平成22年第2回江別市議会会議録(第3号)平成22年6月17日 5ページ
6 議事次第の続き
一般質問の続き
三角芳明君
ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。
今回の質問内容は、1点目に、少子高齢化が加速度的に進んでいる世の中でより便利なカードの在り方について、2点目に、今後ますます需要が高まるであろう市営住宅について、3点目に、ごみの不法投棄について、4点目に、環境問題の一つにも挙げられている外来生物や植物の今後の対策についてであります。
市営住宅については、昨日の角田議員と先ほどの岡議員の一般質問と重複してしまい自分なりに反省しているところでもございますが、順次質問をさせていただきます。
1点目は、カードの一元化についてであります。
現在は、金融機関や買物先、あるいは各種証明書などカード化が進み、私たちの周りにはカードが満ちあふれ、1人当たり平均で10枚以上は所持しているのではないでしょうか。当市におきましても、昨年9月より国民健康保険証がカード化され個人ごとにカードが分けられたため、携帯するには便利になりましたが、カード自体が紙であるため、質に対する不満の声が多く寄せられている状況です。この点について、今後、改善されるお考えはないのかお尋ねいたします。
当市では、本人又は代理人の申請により住民基本台帳カードが発行されております。全国では、住民基本台帳カードに多目的機能を持たせている自治体もあり、写真入りのものもあるため、運転免許証を返還した方の中には身分証明書として利用している高齢者もいると聞いているところです。
当市では、現在、国民健康保険証、住民基本台帳カード、印鑑登録証、江別市立病院の診察券などが発行されておりますが、これらを包括した江別市独自のオリジナルカードの発行について考えてみてはいかがでしょうか。これらのカードを一元化することにより、今後ますます高齢化が進む中、何枚もあるカードの中から用途に合わせてカードを選び出す必要もなく、管理も相当楽になると思います。利便性も更に高まると思いますが、このことについて、今後どのようにお考えか見解をお聞かせください。
2点目は、市営住宅についてであります。
先ほどお話ししましたように、2名の議員が先に一般質問をされておりますので、答弁は大体予測ができるわけでございますが、私からも質問をさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
市営住宅の役割は、住宅に困っている低所得者に健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を低廉な家賃で賃貸することとされています。当市においても、中央団地、弥生団地、あけぼの団地、新栄団地、野幌団地の五つの団地に1,200世帯余りが住んでおりますが、これらは昭和37年から平成12年に掛けて建設されたもので、中には耐用年数を超えた市営住宅がある現状です。このような中でも、近年の景気が不安定な状況では、市営住宅への入居を希望する方も相当数おられると聞いておりますが、応募はしてみるものの、抽選で外れてしまい思いどおりの物件にはなかなかたどり着かない状況のようです。
そこで、現在の公募、抽選、入居決定に至るまでの仕組みについてお伺いします。また、各団地における年間の空き室件数はどれくらいあるのでしょうか。さらに、ここ数年の応募倍率はどれくらいなのでしょうか。抽選に漏れた方に、まずは空いているところへ入居していただき、その後空きを待って希望されているところへ住み替えていただくということはされているのでしょうか。
私も、道外へ行政視察に行った際、市営住宅についてお話を聞かせていただいたことがありますが、他府県の中には持家率が非常に高く、市営住宅は余り問題にされていないという市もございました。しかし、当市においては、市営住宅の建替えや改修などが今後大きな課題になってくると思います。いずれにいたしましても、市営住宅へ入居を希望されている方々にしっかりとした情報の提供と説明をお願いいたします。
3点目は、不法投棄の現状及び今後の対応についてであります。
ごみの有料化に伴い、不法投棄は依然としてなくならない状況にあります。特に、農村地域、河川敷等には、雪解け時に現れる新緑の草木の芽とともに、道路沿い、渓流近く、河川の中に空き缶、ペットボトル、タイヤ、洗濯機、テレビ、新聞、雑誌など挙げれば切りがないほど様々な物が捨てられております。これまで、私が目にしたものの中には、長年共に暮らしてきたであろうペットの死がいが入ったままのペット小屋など、目を覆いたくなるような物まで捨てられています。
ある地域では、春と秋の年2回、全戸を挙げての清掃活動を実施しておりますが、毎年同じようなところへ不法投棄されているようであります。不法投棄禁止ののぼり等で注意を喚起しても、そののぼりの周りでさえごみが捨てられているなど、挑発的な意図が感じられます。また、人間は様々であり、自分の周りさえ奇麗であればほかは関係ないという利己主義的な考えを持っている方がいまだにいることも否めません。この問題は、やはり個人のモラルにかかわってくると思いますが、意識改革をしていくためには、どのような方策を取ることが効果的なのでしょうか。
