予算特別委員会 平成27年3月17日(火)
(開会前)
※ 日程確認
※ 一括議題の確認
※ 審査要領の説明及び効率的な審査の協力依頼
(開 会)
委員長(星君):ただいまより、予算特別委員会を開会いたします。(9:59)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、次第及び審査順に従い進めていきたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、傍聴希望者がおり、入室を許可しておりますので報告いたします。
暫時休憩いたします。(10:00)
委員長(星君):委員会を再開いたします。(10:01)
これより、付託案件の審査を行います。
議案第26号 平成27年度江別市一般会計予算を議題といたします。
教育部総務課所管の遠距離通学送迎事業についての質疑に入ります。
予算及び要求資料の説明を求めます。
総務課長:私から、総務課所管分の遠距離通学送迎事業について御説明いたします。
予算説明書の62ページ、63ページをお開き願います。
まちづくり政策06子育て・教育、取り組みの基本方針02子どもの教育の充実の上から7行目の丸印の遠距離通学送迎事業(小学校)と、次のページの64ページ、65ページの上から3行目の丸印の遠距離通学送迎事業(中学校)は、学校から遠隔地にある児童生徒の通学に伴う負担軽減、安全確保を目的として送迎車両を運行する経費で、それぞれ小学校分、中学校分でございます。
続いて、要求資料について御説明いたします。
資料の1ページをお開きください。
遠距離通学送迎事業(現行と変更後の利用者数及び車両台数の比較)をごらんください。
左から4列目の現行の欄に2月末現在の車両台数と利用者数、右側の変更後の欄に平成27年度に予定している夏季と冬季のタクシーやバスの車両台数と利用者数を記載しております。
委員長(星君):初めに、1番目の具体的な変更概要についてを干場委員より質疑願います。
干場君:遠距離通学送迎事業ですが、これまでと違うところについて、もう少し具体的な内容の御説明をお願いしたいと思います。
総務課長:具体的な変更内容について、通年でバスを運行しております豊幌地区は、今後もバスでの運行となり、その他の地区についてはタクシーまたはタクシーとバスの併用となります。江北地区の北光小学校と江別第三中学校は、通年でバスを運行しておりましたが、今後は4月から11月までの夏季はタクシー、12月から3月までの冬季はバスを運行します。東西野幌地区の野幌小学校と野幌中学校は、現在11月から3月までの冬季間のみバスを運行していましたが、タクシーに転換いたします。角山地区の中央中学校は、通年でバスを運行しておりましたが、タクシーに転換いたします。
干場君:ここでお聞きしたいのですが、4月からの利用予定人数が書いてありまして、それに応じたタクシーの台数の配置だと思います。これは、児童生徒等の年齢にもよるのかもしれませんけれども、今後、人数に応じて台数の変更もある中で、今回はこの人数と台数で実施していくという考え方なのでしょうか。もう少し言いますと、例えば、タクシー1台に児童生徒が何人ぐらい乗っていくのか、その辺を教えていただきたいのです。
総務課長:今回、スクールタクシーを導入する理由としては、利用者の人数と安全性、効率性等を考慮して、最も経済的な車種と台数からタクシーの導入を検討いたしました。タクシーの乗車人数に関しては4名を予定しております。
干場君:もう1点は、バス利用であっても、タクシーであっても、事故を想定した場合の保障については、これまでと同様の対応をしていくのかどうか、伺いたいと思います。
総務課長:これまでと同様と考えておりまして、タクシーにおいても任意保険の加入を想定しております。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
次に、2番目の保護者、児童、生徒への説明についてを干場委員より質疑願います。
干場君:今回、冬にはバス、夏の期間はタクシーということで4月から新しい取り組みをされます。児童生徒、保護者等に向けて、理解をいただくための説明会等をもう既に開催されていると思いますけれども、そこでの意見等について何かありましたらお伺いしたいと思います。
総務課長:保護者、児童生徒への説明についてです。
バスの運行を継続している江陽中学校を除きまして、昨年11月から12月にかけて、バスからタクシーに転換する地区で遠距離通学をしている児童生徒の保護者を対象に各学校で説明会を実施し、タクシーに転換する路線の運行ルート、登校時、下校時の送迎の仕方などを説明しております。
保護者からの反応は、これまでのように路上で待つのとは違い、いわゆるドア・ツー・ドアという形で戸口まで迎えに来てもらえるようになることから、特に反対の声はなかったところです。それから、児童生徒への説明については、学校で送迎を担当している先生または担任の先生からしております。
干場君:今のところ、説明会等では特段のトラブルもなく、春からスムーズに移行できるという理解でよろしいでしょうか。
総務課長:特段、反対の声はございませんでしたが、今回の説明会の中では、例えば、スクールタクシーとわかるように車体にステッカーを張ってほしい、スキー授業の前にはスキー板をタクシーで運んでほしい、生徒会や部活等で遅い便に集中することがあるかもしれないので、そういうときは対応してもらいたいというような意見がございました。
干場君:保護者等から出た要望について、市としては今の時点でどのように対応していくか、お伺いしたいと思います。
総務課長:ステッカーについては、教育委員会で用意したいと思っております。それから、スキー授業等でスキー板を運ぶ場合については、タクシーにスキーキャリアを取りつけることも仕様に盛り込んでいきたいと考えております。それから、生徒会や部活等で遅い便に集中するときは、あらかじめわかっている場合は遅い時間に配車を集中するような形で調整していきたいと考えております。
干場君:小学校高学年や中学校になりますと、生徒会や部活等でなかなか時間が一緒にならない可能性もあるかと思います。遅い時間の配車であっても間に合わない可能性もあるかもしれないという理解でよろしいですか。
総務課長:運行計画といいまして、1カ月単位であらかじめ下校時の人数を把握するようにしますが、例えば3日前ぐらいまでであれば変更も可能ですし、1日前でもタクシー会社では対応できるような形をとれます。万が一、当日ということもあるかと思いますので、遅い便の中で調整できるのであれば調整いたしますし、万が一、それでも乗れない場合があれば、タクシー会社に1台手配するような体制をとりたいと思っております。
干場君:先ほど、学校にスクールタクシーの調整をする担当の方がいるという御答弁がありました。今、お話があったようなことについて調整して対応すると理解してよろしいでしょうか。
総務課長:昨年の冬から、現在もそうですが、学校の教頭先生を窓口にしてその辺の体制づくりについて協議しているところでございます。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
次に、3番目の経費面での効果についてを干場委員より質疑願います。
干場君:スクールバスだけではなく、バス料金制度の改定によって全国的に大幅な費用増加が予想されているので、今回、当市においてもバスとタクシーを併用することになったと思うのですが、これまでどおりバスを利用した場合と、今回の変更後の費用は実際にどのぐらい違うのか、参考までにお伺いしたいと思います。
総務課長:まず、今回、新料金制度となった背景から御説明いたします。
平成24年の関越自動車道高速ツアーバスの事故後に国の監査がありまして、バス事業者の価格競争の激化で契約金額がかなり低く抑えられて、運転手の労務管理が不適切であったり、点検整備などの安全対策が十分ではないという状況が明らかとなりました。この状況を改善するために、国土交通省では、安全コストを反映した新料金運賃制度を設けました。
江別市では、平成26年度の運行経費についてはおよそ5,400万円でしたが、平成27年度の運行経費を計算しますとおよそ9,000万円で、本年度の約1.7倍となります。そこで、利用者数と安全性、効率性を考慮して、最も経済的な車種と台数ということでタクシーの導入を決定いたしましたが、今回、タクシーに転換したことにより、運行経費としては総額でおよそ5,300万円の予算を計上しております。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
次に、4番目の現状の課題についてを相馬委員より質疑願います。
相馬君:お願いがございますが、4番目と5番目を合体して、質疑を続けさせていただきたいと思います。
委員長(星君):お諮りします。
5番目の運行方針についてという項目と一緒に質疑することとしてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
それでは進めてください。
相馬君:干場委員への説明の中で、遠距離通学送迎事業の概要と費用面は理解いたしました。
そこで、現状の課題については、運行方針が連動していくと思うので、一緒に聞かせていただきたいと思います。
まず、1番目として、経済面を考えてバスからタクシーの利用へということが上がっておりますが、豊幌は、人数的な意味でコスト的にバスのままのほうがいいということでバス利用の継続になるのかどうか、確認させていただきます。
総務課長:豊幌地区に関しましては、現在、利用者数が70名を超えておりまして、平成30年までの児童生徒数の推計では、減少傾向にありますが、急激な減少ではないことから、バスの運行を継続していきたいと考えております。
相馬君:それでは、江北地区では夏季と冬季でタクシーとバス利用に分けた理由について、御説明をお願いしたいと思います。
総務課長:江北地区の冬季間をバスにしたのは、特に八幡地区の暴風雪が激しいのですが、江北地区は市内の他の地区よりも降雪による通行規制を受ける可能性が非常に高いこと、それから、冬季間はバスによる運行をしてほしいとの地元の要望もありましたので、安全面を考慮してバスによる運行といたしました。
相馬君:それぞれの地域によって対応を考慮されたということですが、角山や東西野幌については、タクシーで運行するのが危険な天気となった場合、どのようなことを想定して対応されるおつもりなのか、確認させていただきます。
総務課長:ここ何年かの通行規制等の状況を見ますと、圧倒的に八幡方面に集中しておりまして、角山・野幌地区は乗用車であれば通常どおり通行できるという情報を得ておりますので、ここについてはタクシーで通年対応できるだろうと考えております。
相馬君:安全面、経済面はお伺いいたしました。
そこで、今まで夕鉄バスを利用した遠距離通学送迎事業が中心となっていたのですが、今回、スクールタクシーを導入するときにどのような形になるのか、その導入方法について御説明をお願いいたします。
総務課長:基本的な導入方法としては、バスのときと同じような形で考えております。具体的に言いますと、登校時に関しては、運行経路に沿って乗車しますので、誰がどの車に乗るかは基本的にわかっていますから、固定された形になります。下校時については、小学校は低学年と高学年で帰る時間帯が異なりますので、現在のバスもそうですが、早い便と遅い便に分けて運行しております。また、中学校においても、授業が終わって真っすぐ帰宅する組と、部活動等で遅く帰宅する組に分けられますので、現在のバスと同じように早い便と遅い便に分けて運行することを考えております。
相馬君:言葉足らずで申しわけありません。
どの会社がタクシーを運行するかは入札して決まると思うのですが、この準備について、今、御説明いただける点があればお願いしたいと思います。
総務課長:現在、指名競争入札の準備を進めておりまして、江別市内に営業所を持つタクシー会社にお声をかけさせていただくように考えております。
相馬君:最後の質疑といたします。
経費面、安全面の両方をそろえて、遠距離通学送迎事業として、今年度から5,300万円の予算を組まれるとなりますと、子供たちにとって、保護者にとって、あるいは教育委員会として経費縮減になると理解いたします。しかし、この大きな差額について、今まで利用していたところに対する働きかけとか、相手側からの意見とか要望というものはどういう形で教育委員会に伝わっていたのか、それから、それらに対しては、教育委員会が対処できることではなく、公共バスという意味では市全体として補完が必要になるのではないかということも考えるものですから、そういうことについて、お話しいただけるのであればお考えをお伺いしたいと思います。
総務課長:今回、バスからタクシーへの大転換ということで、バス会社の路線がかなり減ることになります。昨年3月に国土交通省から新料金制度が出された時点で、バス会社ともずっと協議を重ねてきまして、路線については縮減になるかもしれないということはお話しさせていただいておりました。そして、今回、タクシーに転換するに至ったということです。
相馬君:同様に、タクシー会社は、江別市にある事業所を指名競争の相手とするとなっていますので、経済的にということであれば、全体的にはどっちかが減ってどっちかがふえることになると思いますが、公共交通という意味では、これからもいろいろなことを加味してお考えいただければという点だけお話しさせていただきます。これは要望といたします。
委員長(星君):それでは、ただいま、4番目の現状の課題について及び5番目のこれからの運行方針についての二つの項目を一緒に質疑しましたが、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
森好君:確認ですが、変更後の東西野幌の小・中学校について、従来、夏季はバスが利用されていたと思いますけれども、これを見ると空白になっているのは、夏季は運行しないということですか。
総務課長:東西の野幌地区につきましては、現在も夏季は運行しておらず、冬季間だけバスを運行している状況ですが、今回はそこがタクシーになります。
森好君:これは、ほとんどが一般財源だと思うのですが、国の財源は、小学校には1円も入っていないのに中学校には入っています。どうして小学校には入らないのですか。
総務課長:補助金に関しては、統合のあった学校のみに入ることになっています。野幌の場合は統合の対象外になりますので、補助金の対象外です。
森好君:こういう部分では、交付税等は全然見られないのですか。
総務課長:現在は補助金のみになります。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結します。
次に、学校教育課所管の小学校児童用図書室における蔵書率の状況についての質疑に入ります。
予算の説明を求めます。
学校教育課長:それでは、学校教育課所管分の小学校における学校図書館事業について御説明いたします。
予算説明書の62ページ、63ページをお開き願います。
まちづくり政策06子育て・教育、取り組みの基本方針02子どもの教育の充実の上から11行目の小学校児童用図書室事業でありますが、学校図書館の図書の充実を図るために計画的に図書の整備を行うものであり、図書の購入と学校図書館の運営に係る消耗品の購入費用となっております。
次に、同じく62ページ、63ページの上から17行目の小学校児童用図書室環境整備事業でありますが、蔵書率の低い学校に対して重点的に図書の整備を図るもので、図書の購入に係る費用となっております。
委員長(星君):初めに、三角委員より質疑願います。
三角君:小学校児童用図書室における蔵書の状況について伺いたいと思います。
過去には、各学校で蔵書率が非常に低かったということで、これまでさまざまな取り組みをしながら蔵書率向上に向けて努力されてきたことは認識していますが、現状はどうなっているのか。そして、今の蔵書率の目標値は一体どの辺に置かれているのか、お聞かせいただきたいと思います。
学校教育課長:蔵書率の現状でございますが、平成25年度末では蔵書率が50%台という低い学校が6校ございます。逆に、100%を超える高い学校が3校ございます。
それから、蔵書率に対する考え方でございますが、市内の全小・中学校の蔵書率が100%になるのが望ましいと考えますけれども、まずは全校の蔵書率が80%以上になることを目標に、今後も80%以下の学校に重点的に配分していきたいと考えております。
三角君:中には50%台だったり、あるいは、100%を超えているところもあるようです。80%以上が目標ということですが、図書の選定に当たってはどのような形でなされているのか、その辺についてもお聞かせいただきたいと思います。
学校教育課長:学校の図書の選定に当たりましては、基本的に学校で決めております。各学校においては、図書館担当の教員を中心に、国語の教員、あるいは、先生方のアンケートをもとに、必要に応じて情報図書館から派遣されている学校司書の意見を取り入れながら購入すべき図書の選定を行っているところでございます。
三角君:各学校の中で図書の先生が担当して選ばれているということですが、学校間の連絡協議会というか、図書に関して連絡がとれるような会議は持たれているのでしょうか。
学校教育課長:学校図書館の担当教員と学校教育課、情報図書館から派遣している学校司書、情報図書館長を中心に年に2回ほど懇談会を行いまして、学校司書の派遣のあり方や学校運営について意見交換を行っているところでございます。
三角君:それから、図書の電子化ということで、平成23年度、24年度、25年度と進められたと思いますが、その効果と課題について、気づいている点がありましたらお知らせいただきたいと思います。
学校教育課長:効果につきましては、1冊1冊の図書の情報が正確に把握されることが一つと、今まで貸し出し、返却等が手作業でありましたが、スムーズに行えるということが挙げられると思います。また、個人が借りている状況も把握できますし、読まれている本の傾向の把握等も容易になるかと思います。
課題等として、現在、買った本のデータ入力は、先生方あるいは図書担当の児童生徒が行っておりますが、将来的にオンラインになりますと、そういった登録の仕方がより簡易になるのではないかと考えております。
三角君:学校図書の蔵書に関して、各団体からの寄贈の依頼や働きかけの現在の状況についてはどうですか。
学校教育課長:年に数件ほど、江別市教育委員会を通して学校図書の寄贈がございます。それ以外には、PTA等から個別に学校に寄贈があると把握しております。
三角君:私も学校図書の分野は余り詳しくなかったものですから、先輩方から、昔は蔵書率が非常に低くて何とか高めていただきたいということだったという話をいただきながら、今回、質疑させていただきました。そういった中では、目標を80%に置きながらも、少ない財源の中でさまざまな工夫をされていることが理解できました。
今後におきましても、今、寄贈の話もさせていただきましたが、子供たちのためにさまざまなものを活用しながら蔵書率向上に努めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
相馬君:蔵書率のお話が出ていましたので、関連で確認させていただきます。
100%あっても読める本なのか、それとも、五十数%だけれども、本当に活用頻度が高く、新しい本が入っているかという中身の問題についてです。教育委員会としては、古い本を廃棄し、できるだけ新しい本に入れかえての蔵書率向上を前提としてきたと私は理解しているのですが、その考え方でよろしいでしょうか。
学校教育課長:購入に当たりましては、予算措置をして各学校で判断して行っております。また、廃棄につきましても、学校によって読まれる本の傾向がありますが、傷みが激しいとか新しい形の本が出てくれば、生徒はやはりそちらを手にする機会がふえますので、一概に古いからだめということではありませんけれども、学校判断で随時行っていると理解しております。
相馬君:司書派遣事業がスタートしてから10年近くになります。この間、たくさんの蔵書が廃棄されてきて、それをごらんになった一部の方から、学校図書館の本を廃棄して何を考えているのだという声が届いていた事実もあります。ただ、中に入っていらっしゃる司書の方やボランティアで来てくださるお母さんたちの意見として、本当に何十年間も動かなかった本を蔵書率としてカウントするよりも、子供たちが手にとれるような本をということが目的であるということがあって、私もそのように考えております。そういう中で、今後も蔵書率が低いところに重点配備するということですが、先ほど三角委員からもお話があったように、一方ではどうやって本を選んでいったらいいだろうかと実は悩んでいる担当の方がいらっしゃいます。派遣事業で入っている司書の力をかりて、リストをつくったりアドバイスをいただいている学校では少し軽減されますけれども、教科担任の先生や学校図書館担当の先生が単独で選んでいるだけでは、やはり力が足りないというお声もお伺いしています。
そういう意味で、パーセンテージが低いところに入った予算については、情報図書館あるいは司書派遣された方のお力もおかりして検討していただきたいと要望して、終わります。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、教育扶助の生徒会費、PTA会費、クラブ活動費への支給拡大についての質疑に入ります。
予算及び要求資料の説明を求めます。
学校教育課長:それでは、学校教育課所管分の教育扶助費について御説明いたします。
予算説明書の62ページ、63ページをお開き願います。
上から8行目の小学校教育扶助費でありますが、経済的に就学が困難な家庭に対する扶助でありまして、支給対象費目は、学用品費、修学旅行費、給食費などとなっております。
次に、64ページ、65ページをお開き願います。
上から4行目、中学校教育扶助費でありますが、支給内容、支給対象費目は、小学校と同様でございます。
続いて、要求資料について御説明いたします。
資料の2ページをごらんください。
平成26年度石狩管内就学援助PTA会費等の支給状況でございます。
表の一番左の欄は、管内の市の名前でございます。
次に、左から2番目以降は支給費目でございます。支給費目に斜線があるのは支給していないこと、丸印は支給していることをあらわしております。石狩管内では、北広島市はPTA会費、生徒会費、クラブ活動費の3費目を、石狩市はPTA会費の1費目を支給しておりますが、その他の市では支給しておりません。
委員長(星君):初めに、森好委員より質疑願います。
森好君:義務教育は、これを無償とすると憲法でもうたわれていますし、学校教育基本法でも、市町村は必要な援助を与えなければならないと書いてあります。私は、こういう部分でPTA会費や生徒会費、クラブ活動費は必要な経費だと思いますが、その点の基本的な考え方についてお答え願いたいと思います。
学校教育課長:PTA会費、生徒会費、クラブ活動費にかかわらず、就学援助ということであらゆる項目を入れているのは、国としてはそういった援助が必要だというふうに判断しているのだろうと思います。しかし、今、江別市として支給できる範囲は現状のままと考えております。
森好君:僕は、そんなことは言っていません。必要経費なのかと聞いているのです。必要経費だけれども、財政的に困難だからできないということとは相当違うと思います。国では認めているのですよ。
もう1回、答弁をお願いします。
学校教育支援室長:就学援助の財源につきましては、平成17年度に、準要保護者の就学援助ということで国の国庫補助で実施されております。ただ、平成17年度から地方交付税ということで一般財源化されまして、就学援助自体も市町村によって認定の基準とか対象費目が異なる状況になっております。そういう中で、今、委員からの御指摘がございましたけれども、北海道教育長会におきましても、北海道教育委員会を通じて、自治体が行う就学援助の充実を図るために、その基準を明確にして制度改正及び財源措置の拡大を国に求めている事情がございます。
江別市といたしましては、PTA会費等の関係について、国の動向とか他の自治体の情報収集に努めて検討いたしておりますが、今回、平成27年度予算では支給の実施を見送っております。
森好君:教育委員会の制度だけでなく、ほかのところも交付税という形でどんどん拡大されて、わからなくなってきています。こういう部分では、やはり、特別交付税のような形で明らかにしたほうが担当側としても思い切ってできるはずですけれども、そうはなっていないという矛盾はありますが、わかりました。
