平成24年第1回江別市議会会議録(第1号)平成24年3月1日 4ページ
6 議事次第の続き
議案第26号ないし議案第31号
議長(尾田善靖君)
再開いたします。
議事を続行いたします。
建設部長(久田康由喜君)
実施設計の工期及び所管委員会への報告についての質疑にご答弁申し上げます。
新栄団地の実施設計につきましては、本年3月15日までを工期としておりますが、その後、検査に2週間程度の期日を要することから、検収は3月末頃になろうかと思います。
過去、議会に対して、実施設計の成果品について説明する機会を持っておりませんでしたけれども、今後、検討したいと考えております。
実施設計の金額につきましては、これまでの打合せの中である程度見えてきたので今回補正させていただいたということでございます。
中央団地等におきましても、基本設計あるいは基本計画といった早い段階で議会にお示しし、ご意見を頂戴した中で、実施設計に入って具体的な数量等を決定していくという段取りで進めておりましたが、今後は、議会へお示しする機会を持てるかどうかということも含めまして、できるだけ報告するような方向で検討していきたいと考えております。
以上でございます。
議長(尾田善靖君)
他に質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって質疑を終結いたします。
お諮りいたします。
議案第26号外5件については、委員会付託を省略いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
これより議案第26号 平成23年度江別市一般会計補正予算(第5号)に対する 討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第26号を採決いたします。
議案第26号は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第27号 平成23年度江別市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第27号を採決いたします。
議案第27号は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第28号 平成23年度江別市介護保険特別会計補正予算(第2号)に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第28号を採決いたします。
議案第28号は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第29号 平成23年度江別市水道事業会計補正予算(第1号)及び議案第30号 平成23年度江別市下水道事業会計補正予算(第2号)に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第29号及び議案第30号を一括採決いたします。
議案第29号及び議案第30号は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第31号 平成23年度江別市病院事業会計補正予算(第2号)に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第31号を採決いたします。
議案第31号は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
議案第32号ないし議案第39号
議長(尾田善靖君)
日程第18ないし第25 議案第32号 平成24年度江別市一般会計予算、議案第33号 平成24年度江別市国民健康保険特別会計予算、議案第34号 平成24年度江別市後期高齢者医療特別会計予算、 議案第35号 平成24年度江別市介護保険特別会計予算、議案第36号 平成24年度江別市基本財産基金運用特別会計予算、議案第37号 平成24年度江別市水道事業会計予算、議案第38号 平成24年度江別市下水道事業会計予算及び議案第39号 平成24年度江別市病院事業会計予算、以上8件を一括議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
市長(三好昇君)
ただいま上程されました平成24年度予算案及びこれに関する諸案件をご審議願うに当たり、私の市政に対する基本的な考えと予算の大綱についてご説明申し上げます。
東日本大震災は、発生から間もなく1年が経過しようとしております。国では震災復興を統括する復興庁を設置し、本格的なスタートを切りましたが、復興支援を進めてきた自治体の立場から見ると、やっととの思いであります。我々国民は、引き続き心を一つにして復興を支援していかなければなりません。
