資料の6ページをごらんいただきたいと思います。
電子カルテ等の導入につきましては、平成25年度、26年度の2年度にわたって実施しております。平成25年度は、次期医療情報システム導入検討委員会を設置し、パッケージソフトウエアの利用を前提に、市立病院に最適なシステムの選定を行っております。平成26年度は、医師、看護師、診療技術部門などによるワーキンググループで、病院の運用に合わせたシステムの運用、設定の検討を行い、2月の運用開始に向けて操作研修やリハーサルを行っております。また、放射線画像や生理検査、病理検査などの各種検査システムについて選定、導入作業を行っているほか、ネットワークなどの通信基盤の整備も行っております。これらの作業を行いながら、平成27年2月1日に全システムが稼働したものです。
各年度で導入した主なシステムとしましては、平成25年度は、電子カルテ、オーダリング、看護支援、医事会計、地域医療連携などがあります。平成26年度は、放射線画像、生理検査、病理検査、内視鏡などのシステムとナースコールシステム、通信ネットワーク、電話交換機などです。

委員長(山本君):説明を受けましたので、これより質疑に入ります。
質疑ありませんか。

堀君:まず、一つ目は、消防本部から、平成24年度から26年度の救急搬送についての資料をいただきましたが、平成24年度は56%で、平成26年度は53.5%となっております。出動件数は4,136件から4,424件になっておりますけれども、パーセンテージが下がっておりまして、市立病院への救急搬送の割合が減っていることが入院収益の減少などにどのような影響があるのか、お尋ねさせていただきたいと思います。

管理課長:救急搬送に関しては、当院の場合、内科は24時間受け入れていることもございまして、入院するための橋渡しとなるものとしてはそれなりに大きなウエートがあると考えております。ですから、当然、パーセンテージが下がるということは実際の件数も下がっているというふうに思われますので、例えば当院の患者数なり収益への影響はあるものと思います。
ただ、見ておりますと、平成26年度は、委員から御案内があったとおり、市立病院への救急搬送の割合が減っていますから、そちらの要因分析については消防のほうにお願いしながら、こちらとしては受け入れられる患者は受けていくという形になろうかと思います。

堀君:今、要因分析とあったと思うのですが、消防と病院はどういう連携をとっているのか。例えば、集まって意見交換したり情報共有するような場はあるのでしょうか。

管理課長:消防との連絡、協議の場としては、正式名称は忘れましたが、まず、医師会と消防の間で高度救急に係る協議会がございまして、年に1回程度、案件があるときに行われていると思います。それから、市立病院と救急に関しては、昨年度からですが、実際の救急現場の職員と当院の救急診療室のスタッフが、実際の救急の動向とこちらの受け入れ状況について協議を行ったり、また、勉強会のような形で集まっております。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

吉本君:ただいまの御説明で、内科は24時間受け入れが可能だというお話と、救急診療室というお話がありました。内科や救急診療室が患者さんを24時間受け入れている状況について、例えばスタッフがどのくらいいるのかなど、市立病院の体制に関してもう少し具体的に教えてください。

管理課長:救急診療室は、夜間の受け入れになります。日中は、総合内科である内科で日中の医療スタッフが救急を受け入れております。夜間になれば、また救急診療室にバトンタッチして受け入れる状況になります。土曜日、日曜日は、また別になります。

吉本君:夜間は救急診療室が稼働するということですけれども、救急診療室の体制と受け入れる診療時間といいますか、スタッフがどの程度いて、稼働している時間帯が例えば夜間急病が始まる直前からであるのかとか、24時間受け入れている状況についてもう少し詳しくお願いします。

委員長(山本君):暫時休憩いたします。(10:53)

※ 休憩中に、答弁調整を行う。

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(10:53)

管理課長:救急診療室の看護師については、6名体制となっておりまして、シフトで勤務する体制をとっています。また、救急診療室の受け入れは、16時半から翌日の9時までという体制となってございます。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

岡村君:救急の受け入れ要請の連絡を受けても、今、答弁にあったような医療体制のことがありますから、結果としてお断りした実例は平成26年度であるのか、ないのか。あるとしたら、どういう理由でお断りすることになったのか、それについてお伺いします。

管理課長:内科の2次救急に関しては、当然、全て受け入れられれば一番いいのですけれども、そうはなっていない実態がございます。実際にどういった理由があるかといいますと、まずは、当院に診療科のない疾病等と見立てられる患者さんの搬送です。例えば、脳外・心外系に関しては当院では処置できませんので、それは、救急車のほうで札幌市等の高度な病院にお願いしていると思います。当院の要素といたしましては、医師を複数配置しているわけではありませんから、他患者さんを診察しているような場合は、残念ですが、他患者処置中ということでお断りいたします。

岡村君:年間の件数を含めてお聞きしたのですが、どうですか。

管理課長:手持ちとして資料がないので、お答えできません。申しわけございません。

病院事務長:何らかの理由によって応需を断ったという統計自体をとっておりません。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。(なし)
ないようですので、ほかの事項について質疑ありませんか。

堀君:市立病院が市民のニーズをどのように把握しているのか、その取り組みについてお尋ねさせていただきたいと思います。

管理課長:当院における患者様の御意見等は、院内に患者様の声という投稿箱を複数設置しておりまして、これによって患者様の声が寄せられるのが件数的には一番多いのだろうと思いますが、まず、そういった形で声が寄せられております。もう一つは、市役所もそうですが、ホームページには御意見等をいただけるようにアドレスを書いておりますので、ここに関しても、診療科の様子のほか、自分の症状がこうなのだけれども、受診できますでしょうかという問い合わせ等も含めて御意見をいただいております。

堀君:患者さんの声とか利用した方の改善要求みたいなニーズの把握ではなくて、病院を経営する上でのマーケティングリサーチ的な意味で、かつ、能動的なアンケート等による定量的・定性的データの必要について、どう考えられますか。

管理課長:委員が御案内のとおり、経営側面で見ると、例えば、江別市立病院の立地条件からいって江別地域の患者さんが多くて、多分、統計をとると、江別から野幌、大麻へと行くごとに患者数はちょっとずつ減っているのだろうと思われます。そういったことから、それでは、どうして来られないか、そういうリサーチが必要ではないかという御意見については十分理解させていただきますが、現状でそういったことは行っておりません。
ただ、市民に対してそういったアンケートをとることは、当院としてやるべきなのか、あるいは、医療圏という形で行政全体としてとるべきなのか、そういったところもあるかとは思います。

堀君:すごくよくわかりました。
最後に、要望させていただきたいのですが、市民といろいろと話していると、病院はこうあってほしいということがあるようです。市民ニーズの把握については引き続き研究されていくと思いますが、例えば、病院と同じように特殊で公的な運営が求められる大学では、今はほとんどの公立大学は法人化を進めていまして、どのようにすると経営効率化の効果が見られるかといったことも議論されております。ですから、病院の形態というのはさまざまあると思うので、民間活力を活用する方法なども含めて、市民を交えながら多様なあり方や計画を検討するような場があるといいと思っておりますので、これは要望とさせていただきたいと思います。

委員長(山本君):患者の声について、関連して質疑ありませんか。

岡村君:患者の声を大きく捉えると、今回の決算結果として入院患者数が減っていることにも関連すると思いますが、市立病院は、市民の中核病院としての期待を担っている中で、実際にそれに応え得る体制になっているのかどうか。もちろん医療に対する機能性の問題も課題としてありますが、交通弱者の皆さんは、市立病院に行きたいけれども、行くことも大変ですから、そういう意味でお聞きいたします。
まず、1点目は、今、皆さんの努力で公共交通であるバスが院内まで乗り入れて、大変多くの方に御利用いただいていると聞いていますが、バスの利用については、皆さんが期待したとおり利用されて市立病院に来ていただいていると見ているのか、見ていないのか。
さらに、皆さんは、バスを利用しない患者さんのニーズ、動向をどういうふうに見ているのか、その辺についてお考えをお聞きいたします。

管理課長:当院へ来院されるときの交通手段です。
まず、交通事業者には市立病院を起点にしてバスを運行していただいておりまして、これは当院としてとてもありがたいことですし、利用されている方も多分大変助かっていると思っております。
次に、バスだけでは来られない方に関してですが、当院でも患者さんの高齢化が進んでいるのだろうと思う理由として一番感じるところは、まず、介護タクシーの乗り入れが非常に多いことです。正面玄関前のピロティーにストレッチャーや車椅子で乗りおりできる介護タクシーが2台、3台と連なってとまっていて、また、乗りおりされている風景を見るようになってきましたので、やはり多いのだろうと思います。それから、ありがたいことにタクシープールがうまく機能して、タクシーもきちんと使われていると思います。
もう一つは、やはり、御家族の送迎です。こちらも非常に多いと思っています。それこそ、正面玄関前に、お子さんかお孫さんかわかりませんが、乗りつけて車をとめ、院内から外来用の車椅子をとってきて、ドアをあけ、家族を乗せて搬入していただいています。その辺からは、当院のボランティアがおりまして、お手伝いしておりますが、そういうふうに高齢化を反映したような状況になっているかと捉えています。

岡村君:今回はお願いしておりませんが、地区別の市立病院の利用者動向、さらには、近隣の新篠津村、南幌町、札幌市を含めた市外からの市立病院利用者について過去に資料を出していただきました。私の手元には、平成24年度の資料しかありませんが、その前後の動向でいうと、入院、外来とも半分近くは江別地区です。とりわけ外来は50%、入院でも四十四、五%です。3地区の中では、やはり一番遠距離にある大麻からの利用者が11%から14%で、ここ数年の動向になっているのかなと見ています。
そういった意味で、とりわけ交通弱者、交通手段を身近に持っていない皆さんの対策です。地域の開業医で十分充足しているのだったら、市立病院にそれを求めなくても可能なのでしょうけれども、市立病院でなければとか、今まで市立病院に通っていたのでやはり市立病院で診ていただきたいという方もいらっしゃると思います。
そこで、今、私は数字的なことを言いましたが、その傾向は平成26年度も変わっていないというふうに理解してよろしいですか。

管理課長:地区別の患者数については、今回、手持ちの統計を持ってきておりますが、外来でいきますと、やはり江別地区は50%で、委員が御案内の平成24年度と大きくは変わっていません。その次が野幌で24%、大麻が12%となっていきます。他方、入院は、先ほど御案内のありました44%ぐらいということではなくて、江別地区が41%で、野幌が24%、大麻が15%と、大きなトレンドは変わっていないと思います。

岡村君:平成26年度の決算を踏まえて、また、それまでの傾向を踏まえて、市民の中核病院としての期待に応え得る体制をどうやってとっていくか、当然、そのことが経営健全化に寄与します。そういった意味では、私は、やはり、足の問題というのはここ数年の課題なのだろうというふうに捉えています。
そこで、今、企画政策部で公共交通の集中的な取り組みをスタートしておりまして、今回、駅と住居の関係の試行運行をやることになっています。また、聞くところによると、この後には公共施設をつなぐことについても研究していきたいという考え方があります。ぜひ、この辺についても連携をとりながら、さらに、その速度を速めるようなことも含めて、まずは行政でできることを努力することが必要ではないかと思います。
あわせて、先ほど答弁がありました内容を含めて、市内には公共ではないさまざまな交通手段がありますので、引き続きこの課題について担当と十分に協議していただきたい、このことを要望して、終わります。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか(なし)
ないようでしたら、ほかの事項について質疑ありませんか。

吉本君:要求資料のところで、まず最初に、看護体制について、ここで書かれていることの確認をさせてください。
これは、病棟ごとに勤務している看護部の正職員と非常勤職員の総数と理解いたしましたが、この中の備考にある部分休業者は、いわゆる育児休業の関係なのか、それとも、部分なのでそうではないのか、その辺がよくわからなくて、部分休業者というのはどういうようなシフトで働いていらっしゃるのか、時間帯などの御説明をお願いします。

管理課長:資料にあります部分休業者については、委員が御案内のとおり、おおむね育児休業後の育児短時間勤務というふうに考えていただければと思います。要するに、就学前までとか、あるいは就学を過ぎた後も、お子さんの状況に応じて結果的にフルでは働けない方、例えばお子さんが帰ってくる時間、放課後児童会が終わる時間までには戻りたいというような要望等を踏まえまして、部分で休むという形で継続されている方がほとんどとお聞きしています。

事務局次長:つけ加えますが、市の職員と同じで、その次にある育児短時間勤務というのは、育児休業が明けて、たしか1日1時間だったと思うのですが、その単位でとっている方のことです。ただ、それ以外にも、部分休業ということで、1日の勤務時間のうちの半日とか、勤務形態を選択できるようになっています。今、手元に資料がありませんが、2種類ぐらいだったと思いますけれども、勤務時間によって給与も調整されまして、育児短時間勤務以上に1日の休業時間をとれるようになっていて、それをとっている者ということです。

