予算特別委員会 平成27年3月19日(木)
(開会前)
※ 日程確認
(開 会)
委員長(星君):ただいまより、予算特別委員会を開会いたします。(10:00)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、当委員会に付託されております議案22件及び陳情1件について質疑が終了いたしましたので、次第に記載の順に結審を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。(異議なし)
御異議なしと認め、そのように確認いたします。
なお、傍聴希望者がおり、入室を許可したので報告いたします。
暫時休憩いたします。(10:00)
委員長(星君):委員会を再開いたします。(10:02)
これより、付託案件の結審を行います。
討論・採決を、順次行ってまいります。
初めに、議案第4号 江別市教育委員会教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の全部を改正する条例の制定について、議案第5号 江別市特別職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について、議案第6号 江別市教育委員会の教育長の職務に専念する義務の特例に関する条例の制定について、議案第7号 江別市特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第8号 江別市表彰条例の一部を改正する条例の制定について、以上5件を一括議題といたします。
これより、議案第4号ないし議案第8号に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
森好君:議案第4号 江別市教育委員会教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の全部を改正する条例の制定について外、計5件の議案について反対する立場から討論いたします。
今回の条例改正は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正による条例制定であります。
教育は、教育者と子供との人間的な触れ合いを通じて行われるもので、自由と自律性が欠かせません。政治権力による教育内容への介入、支配を厳しく戒めていることは、最高裁での憲法判断として確立しています。
今回の法律改正は、戦後一貫して教育の独立性を重視してきた教育委員会制度を根本的に改悪することにつながります。首長は、教育目標や方針を通じて、教育行政全体に影響力を持つことになります。これまでは、教育施策を審議する場は教育委員会であり、そこに首長が直接介入しないことで教育行政の独立性が保たれてきました。
条例案の問題点として、第1に、教育委員長と教育長を一本化し、新教育長を置き、首長が新教育長を直接任命することになります。
第2に、首長に総合教育会議の設置及び教育大綱の策定を義務づけ、その大綱は政府が策定する教育振興基本計画を参酌することが求められます。本来は教育委員会に決定権があった教育政策の基本事項が、首長が招集する総合教育会議において、国の方針のもとに首長が大綱を決め、それを教育委員会が具体化する仕組みがつくられます。
また、教育長が教育委員会を指揮・監督するという権限を奪い、首長任命の自治体幹部である教育長が教育委員会の長となる中で、教育委員会の独立性が損なわれます。子供たちが自由に学び、伸び伸びと成長していくためにも、教育委員会が教育の自由、自主性を守る本来の役割を果たすためにも、教育への政治介入支配は許されません。
その立場から、議案第4号、議案第5号、議案第6号、議案第7号、議案第8号について反対とする討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。
角田君:議案第4号 江別市教育委員会教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の全部を改正する条例の制定について、議案第5号 江別市特別職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について、議案第6号 江別市教育委員会の教育長の職務に専念する義務の特例に関する条例の制定について、議案第7号 江別市特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例の制定について、議案第8号 江別市表彰条例の一部を改正する条例の制定について、以上5件に対し、賛成の立場での討論を行います。
これら5件は、平成26年6月に、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、地方教育行政における責任の明確化、迅速な危機管理体制の構築、首長との連携強化を図るとともに、地方に対する国の関与の見直しを図るため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正が行われ、平成27年4月から新たな教育委員会制度に移行されることに対し、本市においても新たな制度に円滑に移行するための基盤を整えておく必要があることから、関連する条例の整備を行おうとするものであります。
今回の法改正は、これまでの教育委員会制度において、教育長等の権限の範囲が不明瞭、スピード感の欠如、議論そのものに対するチェック不足、委員会の形骸化等の問題点が指摘され改革が求められてきた中で、解決を図るべく実施されたものであります。
教育長を首長が任命することにより、任命責任が明確化、または、教育委員長と教育長が一体化されることにより、第一義的な責任者が教育長であることが明確となり、迅速な課題への対応が期待されます。
教育長は、その事務の管理、執行状況について教育委員会へ報告することの義務化、教育委員の定数3分の1以上からの会議の招集の請求に応えなければならないなどチェック機能が強化され、加えて、議事録の作成、公表も義務づけ、透明化も図られております。
また、首長と教育長が対等に協議、調整を行う総合教育会議を設置することとなり、首長と教育委員会が協議の上、首長が策定するものと定められた教育や学術、文化の目標や施策の根本的な方針である大綱の策定、教育の条件整備など重点的に講ずるべき施策、児童生徒の生命、身体の保護等、緊急の場合に講ずるべき措置を検討するとともに、原則公開による透明性の確保、調整結果については首長及び教育委員会の尊重義務を課すなど、民意を反映した自治体トップと教育行政を執行する教育委員会の連携が図られております。
当会派は、これらの改革の意図と制度改正内容に対し十分に賛同するものであり、さらに、問題点が指摘されている事項についても、解消が図られるものと判断するところであります。
最後に、制度改正については、さまざまな視点により論議があることも理解しておりますが、まず、今回の法改正による制度改革への対応は、教育現場への影響も考慮し、江別市としても粛々と実施することが求められることは言うまでもありません。
よって、議案第4号、議案第5号、議案第6号、議案第7号、議案第8号の5件に対し、賛成するものであります。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。(なし)
これをもって討論を終結いたします。
引き続き、議案第4号ないし議案第8号を挙手により一括採決いたします。
議案第4号ないし議案第8号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手多数であります。(森好委員以外挙手)
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第10号 江別市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてを議題といたします。
これより、本件に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