次に、この間、消費税が引き上げられておりますが、支給単価に2.8%上乗せすると、昨年1月10日付で都道府県教育委員会から市町村に通知されています。消費税8%、また、今後10%になるかもしれない状況で、そういう上乗せ措置はどうなっているのでしょうか。
学校教育課長:昨年4月から消費税が5%から8%にアップしております。就学援助で支給しているものにつきましては、平成26年度分から、従来の支給単価から消費税が3%アップした分で学用品費を含めて支給しておりますので、現状は対応できております。
森好君:余りしてほしくないけれども、例えば年度途中で増税になった場合、年度途中でも補正予算を組んで上乗せしていくという覚悟なのですか。
学校教育課長:消費税のように大きなものであれば、社会的な影響もありますから準備期間を持って対応されると思いますので、そういう事実が明白になれば対応していきたいと考えております。
森好君:そういう機敏な措置をお願いしたいと思います。
それから、先ほどのクラブ活動費とか生徒会費やPTA会費についてですが、これは、支給単価が明示されていますけれども、今回の支給単価は、中学校のクラブ活動費なら年額2万9,600円、生徒会費なら5,450円、PTA会費で4,190円となっているのです。国はそう示しているけれども、その分の交付税も措置されているということですか。
学校教育課長:就学援助につきましては、先ほど説明したように、各市町村で支給費目や支給単価が異なっております。そのため、交付税の算定では、支給費目とか支給単価を見込んだ形ではなく、就学援助として幾らという形で入ってきていますので、国としてはその分も入っているという計算でお話しされているかと思います。
森好君:先ほど言ったように、交付税は一緒くたになっているからわからなくされているのだろうけれども、国がそういう方向で支給費目を決めているのだから、当然、それに基づいて交付税が措置されていると理解していいのではないかと思います。ここは財政の所管ではないけれども、それは含まれていると思うのですが、間違いないですか。
学校教育課長:個別の支給費目に対して、含まれている、含まれていないというのは、私どもでは正確に申し上げられません。就学援助の支給自体が幾らという形で交付税が来ていますので、非常にいかんともしがたいところでございます。
参考までに申し上げますと、平成25年度の地方交付税の中での基準財政需要額では、小学校分では2,420万円、中学校分で3,055万円、合計5,475万円となっております。平成25年度の市の就学援助の決算額が2億631万4,000円ですので、交付税で当てられているのは約4分の1という状況でございます。
森好君:4分の1ぐらいが交付税措置されています。これは、専門的な部分で何かいろいろなファクターがあって、僕も計算に挑戦したことがあるけれども、途中で投げ出したぐらい面倒な交付税の積算方法です。
そういうことですが、生活保護基準が年々引き下げられ続けています。特に、2013年から3年間、続けて行われています。他市の場合もそうですが、江別市も生活保護基準をもとにして1.数倍という計算をしていますので、このように引き下げられると認定基準に連動してきます。前回の高橋議員の一般質問では、生活保護の不認定となる百八十何人が対象になるけれども、それは従来どおりやりますという話でした。そういうことでいうと、今後も生活保護基準が引き下げられる状況でも、認定基準は従来どおりの形にしていくと確認してよろしいですか。
学校教育課長:認定基準についてでございます。
江別市では、従来、就学援助を受けようとする世帯の前年の収入額が前年度の4月1日現在の生活保護基準に100分の120を乗じた収入基準額に満たない場合に認定としております。今、委員が御指摘のとおり、国では平成25年から3カ年にわたり生活保護基準を引き下げるとしておりまして、平成25年8月と平成26年4月に引き下げを行ったところであります。平成26年度の就学援助の認定に当たりましては、平成25年4月の生活保護基準を使うことになるため、結果として引き下げによる影響はなかったところでございます。
平成27年度の認定に当たりましては、本来であれば引き下げられた平成26年4月1日現在の生活保護基準により認定作業を行うのが従前からの取り扱いであります。しかし、認定基準の引き下げに伴い、認定から不認定になる世帯が約8.9%程度と試算されたことから、平成27年度の認定に当たりましては、平成25年度の引き下げ前の生活保護基準により認定する予定であり、認定基準の引き下げによる影響が出ないように対応することとしております。
森好君:それについては感謝するというか、大変いいことだと思います。
それから、資料では管内の支給状況が出ていて、やっていないほうが何となく多数に見えます。しかし、全道的にいうと、179自治体ありますが、クラブ活動費もそうですし、生徒会費もPTA会費もそうですけれども、100近い自治体がもう既にやっています。これは平成25年度の資料ですが、例えばPTA会費は99自治体、クラブ活動費については95自治体、そのほか独自に他の制度で支援している自治体もありまして、既に6割近い自治体がこれをやっているのです。確かに、管内では北広島市しかやっていないだろうけれども、北海道の自治体ではやっているところがもう既に多数派になっています。そういう点でも、やはり拡大すべきでないかと思っています。
子育て支援とか定住促進というわけですが、若い世代で特に教育費が家計の負担を重くしている状況があって、次世代育成に関する世論調査結果でも金銭的なことを最も気にしているというのが6割というデータがあります。そういうことから見て、僕は、今年度の予算では、全部が全部でなくても、少しはやるのかと思っていました。ところが、何もしないというので、今回はがっかりしたのです。そういう点で、教育に係る3費目は、すぐにする、しないは別としても、国でも必要として支給単価を明示し、交付税も措置されていますので、こういう状況のもとでは随分遠慮したなと思っていますけれども、ぜひとも何らかの形で前進してもらいたいと思います。
3費目を対象にする心構えとか気持ちについて、今後どうしようと考えているのか、お答え願いたいと思います。
教育部長:委員から御指摘がありましたように、学校教育法でも、経済的な理由によって就学困難な児童生徒の保護者に対しては必要な援助を与えなければならないということがございます。また、昨年1月には、新たな子どもの貧困対策の推進に関する法律も施行されたということで、子供の将来が生まれ育った環境によって左右されないよう、教育の機会均等を図らなければならないということは非常に重要なことだと思います。ですから、先ほどの話にもありましたように、補助金から交付税措置に切りかわって地方単独事業になりましたが、国からも生活保護基準の引き下げによって影響が出ないようにと地方自治体にお願いしている状況であります。
そういう中で、準要保護で実際に困っている方に対する就学援助ということは、法の要請に応える具体的な事業として大変重要な部分を占めていると認識しておりまして、平成22年度から準要保護の補助金の中にも3費目が追加されておりますが、法律で必要性をいうのであれば、本来、これはナショナルスタンダードな話でしかるべきだというふうに思います。だからこそ、道教委でも、国に対して、統一的なガイドラインをつくって市町村によって支給がばらばらにならないような形を求めている現状があります。そういったことからすると、必要性を認めるものの、他市の実施状況とか支給方法がさまざまある中で、もうしばらくはそうした情報を得ながら検討を続けていきたいということで御理解いただきたいと思います。
森好君:やはり、国が基本的なシステムをつくることが必要だと思います。しかし、道内にも頑張っているところがあるので、それに近づけるように努力してもらいたいと要望して、終わります。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、習熟別授業の実施状況についての質疑に入ります。
初めに、坂下委員より質疑願います。
坂下君:まず、習熟別授業の具体的な実施状況についてお伺いいたします。
学校教育課長:習熟別授業の実施状況でございます。
江別市内では、小規模校以外の小学校及び全中学校で何らかの形で実施しております。
坂下君:具体的に算数や数学が中心であると理解しておりますけれども、教育委員会として習熟別授業の成果をどのように捉えられているのか、お伺いいたします。
学校教育課長:学校教育の中ではさまざまな指導方法等がありますが、習熟別授業については個々に応じたきめ細かい指導法の一つでありまして、結果として子供たちの理解が進むことが大切であると考えております。子供たちにとりましては、授業がわかると勉強も好きになりますし、逆に勉強がわかると授業が好きになるのかなと思っております。
成果につきましては、平成26年度の全国学力・学習状況調査での児童生徒質問紙において算数の勉強が好きかという設問がございます。算数の勉強が好き、どちらかといえば好きと回答した小学生の割合は、江別市では61.6%、全国では66.1%と若干低い結果ですが、中学校では、江別市は58.5%、全国では56.6%と若干上回っております。また、同じ調査で、算数、数学の授業の内容についての設問がございまして、わかる、どちらかといえばわかると答えた小学生の割合は、江別市では77.4%、全国では79.6%、中学生では、江別市は70.8%、全国は71.5%とほぼ同様であると考えております。
坂下君:大変、御努力をいただいていると理解いたしました。
今後も習熟別授業を継続していただきたいと思いますけれども、今、もし課題等を持っているのであればお示しいただければと思います。
学校教育課長:習熟別授業につきましては、各学校での指導方法の一形態でございますので、各単元とか学習内容に応じて、先生単独の場合もありますし、江別市で派遣している学習サポート教員を活用してのチーム・ティーチングを行うなど、指導の場面ごとに必要に応じて行っている状況でございます。ですから、一律に何時間というのはなかなか難しいと判断しておりまして、各学校の実態に応じた形でやっていただきたいと考えております。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、学校教育支援担当参事所管のいじめ・不登校対策についての質疑に入ります。
予算及び要求資料の説明を求めます。
学校教育支援担当参事:予算説明書の60ページ、61ページをお開きください。
まちづくり政策06子育て・教育、取り組みの基本方針02子どもの教育の充実の上から12行目のいじめ・不登校対策事業は、児童生徒のいじめや不登校の解消を目的に、臨床心理士による相談や、不登校児童生徒を対象としたケア事業、いじめを直接教育委員会へ訴える心のダイレクトメール、インターネットによるトラブル防止活動などを実施するものであり、経費の主なものは指導員や相談員の報酬、啓発資料の作成経費等です。
続いて、要求資料について御説明いたします。
資料の3ページをごらんください。
過去5年間における学校別の不登校児童・生徒の人数です。
平成21年度から平成25年度まで、小学校、中学校ごとに、年間30日以上欠席のあった不登校の児童生徒数を表にしております。
なお、個別の学校名は表記せず、アルファベット表示に変えております。
次に、資料の4ページをごらんください。
開設以降における適応指導教室の実施状況として、教室で学習活動を行うスポットケアと野外活動や料理など体験活動を行うケア事業について、平成16年度から平成25年度までの各年度の開催日数と、参加児童生徒の実人数及び延べ人数をそれぞれ掲載しております。
なお、実人数については、記録が残る平成19年度以降の分を記載しております。
委員長(星君):初めに、いじめ・不登校対策の現状について、坂下委員より質疑願います。
坂下君:いじめ・不登校対策の現状についてです。
資料にもあると思いますが、やはり、小学校、中学校で特徴が違ってくると思います。資料によりますと、小学校でいえば、平成21年度はふえる傾向から、平成22年度、23年度、24年度と減ってきて、平成25年度でまたふえてきたという傾向がありますので、まず、小学校における平成25年度の特徴的なことがもしあるのならどのようにお考えか、お話をいただければと思います。
学校教育支援担当参事:小学校につきましては、少し前だと10人を超えていた時期もありましたが、しばらくは10人以下で推移してきました。しかし、資料にあるとおり、平成25年度は10人を大きく超えてきております。ただ、この1年で何か大きく傾向が変わったかというと、1年ではなかなか分析し切れないところもあります。児童はどんどん変わっていきますから、その家庭環境とか、中には発達障がいのある子供がいたり、そういう個別の事情がいろいろと絡んでいて、5人から10人程度の増減を分析するのは教育委員会としてもなかなか難しいと考えておりまして、今後、2年、3年とたつにつれてどういう傾向で数字が推移していくか、それによってまたわかってくることもあると思います。
ただ、これは中学校にも言えることですが、家にこもってゲームをしたり、ネットを使ったりと、家でも何かできるような時代になりつつあることは認識しているような状況です。
坂下君:今、小学校の特徴的なことをお示しいただきましたが、その特徴をしっかり見ないと対策もなかなか難しいだろうと感じます。
そうしますと、中学校の傾向も、今、小学校についてお話しされたような内容という理解でよろしいでしょうか。
学校教育支援担当参事:委員がおっしゃるとおり、大きく増減しておりませんので、個別の状況を見ながら支援に当たる中でもう少し傾向をつかんでいきたいと思っております。
坂下君:平成21年度から25年度の間で不登校児童生徒の傾向は変わらないというお話がありましたけれども、不登校児童生徒に対する指導等に変化はあったのかどうか、この辺についてお話をいただければと思います。
学校教育支援担当参事:不登校の児童生徒への対策としましては、従来から、教職員による家庭訪問とか、スクールカウンセラーとの相談、また、保健室に登校してもらうといった対策をしてきておりますし、スポットケアという適応指導教室に該当するものも平成16年度から始めてきております。不登校対策というのは、これからもさらに進めていかなければならない課題だと思っておりまして、平成23年度からスクールソーシャルワーカーという福祉の観点を取り入れた支援を始めているところです。
それから、平成26年度からですが、スポットケアの教室は今まで週1回で開催してきましたが、できるだけ週2回に近づけるように工夫しようということで、週2回程度の実施に取り組んでおります。その結果、後の資料に出てきますが、平成26年度は参加者が増加する傾向になっております。これは実人数も延べ人数も増加しておりますが、内容についても、指導員2名とスクールソーシャルワーカーが様子を見たりして、勉強だけではなく、気軽に雑談したり、不登校の子供が、そこでなら勉強できるかなとか、ここでなら過ごせるかなという気持ちになってもらうようにいろいろな接し方で取り組んでおります。
坂下君:大変ありがたい対応をしていただいていると思います。後から出てくるスポットケアもありますが、その辺は今後も十分深めていただきたいと考えております。
その上で、これは小学校、中学校ともに言えることですが、今までの傾向から、一旦、不登校になると長期化する危険性をはらんでいて、やはり継続した支援がなければそのようになってしまうという現実があります。そこで、私は以前にもお話をしたことがあると思いますが、1人の生徒に対して、カルテという言い方が妥当かどうかわかりませんけれども、そういうものが必要になってきているのではないかと思います。そういうものを用いて次の先生なり支援をする方に継続してバトンタッチする、また、中学校に上がるときにもそうした情報を全て中学校に引き継ぐ、それから、中学校を卒業した後に違う方が支援するときにも引き継いでいく、こういうふうにその人の義務教育の間の情報を、一定程度、トータル的に次に引き継ぐようなカルテ的なものを考えるべきだと思います。
今のお話は私の提案的な要素がありますけれども、それについて何かお考えがあればお伺いしたいと思います。
学校教育支援担当参事:平成23年度にスクールソーシャルワーカーを導入して以来、不登校の児童生徒への支援に当たっては、支援プランをつくって対応することに取り組んでおりまして、従来から、小・中学校の連携で、小学校で不登校ぎみの子供は中学校にも情報を渡して対応するようにやってきております。それ以外にも、関係機関と情報を共有するとか、場合によっては、中学卒業後も、健康福祉部でも特に子ども家庭課や福祉課、さらには社会福祉協議会などともいろいろな連携をとって情報交換をしております。個人情報の問題はありますけれども、それは保護者の了解をとった上で対応するなどして工夫できると思いますので、可能な限りやっていきたいと思います。
坂下君:そういったことをやっていただくのは大変ありがたいと思います。
それから、もう一つ、先ほど申し上げましたとおり、不登校が続くとそのままひきこもりになるケースが余りにも多いという認識が今後の全ての対応にかかわってくると思います。ですから、教育委員会としても、小・中学校の教員を含めて、やはりその辺の共有をしっかりしていただきたいと思いますが、今現在、それはどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。
学校教育支援担当参事:今、不登校の児童生徒の支援に当たっては、その子供にかかわる学校、福祉、保健、教育委員会といった関係者ができる限り同じ情報を共有するために会議を行いながら対応しておりますし、不登校が結果的にひきこもりになる可能性を含んでいることは十分認識しております。単に、再び学校に通えばいいということではなくて、中学を卒業した後もひきこもりにならないように、連携して状況を把握しながら支援していきたいと思っております。
坂下君:それから、不登校の基準が年間30日というお話ですが、それは国の基準ということです。ところが、最近、神奈川県川崎市のあの事件を受けて、30日という考え方より、もうちょっと早い段階で対応を考えなければいけないと。要するに、30日が不登校の概念とはしないという市町村も出てきたということです。
そういったことを受けて、不登校の対策として、川崎市の例も含めて、教育委員会として、今後さまざまな考え方を持って検討する余地があるのかどうか。国の基準ということではなくて、江別市の考えがあるのか、検討するのかどうかも含めてお伺いしたいと思います。
学校教育支援担当参事:不登校の統計的なことに関しては、国が示している30日ということをある程度守って統計をとっていかなければならないと思います。ただ、それ以外にも、教育委員会では、月に7日以上欠席した児童については学校から報告書を提出していただいております。また、不登校だけではなくて、何らかの困難を抱えているとか、問題を抱えている状況があれば、何でもいいから、その都度、速やかに教育委員会に相談してくださいというふうにしてやっておりまして、恐らく、学校でも信頼してくれていろいろな案件を教育委員会に相談してくれていると思っております。今回、川崎市で起きた事件に類似したようなことで気になることがあれば、教育委員会と学校が相談しながら対処を考えていくようにしてやっておりますので、今後も、学校と信頼関係を持ちながら引き続き連携してやっていきたいとと思います。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
相馬君:今、何らかの困難については、その都度、報告してほしいということがあり、不登校対策として保健室登校も挙げられておりました。そこで、これに対応する人材の確保ということで、そうした報告の受け手である教育委員会に1点だけ確認させていただきたいと思います。
私も、図書館になら行けるとか、保健室の先生なら話ができるということで、教室に入れない子供たちへの実際の対応例は伺ってきました。ただ、今回、どちらでもなく、学校には来る、朝から夕方まで1人でちゃんといられる、けれども、そういう場ではなくて、特別教室の空き教室にいて、給食も1人で食べているような場合があります。それに対して、もちろん子供1人を教室に置いておくことはできませんから、手があいている先生がやりくりして授業を見るようにするとか、あるいは、一緒に給食を食べるようにしようと思うけれども、職員室ではだめだというような中で、それでも学校ではその子供の教育環境のために最大限の手当てをしようと考えたとき、最終的には教頭先生が張りつくという事例をお伺いいたしました。
こういうことが何カ月も続いていくのですが、子供のことを考えると、間違いなく1人でもいてくださる方が必要だと思いますけれども、こうした困難事例を抱えて学校側の教員体制だけではうまくいかないとなったときに、教育委員会側としてどういう対応が可能か、あるいは、こういう想定についてどうお考えか、確認させていただきたいと思います。
学校教育支援担当参事:学校で特別な対応をしなければならない児童が出ることはしばしばありますけれども、担任外の先生が各学校に何人かいますので、そういう先生でやりくりして個別の対応をしてきているところです。教育委員会で職員を手当てするのはなかなかできない側面がありますが、例えば、教育委員会で実施しているスポットケアの教室に1回でも顔を出した子供に対しては、例えば教室に通ってきていなくても時間外の相談に応じたりしておりますので、なるべく側面から学校をバックアップする体制をとっていくように考えております。
委員長(星君):今は、いじめ・不登校対策の現状についての質疑を行っています。適応指導教室の現状やフリースクール活用についての質疑は後ほどありますので、見きわめて発言してください。
相馬君:職員側の体制を強化してほしいという要望です。
児童生徒数が年間で150人とか200人も減っていくという総体的な現象と同時に、学校のクラス数が減ることで教科担任が減るという現状があります。そうなってくると、何人かの先生たちで対応することがかなわなくなってくると想定される現実があります。市単費で教職員を採用することは大変難しいというのはよくわかっていますが、そういう不測の事態があるときに、最初にお話しした教職員体制、あるいは、ボランティアを頼んで安全管理をするという検討もこれからはぜひしていただきたいと要望して、終わります。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。
森好君:資料について、参考までにお聞きします。
年間30日以上欠席するというデータですが、連続して長期間の不登校というのはどのぐらいいるのですか。
それから、特に中学生は全体で76人ですが、学年別、男女別の比率がわかったら教えてもらいたいと思います。
学校教育支援担当参事:今、正確な数字は持っておりませんが、割合としては、年間かなりの期間を欠席しているのはおおむね2割から3割程度というふうに捉えております。
それから、学年別では、中学校は1・2・3年生と上がるにつれて人数がふえていく傾向にあります。
男女別は、今、数字を持っておりません。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。
干場君:1番目のいじめ・不登校対策の現状についての関連でお伺いしたいと思います。
不登校になる児童生徒にはいろいろなタイプがいて、時々なら登校できるかもしれない児童生徒もいるかと思います。ただ、先ほど坂下委員からも御発言がありましたが、やはり、一旦不登校になると、途切れ途切れがどんどんつながっていって、例えば4年生で始まれば、6年生で不登校状態になるということがあるように私も捉えています。
そういう中で、小学校から中学校に上がるときはとりたてて試験がなく、そのまま中学校へ移行しますから、その状況は中学生になっても続くと思います。ただし、高校入学に当たっては試験がありますが、高校受験をするときに、登校して試験を受けていなければ評価はかなり下位のランクになるのが実態だと思います。もちろん学校に行って頑張っている子供もいますが、行こうと思って頑張っているけれども、行けない。しかし、自宅では少し勉強していて、本当は試験を受けたいのに登校できないという状況の生徒が、保健室や空き教室であっても何らかの形で試験を受けることができるようにならないかと思います。登校できていないという数字は変えられないから仕方がないと思いますが、少しでも何らかの評価を得て次のステップの高校に行けるような環境づくりといいますか、学校側として、待ちではなくて、そこから一歩踏み出すことはできないのでしょうか。どの生徒にも学習する権利が保障されていますが、そういう生徒は過去にもいたでしょうし、現在もいると思いますので、教育委員会として、今後可能なことについて何かお考えがあれば伺いたいと思います。
