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平成18年第2回江別市議会会議録(第4号)平成18年6月16日 2ページ

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年1月30日更新

6 議事次第

開議宣告

議長(岡村繁美君)

 これより平成18年第2回江別市議会定例会第10日目の会議を開きます。
 ただいまの出席議員は28名で定足数に達しております。

議事日程

議長(岡村繁美君)

 本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりであります。

会議録署名議員の指名

議長(岡村繁美君)

 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議規則第111条の規定により、高間議員、丸岡議員を指名いたします。

一般質問

議長(岡村繁美君)

 日程第2 一般質問を行います。
 吉本和子議員の江別の顔づくり事業についてほか1件についての質問を許します。通告時間20分。

吉本和子君

 議長のお許しを得ましたので、通告に従い順次質問をさせていただきます。
 初めに、江別の顔づくり事業について伺います。
 この事業に関連した野幌まちづくり協議会提言報告書が市長へ提言され、さらに6月広報ではその概要が掲載され、広く市民の目に触れるところとなりました。それは、野幌まちづくり協議会が江別の顔づくり事業のうち、地域交流施設と野幌駅北側の8丁目通りを中心とした活性化事業についての検討結果をまとめたものですが、私も興味深く読ませていただきました。報告書は、その冒頭で次のように言っています。
 検討を行うに当たり、野幌地区だけの問題ではなく、江別市全体の中での事業であることを自覚し、反映することを確認しながら協議を進めた。そして、その結果この報告書には、幾つかの特徴を持ったとして具体的に述べています。その中で、野幌への利益誘導という考え方は許されない、オール江別の事業であることを意識した結果、住民というとらえ方より市民としてとらえる志向が強い、自分たちのまちを自分たちがつくり上げていきたいという市民意識の醸成が芽生えてきたこと、行政と対等な資格を持った市民や市民団体が、自分たちの住むまちの問題を行政と議論し、計画・遂行・評価していくことが望ましいと考えるに至ったことなどなどを示しています。
 この報告書は、二つの事業についての検討が目的であるとしていますが、この冒頭に述べられていることは、まちづくりそのものについて、市民参加、市民協働の在り方にも通じるものではないでしょうか。つまり、顔づくり事業については、野幌地区だけではなく江別市全体の事業であるととらえ、自分たちのまちを自分たちがつくり上げていきたいという市民意識に芽生えた市民や市民団体が、自分たちの住むまちの問題を行政と議論し、計画・遂行・評価していくことが望ましい市民参加、市民協働という姿だと考えることができます。
 その立場から、まず1番目に、市民合意の考え方について伺います。
 江別の顔づくり事業については、昨年11月の市民説明会以降、市民の中から疑問や不安の声が上がっています。この間行われた市や道の都市計画審議会にも、今までに例のない数の疑問や不安の声、見直しや提案も含めた多様な意見書が提出され、委員の中からも市民合意が得られているのか、周知の努力が必要ではないかという意見も出されています。市民の、この事業が本当に効果があるのかというごくごく素朴な当たり前の疑問に対し、事業に関する情報やその根拠がもっと分かるように明らかにし、議論の場を設けることが必要ではないでしょうか。もし、事業に対する市民の理解不足や誤解があるとお考えならなおのこと、改めて事業の必要性を市民に説明する責任が行政にはあるのではないでしょうか。
 江別市民のだれもがこの江別を安心して住み続けられるまち、活気とにぎわいのあるまちにしたいと考え、そのために必要な事業に税金を使うことを否定する市民はいないのではないでしょうか。
 しかし、今、市民の多くは年々厳しくなっていく暮らし向きに大きな不安を抱えています。国の医療や社会保障制度の改悪は、将来不安をもかき立てています。そんな状況の下でこの事業を未来への投資とする税金の使い方に大きな違和感と、そして不安を感じるという市民の思いもまたごく当然と言えるのではないでしょうか。
 昨年11月の市民説明会以降、この顔づくり事業について急速に関心を高めてきた市民の思いや声に対し、しっかりと聞く耳を持った対等な立場で、今一度市民合意のための議論が必要かと考えるものですが、ご見解をお伺いいたします。
 2番目に、野幌駅北側の8丁目通りを中心とした活性化事業、いわゆる商業活性化について伺います。