私は、このたびの大震災で、かつて当たり前であった人と人とのきずな、支え合う地域社会の重要性、大切さを認識し、今改めて安全・安心なまちづくり、災害に強いまちづくりを進めることとしたところであります。
そこで、まず、時代認識について申し上げます。
我が国は、リーマン・ショック以来の長引く景気の低迷に加え、歴史的な円高、東日本大震災、タイの大洪水など日本経済への影響が地域経済にも影を落とし、さらには欧州の債務危機も加わり、不安定で不確実性を増す中で平成24年度を迎えることになります。
もとより政府は、昨年8月、今後3年間の中期財政フレームを策定し、震災対応を最優先としつつ、前年度に引き続き、歳出抑制や地方一般財源について前年度並みの確保方針を示し、増嵩する社会保障費に対応するため、社会保障と税の一体改革を打ち出しました。
しかし、本格的な少子高齢、人口減少社会の到来、家族や就業形態の変化などに現在の社会システムが対応できていないことから、将来的な安定財源確保の見込みは低く、今後においては更に地方負担が増加することも懸念されるところであります。
昨年10月には、平成22年に実施されました国勢調査の結果が発表されました。それによりますと、江別市は、平成17年頃をピークにして、人口が減少していることが明らかとなりました。
このことは、今後のまちづくりは、あらゆる政策を少子高齢、人口減少という状況下で進めなければならないことを意味します。
こうした状況の中で、まちの活力を維持し、持続可能でしかも強い経済力を持ったまちづくりを行うためには、市民に安全・安心な生活を提供することを基本に地元の資源を活用し、雇用を増やす経済の振興が不可欠であります。
幸いにも、昨年12月に指定を受けました北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区は、市が持つポテンシャルを大いに発揮できるチャンスであり、これを契機にして市内の企業・大学・研究機関などが更に連携し、地域経済を活性化して都市間競争に勝ち抜く必要があります。
そのためには、北海道、日本のけん引役として、ここ江別から具体の取り組みをどう進めていくかが勝負になります。是非ともこのチャンスを生かし、江別の経済発展につなげてまいりたいと考えております。
また、平成24年度は、第5次江別市総合計画後期基本計画の4年目に当たることから、これまでの実施事業の評価を踏まえ、総合計画に掲げた人が輝く共生のまちの実現を目指し、市民の皆様と共に輝かしい明日の江別に向かって着実に歩んでまいりたいと考えております。
それでは、私の基本姿勢を申し上げます。
まず、1点目は、市民協働の推進であります。
市民協働は江別市自治基本条例の精神である市民一人ひとりが自治の主役として、市政に関する情報を共有し、自らの責任において主体的に考え、積極的にまちづくりに参加及び協働しながら、より良いまちづくりを推進することを市民自治の基本理念とするに基づき、市民、自治会、企業、行政が、それぞれの役割と得意分野を生かしたまちづくりを行うことが不可欠であります。
今後とも、市民との対話を重ねながら、NPOなどの市民団体との協働による各種の事業をより一層推進させるとともに、市内大学との連携を強化した市民協働のまちづくりを進めてまいります。
2点目は、人口減少への対応であります。
本格的な少子高齢・人口減少社会において、江別に住み続けていただき、そして、新しい江別市民を呼び込むためには、戦略を明らかにして、市全体で息の長い取り組みを進めていくことが極めて重要であります。
そのため、必要とされる医療や保育の充実を図るとともに、引き続き、子育て世代を中心に江別の住み良さを感じてもらうための取り組みを子育て支援の視点に立って内外の方々に積極的にPRしてまいります。
3点目は、環境への取り組みであります。
持続可能な循環型社会の形成を目指す当市にとって、環境に配慮したまちづくりはこれまで以上に重要になっております。
そのため、江別市環境管理計画に基づき、低炭素型社会・省エネルギー社会を目指すための具体的な進め方として、市の事業実施に当たっては、自然環境に配慮することを基本に環境負荷の少ないロードヒーティングや太陽光発電を導入するなど環境配慮型のまちづくりを進めてまいります。
4点目は、安全・安心なまちづくりであります。
このたびの大震災から我々は多くの教訓を学び、そのことを今後の災害対策に生かしていかなければなりません。
そのためには、まず、江別市地域防災計画の見直し、小中学校の耐震化を進めるとともに、防災訓練などの実施を通じ、災害に対する意識の向上を図ってまいります。
また、救急救命体制の充実を図るとともに、犯罪及び交通事故のない安全で安心なまちづくり条例に基づき、犯罪・交通事故のない安全・安心なまちづくりを進めてまいります。