学校教育支援担当参事:小学校と中学校で若干やり方が違ってくるとは思いますが、不登校の児童生徒に対する評価の仕方として、必ずしも試験のみで評価をするものではありません。これは不登校であってもなくても同じですが、試験による評価と、日ごろの課題とか宿題、プリントへの取り組みといった全体を評価して成績を出すことになっております。例えば、仮に中学校で定期試験を受けられなかったとしても、毎週、担任の先生が生徒の家にプリントを届けるといった取り組みをしておりますので、そのプリントを一生懸命やって学校に送り返すとか、先生に渡すとか、いろいろな方法で評価できるように学校で考えております。ですから、必ずしも不登校イコール成績が最低というようにはならないように留意しながらやっているところです。
干場君:今の御答弁ですと、そういうことが行われているという実態があれば、きちんと評価されていると理解してよろしいでしょうか。
学校教育支援担当参事:そのとおりです。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。
干場君:児童生徒が不登校になると、本人はもちろんですが、そばで見ている保護者も相当つらい状況になると思います。ただ、保護者、とりわけ母親だと思いますが、不登校状況にある親同士が接点を持つ機会がなかなかない中で、たまたま何かの機会に偶然出会ってお互いの状況を共有すると、本当にほっとするというお話をよくお聞きします。実際問題、教育委員会としてそうした母親たちが出会える場をつくることは難しいのかもしれません。しかし、毎日そういった子供と向き合っている母親たちが、そういったところで少しでも気持ちを楽にできる、そうしてまた家で子供と接することができる、そういうことは子供にとってもいい意味でのエネルギーを蓄えていく源になるとお聞きしおりまして、私もそういうふうに考えております。
今、本州等の自治体では教育委員会がお茶を飲みながらちょっと出かけませんかというような取り組みをしているところもあるようですが、江別市として、今後そうした取り組みを実施してみるお考えはないか、伺いたいと思います。
学校教育支援担当参事:保護者の集まる場というのは今後の検討になるかと思っておりますが、今年度から週2回にふやして実施しているスポットケアに保護者も一緒についてきてくださいという声かけをしていまして、保護者のほうが多いのではないかと見えるぐらいたくさん出席しているような日もあります。きょうも、ちょうど今ごろ、餅つきをしている最中だと思いますが、そういった体験事業に保護者も一緒に参加しながらやることによって、保護者同士がお互いの悩みを話し合う場面もあると聞いています。それから、そこで指導員の先生に悩みを相談したり、スクールソーシャルワーカーと話したり、教室が終わった後も相談電話が来たりしておりまして、保護者の悩みを打ち明けられる場を設定するというのは今までもそれなりにできていると思っていますので、これからも声かけを続けていきたいと思います。
委員長(星君):1番目のいじめ・不登校対策の現状について、ほかに質疑ありませんか。(なし)
それでは、少し踏み込んだと思いますけれども、2番目の適応指導教室の現状についてを坂下委員より質疑願います。
坂下君:まず、資料を見せていただいて、平成16年から継続されている事業だということを改めて実感いたしました。
先ほど、干場委員からもお話がありましたが、このスポットケアは、子供1人では参加しないで、現実には親も含めて参加しているということでした。そこに参加されている方はどういう方々なのか、もう一度、確認したいと思います。
学校教育支援担当参事:スポットケアに参加するのは、基本的には子供となりますが、やはり、保護者の方で悩んでいるとか様子を見たいという方が結構多いので、保護者が連れてくることがかなり多いです。ほかには、子供の様子を確認するという意味もありますので、教職員経験者である指導員とスクールソーシャルワーカーの2名が都合のつく限りそこに出て、子供の様子を見たり、話をしたり、指導したり、それから保護者の悩みを聞くことに当たっております。それから、児童のケアサービスとか福祉事業者がかかわっている子もおりますので、そういう子については福祉の関係者が同席して様子を見ることもあります。参加者としてはそのような状況です。
坂下君:平成16年度からということで、今、ケア事業の実施回数とか内容について、この間、具体的にどのように変化してきているか、お伺いしたいと思います。
学校教育支援担当参事:平成16年度に開始した当初は、スポットケアは1回ちょっと、そして、ケア事業も子ども家庭課実施分と合わせて月1回程度実施してきております。平成20年度あたりから大体週1回程度のペースにふやしてきておりまして、その後、平成25年度まではしばらく週1回の実施でやっております。内容としては、スポットケアは、主に学習活動で時間は2時間ですが、2時間びっしりの学習が続かない子供がいますので、例えばトランプやオセロをしたりというような息抜きの時間も30分程度設けております。ケア事業は、料理教室とか原始林への散策、また、去年から始めたのは、将来に希望を持てるように大学を見てみようということで、酪農学園大学の協力を得て大学の見学などもやっております。
坂下君:先ほど、餅つきをやっているという話がありましたが、これもケア事業という理解でよろしいですか。
学校教育支援担当参事:きょうは、ちょうど今年度のケア事業の最終日になっておりまして、料理教室という名目ですが、みんなで餅つきをして餅を食べるなど、ある意味で卒業式のような日になっております。
坂下君:先ほども申し上げましたが、学校には行けないけれども、スポットケアやケア事業に参加できると。当然、できる限り学校に行ったほうがいいとは思うのです。しかし、この中で、学校には行けなかったけれども、中学校、高校に進学できたとか、または大学まで行って自分の人生をきちんと切り開いたとか、そうした子供の長期的な流れを確認したようなケース、または、こういうケースもありますという例などがあれば、適応指導教室の中で対応できるということで紹介して今後の指導にも使えると思うのですが、どのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
学校教育支援担当参事:スポットケアに通っている子を学校に再復帰させるのはなかなか厳しい現状があります。他の市に聞いても、適応指導教室には通えるけれども、学校には通えない、委員がおっしゃるような子が多いというふうに聞いております。ただ、教育委員会としては、必ずしも中学校在学中に学校に戻るということだけではなく、卒業して高校に進学する意欲を持ってもらうことも含めて指導してきております。実際に、卒業した後、無事に高校に通学しながら楽しくやっていると教育委員会に卒業後の状況を報告に来るとか、あるときは学校の休みを利用してケア事業を手伝いに来るようなケースもありますので、そういった子がふえるようにやっていきたいと思います。
坂下君:そうした成長を見せているということで、大変ありがたいと思います。できる限りそういったケースを含めて、学校には行けないけれども、適応指導教室に来ていただけるように、そして、自分の次の人生を切り開く一つの大きなポイントとなるようなスポットケア事業にしていただきたいことをお願いして、私の質疑は終わります。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
干場君:適応指導教室について、1点お伺いしたいと思います。
人数も少しふえてきていて、こういったことを機会に外に出ることにつながることが望ましいと思っております。
ただ、この適応指導教室、スポットケアとケア事業は、青年センターに位置していると思います。江別市ぐらいの自治体規模ですと、これだけの広さに1カ所で、しかもかなり江別地区寄りのところでこの事業を継続していくというのは無理があるのではないかと思います。特に交通費が出るわけではありませんし、もしこの事業をより有効なものにしていくのであれば、位置的なものも結構関係があるかと思います。やはり回数をふやして参加者も多くなったのであれば、それとともに、開催場所についても市としてもう少し前向きに検討していくことが重要ではないかと思いますが、その点について伺いたいと思います。
学校教育支援担当参事:開催場所とか開催日数、それから人員の体制など、これからさらに充実させていくときに、いろいろな課題があると思って、今、検討している最中です。
その中でまず考えたいのは、場所よりは中身というか、日数や体制の充実かというふうに思っておりますが、場所についてもいろいろと考えているところです。今は、おっしゃるように市内ではちょっと端に近い青年センターでやっておりまして、これをもう少し真ん中で開けないかということも検討していますが、公民館とか住区会館といった施設は週2回、3回、4回で使うのは厳しい状況であると確認しております。逆に、青年センターは、体育館や屋外の運動施設を使えるとか、調理室があるというプラスの側面もありますので、現状は青年センターで充実させていく方向で検討している最中です。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。(なし)
次に、3番目のフリースクールの活用についてを坂下委員より質疑願います。
坂下君:フリースクールの活用についてです。
私は、フリースクールというのは、学校に通うことができない、また、適応指導教室にも通えない、そういう子をサポートして、ある意味で適応指導教室と似たような役割を民間が果たしていると理解しています。教育委員会としてもそのような理解をしているのかどうか、その辺を確認したいと思います。
学校教育支援担当参事:フリースクールは、国とか道である程度のガイドラインを出しておりまして、そのガイドラインに沿った施設が市内にもあると確認しております。フリースクールでは、民間ならではの特徴を生かして、行政ではなかなか行えないようなこともいろいろやってもらっておりまして、教育委員会としてもその存在意義は大事だと思っております。教育委員会も、年に1回程度、フリースクールと情報交換しておりますので、その辺を続けて、連携できることはしたいと思います。
坂下君:同じように考えていただいていることは大変心強く思います。ただ、表現が適切かどうかわかりませんが、協働しながら一部を担っていただいているという意識も必要なのかと思いますし、今後も継続して安定的に担っていただけるように考えていくべきだと思うのですが、もしその辺の考え方があればお伺いしたいと思います。
学校教育支援担当参事:フリースクールは経営的にもなかなか厳しいという話をお聞きしております。一市町村での経済的な支援というのはなかなか難しいと考えておりますが、今、国でフリースクールへの支援とか活用の検討が始まったところですので、国の検討の動向を見ながら対応していきたいと思います。また、ケア事業の中で、今、フリースクールの特徴を生かせるようなことについては講師をお願いしたりしておりますので、市としてはそういったことを続けていきたいと思います。
坂下君:要望ですけれども、やはり、国もフリースクールの授業内容を卒業の資格に一定程度は合致させようとか、さまざまなお考えをお持ちのところもあります。そういったこともありますので、今後は、ぜひ、重要なパートナーとしての視点から適応指導教室との協力を含めて進めていただければと思います。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
干場君:フリースクールの活用について、関連で1点だけお伺いしたいと思います。
今、フリースクールの存在意義の重要性はある程度認識されていて、市内にもあるけれども、経営はなかなか厳しい状況にあるという御答弁だったと思います。今後、国で動きがあるというようなお話でしたが、国の具体的な動きはいつになるかわかりません。しかし、市内で開設しているところは、学校に行けなくなった子供たちや保護者にとって大変重要な存在であります。札幌市では、教育委員会ではありませんが、福祉の観点から子ども未来局において新規開設もしくは増員に係る補助制度をもう数年前にスタートして取り組んでおります。そこで、江別市としても、そういった観点を持って他部局と連携しながら対応することがもう既に求められていると思いますけれども、その点について伺いたいと思います。
学校教育支援担当参事:フリースクールへの経済的な側面での支援については先ほども申し上げましたが、江別市単独としてはなかなか難しいと思っております。江別市としては、フリースクール等の特徴を生かした連携をこれからも進めていきたいと思います。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、スクールソーシャルワーカー事業についての質疑に入ります。
予算及び要求資料の説明を求めます。
学校教育支援担当参事:予算説明書の60ページ、61ページをお開きください。
まちづくり政策06子育て・教育、取り組みの基本方針02子どもの教育の充実の一番下の行のスクールソーシャルワーカー事業は、教育委員会に社会福祉士の資格を有するスクールソーシャルワーカー2名を配置し、不登校などの問題を抱える児童生徒に対し、家庭や学校など、児童生徒が置かれている環境への働きかけを通じて支援を行うものであり、経費の主なものはスクールソーシャルワーカーの報酬等です。
続いて、要求資料について御説明いたします。
5ページをごらんください。
過去3年間におけるスクールソーシャルワーカー事業に係る支援内容と件数に関する資料です。
上段の表は、支援の対象となった児童生徒数で、下段の表は、支援した児童生徒の抱える問題の内容と件数を記載しております。スクールソーシャルワーカーが支援を行った児童生徒については、複数の要素を抱えているケースが多いため、複数計上した数値となっております。
委員長(星君):初めに、1番目の特別支援教育コーディネーター、スクールカウンセラー及び心の教室相談員との連携についてを相馬委員より質疑願います。
相馬君:昨年の決算特別委員会でも同様の資料を提出していただきましたが、数字としては、いろいろな要素がかかわっての支援だということは確認させていただいております。これは、平成23年度から始まりまして、平成25年度は54人の児童生徒を支援したというきちんとした数字が出ていますが、1点目として、2名体制で進んでいる現状を考えて、ソーシャルワーカーだけが動くことはあり得ないのが教育現場だと思っておりますので、それぞれの専門の方たちとの連携について江別市はどのような取り組みをされているか、お伺いしたいと思います。
学校教育支援担当参事:スクールソーシャルワーカーの基本的な仕事のスタンスとして、支援プランをつくるに当たっては、関係機関とできる限り連携を考えるというか、どういった関係機関や資源を使えるかということから入る業務になっております。そこで、保健や福祉、学校、児童相談所、また、余りないですが、場合によっては警察からどういった支援を受けられるかとか、そうした関係機関との連携を考えながらプランをつくっていきます。
相馬君:今、連携をとるという答弁をいただきましたが、一つのテーブルでそれぞれの方たちと一堂に会するのか、それとも個別に対応するのか、その点を確認いたします。
学校教育支援担当参事:通常は考えられる関係機関と電話や訪問などで連絡を取り合って支援を考えますが、やはり会議が必要ですので、例えば、学校で会議をするときに子ども家庭課の相談員に同席してもらい、事態が重大だと判断したときには、ケース会議という名目で関係機関が一堂に集まってやっております。
相馬君:要望いたします。
国としてもスクールソーシャルワーカーの増員が予算化されていますし、北海道としてももちろん増員しております。ただ、スクールソーシャルワーカーだけで対応できるものではなく、学校側から、関係機関と連携してほしいという依頼によって派遣されます。今、ケース会議も開いているというお話ですので、それぞれ子供に接している担当の方たちの情報が漏れることなく、その子供がよい方向に向かうように支援をお願いいたします。
それからもう一つは、家庭環境の問題が31と、複数計上されている中でもすごく多くて、スクールソーシャルワーカーは先生方が対応できる限界を超えて踏み込むことが必要だというふうに思っています。今、大切なポジションだと認知されてきている途上にもありますので、その連携については教育委員会が主となってぜひとも密にしていただきたいと思います。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
次に、2番目の教職員や保護者への事業の広報と周知についてを相馬委員より質疑願います。
相馬君:周知方法に関して、特段、工夫されていることについてお伺いしたいと思います。
学校教育支援担当参事:スクールソーシャルワーカーが始まった平成23年度から、2年から3年程度は学校への周知に力を入れてきておりまして、主に教職員にスクールソーシャルワーカーの制度を知ってもらうためのパンフレットとか便りを配布してきております。現在は、江別市内の学校にはソーシャルワーカーの存在が相当認知されてきたと考えておりますので、今年度ぐらいから、学校の先生方が気づいたとき、思い立ったときに保護者に手渡せるように、保護者向けとしてある程度の枚数を各学校に配布して、随時、配っていただいているというような周知をしております。
相馬君:相談を受けた子供や関係機関、保護者にとっては大変頼りになる存在だと思いますけれども、学校に張りついているポジションではなくて、要請を受けて教育委員会からの派遣となりますので、目に見える形ではまだまだ認識が低いことと、市で2人が措置されていますが、足りないのではないかと思います。今のところは相談件数をカバーできているというお話がありましたが、今後、周知されていって、ぜひとも相談したいという学校側からの要請があったときに増員していくような想定はあるのかどうか、お伺いしたいと思います。
学校教育支援担当参事:現に困難を抱えていない子供の保護者にとってということだと思いますけれども、実際に何か困難が発生したときに、学校の先生からこういう制度があってソーシャルワーカーと話をしてみないかというのが一番効果的だと考えておりまして、今はそういう周知の仕方をしております。ただ、一般にスクールソーシャルワーカーの制度を知らせることも必要かなと思っておりますので、年2回チラシを配布する程度ではわからないと思いますから、例えばホームページに制度を広報するようなことも今後は考えていこうかと思っております。
今後の人員については、現在のところ、委員がおっしゃるように2人の体制で何とかやれていると判断しております。ただ、今後、ひょっとすると支援ケース数がふえてくる可能性もありますので、それについては、適切な対応ができるように、随時、現場のスクールソーシャルワーカーとも話をしながら妥当な人数を考えていきたいと思います。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、給食センター所管のアレルギー食の対応についてを議題といたします。
予算及び要求資料の説明を求めます。
教育部次長:それでは、学校給食事業にかかわる予算について御説明申し上げます。
予算説明書の66ページをお開き願います。
一つ目の学校給食事業は、給食センターの二つの調理場に配置している非常勤の調理補助員及び事務補助員、各学校に配置している配膳員などの報酬や両調理場の消耗品などの維持管理経費、給食配送業務等の委託料などであります。
続きまして、資料の6ページをお開きください。
こちらは、過去3年間のアレルギー種類別の人数となっております。
上段より、児童、生徒、その合計について記載しております。
欄外に記載しておりますとおり、牛乳の欄は、アレルギーまたは乳糖不耐症により牛乳が飲めない人数、卵の欄は、アレルギーにより卵の代替食を提供している人数、卵除去食は、アレルギーにより卵の除去食を提供している人数、納豆の欄は、アレルギーにより納豆の代替食を提供している人数、パンの欄は、アレルギーにより代替パンを提供している人数、資料提供の欄は、アレルギーがあるため食材の詳細な成分表を提供している人数となっております。
対象人数は、これら6種類の実人数を記載しております。
委員長(星君):初めに、干場委員より質疑願います。
干場君:資料を見ながら質疑させていただきたいと思います。
少しずつではありますが、市としてアレルギーを持っている児童生徒への対応品目だと思いますが、人数もふえていますし、もちろんパーセントも上がっています。そして、資料提供のところもふえていることがこの資料からわかると思います。中学校に入ってから甲殻類とか果物というふうに範囲も広がっているとお聞きしていますので、そこも入れればアレルギーを持つ児童生徒はもう少し多いかと認識しております。
例えば、卵アレルギーの児童生徒が除去食を希望して食しているのが横に記載されている数だと思います。給食センターでは、パン、卵除去食、納豆を出す、出さないなど、その提供については随分配慮して各学校へ配送し、お昼に教室の前に配膳されていると思いますが、最近は、その提供に少しミスがあって、アナフィラキシーショックになったことが何件かありました。文部科学省からもこのあたりは現場できちんと対応するようにと言われていると思いますが、江別市において、例えばこういったものが教室に配られたときに、卵除去食のスープとか、パンとかがたまたま残ってしまったことがこれまでに何件かあったのかどうか、その点について伺いたいと思います。
対雁調理場長:これまで、卵除去食について配送及び配膳の時点で残ってしまった件数については、申しわけありませんが、本日は資料を持ち合わせておりません。ただ、過去には年に1回程度残ったことがありまして、その場合は、どの方がアレルギーかというのは名簿で押さえておりますので、こちらで各学校に連絡して、どの学校の分にそのアレルギーパンが届いていないのかを確認して、最終的には該当の児童生徒にこちらから直接届けている経過がございます。
干場君:この対応については、どこでそういうミスが起きたかがとても重要だと思います。これは、多分、現場の担任教諭の認識に少し落ち度があったのではないかと推測するのですけれども、少なくとも学校では、アレルギーを持つために特に除去食を提供している児童生徒については、担任もしくは養護教諭、そして教頭、校長等も含めてそういう情報をきちんと共有しているはずだと思います。そこのところがきちんとされていないと、今、御答弁があったようなことがまた起こる可能性があると思います。
その辺は、現場できちんと認識を持たれていると理解してよろしいのかどうか、伺いたいと思います。
対雁調理場長:現場での認識についてですが、アレルギーの情報共有につきましては、学校給食センターでは、これまで、例えば新入生とか新たな転校生が学校に来られたときに、アレルギー対応の希望調書を保護者に記入していただいております。その記入していただいた資料をもとに、栄養教諭が聞き取り調査を行って、今後はこのようなアレルギー対応をするということが決定された後、その調書は学校に提出し、その内容を確認したことを校長の押印によって確認していただいてこちらに返していただく、そういう形で学校現場と給食センターの情報の共有化を図っているところです。
干場君:その対応が十分ではなかったことをお聞きしておりますので、今後とも、学校、担任、養護教諭等がしっかり認識を持って、情報を共有して取り組んでいただくことを要望して、終わりたいと思います。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
昼食のため、暫時休憩いたします。(12:11)
委員長(星君):委員会を再開いたします。(13:14)
午前中の総務課からの答弁について、一部訂正の申し出がありましたので、よろしくお願いいたします。
総務課長:先ほどの遠距離通学送迎事業において、森好委員から質疑がありましたスクールバス、スクールタクシーに係る地方交付税措置の有無につきまして、先ほどの答弁を訂正し、再答弁いたします。
