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平成12年第4回江別市議会会議録(第3号)平成12年12月13日 3ページ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

6 議事次第の続き

一般質問の続き

副議長(川村 恒宏 君)

 坂下議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(小川 公人 君)

 坂下議員の一般質問にご答弁を申し上げます。
 まず、企業誘致の考え方についてでありますが、産業基盤を確立し地域経済の活性化と地元雇用の確保を図るために、企業誘致に向けた誘導諸施策を効果的に進めながら、継続的な誘致活動に当たることは重要なことであると認識をいたしているところであります。
 企業誘致に当たっての姿勢、考え方についてのご質問でありますけれども、企業誘致の基本的な枠組みは、開発造成したいわゆる商品としての分譲用地を、買い手である企業側にその商品価値を評価、理解をいただき、そして取得購入がなされ、さらには立地・操業に伴う新たな設備投資につながるまで、この一連の営業セールス行為であり、この間のプレゼンテーションや交渉などを含めた総合的な取り組みであると考えているものであります。
 成約を得るためには多くの時間と地道な活動や労力が必要でありますし、近隣の競合する工業団地の中から選択し、最終決定をするのは最後は企業における人でありますことから、誘致の諸条件とともに、基本的には誠意そして熱意を持って当たる姿勢が重要である、このように考えているところであります。
 トップセールスマンとしての首長レベルの役割も大事であるということでありまして、これまでも私自身度々上京をしまして、こういった機会をとらえて対応してき、また誘致に成功しているという結果も得ておりますけれども、交渉事の側面もありますことから、タイミングといいますか、そういったことも非常に大事である。そういうことで、より効果的な場面を考慮する中で今後も鋭意対応してまいりたい、このように考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、企業を育てる体制の在り方についてでありますが、産業構造の変化とともに、成長産業としていわゆるIT産業が注目を集め、けん引的な役割を担うとともに、国の経済対策の柱としても位置付けされているところであります。IT関連企業として、情報通信分野に特化する事業として、コールセンターなどの業種の進出が期待されますことから、企業誘致に向けた新たな支援メニューとして、この3月に条例改正により受け皿を用意いたしたところであります。
 起業家を育てるようないわゆるインキュベート機能、そして体制についてのご質問でありますが、特にIT関連のソフト開発やあるいはバイオにおける新製品の開発などの分野は、小規模経営や開発を契機に業を興すといった意味で起業家、いわゆるベンチャーが活躍できる可能性が高い分野でありますし、商品開発から生産ライン化、販路の開拓などにつなげ、そして操業・立地へと段階的に成長拡大が見込まれていくものであります。
 有能な起業家を見いだし、ようらん期から育てて立ち上げまでの支援策として、研究などの場を用意するインキュベート策を講じている市がある、こういうことは承知をいたしておりますけれども、管理運営上の難しさ、このような分野における専門的なスタッフの配置、こういったことがなければ十分な機能を発揮されない、そういった面もあるというふうに受け止めておりまして、具体的な課題として今後研究してまいりたいと、このように考えております。
 次に、ベンチャー企業への融資の考え方についてでありますが、中小企業や新たな企業を対象として、創造的な事業活動を促すための臨時措置法が平成7年に定められ、国及び都道府県レベルにおいて取り組みが始められたものであり、国・道の原資を元に預託投資によるベンチャービジネス財団が運営されている状況にあります。
 ベンチャー企業を巡る環境としては、東京証券取引所のマザーズと並んで大阪証券取引所の日本版ナスダックが開設され、財務条件の緩和により、創業間もない新興企業も上場可能となったことや、公的金融機関における融資においても、土地などの担保物件に代わるものとして、特許など知的財産権を可能とする道筋が開かれつつあるなど、改善の兆しが生まれてきております。しかしながら、アメリカにおけるハイリスク・ハイリターン、こういった前提にゼロからの出発をも可能とする投資環境、経済風土、こういった風土とはちょっと違いまして、日本の場合は、国内的には上場間近な企業への支援にとどまっている状況もあるとのことで、この種の事業の難しさも感じるところであり、市単独の融資事業として制度化するには難しい状況にあると考えているところであります。