吉本君:そうしましたら、その下にある育児短時間勤務者というのは、先ほど次長がおっしゃいました午前と午後で50分、トータルで1時間ちょっとの休業をとっている方がこの育児短時間勤務者という理解でよろしいですね。

事務局次長:そのとおりです。

吉本君:ここに書かれておりませんが、今回、私がこの資料を出していただいたのは、今、いい意味でも悪い意味でも本当に多様な働き方になってきていまして、多分、それがこういう世界にも入ってきているのだろうと思ってお願いしたのです。
もう一つ、小さい子供の育児と同じぐらい、今は介護の問題も大きくなっておりますが、介護にかかわってはどのような体制ですか。例えば休暇とか時間休など、制度としてあるのかどうか、それから、そういうことを利用されている方はいらっしゃるのか。ここには書かれていないので多分いらっしゃらないと思いますが、介護休暇は法で決められていますので、それを利用されている方がいらっしゃるのかどうか、その点をお願いします。

事務局次長:介護休暇制度ももちろんありますが、介護休暇につきましては、たしか、ここで表現しているような部分休業とか短時間勤務という制度にはなっておりません。1日単位でとるとか、たしか1カ月単位もあったかと思いますが、市の職員と同じ形で制度化されております。
ただ、勤務としては通常の勤務形態の数の中に入っていて、そのうち1日単位、1週間単位、1カ月単位などで休む形になっていて、部分休業という表現にはなっておりません。現在、該当者がいるかどうかについては、申しわけありませんが、たしかいなかったと思います。

吉本君:その点については理解いたしました。
少し細かいのですが、例えば正職員のところで、合計の数は165人になっておりますけれども、備考をトータルしていきますとマイナス5人ぐらいになるので、このあたりはどういうことなのか、御説明をいただければと思います。

管理課長:こちらは、勤務の状況とマッチする部分で、夜間勤務者と実配置数の差に関しては師長、副師長は夜間勤務しないというところの差になります。

吉本君:その数字についてはわかりました。
もう1点、確認ですが、今の御説明では、やはり病棟の中でフレキシブルな働き方をしている看護師がたくさんいらっしゃいます。非常勤職員も看護師、准看護師で11名が働いていて、基本的に日勤だということですが、この方たちは、上の正規の職員たちが日勤の時間帯に抜けたりするときの穴埋めとして仕事をされていらっしゃるのかどうか、確認をお願いします。

病院事務長:今、委員の御案内で穴埋めという言葉がございましたが、大きな意味で言うと、全体の体制を補充する意味では穴埋めでございます。ただ、多分、お聞きになったのは、さまざまな理由でシフトに穴があいたときに非常勤職員で埋めるのかということかと思うのですが、そうではありません。やはり、非常勤職員の力もある程度かりながら病棟体制を維持していかざるを得ない現状にあると考えております。

吉本君:状況としては大体わかりました。
非常勤の人たちも含めて、師長を除けばトータルで200人近くになります。もう一つ心配だったのは、先ほど御説明いただいた全道の自治体病院の資料にもありますように、全体の半分は7対1の看護体制をとっている状況なのだなということがわかりましたけれども、ひところ、ドクター不足と同じぐらい看護師不足も言われていました。そういう中で、江別市立病院では、精神科以外は7対1の体制をとっていると聞いていますが、今、非常勤職員も入れてこの体制というお話だったので、平成26年度は7対1の体制をきちんと維持できていたのかどうか、確認させてください。

管理課長:当院は、委員が御案内のとおり、7対1体制で看護しております。この人数を見ていただくとおわかりになるとおり、正職員が一番少ない西3病棟の夜間勤務者は20名のうち19名です。西3病棟については病床数が少ないですからこれで足りていますし、他の病棟もおおむね48床から50床ぐらいの病床数ですから、7対1看護で人数は足りております。

吉本君:現状について理解いたしましたので、結構です。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

相馬君:看護体制ということだったので、大きく1点、院内保育所運営費用について確認させていただきたいと思います。
資料の36ページに、約1,600万円の運営費用という金額が出ていますが、どれぐらいの子供を預かっているのか、もし昼夜に分けて人数を把握できているのであれば御説明いただきたいと思います。

管理課長:院内保育所は24時間対応をしていますが、夜の時間で保育することは非常に少ないです。平成26年度の一番多いときでは30名ですが、ただし、これは、通月ではなくて、きょうだけ預かってほしいとか、あるいは、何時間か手が足りないときだけ預かってほしいという一時保育の方も含めていますから、毎日お預けされている方で一番多いときは24名になります。夜間は、そのうち一番多いときで2名ですが、1日単位では1名いるか、いないかです。

相馬君:保育所運営に対して、すごく人数の多いときと、ゼロに近い夜間時がありますけれども、保育の人員体制については、あらかじめ計画が立てられて振り分けられているのか、それとも緊急の場合でも対応していただけるような臨時の体制がとられているか、この点についてお伺いしたいと思います。

管理課長:24時間保育所については、今、委託で実施させていただいておりますが、基本的な人数をきちんと確保する中で、日によって人数が増減することから、そこを適切に把握して、加配するか、通常体制でいいかの確認をしています。特に夜間に関しては、お預けになる方からなるべくきちんとお聞きして、その体制をとるべきなのかどうか、確認させていただいています。というのは、職員の対応のみならず、例えば施設の部分もありますし、おやつを出す、出さないということも出てくるので、それを確認させていただいて、やらない日はやらない、やる日はきちんと職員が対応する、人数に関しても多いときはそれなりの体制で対応していただいています。

相馬君:委託をされているということですから、その中でやりくりされていると思うのですが、どうしても人数がふえたときに、委託されている保育実施者は予備の人数をちゃんと持っていらっしゃるのか、委託先は、予備の保育士もきちんと確保していて、緊急に対応できるものなのか。それから、年間の委託料として決めているのか、それとも、実績に応じて委託料を増額することができるのか。その2点について最後にお伺いしたいと思います。

管理課長:うちの保育状況を見て24時間保育を受けていただいている業者ですから、いろいろな仕様の中で適切に人数を配置できるようにお願いしております。現実にどうかという話になると、足りなくてどうにもならなかったことはないです。業者に頑張っていただいて、何とか人数を充てていただいております。
それから、後段の契約の部分ですが、さすがに24名という人数を想定しては契約していなくて、実は、当初はこのぐらいの人数とある程度決めて契約しています。余りにも人数がふえてきたときには変更契約を重ねながらやっておりますので、増減が大きいときは契約変更の回数が結構多くなっていることもあります。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

岡村君:看護体制で確認させていただきます。
看護部門でいうと、平成26年度末の数字は、前年度、平成25年度末と相対的には変わらない状況になっています。中身を見ますと、例えば看護師は4名と平成26年度のほうが減っていますが、助手は2人ふえています。
そこで、先ほど事務長が御答弁なされた中で、資料だけでは読み取れませんからお聞きするのですが、正職員と非常勤職員の関係について、全体としては大きく変わっておりませんけれども、例えば、ここ三、四年間の推移で平成26年度末の正職員と非常勤職員の割合はどういう傾向にあるのか、お聞きいたします。

管理課長:看護体制を保持する上で、正職員と非常勤職員の活用も含めて、当院での体制を変えてきているかどうかに関しては、特にそういったことはございません。数字の増減でもそのようになっていると思います。今こういった状況ですから、正職員も非常勤も担い手の確保に関してはどちらも非常に苦慮していて、同じ状況になっております。

岡村君:今、聞こうと思ったことが課長からお話しされましたので、大体わかりました。
ただ、非常勤職員も全体のスタッフの一員として期待されているという理由は、今言われたように、募集しても職員採用が大変厳しいと聞いていることがほとんどなのか。先ほどの事務長の答弁のフレーズでいうと、経営全体を考えて、例えば給与費の抑制も含めて、正職員と非常勤職員の割合を考えるときにそういった戦略的なものもあるのかどうか、その辺は実態的にどうですか。

病院事務長:委員が御案内のとおり、人件費の抑制の側面がないかというと、多少はございます。というのは、今回の要求資料では病棟の看護師体制ということでお示ししておりますが、看護スタッフ全体としては、このほかに外来とその他サブ部門に配置している看護師がおりますけれども、外来については割合として非常勤職員のほうが多い実態でございます。外来については、いろいろな外来シフトの関係上、パート勤務あるいは時間単位で勤務する者、さまざまな勤務体系でフレキシブルに御勤務いただけると同時に、その部分だけの給与費をコスト化できる両方のメリットがありまして、そういう点でも非常勤を活用しています。
また、当然、病院職員全体には職員定数がございまして、これは一つの悩みではあるのですが、さまざまな医療の体制の変化により、これからは今まで要求することのなかった医療専門職の配置も考えていかなければなりません。これは、今後の大きな課題ではありますが、その辺の状況も加味しながら、非常勤あるいは正職員の配置をなるべく適正にして、勤務実態に無理がないように考えながらやっているのが実態でございます。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。(なし)
それでは、ほかの事項について質疑ありませんか。

諏訪部君:それでは、資料を要求したところについてお聞きしたいと思います。
最初に詳しく御説明をいただいたのですが、地方公営企業会計制度改正における財務諸表の比較ということで、平成26年度と平成25年度では、規則が変わったために、見かけ上、ここにあったお金がここに移動していたということでこういう表を出していただいたかと思います。
先ほど説明されたように、欠損がふえたのは引当金がどこに入るからなのか、そのあたりをもう少し詳しく御説明いただきたいと思います。

管理課長:お手元の要求資料の1ページ目をごらんいただければと思います。
何が大きく変わったかというと、資金ベースで大きく影響するものは余りなく、実際は帳簿上の数値で変わるものが多いです。とりわけ、いろいろ振りかえるものもありますが、そうではなくて新たに発生したものが引当金となります。
先ほどのオレンジ色のところで御説明させていただきます。
左側の2流動資産の(2)にある貸倒引当金は、いわゆる患者からいただく医療費で、結局、徴収金が不納欠損になったもので、これが551万9,000円です。この分を、こういうふうにただ単になくなるということではなくて、帳簿上、引き当てておきなさいということになっていますから、資産の部で流動資産として未収金から差し引くということでマイナス551万9,000円です。
また、右側の表に行って、半分から上のオレンジ色の賞与等引当金に関しては、現在払おうとする職員給のほか、4月から3月までの事業年度の中では、翌年に払う賞与の引当金、6月で払う部分というのは、期別の中でいくと、その中でお支払いするものではなくて、例えば夏の手当に関しては12月から5月までをもって6月でお支払いすることになるので、12月から3月の分は、支弁する、支弁しないにかかわらず、その期に引き当てておきなさいというのが1億7,944万7,000円です。この部分は、実は予算上はどちらも給与費として見ていますし、翌年度分の賞与についても、翌年の予算で措置するわけですが、結果的にここでは引き当てておきなさいということになっているので、帳簿上、こちらに数値を据えます。結果的に、右側の一番下のオレンジ色の欄の差額の1億8,370万円については、帳簿上、引き当てておかなければならないものの増減でこれがふえたものでして、このことはこの会計制度移行による帳簿上の一番大きな影響額と言えると思います。

委員長(山本君):暫時休憩いたします。(11:34)

※ 休憩中に、答弁に係る資料を確認

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(11:34)

諏訪部君:そういたしますと、貸倒引当金と、病院のほうから資料として提出された未収金内訳書の中の過年度分と現年度分の差の関係を教えていただきたいと思います。それは関係ないということですか。先ほど貸倒引当金というのが不納欠損額とおっしゃられたかと思ったのですが、理解が間違っていれば教えていただければと思います。

委員長(山本君):暫時休憩いたします。(11:35)

※ 休憩中に、答弁調整を行う。

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(11:36)

管理課長:こちらでお出しした決算特別委員会資料のどことリンクするのかということなのですが、実は引き当てていく額をこちらに計上しているだけですから、全くということはありませんけれども、こちらの数字がそれですということにはなりません。

委員長(山本君):暫時休憩いたします。(11:36)

※ 休憩中に、答弁調整を行う。

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(11:37)

事務局次長:答弁が少し尻切れになってしまいましたが、実は、この引当金というのは確たるものがないものですから、未収金のうち、貸し倒れになる割合を年度の推移を見て計算して、その割合に基づいて計上しているものです。この金額が必ず貸し倒れになるとは言えないものですから、今までの実績から出した率を掛けて引当金を計算しております。

諏訪部君:今の件に関しては理解しました。
要は、会計が新制度になったことで不良債務がふえたという関係がいま一つよくわかっていない部分もあるので、その辺についてもう少し詳しく御説明をお願いします。