これから平成25年度までの2年間は、これまでの総合計画の点検と仕上げの期間であり、また、次の時代に向かっての新しい計画の検討期間でもあります。現計画実現のため、事業の評価を行い、それを明らかにした上で、新しい総合計画の策定に向けた議論を進めてまいります。
それでは、平成24年度の市政を執行するに当たっての私の基本理念である市民が真ん中のまち江別を目指してを実現するための五つのまちづくりの考え方について申し上げます。
第一は、元気で安心できる人に優しいまち江別についてであります。
高齢化社会においては、お年寄り一人ひとりがいかに健康で楽しく暮らしていくことができるかが大切であります。
そのためには、健康づくりの意識を高め、誰もが健やかな生活を送れるよう市民一人ひとりの健康づくりを支えるため、次期の健康づくりプラン策定に取り組むとともに、高齢者を支援するため、大学と地域との連携を図り、大学の知識、能力を地域福祉に生かしてまいります。
また、江別市立病院の医療の充実に努めるとともに、広域の医療支援の取り組みや病院経営健全化を進めてまいります。
第二は、子供を生み育てる環境が整う教育・文化あふれるまち江別についてであります。
若い世代と子供たちから魅力のあるまちと思ってもらうためには、江別市で安心して暮らすことができ、子供を生み育てることができる環境を提供することが大切であります。このため、充実した産科、小児科の医療体制など市の魅力を札幌圏をはじめ、内外により積極的に発信していくとともに、乳幼児等医療費の入院助成の拡大や病児・病後児保育の充実を図るなど子育て環境の整ったまちとしての魅力を高めてまいります。
第三は、地域の特性を生かした産業を生み出すまち江別についてであります。
江別の発展は、江別の企業・大学・研究機関などと連携、協力し、その優位性をいかに新たな産業に結び付けていくかに懸かっております。
そこで、北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区の指定により、これまで市が食品産業の振興と集積を目指す食の知の拠点として大学等と進めてきた食品の有用性試験を支援し、食品の臨床試験(江別モデル)の充実を図るとともに、企業誘致のための基盤整備を進めてまいります。
さらに、平成24年度は、野幌の鉄道高架駅が完成するほか、野幌駅北口広場に係る事業が着手となるなど江別の顔づくり事業が新たなスタートとなります。将来にわたり持続可能なまちづくりのため、江別の顔づくり事業を着実に進めてまいります。
第四は、環境に配慮した緑あふれるまち江別についてであります。
昨年の大震災を契機に、環境に配慮したまちづくりはこれまで以上に重要なものとなっております。
これからは市民一人ひとりが低炭素型社会と省エネルギー社会へとライフスタイルを見直していく意識を持ち、行動することが求められています。
このため、環境管理計画に基づき、施設の整備や事業の実施に当たりましては、環境を強く意識した取り組みとして、建て替えする市営住宅への太陽光発電パネルの設置、各施設や街路灯などのLED照明化、野幌駅北口広場への地中熱ヒートポンプ式ロードヒーティングの導入など、環境に配慮したまちづくりを進めてまいります。
また、大学や企業と連携した環境学習や環境教育に引き続き取り組むとともに、環境の保全や自然環境についてのビジョンを明確にする環境管理計画や江別市緑の基本計画の見直しを進めてまいります。
第五は、立ち止まらない市政改革の下、市民が参加する市民協働のまち江別についてであります。
市民ニーズに沿った安全・安心なまちづくりを進めるためには、これまで以上に協働のまちづくりが求められております。
このため、自治基本条例に基づき、市民との情報共有を進め、市政への市民参加に努めるとともに、市民活動の核となる拠点づくりを支援してまいります。
特に、次期総合計画の策定に当たっては、市民と有識者からまちづくりについての将来像や提案をいただくため、えべつ未来市民会議を引き続き開催してまいります。
私は、今後も、効率的な行政の運営と改革に取り組むとともに、市民が参加する市民協働のまちづくりを進めてまいります。
以上、市政執行に当たっての基本姿勢と私のまちづくりに対する考え方などについて申し上げました。
次に、平成24年度の江別市予算案でありますが、国においては、東日本大震災からの復興、エネルギー・環境政策の再設計など五つの重点分野を中心に全力で取り組むことを基本として予算編成がなされました。
一方、地方財政に関しては、地方税収入などが緩やかに回復することを見込むものの、社会保障関係費の自然増などにより大幅な財源不足が生じることとなりました。
このため、平成24年度の地方財政計画において、引き続き臨時財政対策債による財源補填などにより、地方一般財源総額は、平成23年度と同水準が確保されたところであります。
そこで、江別市の予算編成でありますが、第5次総合計画後期基本計画の政策目標や方向性を踏まえ、さらに私の基本姿勢に基づき事業の緊急度や優先度、本格実施をした予算のパブリックコメントなども踏まえて編成を行ったものであります。
