平成17年第1回江別市議会会議録(第2号)平成17年3月9日 12ページ
6 議事次第の続き
一般質問の続き
副議長(宮野一雄君)
以上をもって、星議員の一般質問を終結いたします。
一般質問を続行いたします。
矢澤議員の行財政運営についてほか2件についての質問を許します。通告時間30分。
矢澤睦子君
議長のお許しを得ましたので、質問をさせていただきます。
その前に、先日お亡くなりになりました春日議員、私も文化議連でご一緒させていただいておりました。大変残念に思っておる一人でございます。
質問させていただきます。
所管にかかわる項目につきましては、基本的なことにとどめますので、よろしくお願いいたします。
第1に、行財政運営についてです。
平成17年度予算編成に当たりまして、国と地方の税財政改革、いわゆる三位一体改革の行方を横に見ながらの編成であったと思います。真の地方自治の確立に向けて、自己決定、自己責任の幅を拡大し、自由度を高めて住民ニーズに対応した、多様で個性的な地域づくりをできるよう財政面の自立度を高めるための改革がねらいでありましたのに、結果は、皆さんご承知のとおり数字合わせに終始し、先送りも含め、期待外れとなったところです。新聞報道によりますと、知事や市長のコメントからは敗北感の多いものであったと思います。
1点目としまして、市長は、この三位一体改革の全体像決定についてどのような思いを抱かれたでしょうか。市長会の一員としての立場もありましょうが、ここは江別市議会です。三位一体改革について、市長の本音をお聞かせください。
2点目として、この三位一体改革は、平成19年度以降更に厳しさが増すと言われておりますが、江別市として今後の課題などについて、現時点で明らかになる点についてお伺いいたします。
3点目として、各種基金の活用についてですが、私は、予算説明書や議員配付資料を見まして、投資的経費の伸び率が大きいのに驚きました。国や道、他の都市のほとんどが減少しつつありますのに2けたの伸びは何を指しているのでしょうか。
今年の重点課題は、教育と子育て、環境の保全、健康づくりとなっております。今日的時代の要請から考えますと、少子化、子育て環境の充実というものにより一層しっかりと向き合う必要があると思います。人口減少を目前にして、男女の働き方、社会の仕組みなど総合的な取り組みについて、以前にも増して将来方向をしっかり見据える必要があると思います。そのためには、財政的に窮屈なときこそ事業の発想や実現に向けたアイデアを競うためにも、予算編成に何か動機付け、意識付けを強める手法はないものでしょうか。
少し乱暴な言い方になりますが、もちろん基金それぞれに制約があります。それらを乗り越え、小さくても将来につながる事業をするためにも、期間を設けながら効果を検証しつつ、基金活用の幅を広げることはできないでしょうか。予算編成の活性化にもつながると思います。
所管でございますので、要望事項といたしますが、もしお考えがあればお聞かせ願います。
2番目の質問として、保育サービス等の充実についてお伺いいたします。
先般厚生常任委員会へ報告のありました江別市次世代育成支援行動計画を読ませていただきました。大変素晴らしい計画書が出来上がったところとうれしく思う一人です。しかし、その評価は5年後にかかってくるところであり、この間の実践活動が伴わなければなりません。
何点かお伺いいたします。
1点目は、第4章計画の内容に、多様化する保育ニーズへの対応の中に民間の柔軟な経営によって多様な保育需要に対応することが期待できる。今後は公民の役割分担を進め、保育サービスの充実に努めますという記述があります。取りようによっては民間だけが柔軟な経営とも受け取れますが、この記述を含め、その意味はどのようなことを想定しているのか具体的にお伺いいたします。
2点目は、休日保育事業についてお伺いします。
過去に実施した多様な保育需要は、例えば産休6週明けの乳児保育、4歳児からの障がい児保育、延長保育、一時保育など先駆的な取り組みはまず公立が先行し実施し、問題点や課題を整理する中で、民間の経営実態も考慮し拡大していった経緯があると思います。その意味で、この5年間の数値目標に休日保育事業が1か所新規開設となっておりますが、現時点におけるこの事業に対する考え方、開設時期、開設地区、規模、事業費等が分かればお答え願います。
3点目として、市民アンケートから要望のある病後児保育事業について、以前にも質問しておりましたが、今後5年間、どのような考えの下、研究を進めようとしているのかお伺いいたします。
私は、病後児保育は、医療スタッフとのかかわりから、市立病院や保健センターなど院内保育所を含めた対応はどうか、そこに法律上の規制があれば緩和はできないか。もちろん病院事業への負担を避けての話ですが、また、民間医療機関との連携の中での対応はどうか。しかも実施主体にかかわらなければ、その選択肢は多々あると思います。要は意欲の問題ではないでしょうか。