森好君:議案第10号 江別市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について、反対する立場から討論を行います。
昨年8月7日、人事院は、国家公務員の給与制度の総合的見直しについて勧告し、それを受けた総務省からの通知により改正するものであります。
人事院は、国家公務員給与について、民間賃金と比べ公務員の給与水準が依然高い、特に50歳代後半層において公務員の給与水準が民間給与を上回るとして、地域間の給与配分の見直しや世代間の給与見直しを勧告しました。
江別市は、給与所得については人事院勧告を尊重し、国家公務員に準拠することを常としてきました。今回の改正もそれに準じたものです。
若年層の賃金水準確保、期限つきであるが、現給補償の措置、管理職員特別勤務手当など、評価できる点もあります。しかし、50歳代後半層の給与水準を行政職給料表の水準で2%引き下げるとする改正内容もあります。
50歳代は、子供の教育費などの経費が膨らむなどの時期でもあり、暮らしに余裕がある状況ではありません。それを恣意的につくり出した格差を用い、政府・自民党の意向に迎合したものであり、また、職員の士気の低下を招くものでもあります。
給与制度の総合的見直しは、地方の公務員の賃金引き下げにとどまらず、地場中小企業労働者と地域経済に大きな打撃を与え、景気回復に逆行することにもつながります。
以上のことから、議案第10号 江別市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定についての反対討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。
干場君:議案第10号 江別市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について、原案のとおり賛成する立場で討論いたします。
今回の条例改正は、平成26年度の人事院勧告により、国が民間賃金の水準をより的確に公務員給与に反映させるべく見直しがなされ、平成27年4月から実施が決まった内容に準拠しています。本市でも、企業職員を含む江別市職員の給与に関連する条例を一括して改正しようとするものです。
勤務地が東京都特別区内である職員の地域手当の支給割合を引き上げ、管理監督職員が災害への対応等で勤務した場合に特別勤務手当を支給、平成22年から実施していた一部の職員に対する減額支給措置の廃止などのプラスの面と同時に、50歳代後半層の給与表の水準を約2%引き下げるというマイナス面もあります。
しかし、人事委員会を持たない本市は、従来から人事院勧告を尊重し、国の制度に準拠して給与の見直しを実施してきた経緯があり、今回の改正も総合的に適切な改正と判断し、原案のとおり賛成の討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論はありませんか。(なし)
これをもって討論を終結いたします。
引き続き、議案第10号を挙手により採決いたします。
議案第10号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手多数であります。(森好委員以外挙手)
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第11号 江別市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定についてを議題といたします。
これより、本件に対する討論に入ります。
討論ありませんか。(なし)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第11号を挙手により採決いたします。
議案第11号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手全員であります。
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第12号 江別市手数料条例の一部を改正する条例の制定についてを議題といたします。
これより、本件に対する討論に入ります。
討論ありませんか。(なし)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第12号を挙手により採決いたします。
議案第12号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手全員であります。
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第13号 江別市子どものための教育・保育に関する利用者負担額等を定める条例の制定について及び議案第14号 江別市児童福祉施設設置条例の一部を改正する条例の制定について、以上2件を一括議題といたします。
これより、議案第13号及び議案第14号に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。(なし)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第13号及び議案第14号を挙手により一括採決いたします。
議案第13号及び議案第14号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手全員であります。
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第15号 江別市墓地条例の一部を改正する条例の制定についてを議題といたします。
これより、本件に対する討論に入ります。
討論ありませんか。(なし)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第15号を挙手により採決いたします。
議案第15号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手全員であります。
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第18号 江別市普通河川管理条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第19号 江別市準用河川流水占用料等徴収条例の一部を改正する条例の制定について、以上2件を一括議題といたします。
これより、議案第18号及び議案第19号に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。(なし)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第18号及び議案第19号を挙手により一括採決いたします。
議案第18号及び議案第19号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手全員であります。
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第26号 平成27年度江別市一般会計予算を議題といたします。
これより、本件に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
森好君:議案第26号 平成27年度江別市一般会計予算に反対する立場から討論をいたします。
本年は、第6次江別市総合計画、えべつ未来づくりビジョンの2年目でありますが、市長改選期であることから骨格予算として位置づけています。
大型公共事業の継続として、学校耐震化、新栄団地建設、保育園の統合などにより、新市長のための政策予算は余り残されていないと思います。昨年同様に、国の緊急経済対策での補正予算約4億2,000万円を加えた15カ月予算と見ることができます。
