平成16年第1回江別市議会会議録(第3号)平成16年3月11日 8ページ
6 議事次第の続き
一般質問の続き
議長(宮澤 義明 君)
宮川議員の一般質問に対する答弁を求めます。
市長(小川 公人 君)
宮川議員の一般質問にご答弁を申し上げます。
まず初めに、乳がん検診へのマンモグラフィーの導入についてのご質問でありますが、現在、日本人の死亡要因の第1位は悪性新生物、いわゆるがんとなっており、その中でも30代から60代の女性では乳がんによる死亡率が最も高いと言われております。市町村が行う乳がん検診は厚生労働省の指針に基づき、現在は30歳以上50歳未満では毎年視触診による検診を、それから50歳以上の方においては視触診とマンモグラフィーの併用検診を2年置きに実施することが基本とされているところでありますが、拘束力を持たない指針であることから、各市町村の対応は統一されていないのが現状であります。
そこで、当市における乳がん検診は、これまで30歳以上の女性を対象に、市内8か所の医療機関や対がん協会において視触診の単独検診の方法により実施してきているところであります。ご質問のマンモグラフィーによる検診については、機器が高価なことやスタッフ確保等の課題から、市内医療機関での受入れ態勢が十分整っていないこともあり、その精度の高さは認めつつも、これまでは50歳以上の方への奨励にとどまってきたところであります。
現在、国においてもマンモグラフィー検診の対象年齢引下げなどの検討が行われているところでもありますので、今後、国の動向や市内医療機関での機器等の整備の状況、市民ニーズなどを考慮するとともに、医師会のご意見もお聞きをし、住民検診での実施の可否について研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、母子家庭の就労支援についてお答えを申し上げます。
ご案内のとおり大変厳しい経済情勢の中で、子育てと生計の維持を一人で担わなければならない母子家庭の母の就業面は厳しい環境に置かれております。その対策として子育てなどの生活支援対策、就業支援策、養育費の確保策、経済的支援策といった総合的な自立支援策を実施するために、母子及び寡婦福祉法などの関連法の整備が行われ、さらには平成15年7月に母子家庭の母の就業の支援に関する特別措置法による特別の立法措置が講じられてきたところであります。
その具体的な対応といたしましては、市町村及び市町村関係団体等における非常勤職員の雇入れに際しての配慮、要請及び求人情報の収集と提供などであります。このような状況の中で、市の母子自立支援員は、平成16年2月現在で就労支援の相談は10件受けておりますが、公共職業安定所との連携により求人情報の提供など就業の促進に努めておりますほか、市といたしましても非常勤職員の雇入れに際しての配慮等を行うなど対応してきております。
今後におきましても、母子家庭の母の就業の促進に努めてまいりたいと考えております。
次に、多様な就労形態をサポートする保育の在り方についてでありますが、現在策定中であります次世代育成行動計画では、市民アンケートによるサービス提供の現状やサービス資源の現状などを整理し、さらに地域懇談会による市民意見などを基に、子供や家庭を取り巻く社会環境の改善など、社会全体で子育て支援の取り組みを策定することとされておりますことから、これらの中で検討していきたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、母子生活支援施設についてでありますが、市の母子生活支援施設ひまわりは、昭和46年に建設され、定員18世帯に対し、3月1日現在、8世帯が入居しており、入居者の自立促進に向けて相談、指導等を行っているところであります。
ご質問のありましたこの母子生活支援施設の民間委託につきましては、規制緩和等により多様な利用形態があることは承知しておりますが、国における総合施設化への動きや利用者ニーズの動向、施設の耐用年数等を踏まえながら当該施設の在り方を今後調査研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、銭湯の利活用についてのご質問でありますが、まず月1回では閉じこもり予防にならないのでは、そしてふれあい入浴デーの回数を増やしてはと、こういうご質問でありますが、このふれあい入浴デー事業は、平成8年度から現在の月1回の事業にしたものでありますが、これまでは年1回9月15日の敬老の日を中心に、道の事業にあわせて7日間を銭湯無料開放週間として実施してきた事業であります。
江別市では、閉じこもり予防、介護予防という観点から、福祉サイドでは、このふれあい入浴デーや生きがいデイサービス事業をはじめ、在宅介護支援センターによる介護予防教室の開催、また保健センターを拠点とした事業のほか、住区会館を活用し、保健師やスポーツ指導員の巡回指導により地域における健康教育、健康相談、スポーツ相談など様々な事業を行っております。
さらに、教育サイドでは市民の健康づくりのために市内小中学校の体育館を一般開放しているほか、高齢者健康教室をはじめとする各種スポーツ事業、大会などを展開しており、江別市においては閉じこもり予防、介護予防といった意味では対応可能な多くの事業を展開している状況にあり、現時点ではふれあい入浴デー事業を拡大する計画はありませんことをご理解いただきたいと存じます。
