生活福祉常任委員会 平成27年7月14日(火)
(開会前)
※ 日程確認
※ 生活環境部長より人事異動に伴う主幹職以上の職員紹介
※ 健康福祉部長より人事異動に伴う主幹職以上の職員紹介
(開 会)
委員長(尾田君):ただいまより、生活福祉常任委員会を開会いたします。(9:31)
本日の日程は、お手元の次第に記載のとおり進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
また、本日の調査に三角議長が同行いたしますので、御承知おき願います。
これより、1所管施設等調査を実施いたしますので、各委員は、市役所正面入り口前に待機している公用バスへ移動願います。
休憩いたします。(9:31)
※ 休憩中に、所管施設等調査を実施
委員長(尾田君):委員会を再開いたします。(12:59)
2生活環境部所管事項、(1)報告事項、アの個人番号(マイナンバー)付番及び個人番号カードの交付についてを議題といたします。
本件に対する報告を求めます。
市民課長:私から、個人番号(マイナンバー)付番及び個人番号カードの交付について御報告いたします。
お手元の資料をごらん願います。
1個人番号通知カード及び個人番号カードについてのうち、(1)概要についてですが、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づき、平成27年10月からマイナンバーの通知が始まり、平成28年1月からは社会保障、税等の手続でマイナンバーの利用が始まります。このマイナンバーは、住民票を有する全ての方に12桁の1人一つの番号を付番して、社会保障、税、災害対策に関する事務で、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用されるものです。
(2)のマイナンバーが記載されたカードの交付時期についてですが、市町村からの委託を受けた地方公共団体情報システム機構がマイナンバーを付番し、平成27年10月5日以降、12桁のマイナンバーと氏名、住所、生年月日、性別が記載された紙製の個人番号通知カードを、順次、住民登録のある住所に簡易書留郵便で送付します。
また、申請は任意となりますが、個人番号通知カードとともに同封されます個人番号カードの申請書を提出することにより、平成28年1月以降、順次、顔写真つきのICカードである個人番号カードが交付されることになります。
(3)の個人番号通知カード及び個人番号カードの交付手数料につきましては、初回交付については国庫補助対象となりますので無料ですが、再交付手数料につきましては有料で考えております。
次に、2関係条例の整備についてですが、個人番号カードの交付開始に伴い、住民基本台帳法で規定されている住民基本台帳カードに関する文言についても整理されることから、市の条例につきましても必要な整備を予定しているところであります。
(1)江別市印鑑登録及び証明に関する条例につきましては、現行の住民基本台帳カードに加えて、個人番号カードでもコンビニで印鑑登録証明書を取得できるようにするため、規定の整備を行おうとするものです。
(2)江別市住民基本台帳カードの利用に関する条例につきましては、住民基本台帳カードの有効期限である発行から10年間、引き続き、コンビニで証明書を交付できることとするための規定の整備になります。
(3)江別市手数料条例につきましては、個人番号通知カード及び個人番号カードの再交付手数料について規定を整備しようとするものとなります。
また、今後のスケジュールにつきましては、8月に開催される生活福祉常任委員会において条例改正案の概要について説明させていただき、第3回定例会へ条例議案を提出いたします。10月5日からは、地方公共団体情報システム機構により個人番号の付番、個人番号通知カードの発送が始まり、個人番号カードの交付申請の受け付けも開始となります。平成28年1月1日からは、個人番号カードが交付開始となり、改正条例の施行を予定しております。
委員長(尾田君):ただいまの報告に対し、質疑ありませんか。
吉本君:住民票のあるところに送付するということでしたが、以前も別の件で問題になったことがありましたけれども、DVとか、いろいろな事情があって住民票のあるところに住んでいらっしゃらない方、それを秘密にしておきたい方たちが何人かいらっしゃいます。
そこで、そういう方たちに対してはどのような対応をされるのか、お伺いしたいと思います。