管理課長:制度改正による影響が一番大きいのは、委員の御質疑にあった不良債務の部分になります。不良債務については、端的に言うと、流動資産から流動負債を引いたものがマイナスかどうかになります。今回の大きな要素としては、先ほども申し上げましたが、貸倒引当金は流動資産の減として約550万円です。それから、賞与等引当金については、流動負債の増としての役割を果たしているので、結果的にここの部分の数値が大きくなってしまいます。さらに、ワイヤールールといいますが、当該年度に償還すべき企業債も、先ほど借り入れ資本金のところでお話ししていますが、数値が固定負債から流動負債に移ってきている部分があります。結果的に、これを合わせたものが当院でいうと約7億1,900万円となります。
先ほども決算特別委員会資料の9ページで、21市の比較を御説明したときに申し上げましたとおり、一番下段の12不良債務は、昨年までは3市だけに不良債務がありましたが、今回、要素として主に各種引当金を計上したことにより、流動負債のほうがふえ、結果的に不良債務がふえたことによって10市になったのであろうと思っています。
そういった影響が一番大きかったことであります。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

相馬君:先ほどの説明で地方財政法等の流用規定を適用とありましたが、この影響はどういうふうにあらわれるものなのか。3年後に適用ではなくなったときに、この不良債務がもっと大きく膨れ上がって出てくる数字なのかどうか、少し御説明をお願いしたいと思います。

管理課長:先ほども御説明しましたとおり、一応、こちらの不良債務の計算の部分、ワイヤーの企業債の部分ではなくて、貸倒引当金、それから、うちでいうと賞与等引当金については算入しなくても3年間は猶予しますということであります。
単純に申し上げますと、うちの今の不良債務額は、こちらの表では約7億1,900万円となっていますが、1ページの表でお見せしているとおり、猶予規定を適用した場合は表の枠組みの下から2個目の箱の中にあります不良債務残高で、決算額は3億9,055万円となります。ですから、ここの部分は、平成26年度から28年度末までは猶予があるので不良債務ではなくなりますけれども、猶予規定が外れる平成29年度の決算からは、この7億1,900万円の中で推移していく額が不良債務額になるということです。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

相馬君:今、諏訪部委員の要求資料で御説明をいただいたので、ここで聞いていいかどうかはわからないのですが、年度が入っているのでわかりやすいと思って、この資料をもとに1点確認したいことがありますけれども、よろしいでしょうか。

委員長(山本君):はい。

相馬君:右側の負債合計が96億4,500万円です。それが今回の負債合計ですが、一番下の段から2行目のところで資本合計が3億7,000万円となっています。それで、先日の外部評価委員会の中で、評価委員が、負債合計については会計の制度が変わったから理解はされると思うけれども、資本は平成25年度決算と比べると物すごく大きいとおっしゃっていまして、私も数字を見て本当に大きいというふうに思うのです。これを市民の方に理解していただく、いろいろな方が見てもわかるような形での会計制度ということでは、市立病院としてこの点の説明ということをお考えになっているのかどうか、その点だけお伺いしたいと思います。

管理課長:先ほど、これは会計制度変更に伴うもので、より民間に近い形で経理をすることを目的にして会計制度の変更がありましたというお話をさせていただきました。ただ、実際のところ、見ていただくとわかるとおり、例えば借入資本金を負債側に移動させたりとか、要するに、従前の考え方では、我々は江別市の一公営企業という形になると思うのですが、地方公共団体ですから資本金があるわけがなく、この中で大きな額の資本を形成できるようにするのかと考えたときに、病院事業は資産、資本を循環させることによってさらに資本形成をしていくのだという業態ではないと思っています。そういったところから、先ほどの控除消費税も二重のルールのものは残していいということになっているのと同じように、こちらの局面では、より民間に寄り添った場合は大きく経常状況は悪く見えると思います。しかし、実際に公立病院はみずからスポンサーを得て資本注入できるのかと考えますと、それはできません。そういうことも考えていくと、この数値は民間に寄り添うとこうはなりますが、公認会計士がごらんになると、負債と資本は大きくずれていて、このバランスはどうなっているのだという苦言があるのだと思います。
そういった状況に鑑みますと、公立病院であるがゆえの役割とそれに伴う表の見方をしていただく必要があると考えております。

相馬君:私も、御説明いただくとそうだというふうに理解するので、これを市民向けに説明するかどうかはいかがですかというお話をしたのですが、市民向けに説明するお考えはないというふうに理解してよろしいのでしょうか。

事務局次長:今、改めて市民向けに説明する機会を考えているかと言われますと、率直に言うと、特に考えておりません。といいますのは、今ここでも御議論いただきましたように、大変申しわけないですけれども、私も担当から説明を聞いたときはわかるのですが、基本的に帳簿上の数字の操作であって現金が伴うものではありませんし、私を含めて、一般市民の方で帳簿の中身について詳しい方はそんなにいらっしゃらないと思うのです。そういう中で一般市民向けに何か説明会的なもので御説明申し上げることがいいのかどうかということも含めまして、お尋ねのお答えとしては、現在のところ想定しておりませんということになると思います。

相馬君:私は、市立病院の経営はどうなのだろうというふうに思っていらっしゃる方が多いか少ないかというアンケートをとったことがありませんので、いかがなものだろうというふうに思うのですが、こういうふうな決算審査の場で会計制度が変わったということは大きな変化だと思っています。その一番の理由は、民間の経営をしていらっしゃる方にとっても会計がわかりやすくなるようにということでの導入だと私は理解していたものですから、説明も確かに難しいですし、数字を見て理解するには時間がかかると思いますが、病院の経営について、どこかでお話しする機会があるときには、こういうことも加味して、国の体制もあるけれども、市立病院はなるべく経営を明らかにしていく姿勢でいるということも申し添えていただけるとありがたいということを要望して、終わります。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

吉本君:数字だけを見ると不良債務が倍近くになっていて、実際には3億9,000万円が7億円幾らということなので、やはりびっくりするのです。去年の説明のときもそうでしたけれども、これは帳簿上の数字で、お財布にあるお金とは違うのだというあたりがなかなか難しくて、そんなことがあるのだろうかとやはり思ってしまうのです。
先ほど、民間の会社と比べたらという質疑もありました。ただ、管理課長からは、資本をどんどんふやすことができないとありましたし、また、市立病院の場合には、利益を一番上げなくてはいけない医業収益が診療報酬で決められています。今回は国が診療報酬を0.1下げましたが、うちは下げないと勝手にできるわけもありません。ですから、民間と一緒にといっても、収益を上げるところが全く違う形になっているということがわかるような説明が何かできるといいというふうに思うのです。
この数字だけを比較すると、例えば流動比率は44.幾らと出ていまして、びっくりするぐらいです。だけど、これは本当に数字だけであって、実際にはその数字をもとに戻していくと、さっきありましたとおり、七十幾らぐらいになります。決してよくはないですけれども、えっというようにはなりません。今、相馬委員からも御説明をとありましたが、ホームページに決算と予算の関係を載せていますから、どの程度理解していただけるかわかりませんけれども、もし御説明する機会があればそのあたりも情報として載せていただかないと、間違った理解で市立病院は大変だというようなことになりかねないと思うので、検討されるのでしたら、そういうこともあわせて御検討していただければと思います。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。(なし)
ないようですので、ほかの事項について質疑ありませんか。

岡村君:ちょっと戻る話もありますので、先に質疑させていただきます。
医療体制の整備の課題として、もちろん経営健全化計画の中でも大変大きな課題として目標を定めていますが、医療体制でいうと、お医者さんの課題と、先ほども議論になりました看護師体制の両方があります。戻るようで申しわけないけれども、せっかく事業報告書の総括事項で触れていますので、看護師体制の中身について少しお聞きいたします。
特定分野における水準の高い看護実践ということで、患者に対しても、経営上にも寄与しているだろうと私は思っていますが、この認定看護師、さらにはホームページを見ますと、それに加えて専門看護師という位置づけの分野があるようです。
そこでまず、専門分野が10分野、認定看護師でいうと19分野があるとホームページ上で紹介されていますが、平成26年度の決算状況の中で、江別市立病院ではどんな分野で何人が認定看護師として活躍されているのか、お聞きいたします。

管理課長:今現在、感染管理の認定看護師が2名、救急看護が1名、がん化学療法看護師が2名、それから、高齢者対象になるのでしょうか、皮膚・排せつケアの看護師が1名、合わせて6名おります。

岡村君:そういう方々は、一定程度の教育課程を経てその分野で認定看護師として活躍する、そういうステージで頑張っていらっしゃるかと思いますが、その研修期間とか、また、現在の看護師体制ともかかわりが出てきますけれども、市立病院の傾向として今言った分野では充足しているのか、もっと認定看護師を育成していきたいと考えているのか、まず、育成の関係をお聞きいたします。

管理課長:認定看護師も専門看護師もそうですが、認定に関しては、御本人がそういった認定を取ることが前提になりまして、講義、実習を受けて、そのための資格養成課程を受けなければなりません。その養成課程は医療系大学等で行っていますが、その養成課程に入るために、こちらでも行きますという手挙げがあって、その方が行くことになれば、結果的に、6カ月とか9カ月とか、数カ月の間はずっと座学と実習に励むことになります。ですから、数カ月、指定されている医療機関等の養成課程を受けに行って、その間に試験を受けていただいて認定看護師になります。それに関しては、当院といたしましても、研修する者に対しての実習費用等の措置は行っています。

岡村君:そういったことで、6カ月から9カ月は現場を離れて、そのための研修に努力されて、戻ってきて期待に応えていただいている方が現在6名ということです。私は、これから、総合病院として、とりわけ江別市の病院の付加価値を高めていくためには、大変いいことだろうと思います。ただ、今言ったように、体制の問題もありますから、そこは十分考慮しながらの研修、養成ということになるのでしょう。
それから、経営の課題でいうと、このことによって診療所の加算があるのだというふうに思っていますけれども、認定看護師等の育成を積極的にやることによって経営健全化に寄与していけるだけの加算があるのかどうかを含めて、教えてください。

病院事務長:答弁を整理いたしますと、まず、認定看護師については、一応、毎年2人の枠を設け、選抜した上で、自己負担の部分も若干ありますが、研修費はほぼ全額を負担して、いわゆる派遣命令をかけて業務として行かせております。大体、年に2名は順調に応募が来ていますので、6名と申しましたが、平成27年度はたしか8名になっているはずです。
また、その上位資格に専門看護師というものがございまして、これは1名おります。江別市の場合は、上位資格を取るため休職規程がついこの間までありませんでした。専門看護師に行く場合は、4大の後期2年目に相当する2カ年の専門教育を完全にスクーリングで行う形になりますので、完全休職の形になります。実際に取得している者は、一旦、病院をやめ、再雇用される形で当院に就職していただいている形でしたが、現在は制度が整備されましたので、認められる範囲と考えておりますことから、いわゆる上位資格取得の研修制度を使って、病院の状況として認められれば、休職が認められるものと考えております。
さらに、今、保健師助産師看護師法が改正されまして、医師の包括的指示のもとに行われるさらなる上位資格ができましたが、この資格を取得している者も実は当院に1名おります。通常、ナース・プラクティショナーといわれておりますが、法律上の名前は特定看護師となります。これは、今後の在宅診療の普及、あるいは、救急現場でのより高度な対応が考えられております。一応、医師法と保助看法の考え方の中では、看護師みずからは一切の医療行為ができなくて、全て医師の指示のもとに行わなければならないことになっておりますが、ナース・プラクティショナー、NPに関しては、包括的支持のもとで、プロトコルと申しますけれども、あらかじめプロトコルを決めた中での自主的な判断が一部で認められます。ですから、在宅などは非常に活躍の現場になると考えられておりまして、実際にうちにいるNPも在宅のNPとなって訪問看護に従事しております。
委員のお尋ねの診療報酬の加算等の話でございますが、今、当院にとって一番プラスになっているのは感染管理の認定看護師でございます。感染管理の認定看護師が専従でおりますと、院内感染管理加算がとれまして全ての入院患者にプラスになりますので、間違いなく一定程度の底上げになります。これは、当然、診療報酬の部分だけではなくて、今、院内感染というのは非常に問題になっている分野でございまして、当院も、実は、感染管理の担当を置いてから院内感染の管理体制が飛躍的に上がっております。それでも、時にはどうしても院内感染が起きてしまいますが、その発見、対処が非常にスピーディーになっております。当然、これも国で評価されておりまして、これからの診療報酬改定の部分ではますます評価されるものと期待しております。
また、がん化学療法の認定看護師についても、実は加算の規定はありますが、残念ながら当院の実情で施設基準をとるまでに至っていないことから、ここについてはいまだに診療報酬の加算には至っておりません。ただ、こういう資格者がいる病院であることが理由で、新卒者がうちの病院を受けてくれているという実態も実際にございますので、今後とも一定の割合でこうした有資格者をそろえていくことは、超高齢化社会の医療を迎える上でも非常に重要なことである、そのように考えております。