平成26年度当初予算と比較して、本年度予算は前年度比3.4%増の459億1,000万円になり、3月補正を加えれば実質463億円となります。骨格予算と言われる予算でありますが、三好市長最後の予算編成でありました。三好市長初当選以降、江別市の人口が減少し続け、人口増加策として産業振興や子供支援策等の施策を展開しましたが、その効果もなく、今現在も人口が減少しつつあります。札幌市の隣町、道央圏に位置し、野幌原始林初め、自然豊かな好条件にもかかわらず人口の維持さえできないまちづくりの根本的発想の転換が必要であると考えるものです。
これは、開発型予算である顔づくり事業優先のため、福祉施策が後景に追いやられたことが、住みたくなる江別にならない要因であると考えるものです。道路や建物が立派になっても、市民が魅力ある、住みたくなる江別にならないわけで、暮らし向上のための福祉・教育環境の充実、老後も安心できる医療・介護など、福祉制度の充実こそが魅力あるまちにつながり、人口の維持にもつながると思います。江別市の顔は、江別の顔づくり事業や企業優先でなく、福祉のまち江別にすることが求められています。
その立場から、平成27年度予算に対する反対と、改善や充実すべき点について述べます。
第1に、憲法、地方自治法の理念に基づく市政運営に消極的で、国や北海道に従順に倣っていることです。生存権を脅かす生活保護申請に水際作戦と言われる生活困窮者自立支援法を強めていることや、命を奪うことにもなる国民健康保険の短期証、資格証明書の発行、教育の中立性を損なう教育委員会制度、低所得者への教育を支援する就学援助などであります。
第2に、住民サービス向上には責任ある職員が必要ですが、江別市は他市と比較しても正規職員が少なく、職員の26.6%を臨時・非常勤職員が占めています。健康福祉部や教育委員会などは正規職員を増員すべきであります。また、非常勤職員への交通費支給は評価しますが、賃金初め労働条件の待遇改善を図るべきであります。
第3に、江別市立病院は、市民の医療を守る拠点であり、訪問診療や地域医療、近隣自治体との広域連携、総合内科医の研修システムなど、公的病院として大きな役割を果たしています。自治体病院は、もともと採算をとることが困難であって、企業ベースに乗らないようなものであっても、公共的な見地から採算を度外視して行わなければなりません。このような医療活動に要する経費については、当然、一般会計または他の特別会計が負担することは必然であります。繰入金は、不採算医療や、政策・行政的医療を積極的に推進していくための財政措置であります。自治体病院は、医療活動では赤字で、繰入金で経営が成り立っています。平成27年度の市立病院への繰り出しは、収益的収支で1億3,300万円余の減額となりました。精神、救急医療、小児医療の減額が大きくなっています。経営健全化計画の不良債務解消は、計画よりおくれ、次年度以降になりました。これは、中長期的に見れば病院職員にとってマイナスの効果として収益にも影響することになるのではないかと危惧しています。
市立病院は、地域の中核病院として、在宅診療、地域医療連携など、医師・看護師を中心として住民の医療ニーズに応えようと努力しています。病院職員が一丸となって収益確保の取り組みを進める点でも、経営環境づくりが必要であり、市長の政策的配慮が今こそ重要であります。不良債務を早急に解消する姿勢が消極的であります。
第4に、江別の顔づくり事業の企業誘致にかかわっての予算などについてです。
新年度計画では、区画整理に11億800万円、街路に2億500万円など、13億円を超える事業が予定されています。これまでにも住民の貯金である財政調整基金を8億円ほど活用し顔づくり事業を進め、今後とも多額の基金を取り崩して進められることが予想されます。市民の目線からしても、また、江別の顔づくり事業を考える会のアンケート結果からも、多額の基金を取り崩してまで顔づくり事業を望んでいません。工事は進行していますが、南側開発については縮小、見直しすべきであります。
また、江別の顔づくり事業と関連して、野幌駅周辺地区商店街活性化促進事業、野幌駅周辺地区活性化事業補助金など、野幌地区に偏った商工対策にも疑問を持つものです。
企業誘致のためと、進出する企業には手厚い補助が行われ、企業立地等の促進に関する条例でも、全国的にも珍しい下水道使用料補助金を交付しています。江別市に企業が進出することは歓迎しますが、全てがよいことだけではありません。えべつみらいビルに見られるように、江別市が負担する3・4階の賃借料差額は8年間で3億円になっています。このことからも、進出企業にも条件設定をし、江別市の財政支援を検討することが必要と考えます。
以上を述べて、議案第26号 平成27年度江別市一般会計予算についての反対討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。
干場君:議案第26号 平成27年度江別市一般会計予算について、賛成の立場から討論いたします。
平成27年度は、第6次江別市総合計画となるえべつ未来づくりビジョンがスタートし、2年目となります。ビジョンに掲げた四つのまちづくりの基本理念と、その根幹となる協働のまちづくりをさらに進めていくことが重要です。
国では、平成26年度補正予算や平成27年度税制改正とあわせて経済再生と財政再建の両立を実現するとし、過去最大規模の96兆3,420億円となりました。
平成27年度一般会計予算総額は、改選期の骨格予算となりますが、前年度に比べ3%増となる459億1,000万円となりました。第2次安倍政権発足以来、15カ月予算という言葉が使われていますが、前年度の補正予算と当年度予算を合わせて15カ月予算と説明することが恒常化しており、財政規律の観点からは好ましくなく、財政法の趣旨を著しく逸脱していると言わざるを得ません。
3月の補正予算は、減額補正額8億6,402万4,000円となったものの、緊急経済対策で4億1,717万8,000円を追加したところです。歳出面では、公債費の抑制は行っていますが、各種医療、介護、福祉関係の経費が増加しています。一方、歳入面では、地方消費税交付金の伸びなどから増加しています。市債発行額、償還額のバランスに留意することが重要です。また、基金の積み立てにおいては、財政調整基金と減債基金を合わせたある程度の固定額を確保していくことが求められます。
予算案の個別の事業について述べたいと思います。
協働のまちづくりでは、多様な市民の参加でまちを活性化していくため、それぞれの得意分野を生かし、地域課題の解決に向け、市と連携していくことが大切です。これまで以上に大学連携の事業等の取り組みをまちづくりに生かしていくことが必要です。
行政だけでは行き届きにくい支援等では、市民団体やNPOが活動できる支援や仕組みづくりが今後ますます重要です。さらなる拡充が必要です。
次世代に向けた住みよいえべつづくりでは、子供を産み育てる環境を充実させ、子育て世代の定住促進のため、待機児童解消や保育園整備、子育てひろば事業やあそびのひろば事業等の充実を着実に進めていくことが必要です。また、教育の充実とともに、いじめや不登校へのさまざまな手法により解決できるような取り組みを行っていくことも重要です。さらには、安心して過ごせる中高生を含めた利用しやすい子供の居場所づくりは、子供たちの意見も聞き、進めていくべきです。
産業活性化では、産学官連携を強化し、江別市ならではの知的資源や学生の力を生かして事業を進めていくことは、地域資源の活用による江別市ならではの観光の振興により誘客につながります。
高齢者等社会参加促進バス助成事業は、受益者負担の考え方についておおむね理解しますが、利用団体についてなど、今後、抜本的な見直しが必要と考えます。
公共交通利用促進対策事業は、高齢の方々に限らず、路線等の工夫により市民にとっては移動手段として有効であることから、実証実験に期待します。
安心・安全のまちづくりでは、昨年の断水災害で経験したことを生かし、職員は必要な情報収集、共有に努めながら、災害に現場対応できる能力を備えていくことを強く求めます。
地方分権の時代を迎えるに当たり、自治体職員に求められる能力は、知識ではなく知恵であり、加工する能力です。職員定数については、精神的な余裕と、こうした能力を調整していくため、現行の体制から業務量に応じた弾力的な正職員の定数へ見直し、改善していくことが肝要です。