他の自治体では、不法投棄防止対策事業として、不法投棄に対し看板を設置したり不法投棄監視モニター委員を委嘱するほか、関係機関と連携・協力し、不法投棄情報を得るなど様々な取り組みが進められてきております。当市においても、市街化調整区域は膨大な面積があり、この中には道路、排水、防風林、橋りょう、河川、河川敷地など死角になる場所が非常に多く存在します。ましてや、民家が少ないため目が行き届かないことから、このような地域は特に不法投棄がされやすい場所になっていますが、行政として、不法投棄に対する現状認識と監視体制について、今後どのように進めていくお考えなのかお聞かせください。
4点目は、環境問題についてであります。
環境問題の中でも外来種雑草の調査と今後の対応について伺わせていただきたいと思います。
現在、私たちの住んでいる地域では、私たちが気付かない間に、自然界で生態系の変化が着実に進んでいることを皆さんも承知していることと思います。子供のころから慣れ親しみ、春になると野原一面に色鮮やかな黄色い花を咲かせているタンポポも、同じように見えますが、実は、在来種の日本タンポポではなく、現在ではほとんどと言っていいほど外来種の西洋タンポポに変わってきていることは、皆さんもよく耳にしていることと思います。
外来種は、非常に生命力や繁殖力が高く、在来種を脅かし、在来の日本の植物の生態系を大きく変えていくものでもあります。全国的に見ても、外来種対策として、特定外来生物から在来種を守ろうという事業が各自治体で展開されております。福井県池田町では、セイタカアワダチソウの除去作業が行われたほか、岐阜県下呂市では、オオキンケイギク、オオハンゴンソウ、アレチウリの3種類の外来植物の除去作業が行われるなど、このほかにも外来植物の排除に向けた取り組みがなされてきております。
当市におきましても、特定外来植物が問題になっております。近年急速に増え、農地にも増殖しているアメリカオニアザミは、キク科の外来種雑草であり、除草剤も効かないという生命力の強い雑草です。既に一部の地域では、他地域に先駆けて除去作業に奔走されているところもございます。さきに例を挙げた雑草の中でも、セイタカアワダチソウやオオハンゴンソウは、既に当市にも自生しているのが見受けられます。調べれば、当市にも相当な種類の特定外来植物があると思われます。そこで、当市においても、今後、農作物に大きな影響を与えそうな外来植物について、実態調査を行い対策を考える必要があると思います。特定外来生物については、日本の在来の生物と競合することにより生態系を損ねたり、農林水産業に大きな被害を与えるおそれがある場合は、必要に応じて国や自治体が外来生物を防除することとなっております。
このようなことから、当市においても、特定外来生物に対する現状認識と今後どのような取り組みをされていくのか伺いたいと思います。前向きなご答弁をよろしくお願いいたします。
以上で1回目の質問を終わります。
副議長(尾田善靖君)
三角議員の一般質問に対する答弁を求めます。
市長(三好昇君)
三角議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、不法投棄についてお答えさせていただきたいと思います。
初めに、不法投棄の現状と今後の対策についてでありますが、ごみの不法投棄は、人目に付きにくい農村地区の交通量が少ない道路側溝や高速道路の側道及び江別東・江別西インターチェンジ付近、北海道立野幌森林公園内の道路、河川敷地などに多く見られるところでございます。このような行動は、基本的に、投棄者のモラルの欠如でありまして、環境面から考えて大変憂慮しているところでございます。
当市の不法投棄に対する取り組みにつきましては、市道では、日常パトロールや毎月2回の巡回を毎年6月から11月までの期間に実施しております。また、河川敷地では、草刈りに合わせまして、年間3回程度の現地確認を行っております。さらに、不法投棄が多い場所については、立て看板を設置し、広報等により防止について啓発活動に努めているところであります。
特に、農村地区における不法投棄対策については、各協議会、自治会、環境保全会、ボランティアなどによる地域清掃を行い、保全活動につきましては、地域住民、市民団体、関係行政機関などが協力した取り組みを毎年継続して行っております。このような地域の取り組みは、地域の美化意識を向上させ、不法投棄の抑制効果も大きいのではないかと考えているところでございます。
不法投棄対策につきましては、今後とも、国、北海道、江別警察署、関係団体などと連携を密にして、情報交換や監視パトロール、立て看板、のぼりなどを設置するほか、広報えべつなどによる啓発活動を行ってまいりたいと考えております。
また、地域の方には、継続した清掃活動をお願いするとともに、地域の皆様の監視の目が不法投棄を抑制する有効な手段の一つでもありますことから、現場に遭遇した際は、投棄者の特徴等を警察に通報していただくなど、地域の皆様方のご協力をいただきながらより一層努力して進めてまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、総務部長ほかをもって答弁申し上げます。
総務部長(斎藤嘉孝君)
私からカードの一元化についてご答弁申し上げます。
まず、国民健康保険証の改善についてでありますが、国民健康保険証は、昨年9月より、医療機関を利用する際の利便性向上を図るために、世帯単位から被保険者ごとの交付に変更し、携帯しやすいようにカード化したものであります。また、不正使用の未然防止や収納対策のため、国民健康保険証の更新期間を1年間としていることから、紙のカードを使用しておりますが、コーティング加工を施し、破れにくくなるような工夫をしております。現在、厚生労働省において、年金手帳、健康保険証及び介護保険証が一体となった社会保障カードについて検討が進められておりますことから、その動向を見極めて対応してまいりたいと考えております。