 いずれにいたしましても、このような新しい動きが安定的に確保されるには、今しばらく時間が掛かるものと思われますので、状況の推移を注視してまいりたい、こう考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、高速通信網の整備についてでありますが、今日的に情報化の進展は目覚ましいものがあり、高度情報化の担い手として、第1種電気通信事業者であるNTTが通信サービスを行っている総合デジタル通信網、ISDNと言われているものでありますが、さらに高速・大容量化がなされ、インターネットの利用が高まる今日、各分野で活用がなされております。
 ご質問の光ファイバーでありますが、既設の配線系統がメタル素材であるのに対しまして、ファイバー樹脂系を使用して、より高速・大容量に適したインフラ素材となるものであります。工業団地造成においては、上下水道の道路などが基幹インフラとなるものでありますが、情報通信のための企業ニーズも高まってくるものと考えられます。実態的には企業側が望む通信レベルがどの程度かなど諸条件があることや、通信事業者の光化に向けてのテンポなどもありますことから、これらを総体的に考える中で対応してまいりたいと考えるものであります。
 次に、流通団地構想の促進でありますけれども、江別東インター周辺につきましては、流通系工業地域として位置付けし諸調査を実施する中で、地元期成会等と協議調整をいたしているところであります。現在、期成会等と諸調査結果の分析など情報を共有する中で課題整理を行っているところでありますが、近年の非常に厳しい経済社会環境の中で、事業の採算性についての慎重な対応が必要と考えられるところであります。
 このようなことから、事業化に際し経済的負担を限りなく少なくする方策の検討が重要、こう考えており、ご質問でありますように、開発区域の工区の分割、幹線道路計画や地区内道路の位置付け整備、地盤安定対策のための公共残土の活用等が重要であると考えております。
 したがいまして、今まで以上に庁内関係部課との横の連携、国等関係機関との協議調整、さらには期成会との連携を密にして、議員ご提案の内容も含めまして一つ一つ課題を整理し、経済社会情勢を見極めつつ、効率効果的な開発に向けた環境整備に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、異業種交流の充実と共同研究の在り方について、関連がありますので一括答弁を申し上げます。
 道内経済は長期化する不況からなかなか抜け出せず、かつて経験したことのない厳しい状況に置かれ、市内経済も影響を受けていると考えているところであります。このような流れの中で、新たな産業展開につながる地域の特色を生かした製品開発を目指したクラスター的組織が形成され、江別産小麦を利用した製品開発に取り組む江別麦の会、れんがの生産技術を生かし新たな製品開発に取り組むセラミック交流会、それからもみがら炭土づくり研究会等々活動しているところであります。
 本年10月20日、民間研究機関のご理解とご協力の下、これら市内で活動するものづくり研究団体等の5団体が一堂に会し、活動内容の紹介、成果品の展示、実演など市民に発表するえべつものづくりフェスタ2000が開催され、市といたしましても、異業種交流から新たな産業創出の機会ととらえ、後援をしてきたところであります。
 また、市内の四つの大学、道立食品加工研究センター、フラワーテクニカえべつ、さらに民間研究所が立地するなど恵まれた頭脳を活用し、産学官連携による共同研究や新製品の開発、製品開発における資金的支援策などを行うべく、江別版経済クラスター協議会、こういった枠組みについて検討をしているところであります。
 異業種交流事業やものづくりフェスタの開催など、個々に活動してきた団体との出会いを契機に、どんな支援、役割が求められているのか十分意見交換を行う中で、江別らしい経済クラスター組織を構築し、地域産業の育成、新産業の創造等、活力のあるまちづくりをしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 このほかにつきましては、保健福祉部長ほかをもってご答弁を申し上げます。