以上、えべつ未来づくりビジョンの継続的な向上を目指すために、PDCAサイクルを確実に行っていくことを申し上げ、賛成の討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。
三角君:議案第26号 平成27年度江別市一般会計予算に賛成の立場で討論いたします。
本年は、市長、市議会議員の改選期に当たることから、当初予算は骨格予算として組まれていますが、さきに可決されたまち・ひと・しごとの創生に向けた緊急経済対策に対応した平成26年度一般会計補正予算と一体的に推進する予算となっています。骨格予算とはいえ、平成27年度一般会計予算総額としては、対前年度比3.4%増の459億1,000万円となっており、財政調整基金の取り崩しにより財源不足を補うこともありますが、緊急性を要し、継続的に実施される小・中学校の耐震化事業、小学校の統合、乳児園統合等の継続事業などの投資的経費や、その他福祉・医療経費の自然増などによるものであり、この予算編成上、特に異論はないものであります。
それぞれ、事業の歳出においては、平成27年度は、えべつ未来づくりビジョンの2年次目として、協働のまちづくりの考え方を踏まえながら、四つのまちづくりの基本理念、安心して暮らせるまち、活力のあるまち、子育て応援のまち、環境に優しいまちに対し、三好市長のまちづくりへの思いと具体策として構成された事業体系となっております。さらには、未来戦略として、ともにつくる協働のまちづくり、えべつの将来を創る産業活性化、次世代に向けた住みよいえべつづくり、えべつの魅力発信シティプロモートの4点について、重点的、集中的に取り組む事業体系となっていると評価するものであります。
予算特別委員会において、会派として予算審査の中で指摘や要望を行った事項がございます。
例えば、既に長期にわたり地域とともに要請を行っている排水機場維持管理事業における現況の課題、花のある街並みづくり事業にかかわる花卉栽培農家と自治会補助申請のあり方、カラス問題、あそびのひろば事業の拡大、老人憩の家の老朽化問題と民間との連携、高齢者等社会参加促進バス助成事業の周知や事業のあり方、小学校児童用図書における蔵書率の問題、公民館等の施設の維持管理、大学連携調査研究助成事業の市民周知による研究結果の活用の拡大、協働を知ってもらう啓発事業のあり方、広報えべつの広告料についての考え方、そのほかさまざまな視点により、現場の確認や市民の声を確認しつつ、指摘、要望させていただきました。担当部局は、このことを真摯に受けとめ、事業の実施に当たり留意いただきたく思います。
今後、江別市においても、少子高齢化のさらなる進展とともに、人口減少が予測されております。近隣市町村においても同様であり、いかにまちづくりの施策に特色を持たせ、集中的にスピード感を持ってとり行うか、さらには、その持続性についても問われることとなります。
財政運営が厳しさを増す中、さらに行政職員の実力が問われるところでもあります。職員構成のあり方、研修のあり方にも、さらに改善を進める必要があると考えるものであり、束ねる市長のリーダーシップもさらに要求されることは間違いありません。
リーダーシップの前提として、みずからの施策について、この予算が持つ意味をこれまで以上に市民に伝えることが大切であることを申し上げ、賛成の討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。
坂下君:議案第26号 平成27年度江別市一般会計予算に賛成の立場で討論に参加いたします。
このたびの平成27年度の予算は、えべつ未来づくりビジョンの2年目となり、同ビジョンに掲げた四つのまちづくりの基本理念、安心して暮らせるまち、活力のあるまち、子育て応援のまち、環境に優しいまちの構成と、えべつまちづくり未来構想、えべつ未来戦略で、集中的、重点的な戦略を掲げて取り組む予算となっているものです。
予算規模は、平成26年度の当初予算と比べ、率にして3.4%増の459億1,000万円規模になるものですが、江別小学校と第三小学校の統合校建設、新栄団地の建設や、江別のまちづくりなどの継続的なものによる増加で、当初予算は市長選挙、市議会議員選挙を控え、いわゆる骨格予算となっているものです。
特徴としては、国の緊急経済対策と地方創生の考えに伴い、平成26年度、3億1,000万円の補正予算と本年度予算が一体化し、平成26年度、27年度予算と続く15カ月予算としての効果を期待するものです。
具体の質疑から一部切り取り、事業の評価をしてまいりたいと考えます。
安心して暮らせるまちでは、江別の顔づくり事業についてですが、野幌駅周辺土地区画整理事業では、平成27年度末の見込みで進捗率は85.9%、街路事業についても61.9%となり、今年度の予算で野幌駅南通り東側の着手にも、事前の地域自治会や地権者への細かい説明会などで理解を深めるなど全体像が見えるところまで来ているものと考えるもので、今後、交通標識など細部にわたる公安委員会などへの要請も引き続き行う旨を示され、これまでの取り組みに感謝するものです。
健康づくりを推進する事業では、がん検診などの未受診対策として、クーポン券、集団検診の優先予約と、受診勧奨を平成26年度に引き続き行うなど、平成27年度は受診しやすい土曜日の受診や、対がん協会受診を1回から2回にふやす努力、はつらつ検診の保健センターでの受け入れ拡大、さらに、国保と保健センターの検診の協力体制により、さらなる受診率向上とともに、市民の健康増進に期待をいたします。
活力あるまちでは、総合特区の食を軸とした取り組みは、江別市の大きな方向性を示すもので、食品企業の新商品開発や、海外市場開拓に向けた取り組みを支援するもので、地元の企業の後押しとともに、企業誘致担当と協力して食品産業の企業誘致に取り組む方向性が示され、北海道主催の企業誘致にも積極的な参加の努力が示され、一層の推進をお願いするものです。
都市と農村交流事業は、学校跡地を6次産業化拠点、グリーンツーリズムや食を中心とした観光にも連動させる調整があり、都市と農村の交流とともに、えべつ未来づくりビジョンの観光の視点においても、観光入り込み客数を拠点で具体的に示し、食を中心とする入り込み客とする方針とされ、同施設も食を軸とした観光の連携が他の所管と図られていると評価するものです。
子育て応援のまちでは、子育て家庭の経済的負担を考慮し、保育料の軽減率を13.6%から25.8%に拡大を図るもので、石狩管内他市と比べても遜色のない保育環境と考え、子育て応援のまちとしてさらなる環境整備に御期待をいたします。
いじめ・不登校対策につきましては、近年の不登校児童の増加に対し、事例ごとに、スクールソーシャルワーカーや関係者が参加する中での協議により不登校児童の継続したサポートを考えていただくなど、不登校対策の御努力に評価をいたします。
また、適応指導教室の日数の拡大をお考えいただき、担当の御努力に感謝いたします。同教室には、児童とともに、保護者の参加が多い状況との報告があり、保護者の継続したサポートもその中で行われる御努力をお願いするものです。
環境に優しいまちでは、LED防犯灯の電気代の削減効果が年次ごとに示され、さらに、LED灯の導入経費が、市場での利用が進んだこと等で、初期費用減少と経済的な側面もあったとのことで、LED化促進奨励金制度は効果があるものと考えます。平成27年度がLED化促進奨励金制度の最終年度ともなり、さらなる事業効果を検証していただき、次につなげていただければと考えるものです。
以上を申し上げましたが、このたびの予算は、限られた財源の中で最大限の効果を発揮されようとした予算と考えるもので、前段でも触れましたが、例えとして、観光における考えでは、今までは広範で、何を目標に捉える観光なのか判断がつきがたいなどの課題があったものを、具体的に食をテーマに掲げることで、各所管がえべつまちづくり未来構想の理念と目標を共有され、食での産業、農業、観光の意識が統一されていることが質疑を通して明らかになりました。
