平成25年第3回江別市議会定例会会議録(第3号)平成25年9月12日 5ページ
6 議事次第の続き
一般質問の続き
三角芳明君
ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従いながら順次質問をさせていただきたいと思います。
質問項目1番目として河川の対応について、江別市に関わる河川の現状と課題について初めに伺いたいと思います。
これまで、江別市を紹介するとき、挨拶の中では、世界的にも珍しい平地原始林の野幌原始林と母なる川、石狩川に抱かれた緑豊かな江別と紹介されております。この一級河川である石狩川に関係する支川も42支川と多くの河川がこの江別市の中には流れております。
当市におきましては、これまでの歴史の中においても数多くの河川の氾濫等による災害が幾度となく起きてきております。これまで私の知り得る中だけでも昭和30年代から昭和50年代に掛けて昭和50年、昭和56年の石狩川の決壊による水害は、今でもつらい記憶の一つとして残っているわけでございます。このような幾度となく河川の氾濫等による水害との苦い経験と共に現在に至っておりますが、最近の冬季は、異常気象とも思えるような短期集中型の豪雪傾向もあり、夏季においても全国的な集中豪雨があるなど、今現在においても過去の記録が塗り替えられる報道が、連日流されている今日この頃でもございます。
当市におきましても本年4月上旬には豪雨と融雪とが重なり、農地等への浸水が数地区で確認されているところでもございます。これまでも河川管理については各関係機関と連携を取りながら様々な取り組みをされてきていると思いますが、多くの河川と関わる江別市として現状をどのように捉えられておられるのかお聞かせください。また、各自治会からも河川については様々な要望も受けられていると思いますが、それら要望に対する対応を今後どのように進めていかれるのかについてもお答えいただきたいと思います。
続きまして、さきの質問の河川にも関連しますが、排水機場において運転が開始される基準水位の認識について質問させていただきます。
江別市に関係する排水機場も市の管理と土地改良区の管理とその他を含めると27機場にも及ぶと伺っているところでございますが、豪雨時における運転開始基準水位の認識について、排水機場も設置されてから多年を経過している中で、排水機場まで流れてきている各河川の状況も大きく様変わりを強いられてきているのではないかと考えるものであります。豪雨時には市内の各排水機場ではそれぞれ災害を未然に防ぐために運転を開始される基準水位が、それぞれ低い所では1.9メートルから高い所では6.72メートルまで河川状況により設定されていますが、実情は、基準水位に達する前に冠水している状況も散見されます。これまで河川管理をされてきて、どのような点検、検証に努めてきたのか、また実情との相違は想定の範囲内で安心していてよいものなのか、どのように捉えられているのかもお答えいただきたいと思います。
大きな項目の2番目に入りますけれども、除排雪事業についての現状と、今後の課題と対応について質問させていただきます。以前にも質問させていただきましたが、経年変化とともに気候も変わってきている中での除排雪事業について質問をさせていただきます。
雪国北海道、とりわけ江別に住む市民にとって、これから迎える冬の生活は冬のスポーツを楽しむ人にとっては待ち遠しい冬でもあり、高齢者にとっては不安を感じ得る冬でもございます。江別市におけるこれまでの雪の状況をひもといてみますと、当市の最大年間降雪量は昭和60年の867センチメートルであり、平成以後も7メートル超えが平成16年、平成7年、平成10年、平成5年と4回もあり、逆に5メートル以内の年の記録もございます。これから冬季間に向かいますが、市民が安全で安心して快適な冬場を暮らしていくためにも、除排雪事業は市民の理解と協力を得ながら取り進められていることは理解しているところでもございます。市民の中には冬場の生活環境いかんでそこに住み続けるかどうかの判断要素にもなりかねません。自治体にとっては大きな責務を課せられた事業でもあると考えるものでございます。ここ3年間を見ても、短期集中型の豪雪により除雪業者にとっても、市の財政負担においても大変苦労されていることは理解するところでもあります。
このような状況の中、これまで各年の除雪の検証を基に、交差点の拡幅排雪や自治会排雪奨励により、現在は自治会排雪も162自治会中90を超える自治会で実施されてきていることは評価できるものであります。この除排雪事業も過去には江別市直営で運営されてきていて、平成12年からは、新たに江別環境整備事業協同組合を設立して事業を進められてきております。また、この組合を設立した以降、内容的にも今まで時間による精算から距離による精算へと改正されてきているところでございます。