保健福祉部長(荻野 文雄 君)

 私から、あゆみ園の利用年齢拡大についてご答弁を申し上げます。
 あゆみ園の最近の傾向といたしましては、受け入れ児童の障害も多様化しており、従来のような集団指導、保育ではなく、小グループ化や個別指導が拡大し、さらには保護者への指導もより重要性を増してございます。
 厚生省の指導では幼児が対象でありますが、当市のあゆみ園の場合は、開園当時から15歳まで拡大をしまして、定員20名のところ61名の登録者がおりまして、1日平均約20名が通園をしてございます。15歳以上になりますと、市内の身体障害者デイサービスの利用が可能でありますので、現在、これ以上拡大することにつきましては、施設面等からも非常に難しいことと考えているところでございます。ご理解を願いたいと思います。

教育部長(浦島 忠勝 君)

 私から、教育行政についてご答弁申し上げます。
 1点目の肢体不自由児童の交流拡大のための施設整備についてでありますが、現在、肢体不自由に係る特殊学級を設置いたしております学校は、東野幌小学校と第一中学校の2校であります。特殊学級と普通学級の児童生徒との交流学習や行事等は、互いに思いやりの心や協力し合う気持ちが醸成され、ノーマライゼーションに対する精神がはぐくまれ、教育における効果は大きなものがあると認識いたしているものであります。
 交流学習に際しては、階を隔てて移動することが必要となり、その都度児童生徒、先生、介助員で対応しておりますが、高学年になりますと体格の向上もあり、大変ご苦労されていることも承知いたしておりますので、改善を図るべく検討しなければならないと考えております。
 議員がお考えの学校に固定化されるレール式の昇降リフトやエレベーター等でございますが、教育委員会としては、それらに代わるものとして、容易に対応が可能な可動性機器の配置について検討しているところでありますので、ご理解をいただきたいと存じます。
 2点目の介助員についてでありますが、配置の基準は、小学校では肢体不自由学級と知的障害学級に配置、中学校では肢体不自由学級に配置することを原則として、配置人数は障害の程度を勘案して対応しているものであります。
 また、東野幌小学校の特殊学級につきましては、来年度2名の新入学児童の予定があり、就学児童は5名となる予定であります。児童の障害の程度を十分に勘案いたし、円滑なる学級運営に配慮する観点から、増員について検討していかなければならないものと考えているところでございますので、ご理解をいただきたいと存じます。
 以上でございます。

坂下 博幸 君

 ご答弁大変ありがとうございます。
 まず最初に、市長の企業誘致の考え方で、大変ご答弁いただいた内容で了解するところでありますけれども、私が考えていたトップセールスマンという内容は、本当にある意味では責任と、それからこの江別市の12万人の責任とその雇用ということも含めまして、非常に大変大きな意味があるというふうに受け取っていただきましてご努力をいただければと、これは要望にさせていただきます。
 それから、企業を育てる体制の在り方についてであります。
 私は場所の提供ということでご提案を申し上げましたけれども、札幌であれば、IT関連で言えば、北大を中心とした札幌駅北側に、実は大変IT関連のそういう業種が集積をされているというお話を伺っております。それはある意味では北大を中心とした研究機関と、それを用いる又はそこに定住できるようなテナントがそこを取り巻いているという環境がITを支えているんだろうというふうに私自身考えております。
 江別市に振り返ってみますと、今情報大学がございますけれども、その大学を取り巻くテナントということで、まず入居できるというその施設という観点から申し上げますと、非常に入りづらい状況にあるということがあるのではないかなというふうに私自身考えておりまして、その意味で、私はイメージとしてIT城下町というふうなお話をさせていただいたんですけれども、そのイメージがあったもんですから、そういった企業が民間で立ち上がれない状況であるならば、公的なものが、今の江別市の目標に合致するならば、そういった施設を作っていただければなという思いを実はお話をさせていただいたのがこの企業を育てるという考え方になったわけであります。先ほど、研究をしていただくというようなお話がございましたけれども、一歩踏み越えて、先ほど言いましたIT城下町的な考え方をお考えになっていただければなというふうに思います。再度、市長のお考えをお聞かせ願えればなというふうに考えます。
 それから、高速通信網のお話でありましたが、確かに光ファイバーが設置されることが一番望ましいところでありますけれども、現実なかなか難しいというふうに私自身もとらえておりますけれども、ご質問にもさせていただきましたが、現在のNTTの通信回線の中に未使用な、実はこれは銅線の回線でございます。この回線は、先ほどご説明したADSL接続サービスということになります。これは先ほどご説明をさせていただきましたけれども、NTTの営業所の範囲であれば利用可能ということなんです。ですから、可能性としては今東京、大阪、大分というふうにお話をさせていただきましたけれども、その営業所単位での営業ということになりますので、非常に可能性は大だというふうに思いますので、この高速通信網のADSLの接続に関するその整備に関してのご努力を再度ご検討願えないかなというふうなことを考えております。市長のご答弁を再度求めたいというふうに思います。
 それから、東インター流通団地構想についてお伺いいたします。
 大変市長のご答弁で早期、この工業団地達成のためにご努力をしていただけるというふうにお話を伺いさせていただきましたが、1点だけ確認をさせていただければなというふうに思います。それは全体計画というものがなければ、要するに区分、工区ということも設定できないわけです。当然、今市長の方からもお話ありました道路網の整備ということも意を尽くしたいというようなお話でございましたけれども、全体計画が出てきませんと、すべての項目がなかなか進んでいかないというような状況もございます。市長のこの思いを感じさせていただきましたけれども、全体計画をどこの時点で出すんですかということを、是非市長のご答弁を再度求めたいというふうに考えます。
 最後に、あゆみ園の利用拡大ということでお話をさせていただきました。この議論に関しましては、様々な会派の皆さん方から、今の現状、あゆみ園という施設、それから人的配置を含めまして、やはり問題があるんですというような様々な議論があったというふうに今議会でもございました。このあゆみ園の利用に関して、これほど多くの利用者の皆様方から拡大、様々な利用拡大、人的配置も含めまして、そして先ほどご説明申し上げました18歳、これも要するに児童としての位置付けにはなっているわけです。こういった方々の思いを現実のものとするのが、やはり行政又は私どもの立場だなというふうに考えているもんですから、再度、本当に今の現状は利用拡大という視点で考えるならば、そのまま放置をしていい状況なのかどうかも含め、再度保健福祉部長のご答弁を求めたいというふうに考えます。
 これは最後に要望になりますが、教育委員会のご答弁の中で、障害者との交流を含めた施設を考えていらっしゃっていただいているということで、これはもう了解したところでありますけれども、将来、新築・改築ということでお話をさせていただきましたけれども、その時点で、よりその施設改善を、これはエレベーター等というふうにご質問させていただきましたので、その内容でのお考えをさらに深めていただくように、これは要望とさせていただきまして、第2回目の質問を終わりたいと思います。
 以上です。