岡村君:一方、お医者さんですが、これまた、経営健全化計画では大きな課題であるけれども、なかなか前に進まず、御苦労されている感じがよく伝わっています。
そこで、当初から、常勤医1名体制の診療科である泌尿器科と耳鼻咽喉科での複数確保、さらには、出張医で対応している皮膚科は常勤医確保が経営健全化計画での目標ですが、この間の皆さんの努力と、平成26年度の到達点に対する見通しについてお聞きいたします。

病院事務長:委員が御案内のとおり、単独科、あるいは、出張医のみで行っている標榜科の医師の充足につきましては長年の課題でございまして、これらが充足することによって、相乗的に院内の治療効果が高まるものという観点で、継続的に大学医局等への訪問を院長ともども繰り返し行っているところであります。しかし、医局員の不充足を理由に、いまだに江別市への新規の派遣のお返事はいただけていない状況にあります。
特に、1人科の医師の増強はもとより、平成26年度から27年度にかけての最大の問題は、整形外科の3人常勤が2人常勤になったこと、平成27年度にかけては、常勤医の開業に伴い不補充となったことから眼科が1名体制になったこと、正直、平成27年度についてはこれが非常に大きい要素の一つになっていると思います。
これに対する特効薬はございません。ただ、先月、今月も院長ともども頻回に訪問しておりますし、これはまだはっきりしておりませんので、この場で申し上げられませんが、多少は前向きな回答をいただける大学もあることから、決まりましたら、所管の常任委員会に御報告したいと思っております。
ただ、全般的には、当院の勤務医の確保というのは非常に厳しい状況であることは変わっておりません。そういう中で、近い将来の見通しでは、3年後をめどに、日本においては専門医の制度が大幅に変わりまして、今まで各学会が養成していた専門医に国が関与する形になります。国が関与する形で専門医のライセンスをどう取るかという仕組みが急ピッチで進められていることから、これが確定した暁には、大学医局への医局員の回帰が進むものと一部では言われております。
ただ、そうなったからうちに来るのかと言われると、これはまた別ですが、いろいろな状況を見て、また、院長ともども適切な訪問を繰り返すことによって、常勤医確保については諦めずにやっていきたいと考えております。

委員長(山本君):医療体制に関連して質疑ありませんか。

諏訪部君:医療体制ということでは、総合内科の研修医をずっと受け入れているということです。総合内科を標榜していることで経営にどのようなよい影響、悪い影響があるのか、大ざっぱな質疑ですけれども、総合内科の評価についてお聞きしたいと思います。

管理課長:また、この話に戻ってしまいますが、内科医が全くいなくなったところから、総合内科医としての養成をするというところで、平成18年度以降、今日まで来ました。やはり、当院のように診療科を複数持つ病院としては、内科医がいなければ高い収益はほぼ望めないですし、相当苦しい経営が強いられるのはもちろんで、現状も決して楽ではないです。ただ、言えることは、やはり、総合内科医が当院の収益の中で大きな柱になっていまして、こちらでお出ししている資料を見ていただいても、患者数でもかなり高いウエートでうちの収益の柱になっていると言えると思います。平成19年度に診療収益が30億円ぐらいまで下がったと思うのですが、平成25年度は59億3,000万円まで行きまして、平成26年度はまた56億円になりましたけれども、そういったことで診療収益の中でも大きな柱になっているのだろうと思っています。
もちろん、多くの人員を抱える中で、それぞれが医師免許を持って医師配置の人数にカウントされますが、実際には後期研修医が多いですから、例えば医師1人がどのぐらい稼いでいるのかということになれば、大きくは望めないのかもしれません。ただ、今後においても、今の市立病院の形で行くと、内科は大学医局に頼っていませんから、総合内科医を養成するという責務の中で医師を確保していくというやり方を直ちに変えるものではありませんし、この形で今後の経営戦略、計画を立てていくことになると理解しております。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

相馬君:医療体制の整備ということで、当初、初期と後期の研修医の目標が立てられていたと思います。そこで、平成26年度の実績について、現状はどういう状態になっているのか、お伺いいたします。

委員長(山本君):暫時休憩いたします。(12:10)

※ 休憩中に、答弁調整を行う。

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(12:11)

管理課長:平成26年度の研修医等ですが、例えば、初期研修医でも、たすきがけといって、他の大学にいる初期研修医と、それぞれのフィールドで臨床研修をするということがあったりしますし、後期研修でも何カ月単位という方がいらっしゃいまして、例えば、1年間、3カ月の4区分で回る方たちもいますから、単純には言えません。実績でいきますと、平成26年度は後期研修医は3カ月の人も含めて22人で、初期研修医が8人、平成25年度は後期研修医は17名で、初期研修医は7名です。ですから、人数はふえて見えますが、先ほど言いましたとおり、平成26年度に至る間では後期研修医はかなりの人数が入れかわりました。5名が次のところで勤務されるようになって、9名来たということがありましたので、そういうことで実際の医療活動の濃さとか密度みたいなものが変わってしまうことはあります。

相馬君:経営健全化計画の行動プランですが、この前の外部評価委員会のときの資料で、平成18年には前期が2名、後期がゼロ名という初期値からどれぐらいの増減になったのかということを確認したくてお伺いしました。このときに出された資料では、初期研修医8名、後期研修医3名という平成26年度の実績を発表されていたものですから、平成18年度に比べて研修医がきちんといてくださるという思いでいたのですけれども、今お伺いすると、期間とか中身に差がいろいろとあると思いますが、22名というのは、江別市立病院を選んで研修をしたいという意味での22名なのか、こちらを選択してくださる理由について何か分析されていればお伺いしたいと思います。

病院事務長:まず、初期研修医制度というのがいわゆる新研修医制度でありまして、これは国で決まっている制度で卒後2年間です。医師免許を取った年から2年間、これは必修ですから、どこかで初期研をしなければなりません。これは、国から各病院での枠が決められておりまして、うちは、平成25年度は3枠、26年度は4枠、27年度はまた3枠です。なぜかというと、平成26年度は4枠あったのですが、3人しかとれなかったので1枠削られました。今、2年目も含めて8枠というのは、たしか、純粋なマッチングのたすきがけが2名いました。それから、マッチング漏れといって、ほかとマッチングできなかったので最終的にうちに申し込んでマッチングしていただいた方が6人です。これは国の制度ですから、マッチング枠を満タンで受けたいということがまず基本です。
実は、後期研修医という正式な名称はありません。卒後3年目から、おおむね5年目から6年目までの方は、大別すると、まず、大学医局に入る方、大学医局に入らないで市中病院で研修される方の二つでありまして、当院に来られる後期研修医の方は漏れなく総合内科について学びたいという意志を持って来られている方が全員であります。3名と申しますのは、365日1年間、当院の何らかの身分で継続して来ていただいた方と御理解をいただければと思います。延べ22人の差は、管理課長が申し上げたとおり、例えば手稲渓仁会病院の後期研修プログラムから3カ月間うちの病院に来ているとか、札幌市に家庭医療学センターという組織があって、家庭医を養成する組織ですが、ここから9カ月とか6カ月という単位で繰り返し来ております。こういうものを足し上げて先ほどの数字になる、そのように理解しているところであります。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

相馬君:医療体制の充実ということだったので、大変狭い範囲での確認を1点だけ、この時間にさせていただきたいと思います。
決算書の26ページの放射線件数で減少していること、それから、理学療法件数でマッサージ、超短波、SSPのどれも、平成25年度と26年度を比較するとすごい勢いで件数が落ちています。これは、先ほどお話しになったように、整形外科医が充足されなかったのでオーダーとして入らなかったと理解していいか、その点だけ確認させていただきたいと思います。

病院事務長:要素としては、今、委員が御案内の整形外科医の1減というものがないわけではありませんが、一番大きな理由は、やはり患者数の減少だと思われます。患者数の減少割合以上に落ちている部門もありますが、例えばMRIは、ことし更新ですけれども、非常に老朽化しておりまして、最後のほうは余り撮れない状態でした。一般撮影透視CTに関しては、全科で使いますので、整形外科との関連性は特にないかと思います。また、理学療法については、実は運動器リハビリテーションも含めてオーダーは整形外科だけではありません。やはり加齢に伴う運動器リハビリテーションということで内科のオーダーも相当ございますことから、単純に整形外科のオーダーが減って落ちたわけではありません。
ちなみに、マッサージについては、専任のマッサージ師がいませんので、これで大きく落ちているのは間違いございません。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

岡村君:医療体制の関連です。
今回の決算でいうと、入院患者が減っている、手術件数が減っている、そこから見えてくる医療体制にかかわることとしては、例えば、ニーズがなかったのか、単に患者が減ったのか、ニーズはあったけれども、医療体制がそれに応えられる状況になくて、逆にお断りしたり、ほかを紹介したという事例も考えられます。そういう意味では、今回の数字に見えてくる背景として、現場を一番熟知している皆さんは、平成26年度における今言ったような課題をどういうふうに総括しているのか、その辺についてお聞きいたします。

病院事務長:まず、この分析については、この間、補正予算を可決していただきましたので、コンサルタントによる詳細分析を今やっておりまして、このレポートが年内に出ますから、そこから見えてくるものがある程度あるのではないかと期待しております。
先ほど諏訪部委員から、総合内科の評価という御質疑がございました。これは、言い方が非常に難しいですけれども、臓器別専門内科の体制がまだまだ弱いという現実が一方であり、臓器別専門内科の一定程度の充実が外科系手術増に結びつくことは間違いございません。委員が御案内のように、当院で施行できなかったのか、そこまで至らなかったのか、これが大きな問題点の一つかと、私的にはそのように分析しております。
この辺が回り出すと、外科がどんどん活性化しますので、手術件数の伸び代は体制的に十分ありますし、また、医業収益の増加に一定程度の貢献をすることは間違いないです。平成27年度はもう半分来てしまいましたが、とにかく来年度からなどということは言っておられない状況でございますので、所管委員会で申し上げておりますように、毎週、経営会議をやっております。その効果については、残念ながら道半ばの部分はございますが、少なくとも幹部職員の意識は各段に上がっていると私は考えておりますことから、まさに職員一丸となって努力していきたい部分である、そのように考えております。

岡村君:難しいですけれども、ぜひ、努力をお願いしたいと思います。
この後、医療機器のことも聞こうと思ったのですが、ここで、今言ったように、中核病院として患者のニーズはあるけれども、なかなか市立病院で対応できないというのが経営面で大変大きな課題になっています。今、そういう前提でお聞きしますが、例えば、開業医でも、特に総合病院は最新の機器をそろえている病院が周りに随分ふえてきました。そういう中で、江別市立病院も医療機器更新の努力をしていますが、医療機器の購入というのは経営と密接不可分で、ある意味ではもうからなければ機械も入れられませんから、そこは大変難しいと思いますけれども、今の医療機器ではせっかく来た患者を受け入れられない状況もあるのかなと。あるのだとすると、その対策をどう打っていくのか。
それから、お医者さんの問題は、今、事務長がお話しになったとおりですから、そこのところは、難しい課題ではありますが、引き続き御努力いただくということであります。
そうした結果として、病院の診療単価ですが、たしか過去は毎月4万円台を維持されていたかと記憶しておりますけれども、昨今は4万円に到達するのがなかなか難しい数字が出てきていて、医療機器も含めた医療体制の充実が重要だと思います。私は、今の経営状況で最新鋭の機器をそろえるのはなかなか難しい状況にあるのだろうと思いますが、そういう意味では、そこは少し集約化ができるのか、できないのか、私も現場はわかりませんけれども、その精査が必要だと思っています。そういうことで、医療機器のことに関連して触れますと、現在入れている医療機器の使用頻度は、1年間にどのぐらい使われて、費用対効果はどういう状況にあるのか。そこは、先ほど言ったようにきちんと評価することが必要で、その評価の上に立って集約化ということになるのか、ならないのかの課題が見えてきます。
そこでまず、医療機器の使用頻度の評価をしているのか、していないのか、お聞きいたします。

管理課長:医療機器に関しては、各医師あるいはコメディカルの要望があって機器を導入することになりますから、その議論の中では、例えば、この機器を買った場合にとれる点数が何点で、だから幾ら収益が上がって、要するに患者さんが何人ぐらいまで見えるというところまではやっています。それは、院長を初めとしたヒアリングの中で、最終的に導入する医療機器について検討する場合があるので、そういった形をとっています。
しかし、実は、委員から御質疑があったように、結果的に導入した機械をどのぐらい使って、どういうふうにして収益に寄与したか、医師がどういうふうに使用して患者に対して医療を施行したのかというところは、私どもでは吸い上げておりません。ただ、放射線科については、使った機器に関しては、どのぐらいの回数で、どういうことに使っているか、実は独自に数値をとっていますので、今後そういうふうにして使うことは可能かと思いますが、現在はまだそういうふうにしておりません。

委員長(山本君):医療機器に関連して質疑ありませんか。(なし)
議事の途中ではございますが、昼食のため、委員会を休憩いたします。(12:28)