その結果、平成24年度の各会計予算規模と前年度当初予算との比較においては、一般会計が392億4,000万円で1.5%の増、特別会計が226億9,150万円で8.8%の増、企業会計が167億1,598万8,000円で7.2%の増、合計786億4,748万8,000円で4.7%の増となるものであります。
以下、平成24年度の予算案の概要について申し上げます。
第一に、環境と調和する都市の構築について申し上げます。
環境と調和し、持続可能なまちづくりを進めるためには、まず環境負荷の少ない循環型社会をいかにして確立していくかを市民と共に考え、日々の生活や活動の中で具体的に取り組んでいく必要があります。
そこで、環境や自然エネルギーに対する意識の啓発を図るため、市民環境講座や環境広場、環境学校を継続して開催するほか、子供の頃から環境問題に関心が持てるよう弁天丸を活用した石狩川を学ぶ教室を引き続き開催してまいります。
また、ごみの発生・排出の抑制等においては、市民団体や小売事業者との連携を図りながら、マイバッグ等の推進や生ごみの堆肥化、家庭用廃食用油の資源化等について継続して啓発するほか、新たに小型家電の回収のための啓発を行ってまいります。
さらに、自治会が管理する街路灯のLED化への啓発を行うとともに、設置費の補助を継続するほか、野幌駅北口広場の歩道については、環境負荷の少ない地中熱ヒートポンプ式のロードヒーティングを導入してまいります。
また、次期総合計画との整合性を図りながら、環境保全や省エネルギーの推進、地球温暖化対策を盛り込んだ環境管理計画と、緑の将来像などに関する緑の基本計画について、見直し作業に着手いたします。
第二に、明日につながる産業の振興について申し上げます。
江別市は、大都市に隣接するという地理的優位性と、食品開発の研究機関や食・健康・情報などに関係する四つの大学がある強みがあります。
その強みに加え、昨年12月に指定を受けた北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区を北海道や札幌市等と連携して推進することで、地場産素材等を使った国際競争力のある食品の付加価値化を進めることとなりました。
そこで、北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特別区域協議会への参画と、食品の臨床試験(江別モデル)への支援を行うとともに、進出する企業に対応するため、食品関連企業の集積を目指しているRTNパークの造成等を進め、市内雇用の創出を図ってまいります。
また、農商工の事業者を加えた産学官民の連携により、江別産品のブランド化を一層進めるため、製品の高付加価値化や販売促進のための支援を継続してまいります。
次に、江別の農業を支える次世代就農者の定着支援のため、新規就農者などへの補助を行うとともに、引き続き、直売所、貸し農園、農産物加工品などを活用した市民交流事業を進めてまいります。
また、昨年12月に策定しました江別市食育推進計画に基づき、田植えから試食までを体験し、総合的に学習できる取り組みを進めてまいります。
さらに、江別の農産物ファンを増やすため、札幌圏からの集客を目的とした農業体験ツアーや、札幌圏の子育て世代をターゲットに江別の魅力をPRする観光ルートマップの作成を継続し、新たに江別の様々な魅力に触れていただくバスツアーを実施してまいります。
次に、厳しい雇用環境を踏まえ、引き続き緊急雇用創出事業を実施するほか、若者の就職支援として、就職を希望する高校生に対してのビジネスマナーの習得支援や個別カウンセリングなど就職活動の支援を行うとともに、新たに大学生・高校生と市内企業による合同就職面接会を開催し、地元で学ぶ学生の市内企業への就職を支援してまいります。
第三に、安心を感じる保健・医療・福祉の充実について申し上げます。
次代を担う子供たちの健やかな成長と、仕事と子育ての両立を可能にするためには、子育て環境の充実が必要であります。
そこで、子育てサロンの実施や子育て講座・講演会の開催などを継続するほか、子育てしながら安心して働けるよう病児・病後児保育の実施に対して運営費の補助を継続してまいります。
さらに、保育園での一時預かり事業、延長保育事業等の実施の外、希望する小学校六年生までが民間放課後児童会へ通えるよう運営費の補助を継続するなど子育て施策の充実に努めてまいります。
また、子育て中の家庭の医療費負担を軽減するため、とりわけ負担が大きい入院時の自己負担について、3歳から小学校修了前までの児童についても現行の給付制度を拡大してまいります。
次に、保健・医療においては、引き続き各種がん検診などを推進するほか、子宮けいがん予防、ヒブ及び小児用肺炎球菌の各ワクチン接種の助成を継続してまいります。市立病院においては、総合内科医の増員などにより診療体制の強化を図り、経営の健全化に努めてまいります。