人口減少対策など地方の課題は多くありますが、2年目のえべつ未来づくりビジョンのもとに、江別市の魅力を高め、具体のテーマを実現するような重点的、集中的な予算となったものと考えるものです。
以上を申し上げ、議案第26号 平成27年度江別市一般会計予算に賛成の立場での討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。(なし)
これをもって討論を終結いたします。
引き続き、議案第26号を挙手により採決いたします。
議案第26号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手多数であります。(森好委員以外挙手)
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、陳情第1号 高齢者等社会参加促進バス助成事業についてを議題といたします。
これより、本件に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
角田君:陳情第1号 高齢者等社会参加促進バス助成事業について、不採択の立場での討論を行います。
本陳情は、高齢者、障がい者等を支える福祉関係団体の活動及び高齢者、障がい者等の生きがいづくり、社会参加等を支援するために、江別市が所有するバスにより社会福祉協議会に委託し、福祉バスとして無料で研修活動や親睦に供されていた福祉バス運行事業が、車両の老朽化により安全性の確保や運行において限界と判断されたこと、さらには、北海道運輸局からの一般貸し切りバス運賃料金の変更命令により、バス運行事業の大幅な増加で事業継続が困難になったことにより、バス事業を継続するための事業として次年度より実施される高齢者等社会参加促進バス助成事業について、その利用者団体の負担増にならないよう求めるものであります。
本陳情を審査するに当たり、担当部局に団体別利用回数、利用状況、無償化のための必要額の資料の提出をいただき、慎重に審査を行ったところであります。
本事業は、利用者団体が事業目的の趣旨に適合する団体の利用に対し、利用人数により低額の補助を行い、それを超える部分については利用者負担を求めることとなっている一方で、事業の承認人数を20名から11名に変更し、より使用しやすくするとともに、民間バス会社に申し込みを行うことで、1台しかないバス事業と異なり、活動の日程も弾力的なものとなるように制度設計されております。
まず、陳情を審査するに当たり、これまでの福祉バス事業の継続、借り上げによる無償提供の可能性について審査を行いました。市所有のバス車両が法的に無償での提供が義務づけられていることを前提に、新規車両等の購入と年間運行経費の試算、さらには、借り上げバスでの利用料金の無償化による試算、それぞれを鑑みると、これまでのような福祉バス事業としての継続、本事業の無償化による実施については極めて難しいものと判断するものであります。
現在の江別市の財政状況と、受益と負担の公平性の観点と、本事業の目的である高齢者や障がい者等の生きがいづくり、社会参加等に対し、事業に継続性を持たせた変更であり、本事業の原案に賛同するものでありますことから、陳情第1号 高齢者等社会参加促進バス助成事業についての陳情事項は不採択とすべきものと判断するものであります。
なお、福祉バスの利用団体、利用者数について、事業要綱と異なる事例も散見されておりますので、高齢者等社会参加促進バス助成事業については厳格に運用されることを求めるとともに、さらには、今回の制度改正が利用者にとっては唐突感が否めないという声が多数存在します。担当部局は、以前より考えていたと答弁しておりますが、今回試算した金額を含め、なぜ制度改正が必要であったか丁寧な説明を続けることを求めまして、不採択の討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。
森好君:陳情第1号 高齢者等社会参加促進バス助成事業について、採択する立場からの討論を行います。
バス助成事業は、これまでの福祉バスを廃止し、そのかわりに新たな助成事業として計画されたものです。廃止に至った経緯は、現在のバスは相当期間活用され老朽化し、安全走行ができかねる状況になり、現在の福祉バス事業を継続するには新車購入が必要であることから、費用面を検討した結果、一部助成事業として実施することにしたものと考えられます。
福祉バスの平成26年度の利用回数は177回で、利用団体は、高齢者団体73回、障がい者団体16回、福祉関係団体など88回となっています。江別市は、市民と協働するまちづくりを進めていくと自治基本条例に掲げられています。自治会初め福祉諸団体などは、日常的に市とのかかわりが深く、花のあるまちづくり、交通安全、高齢者世帯の声かけや見守り、地域イベントの協力など、幅広く市役所との協働を実践してきているところであります。障がい者団体の社会参加や団体での交流や学習など、生きがい対策としても効果があります。江別市の福祉施策を充実・発展させるためにも、これらの諸団体との協働が必要であり、なくてはならない団体であります。
要求資料によると、行き先の大半は市外であり、釧路市や函館市など300キロメートルを超えている遠方もあります。今回の助成事業では、参加人数や走行距離の長短により異なりますが、走行距離が200キロメートルを超えると自己負担が1,000円以上になることが予想されます。福祉バスは、利用者には自己負担なしで利用できる大変評判のよい事業でありました。しかし、有料化することにより、参加が促進されるのか、団体によっては財政事情で利用を諦めることや、目的地も遠方でなく自己負担を抑えるためにやむなく近距離にせざるを得ない団体も出てくると思います。
新規購入した場合の必要額と、バスを借り上げた場合の費用の比較がありますが、バスの借り上げのほうが641万4,000円から681万4,000円少なくなるとの試算ですが、バス購入費用は4,000万円前後としています。これは新車価格の購入であります。江別市においても、費用対効果を考えて、中古バスなどの購入を検討し、高齢者団体、福祉団体の協働を進めることを願うものです。
陳情団体からの理由にあるように、自己負担が生じないようにするべきであります。
その立場から、陳情第1号 高齢者等社会参加促進バス助成事業について、採択すべきとの討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。(なし)
これをもって討論を終結いたします。
引き続き、陳情第1号を挙手により採決いたします。
陳情第1号は、採択することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手少数であります。(森好委員挙手)
念のためお諮りいたします。
陳情第1号は、不採択とすることに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手多数であります。(森好委員以外挙手)
よって、陳情第1号は、不採択とすべきものと決しました。
次に、議案第27号 平成27年度江別市国民健康保険特別会計予算を議題といたします。
これより、本件に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
森好君:議案第27号 平成27年度江別市国民健康保険特別会計予算について、反対の立場からの討論を行います。
貧困と格差が広がる中、高過ぎる国保税、強制的・機械的差し押さえで全国的にも大きな問題となっているところです。
市町村国保は、所得減少等により、現財政は厳しさを増大させています。
平成27年度江別市国民健康保険特別会計の歳入歳出は148億2,400万円と、前年度比11億1,200万円増に膨らみました。その主な理由は、共同事業拠出金が前年度比で16億円余の歳出の増額によるところです。
歳入である国保税は2,150万5,000円減少していますが、これは加入世帯、被保険者数の微減と所得の減少と思われます。
国庫支出金は1億3,188万9,000円の減少で、国保会計総収入の21.8%、保険給付費の35.2%にとどまっています。