市民課長:DV被害者等、実際の住民登録の住所とは別のところに居住されている方がおりますので、今、国から、事務取扱の案として、そういった方々に送付先の住所を申し出てもらい、申請書を記載し、市町村の窓口に届け出ることによって、住民票上の住所ではない、実際に居住している住所に送るような手続案が示されております。
吉本君:届け出るところは、現に住んでいらっしゃるところですか。住民票がある役所ではなくて、現に住んでいらっしゃるところの役所に届け出をすれば、住民票があるところがそういう手続をするという理解でよろしいですか。
市民課長:住民登録のある市町村が番号の通知と発行について責任を負う形になっていますので、届け出についても、住民票を置いてある市町村に届け出る形になると思います。
吉本君:最後の確認です。
住民票のあるところに届け出ることによって、その方とコンタクトがとれるようなことになる危険性がない形での工夫がされているのでしょうか。
市民課長:DV被害に遭われている方の個人情報の扱いについては、今も住民票の発行停止等の手続で窓口に見えて、いろいろな御相談を受けております。今回のマイナンバーの通知の送付先の設定についても、窓口に来られる際に加害者が住民登録上の住所の近くにいる可能性もありますので、お手紙などで連絡をとりながら、個人情報が流出しないように十分配慮して進めていきたいと考えております。
委員長(尾田君):ほかに質疑ありませんか。
鈴木君:住民基本台帳カードがありますが、それにも番号がありましたね。今回、こちらをつくるということですが、二つのカードがある中で、住民票をとるときや医療保険などではどのように取り扱うのですか。
市民課長:まず、現在運用している住民基本台帳カードは、住民票コードというものがありますが、これは記載されない形でつくられております。今回、平成28年1月以降、マイナンバーカードに切りかわる形になりますので、12月末で住民基本台帳カードの新規発行はなくなりますし、マイナンバーカードの交付を希望される方は、今、住民基本台帳カードをお持ちであれば、それを返していただき、かわりにマイナンバーカードを交付する形になります。
委員長(尾田君):ほかに質疑ありませんか。
赤坂君:外国人が転入してくる場合でも発行すると思いますが、転出するということは、記録上余り強制されないのです。本人はマイナンバーカードを持って転出すると思いますが、そういう場合の扱いはどうなりますか。
市民課長:外国人住民につきましても、委員がおっしゃいましたとおり、中長期で国内に在留する場合、住民票がつくられます。住民票がつくられると、マイナンバー、個人番号が付番される形になります。そこからまたさらに国外に転出される際には、基本はマイナンバーカードを返却していただく形になると思います。
赤坂君:外国人登録法だったときには、必ずそれぞれの手続を経る、あるいは、後から入国管理局から送付されてくることがあると思います。
今の仕組みでも、転出する、国に帰る場合に市役所に届け出ないで帰る人がいます。その場合、いなくなったという通知は入国管理局から何カ月後かに来るのですか。
市民課長:おっしゃるとおり、入国管理局から、出国したという情報が市町村に入る形になります。
赤坂君:そうすると、それが来た段階で抹消するなり何なりという仕組みはどこかに残されているのですか。
市民課長:通知が来た段階で、職権で住民票を消除する仕組みになります。
赤坂君:国が勝手にやっていることだから、問題ありということで、私は住民基本カードもつくっていないのですが、今回の場合は、半ば本人の意思は関係なしに強制的に来ます。そういう場合でも、使いたくないということで、マイナンバーを使わなくても、当然、別な形で印鑑証明もあるし、住民票は届け出ればとることもできますね。
つまり、強制的に送られてきて、使わないという人がいても、従来どおりスムーズな事務が行われる、これは未来永劫行われると理解してよろしいですか。
市民課長:まず、10月5日以降、個人番号が一斉に付番されます。この番号が何番かということをお知らせするために、番号通知カードというものが住民票上の住所に送付されます。これは番号をお知らせするためのカードですので、それをICチップの入ったマイナンバーカードにつくり変えるかどうかは、強制ではなく、任意申請の形になります。