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(13:28)
議事を続行いたします。

事務局次長:恐れ入りますが、質疑の前に、先ほど御答弁申し上げた部分について修正させていただきたい部分がありますので、よろしいでしょうか。

委員長(山本君):はい。

事務局次長:先ほど吉本委員の御質疑にお答えした部分休業と育児短時間勤務についてですが、私が完全に勘違いしておりまして、反対でした。部分休業のほうが、30分を単位として、勤務の最初と最後にとって1日2時間の休業、育児短時間勤務のほうは、先ほど申し上げたように、例えば半日勤務とか、時間で任意に区切ってとる休業のことでしたので、先ほどは完全に反対で御説明申し上げました。制度としては先ほど説明した中身で変わりませんけれども、名称が反対でしたので、大変申しわけありませんが、おわびして訂正させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

委員長(山本君):それに関して、質疑ありませんか。(なし)
それでは、ほかに質疑ありませんか。

島田君:一般会計からの繰入金の関係で教えていただきたいと思います。
平成19年ごろは、大体9億円が繰入金として病院事業会計に入っていたと思います。資料でいうと2ページ目になりますが、平成26年度の決算では、ここに記載しているとおり14億7,600万円、平成25年度が13億8,600万円となっています。
ここで、なぜ9,000万円ぐらい違うのかと見ると、この項目の中で、補助金の中の下の段の在宅診療と地域医療、それから総合内科医関係の経費の部分で、平成25年度はゼロだったのが、平成26年度ではこの数字になっていて、やはりここが一番の原因かと思うのです。
これは、国の基準で認められているものですから、今回、平成26年度で初めてそういうふうに項目が認められたのか、それとも、今までもこの経費の部分があったのか、聞かせていただきたいと思います。

管理課長:決算特別委員会資料の2ページ目をごらんいただいていると思いますが、この中で、先ほども御説明させていただきましたとおり、基本的には、地方公営企業法第17条の2あるいは第17条の3に基づいて、負担金、補助金ということで繰り出し基準によってその大半を繰り出している形になります。先ほど御案内の在宅診療経費、地域医療連携経費、総合内科医養成経費につきましては、平成26年度から、新規で、任意で追加させていただきました繰り入れの項目になります。
市立病院といたしましては、在宅診療あるいは訪問看護については、今の医療制度の改革の中で国が在宅にシフトしてくださいと言う前から在宅診療に努めてきたところであります。ここの部分について、かいつまんで申し上げますと、病床が200床を超える当院の中で行う在宅診療というのは、報酬単価的に収益が非常に厳しいこともございまして、今後も在宅診療を積極的に進めていくためには、収益をもって充てることができない部分について繰り出ししていただきたいということで一般会計のほうにお願いした新たな項目となっています。
地域医療連携についても、普通、地域医療連携室といえば入退院調整ということですが、そのほか、在宅への手厚い処遇等についてもさらに進めていきたいということがございまして、そういった部分についてはそれなりに経費がかかっていまして、こちらについても新規で入れさせていただいております。
最後に、総合内科医の養成経費については、御存じのとおり、一部は北海道からの補助もあって総合内科医養成としての補助金が入っていますが、やはり、なお医師を養成するための各種プログラムを展開していく上では病院の持ち出しもあることから、こちらの部分についても新規で繰り入れをしておりまして、総じて平成26年度から新たに設けた項目となります。

島田君:そうしますと、今後、こういう新規のものが追加になるということは、ふえる要素はあるけれども、減るということは余り見通せないと考えていいのですか。

管理課長:平成26年度の決算の審査ですので多くは申し上げられませんが、平成27年度の予算では、こちらの経費に関して、全額繰り出しではなくて、さらにその半分程度の所要額に変更させていただいて繰り入れさせていただいております。この辺に関しては、時々の医療政策の進展や、こちらの経営状況も関係があると思いますが、そういったことを総合的に勘案した中で繰り入れについて進めたいと思っております。ただ、これは市役所全体の話になりますので、当院からの要求と実際に措置されるかどうかは別になります。こちらとしては、そういったことで繰り入れについて総合的にお願いしていきたいと考えているところであります。

委員長(山本君):繰入金に関連して質疑ありませんか。

相馬君:決算審査ですので、今後のことについてのお答えはいただけないのかと思うのですが、今、繰入金の項目で質疑されていましたので、私も質疑させていただきたいと思います。
平成27年度の決算によってどういう形になるかということは、どの時点で他会計からの繰り入れにするのか、何かその資金を用意するのかということがあると思うのですが、既に平成26年度の決算で4億円近い不良債務が出ていることを考えると、これがどう影響して繰入金に結びついていくのか、お考えなり見通しなり、もしお話しできることがあればお伺いさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

管理課長:また同じことを申し上げて申しわけありませんが、平成26年度の決算審査ですので、なかなか多くは申し上げにくいところがございます。
従前から御説明させていただいたとおり、不良債務の関係については、そもそも、公立病院改革プランでは平成26年度までに不良債務を解消するとお話ししておりました。昨年度、国、北海道とも協議をして、従前の公立病院改革プランは平成27年度までが期間なので、そこまで延ばすことはできませんかというお話をし、延長の協議をしました。実は、そこにいい、悪いはないのですが、既に平成27年度にも入っておりまして、この状況については総務省等にも御報告を申し上げております。当然、総務省側から言われている今現在の話としては、やはり、公立病院特例債8億3,800万円を借りたのだから、公立病院改革プランの終結とともにそこは解決するものであって、それ以上、何も方策はないというふうに言われております。
ですから、そこに対してこれからどういうふうに取り組んでいくのかは、一般会計との調整になりますが、また同じことの繰り返しになりますけれども、現在やっている経営改善の取り組みもございますので、こういったものでまずはきちんと収益を上げる、あるいは、費用を削減する、抑制する、この辺をきちんと履行して、それでもなお、どうにかしなければいけない部分についてどうするかということは、これから一般会計の担当と協議をさせていただく形になると思っています。

相馬君:答えにくいことをお伺いいたしました。
期日というのでしょうか、総務省なりに不良債務ゼロと報告する期限というのは、来年3月になるのか、それとも、決算が出た状態で不良債務が解消したというふうにとるのか、その辺のラインというものがあるのでしょうか。

管理課長:決まっていることとして申し上げると、平成27年度末に不良債務を解消していなければならないということですから、期日でいけば3月31日には不良債務はないですという話にしなければなりません。それを確認できるのはいつになるのかというと、もう少し後で数日後になるかと思います。

相馬君:今、見通しなり期限というのは、いつを基準としているのかということをお伺いいたしましたので、財政再建と言ったらおかしいですが、皆さんの御努力で平成27年度で間違いなく不良債務が解消できるようにしていただきたいし、私どもも御協力できるところは精いっぱいさせていただこうと思っております。
ただ、残すところあと半年を切っているところで、3月31日なり、あるいは決算が出るまでそのまま置いておいて、万が一、不良債務が残りましたとなったときに、一般会計から繰り入れますとか、他会計から繰り入れますというような措置になるものなのかどうか、あらかじめ悪いほうを想定して考える体制に持っていくものなのか、微妙なところだとは思うのですが、その点だけ最後に確認させていただきたいと思います。

管理課長:平成26年度の決算審査なので非常に申し上げにくいのですが、技術的なことをいうと、地方公共団体の予算、経理というのは勝手に何かできるものではございませんので、しかるべきタイミングで何らかの措置をする形になると思います。

委員長(山本君):繰入金に関連して質疑ありませんか。

吉本君:先ほどの在宅診療経費などの3点のことにかかわってですが、新規で、任意で追加した繰入項目ということでしたので、これは、地方公営企業法の絡みで交付税措置される種類のものではないという理解でよろしいのでしょうか。

管理課長:そのとおりだと認識しております。

吉本君:では、それ以外の一般会計繰入金内訳調書の中にあるものは、50%足らずですが、全て交付税措置されるという理解でよろしいのでしょうか。それ以外は、地方公営企業法の中でこういうふうにしなさいというくくりのある事業と理解してよろしいのでしょうか。

管理課長:こちらの繰入金内訳調書にございます積算根拠等は、当院に対する繰り入れの計算の仕方を書いたものであって、地方公営企業法というか、企業会計の繰り出し基準に実はどれだけ支弁するかというのは書いておりません。こういった経費は例えば診療報酬をもって充てることができない経費というような書き方になっているので、それが何分の1とかという書き方は実はされておりません。ただ、それを置いておきまして、その他の経費部分については、いわゆる地方公営企業に対する繰り出し基準に掲載されている項目となります。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。(なし)
ないようでしたら、ほかの事項について質疑ありませんか。

吉本君:御説明ですと、厚生労働省の何かしらの基準があってというお話でしたが、今、国もジェネリック医薬品を使いなさいということでかなり強力にPRしていると思うのですけれども、そういうことも含めて、今回出していただいた平成26年度のジェネリックの数量シェアの31%というのは目標のどの辺に位置しているのか。もっと高い目標があるのか。何となくじりじりと上がってきていて、国の言い方の勢いからすると、もっと高い目標設定があるのではないかという気がしないでもないので、そのあたりは、今の市立病院の後発医薬品の使い方はどの程度の状況なのか、まず、お伺いします。

管理課長:いわゆるジェネリック医薬品の使用に関しましては、平成24年度、25年度、26年度はこの推移ですが、またこれも決算審査ですので話がちょっと外れますけれども、今般行っている経営改善に向けた取り組みの中では、コンサルティングする前から当院が内部調整してきているより大きなものの項目の一つでありまして、ジェネリック医薬品への転換を図りましょうということで、今、作業を進めているところです。実は、これまで、先発薬を使うことのほうが結果的に患者のためにもなるだろうということでやってきております。もちろんそれはそのとおりですが、後発医薬品も効用・効能についてかなり多くの部分がきちんと先発薬に追いついているのであれば、そういったほうに行くのがいいのではないかと、今般、うちの経営状況を踏まえてそういう話になりました。
それから、お聞きしているところでは、平成28年度の診療報酬改定、さらに2年後の平成30年度の診療報酬改定では、平成28年度では60%のシェアを超えていないとペナルティーがあるかもしれない、あるいは、平成30年になると80%に行っていなければだめなのではないのかという話も出ております。診療報酬でペナルティーが起きるようなことではうちの経営も成り立ちませんから、そういったことも考えますと、やはり、全般的な国の医療政策の流れに乗る必要があるだろうということがあって進めているところです。
ですから、この3年はまだそういった作業に入る前ですので、徐々にはふえているけれども、抜本的にジェネリック医薬品へ数値がダイナミックに移行している状況ではないという形になると思います。

吉本君:ジェネリック医薬品を使うことで、患者の負担が少なくなるメリットもあります。一方では、今おっしゃったように、ドクターによってはなかなかちょっとどうだろうと。もちろん患者にもよると思いますが、そういうことがあるかと思いますけれども、全体として医業費用に係る材料費も含めたところでは軽減になると言われております。
今回、参考として出していただいている資料の下のほうに対診療収益比率が出ておりますが、私も、実際には医業費用が下がるのだろうと期待しておりますけれども、この数値だと、これは下がっていると見ていいのか。医業収益に対する割合なので、医業収益が下がれば、当然、比率はそんなに下がることはないと思いますが、ジェネリックを使うことの一つのメリットとして、経済効果があるだろうという判断をしていいのかどうか、この資料ではどうなのでしょうか。

管理課長:診療収益に対する医薬品費というのは、これまでも決算等の審議の中で御説明させていただいたとおり、診療収益が上がると薬品費と診療材料費は比例する傾向にあります。それは、患者数がふえ、医療行為がふえれば、当然、その部分で医薬品やら診療材料がふえるということです。ジェネリックに関しては、ここの部分は材料費と書いておりますので、採用率をある程度上げていけば、当然、この部分は数千万円単位で下がると思います。

吉本君:ジェネリックの状況がわかりましたので、これで終わります。

委員長(山本君):ジェネリック医薬品に関連して質疑ありませんか。(なし)
なければ、ほかの事項について質疑ありませんか。

吉本君:続いて、消費税の影響について、確認程度ですが、お伺いさせていただきたいと思います。
平成25年度と26年度を比較して、5%から8%へということで、3%上がるとこれだけ上がってくるということがよくわかりました。ただ、そもそも市立病院は消費税がこれだけかかっている原因みたいなものは、先ほどちょっと御説明があったかもしれませんが、総収入というふうにおっしゃって、収入になるものに消費税をかけて、それをCにある借受消費税額ということで受け取ることができないので、結局、払う分だけがふえてしまう、そういう理解なのかと思って伺っておりましたけれども、そのあたりのからくりみたいなこともわかりやすく教えていただければと思います。