 全国的に見ても、毎日の生活に欠かせない身近な商店街がなくなり、車を使えない高齢者は買物もままならないという深刻な状況が広がっていると言われています。江別でも、地域社会に根付いている中小商店や商店街は、お年寄りをはじめ住民が歩いて買物ができる身近な存在として地域の祭りや伝統・文化、青少年の育成、防犯・安全、防災への貢献など、地域コミュニティの核として地域を支えてきました。
 豊かな商品知識と目を持ち、多彩な物づくり職人の集積地でもありました。商店街の利益は大型店と違い、市内の産業と雇用に還元され、循環して地域経済を潤してきました。このようなまちづくりの中心的担い手である商店街の機能や値打ちが発揮できるようにすることこそが、まちづくりを考える上でも不可欠なことではないでしょうか。にぎわいのある8丁目空間としての8丁目通りについて、報告書では単に歩道を広げて奇麗にという手法だけでは効果は期待できないとし、さらに商店街活性化は何の目的でどんなニーズに対応するかを明確にし、その上で、その目的に合ったハード、ソフトをうまく選択することが肝要と指摘しています。
 その立場から考えると、商業活性化と8丁目通り整備事業との整合性や妥当性についての議論が不足し、まだ不めいりょうではないか。まず道路拡幅ありきというハードが先行しているのではないかと感じるものです。市民の中から、広過ぎる歩道、車が通りやすくなる道路、車が道路わきに停車する道路、これはむしろにぎわいのある商店街、歩いて買物ができる商店街に逆行する車優先の商店街になってしまわないのかという疑問も出されています。商店街活性化という観点から、今示されている21メートル幅道路については、どのようにお考えか伺います。
 3番目に、市民協働のまちづくりについて伺います。
 報告書は、まちの活性化を考えるとき、この地域に住んでよかったと感じ、それが次世代に受け継がれるようなまちづくり活動を展開していくことが重要と指摘しています。
 昨年11月の説明会以降、まちづくりについて、まちの在り方について、今までになく市民の関心が高まっています。ごく一部の市民の顔づくり事業への疑問が、それに共感した多くの市民を結集させ、まちづくりを考える運動が続けられていると言われています。市民は、まちづくりについて様々な考えを持っています。顔づくり事業に対しても賛成の立場の方から見直しを求める方、反対の方、多種多様な考え方があります。仮に市民の考えや提案が、行政のそれと相反する内容のものであったとしても、それを否定したり聞き流すのではなく、むしろ積極的にそのことについて多方面から議論することこそ重要ではないでしょうか。その議論の前提には、適切な情報提供がなされ、その上で議論が深まれば、責任ある納得と合意に近づくことも可能となります。
 今始まった自分たちのまちのことは自分たちで考えるという市民意識、本物の自治の芽生えをくれぐれも行政は摘み取ってしまうことがないよう、むしろこのような市民意識の醸成、自治意識の醸成こそが真の住民参加、市民協働を目指す行政の役割であり、積極的にまちづくりへの参加を求めるべきではないかと考えるものですが、ご見解を伺います。
 次に、市営住宅施策の今後の方向性について伺います。
 国においては、公営住宅を巡る制度の改悪が次々と行われています。昨年は国庫負担金の削減を行い、住宅政策の国の責任を大きく後退させ、さらに今、住生活基本法では国による公営住宅の建設計画を廃止するという内容であると言われています。だからこそ今、憲法第25条に基づく公営住宅法第1条の理念をしっかりと守ることが住民の福祉の増進を本旨とする自治体の役割だと思います。
 その立場から1番目に、市営住宅の改築等、建設計画について伺います。市営住宅入居希望世帯が年々増加の一途をたどっています。総管理戸数1,215戸のうち、平成14年度は募集26戸に対して応募件数は260件、平成15年度は14戸に対して294件、平成16年度は10戸に対して349件、そして平成17年度は募集3戸に対し323件の応募、107倍となっていることは既に報告されています。
 今回、私たち日本共産党議員団は市民団体と協力して、新栄団地、野幌団地を合わせて75世帯に対し、市営住宅に関連した聞き取り調査を行いました。改築や建設については、家賃が高くなるのは困るが建て替えてほしいという意見の一方、おふろだけでも付けられれば、玄関の透き間さえなくなればなど、修繕や部分的な改修で何とかしのいでいきたいという意見も聴かれました。また、建築住宅課が行った市営住宅入居者意識調査では、住宅の建替えについては、新栄団地やあけぼの団地では6割、野幌団地や弥生団地では4割を超える入居者が希望しています。補修で対応すべきと答えた方は新栄団地やあけぼの団地では4割、野幌団地や弥生団地では6割となっています。国の経済政策や社会保障制度の改悪によって、国民、市民の暮らしがどんどんと困窮の度合いを深めていっている中で、急増する入居要望に対し、将来を見込んだ市営住宅の建設や補修について、どのようなお考えをお持ちか伺います。