タクシーにつきましては交付税措置の対象になりませんが、通年運行する10人以上のバスにつきましては普通交付税措置の対象となることから、豊幌地区のスクールバスは引き続き対象となります。
委員長(星君):ただいまの説明に対し、質疑ありませんか。(なし)
次に、生涯学習課所管の公民館及びコミュニティセンターの管理運営についてを議題といたします。
予算の説明を求めます。
生涯学習課長:予算説明書の68ページ、69ページをお開き願います。
まちづくり政策07生涯学習・文化、取り組みの基本方針01生涯学習の充実の上から13行目の公民館管理運営事業は、公民館3館の指定管理料及び突発的な施設修繕に関する経費であります。
また、次の行の公民館施設補修整備費は、公民館及びコミュニティセンターの適正な整備を行い、施設の安全確保と利用者の利便性向上を目的とする維持補修関係の工事費であります。
委員長(星君):初めに、1番目の平成27年度における改修等の計画に係る予算要望についてを角田委員より質疑願います。
角田君:それではまず、平成27年度における改修等の計画に係る予算要望を二つに分けてお聞きします。簡単に言いますと、ハード部分、建物の部分、あるいは設備の部分が1、備品等が2という判断で御答弁いただければ早いと思います。
まず、1ですが、例えば、昨年度は11カ所の雨漏りが江別市中央公民館、コミセンでありました。冬季間を含めて野幌公民館のドアが全然直らない現状や、あるいは、2年ほど前に野幌公民館でも雨漏りがあって、寄贈を受けた絵に影響がありそうでしたが、実際に事が起こってしまっております。特に雨漏りに関しては、コミセンの場合は構造的な問題もあろうかと思うのですが、鉄骨、鉄筋等にも影響していき、将来的な爆裂の可能性もあります。あるいは、冬季間の雨漏りでは、爆裂でさらにひび割れ等々の問題が出てくる可能性があります。そういった意味では、計画的な修繕なり改修計画が出されるべきですが、その部分について、現状として予算が足りているのかどうかという問題が気になります。現実に公民館のドアが直らないのは予算の問題なのか、今回の予算要望ではどれだけ認められたのかというのは施設維持管理の部分で大切なことだと思いますので、その部分について説明いただきたいと思います。
生涯学習課長:施設のふぐあい等につきましては、毎月のモニタリングなどで各施設の状況を確認するほか、随時、指定管理者から報告を受けて把握している状況でございます。その中でも、緊急を要するものにつきましては優先的に修繕し、大規模なものについては応急処置を行った上で次年度に要求する形をとっております。
このほか、経年劣化により修繕の必要が予想されるものにつきましては、指定管理者とともにリストアップしまして、おおむね3年程度をめどに修繕が完了できるように優先順位づけをして、毎年、見直しをかけながら、順次、実施することとしております。リストアップされた中で、やはり全て予算要求というわけにはいきませんので、なるべく緊急性のあるもの、もしくは、利用者に迷惑がかかるようなところは優先順位を高くして予算要求しているところでございます。
角田君:やはり財政的に厳しい部分で、緊急性だけではなく構造的に躯体に影響するものについては、なかなか見えないのですけれども、きちんと対応することが大切です。これは、利用者に迷惑がかかる以前に、寿命を縮めるだけの話ですから、そこはきちんと予算要望して、財政面でも対応していただきたいと思うところです。
設備系統に関しては、機械物は結構きちんと修繕していると認識していますが、ハード面については、できるだけ予算をつけるように努力していただくことを要望しますので、よろしくお願いします。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
坂下君:この考え方は建設部の住宅管理とも連動すると思うのですが、建設部では、長寿命化という考え方のもとに、外壁にしても内壁にしても、長期的、短期的に分けて計画を立てて、日ごろの点検も必ず計画的にやりながら長寿命化を進めております。コミュニティセンター、公民館も同様な立場にないと、まさしく財産として引き継げないと思います。今、角田委員もおっしゃったように、短期的に終わってしまうということにつながりかねません。
そこで、教育委員会として、今、どのような点検をされて長期計画をつくろうとされているか、お伺いしたいと思います。
生涯学習課長:まず、施設の点検につきましては、実際に管理をしております指定管理者が、日々の点検、法定点検などによって把握し、その報告を受けて教育委員会でも把握しております。
長期的な計画につきましては、現在、社会教育施設の個別の計画は持っておりませんが、昨年4月に公共施設等の総合管理計画をつくるように国から要請がありまして、江別市としても、総務部を中心としてこれからつくるということで、平成27年度中の計画策定と聞いております。その計画において、老朽化や利用状況、総人口、年代別人口の見通し、充当可能な財源見込みなど、ある程度長期的な見通しが示されることとなりますので、社会教育施設も、その中で、いつ、どのようなことをやるか、対応を決めていきたいと考えております。
坂下君:ぜひ、そういう方向性でお願いしたいと思います。
ただ、先ほどお話のあった指定管理者が点検している内容がよくわからないので、全体の建物の管理に本当に適切に対応できるようなものなのかどうか、私には今の段階でわかりません。そこで、例えば、外壁に関して、または屋上の防水に限定して、目視でするのか、それともさまざまな点検内容があるのか、どういう状況で報告されているのか、その2点をお伺いしたいと思います。
生涯学習課長:現状の点検としては、主に目視点検で、たたいて詳しく検査するようなことはやっておりません。
坂下君:本来であれば、人がいっぱい集まる施設に関しては、特殊建築物に該当すると思います。それは、1年に1回とか、打診などをして全体の報告をいただくことになっていると思うのですが、そういう点検項目は教育委員会として押さえているという理解でいいですか。
生涯学習課長:法定点検につきましては、3年に1度実施することが義務化されております。その中で項目が決まっておりまして、それをきちんと実施して報告を受けております。
坂下君:建設部の共同住宅に関しては、特殊建築物の法定点検は本来3年ですが、実は毎年やっているのです。それは、毎年やることで長寿命化ができるという考え方なのです。ところが、同じ特殊建築物であっても、所管によっては3年に1度で済むという考え方があります。しかし、そういう考え方は基本的に同じにすべきだと思うのです。建設部と教育委員会では施設を長くもたせるという考え方が違い過ぎることになるのですが、施設に関するありようとして、そうした基本的な考え方はできるだけ同じにして施設を大事に使うことを考えるべきだと思いますけれども、もう一度、確認したいと思います。
生涯学習課長:確かに、施設の長寿命化ということを考えますと、毎年点検して適切に対応していくことが望ましいと思います。ただ、今までは、法定点検は3年に1度ということでやっておりました。全庁的に公共施設がたくさんある中で、やり方がそれぞれ違っていることもあろうかと思いますので、その辺は、ほかの関係部署ともいろいろ協議する中で検討していきたいと思います。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。(なし)
次に、2番目の利用者及び市民からの設備新設・更新の要望についてを角田委員より質疑願います。
角田君:2番目になりますが、これは具体的な設備です。
事例として挙げるなら、音響設備はかなり古いものになっています。あるいは、各部屋についているチューナー系は、マイクそのものも含めて、実は故障が結構多発しています。あるいは、焼き物の窯も以前から要望があると思います。ただ、利用者として使った場合に、設備がこうなっていると口頭で苦情を言うとか、あるいは、内々にお話ししたりはしますが、こういう設備を直してほしいと利用者から伝える部分は、利用者アンケートによる報告にしても人数だけですから、実はシステム化されていないと思います。そういった部分では、利用者に聞く体制をどう構築するかといった課題があると思います。そして、指定管理者も、一定枠の金額があって、大体の設備系は自分のところで直せと言われるようになっています。そういうことで、新築のときと違ってそもそも財源措置が難しいのは十分理解していますが、設備についても計画的な更新がなされていないのではないかという疑問があります。
そこで、実際のところ、利用者あるいは指定管理者からの要望に対してどれぐらいの予算措置がなされているのか、あるいは、そういう体制づくりをどういうふうに考えているか、お聞かせいただきたいと思います。
生涯学習課長:まず、利用者からの要望等につきましては、指定管理者が、年2回、利用者アンケートをとって、集計したものを教育委員会に報告していただいております。そのほか、各公民館には自由に意見を書いて入れられる意見箱を設置しておりまして、それで利用者の方々の御意見等を把握するようにしております。
その中で、指定管理者と市の修繕の関係については、まず、協定によりまして、1件当たり10万円未満については指定管理者が負担し、10万円以上のものは市が負担することとしております。そうした小規模な修繕には指定管理者の判断で迅速に対応できるようにしておりまして、指定管理者は、毎年おおむね300万円程度の修繕予算を組んで、随時、お客様の声を反映させるべく施設環境の改善に取り組んでいるところです。市としましては、先ほども申し上げましたが、指定管理者とともに施設の修繕が必要な箇所をリストアップしまして、それをもとに一緒に現地を見て、優先順位をつけながら、毎年、予算要求をし、次年度に新たなものが見つかった場合にはまたリストに入れて、順次、見直しをかけながら実施しているような状況でございます。
角田君:特にPA、音響系が大分古くなってきています。順次、やっているのは理解していますが、古いアンプと新しいアンプが並列にあって、それを無理やりつなげているためにおかしくなるときもあります。また、マイクも、私は1年に2回ほど利用したのですが、その2回とも使えないマイクにちょうど当たったのです。つまり、全数がきちんと使えなくて、実際に幾つかはふぐあいが出ていて、とりあえずその場の対応で別のものにかえてもらうことを繰り返しています。下手をすると、始まってから使えないこともあるので、利用者としては困りますから、やはり、直すものは直す、更新するものはきちんと更新して管理していただきたいと思います。今、結構、音楽関係のイベントがふえてきておりますから、そういった部分にも影響してくると思います。
さらには、展示物のワイヤー一つとっても、ねじれまくっています。そういう細かいところは、利用者として要望を出してもなかなか直りません。実際、あのワイヤーは結構高いのです。そういった意味では、指定管理者だけではなくて、市としても、建物も当然ですが、利用者の満足度を上げるには責任を持って設備の更新計画を立てていくこともサービスということでは必要な話ではないかと考えますので、対応をお願いしたいと思います。
さらには、建物と同様に、その中のものについても、サークル活動や公民館活動をしている現状を踏まえた形で、何が必要なのか、何が不要なのか、そうしたことを見きわめていただきたい。そういった整備も必要ではないかと思いますので、よろしくお願いします。
これも要望といたします。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、スポーツ振興の観点から見た、都市と農村交流施設の位置づけについての質疑に入ります。
初めに、坂下委員より質疑願います。
坂下君:この質疑は、農業振興課の都市と農村の交流施策という未来戦略的な視点でお話をさせていただくのですが、都市と農村の交流拠点施設におけるスポーツ振興ということについては、教育委員会とどのような打ち合わせがあって、どのような意見を交わしてきたのか、お伺いしたいと思います。
生涯学習課長:まず、都市と農村の交流拠点施設ということで、1月に所管委員会に基本設計が示されたと聞いておりますが、この施設の中に屋外のグラウンドと旧江北中学校の体育館がございまして、スポーツゾーンとして位置づけされております。
まず、屋外のグラウンドの現状を申し上げますと、現在、シニアの野球の活動や弓道の遠的の練習に利用いただいております。今後も、シニアの野球や弓道の継続的な利用のほか、広く市民が気軽にスポーツやレクリエーションに利用できる場所になれば、市民スポーツの振興にもつながると教育委員会でも考えております。
また、屋内の体育館につきましては、市内には市民体育館など四つの体育館や、小・中学校の体育館を学校開放するなど、各スポーツ団体が活動する場所としてたくさんの面があるのが江別市の特徴となっております。市の体育館、学校開放とも、各スポーツ団体の活動が活発に行われている状況もあり、また、新規に活動したい、活動回数をふやしたいという団体の御相談がありますことから、教育委員会としても活動場所がふえることはスポーツの振興につながると考えております。
坂下君:そうしますと、基本となる都市と農村交流施設には多くの機能が入っておりますが、その辺はスポーツも連動するような考え方を持っていて、打ち合わせ済みだという認識でよろしいでしょうか。
生涯学習課長:まだ深いところまで議論しておりませんけれども、これから平成27年度に実施設計をすると聞いておりますので、その中でスポーツ施設としてどのような活用ができるか、経済部と連携していきたいと考えております。
坂下君:要望です。
この拠点は、江別の魅力など、さまざまなものを発信することになりますが、教育委員会から見たスポーツの振興とも相まっていかなければ、交流拠点という形としてはどうなのだろうということになると思います。スポーツの視点だけとか、この視点だけということではだめだと思いますので、総合的に連携して江別の魅力発信の拠点としていただくように、教育委員会としてのサポートもぜひお願いしたいと申し述べて、終わります。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、情報図書館所管の図書館運営管理事業(江別太小学校図書館地域開放事業)についてを議題といたします。
予算及び要求資料の説明を求めます。
情報図書館長:関連する予算について御説明いたします。
予算説明書の68ページ、69ページをお開き願います。
まちづくり政策07生涯学習・文化、取り組みの基本方針01生涯学習の充実の下から2行目の丸印の図書館運営管理事業(江別太小学校図書館地域開放事業)であります。江別太小学校の改築に合わせ、平成27年8月の夏休み明けから小学校図書館を地域に開放するもので、これに必要な準備及び運営経費として、非常勤職員報酬、図書館情報システム導入経費、資料整備費等を計上しております。
次に、要求資料について御説明いたします。
資料の7ページをお開き願います。
地域開放対応施設の見取り図です。
体育館、音楽室及び学校図書館の3施設が地域開放対応施設となっておりまして、網かけの部分が学校図書館となっております。
8ページは、その拡大図になります。
委員長(星君):初めに、1番目の運営方法についてを干場委員より質疑願います。
干場君:今回、この改築に合わせて地域に開かれた学校図書館の開放事業ということですが、この施設の図面の解説も含めながら、具体的な運営方法についてもう少し御説明をお願いしたいと思います。
情報図書館長:夏休み明けの最初の土曜日から地域開放を予定しています。開館日及び開館時間は毎週土曜日、日曜日の午前10時から午後5時までとし、人員体制につきましては非常勤職員2名が常駐し、図書の貸し出し、返却、レファレンスサービスなどの図書館業務を行うこととしております。それから、開放する際は、図書館と隣接する廊下をシャッターで仕切りまして、地域開放区域と学校区域に区分します。これにより、開放時に一般利用者が学校区域へ立ち入ることを防止するほか、学校区域とは別に玄関とトイレを設置し、学校が休みであっても独立した運営が可能となっております。
干場君:今、御説明いただきましたが、非常勤2名が施設整備のところも含めて管理にかかわるという理解でよろしいでしょうか。
情報図書館長:非常勤職員1名は司書の資格を持った者、もう1名は業務補助員で、ここは、一応2名を雇用して、常時、図書館運営に当たります。また、ここには体育館、音楽室等々もありますが、そちらに関しては図書館の司書が管理するわけではありません。あくまでも、その2名が図書館部分の管理を行うことで考えております。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
次に、2番目の地域開放方針と今後の事業展開についてを干場委員より質疑願います。
干場君:地域開放の方針と今後の事業展開についてですが、今回の図書館の地域開放事業は、読書を通じて子供と大人、もしくは地域の大人の皆さんが交流する場としてとても意義があることだと思っております。今回のこうした取り組みは、地域からの声があったので実現できたと伺っておりますが、地域開放学校図書館を今後どのように展開していくのか、そのお考えを伺いたいと思います。
情報図書館長:今回の地域開放事業につきましては、江別太小学校の改築に際しまして、基本構想の段階から学校、地域の住民、保護者から要望があった学校図書館の地域開放について検討しました。その後、基本設計、実施設計を策定する過程で、地域開放に必要となるさまざま条件を検討、クリアしながら実現したものでございます。
市内の小・中学校におきましては、学校はもとより、地域の特性に応じてさまざまな特色のある取り組みがなされており、施設の地域開放もそうした取り組みの中の一つとして位置づけられているものと考えております。江別太小学校につきましては、図書だけではなく、合唱団を中心とした心を合わせて歌声が響き合う学校づくり、地域と連携した豊かな体験活動としての読み聞かせ会の実施などを特色としておりまして、こうした活動から体育館に加えて音楽教室、学校図書館の地域開放に至ったものでございます。したがいまして、現段階におきましては、学校図書の地域開放方針を定めて、全ての学校で一律に今後の展開を図るものではございません。あくまでも、学校と地域の特性に応じたさまざまな取り組みの中で、地域開放のあり方についても個別、具体に検討していくことになるのではないかと考えております。
干場君:御説明については理解いたしました。一律ということではありませんが、各学校では顔づくり事業ということでそれぞれ特色ある学校づくりをしていると思いますので、今後、施設整備とともに、地域の要望があればこうした可能性がないわけではないと理解してもよろしいでしょうか。
情報図書館長:まず、学校の地域開放につきましては、学校と地域が主体となって進めていくもので、現時点において情報図書館だけが主体的に進めることは考えておりません。
既存の学校図書館については、このような改築のタイミングを活用して、開放の要件を満たす施設整備、資料整理、人員確保等の面を含めて考えていかなければならないと考えております。
干場君:もう1点ですが、今回の運営には非常勤職員が2名かかわるということですけれども、運営していく中で、今後、PTAや地域の団体等に委託してボランティア等もかかわりながら事業を運営する可能性があるのかどうか、その辺を伺いたいと思います。
情報図書館長:特に選書の作業とかレファレンス、検索補助は、資格を持っている者でなければ難しい面があります。札幌市が行っているように本当に学校図書館だけを開放するのであれば可能かと思いますけれども、分館機能を持ち合わせてということになってくると、ボランティアだけで運営するのはなかなか難しい部分があると思います。
干場君:ボランティアだけという意味で申し上げたのではありませんが、自治体によっては、今申し上げたような形で取り組んでいるところもありますので、今後、そういったことも教育部の中で参考にしていただけたらと思います。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
相馬君:今、分館機能を持ち合わせるというお話がありましたので、それに関連して、蔵書についてどのように予算配分していくか、まず、お伺いさせてください。
情報図書館長:まず、査定された中では、普通の図書購入費については900万円ちょっとだったと思いますが、備品整備費としてこれに充てたいと考えております。それから、消耗品として買わなければならない新聞とか雑誌類については、予算が少ないのですけれども、30万円程度となっております。これらについては、まず、準備段階の4月から、今いる図書館司書を含めて、それぞれの分野に分かれて選書作業を行っていきたいと考えております。
相馬君:豊幌小学校の豊幌分館も、分館として地域の方に大変愛されて利用されております。最初は学校図書館として一緒の配置だったのですが、途中から別置きするように変わりました。今回は、学校図書館の地域開放ということで一つの図書館として考えていくのか、学校図書館とは別置きするように途中で方針を変更するのか、このことについてお伺いしたいと思います。
情報図書館長:とりあえず、今は仕切るようなことは特に考えておりません。ただ、学校図書につきましては、授業で使用する資料ということもございまして、一般の人も閲覧はできますけれども、貸し出しは考えておりません。
それから、分館の機能を持たせた図書館ですが、児童が学校内で閲覧することもできるし、貸し出しも可能です。ただ、本を書架に戻す場合に場所を間違えられると非常に困りますので、ラベルの色を変えるなどして、学校図書なのか、分館の図書なのか、一目で判別できるようにしたいと考えております。
相馬君:要望です。
20年ぐらい前から、上江別の向こう側に分館をというようなお話が出たり消えたりしていた過去があります。そして、江別分館を利用されている方たちも、できればもう少し近いところで情報図書館の蔵書を見ることができればありがたいというお声が届いていた時期もありました。今回、地域開放事業ということで、こういうふうに分館機能が使えることは地域の方に大変喜ばれる事業だと思いますので、豊幌の図書館運営を参考にしながら、ぜひとも、使いやすく、たくさんの方に喜んでいただけるような開放事業としていただきたいと思います。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
これをもって、教育部所管の質疑を終結いたします。
暫時休憩いたします。(13:53)
委員長(星君):委員会を再開いたします。(13:54)
企画政策部企画課所管の大学連携調査研究助成事業についての質疑に入ります。
予算及び要求資料の説明を求めます。
企画課長:大学連携調査研究助成事業の予算について御説明いたします。
まず初めに、政策別予算説明書の74、75ページをお開き願います。
まちづくり政策08協働、取り組みの基本方針01協働のまちづくりの推進の上から3行目の二重丸印の大学連携調査研究助成事業は、市内4大学の教員によるまちづくりの調査研究に対し、1件100万円を上限として補助する事業であります。内訳といたしまして、補助金のほか、大学連携事業報告会の開催経費を計上しております。
次に、要求資料を御説明させていただきます。
要求資料の1ページをお開き願います。
1ページ目は、当該事業が開始された平成21年度から平成26年度までに助成した調査研究事業を、左から、年度、大学・学部・学科名称、教員名、事業名を一覧にして記載しております。
平成21年度は4事業、平成22年度、23年度は3事業、平成24年度から平成26年度は各4事業で、計22事業となっております。
次に、2ページをお開き願います。
2ページ目は、1ページ目に記載された調査研究事業のうち、これまでの活用事例の主なものについて記載しております。
大学別に事業の概要を記載しており、一番右側の該当事業欄は、1ページ目の事業一覧から事業ナンバーを転記しております。
上段から、まず、酪農学園大学の研究事業の事例では、事業ナンバー4の環境教材の作成が小学校における出前環境授業等に活用され、事業ナンバー5の野幌森林公園内の捜索活動効率化の研究、ナンバー10の空間情報活用に関する研究、ナンバー12のハイブリッド通信システムの研究は、防災訓練、救助訓練等における災害時情報や位置情報活用の実証実験に生かされております。