管理課長:委員の御案内のとおり、要するに、いただいている消費税が少ないから、結局、薬品やその他の物品の調達、それから、委託の発注には必ず8%かかってしまうので、その分はどこにも転嫁しようのないものになっているということでございます。逆に申し上げますと、診療報酬というのは国で決めておりますから、ここには8%を上乗せできません。普通、消費税の精神というのは最終消費者がその税を負担することになっていますが、結果的に、いわゆる控除対象外消費税の分だけについては江別市立病院が最終消費者という形になってしまいます。税の申告上、申告できるものは、Cの欄の借り受け消費税1,770万5,000円と、控除対象消費税額等に書いてある933万円、ここだけが申告のときに出てくる計算数字でありまして、その他は全て何も計算されません。要は、当院で負担する消費税ということになります。

吉本君:今度、10%になる状況かもしれないので、これよりさらに2%、3分の2はまた上がるということがよくわかりましたので、結構です。

委員長(山本君):消費税に関連して質疑ありませんか。(なし)
それでは、ほかの事項について質疑ありませんか。

吉本君:いただいた資料の5ページで、紹介率についてです。
3年間分調べていただきまして、大きな変化はないけれども、紹介率は着実に上がっておりますし、逆紹介率も、逆に下がってしまったことがないような状況かと思います。紹介率の中で、特にどういう状況で紹介されることが多いのかということと、逆紹介率では、紹介された方をまたもとのところにお戻しするというふうに捉えておりますが、逆紹介率の場合は市外が多いので、そのあたりはどういうふうに考えればいいのか、その内訳みたいなことはどういう内容か、教えていただければと思います。

医事課長:ただいまの紹介率、逆紹介率の数値についてですが、この数値を読み解いてみますと、計同士でいいますと、紹介率の約半分が逆紹介率となっています。市外同士を比べますとほぼ同水準でありまして、相違があるのは、見たとおり、市内の値となります。どのようなことで患者が動いているかといいますと、市内の医療機関から紹介された後の転帰としまして、当院で治療を受けて症状が落ちついたところで市内への逆紹介ももちろんありますが、一方、当院で治療を継続する方も多くいらっしゃいます。そうした中で、より病状に応じた検査、治療等のために、高い機能を持つ市外、これはほとんどが札幌市ですが、そちらのほうへ紹介するという形になっております。そういうことで、市内の医療機関から紹介を受けるほどには市内に逆紹介をしていない、市内に紹介しない割に市外への紹介が多くなっている、そのような現状が見てとれると思います。

吉本君:つまり、受診された患者が江別市立病院で一定の治療をされて、さらに高度な治療、特殊な治療が必要だということで、市立病院ではそういう治療をやっていないので、より高度な札幌市の病院を紹介されて、そこで治療を継続される方が12%と多くなっているという理解でよろしいでしょうか。

医事課長:当院の診療科の構成などもございまして、症状によっては市外への紹介が行われております。また、紹介率のほうでは、市外が十数%という値になっておりますが、この中には、市外で高度な治療を終えた後、症状が落ちつき、その後の診療は患者の地元である江別市で担う、そういう形で市外の大きな病院からの紹介が入っております。

吉本君:最後のお話ですと、市立病院がキーとしてに真ん中になっていて、患者の状況によっては市立病院での治療を行って、その後、札幌市などの市外に行かれて、また、札幌市からさらに紹介されて市立病院で今後の治療を継続する、そういう状況があると理解してよろしいでしょうか。

医事課長:紹介、逆紹介の関係で申しますと、患者の症状に応じて委員がおっしゃるような動きとなっていると思います。

委員長(山本君):紹介率に関連して質疑ありませんか。

相馬君:平成26年度は33%の紹介率であったという数字を拝見いたしましたので、実際にどれぐらいの方が受診されて、治療なり入院なりをされたかという数字をお持ちでしたら教えていただきたいと思います。

医事課長:平成26年度の紹介率は計33%ですが、紹介患者としては5,800名ほどおります。紹介率を出すに当たりましては紹介患者数を初診の患者数で割り返しておりますので、初診患者1万8,000名ほどのうちの6,000名ほどが紹介されてきたということになっております。このうち何名が入院になったかに関しては、手持ちでは数字を持っておりませんので、御了承ください。

相馬君:初診の3分の1の方が紹介されて市立病院に転院されているとお伺いしますと、6,000名近い方が、市内の病院から、もう少し治療するために、高度なところなり市立病院の総合内科を受けるなりしたほうがいいだろうという判断で来てくださっているのですね。この方の治療について、どうしているか、あるいは、どこの科にそういう方が多いかというような分析については、資料をお持ちでないという理解でよろしいでしょうか。

医事課長:紹介されてきた約6,000名の患者のうち、紹介された科としては内科、消化器科などが多いです。また、麻酔科も市内で受け入れができる病院がないものですから、率としては高くなっております。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

岡村君:紹介率というのは、先ほど言ったように、中核病院である江別市立病院としての評価が反映されるのだろうと私は思います。ですから、前段で質疑させていただいたように、患者個々人がみずからの選択で市立病院を利用するという体制をつくっていくことも重要です。また、地域の開業医との連携ということも中核病院としての大きな柱で、その一つの物差しとして私は紹介率を大変重要視しています。そういう意味では、私なりの個人的な評価では、まだまだ十分な数字にはなっていないと思っています。
基本的にそんなことをお話ししながら、質疑は、広域連携の絡みで、南空知の近隣自治体病院との連携をやっていまして、大変厳しい中でそういったことにも取り組んできています。その事業に取り組んだ当初の目的として、広域の自治体に私どもの技術や能力を提供するということはもとより、それを通して市立病院への紹介患者をふやしていくということがこの事業の大きな意図としてあったのだというふうに私は記憶しております。
そういう意味で、この間、南空知の近隣自治体病院との連携の効果として、紹介率の数値的なものはどんなふうに推移しているのか、お聞きしたいと思います。

医事課長:南空知地域の連携ということであります。
町立南幌病院に関しては、医師の派遣も行われておりまして、こちらとは紹介、逆紹介で密接な関係を持っていると思っております。平成26年度でいいますと、紹介患者は200名ほど、南幌病院への逆紹介患者は当院から40名ほどとなっております。紹介された後で、当院で治療を継続、あるいは、町立南幌病院以外への他院への紹介などが行われていると思われます。紹介と逆紹介でいいますと、逆紹介が22%ほど少なくなっておりますので、この差につきましては当院もしくは市外での治療が行われているものと考えております。

岡村君:そこで、端的にお伺いします。
平成26年度の決算実績としては、前年度より数字はふえているのですか。

医事課長:町立南幌病院からの紹介、逆紹介の実績ですが、平成25年度においては紹介患者は150名ほど、逆紹介は20名ほどでしたので、平成26年度に向けては増となっております。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。(なし)
ないようでしたら、ほかの事項について質疑ありませんか。

吉本君:先ほどの一般会計のところでも出ましたが、在宅診療と訪問介護の現状について、若干、質疑させていただきたいと思います。
先ほど特定看護師が訪問に入っているということで、在宅診療と訪問看護がタッグを組めばかなり充実した体制になれるかとちょっと期待しております。
そこで、訪問診療では、対象となるのはどのような患者なのかということが一つです。
また、訪問回数自体もふえていますが、これは担当のドクターの外来診療や入院に影響を及ぼさない程度の状況なのか、どのようにお考えなのか、その点についてお聞きしたいと思います。

医事課長:訪問看護の対象となっている患者は、通年でいいますと70名ほどおります。状況としましては、末期がんの方が約4割と多くなっておりまして、また、ほとんどの方が高齢者で廃用症候群や糖尿病、高血圧など慢性疾患の末期患者が多いです。訪問したところでの看護の内容としましては、呼吸不全の方に酸素の吸入を行ったり、胃ろうの手入れやストーマの手入れ、また疼痛管理、尿道カテーテルの留置に関する処置などを行っています。訪問診療に関しては、現在、主体としては3名の医師が当たっておりますが、必要に応じて外来の医師が訪問に入ったりすることもあって、通常の外来診療に大きな影響はないものと考えます。

吉本君:在宅診療を行っている3名のドクターというのは、在宅診療を専任でやっていらっしゃるのか。通常、外来診療とか病棟の入院患者の担当ではなく、3名の方は在宅診療の専属になるのでしょうか。

医事課長:在宅診療に当たっている3名の医師ですが、在宅診療専任ではございません。内科の医師1名が主体となっておりまして、ほかに内科の医師、麻酔科の医師を加えた3名が診療に当たっております。

吉本君:これから地域包括ケアみたいなことも言われてきていますし、具体的になってきている中で、例えば内科のドクターは複数名いらっしゃいますが、麻酔科のドクターはそんなにたくさんの人がいらっしゃるわけではありません。そういうドクターも日常業務に支障のない範囲で行っていらっしゃっていて、訪問診療することによってドクターの負担が特に重くなってくるとか、そういう状況ではないのですね。いろいろな策を使ってドクターの負担を減らし、ドクター本来の業務をしていただきましょうということが、今、病院全体で計画されていると思うのですが、特に麻酔科のドクターとなると特別な治療内容になりますので、その辺の問題は今のところ出てきていない、大丈夫と思っていてよろしいでしょうか。

医事課長:麻酔科医師につきましても、通常の診療に支障のないように、業務と患者の都合などを調整しながら訪問診療を行っております。

吉本君:それから、対象となる患者ですが、訪問看護の場合はステーションになりましたので他院の患者も受け入れていらっしゃっています。そんなにたくさんの患者ではありませんが、ほかの病院の主治医の患者も訪問していらっしゃいます。しかし、訪問診療の場合には、基本的には、当院の入院患者であったり外来患者であったりということでよろしいでしょうか。

医事課長:訪問看護につきましては、表に記載のとおり、当院から訪問を指示されている患者でして、それに比べると少ないですが、札幌市内あるいは江別市内の病院から指示されている患者もおります。在宅診療に関しましては、当院内の診療科からの指示に基づいて診療を行っております。

委員長(山本君):在宅診療に関連して質疑ありませんか。

相馬君:平成24年度から26年度の3年間にわたって、倍とまでは申しませんが、訪問総回数は確実にふえていることと、先ほど、医師は兼務で対応しているということがありますし、科によっては内科だけではない医師が訪問される例もあるとお伺いしております。
そこで、こういう在宅診療について、ここまでがマックスであるとか、あるいは目標値があるということはございませんか。

医事課長:訪問診療、訪問看護につきましては、現在の人員体制などの中で受け入れられる範囲で行っているという現状もありまして、目下のところ、特定の目標値、目標件数は設定していない状態であります。

相馬君:外部評価委員会の資料の中で、実は在宅診療目標値100人という数字が出ていたものですから、平成26年度の訪問総回数914という数字でいくと、初期設定したものに対してほぼ到達するような形で運営されてきたのかなと思って今お伺いしましたが、それについては、こちら側の思い込みだったという理解でよろしいでしょうか。

管理課長:経営健全化計画の中で、多分、行動プランにあった数値をごらんになったと思います。行動プランの中では、当然、経営の質や収益を上げるための方策として前向きにベンチマークを設定しているところですが、特に、在宅診療に関しましては、実際のところ、かなりいろいろな資源の投入が必要になります。そう考えた場合には、先ほどお尋ねがあった部分で限界値みたいなものがあるかという話になると、実はきっとあるのだと思います。しかし、今のところ、そこまで行かない中で在宅診療もある程度実施できておりますから、施設もそうですが、さらにもうワンストップ先に行くことがあれば、そういった院内の人員的な配置についてももう一段階考えなければなりません。そのときには、今こういった状況ですから、経営の部分を全く加味しないでやることは難しいだろうと思います。結局、100人というのは頻度の問題になってきますから、その方のところに月何回行くのかというあたりでは実態がちょっと変わってきているので、単純にそういうふうにすぐには行けないかと思っております。
今後、例えば、在宅支援診療所のようなもので外部へということもにらみながら展開していくことになるかと思うのですが、今のところ、すぐにこちらの在宅診療を大きく拡大するということではなくて、まずは当院に通っていらっしゃる患者に必要な在宅ケアがあった場合は、順次、訪問診療させていただいているというやり方になっています。

相馬君:うがったお尋ねの仕方をして大変申しわけありませんでしたが、市立病院の将来を考えたときに、地元で在宅診療していただける病院があるというのは住民にとって安心だという一つの例だと思っておりまして、こうやって数字が伸びていると考えると、患者も在宅診療をと望まれますし、医師としても、ここまでは頑張れるということで、在宅患者のところに行っていただけると思ったので、質疑をさせていただきました。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。(なし)
それでは、ほかの事項について質疑ありませんか。