また、銭湯を高齢者の健康推進の拠点施設として利用することにつきましては、議員ご指摘のとおり現在、国においては介護保険事業の抜本的見直しが行われており、本年6月ごろには一定の結論が出されることになっており、この見直しの中で要支援者を含めた一般高齢者の介護予防事業の充実が重点的に検討されていると聞いておりますので、この推移を見守ってまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上であります。
宮川 正子 君
ただいまご答弁いただきまして、ありがとうございました。
2回目の質問をさせていただきます。
まず、マンモグラフィーなんですけれども、視触診によって発見されるしこりのサイズは平均約2.25センチメートルで、マンモグラフィーを使うと乳がんは約5ミリメートルから診断可能となるそうです。目に見えないぐらいのがんの芽が次第に育って1センチメートルになるまで一般に10年かかると言われているそうです。この間に発見できれば早期がんとして乳房温存手術が行えますし、適切に治療すれば再発、転移の心配もありません。乳房も命も救える早期のうちに乳がんを見付けられるよう、マンモグラフィーを住民検診に導入していただけるよう、再度市長のご答弁をよろしくお願いいたします。
続いて、ひとり親家庭の支援についてですが、就労支援相談10件の方はどのような対応をされたのか。また、具体的に就労支援につながった方は何名いらっしゃいますか。また、非常勤職員の雇入れは何名対応されていますか。ひとり親家庭においては子育てと仕事の両立に追われ、毎日生きていくのが精一杯で役所に手続に来るのも仕事の休みを取ってくるという大変な思いをされています。受けられる子育て支援サービスや様々なメニューなどについて情報が行き届かない、よく知らないということも少なくないようです。先日受けた相談の方も児童扶養手当を受けに来たそうですが、できればそのときに母子家庭等への各種制度の情報の一覧などをいただきたかったとのことでした。母子自立支援員の方がいらっしゃることも知らないとのことでした。市の窓口においても努力されていることとは思いますが、児童扶養手当の手続に来られたときに各種制度やサービスに関する情報を一覧などにしてお渡ししてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
また、市としては就労、子育てサービス等の情報提供をどのように対応されていますか。私にはこのような対応が希薄に思えてなりません。再度市長からのご答弁をお願いいたします。
次に、銭湯の利活用についてですが、国の動向を見ながら銭湯を地域の健康増進の発信地として前向きに検討していただくことを強く要望いたします。
以上で2回目の質問と要望を終わります。よろしくお願いいたします。
市長(小川 公人 君)
私から、マンモグラフィーについて再度お答えを申し上げたいと思いますが、ご指摘のとおり必要性、あるいは効果、効用、そのことは決して言下に否定するものではなくて、十分理解しているつもりでありますが、先ほど1回目のご答弁をさせていただきましたとおり、国の今後の年齢引下げも含めて動向、あるいは市内の医師会の関係、その他等々そういう状況も踏まえて、医師会の意向もお聞きしながら今後検討させていただきたいということでご理解をいただければと思っております。
保健福祉部長(宮内清君)
私から、ひとり親家庭の支援の状況につきましてご答弁申し上げたいと思います。
まず、就労支援相談の状況についてでありますが、先ほど市長からご答弁申し上げたとおり母子自立支援員が本年2月現在で10件の相談を受けております。その内容はいずれも自立に向けた就労相談であります。そのうち5件につきましてはハローワークへ求人あっせんを依頼したところであります。しかしながら、現下の厳しい経済状況下での就労は困難なものがありまして、現在まで就労に結び付いたケースはございませんが、今後も引き続きその対応に努めてまいりたいと考えております。
また、今回、市の非常勤の雇用の関係ですが、現在、数名を内定している状況にありますが、まだ決定をしておりませんので公表するに至っていないことをご理解いただきたいと思います。
次に、ひとり親家庭の各種支援制度の窓口等での周知の状況についてでありますが、現在、所管課及び公民館等の窓口カウンターに各種制度を紹介したパンフを置いていることや、適宜広報えべつ等に掲載し、PRに努めてきているところであります。
今後におきましても、相談者が容易に理解できるように、例えば支援制度一覧の資料を用意するほか、さらには相談者のプライバシーにかかわることもありますことから、こうしたことも十分配慮した窓口の対応に努めてまいりたい、このように考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上です。
議長(宮澤 義明 君)
以上をもって宮川議員の一般質問を終結いたします。
この際、当職よりお諮りいたします。
議事の都合により、明12日は休会といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
ご異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
散会宣告
議長(宮澤 義明 君)
本日の議事日程は全部終了いたしました。
これをもって散会いたします。
午後0時16分 散会