平成16年第4回江別市議会会議録(第1号)平成16年12月6日 9ページ
6 議事次第の続き
一般質問の続き
議長(宮澤 義明 君)
これより、植松議員の報告に対する質疑に入ります。
質疑ありませんか。
清水 直幸 君
長い期間掛けて、大変長い距離、海外視察ご苦労さまです。何点かちょっとお聞きしたいと思います。
まず、今回の本年度の議会の予算編成について希望をとって、幹事長会その他でいろんなご意見が出まして、海外先進都市行政調査自体に随分議論がありまして、それを踏まえて今回参加されたということでありますが、これはご自身の行ってこられたすぐ直後の感想で結構ですけれども、コストパフォーマンスというか費用対効果について、ご自身実際に行かれてどのような感想を持たれたか、まず1点お聞きしたいと思います。
また、大変いろんな貴重な情報を今レポートを聞かせていただきましたけれども、情報化時代と言われている昨今、調査の方法には文献調査及び今言われたような現地調査がございますが、文献調査以外で実際に本当に行かなきゃ分からなかったということを1点で結構です。何かありましたら、その2点をちょっとお答えいただきたいと思います。
植松 直 君
例えば、コストパフォーマンスの効果ということは大変私も一番重要な問題だとしてとらえて、この視察に参加したんですけれども、これは私の報告は今回は8ページなんですけれども、実際には17日にお渡しする報告書というのはもっと膨大なページになったものがあります。それを皆さんに1部ずつお渡しすることになりますが、その中に私の感想としてかなり強いことが書いてあるということは、それを見ていただければ分かるかなと思います。
一つには、先ほどちょっと申し上げましたけれども、企業の役割というのはかなり大きいということです。例えば先ほどもデンマークの話もしましたけれども、デンマークというのはそれほど世界的に有名な企業というのはないんです。一番大きなというのは海運事業なんですね。あとは、先ほど言いましたように機械部品を作って、それをどこに持って行くかというと、地続きのドイツの車のメーカーに卸しているんです。これは、国際競争力がない。ですから、これは国がある程度補助をしながらそういうところに部品を卸している。これが、言ってみれば雇用を確保するということだということを私たちに強く言っていましたね。一つには、これは私もそうかなと思ったのは、コストが安ければどこか安いところに工場を持って行くんじゃなくて、自分の国でそれをどうやって確保するか、そうすることによって女性もあるいは労働者も確保できるという、そういう体制を国がとっているということが、私には大概面白かったなと。日本みたいに、皆さんにお渡しする別な方の感想に書いてありますけれども、どこか安いところがあれば、そこに企業が移転するということはデンマークではほとんど考えていません。スウェーデンもそうです。これはやはり、EUに入ってはいても、ユーロに加入しないというのは、先ほど言いましたように福祉も、それから工業生産もその中で規制緩和を受けながら、農業なんかもそうなんですけれどもね、農業だって補助金を出すというのはよその国、フランスもやってますけれども、実際にはユーロに入ると、そういうものはもう終わりですよと言われる。そういうところでは私たちも大変、ああ、そういうところもあるんだなというふうに思いました。
それから政治について、これはここで触れていませんけれども、レクチャーした女性たちは、政治についてはかなり強い意見を持っていました。大変私も参考になった。私もあるところで話をしたことがあるんですけれども、これはやはり地区の中で予算を決めることから何から全部市議会で決めていく。それを粛々と執行するのは職員であるというようなことを強く言われました。
それで、ちょっと耳の痛い話もあるんですけれども、国会議事堂の外側の壁に銅像が彫ってありまして、いわゆる見ざる、言わざる、聞かざるみたいな銅像があって、この人は歯が痛いんでしゃべらないんだと、この人は目が今病んでいるから物が見えないんだというようなことを説明する看板も立っていました。そういうこともあります。
それから、パフォーマンスはそのぐらいにして、これは私はやはり行ってみて本当に分かるということはたくさんあると思います。ただ、ここのナーシングホームについては、私はいろんな施設を見ていますから、そういう意味ではここのところは進んでいるというふうには思わなかったんですけれども、例えば、女性の議員からの話では、デンマークでは、保育所なんですが子供を乳母車に乗せて、冬もそこでひなたぼっこをさせる。零下になっても子供たちをそういうふうに厳しい自然の中で育てていくのが一番正しいというような雰囲気がありましたね。
先ほども言いましたけれども、大学も全部、国だとか地方が負担していますから、そういう意味では私たちはそういう社会というのはこれから、もし望むとすれば、先ほど言ったように高負担というのは、やはり高福祉が条件だということですから、そういう意味ではそういうところにやはり私たちも目を向けていかなきゃならない。それから、先ほど言いましたけれども、市会議員の役目というのは、常に市民のところへ下りていってその意見をくみ上げてくるのが議会だということですから、そういう意味では私も、新しい発見をしてきたというふうに思います。
清水 直幸 君
腹が減ると腹が立つ時間なんで、短くお答えいただきたいんですけれど、二つともちょっと質問と答えが食い違っていたというか、方向性がかなりずれていたんで、もう一回聞きます。
私たち議会で海外先進都市行政調査を行うことについての、そのことについてのコストパフォーマンス、費用対効果ということをお聞きしたかったんであって、その国の経済状況のコストうんぬんということじゃないんで、それだけ1点。後半のところはいいです。また、次回にしたいと思います。
植松 直 君
それは、今回行くということはやはり、最後のところにありましたけれども、見ると聞くとでは大変な違いなんですね。私たちもやはりスウェーデンの本というのはかなり個人的には読んでいますけれども、デンマークの本というのはないんです。それで、私は行って、これはもうデンマークというのはスカンジナビア半島の福祉の原点になっているというふうに思ったわけですね。そのときに、確かにノーマライゼーションという言葉というのは知っていたんですけれども、こういう人たちがいたんだと。それはそういう社会情勢の中から生まれてきたという、私たちも知らなかったんですけれども、そういうことを私たちは学んできたなと。ですから、行って、高額のお金を使ってきましたけれども、それをどういうふうにこれから生かすかでしょうね。それをいわゆるコストパフォーマンスというのは私はそうだと思いますので、是非皆さんと一緒に新しい江別の市政というものをつくっていきたいなと思いますので、一つご了解していただければ。
なお、そのあとは17日でもまた説明をしますので、以上です。いいでしょうか。
議長(宮澤 義明 君)
ほかに質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって質疑を終結いたします。
以上をもって報告第32号を終結いたします。
散会宣告
議長(宮澤 義明 君)
本日の議事日程は全部終了いたしました。
これをもって散会いたします。
午後0時33分 散会