吉本君:委員会資料の1ページの患者数等の状況というところで、ちょっと気になるところがあるものですから、1点だけ確認させていただきます。
病床利用率ですが、精神科の病床利用率が一般の病床利用率よりも下がっています。かつては、精神科の病床利用率が一般の病床利用率を底上げしていた時期もあったのではなかったかと思うのです。近くに単科の精神科病院ができた影響もあるか、ないかという話もありましたが、精神科の場合の病床利用率の低下というのは、新しい病院の影響なのでしょうか。もともと、うちはリエゾンの精神科なので合併症の患者を中心にというお話が病院長からありましたが、入院患者の状況などもきっと変わってきていらっしゃると思います。ただ、59床というのは決して少ない病床数ではありませんので、今の精神科の病床稼働率といいますか、利用率といいますか、そのあたりはどういう状況なのか、お聞きしたいと思います。

管理課長:平成25年度については、精神科の病棟もかなりいい病床利用率だったものですから、平成26年度予算もそういったことを見越しての予算でした。今の状況を申し上げますと、精神病棟に関しては、患者の状況がやはり複雑多様化していることがあります。聞き取りしたところでは、当院は大体4人病床になっておりますが、4人で処遇できない方が多くなってきて、個室でなくても1人でしか入れない状況になって、結果的に4人の部屋にお1人だけ処遇しなければならないことがふえてきておりまして、実質的にベッドはあいていても、病棟の管理体制等としてこれ以上受けられないということになっているので、今、病床利用率は非常に厳しい状況のまま推移していると聞いております。

吉本君:今、精神科疾患の患者もそうですが、全体として施設から在宅へ、施設から地域へという流れだと思います。今のお話ですと、要するに、市立病院の場合は個室でなければ対応できないような患者を多く受け入れている、そういう状況なのだという理解でよろしかったでしょうか。

管理課長:とりわけ症状が重い方だけを選んで入院させていることはないと思うのですが、状況としてそういうふうになってきているのだと理解しております。

委員長(山本君):病床利用率に関連して質疑ありませんか。(なし)
なければ、ほかの事項について質疑ありませんか。

諏訪部君:それでは、資料を出していただきました電子カルテ化等の導入状況について、何点かお聞きしたいと思います。
まず、電子カルテは、2年間にわたって大変な作業をやっていただいたと思いますが、システム全体のセキュリティーという意味で、病院の中でクローズされているシステムなのか、どこか外部とつながっていて、セキュリティーという意味で攻撃を受けたりするようなことはないのか、まず、セキュリティーの関係をお聞きしたいと思います。

病院情報システム課長:電子カルテを中心としたシステムのセキュリティーということでございます。
まず、電子カルテを利用するに当たりましては、各利用者にIDやパスワードを付与しており、これで管理されておりますので、いつ、誰が入ってデータを使ったかというのはきちんと管理されていることになっています。それから、外部からの侵入というお話ですけれども、この一連のシステムを全てつなぐネットワークは、有線と無線がありますが、いずれも外部から遮断された状態でネットワークを構築しておりますので、外部から侵入することはございません。それから、その中にあるデータについても容易に取り出すことができないようになっています。

諏訪部君:電子カルテのシステムをつくるに当たって、今まである検査システムのようなものと、新しく導入されたシステムもあります。新しく導入する場合には電子カルテシステムに合わせて情報のやりとりの調整ができると思いますが、今まであるものを電子カルテシステムにつなげていくことに関して、今、そこでそごがないから無事に動いていると思いますけれども、どのように注意して行ったのか、教えていただきたいと思います。

病院情報システム課長:新規導入のシステムと、既存のシステム化されていなかったものがあって、システムにデータをどう載せていくかというお尋ねかと思います。
まず、新規については、委員がお話しのとおり、新たにデータを載せていく形になりますので、もちろん、部門の新システム、それから電子カルテのほうにうまく接続するように最初から構築されます。既存のシステムとなりますと、例えばお薬のシステムとか、あるいは検体検査のシステムとして入っていたものがありましたが、こちらについては、データ移行という形で、もともとあるシステムのデータを取り出し、新しいシステムにきちんと適合するように、必要な情報を加えるとかデータを組み直した上で新しいシステムに移しかえ、そごがないように稼働前に十分確認した上で稼働するようにいたしました。

諏訪部君:それから、電子カルテシステムの容量というと言葉が適切ではないかもしれませんが、患者1人に対して物すごくたくさんの情報を持たせているかと思うのです。間違いだったら指摘していただいて構いませんが、大体、患者の数がどのぐらいふえても大丈夫とか、あと何年ぐらいは大丈夫とか、そういう場合には追加ができるのかとか、容量というと雑な聞き方になりますが、その辺を教えてください。

病院情報システム課長:システム的に、カルテに記載される全ての項目はコンピューター上のデータとして取り扱います。1患者当たりどのくらいのデータになるかとなりますと、患者の御病気といいますか、症状や、それに伴って処置されるさまざまなお薬とか検査とか、いろいろなものが載る関係で、一概にここまでのデータということは持ち合わせておりません。ただ、画像でしたら、相当高精細なものであればそれなりの容量を持ちますので、検査を重ねればそれだけの容量のものが入ってくることにはなろうかと思います。
容量に関してですが、今時導入したシステムにつきましては、最初から5年以上使うことを想定して設計しております。今の当院の患者の状態で最大5年以上のデータを蓄積できるように設計しておりますので、基本的には、次のハードウエアの更新まで、機械そのものに問題が発生しない限り、増設しなくても運用できるようになっていると考えております。

諏訪部君:それから、システムを導入していくと、必ずヒューマンエラーが想定されると思っております。システムがかなり大きいですし、かかわる方たちも物すごく多いですし、これだからこうというのはすごく難しいと思うのですが、ヒューマンエラーをなるべく減らすために何か行っていることがあればお聞きしたいと思います。

病院情報システム課長:もちろん、システムはあくまで機械でございますので、実際に診療、処置、各種検査を含めて、当然、患者とそれぞれの医師、看護師、医療スタッフが向かって行うことが基本となります。ヒューマンエラーという意味でいえば、人が起こすエラーをどうやって防いでいくかというところで、医療安全のお話にもつながります。つまりシステムだけでは言えない部分もあります。
ただ、今回入れたシステムに関して部分的に御説明させていただきますと、例えば投薬に関するチェック、あるいは、患者が持っているアレルギーのチェックなどは、システム上で情報がありますので行えるようになっています。それから、薬剤とかスタッフの名前をバーコード化しておりますので、どの患者に、誰が、何の薬をと、3点認証といわれておりますが、これもシステムを導入することで行えるようになります。もちろん、今までも人間による確認はされておりますが、システム側のサポートがより強力にされることで医療安全が向上しているという部分はございます。

委員長(山本君):電子カルテ化に関連して質疑ありませんか。

相馬君:2年間にわたる導入状況について詳しく一覧を見せていただきましたが、まず、1点目としては、パッケージソフトウエアの利用を前提に、病院に必要なものを選定したということで、多分、各科や看護師たちと検討されたと思いますけれども、どれくらいの割合というのでしょうか、全体のシステムを1とすると、今回、市立病院独自とし、入れたもののシステムというものを数字としてあらわすことが可能ですか。

病院情報システム課長:資料がございますが、パッケージソフトウエアを導入することを前提に、院内では、平成25年4月から、次期医療情報システム導入検討委員会の中で、医師、看護師、診療技術部の方たち、それから事務方も入りまして何回も話し合いを重ねてきました。その前提として、パッケージ、つまりメーカーから提供される仕組みを利用しようというところがありまして、これは、今回入れるときに、そのパッケージを使うことでそのメリットを最大に出そうというのが導入の一つの手がかりというか、目的になっていました。というのは、パッケージで提供されていれば、何らかの制度改正なり法改正が行われたときに、メーカーが変更したものをパッケージのまま入れかえることで対応が可能ですが、ここにカスタマイズと呼ばれる病院独自の変更、改造を重ねていますと、その部分に関しては別の作業であったり、あるいは、改正したパッケージの仕組みとうまく適合しなくて動かないおそれも出てまいります。そういうことで、今回の導入に関しては、基本はパッケージソフトを入れるということで導入を完了しております。

相馬君:ことしの2月に正式運用を開始したというのでしょうか、全て切りかわったと思いますけれども、この2月から、ふぐあいに対する体制とか、あるいは、使用するそれぞれの各科の方たちが戸惑うようなことに対してこの会社からサポートはあったのか、それとも、病院側として練習を重ねてきたので、2月以降は特別なサポートをしていないのか、そのサポート体制についてお伺いしたいと思います。

病院情報システム課長:導入メーカーのサポート体制でございます。
システムの数では、30以上のシステムがございます。これは、同じメーカーのものもありますが、各部門で入れているもので、それぞれ違うメーカーのものもございます。ですから、稼働後のサポートについては、窓口を一つにしてそこに問い合わせ、依頼等をすることによってサポートを受けられるようになっております。
また、スタッフが戸惑うかどうかというお話ですが、この表にもありますように、稼働の前の8月ぐらいから50回以上の研修を行いました。これは講師を交えての研修ですが、それ以外にも、常に電子カルテの端末をさわれるようにしておきまして、日々のリハーサルを各部署でやっていただいている状況です。それから、稼働前の3カ月につきましては、全体で実際に模擬の患者を入れてリハーサルをするなど、2月1日の稼働時に混乱を生じないようにスタッフ一丸となって準備してきた経過がございまして、2月1日の運用時に大きな混乱はなかったという認識です。もちろん、稼働時の1週間程度は、各メーカーのスタッフがそのまま現場に配置されまして、何か発生したときに対応をしていただけるような体制をとっておりました。

相馬君:電子カルテ導入ということで、これまでもそれぞれの委員会の中でもお伺いしてきておりますので、最後に、この稼働によってどういう利点が見えているのかということをお伺いしたいと思います。

病院情報システム課長:2月から半年近く稼働しておりますが、まず、従前は紙でカルテを運用しておりました。これが全て電子化されたわけでございますが、そうしますと、今まで手で書いていたものをパソコンで打ち込むことによって見やすい情報となり、これがコンピューターに蓄積されていきます。そういう見やすい情報がスタッフ間で瞬時に共有されるようになりました。それから、紙ではありませんので、どこか1カ所にあるときにもほかのところで見られないということもありませんので、端末のあるところでは、権限によって違うところはありますが、資格がある者であれば誰でも今の患者の情報を見ることができるようになったということが大きなメリットの一つです。それから、三十数種の部門のシステムが入っているとお話ししましたが、例えば、放射線の検査で撮影が行われれば、瞬時にその結果を電子カルテに張りつけて見ることができます。今まではフィルム等を搬送していた手間がなくなったとか、あるいは、血液検査などのデータも瞬時に反映されて、それを時系列に並べて画面上で見ることができるとか、グラフ化することもできますので、患者に対する説明のしやすさも上がっているのではないかと思っております。それから、先ほど申し上げたように、医療の安全性の向上という意味で、各種チェック機能がコンピューターでサポートされるようになりましたので、安全性の向上も大きなメリットではなかったかと思っております。

委員長(山本君):電子カルテ化に関連して質疑ありませんか。

諏訪部君:今、メリットの話があったので、デメリットは何かありましたか。

病院情報システム課長:デメリットという言い方が適切かどうかわかりませんが、2月1日の稼働時は、先ほども申し上げましたように、運用上の大きな問題は発生せずに稼働したと考えております。しかし、稼働後に業務を進めていく中で、電子カルテを使うに当たっては、再度、共通認識を持ったほうがいい項目、要素が幾つか出てきましたので、そちらについては、取り扱いの共通化をすべく4月から話し合いを行っておりまして、近々、そういった共通的な運用のマニュアルを作成することになっておりますので、そちらで解消されると考えております。それから、ほかにも現場レベルでは部門間でいろいろ調整が必要な項目などの話が出てきております。こちらにつきましても、現場レベルで検討するワーキンググループ的なものをつくりまして、そこで解決策を考えながら組織的な解決に取り組んでいきたいと思って、今進めているところであります。

病院事務長:追加で申し上げます。
今、内部的な話を病院情報システム課長からさせましたけれども、所管委員会でも、電子カルテ化にしたことで患者への実効的な効果というのがないと、やはりまずいのではないかという御議論がございました。そして、実際に、今、病院情報システム課長がるる説明した中で、情報がデジタル化されたことによって患者に対する医療の質の向上とか安全性が飛躍的に高まったということは論をまちません。紙の段階では、物によっては判別できないような書類もありましたが、全てデジタル化されることによってそういったことは一切なくなったというのは大きなメリットです。将来的なことを言いますと、先ほど言いました地域連携、あるいは、国の将来的な医療のデータ化を考えますと、今のうちから電子カルテ化しておきませんとついていけなくなることもありますので、この辺はむしろ必然だったのかなと思います。
ただ一方で、患者の声などを聞いておりますと、電子カルテになったことによって手順が全部簡略化されたわけではなく、紙から電子化になったことで手順を踏まなければならないことも実際は出てきております。特に、会計周りは、操作がなれないことと相まって、会計時間が延びたというお叱りは正直言って受けていることがあります。また、科によって、短くなったという御評価をいただいている科もあれば、非常に長くなったという御評価をいただいている科もあります。この辺は、病院情報システム課長のほうからもありましたが、今、鋭意、見直しをやっておりまして、随時、ブラッシュアップをしていかないとよりよいものになりませんので、そうしたことを真摯に受けとめて、患者へのより実効的な効果が出るように我々は工夫していかなければならないと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