番号の利用につきましては、番号法で、平成28年1月以降、社会保障、税、災害対策の分野の手続において法令等で定める事務については番号を記載する必要が出てきます。その番号を提示する際には、マイナンバーカードがなくても通知カードで番号がわかりますので、それを窓口で提示して、かつ、本人のものか確認するために、本人確認書類として運転免許証や保険証などもあわせて提示した中で手続が進んでいくというのが国からの情報でございます。
赤坂君:江別市はいいとしても、社会保障や税の関係で何らかの申告をするときに必ず番号を書かされる。番号を持っていないとすれば、予備カードを調べるなどして記載が義務づけられると。つまり、今までは、本人かどうかわからなければ、免許証があれば事足りたかもしれませんけれども、これからは番号を入れないとだめだということになるのですか。
市民課長:定められている必要な行政手続においては、マイナンバーを記載する形になります。
赤坂君:わかりました。
二つ目ですが、問題は情報です。例の日本年金機構のようにさまざまな情報が漏れるということで、私は、絶対ということはあり得ないと思います。しかし、行政の中でつくらざるを得ないと法律に決められているので、これはいたし方ないと思うのです。国民はそれぞれみんな考え方が違うだろうし、さまざまな方がいると思いますけれども、抵抗するすべがありません。ただ、情報が拡散する、漏れることに対して絶対にないと自信を持って言えますか。問題はそこなのです。
きょうは、厳しい審査ではないので、報告を受けて、疑問を持っているということです。どう考えるかという程度でお答えいただきたいと思います。
市民課長:私は市民課の窓口を所管しておりますので、おっしゃるとおり、個人情報の扱いについては、当然、マイナンバーが始まる以前から非常に気を配るところでございますが、今回、マイナンバーが付番されまして、関係するほかの窓口でも番号を扱うことになります。
そこで、本人確認や情報の取り扱い、誰が操作できるのか、あるいは、記載された書類の扱いについても、庁内では企画課が総括的な役割を果たしますが、今後、実際の事務取扱の中で、今まで以上に情報流出の危険性を十分に考慮しながら取り扱っていく必要があると考えております。
委員長(尾田君):ほかに質疑ありませんか。
吉本君:番号は12桁ですが、4桁でもなかなか覚えられないのに、当然、12桁は覚えられません。ICチップの入った本来の個人番号カードではなく、通知カードがもうすぐ届きますが、それを使って今おっしゃっていた社会保障とか税の関係の手続ができるということでした。
しかし、万が一、それをなくした場合に、先ほどの再交付というのはカードそのものだと思いますが、番号がわからなくなったとか、紙ですからどこに行ったかわからないとか、特にお年寄りはどんなものかとおっしゃっていますので、そういう場合には、再発行や改めて番号をお知らせすることは、当然予測して準備されているのですね。
市民課長:マイナンバー通知カードを紛失された、あるいは届かないような場合には、年内でありましたら、再送ということで、再度送り直すことも可能です。また、10月5日以降は、申し出に基づいて住民票上にマイナンバーを記載することができますので、住民票をとって番号を確認することもできるようになります。
委員長(尾田君):補足質疑です。
例えば、福祉なり税務なりの担当に行って、番号がわからないと言って書類を出しても、住所と名前と生年月日ぐらいの証明があれば、そちらでわかるのですよね。一々、自分の番号は何番かと住民票をとりに行く必要はないと理解していますが、どうですか。
市民課長:基本的に、申請書等の手続の際に個人番号の記載が必要になる場合は、成り済ましなどの危険を防止するため、本人確認した上で本人に記載してもらう形になります。
番号の通知というのは、通知カードを送付することによって御本人にこの番号ですよということをお知らせするものですから、本人確認ができたから個人番号を市民課に照会してもらうという形ではありません。
吉本君:高齢者であれば、番号自体も覚えていない、通知カードもどこかへ行ってしまったということは日常的によくあります。先ほど住民票をとっていうこともありましたが、当然、お金がかかりますし、特にお年寄りの方はよくわかりません。ですから、そういうときの備えみたいなものはあらかじめ準備されていないのですか。
市民課長:まず、地方公共団体情報システム機構から番号を送付する際に、この番号は生涯使う番号で、1人一つの番号であるということを書いたリーフレットのようなものが同封されます。実際になくされた場合に、市としてどう対応していくのかという策についてお聞きになっていると思いますが、そのあたりについては、再交付も可能であるという周知と、この番号については生涯使われる大切なものなので大切に保管してくださいと広報やホームページ等で周知していく形になります。
