平成18年第4回江別市議会会議録(第2号)平成18年12月13日 5ページ
6 議事次第の続き
一般質問の続き
副議長(小玉豊治君)
休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
矢澤睦子議員の放課後の居場所づくりについてほか2件についての質問を許します。通告時間20分。
矢澤睦子君
議長のお許しをいただきましたので、順次質問させていただきます。
初めに、放課後の居場所づくりについて質問いたします。
国は、来年度、全児童を対象にした放課後の居場所づくり、放課後子どもプランを、ほぼ全公立小学校区に当たる2万か所で実施する方針です。川崎市は、平成15年度から空き教室を遊び場として提供する児童対策事業として、わくわくプラザを開設しました。放課後、土曜日、長期休暇中にだれでも利用できる場所であり、親の就労の有無で子供を分け隔てることなく、税の使い方の不公平感がないと強調します。しかし、結果として保育の場ではなくなり、行かねばならぬ子が、友達が行かないから僕も私も行かないという状態になってしまい、親は仕方なく、月2万5,000円という高額な保育料を払い民間の学童保育へ預けることにした。家に親のいる子供たちなら好きなときに来て帰れるので遊び場としていいのですが、家に帰っても親のいない子にとって、本当の意味での居場所ではなくなります。特に、冬はストーブをつけることもできない子を本当の意味で保護できるのでしょうか。
国の案の中身は、ゆっくり自由に遊び、縦割り教育ができ、塾に行かなくても学校の中で補習やおけいこなどの指導を受けられるようにする。保護者の教育者負担、安全対策にもなると、前少子化・男女共同参画担当相は説明していますが、全く学校を知らない、教師の負担や子供の気持ちを理解していない案で、理想と現実が大きくかい離していると、前少子化・男女共同参画担当相に一言申し上げたいくらいです。
江別としまして、来年度からスタートします、この放課後子どもプランをどのようにお考えでしょうか。また、今ある放課後児童クラブと学校内につくろうとするものについて、国の考え方の差をどのように埋めていくのかお聞きいたします。
次に、公的施設の休館日について質問します。
以前から感じていたことですが、市の公的施設が月曜日になりますと一斉に休館になるということがとても不満でありました。前日の日曜日に人が多く集まり、翌日の月曜日はほっと一息、そのお気持ちは理解しますが、館の利用者増を求めている現在、成人の日をはじめ海の日、敬老の日などハッピーマンデーで休日が増えており、また、小中学校での入学式、運動会、学芸会などの振替休日を入れますと、年15日ほど月曜日が休みになります。その休みに図書館へ行っても公民館へ行っても閉館になっているので残念に思います。特に、各公民館で市民の方の作品を展示しているときは、また、セラミックアートセンターのように、外国の美術品を展示しているときは、子供たちに見学させることができなく残念に思うことがよくあります。
来年からは団塊の世代の退職者が多いと聞いています。この方々が家に閉じこもることはないでしょう。月曜日は今までどおり仕事始めの曜日です。もし、公民館が開いていましたら、元気を出して1週間、学びや人との交流、ボランティアなど生きがいを持って行動していくのではないでしょうか。市民の方々の声を聞いての発言ではありませんが、月曜日の休みを振替すると、今まで通っていた曜日が休みになることになります。その点を配慮していただきながら、他の曜日を休みにしていくことはできないでしょうか。
今年7月、視察地として宝塚市を訪ねてみました。着いた日は水曜日。見学に行ったところは児童センター、公民館、介護サービスの混在型施設でしたが、子供たちが多く遊びに来ていて、年配の方と共に本を読んでいる姿を見たほか、二階ではにぎやかにダンスをなさっていました。子供たちも年配者も共に楽しんでいるのが印象的でした。この館の休館日は木曜日ということでした。また、宝塚駅横の宝塚バウホールも、隣の手塚治虫記念館も水曜日が休館日でした。翌日の木曜日に鉄腕アトムの記念展示品をいろいろ見てきました。
江別市におきましても、一斉に休館とせず、1か所だけでも開館していましたら、そこを中心に利用できるのではないでしょうか。どうか公的施設の一斉休館ではなく、その施設に合った休館日のご検討をお願いいただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
最後でございますが、6月議会でも質問させていただきました学校図書館司書についてです。
豊かな心と他を思いやる心の育成を図る読書センターであり、自ら学ぶ力の育成を図る学習センターでもある学校図書館は、学校施設の中でも唯一単独法(学校図書館法、1953年8月制定)を持つ施設です。