また、国民健康保険事業においては、引き続き特定健診の受診率向上に向けた取り組みを推進し、早期発見・早期治療による医療費の適正化を図るとともに、国民健康保険税の徴収率の向上に努めてまいります。
次に、これからの社会においては、高齢者や障がい者が自立し生きがいを持った生活を実現することが重要であり、そのためには保健・医療・福祉制度の安定的運営と充実が求められています。
そこで、高齢者や障がい者の福祉において、引き続き介護保険や後期高齢者医療制度、障害者自立支援制度などの安定的な運営を図り、各種介護予防事業や地域支援事業を実施するほか、新たに障がい者の成年後見制度活用に対する補助を行ってまいります。
また、低廉で良質な市営住宅の供給のため、引き続き住環境の改善を図る改修を進めるほか、高齢世帯や子育て世帯などにも配慮した新栄団地の建て替え工事に着手してまいります。
第四に、安全で快適な都市生活の充実について申し上げます。
全ての人々が安全で快適と実感できるまちづくりを進めるためには、将来を見据えた機能的な都市基盤の整備と、犯罪や災害から市民を守る体制の整備が重要であります。
そこで、野幌駅周辺で進めている鉄道高架事業、街路事業、土地区画整理事業を計画的に実施するとともに、地域との連携の下、商業等の活性化を継続するなど江別の顔づくり事業を着実に進めてまいります。
また、危機管理の強化・充実においては、さきの大震災を踏まえ、市民防災講座の開催や災害時の要援護者支援について関係機関との連携・強化を進めるほか、地震への備えとして災害発生時に必要な非常用電源設備や防災備蓄品などを計画的に整備してまいります。
次に、交通環境の充実では、引き続き生活道路の整備・改修を進めるとともに、雪対策基本計画に基づき、市民との協働の下、除排雪事業や自治会排雪支援事業等を継続して実施し、安全で快適な生活の確保に努めてまいります。
さらに、老朽化した江別駅こせん人道橋の架け替えに係る工事に着手し、公園整備においては、ワークショップを通じて地元住民が参加した公園のリニューアルを進め、公園施設長寿命化計画の策定のための各種調査を行ってまいります。
また、市民の足である公共交通を守るため、引き続き路線バスの運行費補助を行うほか、野幌駅周辺の市街地整備に伴い、利用ニーズを踏まえた公共交通網などを考える(仮称)公共交通検討会議を開催してまいります。
次に、消防・救急の充実では、高度化する救急業務に対応するため、引き続き救急救命士の養成を図るほか、消防署江別出張所への救急隊24時間配置のための施設改修を進めてまいります。
次に、上・下水道の整備においては、石狩東部広域水道企業団の構成団体の一員として、引き続き事業に参画するとともに、安全で良質な水道水の安定的な供給のための基幹管路の耐震化や大麻地区等の雨水幹線整備、食品関連企業の立地に向けた基盤整備などを進めてまいります。
第五に、豊かさと創造性を育む生涯学習環境の充実について申し上げます。
安全で快適な学びやにおいて、子供たちそれぞれが持つ可能性を伸ばし、生きる力を身に付けた人間性豊かな子供に育つためには、学校教育の施策を充実させるとともに、施設の整備が必要であります。
そこで、学校教育の充実のため、小中学校学習サポート事業の実施回数を拡大するほか、地域の社会人による授業を行い、さらに学校における読書環境整備のため、引き続き司書を派遣するなど小中学校の学習支援に取り組んでまいります。
さらに、障がいのある児童生徒への必要な支援を行うため、特別支援教育のコーディネーターの配置をはじめ、補助員と生活介助員を増員するなど特別支援教育の充実に努めてまいります。
また、安心して学ぶことができ、さらに地域の避難所としても機能するよう江別太小学校や江別第一中学校の改築のための基本設計と、江別第二小学校の実施設計を行い、学校の耐震化を進めてまいります。
次に、生涯学習においては、まちおこし市民大学講座などの開催や公民館の運営などによる生涯学習の場づくりを継続し、セラミックアートセンターにおいては陶芸文化に関する企画展を開催するほか、改修した企画展示室を市民文化活動団体等の展示発表の場として提供するなど生涯学習の振興に努めてまいります。
第六に、市民協働によるまちづくりについて申し上げます。
まちづくりの基本は、市民や自治会、市民活動団体、大学、企業などが共に主役として主体的に参加し、それぞれの得意分野や特性を生かし、協働しながら事業を展開していくことが大切です。
そのためには、それぞれが主体となって議論できる場づくりや、市民と行政がお互いの英知を生かし、活動できる環境づくりが重要であります。