吉本君:地方公共団体情報システム機構が発行するという御説明でしたが、そうだったとしても、そのようなアクシデントが起きた場合には、とりあえず市役所の市民課の窓口に行って、こういうことなのだけれどもと相談すれば、受けていただけるような体制であると理解してよろしいですか。
市民課長:おっしゃるとおりです。
委員長(尾田君):ほかに質疑ありませんか。
赤坂君:例えば印鑑登録証明書を取得しようとしたら、カードさえあればとれますね。今度は、印鑑登録証明書のとり方が変わりますか。
市民課長:まず、マイナンバーカードを使ってコンビニ等で印鑑登録証明書をとれるようにするかというところはお客さんの判断になります。印鑑登録カードなら御家族に渡しても使えるので、そちらのほうがいいという方については、従来どおり印鑑登録カードの扱いになります。
赤坂君:いわゆるマイナンバーカードを持っていない人で、家族とか他人の住民票をとるときは、強いて言えば免許証は必要ないと思いますが、その場合はどうですか。
市民課長:マイナンバーカードを持っていない方が住民票をとる場合ですが、同じ世帯の住民票であれば、本人確認はさせていただきますけれども、どなたでもおとりになることができます。他人の住民票をとる場合は委任状が必要になりますので、委任状プラス窓口に来られた方の御本人確認をさせていただいて交付する形になります。
赤坂君:いずれの場合も、従来の制度は延々と残るのですね。
市民課長:従来の制度は残ります。
委員長(尾田君):ほかに質疑ありませんか。
齊藤佐知子君:吉本委員とのやりとりの中で感じたのですが、高齢者が番号がわからなくなってしまって、再度、番号を知りたいとなったときには、身分証明を持って行けば教えていただけるものなのか、その辺を確認したいと思います。
市民課長:実際に想定されるケースだと思うのですが、基本的には通知カードを再送する形になります。要は、口頭で番号を教えていいかというところがあります。具体的な事務処理についての詳しい内容はまだ把握しておりませんが、現在では、再送するか、住民票上にマイナンバーを記載して確認していただくかということになります。
委員長(尾田君):ほかに質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
これをもって、生活環境部所管事項を終結いたします。
暫時休憩いたします。(13:24)
委員長(尾田君):委員会を再開いたします。(13:26)
3付託案件の審査、(1)陳情第4号 精神障害者の交通費助成についてを議題といたします。
提出資料に対する説明を求めます。
壽福主任:私から、議会事務局より提出しております資料について御説明いたします。
資料の1ページから6ページまでが事務局から提出した資料でございます。
この資料は、平成13年から平成26年まで提出されました精神障がい者の交通費助成を求める請願・陳情に関する審査結果及び委員会での提出資料、説明、質疑の内容、討論などを順にまとめたものでございます。
願意について申し上げますと、平成21年は、北海道に対し精神障がい者の交通費助成を実施するよう意見書の提出を求めるものでしたが、平成21年を除く平成13年から平成26年は、それぞれ精神障がい者の交通費助成を求めるといった、ほぼ同内容の願意となっております。
次に、審査結果について申し上げます。
平成13年から平成17年、平成20年、平成23年、そして昨年の平成26年は、それぞれ趣旨採択となっております。平成18年、平成19年、平成22年及び平成25年は不採択、平成21年の北海道へ意見書の提出を求める陳情のみが採択となっております。
詳細については資料を御参照願います。
なお、平成24年につきましても、同趣旨の陳情の提出がありましたが、議会運営に関する申合せ事項に基づき、議長職権整理により全議員への配付としております。
また、前回の委員会において、赤坂委員からの資料要求として、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の成立時における国会議論等において、精神障がい者への差別にかかわる議論経過があれば要求するというお話がございました。こちらは、ホームページにおいて、法律成立時における衆議院及び参議院の内閣委員会の会議録を確認いたしましたが、該当する議論がございませんでしたので、資料の提出はしておりません。後ほど、福祉課より、法律の概要についてのみ説明がございますので、御了承願います。
