ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 江別市議会会議録 > 本 会 議 会 議 録 の 閲 覧 > 平成12年分の目次 > 平成12年第3回江別市議会会議録(第4号)平成12年9月14日 6ページ

平成12年第3回江別市議会会議録(第4号)平成12年9月14日 6ページ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

6 議事次第の続き

一般質問の続き

議長(赤坂 伸一 君)

 以上をもって、植松議員の一般質問を終結いたします。
 一般質問を続行いたします。
 齊藤議員の教育行政についてほか1件についての質問を許します。通告時間20分。

齊藤 佐知子 君

 ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い順次質問してまいります。
 最初に、教育行政についてです。
 1点目に、不登校児童の対応についてお伺いいたします。
 文部省の学校基本調査報告によりますと、病気などの理由がないのに年間30日以上欠席した不登校の小中学生は、昨年度全国で13万 208人に達し、1991年の調査開始以来、過去最多となったとのことであります。その内訳は小学生が2万 6,044人、中学生が10万 4,164人で、小学生は 288人に1人、中学生だと41人に1人の割合となり、中学校では、ほぼクラスに1人の割合で不登校の子供がいることになります。
 当市の不登校児童生徒数は、本年7月現在で小学生7人、中学生36人の計43人とのことであります。全国的に見ても、不登校児が増加している現状の中で、我が市は減少しているとのことであります。
 内容をお聞きましますと、中学校で不登校だった生徒が卒業し、数の上で減ったこともございますが、専任指導員の先生方のご苦労と、学校全体で不登校児童に対する解決の努力があったゆえと考えます。しかしながら、不登校児童生徒を抱えるご家庭、ご両親にとっては、変わらず深刻な状況が続いているものと思われます。
 私の知人のご家庭では、1年以上小学校に通わないお子さんを抱え、家庭の中は大変深刻で、学校と連携を保ちながらも、解決の糸口さえ見えない状況であります。他の不登校児の事例でも、不登校は長期化する傾向があり、より踏み込んだ不登校児童の対策が必要と考えるものです。
 以前、同僚議員からも、過去に不登校児童対策に対する質問をさせていただいた経過がございますが、その中に適応指導教室のご紹介がありました。私は、より深刻な不登校児童に対する対応として、適応指導教室の効果に注目すべきと考えております。
 本年6月に、千歳市、北広島市で実施されている適応指導教室の状況を視察させていただき、子供たちとも交流をさせていただきました。
 千歳市では、毎日3名の指導員が対応し、仲間作りから始めて、学校復帰を目指しているとのことです。現在、小学生1名、中学生10名の計11名が通っております。開設以来、平成9年度、平成10年度と卒業生全員が進学し、平成11年度は5名進学、1名就職したとのことであります。
 また、北広島市の適応指導教室みらい塾では、現在5人の中学生が通っており、専任指導員2名、教科指導のボランティア1名の計3名で指導に当たっております。活動内容は自然体験、社会体験、その他の体験、教科学習活動、相談活動などであります。
 先生のお話によりますと、「子供たちは様々な直接的原因を抱えていながらも、不登校の原因として、基本的に対人関係の不調であるものが90%近くを占めている」とのことであります。「要因の多くは、家庭生活にある」と言われ、特に、少子化傾向の中では過干渉を招く傾向が見られます。また、「世代を超えた交流が少ない、人付き合いに息詰まりを感じるなどで、この部分を指導していかないと社会に適応できなくなる。人と接触させることが大事である」ともお話され、また、「学校を否定している不登校児には、社会適応力をつけることが大事である」ともお話をされておりました。
 専任指導員、教科指導のボランティア、その他関係者の皆様の努力の結果、本年3月に卒業された子供たちは、全員進学したとのことであります。
 私は、件数は少ないといえども、江別の将来を担う子供たちを健全にはぐくむために、さらに積極的な姿勢と問題解決のための最大限の努力を、大人側がしなくてはならないと考えます。
 その姿勢の表れとして、適応指導教室を利用すべきと考えます。教育長のご答弁を求めます。
 2点目として、不登校児童のかかわりの強化について、1点目と重複しますが、飯山市では不登校の児童生徒への家庭訪問を実施しているとのことで、お話を伺ってみました。
 飯山市では、文部省が配置している心の教室の相談員について、不登校の児童生徒にも対応するために、市独自で相談員に報酬を支払って家庭訪問などの枠を広げているとのことであります。
 文部省が指定する活動枠は、一日4時間程度で週3日であり、校内に限られていることから、不登校の児童生徒に対応できていないということで、市教育委員会は心の教室で接した生徒が学校に来ない場合、相談に乗ってやれない、相談員の経験を不登校の生徒の相談にも生かしたい、文部省の枠では対応できる時間が短いなどの理由で、市独自で活動枠を広げ、一日6時間で毎日対応してもらい、不登校の生徒への家庭訪問などをしてもらっているそうであります。