今後の除排雪事業について、近年は低温傾向の中での降雪により、積雪量がなかなか減少しないため、路線幅の確保が難しいようでもあり、その上、短時間に集中した豪雪で、しかも限られた時間内に作業を済ませなければならないという過酷な除雪作業に、今後どのように対応されていくのか、現除雪体制を含め、近年の豪雪に対応されてきての教訓を基に、新たな思案的なものがありましたらお聞かせください。また、この冬場においては、どのような点を重視されて除排雪事業に取り組まれていくのかお考えがありましたら併せてお答えをいただきたいと思います。
また、依然として燃料の高騰が続いている状況でございますけれども、この冬に向かって、この点についてもどのように対応されていくのか、お考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
続きまして、項目の3番目に入りますけれども、冬場の交通安全対策についての質問をさせていただきます。
冬場においては、突然の気象変化による交通災害が毎年全国各地において発生してきております。道内でも毎年のように発生し、痛ましい報道を耳にしますが、とりわけ豪雪等に対応した行動について江別市には主要幹線道路として国道12号をはじめ国道337号、国道275号、さらには道道が縦横無尽に走っているわけでございます。夏場はともかく冬場ともなると大変な状況ともなることがしばしばであります。近年においても1月の集中豪雪による主要幹線道路の交通網の寸断により、市民生活においても大きな影響を受けたところでもございます。さらに本年3月2日から3日に掛けての豪雪、猛吹雪により交通障害が市内各地において発生し、この対応には関係部局の方々におかれましては大変苦労され、対応されてきたことについても承知しているところでもございます。
今後においては、このようなことは、できることであれば避けたいわけでございますが、相手は何せ自然であります。万一に備えてあらゆる観点から対応策を構築しておく必要があると考えるものでありますが、日々のパトロールによる地理的状況の把握体制や各関係機関、部局との連絡体制等は、現在のところどのような対応が取られているのかお示しいただければと思います。
また、今回の状況においても、今までとはまた異なった場面が様々であったと推察するわけでありますが、大変苦労された経験の中から、今後に向けてさらなる課題を見いだされたことも多々あったと思われます。今回の豪雪では市街地はもとより郊外での被害に大きなものがあったわけですが、近隣市町村、各関係機関との緊密な連携などが重要な鍵となるものと考えられます。さらに、自らも冬場における万一に備えた心構えと装備品を含めて対応策を講じておかなければならないと考えるものでもございます。
この点につきましても、これまで積み上げてきた様々な教訓を生かして、冬場におけるオリジナル交通安全マニュアル的なものを大学と連携しながら作成していくのはいかがでしょうか。これから冬場に向かい、常識と思えることではございますけれども、お互いに少しでも災害を回避でき得る対応を、どこかの機会に市民に周知していくこと、この点につきましてはいかがでしょうか。
以上で質問を終わらせていただきます。
議長(齊藤佐知子君)
三角議員の一般質問に対する答弁を求めます。
市長(三好 昇君)
三角議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは河川への対応について、お答えをしたいと思います。
まず、当市の内水排除の現状についてでありますが、近年の集中豪雨や融雪期の増水により、一部農地において冠水が発生しており、これらは、排水機場周辺の農地が水田から畑に転換されたことや、泥炭地域におけます地盤沈下も原因であるものと認識しております。また、自治会からの要望では、排水機場の早期運転や、農地冠水の原因となる排水路や横断管などの経年変化に伴う改善について、強く求められているところでございます。
これらの対応といたしましては、現在、排水機場の早期運転も含めた内水排除に加えまして、国営かんがい排水事業によります排水機場の更新整備のほか、農地・水保全管理事業によります農業用排水路の改修や床ざらいなどへの必要な支援を行っているところでございます。今後におきましても、国などの様々な補助事業を活用し、計画的な改修を進めてまいりたいと考えております。