また、北翔大学の研究事業では、事業ナンバー3の児童生徒の体力向上に関する研究が小学校における朝運動プログラムの実施普及に、事業ナンバー1、ナンバー6の災害時の避難に関する研究が、その後連携して研究に取り組む中で、避難所でのプライバシーに配慮した段ボールハウスの開発につながり、防災訓練等で活用されております。
次に、札幌学院大学の研究事業では、事業ナンバー7のファミリー世帯の転入増加に関する研究が、子育て世帯の転入を促進する施策として、例えば江別市のPRパンフレットえべつのじかんの作成などの施策につながっております。
最後に、北海道情報大学でありますけれども、事業ナンバー8の購買行動等の意識調査の研究が、調査をきっかけとしまして、学生主体の商店街活性化の取り組みにつながっておりますほか、事業ナンバー9の食を基盤にした国際健康都市づくりのための調査研究は、その後の食品の機能性研究や、市民の健康管理に役立てる健康カード事業に発展しております。
委員長(星君):初めに、1番目の助成事業の実績についてを角田委員より質疑願います。
角田君:三つに分類しておりますが、絡むことが多いので、一遍に質疑させていただきたいと思いますので、お諮りください。
委員長(星君):ただいま、2番目の報告会の周知方法と出席者の状況についてと、3番目の助成事業が今後目指すものについてを一括して質疑したいという申し出がありましたが、そのように進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
角田君:資料の中身につきまして、まず、当初の事業の意図として、教員が地域に向け江別の課題解決や地域活性化に資する研究というところで、地域の知的資源としての大学がまちづくりに生かされるといった部分に関して、これまでの実績では目的どおり進んでいるかどうか、これまでの評価をお聞かせください。
企画課長:平成21年度からスタートしましたこの事業につきましては、平成26年度までの間に計22事業を採択、助成しております。そのうち、一部を市の施策に活用したものとか学生主体の地域活動につながったもの、企業の商品開発、食品の研究のようなものにつながった研究もあって、施策への活用、まちづくりへの活用、あるいは、地域での連携協力に資する事業となっているというふうに評価しておりまして、事業としての効果があったものと認識しております。
角田君:この実績を見ますと、かなりの部分が活用されてきていることはわかりますが、平成25年度以降はこれからになるのかなと思いますけれども、例えば、ナンバー15は歴史的建造物関係ということでまたちょっと別の方向になっています。
そういう中で、この報告会を見てみると、出席者がとても少ないというか、市の方と報告する方、一部市議会議員なのかなと思いますが、口頭で結構なので実際の報告会の出席者数を教えてください。
企画課長:平成21年度の事業に対する報告会は平成22年度に開催しておりますけれども、申しわけありませんが、当時、平成22年度の出席者数を押さえていなかったため、平成23年度以降の数字になります。平成23年度に関しては、平成22年度の採択事業の報告になりまして41名、平成24年度が49名、平成25年度が51名、平成26年度が50名という状況になっております。
角田君:これは、一般市民の方はどれぐらいいたか把握できていますか。
企画課長:例えば平成25年度の実績でいきますと、51名の内訳ですが、印をつけていただいて、どういった方かを把握しておりますけれども、中にはつけない方もいらっしゃるものですから正確ではない部分もあるかもしれません。ただ、印をつけた方としては、一般市民が4人、職員が31人、市議会議員が10人、その他として6人というふうになっておりまして、これは大学とか商工会議所、あるいは福祉施設の方となっています。平成26年度についていいますと、一般市民が1人、職員が26人、議員が9人、その他として14人となっておりまして、大学関係者が4人、商工関係者が5人と、その他として福祉施設の方とかNPOの方、全く印がなくてどういう方なのかわからない方も2人いらっしゃいました。
角田君:利用されていない部分として、例えば平成21年度のナンバー2の産学官連携によるスポーツ振興とありますが、これは産学官となっていますので、本当は産が聞いていないとおかしいのです。そのほかにも、幾つかのシステムの中で、特に知的障がい者や農業分野といった部分は農業関係者あるいは福祉施設関係者と、やはり産業界も一定程度の参加者があって実現されるものですし、市は、それを聞いて施策に生かして働きかけるものもあると思います。それに対して、この前の学生のコンペについては、商工会議所連携事業ということで、中小企業家同友会等や市民活動団体も呼ばれる中で、実際にこれについてやってみたいという声が企業から上がってきています。それに比べて、こちらは生かし切れていないのではないかという部分があります。
現在、報告会自体の周知方法は広報や新聞程度だと思いますが、こういうものをやりますという具体的な周知をどのようにされているか、声かけはどのようにしているか、お聞かせください。
企画課長:報告会の周知方法でありますが、主なものを挙げますと、ホームページ、記者クラブ、各新聞への広報メモ、また、ぜひ職員に聞いてほしいという思いもありますから職員向けに周知しております。あとは、市議会議員等にはチラシを配付したり、商工会議所へも情報提供しております。
角田君:商工会議所に流れた後、ななかまどやファクスで流れると一番ありがたいのですが、実際は流れていないのです。
現実問題として、これは、多くの方に聞いていただいて、いかに実現していくかといった部分を考えていかなければならないと思います。補助金額300万円を出していますが、それをさらに有効に生かすために、もっと多くの方に聞いていただいて、その中で広げていかなければならないと思います。それから、この一覧表も、あるいはその結果も公表したほうがいいと思います。実は、学生コンペのときに、これと同じような内容が幾つも出ています。学生からの提案にしても、企業からの提案にしても、これはもうやっているという研究が出てきていますので、そういう重複を避けることも必要ですし、重複するならさらにより高度な部分に行くことが必要だろうと思います。特に、今回の旧ヒダ工場の歴史的建造物については、一方では研究され、同時に経済部、市長部局では別の動きをしていて、それでは、この研究は何だったのだろう、そこに出したお金は何だったのだろうということにもつながります。そういうことからも、これは一定程度の公開と、多くの人を集めることが必要ではないかと考えます。さらに、商工会議所とも包括連携協定を結んでいるのですから、産学官という視点の中で、市役所と大学の連携だけでなく、経済界に広げる形も必要ではないかと思います。
そこで、今までの事業の結果と利用頻度、それから、ここではビッグデータ、オープンデータのことをやっていますが、これも、恐らくこれから事業、ビジネスにつながっていくものであるという発想からいけば、一定の方向性を変えるというか、より具体化していく必要があると思うので、その辺の考えをお聞かせください。
企画課長:報告会の人数につきましては、大抵50名程度で推移している状況で、例えば市内の企業の方の参加は確かに少ない状況がございます。今まで、こういった研究をやっていただいて、市の施策に活用できる部分や実際に学生の活動につながった部分は一定程度ありますけれども、企業へのつながりという部分では、一部はありますが、もう少し充実強化させていく必要があるかなという思いもあります。商工会議所への情報提供とか、今回の学生コンペの中では同友会とも関係ができましたので、そういったところにも情報提供しながら、できる限り多くの方、多くの職種、いろいろな団体の方に見ていただくためにさまざまな努力をしてまいりたいと思います。
角田君:そのようにお計らいいただきたいと思います。今年度予算ではそれに対してそこまでの膨らみがないと思いますが、そういった部分でもより効率的な予算執行をしていただきたいと思います。
同友会の話をしましたが、今度、江別地区の総会では、学生コンペの学生を呼んで講演をしてもらう予定です。協働という意識については、市内企業は持っておりますし、市民も持ち始めていますので、やはり、そういった部分はできるだけオープンに、そして、わかりやすくしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
干場君:確認ということで、1点お伺いしたいと思います。
角田委員からいろいろと質疑していただいた中で、私も改めて調査研究事業を拝見していましたが、これは、江別のまちの課題に対して、こうした研究の中から生かせるものは生かしていく糸口を見つけるということですから、あくまでも主体は市ということでよろしいですか。事業の主体は大学ですけれども、これは、市がこの事業をまちづくりに生かしていくという認識でよろしいのかどうか、改めて伺いたいと思います。
企画課長:もちろん市のまちづくりに生かす、地域の連携協力を強めるという目的がありますから、市の事業であることに間違いはありませんし、生かせるものは市の施策に生かしていきたいということがございます。ただ、調査研究がいろいろな発展を見せる中で、例えば、それが企業の活動につながっていったり、あるいは、学生主体の活動につながっていくような発展も見られると思いますから、そういった意味では地域全体で取り組むようなことも出てくるだろうと思っております。
干場君:今の御説明も理解しますけれども、事業そのものは、やはり市の課題に近いテーマが多いのかなと思いますので、そう考えると、角田委員とも重なりますが、私も何度かこの事業の報告会に参加しましたけれども、やはり参加者は少ないです。ですから、今後もより多くの方に参加いただけるように努めていただきたいと思います。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、政策推進課所管の協働を知ってもらう啓発事業についての質疑に入ります。
予算の説明を求めます。
政策推進課長:平成27年度各会計予算及び予算説明書の74ページ、75ページをお開き願います。
まちづくり政策08協働、取り組みの基本方針01協働のまちづくりの推進の6行目の二重丸印、協働を知ってもらう啓発事業の予算について説明いたします。
本事業は、自治基本条例の理念に基づく協働の考えの周知、浸透を図るため、小学生を対象とする意識啓発を行おうとする事業で、内訳はリーフレットの印刷、出前講座の実施に係る経費であります。
委員長(星君):初めに、1番目の小学校での出前授業とリーフレットの配布についてを三角委員より質疑願います。
三角君:初めに、ここでは2点挙げていますけれども、1番目と2番目を一緒に質疑してよろしいでしょうか。確認をお願いします。
委員長(星君):ただいま、1番目の小学校での出前授業とリーフレットの配布についてと2番目の小学校での授業への組み入れについてを一括して質疑したいという申し出がありましたが、そのように進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
三角君:今ほど予算等もお聞きいたしましたが、小学校への出前講座とリーフレットの配布について、具体的にどのような形の中で進められるのか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。
政策推進課長:この事業は、平成26年度からスタートした事業でありまして、平成27年度につきましては、2年次目として、同様の手法でリーフレットの配布と出前講座を行おうと考えております。
まず、リーフレットの配布でありますが、これは、教育委員会を通じて学校に協力要請の上、日程を調整して、対象とする市内の全ての小学校の4学年と6学年の全クラスを直接訪問してリーフレットを配布する予定であります。出前講座については、学校と調整して、朝読書の時間帯、10分程度の時間になりますが、これを利用しまして、リーフレットの配布とあわせて協働のまちづくりについての講話を実施するものであります。
時期といたしましては、今年度と同様に、10月中旬から1カ月程度の期間をかけまして、各学校を回ることを予定しております。
三角君:今、朝読書の時間を使って10分間程度というお話がありました。その対象者は、4年生と6年生と限定されている意味合いについてお知らせいただきたいと思います。
政策推進課長:対象を小学生の4年生、6年生としている理由であります。
これは、社会科の授業におきまして、協働あるいはまちづくりといったことと結びつくような学習があります。4年生であれば、郷土、地元の歴史を学ぶ私たちの江別というような授業、6年生であれば憲法を学ぶ授業がありますので、こういうことを学ぶ学年を対象として今回の啓発事業を行おうという考えであります。
三角君:朝読書の10分間ということですが、協働を理解するのはすごく難しい部分があろうかと思いますので、そういった面で小学校の授業時間の中に組み込むことについてはどのようにお考えでしょうか。
政策推進課長:この事業の実施に当たりましては、教育委員会等を通じて事前に何度か協議を重ねた経過がございます。当初の思いといたしましては、学校の授業時間をいただいて1校1回という頻度で出前授業を行うことを考えておりました。しかし、授業時間の確保あるいはほかのカリキュラムとの兼ね合いから1時限、2時限を確保するのが困難になりましたので、全学校を対象として、朝読書時間に全ての4年生、6年生を対象として出前授業を行うという調整の中でこのように行うこととした経過でございます。
三角君:協働のまちづくりと盛んに言われていますが、この内容について、これからも、小学校のときから、自分が生まれたまちをみんなでどうやって考えていくか、そして、一つ一つどうやってつくり上げていくのかと、そういう協働の認識を皆さん方にしっかりと教えて育てていただきたいと思います。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
角田君:根本的なところをお聞きしたいと思います。
協働を知ってもらう啓発事業ですが、協働という名がついたものは基本的に生活環境部に移動していて、企画政策部は人材育成とか啓発事業を行うという職務分けをしているのか、考え方をお聞かせください。
政策推進課長:企画政策部では、自治基本条例、あるいは自治基本条例の啓発を所管事業としてこれまでも進めてきたところでございます。協働を知ってもらう啓発事業については、自治基本条例の啓発事業を少し発展させる形で、自治基本条例の中の協働という概念、考え方に着目いたしまして、それについての意識啓発の部分を所管してこの事業を進めていこうという考えで、今年度からスタートさせたものでございます。
角田君:今の説明では、所管を分ける理由や位置づけがちょっとわかりません。自治基本条例があって、具体的な事業に関して、自治会等々は生活環境部でやっていて、市民活動センターもあちらでやっています。今後の出前事業、リーフレットの配付等は教育の部分で考えていいのか、それから、これから先に協働条例ができてくることも想定される中で、その絡み合いはどのように考えてこういうふうに分けているのか。出前事業、リーフレットの配付で、一番近いのは自治会の育成部、あるいは、子供の遊びについての団体は市民活動センター・あいなどに刺さっていますが、その実務の部分に触れずに考え方だけを教育するという方向性なのか、その部分が整理できないので教えていただきたいと思います。
政策推進課長:この事業の実施につきましては、市民への意識啓発ということで、自治基本条例あるいは協働という考え方、また、市がそういった施策に力点を置いているところを浸透させていくという考え方のもとで着手したところであります。小学生を対象としておりますのは、自治基本条例なり協働の考え方の将来的な先を見た息の長い意識啓発の一環として、今回、協働を知ってもらう啓発事業をこういったスタイルで進めておりまして、主眼としては、意識啓発や市民への浸透に力点を置いているという考え方でございます。
角田君:とりあえず、人材育成事業もありますから、意識啓発など育成については企画政策部が行うという考え方で整理させていただきます。
ただし、同じ項目の中で、協働のまちづくりでいけば、自治会活性化のための役員に向けたセミナーがありますが、そういった部分も協働の枠の中にあると思いますし、育成は保護者も含めてと言っています。ですから、もう少しきれいにまとめて、それらの連動などについてもきちんと整理して体系立ててほしいと思います。所管が分かれているとどうしてもわかりづらくなりますし、当然、所管の委員会の報告も別々になります。特に未来戦略に係るものについては、そうした報告体制を絡めてやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、住環境活性化・公共交通担当参事所管の大麻地区の住みかえ支援の現状についての質疑に入ります。
予算及び要求資料の説明を求めます。
住環境活性化・公共交通担当参事:大麻地区住環境活性化事業の予算について御説明いたします。
政策別予算説明書の48、49ページをお開き願います。
まちづくり政策05都市基盤、取り組みの基本方針01市街地整備の推進の1行目の二重丸印の大麻地区住環境活性化事業は、大麻地区の高齢者等の住みかえ支援を中心といたしまして、住みかえ支援相談窓口の運営やニュースレターの発行などに要する経費でございます。
次に、要求資料の説明についてでありますが、大麻地区の住みかえ支援の現状について、平成25年度から実施しております住まい相談の実施状況を説明させていただきます。
お手元の資料の住みかえ支援相談概要一覧をごらんいただきたいと思います。
まず、平成25年度におきましては、市の大麻出張所におきまして、9月25日から12月11日まで住まい相談を実施しております。この間、3件の相談がございまして、内容としては、中古住宅の購入や土地の貸し出し等、条件が特殊な戸建て賃貸についての御相談でした。このうち、中古住宅の購入のケースについては、実際に市外から大麻地区への住みかえに至ったものでございます。また、平成26年度におきましては、8月20日から12月26日まで実施しております。7件の相談がございまして、内容としては、高齢化に関連した相談といたしまして、住宅リフォームや除雪、バリアフリー化などの御相談のほか、子育て世代の住みかえや借家の活用に関する相談があったところでございます。
平成25年度及び26年度の相談件数は合わせて10件となりますが、このうち6件は高齢化に関連するものであり、その他は4件の相談となっております。また、相談者数は合わせて12名であり、年齢層はおおむね40歳代から80歳代となっておりますが、この中で40歳代と50歳代の相談者の占める割合がやや多い傾向にございます。
委員長(星君):初めに、坂下委員より質疑願います。
坂下君:まず、私の住みかえ支援事業の認識が合っているかどうかですが、住みかえの要旨として、高齢者が地域で住み続ける、かつ、若い子育て世代を呼び込む、こういう大きなことを実現することが前提という理解で間違いないかどうか、確認したいと思いますので、お答えいただきたいと思います。
住環境活性化・公共交通担当参事:ただいま委員がおっしゃる趣旨で事業を進めさせていただいております。
坂下君:今、これに関して、相談内容について御説明いただきましたが、目標に向かう方向性の中で、事業として何か一本足りないものというか、課題を感じてしまうのです。それは何なのか、いただいた資料から読み取ろうと努力をしておりましたが、実はなかなか読み取れないところもございまして、住みかえ支援事業を考えていく際の課題は何なのか、どうも見えてきません。
そこで、その課題について、担当としてどのように御判断しているか、またはお考えなのか、その辺についてお答えいただければと思います。
住環境活性化・公共交通担当参事:住みかえ支援事業の課題でございます。
これは、平成25年度から相談窓口を試行的に始めて、まず、どういう相談、ニーズがあるのかということを捉えながら、住みかえ支援事業の課題解決に向けて取り組んでいきたいということでした。現在は、住みかえ相談の窓口の運営をしておりますが、例えば住みかえ先の確保とか、あるいは、若い方々が来られるような流れがまだ十分にでき上がっていない状況で、やはり、そういった流れをつくっていかないと今後の住みかえにうまくつながっていかないだろうと考えております。今後は、そういうものを目指して、一つの大きな流れを形づくっていくことが最大の課題ではなかろうかと考えております。
坂下君:まさに、そうだと思うのです。そこで、高齢者が住み続けるというモデルをつくろう、かつ、若い方を呼び込もうという流れがある中で、まず先に、高齢者の皆様方がこの地域で住み続けられるような住みかえモデルがなかなかイメージできないのです。こういう相談事業を積み重ねながら高齢者の皆様が住みかえをするモデルをつくるとおっしゃっていますが、そのモデルが見えないのです。だから、高齢者の皆様がそういうところに移って住み続けられれば、あいたところに若い子育て世帯を入れ込むというモデルも見えるのですけれども、今そこでつまずいているような認識があります。
課題としては、おっしゃったとおり、もう見えてきていると思います。ただ、高齢者の皆様が住み続けられるような地域がないというふうに理解されるのです。だから、次の段階に行かないのです。そうすると、高齢者が住み続けられるようなモデルをつくらなければなりませんが、それをどういうふうにつくっていくのか、そういう課題がもう見えていると私は理解してしまうのです。
その辺は、私が今お話ししたような認識ということで理解されているのかどうか、お伺いしたいと思います。
住環境活性化・公共交通担当参事:やはり、住みかえ支援事業というのは、こういうソフト的な相談窓口の取り組みだけではなかなか進まないと考えておりまして、今、委員がおっしゃるような考え方で捉えております。やはり、今後、高齢者の受け皿となる住まいをもう少し考えていかなければいけないだろうということで、大麻に住み続けていただくためにはどういう住まいが必要なのか、もしくは、企業も含めて、対外的にもう少しアピールして大麻に目を向けていただくことも必要かと考えておりまして、そういう受け皿も整えながら両輪で進めていかなければいけないと思っております。そういう部分については力を入れて進めていきたいと考えておりますので、企業などに関心を持っていただけるよう、こちらも情報発信とかコミュニケーションを図っていきたいと考えております。
坂下君:認識の共有はできたと思います。
確かに、今おっしゃるとおりで、行政側として、高齢者が住む環境づくりをどういうふうに行っていくのか、どういうふうに誘導するのか、ニーズはどうなのか、協力していただける企業の要件とか、さまざまなことを調整する段階というふうに理解いたしました。平成25年度と26年度と相談事業を進めてきまして、平成26年度の予算の中では入っていませんが、予算はないけれども、その方向性は形づけられるという認識でおりますので、そのことについてはしっかりと方向づけていただきたいということは、要望としてお話しさせていただきたいと思います。
それから、若い方への子育て支援ということでは、やはり1歩も2歩も後退してしまっています。でも、できない施策ではないと思うのです。今、高齢者の皆様が以前に住んでいた戸建て住居の空き家が大麻地区に結構多いと理解しておりますが、そういった意味ではさまざまな情報を捉える必要もあると思いますけれども、この情報の捉え方についてはもうちょっと仕組みと研究が必要だと思いますので、その辺はいかがですか。
住環境活性化・公共交通担当参事:確かに、子育て世代側から見た情報の把握も必要になってくると思いますので、それは、いろいろなネットワークを使って地域の情報を把握して、うまく子育て世代の住みかえにつながるような形にしていきたいと考えております。それから、例えば中古住宅の御利用に関しても、リノベーションして住みかえていただけるとか、いろいろな御提案ができるかと思いますので、そういった具体的な提案をしながら若い方々にも振り向いていただけるような取り組みをしていきたいと考えております。
坂下君:これは、提案としてお聞きいただきたいと思います。