 2番目に、市営住宅の計画修繕に、屋根からの雪の落下を防ぐ対策を加えることについて伺います。
 今年の冬の豪雪は、とりわけ団地に住む高齢者に深刻な負担をもたらしました。私たちの聞き取り調査では、具体的に、除雪の身体的な負担、除雪を頼んだときの経済的な負担の実態についても知ることができました。また、屋根雪の落下がガラスを割ったり、玄関先に落ちて危険な目に遭ったことなども伺いました。建築住宅課の調査でも、玄関前の除雪、屋根の雪下ろしができないと答えた入居者はそれぞれ半数近くになります。根本的に雪が落ちない屋根にすること、つららができない屋根にすることが何より安心なことになります。屋根の形状や断熱材の使用など落雪を防ぐ研究も進んでいると聞きますが、安心して冬を過ごすことができるよう早急に検討し、計画に盛り込むべきと考えますが、ご見解を伺います。
 3番目に、入居者からの申請による随時修繕に対し、十分にこたえられているのかという点について伺います。
 市営住宅入居者のしおりには、随時修繕について、入居者又は管理人からの修繕調書等により必要に応じて実施する、修繕が必要と思われるときは市営住宅管理人のところにある修繕調書に必要な事項を記入して、管理人に提出するとあります。日ごろご相談を受けるのは、一つには、管理人に修繕の必要がないと言われるというものです。このことについて、管理人の方にも伺う機会がありましたが、この程度は市に提出するものではないという判断があるように受け取れました。管理人業務は仕事の傍らされている方、高齢者の方もせざるを得ない自治会の状況だと聞きます。しかし、修繕要望が申請段階で滞ることがないよう、住宅管理人業務の負担軽減も含め検討する必要があるかと考えるものですが、ご見解を伺います。
 4番目に、入居者が安心して住み続けられる支援について、聞き取り調査や市の意識調査から明らかになった課題を挙げ、解決のための方策について伺います。
 1点目は雪対策について。聞き取りや意識調査からは、福祉除雪の制度を知っている割合は6割以上ですが、実際に利用している割合は0.5割にとどまり、その理由として、自己負担があるからと経済的な負担を挙げています。また、聞き取り調査では、避難路確保除雪については、制度の限界でなかなか除雪をしてほしいというニーズにマッチしなくて利用できない、あるいは今実際に利用されている方からも不満が出ています。屋根雪やつらら落としに至るまで、これらの問題解決が今必要ではないでしょうか。
 2点目は入浴確保について。もともとふろ設備のない住宅の入居者にとっては、近くの銭湯が廃業したことは重大な問題です。聞き取り調査では、このためにおふろを付けたが、深い浴槽のために危険だし、浴室が寒い。住宅は古くてもせめてふろだけがあれば、ふろ付きの住宅に何とか住み替えたいなど、おふろについての切実な思いが聞かれました。市の調査でも、建替え時に設置してほしい設備のトップはおふろになっています。それほど入浴確保という問題は深刻です。今の問題を解決するために、早急にかつ柔軟な対応が必要ではないでしょうか。
 3点目は緊急時の対応について。聞き取り調査でも市の調査でも入居者の多くが健康不安を抱えていること、しかも病気のとき家族の世話を受けられないという入居者が団地によっては3割以上いることが分かりました。建替え時に設置してほしい設備については緊急通報システムの設置という答えが2割から3割あります。高齢者の多い団地内では、マンパワーによる支援にも限界があり、まず必要とされる世帯には、緊急通報装置が設置されるよう、現在の設置条件の見直しなども必要ではないでしょうか。
 4点目に、高齢者、障がい者に対応した市営住宅のバリアフリー化について。現在は、多くは介護保険制度や障がい者福祉サービスを利用した個々の住宅内の改修が中心となっているものと思われます。しかし、この制度も自己負担があることから、積極的な利用にならなかったり、また、市営住宅の構造自体が改修できないものであったりと、安全・安心な住居環境とはなっていません。市の調査でも建替え時に設置してほしい設備について、3割以上の方がエレベーター、手すり、段差のない床と答えています。今後は多様な障がい者や幼い子供のいる母子世帯の入居にもこたえられることが市営住宅に求められていますが、従来の制度では利用できない対象者に対し、どのように支援していくのか検討する必要があるのではないでしょうか。
 以上、聞き取り調査や市の意識調査の結果から、早急に解決すべき課題について述べましたが、現在の住宅制度や福祉制度の下では制度の限界があり、入居者のニーズに十分対応できていないのが実態です。制度と制度のはざまを埋め、そこからこぼれることがないようにきめ細かな対応ができるように、全庁的な生活支援の体制づくりが必要ではないでしょうか、お考えを伺います。
 以上で、1回目の質問を終わります。

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