反対する理由について述べます。
第1に、国保加入者の所得状況から余りにも高く、負担できる支払い能力を超えていることです。
加入者の所得階層別でも、こくほえべつ平成25年度版によると、平成24年度で、所得なし層が33.6%、100万円以下が24.4%、100万円から150万円が13.1%、150万円から200万円以下が11%となっています。100万円以下世帯が58%となる、低所得者が約6割の加入状況であり、平成25年度の所得平均は1世帯101万3,000円、1人当たり59万5,000円であります。家族構成によって異なりますが、所得の15%を超える加入者も多数います。4人家族で所得300万円の場合の国保税は47万円、所得の15%にもなり、生活を破壊する国保税になっています。一般会計からの任意と言われる法定外繰り入れをふやして、早急に引き下げるべきであります。
第2に、資格証明書・短期証の発行についてであります。
要求資料によると、平成26年度実績で加入世帯1万7,761世帯に対し、滞納世帯割合は13%、2,317世帯、資格証明書と短期証を合わせての発行は998世帯と滞納世帯の43%に相当します。保険証ではない資格証明書が142世帯と年々減少していますが、資格証明書が交付されている所得階層を見てみると、所得なし層が67世帯、100万円以下が31世帯、100万円から200万円世帯が31世帯と、200万円以下が9割を超えています。資格証明書交付までには短期証交付から一定の手続をして資格証明書になりますが、短期証になるおそれの段階で、家庭訪問など担当者がきめ細かに接触する機会を持ち、基本的には無保険の状態にしないように努力すべきであります。
道内市の中でも、4市が資格証明書を発行していません。医療費負担全額が必要となる窓口10割負担の資格証明書は、原則発行しないようにすべきであります。また、滞納者にとっては、市役所は敷居が高いので、納付相談に窓口へ行くにもちゅうちょすることがあります。短期証の交付は、窓口とめ置きをやめ、郵送などで速やかに本人へ届くようにすべきであります。誰もが安心して受診できるためにも、国保証は確実に交付することが求められます。
第3に、滞納者に対する対応についてであります。
納税相談は、原則窓口で行われていますが、医療、介護など命や生活に直結するような制度においては、特別の配慮が必要と考えます。これらの制度は、社会保障そのものであり、納税相談のように接触の機会を目的とする窓口対応ではなく、社会保障の立場に立った対応が求められます。個々の状況に応じて柔軟な接触機会を検討すべきであります。
また、滞納者には、機械的強制的差し押さえはすべきでないことを述べて、議案第27号 平成27年度江別市国民健康保険特別会計予算の反対討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。
相馬君:議案第27号 平成27年度江別市国民健康保険特別会計予算について、賛成の立場で討論に参加します。
平成27年度江別市国民健康保険特別会計の予算は148億2,400万円と定められ、歳入歳出予算総額は、共同事業拠出金の負担変更などにより、前年比8.1%の増加となっています。
主な歳入の項目では、国民健康保険税23億9,284万3,000円、国庫支出金32億2,543万5,000円、前期高齢者交付金33億6,496万5,000円、負担方法の変更等で107.8%増となった共同事業交付金31億9,157万4,000円、繰入金12億7,649万4,000円等です。
歳出の項目では、被保険者数の減少等により4.9%減となった保険給付費が91億5,300万円、内訳としては、療養諸費81億400万円余り、高額療養費10億500万円余り、出産育児諸費3,824万円、さらに、後期高齢者支援金等15億7,000万円余、そして、共同事業拠出金が100.6%増の32億6,642万円等となっています。
将来の医療費抑制のために、保健事業費の特定件数と特定健康診査等事業費へ2,658万円、保健衛生普及費へ3,023万2,000円の江別市独自の繰り入れもなされています。全体では、国保税を軽減するため、一般会計から9億9,863万5,000円が繰り入れられています。
一般被保険者2万7,257人、退職被保険者1,865人、合わせて2万9,122人、世帯数1万7,792世帯の国保会計を運営するためには、保険税の公平かつ適正な賦課徴収を実施しなければなりません。現年度の収納率は、過去5年間で最高の95.5%となっており、関係機関と連携を密にとり、丁寧な取り組みへの御努力と市民の方の御理解があればこその結果と考えます。
今回の質疑の中で、被保険者の特定健康診査受診率、特定保健指導実施率は、少しずつではありますが、向上していることが説明されました。この受診率、実施率の向上は、国保会計の安定的な運営にも有効です。今以上に市民に対する周知啓発に取り組まれ、また、昨年度より実施されている検診推進団体助成事業、節目年齢の検診強化事業、受診率の低い地区の臨戸訪問、さらに、短期人間ドック、はつらつ出前検診などの事業が拡充・推進されています。
医療費削減のための特定健康診査費等にも配慮した予算編成になっていること、保険税の7割・5割・2割軽減など、納付しやすい環境整備を行っていること、適正な保険給付に努めるための事業も展開していること、収納率向上の努力をされていること等を評価し、議案第27号 平成27年度江別市国民健康保険特別会計予算について、賛成の立場での討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。(なし)
これをもって討論を終結いたします。
引き続き、議案第27号を挙手により採決いたします。
議案27号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手多数であります。(森好委員以外挙手)
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第28号 平成27年度江別市後期高齢者医療特別会計予算を議題といたします。
これより、本件に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
森好君:議案第28号 平成27年度江別市後期高齢者医療特別会計予算について、反対の立場から討論を行います。
平成20年、2008年からスタートした後期高齢者医療制度は、病気にかかりやすく治療に時間がかかる75歳以上の高齢者を別枠の医療保険に囲い込み、年齢で医療を差別するものであります。
この制度は北海道後期高齢者医療広域連合により運営されていますので、江別市の業務は徴収業務などに限定されています。江別市の被保険者数は1万5,271人、保険料は12億685万6,000円となっており、これを割り返して1人当たり平均すると年額7万9,030円、月額で6,585円となります。
安倍自公政権の社会保障解体が進む中、後期高齢者医療も特別特例軽減措置の廃止を初め、医療介護総合確保推進法のもとで、医療費抑制、被保険者負担増が計画されています。保険料軽減特例の見直しについて、政府厚生労働省は、平成29年度、2017年度から段階的に廃止する計画であります。要求資料によると、平成27年度に軽減されている被保険者は1万1,088人、加入者の7割以上が対象となっています。江別市の均等割軽減対象者は、9割軽減が4,061人、8.5割が2,271人となっています。もしこの計画が実行されれば、9割軽減対象者が7割軽減になったら保険料は3倍、8.5割軽減が7割軽減になったら2倍、また、被扶養者が9割軽減から収入があって5割軽減になったら5倍に引き上がることが予想されます。
江別市で保険料を滞納している人は166人に上ります。保険料の納入が困難な高齢者がこれほど広がっているのに、軽減措置廃止という負担増を求めることで、一層の生活苦を強いられます。また、幾ら軽減措置があったとしても、負担増になる仕組みは変わらず、制度が続く限り、2年ごとに保険料負担がふえていきます。