おっしゃっているとおりだと思いますが、若い世代の所得層もいろいろとあると思いますので、そういう方々をどう取り込むのかということではさまざまな支援施策が重要になってくると思います。やはり、先ほど申し上げたように、あらゆる手段で情報が得られることと、入りやすいと感じさせる支援をセットにしてあわせてやらなければ、若い子育て世代の方々がこの地域に来ることはなかなか難しいのではないかと考えますので、ぜひ御検討いただければと思います。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、江別市生活バス路線運行費補助金交付要綱の内容についての質疑に入ります。
予算の説明を求めます。
住環境活性化・公共交通担当参事:生活バス路線運行補助事業の予算について御説明いたします。
政策別予算説明書の50、51ページをお開き願います。
まちづくり政策05都市基盤、取り組みの基本方針02交通環境の充実の上から2行目の丸印の生活バス路線運行補助事業は、市内を運行している赤字バス路線3路線について、江別市生活バス路線運行費補助金交付要綱などに基づき、市内生活バス路線の維持のための補助に要する経費であります。
委員長(星君):初めに、森好委員より質疑願います。
森好君:民間事業者にとって採算がとれない赤字路線に対しての補助です。市としては、市民の足を確保する、買い物難民等はなるべく緩和してあげたいという思いでやっていると思いますが、この交付要綱等と路線についてお伺いします。
住環境活性化・公共交通担当参事:江別市生活バス路線運行費補助金交付要綱の内容について説明させていただきます。
この交付要綱では、まず、本市の要件といたしまして、路線の運行キロ数が10キロメートル以上、1日当たりの輸送量が5人以上150人以下、1日当たりの運行回数が1回以上の赤字路線を対象としております。また、補助金の交付につきましては、補助対象経費である赤字額の2分の1、上限額は100万円となっております。
この交付要綱に基づく今年度の補助の実績といたしましては、北海道中央バス株式会社が運行している江別2番通り線及び江別4番通り線に対して各100万円ずつ、合計200万円を支出しております。
森好君:2番通り、4番通りのほかにもバス事業者にとっての赤字路線、不採算路線があるのではないかと思っているのですが、それはつかんでいますか。
住環境活性化・公共交通担当参事:民間バス事業者からは、補助している2路線以外にも赤字路線があり、特に市内線に赤字が多いと伺っております。
森好君:僕は素人ですが、例えば下の月を走っているのを見ると、お客さんが乗車していないのではないかと感じています。そういう路線は運行距離が10キロメートルに満たないから対象から外れているのではないかと感じるのですが、そういうことはないのですか。
住環境活性化・公共交通担当参事:基本的に、先ほどの交付要綱の要件を満たしている路線に対して補助させていただいているところでございます。
森好君:高齢者は1日半径500メートルぐらいが普通ですが、それ以上の生活圏で高齢者や障がい者が居住していると思いますので、私としては、そういう点でも弱者の足の確保のために要綱の緩和を検討していただきたいと要望して、終わります。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、広報広聴課所管の広報えべつにおける広告掲載についての質疑に入ります。
予算の説明を求めます。
広報広聴課長:広報えべつにおける広告掲載についての歳入予算につきまして御説明いたします。
予算説明書の歳入、110ページをお開き願います。
21款諸収入の下段にあります4項雑入、4目雑入の1節広告料収入1行目の827万5,000円でございますが、このうち、広報えべつ広告掲載料による収入といたしまして昨年実績をもとに566万8,000円を計上しております。
委員長(星君):初めに、角田委員より質疑願います。
角田君:実は、これは、決算特別委員会で確認させていただきましたときに中途半端で終わった部分でしたが、前提として、広告を出している会社からこの金額を取られているけれども、このますで計算していくとそもそもこの額にはならないのではないか、つまり、広告掲載システムについて疑問の声が上がりました。私たちも、前回の決算特別委員会の説明ではきちんと把握できず、また理解もできなかったので、まず、その部分を説明していただきたいと思います。
広報広聴課長:広告掲載について、どういうような形で枠があって、広告業者が絡んでいるかという流れを御説明させていただきたいと思います。
現在、広報えべつの毎月の報告の枠ですが、1枠1ページとお考えください。紙面的には、中面に、子育てとかイベント情報、市からのお知らせ、こんにちはなど、市民がよく目にするような部分の12ページにおきまして、モノクロの広告12枠を載せております。それから、裏表紙のカラー広告1枠、計13枠を広告スペースとして確保しております。中には、0.5枠として半分で御用意している広告もございます。
次に、広告については、毎年4月に入札を行いますが、この枠の中で年間広告費が一番高いところに落札する方法で行っておりまして、これはほかの市でも実施している方法です。したがいまして、広告代理店から広告主への販売については、市からは広告枠を設定しているだけで、金額までは提示しておりません。入札のために市が作成する仕様書には、市の公益的な性格から適正な価格設定をしていただきたいという内容で対応しております。
角田君:まず、今回、その概要がやっと理解できました。
結局、1枠幾らが高い、安いというのはあくまで広告を出したほうのそれぞれの判断かと思いますが、例えば、それが高く設定されても市に貢献しているのだという認識の中で出していたので、その部分が気になっていたところがあって、広報えべつという枠でこれだけ出したら、単純計算するとおかしいのではないかと。つまり、広告を出しているほうは、代理人を挟んでいて、そこに手数料を払っているからこうなっているというシステムを理解できていませんでした。そういうことからいうと、安定収入として566万8,000円の広告料が上納されてくるというシステムはいいと思いますが、そういうシステムだということは広告を出しているほうにもある程度の説明が必要かなと思います。さらに、その広告枠が幾らで売られているかという管理、あるいは、営業マンを含めた対応についてはどういう形で管理しているのか、お聞かせください。
広報広聴課長:広告の管理ですけれども、基本的には、枠を提示した中で、うちはこれぐらいとりますということで入札してきて、高いところに落ちることは先ほど説明しました。落札した業者は、次に企業を回りますけれども、広告案内のパンフレットをつくり、企業を回りますということで事前に我々のところに提示してきます。市としては、入札ですから、広告料金はこれでやりなさいということはなくて、それは企業がやるわけですが、枠が幾らであるということはそこに明示しております。当然、広告ですから原稿みたいな版下もありますけれども、それも幾らでやると提示しております。
過去の例を見ますと、平成16年から広報誌の広告を導入しておりますが、枠とそれに係る金額は平成16年当時から変わっておりません。
角田君:これは完全に勉強会に近いものがありますが、前回の決算特別委員会での答弁があやふやというか、はっきり言って間違っていたという結論になりますけれども、この部分は逆に広告主も気にしておりましたので、周知のほうをよろしくお願いします。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
これをもって、企画政策部所管の質疑を終結いたします。
暫時休憩いたします。(14:57)
委員長(星君):委員会を再開いたします。(15:04)
次に、総務部契約管財課所管のふるさと納税普及促進事業についての質疑に入ります。
予算及び要求資料の説明を求めます。
契約管財課長:ふるさと納税普及促進事業につきましては、まちづくり政策予算書78ページの上から1行目、一つ目の二重丸になります。
第6次江別市総合計画におけるえべつ未来戦略の中のえべつの魅力発信シティプロモートの一環として、平成26年度からふるさと納税による寄附者へ特産品の贈呈を開始したところであり、平成27年度においても、引き続き、江別市の魅力を発信するため特産品の贈呈を行います。
また、平成26年度中にクレジット決済を導入してもらいたい旨の要望が多数寄せられ、寄附者の利便性向上を図るとともに、全国的にもクレジット決済の導入が進んでいることから、平成27年度からクレジット決済を導入しようとしているところであります。
次に、資料について御説明申し上げます。
要求資料の1ページをお開き願います。
過去3年間における納税状況といたしまして、平成23年度からの実績を記載しております。また、平成26年度は、平成27年2月末実績であります。
なお、参考といたしまして、10万円以上の大口寄附を除いた実績も記載しております。
次に、要求資料2ページをお開き願います。
主な特産品の品目といたしまして、平成26年度の贈呈実績を記載しております。
委員長(星君):初めに、1番目の今後の見込みについてを干場委員より質疑願います。
干場君:委員長、1番目、2番目をあわせて質疑したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
委員長(星君):ただいま、1番目の今後の見込みについてと2番目の協賛企業及び特産品セットの考え方についても一括して質疑したいとの申し出がありましたが、そのように進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
干場君:ふるさと納税普及促進事業について、1番目と2番目をあわせて質疑したいと思います。
江別を応援したいという思いの方からのふるさと納税ということで資料を出していただきましたけれども、平成26年度からかなり伸びてきていると見受けられますので、今後の見込みと、また、主な特産品セットをお送りしているということなので、協賛企業も含めて、これまでの内容と、また、新たに取り組むようなことがあれば、あわせて御説明をお願いしたいと思います。
契約管財課長:まず、1点目の今後の見込みについてでございます。
平成26年度のふるさと納税につきましては、約100件の実績となっておりまして、アンケートの回答から、その8割程度の方が平成27年度も江別市に寄附したいという御意向がございます。また、個人住民税の特例控除の上限が現行の10%から20%に引き上げられるとともに、江別市においてはクレジット決済を導入することから、新規の寄附者が100件程度ふえると見込んでおり、合計180件の御寄附があるものと見込んでおります。
それから、特産品の件でございますが、平成26年度の特産品の贈呈に当たりましては、特産品の選定も含めて、JA道央と江別観光協会と協議しながら進めてまいりました。贈呈する特産品については、江別の魅力発信シティプロモートの趣旨に合致するよう、江別ならではのストーリー性のあるもので、かつ、特産品贈呈後、気に入っていただければ通信販売等により購入することができるものを中心に選定してまいりました。また、特産品贈呈時のアンケートを導入して、その回答結果から寄附者に喜ばれる特産品を把握するように努めておりまして、平成27年度の特産品選定の参考としてまいりたいと考えております。さらには、現在、経済部において、市内事業者から江別産品の情報を募集しておりまして、平成27年度におきましては、経済部とも連携を密にして特産品を選定してまいりたいと考えております。
それから、協賛の件でございますが、ふるさと納税普及促進事業については、江別の魅力発信シティプロモートの一環として実施しております。江別の魅力発信シティプロモートは、企業等と一体的に江別市の創造的な取り組みや魅力を情報発信し、対外的に浸透させ、江別市の認知度の向上に取り組む戦略であることから、企業や大学等から御協力いただくことが重要であると認識しております。平成26年度は市内4大学と江別産小麦に関連する企業2社に御協賛いただいておりますが、御協賛いただくに当たりましては、直接、大学、企業を訪問させていただきまして、江別魅力発信シティプロモート戦略の趣旨を説明させていただいた上で御協賛いただいたところであり、平成27年度も同様の対応を予定しているところでございます。
干場君:テレビの報道等では、この事業にかなり力を入れており、江別市は到底かなわないような大きな事業につなげているところもあるようです。少し地味ではあるかもしれませんが、シティプロモートの面からも、江別の魅力を発信できるような特産品を選定し、ぜひ企業の協賛をいただきながらこうした取り組みを進めていただきたいと思います。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、職員課所管の正職員の人数と臨時・非常勤職員の配置数についての質疑に入ります。
要求資料の説明を求めます。
職員課長:委員会から要求をいただき、提出いたしました資料の3ページをお開き願います。
資料は、職員数の推移について、平成22年度から26年度までの人数と平成27年度の見込みについてまとめたものであります。
初めに、1正職員についてでありますが、医療職を除く平成22年度から26年度までの過去5カ年と平成27年度の見込みについて、部門別の職員数、再任用フルタイム勤務・短時間勤務の職員数、その下に前年度退職者数、新規採用職員数を表に記載しております。表の右端、平成27年度見込み数でありますが、総務部が88人、企画政策部が32人、生活環境部が64人、経済部以下の人数は記載のとおりであります。
なお、行政委員会の農業委員会事務局の人数につきましては、括弧書きの経済部次長及び農業振興課兼務の職員8人を除いた人数を記載しております。
区分の計(A)欄806人の下の行には、再任用職員を記載しておりますが、すぐ下のフルタイム勤務職員19人につきましては計(A)欄の806人の内数、短時間勤務職員20人につきましては外数になっております。また、次の行の前年度退職者42人には、再任用フルタイム職員9人が含まれ、その下の行の新規採用職員42人には、新規の再任用フルタイム職員9人が含まれております。
次に、2臨時・非常勤職員についてでありますが、平成22年度から26年度までの過去5カ年の人数と平成27年度の見込み数について表にまとめております。表の右端の平成27年度採用見込み数でありますが、臨時的任用職員は30人、非常勤職員は269人を見込んでおります。また、表の一番下の行の割合(C)/(A+B+C)は、正職員、再任用職員、臨時・非常勤職員の全体に占める臨時・非常勤職員の割合でありますが、平成27年度は26.58%であります。
次に、資料の4ページをお開き願います。
資料は、過去5年間における医療職を除く職員の産前産後休暇、育児休業、病気休職の取得人数及び職員の他団体等への派遣人数をまとめたものであります。
初めに、産前産後休暇の取得状況でありますが、平成22年度が7人、23年度が4人、24年度が5人、25年度が9人、26年度が12人であります。
次に、育児休業の取得状況でありますが、平成22年度が21人、23年度が13人、24年度が9人、25年度が13人、26年度が18人であります。
次に、病気休職の取得状況でありますが、平成22年度が10人、23年度が9人、24年度が5人、25年度が6人、26年度が5人であります。
なお、産前産後休暇、育児休業、病気休職ともに、取得期間が年度をまたいでいる場合は、それぞれの年度に加えて人数を計数しております。また、産前産後休暇、育児休業を継続して取得している場合も、それぞれの年度に加えて人数を計数しております。
次に、派遣職員の推移でありますが、北海道等から派遣されている職員数は、平成22年度が5人、23年度が3人、24年度が5人、25年度が5人、26年度が4人であります。その下の行の江別市から他団体へ派遣している職員数は、平成22年度が8人、23年度が5人、24年度が6人、25年度が4人、26年度が6人であります。派遣先は、国の省庁、北海道、札幌市、北海道後期高齢者医療広域連合、札幌広域圏組合、北海道市町村振興協会、北海道食産業総合振興機構などで、研修目的の派遣のほか、実務に従事するため派遣しているものであります。
なお、派遣職員につきましても、期間が複数年度にまたがっている場合は、それぞれの年度に加えて計数しております。
委員長(星君):初めに、1番目の職員定数枠の弾力化についてを干場委員より質疑願います。
干場君:この項目につきましても、1番目と2番目が一緒になってくる可能性が高いので、そのような形で進めさせていただきたいと思います。
委員長(星君):ただいま、1番目の職員定数枠の弾力化についてと2番目の非正規職員の定数化についてを一括して質疑したいとの申し出がありましたが、そのように進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
干場君:資料でお伺いしたいところがあります。
4ページの産前産後休業、育児休業で、年度がまたがっている場合もあるということですが、こういった制度を利用している職員が一定程度いるのかなと理解しておりますけれども、病気休職はどのぐらいの期間か、確認させてください。
職員課長:病気休職につきましては、取得できる期間は2年6カ月でございます。病気の状況によって異なりますが、平成26年度現在で取得している職員の状況では、長い職員ではおおむね約1年3カ月を取得中の職員がおります。
干場君:細かく全てをお聞きしませんが、病気については、長い方で1年以上、短い方でも1カ月、数カ月ということでした。平成26年度は、これらを含めて5人ということでよろしいでしょうか。
委員長(星君):暫時休憩いたします。(15:22)
※ 休憩中に、答弁調整を行う。
委員長(星君):委員会を再開いたします。(15:27)
職員課長:平成26年度の病気休職の取得者の状況、期間でありますが、1年3カ月を取得している者が2人、1年を取得した者が1人、6カ月を取得した者が1人、2カ月を取得した者が1人、休職している職員は以上の5人であります。
干場君:病気休職のほかに、出産前後の休暇、育児休業も含めて、全庁的にそういったさまざまな状況があります。下のほうにある派遣職員も、平成26年度においてはマイナス2ということで、それぞれの職場で調整しながら仕事に臨んでおられると考えています。
さきの第1回定例会で、当会派の赤坂議員からも職員定数の806人について疑問に思うという質問が出ておりましたが、市の職員定数条例の中で、教育委員会の事務局及び学校その他の教育機関の職員が140人となっておりますけれども、実際にこの表でいきますと105人ですので、この辺の数字についてもう少し説明をお願いしたいと思います。
職員課長:まず、条例定数につきましては、教育委員会は平成12年度に公民館等の施設の運営委託等を行い、現在の条例定数は140人という状況になっております。それ以降も施設の委託、その他減員の要素等がございまして、また、職員の配置については、各部局に毎年の配置計画を提出していただき、協議しながら最終的な配置をしておりますが、その結果として105人という現状になっているところでございます。
干場君:この105人については、今の説明で理解いたしました。
それから、3ページの表の臨時・非常勤職員ですが、おおむね27%くらいで、今、それらの方々とともに市の仕事をしていただいていると思います。そういう中で、今、御説明いただいたように、病気、出産等で短期もしくは長期の休職をされている方もいますが、そうした場合、実際の職場はどのような環境になっているのか、また、どういった体制で仕事をする環境をつくられているのか、その点について伺いたいと思います。
職員課長:育児休業や病気休職により職員が一定期間不在となる職場に対しては、まずは臨時職員を配置して対応することとしております。育児休業につきましては、出産した子供が3歳になるまでの間、取得することが可能ですので、早い場合ですと申請段階で2年10カ月、およそ3年の取得を希望する職員もおります。そういったケースでは、職場といろいろ協議、調整しながら、例えば業務の継続性等が一定程度必要とされるような場合は、非常勤職員を充てて更新する形で継続性を持たせるなどの対応もしております。さらには、その業務状況に応じて、部内のほかの課や係から正職員を一定期間配置するほか、経験のある再任用職員の活用により、業務に支障が出ないように対応しているところでございます。
干場君:今、臨時・非常勤職員を必要に応じて配置する、もしくは、再任用の職員にかかわっていただくという御説明でした。
もう1点、職員定数条例の第3条に、次の各号に掲げる職員は前条の定数外とするということで休職者と兼務者と書かれていますが、この意味を改めて御説明願いたいのです。これは、休職しておられる方、兼務している方は定数外とするというのは、まさしくこのとおりの理解でよろしいのかどうか、確認ためにお伺いします。
職員課長:条例定数では、休職者等については定数外という考え方がございます。しかしながら、定員の管理という職員配置等の考え方で押さえているところでは、休職等で職場を離脱している職員もあくまで市職員として在籍しておりますので、定員内の人数として計算しているところであります。
干場君:私は逆の理解をしていたのですが、市としては定数の管理という位置づけで定数内という捉え方と今お聞きしたのですけれども、そのような理解でよろしいですか。
総務部次長:職員定数の管理ですが、まず、大きな枠として定数条例がございます。これは、例えば市長部局あるいは個別の行政委員会、議会、消防等、それぞれの職ごとに条例上の定数を大枠で定めております。ただ、その条例定数とは別に、例えば総務省からの職員削減等の要請に応じて当市で定員管理計画あるいは定員管理方針を定めておりますので、その時々によって国の要請等も踏まえながら当市として望まれる定員を管理しておりまして、その数字が当市がいわゆる定員管理として定めているものになります。ですから、条例上の定数というのはもっと大きな数字ですが、実際の運用におきましては、定員管理方針に基づいて、例えば一般会計であれば806人という定数にしておりまして、その中におきましては休職などの職員は除外していないところでございます。
干場君:条例で市長部局ほかの職員定数を掲げているけれども、実際は定数管理というところで進めているという御説明でしたので、そのように理解いたします。
806名の職員数でありますが、さきの質疑で申し上げたように、休職等で正規の職員が少なくなっている状況があります。そこは、正規職員の数に弾力性があれば、臨時職員もしくは非常勤職員ではなかなかカバーできない仕事もカバーできますし、長期休暇からカムバックしたときにもスムーズな仕事につながります。そういう意味では、資料でいただいた現状よりも定数に弾力性を持つことが必要ではないかと考えておりますが、その点について伺いたいと思います。
総務部次長:正直に申し上げまして、当市としては、限られた少ない職員の中で運営してきております。ただ、そうした中におきまして、例えば今お話のありました育児休業あるいは病気休職といったケースがあった場合でも、個々の部署と緊密に相談しながら進めてきております。また、新年度に向けた職員配置運用計画については、現在、課長レベルだけではなくて、係長、係員レベルも含めて各部局と相談しながら配置してきておりまして、各部局と総務部との意思疎通はできている中で行ってきていると思います。
そうした中で、職員が欠員になる部署におきましては、これまでも臨時・非常勤で対応してきておりますし、先ほど課長から答弁させていただきましたように、場合によっては正職員をその部署に充てるような方法もとっています。また、再任用制度が本格化して、フルタイムの職員のほかに短時間勤務の再任用職員もおりますが、短時間勤務といいましても29時間ということで非常勤職員と同じような時間水準で勤務できます。そういった職員は、これまでの勤務経験も豊富でございまして、業務を担える非常に有能な者と判断しておりますので、現在、そういった再任用職員を有効に活用しながら運営してきているところでございます。
干場君:本来であれば、業務量に応じて職員が配置されることが望ましいと思いますけれども、財政上の状況から一定程度は削減しなければいけない事情はわかります。
ただ、拝見していて、業務量を含めて、その課、部で意思疎通が十分にできていないのではないかと思われるところもあります。例えば、たくさんの計画作成の予定があり、審議会を何回も開催してまとめるような作業が集中した年には、非常勤・臨時職員ではなかなか大変なのではないか、やはり、正職員の定数は弾力性が必要ではないかと思います。
そこで、もう1点お聞きしたいのですが、ここ数年の職員の提案制度の本数がおわかりになればお聞きしたいと思います。
