ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
セラミックアートセンター フェイスブック
トップページ > 江別市セラミックアートセンター > 展覧会 > 2024年度の展覧会 > 卒寿記念 人間国宝 鈴木藏の志野展

卒寿記念 人間国宝 鈴木藏の志野展

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年5月22日更新

市制施行70周年・セラミックアートセンター開館30周年記念展
卒寿記念 人間国宝 鈴木藏の志野展
鈴木藏展ポスター

展示期間・観覧時間

 令和6年6月15日(土曜日)~令和6年7月28日(日曜日)

 9時30分~17時(最終入場は16時30分)

休館日

 7月15日(月・祝)を除く毎週月曜日、7月16日(火曜日)

場 所

 セラミックアートセンター 1階 北のやきもの展示室

観覧料

 一般800円(600円) 高大生500円(400円)

 ※( )内は20名以上の団体
 ※中学生以下、身障者手帳受給者は無料

主催

 江別市、江別市教育委員会、NHKエンタープライズ北海道

協力

 日本工芸会東日本支部北海道研究会、武者小路千家北海道官休会

展覧会について

 日本を代表する陶芸家、鈴木藏(1934- )。荒川豊蔵(1894-1985)に続き二人目の「志野」における重要無形文化財保持者(人間国宝)です。

 鈴木藏は岐阜県土岐市に生まれ、多治見市市之倉町の丸幸陶苑(まるこうとうえん)に勤務する父の助手として働く中で、本格的にやきものづくりの道へと進むことになります。1966年31歳で独立し、薪窯でしか焼けないとされていた「志野」にガス窯で挑戦し、自然への畏敬の念を重んじ、伝統を大切にした中から独自の作陶スタイルを確立していきます。そして、作品を作るなら「新しくて、力強いもの」という姿勢を崩さず今日まで取り組んできました。

 本展では、2024年の今年、卒寿を迎えるのを機に、初期から最新作までの作品を一堂に展示します。

 古典を大切にしながらも、鈴木藏の美意識を映し出した独自性に富んだ作品を展示することで、鈴木藏の軌跡と“今”をご紹介します。

 なお、本展は国立工芸館を皮切りに、江別市、東根市美術館(8月~10月)、富山県水墨美術館(11月~25年1月)、岐阜県現代陶芸美術館(25年3月~6月)の全国5会場を巡回する展覧会で、北海道では江別市のみで開催されるばかりでなく、鈴木藏氏の作品が一堂に展示されるのは道内初のことです。

​​鈴木藏(すずき おさむ 1934- )

 1994年、59歳で重要無形文化財「志野」の保持者に認定され、現役陶芸家として最長の人間国宝です。

 「伝統ということについて、物をつくる側から言えば、革新しかありえない。つまり、革新の中から生まれたものが、伝統となっていく」 (鈴木藏氏の言葉から)

 焼成による偶然を待つのではなく、確かな意志を持った中で「志野」を制作し、とくに造形に独自性を持つ作品をつくり出し、作陶に向き合い続けています。

鈴木藏氏近影
鈴木藏氏近影

​​出展作品(一部)

作品1
志埜大皿 1991年 国立工芸館蔵​
作品2
志野茶碗 2013年 国立工芸館蔵​
作品3
​鈴木藏 志野陶塑 2018年
作品4
鈴木藏 志野茶碗 2023年​
作品5
鈴木藏 志野湯呑 1990 阿含宗本山蔵 
鈴木藏 志野陶瓶(つる制作 池田潔) 1990 阿含宗本山

​​「志野」とは

​ 「志野は日本で生まれた独特の創作であり、日本人の感性、美意識といった最も基本的なすべてが凝縮されている。」(鈴木藏氏の言葉から)

 「志野」は日本陶磁の歴史において初めての白いやきものであると共に、初めて筆を使って絵付を施したやきものです。16世紀後半の桃山時代にその多くが美濃*で焼成されました。

 「志野」の技法は追求され続け、長石釉(ちょうせきゆう)のみの「無地志野」、下絵付による鉄絵が施された「絵志野」、鉄化粧を掛けてその色合いの変化による「鼠志野」や「紅志野」、「赤志野」、二種類の土を混ぜ合わせた「練上(ねりあげ)志野」などがあります。

 暖かみを感じる白色の釉薬に、焼成によって生まれるほのかな赤みの「緋色」と、「ゆず肌」と呼ばれる表面に現れるピンホールが見どころです。

*美濃とは、美濃焼を生産した岐阜県の南東部、東濃地方を指します。

関連事業

​講演会「志野の造形美ー人間国宝 鈴木藏の作品世界とその魅力ー」

 〇日 時 令和6年6月15日(土曜日) 13時30分から15時
 〇内 容 志野焼の歴史や特徴などを踏まえ、伝統と革新が織りなす鈴木藏氏の志野の魅力についてお話いただきます。
 〇講 師 国立工芸館 館長 唐澤 昌宏 氏
 〇会 場 セラミックアートセンター 2階 研修室
 〇定 員 50名
 〇料 金 無料
 〇申し込み 6月1日(土曜日)から電話(011-385-1004)またはセンター窓口にて直接。

志野を愛でる 茶席

 〇日 時 (1)令和6年6月16日(日曜日)10時30分から15時
      (2)令和6年7月14日(日曜日)10時30分から15時
 〇内 容 志野焼の茶碗で茶の湯を楽しみます。
 〇協 力 武者小路千家北海道官休会
 〇会 場 セラミックアートセンター 1階 コンコース
 〇定 員 1日70名
 〇席 料 800円(企画展を観覧する際は別途料金発生)

金継体験~~よみがえれ!金継チャレンジ教室~ ※受付終了

 〇日 時 令和6年6月22日(土曜日)10時から16時
 〇内 容 合成漆を使い、欠けた器や割れた器の簡単な修復方法を学びます。修復した器は乾燥後お渡しします。
      ※本漆を使用する修復方法ではありませんので、食器など食品に触れるものはおすすめいたしません。
       また、大きく欠損・複雑な割れは修復できません。詳しくはお問い合わせ下さい。

 〇会 場 セラミックアートセンター 1階 教室工房
 〇定 員 8名
 〇料 金 1,500円
 〇持ち物 欠けた器、割れた器
 〇申し込み ※受付終了 
       6月8日(土曜日)から電話(011-385-1004)またはセンター窓口にて直接。

陶芸ワークショップ「鼠志野茶碗 峰紅葉写しを作ろう」

 〇日 時 (1)令和6年7月13日(土曜日)10時から15時
​      (2)令和6年7月20日(土曜日)10時から15時
      ※両日参加可能な方
 〇内 容 峰の紅葉の写しを制作することによって、志野焼・志野茶碗への理解を深めます。
 〇講 師 日本工芸会東日本支部北海道研究会
      代表 北川 智浩 氏
 〇会 場 セラミックアートセンター 1階 教室工房
 〇定 員 10名
 〇対 象 高校生以上
 〇料 金 1,500円
 〇申し込み 6月29日(土曜日)から電話(011-385-1004)またはセンター窓口にて直接。