 江別市においては、学校単位で不登校児童の対応に当たっておりますが、教育委員会の専任指導員の相談員の方々は、要望があれば、不登校の両親や児童生徒に会うケースもあるとのことであります。不登校が長期化すると不登校のまま学年が進級するケースがあり、学校の先生さえも人間関係が希薄になり、問題解決の糸口さえも見えないのが現状ではないでしょうか。
 以前、同僚議員からも紹介したこともございますが、不登校児の状況と心の分類について、再確認させていただきます。
 不登校の子供たちの経過は、細かく言えば子供たちによりまちまちですが、大きく流れをとらえれば決まった経過があり、その大きな流れを把握し、今後の予測をすることで、今後の支援方法を考える上でも、また、将来の見通しをつかむ上でも、極めて有効とのことだそうです。
 ここで、不登校の子供たちの中でも一番多いケース、その中心的位置を占める精神的不登校児の経過を見ますと7段階の時期に分かれるそうです。
 各時期について簡単に説明いたしますと、第1期は不登校前駆症状期で、多くのケースで、朝、家では腹痛やけん怠感、発熱などの心身症状を訴え始め、学校生活に変化が認められます。
 第2期は不登校初発期で、実際に欠席が始まる時期です。この時期には、親は驚き、説得したり、しかったり、強引に学校まで連れていったり、その他ありとあらゆる手段を使い、登校させようとするのが一般的です。子供も、それにある程度従って登校したり、休んだりします。
 第3期は連続的不登校への移行期で、子供は親の指示に対して家庭内暴力や激しい心身症状、朝起きないなどにより抵抗し、連続した不登校状態に移行する場合があります。
 第4期は閉じこもり期で、親が子供の不登校を認めず、さらに強く登校するよう働きを続けますと、家族との接触を断ち、部屋に閉じこもるようになります。
 第5期は家庭内適応期で、学校のことさえ問題にしなければ、家の中では特定の家族と話をしたり、テレビを見たりという生活をするようになります。しかし、家から外へは出ることができず、お客さんがあれば部屋に引っ込んでしまいます。一般的には、この時期も家から外に出ないという意味で閉じこもりと言われますが、第4期の閉じこもり期と、この家庭内適応期とは、はっきり区別して考えるべきだそうです。
 第6期は回復初期で、家族との会話の中で、学校の話や将来の話など前向きの話題ができるようになり、部屋のカーテンを開けたり、部屋の掃除や整とんなどもし始めます。そして、買い物に出たり、家族とであれば外食もできるようになり、友達とも接触できるようになります。
 第7期は社会適応開始期で、登校できるようになったり、仕事を見付けて働くようになるなど、再び社会に適応していくようになります。
 飯山市の取り組みは、長期の不登校児童の問題解決に対して有効ということであります。
 当市が不登校の早期対応で一定の実績を残されたことと同様に、不登校児童に継続したケアをすることで、より一層の不登校児童生徒の問題解決の結果が出せるものと考えます。教育長のお考えをお聞かせください。
 次に、建設行政についてです。
 1点目は、市内のバス各停留所の除雪についてです。
 私も市内のバスを利用している一人として、いつも思っていたことですが、バスが来て乗ろうとしても、除雪された雪がバス停に山のように積もっていて、乗り降りするのに大変な思いをした経験が何度もあります。また、目にしております。小さいお子さんを連れた方、障害を持たれた方、高齢者の方々など多くの市民が一番身近で利用する交通手段のバスです。安全性はもとより、優しいまちづくりの一環として、江別市の道路除排雪対応の中で、冬期間のバス停留所の除雪対策が迅速にできないものか、ご検討いただきたいものと考えます。
 各バス運行会社、関係機関と連絡協議の上、何らかの前向きな対応が必要と考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。
 2点目は、バス停留所のシェルター化についてです。
 大麻南口の停留所は、横断歩道の設置に伴い札幌方面に移設したことにより駅との距離が遠くなり、冬期間横なぐりの雪の中でバスを待っている状態です。お年寄りから何とかしてほしいとの声もお聞きしております。
 市長は市政執行方針の中で、「バス停留所における上屋式待合所の設置については、引き続き行ってまいりたい」との方針を打ち出されております。本年度の設置予定は何か所で、設置場所はどこを予定されているのか。さらに増設の考えはないのか、お聞かせいただきたいと思います。
 お年寄りはもちろんですが、バスを利用される市民すべての方々のために、是非前向きなご検討をよろしくお願いいたします。
 3点目は、大麻と文京台の連絡道路についてです。
 近年、変質者が大麻近辺にも出没するようになり、防犯、学校関係者の方々、それに直接的に関係のある子供のご両親にとっては、子供さんが帰宅するまでは心配でたまらないとお聞きしております。まして、これからの季節、子供たちが学校の諸活動、部活などをして帰るころには周りが真っ暗になり、特に危険な時期になります。特に、大麻と文京台の連絡道路であるアンダーパス下の歩道は照明も暗く、地域の方々から「暗くて気持ちが悪い」「危険だ」との声も上がっており、是非とも照明も含め、安全対策を行っていただきたいと考えます。
 さらに、建築年数を考えれば、豊浜トンネルの事故があって以来、このようなアンダーパスも調査時期に入っていると伺っておりますが、地域の防犯対策上の観点からも早い時期の対応が必要かと思われます。市長のご見解をお伺いいたします。
 以上をもちまして1回目の質問を終わります。