市長(小川 公人 君)

 坂下議員の再質問にお答えを申し上げます。
 トップセールスについては要望ということですので、2点目の場の提供ということで、札幌の北大周辺の例を挙げて提起をいただきましたけれども、正直申し上げて、そういった大学中心の研究があって、そしてその周辺にテナントをいつでもどうぞという周辺の条件があると、そういうことを江別も目標があるならそういう用意をしたらどうかと、こういうお話ですけれども、なかなか今の時点ではそれを即、そういう場を、ハードの面でも用意するということはなかなか至難かなというふうに思っております。いずれにいたしましても、そういうインキュベート策ということになれば、私どもとしてはそういう専門的なスタッフ、そういうことも用意しなければならないし、それとて正直申し上げて、研究というふうに申し上げましたけれども、できるだけ前向きに、またどういうことが用意できるのか、その辺、ハードの面、これはなかなか難しいなと思いますけれども、一応ご意見ということで受け止めてさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 特に光ファイバーについては、大阪、東京ですか、そして大分ということで、ADSLの接続ということのお話でありますけれども、この辺についてはまたちょっと私どもも勉強させていただいて、検討させていただきたいと思います。
 それから、東ICについては、全体計画というお話もありますが、当面、特に前段で一番大事なことは、道路網の整備計画ということがよりその位置付けといいますか、そのことが先にまず検討されることかなと。そういう中でまた、今、その全体計画をいつの時点、そういう時期のご質問でありますけれども、その点は今時点で申し上げられません。特に前段の道路整備の計画、そういったものを整理しながら、そこへ結び付けるまた努力もしていかなきゃならないのかなと、こんなふうに思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
 以上であります。

保健福祉部長(荻野 文雄 君)

 あゆみ園の拡大についてのご質問でございますが、現在、あゆみ園の施設につきましては幼児を対象にした施設でございまして、これを15歳以上の方の利用をということになりますと、施設の面からかなりの拡大をしなければ受け入れが難しいということがございます。また12年度から、身体障害者のデイサービスにつきましても、市内の民間施設におきまして新たに委託をいたしましてお願いをしておりまして、このデイサービスの内容で当面は受け入れが可能かなということを考えているところでございます。
 そういう面で、人的な問題だけでなくて施設の問題もございまして、なかなか高校生ぐらいになりますと機械器具等も幼児とはまた変わった内容を整備しなきゃならんと。その場所が問題でございまして、現在のところは難しいということでございます。

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