福祉課長:次に、私から、精神障がい者の交通費助成に係る各資料について御説明いたします。
資料の7ページをお開き願います。
イ精神障がい者(精神障害者保健福祉手帳所持者)の所得等の状況でございます。
まず、資料の上段に記載のとおり、精神障害者保健福祉手帳の取得には、所得等の把握は必要とされておりません。ですから、手帳の所持に係る情報だけでは所得の状況はわかりかねます。一方で、一定の精神疾患に罹患する者に対する医療費負担軽減制度である自立支援医療制度においては、自己負担の上限月額の設定のために所得等の把握を必要としております。また、手帳の所持者が自立支援医療制度を受給している割合が高いことから、以下の表のとおり、手帳のみ所持している人数、及び手帳を所持し自立支援医療制度を受給している方の所得等の状況をまとめております。
次に、説明欄以下の表をごらんください。
こちらは、平成27年4月1日現在で、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方は676人で、そのうち、手帳の交付のみを受けている方137人については、所得状況の情報はありません。この人数を除く539人については、医療機関で受診した際に支払う自己負担限度額が市民税の課税等の状況によって六つに区分されております。この表は、その6区分で、上の1生活保護世帯から下段6一定所得以上までのそれぞれの区分別の人数をあらわしており、1から3が非課税の方、4から6が課税の方となっております。このうち、生活保護世帯の方が111人、2、3の低所得者層が合計で297人、4、5の中間所得者層が合計で129人、6一定所得以上の方が2人となっております。
なお、所得については、住民票上の世帯ではなく、受給者と同じ医療保険に加入している家族を同一世帯としております。
次に、資料の8ページをお開き願います。
ウ精神障がい者・身体障がい者・知的障がい者に係る交通費助成事業の対比でありますが、これは、交通費助成について障がいごとに整理したものでございます。
1段目は、障害者タクシー利用料金助成事業でございます。精神障がい者で、手帳1級の方に対しては、タクシー利用券を交付する助成事業を平成21年度から行っております。
次に、心身障害者自立促進交通費助成事業につきましては、在宅の方で公共交通機関を利用して事業所等に通所している場合、その交通費の2分の1を助成しているものでございまして、3障がい共通の事業であります。
次に、3段目のJR運賃の割引から7段目のタクシー運賃の割引までは、国のあっせん等に基づき、各事業者が独自に実施しているものでございますが、記載のとおり精神障がい者の方は対象となっていない状況にあります。
次に、資料の9ページから13ページまでは、精神障がい者等に対する道内各市の交通費助成の状況でございます。これは、道内各市のホームページの情報をもとにまとめたものでございます。
順を追って、主なものについて御説明いたします。
まず、9ページの札幌市ですが、手帳1・2級の方には福祉乗車証と呼ばれる無料パスもしくは3万9,000円分の福祉タクシー券、3万円分の福祉自動車燃料券のいずれかを、3級の方には4万8,000円分の交通費助成カードか1万3,000円分の福祉タクシー券、あるいは1万円分の福祉自動車燃料券のいずれかを選択できることとなっております。
次に、函館市では、施設等に通所しているかいないかによって内容が異なり、施設に通所している1・2級の方には市電、函館バスの無料利用者証、3級の方には半額となる利用者証が交付されており、通所していない1・2級の方には1,000円の乗車カードと無料で交換できる引きかえ券を72枚、3級の方には1,000円の乗車カードを500円で購入できる助成券を72枚交付しております。
次に、旭川市では、写真つきの手帳所持者が旭川電気軌道・道北バスの定期路線バスを市内で乗降した場合、手帳を提示すると半額になります。
次に、資料の10ページをお開き願います。
まず、釧路市では、写真つきの手帳所持者の方に、くしろバス株式会社、阿寒バス株式会社及び根室交通株式会社が運行する釧路管内及び根室管内の一般定期バス路線及び釧路・根室間都市間バス路線の本人の運賃を5割引にしております。
次に、帯広市では、手帳1級の方に、1万2,000円分を限度にタクシー助成券を交付しております。