総務課長:今年度の職員提案につきましては、2件出てきております。
干場君:過去にどのぐらいの量があったかわかりませんが、若い職員が提案できるかどうかは、その職場環境も大いに関係しているだろうと思っております。先ほど、市として806人の枠を抜け出す状況にはないという御答弁なので、職員定数については今後も状況を見きわめながら考えたいと思いますが、この質疑については終わりたいと思います。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。
尾田君:質疑が漏れていたと思いますので、私からお聞きします。
実は、非正規職員の定数化も一つのテーマとして出したのです。全道的に見ても江別市の定数はかなり少ない中で皆さんが頑張っていることは高く評価しますけれども、体を壊して1週間、1カ月ぐらいの休みをとっている方も結構見受けられます。きょうは病気休暇の数は資料として求めていませんが、これは、やはりいろいろな意味でしわ寄せが行っているのではないかということも頭の隅にあります。
そこで、お伺いしたいのは、12カ月の臨時雇用の人は、去年は34人、おととしは35人いて、今年度は30人を想定しています。要するに、12カ月勤める人が、毎年、繰り返し、同じ職場に張りつくということは、本来、そこには1人の定数が必要なのではないかと思うので、それを定数化する考えはないのか、お伺いしたいのです。
総務部次長:正職員として求められる仕事と、臨時職員として補助的な業務を求められていることがあろうかと思います。職場によりまして、むしろ補助的な業務を担える職員がいるほうが円滑に回っていく職場もございますので、そういった意味で臨時職員を定例的に配置している職場があるのは事実でございます。
定数枠の関係は、国や道、あるいは、政令の改正に伴いまして、毎年、さまざまな事業が突発的に発生する場合がございます。例えば、近年であればマイナンバーの関係とか臨時福祉給付金関係ですが、そういった突発的な業務がございまして、そういった場合に柔軟に対応するために定数化がなかなか難しいことと、一方で、臨時・非常勤職員に関しても予算がございますので、予算の上限の中でやっていけるというふうに考えております。
尾田君:仕事の中身が違うから、それは臨時職員でもいいのだというのはよくわかりますし、過去からずっとそういう言い方をしてきました。ただ、実際に中身を見ていると、本来はもっとやってもらいたいけれども、言葉を悪く言えば、とりあえずお茶くみとコピーだけやってくれればいいと、それを臨時職員の仕事だと決めつけて、毎年、ずっとそれを繰り返しています。ほかの職員にしてみれば、本来、自分たちと一緒に責任ある仕事をちゃんとやってくれる人がいてくれたほうが、はるかに効率はいいし、自分たちの仕事の能率も上がるのに、そういう形で何か抑えられていると。また、そういう中でも、ほとんど職員と同じように働いている臨時職員もいらっしゃるように私には見受けられます。ですから、そういうところはきちんと点検して、将来は定数化して正職員にするならするという方向性を考えないと、何でもかんでも臨職・非常勤職員で埋めていけばいいという発想にどんどんなっていく可能性があるので、警鐘の意味での質疑でありました。
あるいは、再任用職員が余ってきていますが、29時間の非常勤職員だって、その業務は専門的な部分があります。しかし、そういうところも、午前の部、午後の部を重ね合わせるとフルタイムの人間を1人置いても全然問題ないのに、結局、時間を調整しながらあえて29時間で切ってつなぎながらフルタイムでやっている現状が見受けられます。そういう意味では、定数の問題については抜本的に考える必要があるのではないかと思いますが、そういうような考え方は今のところないのか、そこだけ聞いて終わります。
総務部次長:定められた定数の中ではありますが、今おっしゃられたように、各部局によってさまざまな事情があろうかと思いますので、今後におきましても職員配置運用計画等のヒアリングの中で各現場の声を十分聞きながら検討してまいりたいと思います。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。
坂下君:資料の中で、再任用のフルタイムの方は例年の計画でということでしょうけれども、あわせて、再任用の短時間の方が20人と多くなっております。この辺について、再任用はどのようにお考えになってこういう形になったのか、お伺いしたいと思います。
職員課長:再任用職員につきましては、昨年度から、雇用と年金の接続、年金の請求期間に空白が発生しないようにということで、希望する職員は再任用職員として雇用するというような形で制度が変わってきております。その中で、各部と職員の配置等を協議しながら、再任用職員の方に今までの経験等を生かしていただけるような職場ということ、また、御本人の意向も考慮しながら再任用しているところでございます。
坂下君:年金の接続を考えると、当然、そうだと思うのです。希望する方になってくると思いますが、基本的な考え方として、今後においても、再任用を希望する方は、適時、受け入れると。そうしますと、当然、定数管理との絡みが出てくると思うのですが、その辺はどのように定数に反映する考え方なのか、お聞きしたいと思います。
職員課長:今後、年金の支給開始年齢が65歳へと段階的に引き上げられていくことになります。そういった中で、市の業務を行っていく上での組織の運営に当たりまして、再任用として雇用されている方の数もふえてくることになると予想しております。昨年、給料表等については条例を改正させていただきまして、課長職や主幹職、係長職への任用についても可能になるように整備させていただいたところでございますが、今後、もちろん新規採用も含めて、全体的な職員のバランスも考えながら検討していかなければならないものと考えております。
総務部次長:現在、多くの退職者が発生している中におきまして、今、課長からお話がありましたように、再任用と新採用職員の採用バランスが非常に大切だと思います。一時期、採用しなかった時期がありまして、そういったことが後年になって響いてくることがございます。そうしたことから、必要な新規採用はしっかりと確保していかなければならないと考えております。そうした上で、全体のバランスの中で、新規採用職員と再任用職員、その再任用職員におきましても、本人の意向も踏まえてフルタイム、短時間勤務をバランスよく配置していかなければならないと考えています。
坂下君:先ほど申し上げましたとおり、職員の生活もありますので、当然、年金との接続は重要な課題です。あわせて、今おっしゃったように、新規職員、若手を確保して将来像を見なければいけないこともありますから、適切な定数管理が必要なのだろうと考えておりますが、今、お話をいただいたことで理解いたしました。
委員長(星君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、職員研修の内容についての質疑に入ります。
予算及び要求資料の説明を求めます。
職員課長:予算説明書80、81ページをお開き願います。
上から4行目、まちづくり政策09計画推進、取り組みの基本方針01自主・自立の市政運営の推進に位置づけられている職員研修事業は、組織内での集合研修や委託研修、そのほかに職場外研修や通信講座による自己研修の助成などに要する経費であります。
続きまして、資料の5ページをお開き願います。
初めに、1の平成26年度における派遣研修先別参加人数及び公募・指名の比率でありますが、表は、左の列から、派遣先、参加人数、公募・指名の人数、公募・指名の割合を記載しております。
1行目の市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)は、全国の市町村職員を対象に専門実務に関する研修を実施している同研修所へ、地域づくりや課税・徴収事務などの研修課程に管理職員、中堅職員合わせて14名を派遣しております。
次に、2行目の札幌広域圏組合職員共同研修は、管内市町村で構成している札幌広域圏組合が主催する新規採用職員対象の合同研修に、当市も指名により新規採用職員53名を派遣しております。また、札幌市職員と合同で受講する能力開発研修に公募で2名派遣しております。
次に、3行目の北海道市町村職員研修センターは、一般職員を対象として、市町村職員が必要な民法や行政法などの法制の知識を習得するための研修や、管理監督者を対象とした管理能力研修、税務、財政などの専門分野に関しての知識技能等を習得するための研修などに指名・公募により90名を派遣しております。
次に、表の下から2行目の地域イベント派遣研修は、職員が実際に地域住民の皆さんと一緒になってまちづくり活動を経験することにより、協働に対する意識の醸成とその後の主体的な地域参加を促すため、今年度からモデル的な取り組みとして実施したものであります。平成26年度は、市民まつりやふれあい福祉の広場などに19人を派遣しております。
次に、2の平成26年度における組織内研修の参加人数、委託先及び講師の氏名でありますが、表は、左の列から、研修名、参加人数、委託先、講師名を記載しております。研修の内容でありますが、新規採用職員を対象とした内部講師による研修のほか、政策形成能力分野、マネジメント分野、コミュニケーション分野などの研修を行っております。また、昇任した課長職、係長職を対象に人事考課研修を実施しており、参加人数は、延べ人数になりますが、合計で613名であります。
委員長(星君):初めに、森好委員より質疑願います。
森好君:私は、職員研修は大事な部分だと思っています。専門性を高めるとか、公務労働者としての立場をより一層自覚してもらうとか、そういう点では価値ある部分で、こういうところには職員課としても大いに力を入れてもらいたいなと思っています。
そこで、派遣研修先に地域イベント派遣研修とありますが、こういうのは昔は余りなかったような気がしますけれども、この内容と効果についてどのように評価されていますか。
職員課長:この事業は、平成26年度が1年目なので初めてということになりますが、3地区の市民まつりにおいてそれぞれ実行委員会等が設置されておりますけれども、その中に早い段階から職員が参加いたしまして、当日の実施に向けて取り組んでいくという形で職員を出しております。具体的なイベント等の事業が終了した後には、実行委員会の役員の方に参加してどのような状況だったかということをお聞きするほか、参加した職員は、市長と懇談する機会を設けて、具体的な感想や、今後、職員としてどういったことをしていく必要があるか、また、実行委員会の皆さんにどういうことを求められているのか、そうしたことを市長に報告いたしまして、次年度以降、さらにどのような取り組み方をしていくのかについて検証している状況でございます。
森好君:3地区のお祭りということだから、日中ではなくて、夜の会議が多いかと思いますが、例えば実行委員会にしろ、お祭り当日にしろ、こういう部分は残業として超過勤務手当がちゃんと支給される仕組みになっているのですか。
職員課長:研修のための派遣でありますので、例えば休日等に出勤した場合については振りかえ等の措置、また、振りかえ等に当たらないまでも夜間の勤務については時間外等で対応しております。
森好君:これは、皆さんは公募で手を挙げて行っておりますが、どのぐらいの日数がかかるものなのですか。普通、物事をすることになったら、相当前から段取りや準備をするけれども、1人平均何日ぐらい参加するのですか。
職員課長:事前の実行委員会の打ち合わせにつきましては、平成26年度の場合、立ち上げ後、タイミング的にちょっと遅くなりましたので、実行委員会の役員の方と調整させていただいて2回目か3回目から職員が参加するような形になりました。そういう中で、事前の打ち合わせで複数回、それからイベント当日は主なもので2日間、さらに、その事業によって、例えば野幌地区であれば前段と後段という形で日程が組まれております。ですから、職員によって具体的に参加する日数というのは変わってきております。
森好君:長い人は最高で何回ぐらい行ったのですか。
職員課長:長い場合ですと、夜間も含めて、イベント当日の2日間と事前の打ち合わせ2回、延べ日数は4日間の参加になっております。
森好君:平成26年度が初めての事業ということで、協働ということからすると、恐らく参加している人たちは若い人が多いのではないかと思いますが、そういうことは大いに結構なことだと思っています。
それから、研修名がいろいろあって、専門的な部分や、管理職、幹部を含めていろいろなことをやっていますが、私が特に強調したいのは、公務労働者として、憲法や地方自治法、その他民法的なことなど、若い人が基礎的な知識を大いに深めることが必要ではないかと思っているのです。ただ、組織内研修等々を見ると、公益財団法人日本生産性本部とか一般社団法人日本経営協会ということで、何となく今の地方行革を指導して進めているような団体ばかりに映るのです。そうではないと思いますが、名称を見ると、人を減らせ、効率化だみたいな話が多いのではないかと思って気にしております。
それはそれとして、さっき言った憲法を初めとする公務労働者としてのがっちりした教育が必要ではないかと思いますが、そういう点ではどんな教育、研修をされているのでしょうか、お聞きします。
職員課長:公務員に必要な法制等の知識につきましては、表の上から3行目の北海道市町村職員研修センターへの派遣があります。この派遣につきましては、年齢、所属等を限定せず、受講対象者は全職員としておりますが、その中でも、市町村職員として必要な法制の知識を習得する研修ということで、法学部や法律学科などの出身者を除き、特に35歳未満の職員を対象に計画的に指名して職員を研修に出している状況にございます。
森好君:今、35歳以下という話でしたが、若い人というのはいいことだと思います。やはり、基本的には、憲法を生かす方向で市政を運営するためにも、特に若い職員に対する研修機会を多くふやすようにお願いして、私の質疑を終わります。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、議案第10号 江別市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてを議題といたします。
本件に対する説明を求めます。
職員課長:議案第10号 江別市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について御説明申し上げます。
資料の9ページから10ページは、今定例会において御説明いたしました提案理由説明書の写しでありますので、参照願います。
昨年8月に人事院から勧告された国家公務員の給与制度の総合的見直しについては、昨年10月7日付で、総務省から、地方公共団体においても国における見直しの実施時期を念頭に適切に見直しを行うよう通知されているところでございます。
今回の給与制度の総合的見直しの目的は、民間賃金の低い地域における官民給与の実情をより的確に反映し、特に官民の給与差を踏まえた50歳代後半層の水準の見直しを行うものであります。市では、さきの定例会で申し上げたとおり、給与制度の総合的見直しに係る内容について検討を重ねてまいりましたが、人事委員会を持たない本市では、人事院勧告を尊重し、国の制度に準拠した見直しを行うことが適切と考えることから、職員の給与に関する条例等の改正を行おうとするものであります。
次に、資料の11ページをごらん願います。
初めに、1条例案の構成でありますが、第1条では、総合的見直しにより給料表の水準の引き下げ等を行うため、職員の給与に関する条例について一部改正を行うものであります。
次に、第2条では、平成19年4月1日付で実施した給与構造改革に伴う経過措置の廃止を行うため、職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について一部改正を行うものであります。
次に、第3条では、管理職特別勤務手当について、企業職員にも適用するため、企業職員の給与の種類及び基準に関する条例を一部改正するものであります。
次に、2概要であります。
(1)地域手当につきまして、勤務地が東京都特別区内である職員の手当の支給割合を18%から20%に引き上げるものであります。
次に、(2)管理職員特別勤務手当につきましては、災害への対処等の臨時・緊急の必要により、午前0時以降の深夜に勤務した場合、現在は週休日または休日のみを支給対象としているところでありますが、これを平日の深夜についても支給対象とするものであります。
次に、(3)平成22年12月から実施している職務の級が6級以上かつ55歳を超える職員の給料等の1.5%減額支給措置でありますが、給料表の引き下げに伴い、平成30年3月31日付で廃止するものであります。
次に、(4)給料表の水準の引き下げ等についてでありますが、国家公務員の給与制度に準じ、地域の官民給与の実情をより適切に反映し、特に50歳代後半層の給与水準を見直すため、行政職給料表の水準を平均で約2%引き下げるものであります。また、40歳代や50歳代前半層の昇給機会の確保から、国の改定後の給料表に準じ、行政職給料表中5級及び6級をそれぞれ8号俸増設するものであります。
なお、給料表の見直しに伴い、新たな給料月額が平成27年3月31日に受けていた給料月額に達しない職員に対しては、同年4月1日から平成30年3月31日までの3年間に限り、経過措置としてその差額を給料として支給するものであります。
次に、(5)平成19年4月1日から実施した給与構造改革に伴う給料月額の経過措置についてでありますが、平成27年3月31日付で廃止するものであります。
次に、3施行期日でありますが、平成27年4月1日から施行するものであります。
資料の12ページから29ページには新旧対照表を、30ページには給与制度の総合的見直しの実施に係る影響見込み額を記載しておりますので、御参照をお願いいたします。
委員長(星君):これより、本件に対する質疑に入ります。
質疑ありませんか。
森好君:この3本は、マイナスになる点が大きいけれども、職員にとってプラスになっているものも何点かありますので、プラスとマイナスのところを簡潔に述べてください。
職員課長:見直しによるプラス要素によって給料、手当が上がる部分については、(1)職員の地域手当の支給割合の見直しがございます。また、(2)管理監督職員の特別勤務手当の支給についての見直しがございます。そして、(3)につきましても、現在実施されている減額支給措置が廃止されるという部分では、ある意味でプラスの見直しになるかと思われます。
ただ、全体像といたしまして、給料の約2%の引き下げというものがございます。この部分につきましては、初任給と1級で据え置いている部分もございますが、地域の格差を反映するための見直しということで現行よりも引き下げになります。
委員長(星君):ほかに質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、職員課及び総務課所管の議案第4号ないし議案第8号、以上5件を一括議題といたします。
本件に対する一括説明を求めます。
職員課長:議案第4号 江別市教育委員会教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の全部を改正する条例の制定について、議案第5号 江別市特別職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について、議案第6号 江別市教育委員会の教育長の職務に専念する義務の特例に関する条例の制定について、議案第7号 江別市特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例の制定についての4件について御説明いたします。
資料の1ページから2ページは、今定例会において御説明いたしました提案理由説明書の写しでありますので、御参照願います。
平成26年6月に地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正が行われ、平成27年4月から新たな教育委員会制度へ移行することになりました。この新制度では、委員長と教育長を一本化した新たな教育長が置かれ、また、教育長は、これまで、教育委員としては特別職でありながら、教育委員会から任命された事務局の長として一般職の身分を有しておりましたが、新たな制度においては、教育委員の1人ではなく、常勤の特別職として位置づけられるとともに、教育委員会の会務を総理し、教育委員会を代表する役割を担うことになります。
こうしたことから、本市においても、新たな制度へ円滑に移行するための基盤を整えておく必要があることから、関連する条例の整備を行おうとするものであります。
次に、資料の3ページをごらん願います。
議案第4号 教育委員会教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の全部を改正する条例の制定についてであります。
初めに、1概要でありますが、本条例の根拠規定である教育公務員特例法第16条が削除されたことから、本条例を新教育長の勤務時間その他の勤務条件について規定する教育委員会の教育長の勤務時間その他の勤務条件に関する条例へ全部を改正し、給与に関する規定を除く新教育長の勤務時間その他の勤務条件については、一般職の例によるものと規定するものであります。
次に、資料の4ページをごらん願います。
議案第5号 江別市特別職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定についてであります。
教育委員会教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の根拠規定である教育公務員特例法第16条が削除されたことから、地方自治法第204条に基づき、新教育長の給与について規定するほか、所要の改正を行うものであります。
資料は新旧対照表でありますが、この条例の対象となる特別職を定めた条例第1条第1号に教育委員会の教育長を加え、資料5ページの別表中の教育委員会委員長の項を削除し、教育委員会の教育長の項を加え、その他、字句の整備を行うものであります。
次に、資料の6ページをごらん願います。
議案第6号 江別市教育委員会の教育長の職務に専念する義務の特例に関する条例の制定についてであります。
初めに、1概要でありますが、教育長の身分が一般職から特別職へ変更となり、職員の職務に専念する義務の特例に関する条例の適用外となることから、改正後の地方教育行政の組織及び運営に関する法律第11条第5項の規定に基づき、新教育長の職務に専念する義務の特例について定めた条例を新たに制定し、新教育長が、研修を受ける場合、厚生に関する計画の実施に参加する場合、前2号に上げる場合を除くほか、教育委員会が定める場合のいずれかに該当する場合においては、あらかじめ教育委員会の承認を得て、その職務に専念する義務を免除されることができることを規定するものであります。
次に、資料の7ページをごらん願います。
議案第7号 江別市特別職報酬等審議会条例の一部を改正する条例の制定についてであります。
教育長の身分が一般職から特別職へ変更となることから、特別職報酬等審議会の所掌事項に新教育長の給料の額について加えるほか、所要の改正を行うものであります。
資料は、新旧対照表でありますが、特別職報酬等審議会の所掌事項を定めた条例第2条第1項に教育委員会の教育長を加え、その他、字句の整備を行うものであります。
なお、御説明いたしました4件の条例の施行期日でありますが、平成27年4月1日とし、これらの条例の施行の際に在職する教育長が引き続き在職する間については、改正後の規定は適用しないものとするものであります。
総務課長:私から、議案第8号 江別市表彰条例の一部を改正する条例の制定について御説明いたします。
予算特別委員会資料の1ページと2ページが、一括して上程された議案に係る提案理由説明書の写しです。
改正の理由につきましては、こちらも新たな教育委員会制度への移行に伴うものです。
資料の8ページをごらん願います。
こちらは新旧対照表でありますが、市政功労者表彰の対象者等を定めた条例第2条第1項第2号中の副市長または水道事業管理者とある部分を、教育長が常勤の特別職となることに伴い、副市長、教育長または水道事業管理者に改め、同項第3号において、行政委員会である教育委員会の委員の1人として今まで位置づけられていました現在の教育長に関する規定を削り、その他、字句の整備を行うものです。