次に、カードの一元化について、現在、市で発行しているカードは、国民健康保険証、住民基本台帳カード、印鑑登録証、江別市立病院の診察券など数多くあり、これまでも住民基本台帳カードと他のカードとの一元化を検討してまいりましたが、各業務における制度上の違いなど多くの課題がありますことから、すべてのカードを一元化することは困難と考えております。また、国民健康保険証を住民基本台帳カードに一元化するためには、住民基本台帳カードのICチップに記録された国民健康保険被保険者に関する情報をすべての医療機関が読み取ることができる環境整備が必要となります。
このように、各種カードの一元化には多くの課題がありますが、先ほど申し上げましたとおり、現在、国において社会保障カード等を検討されておりますことから、それらの動向を見極めながら対応してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
経済部長(加納好春君)
私からは、外来種雑草の調査と今後の対応についてご答弁申し上げます。
外来種雑草につきましては、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律に基づき、生態系に被害を及ぼすものについては、特定外来生物として指定し、栽培や保管などについて規制されているほか、輸入については、特に厳しい規制がされており、その防除についても促進することとされているところであります。
とりわけ江別市内の農村部におきましては、アメリカオニアザミが大量に発生しており、地域における生態系保全のため、地域の農業者や一般市民で構成されている環境保全会などが中心となり、駆除活動が行われているところであります。
アメリカオニアザミは、茎の高さが50センチメートルから100センチメートル程度で、道端や空き地など日本各地に生育するヨーロッパ原産の植物で、環境省では、科学的知見や情報が不足しているものとして、要注意外来生物に指定しております。また、その駆除には、効果的な除草剤がないため、手作業で根元から抜き取る方法で駆除を行っており、抜取り後は、種子の飛散を防止するため、市の処理場で焼却処分を行っております。
そのほか、江別市内には、要注意外来生物であるセイタカアワダチソウや生態系への悪影響や農林水産業へ被害を及ぼす特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウなどがあり、北海道立野幌森林公園においては、毎年、北海道森林管理局が主催して市民ボランティアによるオオハンゴンソウの駆除活動も行われているところでございます。
いずれにいたしましても、外来種雑草は、繁殖力が強く、生態系に与える影響も大きいことから、引き続き地域における駆除活動を支援するとともに、北海道や大学のほか、地元の環境保全会などと連携し、調査・研究を進めていきたいと考えております。
以上でございます。
建設部長(久田康由喜君)
私から市営住宅についてご答弁申し上げます。
まず、市営住宅の公募等の仕組みについてでありますが、現在、市営住宅の募集は、中高層及び単身用の住宅は定期募集により、それ以外の住宅については随時募集により入居者を募っております。随時募集については、毎月、空き住宅の入居募集を行い、申込み順により入居者を決定しております。また、定期募集については、年3回の公募を行い、公開抽選により入居者を決定しております。
先ほど岡議員のご質問にもお答えしておりますが、抽選に当たっては、高齢世帯・母子世帯などの世帯状況や落選回数に応じて抽選番号を複数交付する優遇措置を設けているところであります。応募は、利便性の良い住宅や新しい住宅に集中する傾向がございますので、落選された方や入居を希望される方に対しましては、希望以外の住宅につきましても常にお知らせし、入居の案内に努めているところでございます。
次に、年間の空き家件数についてでありますが、平成21年度では、中央団地で3戸、野幌団地で5戸、新栄団地で1戸、弥生団地で12戸、あけぼの団地で30戸の合わせて51戸が退居により空き家となり、入居募集をしております。
次に、定期募集に係る応募倍率についてでありますが、平成19年度から平成21年度では、15.3倍から19.5倍となっております。
次に、抽選に漏れた方の他の市営住宅への入居と入居替えについてでありますが、抽選に漏れた方が他の市営住宅に入居していただく場合であっても、通常の入居手続を取ることになっており、市営住宅に入居後、世帯人員に増減があり、世帯構成に対応した他の市営住宅への入居が適切と認められる場合や加齢や傷病によりエレベーター付き又は低階層の他の市営住宅への入居が適切と認められる場合などには、公営住宅法施行令などの規定に基づき、入居替えを行っております。こうした入居替えは、平成21年度は11件実施しており、今後も適正な入居替えを進めてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、今後とも市営住宅の募集状況などにつきましては、市の広報誌やホームページなどにより、情報の提供に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
副議長(尾田善靖君)
以上をもって、三角議員の一般質問を終結いたします。
散会宣告
副議長(尾田善靖君)
本日の議事日程は全部終了いたしました。
これをもって散会いたします。
午後2時01分 散会