次に、北見市では、70歳未満の手帳所持者に無料バス乗車券を交付しております。
次に、網走市では、手帳所持者に、市内を運行する路線バスとタクシーで利用できる5,000円分の助成券を交付しております。
次に、資料の11ページをお開き願います。
まず、苫小牧市では、主に事業所等へ通所する場合に、市内路線バスを利用する手帳所持者に無料乗車証を交付しております。
次に、紋別市では、手帳所持者に市内循環バスを100円で利用できる乗車証を交付しております。
次に、資料の12ページをお開き願います。
まず、千歳市では、手帳を所持している市民税非課税の方に、市内バスやタクシーなどで使用できる1万円分の助成券を支給しております。
次に、登別市では、手帳1級の方に、タクシーチケット基本料金分36枚を交付、手帳所持者で社会復帰施設等に通所する方に、交通費の2分の1、または、自家用車を使用する場合は上限月額1万円までの燃料費を助成しております。
次に、資料の13ページをごらん願います。
まず、恵庭市では、市が委託しているえにわコミュニティバスについて、手帳所持者と介護人の乗車料金を半額としております。
次に、北広島市では、手帳1級の方に、1万2,000円分のタクシーチケットか9,000円分のガソリンチケットを交付しております。
次に、石狩市ですが、江別市同様、手帳1級の方に、福祉タクシー利用券基本料金24枚分を交付しており、路線バス等を利用して通所する精神障がい回復者の交通費の一部を助成しているほか、2,000円分の福祉割引券を交付しております。
最後に、資料の14ページをお開き願います。
この資料は、内閣府で発行している啓発用のリーフレットでございまして、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、いわゆる障害者差別解消法の制定内容について記載されているものを抜粋したものです。この法律は、平成25年6月26日に公布され、施行は平成28年4月1日となっております。この法の目的は、障がいを理由とする差別を解消し、分け隔てのない共生社会を実現することとされております。
主な内容については、1国の行政機関や地方公共団体等及び民間事業者による障がいを理由とする差別を禁止すること、2差別を解消するための取り組みについて政府全体の方針を示す基本方針を作成すること、3行政機関等ごと、分野ごとに障がいを理由とする具体的内容等を示す対応要領・対応指針を作成することと定められています。
このうち、障がいを理由とする差別とは、障がいを理由として、正当な理由なく、サービスの提供を拒否したり、制限したり、条件をつけたりするような行為とされ、具体的には、障がいがあるという理由だけでアパートを貸してもらえないこと、または、車椅子だからといってお店に入れないことなどが差別に当たると考えられております。また、障がいのある方から何らかの配慮を求める意思の表明があった場合には、負担になり過ぎない範囲で、社会的障壁を取り除くために必要で合理的な配慮を行うことがこの法律の中で求められております。具体的には、乗り物への乗車に当たっての職員等による手助けや、筆談、読み上げ等の障がいの特性に応じたコミュニケーション手段による対応、段差解消のための渡し板の提供等が考えられております。こうした配慮を行わないことで障がいのある方の権利、利益が侵害される場合も差別に当たるとされております。
以上のように、障がいのある方への差別をなくすことで、障がいのある方もない方もともに生きる社会をつくることを目指すことが、この法律の主眼とされております。
委員長(尾田君):ただいまの説明に対し、質疑ございませんか。
鈴木君:資料の7ページに所得別の状況が書かれていますが、精神障がい者の手帳を持っている方は、障害年金の所得もこの中に含まれているのでしょうか。
福祉課長:委員がおっしゃるとおり、この方々の所得は、それも含まれた上での区分となっております。
委員長(尾田君):ほかに質疑ありませんか。
清水君:9ページからの資料で、札幌市など、自治体内で市が独自に経営している交通手段を持っている市は、どことどこになりますか。
福祉課長:詳細を全て把握しているわけではございませんが、主なものとしては、札幌市、函館市、苫小牧市、恵庭市です。
委員長(尾田君):ほかに質疑ございませんか。
吉本君:資料の7ページです。
手帳所持者が676人ですが、この676人はトータルですか。要するに、精神疾患があって対象となり得るであろう人たちでも、手帳を持っていらっしゃらない方たちもいるのかなと思ったのです。その辺はどういう状況なのか、もしおわかりになれば、どの程度の手帳所持率なのか教えてください。