議長(赤坂 伸一 君)

 一般質問の途中ではありますが、昼食のため暫時休憩いたします。

 午後0時04分 休憩
 午後1時15分 再開

議長(赤坂 伸一 君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。
 齊藤議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(小川 公人 君)

 齊藤議員の一般質問にご答弁を申し上げます。
 まず、バス停留所の除雪について、お答えを申し上げます。
 冬期バス停の除雪についてでありますが、基本的にはバス会社が行うことになっており、バス会社自身が利用客サービスと、こういう観点から自ら行う課題かと、このように認識をいたしておりますし、このことは近傍の札幌市をはじめ千歳市、あるいは岩見沢市などでも同様の状況になっているところであります。
 市が行う道路等の除雪作業は、通常の場合、通勤、通学が始まる時間帯までに作業を終えるように実施しておりますが、バス会社が委託しているバス停の除雪につきましては、わずかな機械で除雪作業を行っているため、市内すべてのバス停の除雪を行うにはかなりの時間を要すると、このように伺っております。
 このようなことから、バス会社にはさらに除雪の機械を増やし、早くに除雪が終わらせられるように、市からもお願いをするとともに、今後道路排雪などでバス停のある道路の排雪を行う場合には、バス停の周りの雪をある程度きめ細かに取り除くよう実施してまいりたいと考えております。
 次に、大麻と文京台の連絡道路の安全性、防犯についてのご質問でありますけれども、大麻アンダーパスの照明に関するご質問にお答えいたします。
 この施設につきましては、昭和42年に大麻団地市街地開発事業の一環として整備がなされたもので、北海道が造成し、完成後、国、JR、そして江別市に各々引き継がれ、そのうちこの道路照明につきましては江別市が引継ぎを受け、維持管理をしているものであります。
 なお、照明関係の技術者に現地を確認していただいたところ、現在取り付けられている照明器具につきましては、電気の配線がコンクリート構造の中に組み込められているため、現状のままでは灯具を増設するとなると大変大掛かりな工事となり、また、現在設置されている照明器具と同じ型のものは、既に製造されていないため、器具の設置に際しましては、コンクリートの一部取り壊しなどが生じますので、器具の選定についても現在検討しているところであります。
 大麻アンダーパスの施設が建設後33年を経過し、表面のひび割れ等に変化の兆しが見受けられますため、コンクリートの強度について、現在構造物の調査を行っておりますので、この調査結果を踏まえ、補修の時期とあわせて照明器具についても交換の実施をしてまいりたいと、このように考えております。
 そのほかにつきましては、企画部長ほかをもってご答弁を申し上げます。

企画部長(笠羽 範夫 君)

 私から、所管にかかわります事項につきまして、ご答弁申し上げます。
 バス停留所のシェルター化についてでありますが、降雨等悪天候、あるいは冬期間におけるバス利用者の利便性の向上を図ることを目的に、昨年度よりシェルター、いわゆる簡易の上屋式バス待合所を設置してきているところであります。
 設置に当たりましては、高齢者や身体に障害のある方などの使用頻度が高い施設に隣接するバス停留所を第一義としているところでございます。昨年度は2番通り3丁目市立病院前に設置をしております。
 本年度は、昨年度に引き続き3丁目通り市立病院前と2番通り保健所前の2か所に設置するもので、この9月中には使用できると考えております。
 当面は、前段申し上げました医療、保健、福祉施設等に隣接するバス停留所を主に計画的に設置をしてまいりたいと考えております。
 また、質問の中にもありましたように、利用者も多く、多様な人々が利用する公共施設、あるいは交通の結節点でもある駅周辺等についても検討していかなければならないものと考えておりますが、事業者による取り組みや、市民参加による取り組みなど、役割分担も含め検討する中で、バス利用者の利便性の向上に、今後とも努めていきたいと考えております。
 以上でございます。