施行期日は、こちらも平成27年4月1日です。
なお、一般職・特別職にかかわらず、12年以上教育長にあった者を表彰の対象とする従来の規定に変更はないことから、旧制度から新制度への移行に伴う教育長に係る経過措置規定は設けないものであります。
委員長(星君):これより、本件に対する質疑に入ります。
質疑ありませんか。
森好君:教育を制する者は国を制するという言葉がありますけれども、昨今だけではないですが、最近の安倍首相は憲法改正まで言い出すということで、戦前型の傾向が見られるのではないかと思います。
今回の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律ですが、今の教育委員会制度は、戦前の軍国主義教育の反省のもとに、憲法の原則に沿って教育の自主性を守り、国の行政権力から独立した教育行政の執行機関としてつくられているというのが基本ですけれども、今回の法律改正による問題は多々あると思うのです。首長に教育行政全体について大綱的な方針を定める権限を与えるとか、二つ目には、公立学校の設置・廃止、教職員の人事、懲戒・雇用方針など、教育行政の中心的な内容も首長が権限を持ちます。まさに、政治権力による教育的な支配の拡大を狙ったものだと思います。だから、新教育長には教育委員長の役割を与えて、首長が任命や罷免を直接できる制度で、いわゆる新教育長というのは首長の直属の部下という位置づけです。私は、こういう部分は本来の教育の自主性や政治的中立を保障した今の教育委員会制度に反するのではないかと思いますけれども、この1点だけお聞きして、終わりたいと思います。
総務部次長:今回の教育委員会制度改革の大きな目的の一つは、教育行政における第一義的な責任について、これまで教育委員長、教育長ということで不明確だった部分を教育長に一本化したというふうに考えております。これによりまして、教育行政としての責任者が明確になったということがございます。また一方で、総合教育会議におきまして、首長と教育委員会がお互いに意見交換できる場が設けられました。これによりまして、市長の意見を表明することもできますが、一方で、教育委員会としても、その思いとか、教育行政を進めていく上での必要なこと、考え方などを市長に対して表明できる部分があろうかと思います。さらに、大綱に関しては、首長と教育委員会が協議を重ねて決定するということで、相互に合意に至ったものが大綱として策定されると考えております。
そういうことから、私どもとしては、これまでの教育委員会制度を大きく変えるものではないと認識しております。
森好君:これは、論戦してもしようがない部分があるけれども、要するに、私が心配しているのは、首長は選挙でかわることがあり得るし、任命権があるわけだから、極端なことを言うと、気に食わない教育長は首にできるのです。だから、そういう政治的権力はかなり大きな影響力を持つのではないかと思います。大綱もそうだし、総合教育会議も首長の主宰であることを含めて、中立性が危ぶまれるのではないかという私の考えを述べて、終わりたいと思います。
委員長(星君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、財政課所管の骨格予算についての質疑に入ります。
要求資料の説明を求めます。
財務室長:それでは、要求資料の6ページをごらん願います。
平成22年度から平成26年度までの過去5年間及び平成27年度当初予算案における繰越金、財政調整基金、基本財産基金の状況をまとめたものであります。
まず、1の(1)繰越金であります。
上段が前年度決算による形式収支、つまり、歳入歳出差し引き額が各年度における前年度からの繰越金であります。また、その下の段の前年度決算による実質収支は、上段の形式収支から繰り越し事業に伴って翌年度へ繰り越すべき財源を控除した額であり、この額の2分の1を下回らない額を、ルールに基づき、財政調整基金に積み立てております。
なお、平成27年度当初予算案につきましては、1億円の計上としており、平成26年度決算の確定後に差額について補正し、計上する予定であります。
次に、(2)財政調整基金につきましては、年度間の財源調整のための積立金でありまして、増加要素としての積み立ては、実質収支の2分の1の積み立てのほか、基金の利子収入、寄附金、その他の積み立てであり、減少要素の取り崩しは、投資的経費、その他の事業への充当額または充当予定額であります。
この結果、各年度末の残高は記載のとおりであり、平成27年度当初予算段階での残高は22億320万5,000円となっております。
次に、2の基本財産基金につきましては、現金、債権、土地についての増減状況であります。
現金は、増加要素としての積み立ては、過去に一般会計に繰り出した運用金の償還金収入のほか、一般会計の買い戻しに係る基金の土地売り払い収入などであり、減少要素は、平成22年度は、江別市土地開発公社解散に伴い、取り崩しておりますが、平成24年度以降は、一般会計に繰り出して公共事業等に運用しているものであります。
次の債権についてですが、基本財産基金は、定額運用基金であることから、一般会計での運用金については債権として管理し、運用に伴って一時的に現金が減少する一方で、債権が増加し、反対に一般会計から年賦による償還によって債権が減少するものであります。
次の土地につきましては、現在、基金で保有している土地は、向ヶ丘の旧江別高校跡地と野幌若葉町の鉄西線沿い、若葉保育園の隣接地であります。
また、基金の全体残高につきましては、一番下段に記載のとおりであります。
委員長(星君):それでは、1番目の平成27年度予算編成における骨格予算の考え方についてを立石委員より質疑願います。
立石君:これは、一般質問のときに出てきたものとほとんど同じような格好ですが、お伺いします。
骨格予算の基本的な考え方というか、骨格予算というものはどういう形のものなのか、それを聞きたいと思います。
財務室長:骨格予算というのは、法律上で定めがあるものではありません。したがいまして、明確な基準はありませんが、一般的には、市長選挙があるときの当初予算案について、政策的な判断が必要な経費の計上を極力避けながら、計上する経費としては経常的な経費、継続事業に係る経費、あるいは、緊急を要する事業の経費を中心に編成する予算であると考えております。
立石君:今の説明だと、形式ということで、4年に1回、統一地方選挙がありますが、その年の春の予算については骨格予算と呼ぶだけのことであって、何ら関係ないというふうに聞こえるのです。別にそれならそれでいいのですが、ことしは去年の予算の組み立てよりも少しオーバーして、さらに、予備費も同じく5,000万円ぐらい置いてあります。形式ということであれば、予算を組む市長の考え方一つで、別に財政がどうのこうのというより、時の市長がそこまでやってしまえばこういう形になるし、何もやらなければ予備費がもっと多く残ると、その程度のことということでよろしいですか。
財務室長:一般的には、骨格予算に対して、改選後に政策判断に基づいて肉づけの補正予算を追加して、そして本格予算をつくることになります。
ただ、平成27年度江別市の一般会計予算案は、骨格予算でありながら前年度よりふえていることから、骨格予算なのかどうかというふうにおっしゃられているのだと思います。これは、一つには、現在、学校の耐震化ということで小学校も中学校も非常に大きな予算規模で実施しております。しかも、継続費を設定して平成26年度に契約済みでありますから、当然、平成27年度当初から組まなければならない内容になります。そのほかにも、例えば保育園の統合園にしても、江別小学校・第三小学校の統合校の建設にしても、それぞれ計画済みの事業でありまして、いわゆる継続事業であります。こういったものが今この時期にちょうど集中している事情がありまして、顔づくり事業も含めると約60億円近い状況にあります。こういったことで、近年まれに見る数字といいますか、予算規模としては非常に膨らんでおります。しかし、これは、何か新規の事業を今年度に計上している結果でないことは御理解いただきたいと思います。
それから、予備費のことが出ておりました。骨格予算のときにどういう手法をとるかというのは明確な基準がありませんが、一部の自治体では、通常の年より予備費を膨らませて、改選後にその予備費を組みかえ財源として肉づけ補正に回す、恐らくこういう手法だろうと思います。ただ、江別市はそういう手法をとっておりませんし、これはあくまでも一つの手法であって、こういうやり方でなければならないものではないと考えております。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
次に、2番目の基金の将来見通しについてを干場委員より質疑願います。
干場君:基金の将来見通しについて、作成していただいた資料と、予算のときに出していただいた平成27年度江別市財政の実態の9ページの表を参考に質疑させていただきたいと思います。
まず、1点目ですが、9ページに各基金繰り出しの内訳資料が記載されています。基金を一定程度確保することは、将来の財政運営にとってとても大事なことだと考えております。基金残高については、小計欄の一般会計分で平成26年度末現在では65億円となっており、平成27年度末では55億円となっていまして、平成27年度は、財政調整基金から6億6,000万円、減債基金から2億5,000万円を取り崩して公債費償還に充てて、市債増とならないように対策を進めていると理解しているところです。
1点目に、市債の償還と市債発行の利息、それから償還の年限などの費用対効果について伺いたいと思います。
財務室長:市債の発行と費用対効果というのはどういうことか、もう一度お願いできますか。
干場君:市債償還と市債発行の利息、償還する期間、年限、それに係る効果、効果という言い方はおかしいですか。
委員長(星君):暫時休憩いたします。(16:47)
※ 休憩中に、質疑内容の確認を行う。
委員長(星君):委員会を再開いたします。(16:48)
干場君:それでは、改めて質疑させていただきます。
少し前になりますが、繰り出し内訳のところで、平成19年度でいえば基金残高は68億円、平成23年度は71億円余りあって、以降、減ってきておりますけれども、そのあたりについてお伺いしたいと思います。
また、平成21年度の不良債務対策として財調を崩して市立病院に4億円を出してきた経過等もありますが、こうした状況の中で、基金の将来見通しについてお伺いしたいと思います。
財務室長:基金の残高ですが、今、財政調整基金、減債基金、特定目的基金を三つ合わせた合計でお尋ねされているというふうに思います。
過去の数字を見てみますと、例えば平成5年度から平成14年度の約10年間では、一番低い残高で43億円程度、一番多い平成14年度で63億円という状況でありました。ですから、今回、事前に提出しております資料の9ページで、特定目的基金と財政調整基金と減債基金の小計で65億円という水準ですから、平成5年度から平成14年度のおおむね10年のスパンで見ると、そのときよりふえている状況にあります。
特に、平成5年度から14年度の間というのは、当時、普通建設事業が100億円前後で推移していまして、非常に多く物をつくっているときでありました。したがって、基金もある程度必要という状況で、残高はそんなに多くなかったと言えると思います。
それから、平成15年度以降25年度までの11年間のスパンで見ますと、65億円程度から、多いときでは平成18年度に74億円ぐらいという年もありました。大体71億円から72億円ぐらいという状況で、平成26年度末の見込みと比べると、このころのほうが少し多い実態にありました。
やはり、基金というのは、その時々の一般財源の状況、あるいは政策の動向によって、必要なときにはどうしても使わなければなりません。今、平成26年度、27年度の予算も含めて見ますと、ちょうどいろいろな維持管理的経費がふえており、あわせて、耐震化等々で普通建設事業費が非常に多い時期と重なっておりまして、どうしても一般財源だけでは不足するので、平成26年度の当初予算では特に財政調整基金で8億6,000万円の取り崩しを予定した中で何とか予算が組めた状況にありました。平成27年度の当初予算も、財政調整基金が6億6,000万円、減債基金が2億5,000万円、その他特定目的基金を合わせると約10億円の取り崩しという状況になっております。
ただ、平成27年度に向けては、当初予算案段階の数字としての残高で、そのまま取り崩すと残高は10億円ぐらい減るという話ですが、これは、過去からもそうですけれども、当初予算の段階と決算時点での残高には相当乖離があります。事実、平成26年度も、当初予算で財政調整基金8億6,000万円を取り崩す予定でしたけれども、この3月補正でそこから5億2,000万円ぐらい戻して取り崩しを抑制することができる状態になり、結果としては3億円程度の取り崩しでした。一方で、積み立ては、前年度の繰り越しの2分の1ということで3億5,000万円弱を積み立てましたので、結果的には、むしろ残高は平成25年度よりふえる状況になっています。そういった中で、減債基金がこれから決算に向かって幾ら抑制できるかという問題がありますけれども、今のところは前年度よりは若干下回ってくるだろうという見込みです。いずれにしても、過去20年間ぐらいの推移を見ますと、どうしても波がありますし、一旦減っても、普通建設が落ちついてくると、また積み戻しているような状況があります。
ただ、基金については、これからどんどんふえていくという状況ではありません。また、学校以外の耐震化の問題とか、それぞれの施設の老朽化の問題があってこれからも対応しなければならないことを考えると、やはり、これまでよりはちょっと下がるかもしれませんので、一定の目標を持って残高の確保に努めていく必要があると考えております。
干場君:9ページの表では、財政調整基金と減債基金を合わせて40億円ほど確保されてきたと思いますが、今後この金額を維持できるのかどうか、そのあたりの現状での考えをお伺いしたいと思います。
財務室長:9ページの資料ですけれども、平成27年度末の見込みとして、財政調整基金と減債基金の残高を合わせると35億円弱という状況になっています。ただ、先ほども申し上げましたが、当初予算の段階の数字でありますので、これから、平成26年度の決算剰余の2分の1を積み立てまして、これは数億円規模になると思いますし、また、歳出の不用額等々もあって決算時点では残高はかなりもとに戻せます。そういうことからいくと、平成27年度の決算時点で40億円程度は確保できるのではないかというふうに思います。
ただ、先ほど言いましたように、今はどうしても普通建設をしなければならない時期にあることもあって、基金の残高については、やはり年度によってでこぼこが生じるのはあり得る話だと思います。したがって、それがある程度落ちついた段階で積み戻しをして、今、40億円程度は目標数値として妥当な数字だと考えておりますので、それを確保できるように努めていきたいと考えております。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、一般会計から病院事業会計への繰り出し基準についての質疑に入ります。
予算の説明を求めます。
財務室長:それでは、病院事業会計への繰り出し基準に関しまして、予算説明書の34、35ページをお開き願います。
まちづくり政策03福祉・保健・医療、取り組みの基本方針02健康づくりの推進と地域医療の安定の上から7行目の病院事業会計繰出金は、地方公営企業法及び国の繰り出し基準等に基づく一般会計繰出金として、13億9,699万3,000円を計上しております。
委員長(星君):初めに、森好委員より質疑願います。
森好君:今回、僕は二つばかり聞きたいと思っておりますが、財布を握っている人の財政運営に対する心配りにはいつも感心しておりますけれども、第6次総合計画の未来づくりビジョンに対して財政的に支障がないように、政策的任意繰り出しは、熟慮というか、かなり悩んで出していると思います。つまり、さっき言ったように、財布を持っている人は、なるべく財布からお金が出ないようにしたいし、将来の住民負担に備えるとか、また、公的仕事として大災害時に対応できるようなお金を持っていたいと考えられると思います。
ただ、今回、特に市立病院について、任意で繰り入れる部分が減少した根拠、理由についてお聞きしたいのであります。
財務室長:現状の病院事業会計への繰出金の考え方としては、国の繰り出し基準を基本にするということが一つありますけれども、市立病院の経営状況も踏まえて、項目的にも金額的にもこれまで拡大してきた現状があります。ただ一方で、一般会計も、基金の取り崩しに依存するような状況で、ここ2年ぐらいは特に大きな金額の基金を取り崩しておりまして、非常に厳しい状況の中で予算編成している現状がありますので、やはり、企業会計に対する一般会計としての負担のあり方については、基本に立ち返って見直すべき点は見直すことも必要であると考えました。そういった中で、市立病院も一般会計も同時並行で新年度の予算編成作業をいたしますから、一般会計の厳しい現状、そして、市立病院としての経営努力をある程度事前に協議した上で、今回こういう繰出金の規模になっています。
平成26年度については、任意の繰り出し項目として、最近の地域医療を反映した中で、一つには在宅診療経費、地域医療連携経費、もう一つは総合内科医の養成など、要求に基づいて措置しましたので、14億円を超えて平成25年度より約9,000万円近い増加になっていたという現状があります。ただ、このときには、既存の繰り出し項目の内容の見直しまではしておらず、増加しっ放しという状況が一つありました。一般会計の予算編成も非常に厳しく、管理的経費、消費税率もいろいろ上がった中で、財調基金から8億6,000万円を取り崩し、そのうち市立病院への繰出金については7,000万円を充当して予算を組んだ状況でした。ですから、平成27年度もそういったことが続けられるかというと、なかなか厳しい現状がありましたので、今回は病院とも事前に方向を詰めた中で一定程度の見直しをしました。
その中で、病院からも上がってきたのですが、平成26年度に新たに設けた項目については一定率を下げて措置しようということが一つです。それから、既存の項目の中で、精神病院の運営費に対する繰り出し、小児医療の繰り出しについては、従来、経費のほうが多いので、対象経費の中で現金支出の伴わない減価償却費とか資産減耗費を含めておりました。ただ、他の診療科に対する繰り出しの項目にはそれを含めておりませんので、資金ベースから見た場合に対象とならないそうした経費は除いて見直しをして、おおむね14億円弱という予算編成に至ったということであります。
森好君:極端な例でいうと、精神病棟なり小児医療については過保護だったというような感じを受けるのです。ただ、私は、公立病院というのは、単なる医業収益では採算が合わないから、やはり交付税措置もされるだろうし、一般会計からも繰り出さなければ経営が成り立っていかないのが当たり前だと思うのです。市立病院内部のことは所管が違うけれども、地域医療とか総合内科医などは、市長の政策的な部分を反映して平成26年度から新しくつけたことは、僕はとても評価しておりました。ただ、今回は、それをふやしたから、もうそろそろ片方を減らさなければだめだという観点ではないかなと思って見ています。
そういう点で、もう1点聞きたいのは、長い目で見れば、市立病院の健全経営を計画どおりに一刻も早く進めることが、ドクターを初めとして、病院職員が一丸となってやる気を起こすことにつながるのではないかと思っております。市民ニーズに沿った医療、診療を一刻も早く進めるという部分では、やはり、そのネックになっているのは不良債務がまだまだ続くみたいなことで、そういうことだったらやっぱりドクターたちの元気がなくなると思います。基金にしても、決算で五、六億円の不用額が出ますし、その2分の1は財調に積み立てられるわけです。さっき財務室長が言ったように、基金は計画よりも5億円ぐらいふえるのではないかという話も聞いております。ですから、不良債務を一刻も早く解消するためにも、平成22年ごろには不良債務を解消するために補助金を4億円入れているわけですから、そういうことについて財政担当としてどう考えているのか。これは釈迦に説法的な話だけれども、それだけ聞いて、終わります。
総務部長:私からお答えしたいと思います。
御指摘のとおり、確かに、不良債務の解消に向けて特に4億円を繰り出したこともございます。ただ、病院事業会計への繰り出しの根本的な原則というのは、やはり、国からも示されておりますように、不採算医療部門に対して病院収入で賄えない部分を補うことによって支援していくことであろうと思います。ですから、小児も精神も、収入をもって賄うことのできない経費と定義づけられていると私は理解しているわけです。
私もかつて病院事業にいて経営健全化計画をつくった者として、まず第一には、地域に信頼される病院づくりに向けて、一般質問の答弁ではありませんが、やはり、我々も含めて職員一人一人が一丸となって病院経営に向けて努力する、そういう自助努力がなくてはならないと思います。その上で、市民に向けた医療環境を整えるということから一般会計としてもできる限りの支援はしていきたいと思っております。
私としては、平成25年度は、現金収支ベースではありますが、経営状況はかなりよかったというふうに思っています。そういう中で、確かに診療報酬改定があって環境はよくないですけれども、やはり一定の自助努力を前提にして、その上で、一般会計としても基金も取り崩してようやく予算を組んでいる中で、歯切れのいい答弁はできませんけれども、その都度の財政状況等を見きわめながら、市民の医療を守るために今後も可能な限り繰り出しの支援をしっかり行ってまいりたいと考えております。
森好君:部長答弁はそこまでだと思いますから、やはり、政策的なことを含めて、できれば市長に問いただしたいと思って、終わります。
委員長(星君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、議案第30号 平成27年度江別市基本財産基金運用特別会計予算を議題といたします。
本件に対する説明を求めます。
財務室長:予算説明書の255ページをお開き願います。
まず、基本財産基金につきましては、千歳市にありました江別市有林の処分金をもって江別市の財政に寄与することを目的として、昭和45年に設置したものであります。
次に、この会計の目的は、基本財産基金に属する現金、一般会計への債権及び土地に係る管理に必要な経費を明確にするために設けられたものであります。
平成27年度予算額につきましては、歳入歳出それぞれ2億4,700万円であり、内訳につきましては、これまでの運用分の償還金などの基金への繰出金や土地の管理経費などで1億1,200万円を措置したほか、中学校の教育用パソコンの更新整備や、学校施設や公共施設の改修整備などに運用するため、1億3,500万円を一般会計に繰り出すものであります。
委員長(星君):本件については、質疑が通告されておりませんので、以上で終結いたします。
これをもって、総務部所管の質疑を終結いたします。
暫時休憩いたします。(17:15)
※ 休憩中に、理事者質疑項目の有無を協議
委員長(星君):委員会を再開いたします。(17:37)
本日の所管分については、理事者質疑項目はなしと確認してよろしいでしょうか。(了)そのように確認します。
次に、付託案件の審査単位について確認します。
休憩中に協議いたしましたとおり、議案第4号ないし議案第8号については一括で、それから、議案第10号、議案第11号及び議案第12号については1件ずつで、議案第13号及び議案第14号については一括で、議案第15号については1件で、議案第18号及び議案第19号については一括で、議案第26号、陳情第1号、議案第27号及び議案第28号については1件ずつで、議案第16号及び議案第29号については一括で、議案第30号については1件で、議案第31号及び議案第32号については一括で、議案第33号については1件で、結審順はただいま申し上げた順に行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのようにいたします。
最後に、次回委員会の開催についてでありますが、19日木曜日の午前10時より開催し、結審を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
以上をもって、本日の予算特別委員会を散会いたします。(17:39)