福祉課長:委員がおっしゃるとおり、こちらはあくまでも精神障害者保健福祉手帳を持っている方の総数でございまして、実際には、精神疾患をお持ちで、こちらに紹介した自立支援医療制度のうちの精神通院を受けられている方が別途いらっしゃいます。こちらは、今、把握している総数として1,846人いらっしゃいまして、そのうちの手帳所持者がここに表示されているとお考えいただければと思います。
吉本君:手帳のみ所持ということで、1級の方が44人、2級の方が61人と、合わせて100人ぐらいいらっしゃいます。自立支援医療の精神疾患にも対象がありますので、全部が該当することではないと思うのですが、例えば、手帳を所持することになったときに、こういう医療の制度もありますという御紹介をなさった上で、それは要らないというふうにおっしゃったのか。それとも、自立支援医療の場合には、直接的に病院の主治医なりがそういう御紹介をされて対象になっていらっしゃるのか。
障がいの程度の割には医療にかかわっていない患者が多いのではないかと思ったものですから、そのあたりの状況をどんなふうに認識していらっしゃるのか、お伺いします。
福祉課長:委員がおっしゃるとおり、こちらは、約137人の方が手帳のみを所持されて、自立支援医療を利用されていないという数字になるかと思います。しかし、実際には、手帳の交付を申請する際、窓口等にいらっしゃって、当然、制度の説明や受けられるサービス等の御説明もさせていただく形になります。手帳を受けることで、主に税制面の優遇措置が受けられることがございますし、それ以外の部分でも、例えばNHK放送受信料の割引制度などがございます。逆に申し上げると、今回の交通費助成制度は、精神障がい者については手帳を所持しても受けられないサービスがございます。あくまでも、精神通院を利用される方から、病院に行きたいということでサービスを受けたいという申し出があった場合は、手帳を所持しなくても自立支援医療を受給することができて、そこで医療費の一部が助成を受けられることもございますので、その方の状況に合った部分で、必要とされるもの、されないものがあるという考え方もございます。
また、ごく一部だと思いますが、入院される場合については、あくまでも通院分にしか自立支援医療が適用されませんので、そういう方は、恐らく手帳を持っていたとしても、入院されているのであれば下の区分の中には含まれないものと考えております。ただ、あくまでも、それぞれの理由において手帳を申請されたとすると、その後、どのように利用されているかまではこちらで詳細に把握しておりませんので、考えられるとすればそのようなことかと思います。
委員長(尾田君):ほかに質疑ありませんか。
赤坂君:資料に障害者差別解消法をつけていただきまして、先ほども、事例として差別とは何ぞやということで説明があったと思いますが、実施はこれからだということだと思います。
実際に江別市の場合を見ると、障がいごとで明らかに違うのですが、この法律が施行されたら、精神障がい者に対しては、知的・身体障がい者と違うことが歴然となるわけですけれども、これは差別に該当すると認識するのか、しないのかによって、私たちの認識も相当違ってきます。私はその辺の考え方についてだけお伺いしたいと思います。
福祉課長:こちらの資料にも記載しているとおり、差別の例としては先ほど御説明した部分だと思いますが、今回の陳情の願意については、差別そのものと合理的配慮というようなことも記載されているので、それをあわせ持っての判断になるかと思います。
合理的配慮というのは、先ほど例示もございましたが、日常生活の中で配慮すべき点であり、それは障がいの特性に合った点での配慮というものです。あとは、金銭的な部分で助成するかどうかでございます。説明の中でも簡単に触れましたけれども、過重な負担がかかるものについては合理的配慮を求めるものではないと。特に、民間事業者については、この法律では努力規定とされております。その過重な負担とは何かということが内閣府で示された基本方針の中にあります。事務や事業への影響の程度、費用負担の程度、その他財政・財務状況によって、それが事業者にとって過度な負担となるものについては、例えば割引という形で実施しなくても合理的配慮をしていないという判断にはならないと基本方針には示されております。あくまでも、精神障がいという一つの疾患だけでなく、障がいをお持ちの全ての方が障がいのない方と一緒に暮らしていくための差別を禁止しましょうということがもともとのスタートになっていて、それ以外の部分での差別の禁止と配慮という形になっております。