第一に、12学級以上の学校には司書教諭を配置する。
第二に、学校図書館、図書標準を定め、文科省では平成14年度から5か年計画で、標準に達することを点検し充実させる。
本棚に本が整とんされていればよしとするのではなく、児童生徒・教師が活用できるように整備し、図書館が生き生きと活用されるにはどうすれば良いか。その一、司書教諭、あるいは図書館担当者が、担任や他の業務でじっくりかかわれないのが実情でした。そこで、平成18年度施策として、情報図書館のベテラン司書が学校司書として、大麻小、文京台小、江別小の3校に3か月ずつ派遣されることが決まりました。広報等を通して、江別市内はもとより、札幌、北広島、恵庭、登別の学校図書館に携わる人たちの反響は大きく、一歩大きく前進した江別と期待され注目されておりました。
9月に大麻小学校で3か月の任期を終えました司書の報告会に参加させていただきました。そこには、市内の図書ボランティアやスクールカウンセラーと大勢参加しておりました。大麻小ではボランティアのお母さんたちと連携し、本棚の配置、本の分類・廃棄、本の電算化、子供たちの学習支援、読書アピール等、図書館が実に生き生きとし、今まで来たことのない子供も入るようになり、司書と心の関係ができたということをボランティアのお母さんたちから報告を受けました。
また、8月から文京台小学校では1か月間書棚の整理に追われていたようです。
その二、1960年代のものなど、今から45年も経過している本もかなりあり廃棄することもできたそうです。文京台小学校は60.8%の蔵書率ですが、廃棄で蔵書率はぐんと下がります。このように、廃棄ができずに蔵書率が高くなっている学校もあるので、専門の司書の目で見極める大切さを痛感したとともに、図書標準冊数にしなければならないという、私どもの使命があるのではないでしょうか。
文京台小学校へ11月末にお伺いしたときは、大勢の子供たちがテーブルを囲んで本を読む子、クリスマスカードを作る子、先生にメッセージを届ける子など大勢おり、にぎやかでした。図書館に専門的な知識を持つ司書がいることで、ボランティアのお母さんを募集し、本棚の整理や児童の要望にこたえている姿がありました。配置された司書のお人柄にもよるでしょうが、かぎのかかった開かずの部屋であったのが、年上の子から下の子まで、自分なりの活動をしている様子に、この場は自分を見付けるところと意識している子も少なくないと、そんな様子を感じました。市としては、配置された司書をどのように評価しているのでしょうか。
また、6月議会の答弁では、学校図書館に専属で業務が遂行できるように教員の配置を北海道に要請するとありましたが、進ちょく状況はいかがでしょうか。どうぞ、前向きな答弁をお願いいたします。
以上で1回目の質問を終わります。
副議長(小玉豊治君)
矢澤議員の一般質問に対する答弁を求めます。
市長(小川公人君)
矢澤議員の一般質問にご答弁を申し上げます。
公的施設の休館についてご答弁申し上げます。
江別市が条例並びに施行規則等を定めて設置管理している、いわゆる公共施設につきましては、公民館等の教育委員会所管の施設のほか、社会福祉関係施設、各種催物、集会所施設など広範な分野にわたって多数の施設がございます。
学校行事等の振替休日との関連で、子供たちが展示等の各種催物などの鑑賞や見学等の学習機会に影響があるのではないかと、こういったご指摘でありますが、そのような催物等の開催に必要な施設としては、公民館、コミュニティセンター、市民文化ホール、情報図書館、郷土資料館、セラミックアートセンター等のいわゆる社会教育施設がこれに当たるものと考えられます。これらの施設につきましては、議員ご指摘のとおり、定例的な休館日としている部分はいずれも月曜日となっておりますが、一部、国民の祝日が月曜日に当たる場合は開館している施設もございます。また、道立施設や札幌市をはじめとする道内市町村の施設につきましても、月曜日を定例の休館日としているところが多いのが現状であります。
いずれにいたしましても、議員ご指摘の月曜休館の見直しに関する検討につきましては、江別市の公共施設全体の管理運営にかかわるものでありますし、さらに、これまでも市民の幅広いニーズに配慮した多様な利用形態等にこたえてきている経過もあり、多くの課題がございます。このことから、今後におきましては、議員のご提言の趣旨を受け止めながら、施設利用者の意向確認や管理運営への影響等の把握、整理、部局間での十分な協議調整などをして慎重に対応してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
このほかにつきましては、教育長ほかをもってご答弁申し上げます。
教育長(高橋 侃君)