私は、質問の第1で、行財政運営を重点として子育てについて述べさせていただきました。2点目の休日保育、3点目の病後児保育は、次世代育成計画第2章子育て環境と課題の中でも、市民アンケート、市民意見等からも、急がなければいけない大きな課題と認識しております。
4点目としまして、障がい児保育事業につきましてお伺いいたします。
障がい児に対する施策につきまして、次世代育成支援行動計画では、数値目標は設定せず、専ら文言での表現にとどめております。つまり障がい児の自立と社会参加に向けて、各人の個性に応じたきめ細かい支援体制が求められているとしております。このため、江別では、予防と早期発見・治療の推進のほか、障がい児保育や通園のための児童デイサービスを事業をはじめとする各種支援体制などの施策をより一層充実し、加えて療育指導の充実を図り、保護者の不安解消を図るとしています。
一方、同時に策定した江別市障がい者福祉計画においては、達成目標値を設定しております。基本目標の保育、教育の充実では、達成目標値として、江別市が子育てしやすいと思う保護者の割合を挙げております。その主要な施策として、一つに障がい児保育の充実のため、障がいに応じた保育の受入れ体制の整備を図るとして、二つ目に、障がい児教育の充実のため放課後児童会での障がい児受入れの充実を図るとしております。
放課後の障がい児を受け入れている施設は所管にかかわりますので最小にとどめますが、障がい児をテーマに考えますと、保育がポイントになります。保育を希望する親にとって、自由に幅を持たせた受入れ体制ではないと思います。放課後児童会は、両親が就労である条件がありますが、障がい児においては普通児とのかかわりの場で、そこから成長する場でもあり、逆に普通児にとってはノーマライゼーションの勉強の場となっていることから、もっと受け入れやすい対応が必要と思います。今後の方向性についてお伺いいたします。
私は、このような施策にこそ行政が積極的にかかわり、部局の壁を乗り越えてしっかり十分過ぎるぐらいに調整力を発揮し、子供や保護者が安心して過ごせるまちにしてほしいと思っております。
5点目として、子供の施策に関する部局は、複数の、かつ縦割りの部局に分かれておりますが、子供を取り巻く現状を考えるとき、組織体制の一元化について早期に立ち上げる必要があると思います。スピードを求められる時代にあって、組織全体を点検し、市民サービスのより一層の向上につながる組織改革を要望しますが、お考えがあればお願いいたします。
3番目といたしまして、多様な市民サービスの場の提供についてお伺いいたします。
まず、学校施設の利活用について、所管ですので1点だけお願いいたします。
既存公共施設や学校の余裕教室の有効活用につきましては、各種行政計画に課題として挙げられており、私も以前質問させていただいております。最近では、平成16年第3回定例会において山本議員からも質問がありました。そのときの答弁として、市長部局と連携をとり、横断的かつ具体的な検討の場を設け、空き教室を含めた学校施設の活用の在り方について、今後、全庁的規模で取り組んでいくという答弁でありました。
単なる空き教室ばかりか、大麻小にありますれんがの部屋など、江別らしい建物を先行して課題にしていただきたいのですが、その後の進ちょく状況について、またいつごろをめどに進めようとしているのでしょうか、お伺いいたします。
先ほども挙げておりましたけれども、最近の学校内における凶悪事件の発生には非常に残念な思いをしている一人ですが、施設の利用にブレーキとならないよう、むしろ地域が学校を、子供たちを守るというプラスに転化できる仕組みを作ることが大切ではないでしょうか。
次に、旧ヒダれんが工場跡など歴史的な建物の活用についてお伺いいたします。
今の時代、厳しい経済情勢の中で、官から民への流れはより一層強まってくるものと思います。旧岡田倉庫のようにすべて税金で投入するのは特別な扱いと言えます。全国に発信して民間による活用策を募集してはいかがでしょう。特に旧ヒダれんが工場跡は、顔づくり事業の江別らしいシンボルの一つとしてとらえ、れんがを象徴的に活用できる絶好の機会ととらえ、それによって北海道遺産としてれんがの価値も上がると思うのですが、いかがでしょうか。
江別の地域性を発揮できる物産、陶芸、レストランなど商業ベースを基本に提案を受けることや市民協働の観点から、れんがによる現物出資を募るなど、市民参加や民間の知恵と資本投入を念頭に進めることを選択の一つに加えてはどうかと思います。
現状と課題、今後の進め方についてお聞きいたします。
以上で1回目の質問を終わります。