ですから、原課としては、今の状況が差別状態かというと、そうではないというふうに考えています。
赤坂君:事業者にとってというのは、ここでいうとJRなり各バス会社ですが、過剰な負担がかかるか、かからないか、問い合わせてみたのですか。
福祉課長:具体的に問い合わせてはございませんが、毎年度、市内バス事業者に対して陳情内容に基づいて申し入れ等を行っております。その際には、やはり、経営的な難しさや、資源の部分で負担があるので、なかなかのんでいただけない現状だと聞いております。ただ、具体的に幾ら足りないとか、どのぐらいという話は聞いておりません。
赤坂君:今、1級の方にタクシー利用券を助成していますね。利用率はどのぐらいですか、40%ぐらいですか。
福祉課長:平成26年度の利用率で申し上げますと、精神障がいの方については67.3%でございます。
赤坂君:上限が24枚ですが、予算執行額では幾らですか。
委員長(尾田君):暫時休憩いたします。(13:54)
※ 休憩中に、答弁調整を行う。
委員長(尾田君):委員会を再開します。(13:54)
福祉課長:先ほど申し上げた精神障がいの方の平成26年度の執行額については、34万7,960円となっております。
委員長(尾田君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、4健康福祉部所管事項、(1)報告事項、アの指定管理施設の更新についてを議題といたします。
本件に対する報告を求めます。
介護保険課長:介護保険課が所管する江別市野幌老人憩の家ほか計3カ所の老人憩の家の指定管理者公募等につきまして御説明申し上げます。
資料の15ページをお開き願います。
老人憩の家は、高齢者の教養の向上やレクリエーション等のための場を提供することにより、心身の健康と福祉の増進を図ることを目的に設置している施設であります。
初めに、野幌老人憩の家でありますが、所在地は野幌町60番地の9であり、開設年次等は記載のとおりでございます。現在の指定管理者は、特定非営利活動法人えべつ協働ねっとわーくであり、平成24年度から平成27年度までの4年間の指定管理料は合計で986万6,000円を見込んでおり、昨年度までの利用者数は合計で1万3,368人となっております。
次に、16ページをお開き願います。
大麻老人憩の家でありますが、所在地は大麻中町26番地の4であり、開設年次等は記載のとおりでございます。現在の指定管理者は、公益社団法人江別市シルバー人材センターであり、今年度までの4年間の指定管理料は合計で1,183万円を見込み、昨年度までの利用者数は合計で2万9,551人となっております。
続いて、17ページをごらんください。
緑町老人憩の家であります。所在地は緑町西1丁目81番地であり、開設年次等は記載のとおりであります。当施設につきましては、平成24年2月に新築移転したところであります。現在の指定管理者は、公益社団法人江別市シルバー人材センターであり、今年度までの4年間の指定管理料は合計で1,170万9,000円を見込み、昨年度までの利用者数は合計で1万7,169人となっております。
以上、御説明申し上げました3施設につきましては、指定期間はいずれも平成28年度から4年間を予定しており、公募にて選定を行う予定となっております。また、指定管理者の更新等に係るスケジュールについては、資料の下段に記載のとおりでございますので、御参照いただきたいと存じます。
委員長(尾田君):ただいまの報告に対し、質疑ありませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
これをもって、健康福祉部所管事項を終結いたします。
健康福祉部退室のため、暫時休憩いたします。(13:58)
※ 休憩中に、陳情第4号の今後の審査方法等について協議
委員長(尾田君):委員会を再開いたします。(14:01)
休憩中に確認いたしましたとおり、陳情第4号については、次回結審を行うこととしてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
最後に、5その他について、各委員からございませんか。(なし)
事務局からございませんか。(なし)
以上で、本日の委員会を散会いたします。(14:01)