次に、排水機場の運転開始水位についてでありますが、市が管理する排水機場につきましては、農業整備によるものが13機場、河川整備によるものが6機場ありまして、運転開始水位がそれぞれの操作規定によりまして定められているところでございます。
これまでも、集中豪雨や融雪期の増水の際には、上流域から流れる融雪水や降雨状況などを注視しながら、地元や近隣市町村、北海道開発局札幌開発建設部と調整し、排水機場の早期運転を行ってきたところでございます。
しかしながら、農地の地盤沈下や排水路の状況によりましては、排水機場の運転だけで農地の冠水を解消することが難しいため、排水機場や排水路の整備など、抜本的な対応が求められているところでございます。
今後におきましても、河川を管理する札幌開発建設部や北海道と緊密に連携を取りながら、適切な内水排除に努めてまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、この他の質問につきましては、総務部調整監外をもってお答え申し上げます。
総務部調整監(渡辺喜昌君)
私から、豪雪等に対応する行動といった視点での冬場の交通安全対策についてご答弁申し上げます。
初めに、日々のパトロールによる地理的状況の把握体制や各関係機関、部局との連絡体制についてでありますが、今年3月に、道内で暴風雪の交通障害により尊い命が失われましたが、当市においては八幡地区などで激しい地吹雪による車の立ち往生事案が発生したものの、警察署や消防などの関係機関による救助対応と地域のご協力により、人的被害等はなかったところであります。
これまで、市では、札幌管区気象台等の気象情報を確認し、災害につながるおそれがある気象警報や注意報が発表されたときには、消防本部や土木事務所など全庁的に情報提供し、警戒体制を取るとともに、警察署や国道、道道の道路管理者、除雪センター等からの情報収集を図りながら、非常体制を取ってきたところであります。
しかしながら、この3月における暴風雪災害から、情報の確認や連絡体制が十分でないことが判明したところでありまして、今後においては、災害時の緊急連絡網や避難対応等に関する、地域との協力体制をつくることなど、冬を迎える前に、自治会や各関係機関、庁内関係部局などと協議の場を設け、具体的な対応策を検討してまいりたいと考えております。
次に、議員ご提案の大学連携等による教訓を生かしたオリジナル交通安全マニュアル作りや災害を回避するための市民周知についてでありますが、冬場の交通安全対策やドライバーへの周知方法等を含め、今後、警察や防災関係機関、大学などの専門機関と協議し、検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
建設部長(西村晃一君)
私から除排雪事業についてご答弁申し上げます。
除雪作業の出動基準といたしましては、ほぼ連続した降雪で、降り始めから午前1時までの降雪量が10センチメートルを超えた場合を基本にしており、朝方の7時までに完了するよう、除雪作業を実施しております。最近の大雪においては、通学路の確保やバス路線の確保のため、昼夜を問わず、除雪・排雪作業を行うなど、出動基準を基本としながら気象や道路状況に応じて、道路環境の維持に努めてきたところであります。
次に、今後の重点項目でありますが、昨年に引き続き、国道、道道、市道において交差点除雪による右折レーンの確保、横断歩道部の隅切り除雪、さらには、すり鉢状態の改善など、道路交通の円滑化と歩行者の安全確保に努めてまいりたいと考えております。
また、今年3月の暴風雪による交通障害を踏まえ、ゴミ収集車の経路や市町村を結ぶ広域的な幹線道路など、農村地区の除雪の在り方について、今後、地元自治会及び担当工区の業者と連携しながら、検討してまいりたいと考えております。
次に、燃料高騰への対応についてでありますが、ガソリン及び軽油については、委託期間内に著しい変動があった場合、北海道発行の単価表改定に基づき、その変動額が請負代金の100分の1に相当する金額を超えた場合は、委託料を変更できることとなっており、今後とも、物価水準等に著しい変動があった場合は、適正に対応してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、冬季の市民生活の安全・安心を確保するため、道路環境の検証を重ね、国や北海道とも情報共有と連携を図り、市民の理解と協力を得ながら進めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
副議長(齊藤佐知子君)
以上をもって、三角議員の一般質問を終結いたします。
散会宣告
副議長(齊藤佐知子君)
本日の議事日程は全部終了いたしました。
これをもって散会いたします。
午後 2時45分 散会