高齢者は周囲の敬愛を受けながら豊かな人生が送れるように、医療を初めとした社会保障制度は国の責任で整備されるべきものです。後期高齢者医療制度においては、国庫負担をもとに戻し、高齢者と現役世代の負担軽減を図り、年齢や所得による差別が生じない医療制度を確立することこそが求められます。
日本共産党は、問題だらけの後期高齢者医療制度を廃止し、もとの老人保健制度に戻すべきだと主張していることからも、議案第28号 平成27年度江別市後期高齢者医療特別会計予算について、反対の立場からの討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。
干場君:議案第28号 平成27年度江別市後期高齢者医療特別会計予算について賛成の立場から討論いたします。
制度開始から8年目となる本制度は、北海道後期高齢者医療広域連合によって運営され、国の後期高齢者医療制度の見直し策の中で、これまで保険料改定、減免による軽減措置、特別徴収から普通徴収への改定などを行ってきました。
後期高齢者医療特別会計予算は、被保険者数は前年度比117人減の1万5,271人、保険料は前年度比2,096万8,000円減の12億685万6,000円となっています。2014年度、2015年度の保険料率を据え置きにすることとし、昨年同様、均等割が5万1,472円、所得割が10.52%、限度額が57万円となり、軽減対象も拡大し運営しています。
しかし、2015年問題とも言われることしは、団塊の世代が前期高齢者になり、独居高齢者の急増や未婚者の増加など、2025年に向け急速な高齢化が進んでいくことは、本制度のみならず、医療、介護、福祉サービスの需要が高まり、社会保障財政バランスが崩れていくことが懸念され、大きな課題となっています。
消費税増税分による着実な社会保障サービスに直結しているという実感も乏しく、国民の理解が得にくい状況です。消費税を中心とした社会保障と税の一体改革で財政健全化を目指すことには限界があり、今後に向けた所得制、法人税、相続税などといった税制の抜本改革の必要性を申し添え、平成27年度江別市後期高齢者医療特別会計予算について賛成の討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。(なし)
これをもって討論を終結いたします。
引き続き、議案第28号を挙手により採決いたします。
議案第28号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手多数であります。(森好委員以外挙手)
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第16号 江別市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第29号 平成27年度江別市介護保険特別会計予算、以上2件を一括議題といたします。
これより、議案第16号及び議案第29号に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
森好君:議案第16号 江別市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第29号 平成27年度江別市介護保険特別会計予算について、反対の立場から討論を行います。
介護保険制度発足時には、家族介護から社会が支える制度、在宅で安心できる制度へと期待されましたが、15年が経過し、その実態は介護サービス後退の連続でありました。老老介護の困難性が拡大、要支援者の介護外しの予定、介護施設の不足、経済的困窮から介護サービスが利用できない高齢者など、次々と問題が噴出してきています。その結果、高齢者虐待、介護殺人や介護心中といった悲惨な事件が起こっています。
平成27年度江別市介護保険特別会計予算は、前年度比4億900万円増の88億1,900万円となりました。その大きな要因は、3年に1度見直される介護保険料の引き上げによる3億1,700万円余にあります。第6期江別市介護保険事業計画が新年度から始まりますが、2000年の開始時の保険料基準額の3,000円から5,060円へと2,000円以上の引き上げになっています。第5期の介護保険料と比較しても、月額で4,520円から5,060円、年額で6,480円の負担増となりました。第6期介護保険事業では、歳出の96.5%を占める保険給付費が3億6,179万6,000円増で、85億1,500万円となりました。
江別市内の特別養護老人ホームは、ことし2月1日現在590人が待機しており、早期の解消が求められます。今後とも高齢者人口がふえ続け、施設の必要性が高まってくるものと思います。しかし、この現行制度の問題として、介護サービスを充実するための施設設備を建設すると1号被保険者の保険料に直結する仕組みになっていることがあり、国において根本的に制度設計見直しの検討が必要であります。
介護サービスの利用実態は、要支援認定者の3割以上、要介護認定者の1割以上が未利用という状況であります。この背景には、経済的貧困からの費用負担や、事業のしづらさ、サービス不足など、さまざまな要因が考えられますが、低所得者にとっての費用負担が大きいものと思われます。そのためにも、介護保険利用料の引き下げ、減免・軽減など在宅生活を支える上乗せ、横出しのため、一般会計からの財政支援が必要であります。
ふえ続ける高齢者負担の軽減と、高齢者の暮らしを支える介護施策としては不十分であることを指摘し、議案第16号 江別市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第29号 平成27年度江別市介護保険特別会計予算について、反対の立場からの討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。
角田君:議案第16号 江別市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について、議案第29号 平成27年度江別市介護保険特別会計予算、以上2件に対し、賛成の立場で討論を行います。
高齢者の人口増に伴う介護保険サービス利用者数の増加などさまざまな要因により、介護保険事業を安定的に運営することが求められる中、第1号被保険者の保険料の改定が必要とされているところにより、介護保険条例の改正について所要の改正が必要とされております。
さらに、介護保険法の改正に伴う地域支援事業として実施されることとなった介護予防・日常生活支援総合事業等については、一定期間事業の実施が猶予されることが認められていることから、附則にその旨の規定を設ける条例改正案となっております。
介護保険料関連においては、保険料の所得段階を、国の基準所得額の変更とともに市独自の激変緩和措置を加え、これまでの10段階12区分から13段階13区分に改めることとされ、保険基準額を年額5万4,240円、月額4,520円より年額6万720円、月額5,060円とする改定がなされることとなります。このことは市民の負担増につながることでありますが、介護サービスの安定的運営に必要であることに鑑み、理解するものであります。
また、介護予防・日常生活支援総合事業等に関する経過措置については平成29年3月31日まで、在宅医療・介護連携推進事業、生活支援体制整備事業、認知症対策等総合支援事業は平成30年3月31日までの実施が求められており、附則として市長が定める日の翌日から行うことが規定されております。
それぞれ万全な事業への準備作業が利用者への適切なサービス的にもつながるものであり、NPOや市民団体との連携も万全な体制をもってとり行わなければならないことを考慮すると、この附則についても十分理解できるものでありますが、同時に、早期の事業開始も求められることはつけ加えさせていただきます。
次に、議案第29号 平成27年度江別市介護保険特別会計予算について述べさせていただきます。
本会計予算は、第6期江別市介護保険事業計画の初年度であり、計画で算定された額を基礎として、平成26年度の予算執行見込みを勘案し、予算措置がなされたものであります。