岡村君:事務長から答弁された後に質疑をするのはどうかと思いますが、もちろん、今、答弁されたことを含めて、業務の効率化を通して患者にメリットがどう反映されるのかということを大きく期待しています。
そういう中で、ぐあいが悪い患者が待っていることのつらさというのは、元気なときには私たちは余り感じませんが、ぐあいが悪くなると、本当に待っている時間の長さというのは大変な苦痛だとかねてから言われております。そういう意味では、待ち時間がどこまで短縮されるのかと。もちろん、今はまだ導入されて稼働したばかりですから、逆に使い勝手の面でスムーズにいかなくて、今まで以上に待ち時間が長くなったということもいっときはあるのかもしれません。しかし、これからは、そういったところで効果が発揮されるということを私は大きく期待しております。
ただ、これを数字で示せというのはなかなか難しいのかもしれませんが、今回、導入されてまだ半年しかたっていない実体験の中で、目標として持てる部分でいえば、待ち時間に限っては、皆さんは何分ぐらいを目標に考えていらっしゃるのか、お示しいただきたいと思います。

病院事務長:定量的に何分短縮というのは非常に言いづらいです。というのは、各患者によって全て流れが違います。定番的に慢性疾患で繰り返しお越しになる方、例えば1カ月に1度、お越しになるような患者の精算までの時間を例えば20%短縮するという目標は立てられると思います。しかし、例えばレントゲンも撮ります、生理検査もします、検体検査もします、何もやりますということになりますと、患者が回っていって検査をする時間はどんなことがあっても物理的に短縮できませんので、この辺の組み合わせをどうするかということが実は研究課題になっております。
というのは、この間、地域医療連携室のほうから報告があったことですが、外部の医療機関がうちの機器を利用することが前からございますけれども、これは、診療報酬の請求でいきますと、外部の医療機関が請求するので、うちから請求するわけではありません。うちは外部の医療機関に使用料をお願いするだけで、患者は特にうちの医事を通る必要は今までなかったのです。しかし、今回、患者がその検査機器のところに行くトリガーをどこかで引かなければならないので、窓口に寄らなければならなくなっていたのです。それは変だ、逆に長くなっているだろうという御相談がありまして、それは、早速、改善を図ったところであります。
そういったように、我々の気がつかなかったところで外から御指摘を受ける、むしろそのほうが確実だと思っていたところが、結局、すごく不便になって評判が悪くなってしまったというようなことも多々あります。この辺については、随時、見直してブラッシュアップしていくしかないと思っております。

岡村君:最後にしますが、今回、電子カルテを導入したことによって、ここにも示されているように、システムが機能的に発揮されていくことを期待しておりますけれども、医療機器という課題でいうと、今回の決算書では24ページに資産取得の概況が書かれていまして、一番最後に、約3億9,000万円、医療情報システム機器という部分がございます。また、同じ資料の29ページの重要契約のところを見ますと、医療情報システムにかかわる機器というものが何種類か書かれておりますが、今回の電子カルテにかかわる機器というのは1機ではないですね。いろいろな機能がありますから、それを1機で全部を包括的に機能しているとは私はちょっと考えられませんので、ここの契約の資料の関係を含めて、どういう機器で構成されているのですか。

病院情報システム課長:電子カルテ等のシステムに係る機器の導入ですが、平成25年度、26年度に分けて導入いたしております。主に電子カルテを中心とした部分と既存でシステム化されている部分については平成25年度に導入を済ませておりまして、残る部分を平成26年度にこういう契約で導入したという経過がございます。平成26年度の内訳の中で大きなものは、29ページの契約の下から7番目と8番目にある医療情報システム機器で、そちらのナースコールシステムと画像情報管理システム等となっているところです。そのほかに、そこから三つ下のナーシングカートの購入も大きな項目となっております。

岡村君:特に画像の部分でいうと、3億円を超える大きな契約ですが、ちなみに、これは耐用年数が何年の機器ですか。

病院情報システム課長:画像診断あるいは各種の検査システムの表のほうに書かせていただいておりますが、これらのシステムを含めまして、この2カ年で入れた分につきましては、前提条件として6年間は使えるものということで業者から提案をいただいておりますので、耐用年数としてはその期間であると考えております。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。(なし)
ないようでしたら、ほかの事項について質疑ありませんか。

諏訪部君:病院から出していただいた決算特別委員会資料の中で、道内の他の公立病院の決算状況です。
最初に御説明がありましたように、会計の処理の仕方が変わったので不良債務が出ている市が大変ふえたということでしたが、それにもかかわらず経常利益が出ている市が五つあるということです。病床の数も看護の体制もさまざまですから一概には言えないのかもしれないのですけれども、どういうところで経常利益が出ているのか、そういう分析などはされているのでしょうか。

管理課長:先ほども申し上げましたとおり、この資料は、各病院における平成26年度病院事業会計の決算結果を集計したものです。実は、これが出てきたのはつい最近でありまして、その団体がどのような取り組みの結果、このようになっているか、その詳細はまだ確認しておりません。実際にどういった部分が経営状況的に好転しているのかというあたりは、病院同士での会議もございますので、その中でまた確認してまいりたいと思います。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。

相馬君:平成26年度市立病院施策展開方針報告書の文言の説明だけ確認させていただきたいので、お伺いいたします。
先週土曜日に行政評価の外部評価委員会がありまして、これではないのですが、選ばれたさまざまな施策について、市民が委員になられて評価される場に一緒にいさせていただきました。そのとき、様式は違うのですが、ここに出されたそれぞれの担当課が書いた文書だけが唯一の判断材料であって、ヒアリングが必要であれば特別に申し出てヒアリングをしていただく、担当課がたまたまわかったら答えることができるということで、基本的には担当課からの説明ということでした。
そこで、市立病院として外部向けに出すときに、真ん中にある03-02健康づくりの推進と地域医療の安定という文言について、診療収益が減ったのは診療報酬改定の影響等、それから、消費税改定と電気料等の費用の増加があって収支不足となったとあります。今回の事業会計の中でも、入院患者が予想よりも極端に減ったので診療報酬が減ったということは事実だと思いますが、これは江別市だけの状態なのか、それとも、全道、全国の診療報酬自体がこうなのか。江別市だけではなかった部分とか、あるいは、電気料の値上げ等費用の増加というところがクローズアップされています。しかし、電気代の費用についてはさっき1,500万円増加しましたとなっていましたが、灯油代は500万円減っているのです。そうやって考えると、費用について突出して電気代が多くなりましたという書き方に対して、これは市民向けの説明として精いっぱいだったのか。精いっぱいだからここにお書きになったと思うのですけれども、私はどうも電気代1,500万円だけではないのではないかという思いがあるものですから、一つお伺いさせていただきます。
江別市の平成26年度の病院決算を振り返ると、さっき言ったように、患者が減ったこと、それから、電気代が上がったこと、消費税が加算されたことが不良債務が出た大きな理由として捉えていいということでよろしいのでしょうか。

管理課長:個別に項目を突き詰めていけば、決算書にあるとおり、経費は各科目に振り分けられていますから、ここはこういう理由で増減しますということはやはりあります。
ただ、今回、とりわけ私どもで説明するとすれば、あすの診療収益が上向くのか、下向くのか、努力はしているものの、結果はあけてみなければわからないのが病院事業の姿ですから端的には言いにくいのですが、外的要素で影響したものは電気代であり、消費税なのです。あとは、我々の収益の集め方、あるいは、内部の組織の動き方を見ていけば、こういうところは幾らぐらいかかるとか、ここはもしかしたら抑制できるかもしれないとか、コントロールの可能なところはあるのですが、外部の要素として一番大きいのがその二つだったと御理解していただきたいと思います。よろしくお願いします。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。(なし)
なければ、ほかの事項について質疑ありませんか。

岡村君:途中経過なので決算審査をはみ出す可能性もありますが、平成26年度の途中経過という意味で聞かせていただきます。
経営健全化計画の中でも収益の向上という課題のために、さらには、病院の経営健全化評価委員会のメンバーの皆さんからも意見が出ているDPC導入です。これについては、今現在、検討中というふうに理解をしています。
この検討については、当初から、導入するに当たってのメリット・デメリットをきちんと見定めて最終的な判断をしたいというのが基本的な考え方かと思いますが、この間、そして、平成26年度はどんな検討がなされたのか、さらには、その結果として、どんなメリット・デメリットが課題として浮き彫りになっているのか、さらに、見通しとしていつごろ導入するか、しないかの判断がなされるのか、その辺についてお聞きいたします。

管理課長:まず、平成26年度分については、収益の増加策として何を捉えて、どうしてきたかというところでお話しさせていただきたいと思います。
実は、DPCについては、平成26年度は、比較検討するということを機関決定しておりませんでした。平成26年度は、まずは収益をきちんと上げましょう、そのためにできることとしてコストをきちんととるということです。要は、診療報酬で算定できるものを漏れなく全部とるという作業について、昨年、平成26年度の11月以降に号令をかけ、内部で調整し、それぞれが費用をとれているかどうかの確認を始めたところです。
平成26年度はそういったことで進めてきたのですが、結果、なかなか収益が上がらず、かなり収益が上がらなかった月もありました。これはもう決算の話ではありませんが、そういうことを考えていったときに、平成27年度に入るときには、やはり、出来高で個別にコストをきちんと拾って算定していくのがいいのか、全体的に病名別に包括的に収益を上げたほうがいいのかという議論になりました。その辺があって、それではということで、昔、一度、仮試算して、多分、うちはDPCには向かないだろう、収益がプラスにならないだろうという話だったのですが、本当にそうだろうか、これからいろいろと医療制度が変わる中で、それでもなお出来高でやり続けるという観点はちょっと上に置きながら、現在はどうなのかという調査もしなければだめだという話になったのがこれまでのことです。
これからの作業としては、実際のところ、もうすぐ業者から比較した結果が出てくると思いますが、それを踏まえて、これをどうするか院内で決定していきます。もし平成28年4月からDPCを導入するならば、9月30日までに申請行為をしなければなりません。ですから、今、委託業者から出てくる比較材料と当院の分析状況を踏まえて、では、どうするのかというところを決定していかなければなりません。今、病院はそういうことになっております。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。(なし)
ほかの事項について質疑ありませんか。

岡村君:先ほど相馬委員からも発言がありましたが、施策展開方針報告書をつけていただきました。ただ、ここのページ全体を構成しているのは、多分、市立病院だけでなく、健康福祉部、保健センターの分野のほうがかえって多いのかなと思います。
そこで、市長は、今回の改選に当たり、大きな柱として健康都市えべつということを標榜して、今、努力していると思いますが、とりわけそこに合致する項目に健康だと思う市民割合というのが載っています。しかし、それを見ると、残念ながら平成26年度は下がっています。これは、病院の経営面からいうと痛しかゆしですが、逆に言えば、これが上がっていけば病院にかかるニーズは減っていくことになりますからなかなか難しいですけれども、市民が健康であるということは大事であります。
そういう中で、ここだけをわざわざつけたわけでないから何とも言えませんが、これを委員会資料につけた皆さんの意図するところと、それに対してどういうふうに努力していくのか。はっきり言うと、ここは市立病院の項目ではないと読み取っていいですか。

管理課長:院内で行っている一連の事業とか施策の評価というか、施策の結果報告書の体裁についての手順だけ説明させていただくと、うちの施策展開としては、地域医療と市立病院の経営の安定となっています。役所的な言い方できっちり分ければ、後段の市立病院経営の安定部分が我々の施策目標になります。ただ、当院の院長も講演をやると健康寿命のお話をさせていただいておりまして、やはり、全般的には市民の皆さんが健康でおられるのが一番よくて、そうすると、市立病院の収入は減るけれども、国保の給付費が減るという効果も全体ではあるかもしれません。
そういうことで、我々は、さっき言ったように市立病院経営の安定の部分だけをそこに書かせていただいております。なぜ、それがここに出ているかという話は企画政策部に聞かなければなりませんが、我々の目指しているものはあくまで経営をきちんと立て直すことで、そのことを目標にして一連の文章を書かせていただいております。

委員長(山本君):関連して質疑ありませんか。(なし)
なければ、ほかの事項について質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
市立病院退室のため、暫時休憩いたします。(14:58)

※ 休憩中に、理事者質疑項目の有無を協議

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(15:00)
病院事業会計について、理事者質疑項目はなしと確認してよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
次回の委員会は、あす15日火曜日の午前10時より開催いたします。
以上をもって、本日の決算特別委員会を散会いたします。(15:00)