教育長(高橋 侃 君)

 私から、不登校児童生徒の対応等についてご答弁申し上げます。
 議員ご案内のとおり、江別市における不登校児童生徒の現状は、平成12年7月末で小中学生43名となっており、これは前年度同月末の55名であった状況と比較しまして、減少いたしております。
 内訳につきましては、小学生7名、中学生36名の43名でございます。
 議員ご指摘の適応指導教室を利用すべきという件でございますが、江別市におきましては、設置していない状況にあります。
 不登校児童生徒の増加を食い止めるため、文部省の施策を初めとして都道府県、各市町村レベルで取り組んできておりますが、適応指導教室も、その対応策の一つであることは確かでございます。
 江別市の不登校児童生徒対策における私の基本理念は、学校とは、不登校児童生徒を含め、そこに所属するすべての子供たちの個性に応じて、教育的営みを行うところであると考えております。
 もし、当市に適応指導教室ができることを想定いたしますと、各学校の教師は、不登校児童生徒が出た折、安易に適応指導教室を考えるようになり、本来的に学校が持つ教育機能を発揮でき兼ねないような状況が生じてくることがきぐされます。
 また、不登校の因果関係の元は、もともと教室にあることも大きな要因の一つでございます。
 不登校児童生徒は、教師や子供とのかかわりの中で解決していくのが基本であると考えます。その途上であくまでも学校を軸にして、問題解決に向け家庭や関係機関とかかわっていくのが本筋であると認識しております。
 不登校の態様別の内訳は、議員ご説明のとおり7分類と多様でございます。したがいまして、その解決方法も不登校児童生徒が、例えば40名いれば40通りあると言われております。その子の状況を一番知っているのは、まず保護者であり、その子が通っている学校であり、担任であり、周りの子供たちでございます。
 今、必要なのは適応指導教室という、いわば学校とは距離を置いた、別の教育的施設を設けて解決しようとする方策も確かにございますが、学校を核として各教育機関、ボランティア、地域、行政との連携による問題解決への教育の営みが適切であると考えます。
 具体的に、教育委員会にあります少年指導センターの専任指導員による学校への助言及び支援や、中学校に教育相談室を開設し、配置いたしました心の教室相談員及びスクールカウンセラーとの連携と活用などがございます。
 るる述べましたとおり、不登校児童生徒を含めて、学校に在籍するすべての子に、個性に応じた教育的営みを行うことが学校の役割であると考えまして、不登校対策を進めてまいりました結果、江別市の不登校児童生徒の減少につながったものと思いますので、こ理解を賜りたいと存じます。
 2点目の、不登校児童生徒の継続したケアの在り方でございますが、現在、不登校児童生徒の対応の中では、校長が中心となり、全校一丸となって不登校児童生徒を出さないという意志の下に、学級担任が第一義的に誠意を持って、子供、家庭と粘り強くかかわっていくことが一番大事なことであろうと考えます。
 その指導の中では心の教室相談員、スクールカウンセラーとのかかわりや、また、家庭児童相談員、児童相談所の児童福祉司とのかかわりを持っている、児童生徒の家庭も多くございます。
 そして、状況により子供と直接かかわる、市内の大学の学生ボランティアによるメンタルフレンドの働き掛けなどもございます。
 さらには、少年指導センターが支援的な役割を持ち、専任指導員が各関係機関相互の連携、協力の中から情報などを共有し、学校に伝えることなど、指導に生かすよう努めております。
 今後におきましても、教育現場が不登校児童生徒の対策、対応の中心的役割を担い、その効果が十分上げられるよう、私といたしましても、指導、助言に意を用い、一人でも不登校児童生徒を江別から少なくするよう努力いたしてまいりますので、ご理解賜りたいと存じます。
 以上でございます。

議長(赤坂 伸一 君)

 以上をもって齊藤議員の一般質問を終結をいたします。

散会宣告

議長(赤坂 伸一 君)

 本日の議事日程は全部終了いたしました。
 これをもって散会いたします。

 午後1時28分 散会

前ページ