私の方から、放課後の居場所づくりについてご答弁申し上げます。
この事業につきましては、文科省が平成16年度から緊急3か年計画で実施しておりました地域子ども教室推進事業を廃止して、新たに放課後子ども教室推進事業を創設したものであります。そういう経過がございます。この事業の内容は、平成19年度から小学校の余裕教室を活用して、各小学校区においてすべての子供を対象として、安全・安心な子供の居場所を設けて、勉強やスポーツ、文化活動、あるいは地域住民との交流活動等の取り組みを推進しようとするものであります。
また、一方、現在進めております、厚生労働省の施策事業とつながる当市の健康福祉部が実施している放課後児童健全育成事業がございます。この事業と、先ほどの文科省の事業である放課後子ども教室推進事業と一体化させて、総合的な放課後対策として立ち上げたのが、その名称を放課後子どもプランという事業でございます。なかなか複雑でお分かりにくいと思いますけれどもお許しください。
江別市としては、これまで国や道などの動向と連動させて、ご案内のように放課後児童会とか土曜広場などの事業の実施をしてきているところでございます。そういう状況の中で放課後子どもプラン、これを導入・推進することについては、今後、多くの検討課題があることも事実でございます。
その検討課題が三点ほどあるわけでありますが、一つ目は、活動の拠点となる学校施設における空き教室や余裕教室などの活動スペースが果たしてあるのかどうか。これが1点目の課題であります。
二つ目は、今回の放課後子どもプランに位置付けられている2事業の対象とする児童の年齢区分、あるいは範囲など、異なる点について十分配慮する必要があるのではないか。これが2点目でございます。
3点目は、平日の放課後、土曜日、あるいは夏休み等の長期休業日を含めた年間240日ないし250日を継続して全小学校区で実施すると想定した場合の指導者の問題、あるいは、運営ボランティア等の必要人数について、適正に確保できるかどうかということも検討課題の一つであります。
このような課題がありますことから、私ども教育委員会としては、当該プラン実施初年度に当たる平成19年度につきましては、当面、現状で取り組んでいる事業を維持することとして、現在、市内13か所で民間運営によって開設されている放課後児童会がございますので、その設置に係る経過やこれまでの実績、成果等を十分配慮しながら適切に対応してまいりたいと考えております。
したがいまして、今後におきましては、道内及び全国的な市町村の動向を見極めながら、市の健康福祉部との連携はもとよりでございますが、学校施設利活用検討委員会や民間放課後児童会などと協議・検討する場も設けて、広く関係者のご意見を伺いながら、江別市の実情に即した事業展開の可能性について総合的に検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
以下、教育部長より答弁いたします。
教育部長(佐々木雄二君)
私から、学校図書館に関連しましてのご質問にご答弁を申し上げます。
小中学校の読書環境の整備推進を図るため、子どものための読書環境整備事業を今年度の重点事業の一つとして位置付け、その中で、情報図書館の司書を学校図書館に派遣することをモデル事業としてスタートしたところでございます。
派遣事業の目的は、学校図書館の活動を支援し、学校内における読書環境を整備することですが、主な支援内容としましては、児童の読書相談への対応、学校図書の分類等の整備などでありますが、併せて情報図書館から児童書を600冊程度持参しまして、情報図書館の図書も活用しているところでございます。
ご質問の司書の派遣についてでありますけれども、司書教諭が配置されていない大麻小学校、文京台小学校、江別小学校をモデル校として、既に、大麻・文京台の両小学校への派遣を終え、今月から江別小学校に司書を派遣しております。司書が学校の図書整備を行う際には、派遣先の学校のボランティアとも協働し活動に当たっておりまして、学校側からは、子供たちに本の紹介や心に残る読み聞かせをしたり、図書館に光が入るように工夫し雰囲気が明るくなったなどの高い評価を得ているところでございます。
今後におきましては、小学校のほか中学校を含めて司書を派遣するなど、当該事業の継続、拡大に向け検討してまいりたいと考えております。
また、学校図書館専属の教員配置につきましては、現在も引き続き、北海道都市教育長会を通じまして北海道に要請をしているところでありますのでご理解を賜りたいと存じます。
以上でございます。
副議長(小玉豊治君)
以上をもって、矢澤議員の一般質問を終結いたします。
散会宣告
副議長(小玉豊治君)
本日の議事日程は全部終了いたしました。
これをもって散会いたします。
午後 1時24分 散会