前段申し上げたとおり、介護保険事業の安定的な運営が求められる中で策定された事業計画に基づき、介護保険条例の一部改正がとり行われることにより、予算総額は平成26年度当初に比べ4億900万円増の88億1,900万円を計上しており、歳入のうち、第1号被保険者保険料は19億162万5,000円を計上、平成26年度当初予算に対し3億1,734万円の増と見込んでおります。
歳出は、保険給付費として85億1,555万2,000円、前年度比3億6,179万6,000円の増を見込み、介護保険サービスの提供増に対応するとともに、介護予防事業や任意事業として行われている在宅高齢者等給食サービス事業や高齢者住宅等安心確保事業、成年後見制度利用支援事業等の地域支援事業費も増額されており、基金の積立金の増額も図られることにより、介護保険事業の将来的な安定運営にも対応した予算案になっていると判断するところであります。
介護保険制度は、超高齢化社会を迎え、介護保険財政の急激な悪化が見込まれる中、国としてもさまざまな制度の変更や改革が議論、実施されてきております。市として、それらの改革にきちんと対応するとともに、高齢者福祉の総合的な見地より、今後、介護保険財政に影響をもたらし得る民間事業者の動きは、申請の有無にかかわらず情報の収集に努め、それらの位置づけと対応をより早期に決定できるよう、強く求めるものであります。
以上申し上げ、議案第16号及び議案第29号について、賛成の立場での討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。(なし)
これをもって討論を終結いたします。
引き続き、議案第16号及び議案第29号を挙手により一括採決いたします。
議案第16号及び議案第29号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手多数であります。(森好委員以外挙手)
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第30号 平成27年度江別市基本財産基金運用特別会計予算を議題といたします。
これより、本件に対する討論に入ります。
討論ありませんか。(なし)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第30号を挙手により採決いたします。
議案第30号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手全員であります。
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第31号 平成27年度江別市水道事業会計予算及び議案第32号 平成27年度江別市下水道事業会計予算、以上2件を一括議題といたします。
これより、議案第31号及び議案第32号に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
森好君:議案第31号 平成27年度江別市水道事業会計及び議案第32号 平成27年度江別市下水道事業会計予算について、反対の立場から討論をいたします。
両会計とも、それぞれ純利益を上げている予算であります。水道事業会計は、当年度純利益は1億6,562万5,000円であり、支出を必要としない減価償却費6億1,926万4,000円と内部留保財源となっています。建設改良は、昨年に引き続き、企業債を発行しなくても事業ができる経営環境になっています。また、企業債残高も、この10年で28億1,798万1,000円減少し、29億885万1,000円と順調に推移しています。下水道事業会計は、本年度純利益2億1,348万3,000円となっており、企業債もこの10年平均して約8億円減少させています。このように、今後とも経営安定が見込まれる水道会計は、地方公営企業法の目的である公共の福祉を増進する精神からも、水道料金の引き下げは可能であります。
平成27年度から水道料金等収納業務委託が始まります。水道部は、効率化の名のもとに、浄化センター、上江別浄水場の一部の業務を委託してきましたが、今回も経費縮減を狙いとして収納業務等が委託されました。水道部職員は、過去100名近くの職員で業務を行ってきましたが、営業センターは水道部の中でも臨時職員を含め31名の大所帯であります。今後、数名規模の体制となる予定でありますが、直接、日常的に利用者と接する窓口であり、民間委託がサービス向上につながるのか不安であります。苦情対応や給水停止業務などの委託内容であることからも、従来の公務労働者としての親切丁寧な説明が引き続き保障されるか懸念されるところであります。
水道使用料は、高齢化世帯やひとり暮らしが増加し、65歳以上のひとり暮らしは年々200世帯以上ふえています。水量区分でも、その影響のもと、8立方メートル以下の世帯が比例して増加し、昨年より0.8%ふえ23.8%、およそ4世帯に1世帯が基本水量に届いていません。6立方メートル以下世帯は12.6%、8世帯に1世帯であります。このことからも、実使用量に近づける料金体系にすべきであります。
低年金世帯の経済的貧困と格差拡大が強まる状況のもとで、公共料金の軽減を進め、憲法第25条の立場に立って水道料金の引き下げをすべきことを述べ、議案第31号 平成27年度江別市水道事業会計及び議案第32号 平成27年度江別市下水道事業会計予算についての反対討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。
立石君:議案第31号 平成27年度江別市水道事業会計予算及び議案第32号 平成27年度江別市下水道事業会計予算について、賛成の立場で討論いたします。
今日までの水道及び下水道事業については、企業債等の状況からしておおむね評価できる形で推移してきていると思います。
平成27年度に予定している事業については、配水管やポンプなどの更新、さらには、雨水管または汚水管の延長など、市民生活にかかわる必要なインフラ整備が予定されているもので、順調に工事が進められることを願うところです。
また、平成26年度に発生した断水事故については、想定外との発言もありましたが、油断が原因であると思うところであります。
こういった水道にかかわる事故の対策については、水道部だけの問題とするのではなく全庁的な問題として検討しなくてはいけないことと、災害の対応については、全てを行政が請け負うのではなく地域住民がどのようにかかわらなければならないかも重要なことであり、住民のなすべきことも検討されて、災害に強いまちづくりを進めるようお願いするものです。
なお、多くの市民の要望にもある水道料金の見直しについては、一層の経営努力をしていただき、軽減化が図れるようお願いして、議案第31号及び議案第32号に対しての賛成討論といたします。
委員長(星君):ほかに討論ありませんか。(なし)
これをもって討論を終結いたします。
引き続き、議案第31号及び議案第32号を挙手により一括採決いたします。
議案第31号及び議案第32号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手多数であります。(森好委員以外挙手)
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第33号 平成27年度江別市病院事業会計予算を議題といたします。
これより、本件に対する討論に入ります。
討論ありませんか。(なし)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第33号を挙手により採決いたします。
議案第33号は、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手全員であります。
よって、原案のとおり可決すべきものと決しました。
なお、審査報告につきましては、正副委員長において、審査の経過並びに本日の結審内容等を踏まえ作成いたしたいと思いますが、御一任いただけますでしょうか。(了)そのように確認いたします。
以上で、予算特別委員会を閉会いたします。(11:36)
※ 閉会後、正副委員長より謝辞