そこで、引き続き地域での自治活動に取り組んでいる自治会や、協働のまちづくりを実践している各種団体等への支援を行うほか、自治会と市民活動団体が交流できるセミナー等を実施し、更に市民協働によるまちづくりを推進するため、市民活動センター・あいや国際センターの移転と活動の場づくりを継続して支援してまいります。
また、国内・国際交流においては、姉妹都市提携35周年を記念し、米国グレシャム市との相互交流事業を実施するほか、友好都市土佐市や姉妹都市グレシャム市との交流などを通じ、異なる文化や風土への理解を醸成してまいります。
第七に、これまでの六つの政策を支える計画実現に向けてについて申し上げます。
第5次江別市総合計画で掲げた人が輝く共生のまちと、私の基本理念である市民が真ん中のまち江別を実現するためには、計画達成に向けた目標管理に加え、強固な行財政基盤が必要であります。
そこで、第5次総合計画後期基本計画の着実な推進とともに、外部評価を継続し、次期総合計画の策定に向けて市民による議論を活発化してまいります。
また、引き続き江別市行政改革大綱に沿った改革を進め、まちの活性化に向けた人口減少対策や、税源の的確な把握と収納率の向上による税収の確保など行財政基盤の確立を図ってまいります。
以上が、歳出予算の概要であります。
次に、歳入の見通しの主なものにつきまして、ご説明申し上げます。
まず、市税につきましては、国の税制改正により個人市民税が一時的に増加する一方、固定資産の評価替えにより固定資産税が大幅な減少見込みとなるなど市税全体では前年度当初に比べ0.3%減の119億2,200万円となりました。
次に、地方消費税交付金では10億4,000万円と前年度当初に比べ5.7%の増、地方交付税では108億円と前年度当初に比べ2.8%増となりました。
その結果、一般財源総額では262億350万円となり、おおむね前年度並みの一般財源が確保されたところであります。
しかしながら、赤字地方債の性格を持つ臨時財政対策債の借入れは続いており、後年次に地方交付税で措置されるとはいえ、将来の財源確保には不透明な面もありますことから、今後とも市税等の自主財源の確保が喫緊の課題であると考えております。
次に、市債につきましては、臨時財政対策債の外、江別の顔づくり事業や道路整備等の財源に充てるため、総額では30億6,260万円の発行となりました。
市債の残高は減少傾向が続いておりますが、今後は、学校をはじめとした公共施設の耐震化など大型の投資も予定されていることから、今後とも市債残高や償還額の推移については、将来世代と現役世代との負担バランスに十分配慮しつつ、投資的事業の重点化・平準化などにより、計画的な発行を図っていかなければならないものと考えております。
なお、使用料・手数料に関して、原価の算定方法を明確化することによる透明性と、市民相互の負担の公平性を確保することを基本とした方針を策定した上で、所要の改定を行うことといたしたところであります。
以上、平成24年度予算の大綱について申し上げました。
終わりに、長引く景気の低迷に加え、歴史的な円高、東日本大震災、タイの大洪水、さらには欧州の債務危機も加わり、不安定で不確実性を増す時代ではありますが、このようなときだからこそ課題を先送りすることなく、将来を見据えて果敢に立ち向かっていく必要があります。
そのためには、常に緊急度や優先度等を点検し、市民と対話しながら、ときには苦渋の判断を持って対処しなければならないことがあるものと考えております。
さきの東日本大震災という未曽有の国難にあって、被災地においては一日も早い生活基盤の復興と心の復興を願い、当市においては、お互いが優しさや豊かさを実感でき、誰もが元気で活力あふれるまち江別を目指し、市民、自治会や市民活動団体、大学、企業などと手を携えて、確かな明日に向けて相互に支え合いながら、共に歩んでまいりたいと考えております。
市民の皆様並びに議員各位の特段のご理解とご協力をお願い申し上げ、平成24年度の市政執行方針並びに各会計予算案の説明とさせていただきます。
議長(尾田善靖君)
これより議案第32号ないし議案第39号に対する一括質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑なしと認めます。
お諮りいたします。
ただいま上程中の議案第32号外7件については、10名をもって構成する予算 特別委員会を設置し、これに付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
ただいま設置されました予算特別委員の選任については、委員会条例第6条第1項の規定により、岡英彦議員、岡村繁美議員、坂下博幸議員、高間専逸議員、角田一議員、干場芳子議員、本間憲一議員、宮川正子議員、山本由美子議員、吉本和子議員、以上10名を指名いたします。
ただいま設置されました予算特別委員会の正副委員長互選及び昼食のため暫時休憩いたします。
午前11時53分 休憩
午後1時00分 再開