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予算決算常任委員会 令和2年10月29日(木)

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年7月8日更新

(開会前)

※ 日程確認

(開 会)

委員長(三角君):ただいまより、予算決算常任委員会を開会いたします。(9:58)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、次第に記載のとおり理事者質疑を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
暫時休憩いたします。(9:58)

委員長(三角君):委員会を再開いたします。(9:59)
1付託案件の審査、(1)認定第4号 令和元年度江別市一般会計歳入歳出決算を認定に付することについてを議題といたします。
これより、理事者質疑を行います。
それでは、初めに、アの一般会計から病院事業会計に対する支援の考え方について、岡委員より質疑願います。

岡君:近年、委員会での理事者質疑が多くなっていますけれども、議会とのコミュニケーションをしっかりととっていただくという意味で、市長にもこうした形で積極的に委員会に出席いただき、御説明いただきたいと思っています。
先日の担当部局との質疑でも一定程度の確認をした部分ではございますけれども、若干細かい部分になりますが、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申の認識について確認させていただきます。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申では、公費負担について、明確な基準に基づいて定めた一定額を上限とするという記載があります。この記載内容が何を言っているかということの認識でございます。現状でも、当初予算では、ほぼ14億円になりますが、繰入金内訳調書という形で、明細が出ています。現状の当初予算での繰り入れである、およそ14億円分については、既にこの明確な基準に基づいて定められた一定額になっているという御認識なのか、それとも、何かさらなる明確な基準があるのかについて、まずはお伺いします。

市長:繰り入れ基準に対する考え方という御質疑かと思いますけれども、地方公営企業法と総務省の通知に基づきまして、繰り出し基準が決められております。市としては、それをもとに繰り出しをしています。
そのほかに、これは市立病院との約束事になりますけれども、不採算医療、さらには、地域で特に必要な医療を当初予算の中で約束していただいて、その約束のもとに市の一般会計からの繰り出しを行っております。
それ以外のところでは、多分、赤字補塡という意味合いのお話ではないかと思いますが、そういう意味での繰り出しはしておりません。その考え方のもとに、これまでも実施しておりましたし、今後も進めていくべきと考えております。

岡君:そのような基準で、これまでも明確な基準に基づいていたし、今後も基づいていくという御答弁かと思います。
ただ、いわゆる総務省基準と言われるものとは若干のずれが生じていることも確かでございまして、この明確な基準となると、誰が見てもわかりやすいのは総務省基準ではないかと思います。これも鉛筆をなめる部分が若干あるとは伺っておりますけれども、総務省基準は決算統計でも数字としてしっかりと出てくるわけでございまして、明確な基準というと、一つの目安になるのではないかと考えますが、その辺のお考えはいかがでしょうか。

市長:総務省基準の中でも、地域においての特色を持った対応と、地域で特にお願いしなければならないような医療については、病院事業会計と一般会計の間で協議のもとに繰り出しできる規定になっておりますので、そのもとに、約束に基づいて実施しております。今後においても、そのような考え方で実施してまいりたいと考えております。

岡君:そこの考え方については理解いたしました。
次に、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申には、過去に生じた病院事業会計の資金不足について、一般会計が適切に支援を行うべきという文言がございます。
ここで、過去に生じた資金不足の意味合いですけれども、先日、担当部局からは、令和元年度末、13億円を入れる前の時点の一時借入金27億円分が過去に生じた資金不足であるという答弁をいただいたと理解しております。市長としても、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申に書かれている、過去に生じた資金不足というのは、27億円を意味しているという認識でよろしいか、改めてお伺いします。

市長:平成27年度以降、3回に分けて貸し付けしております。平成27年度の貸付金につきましては、もう既に3年間で返済していますけれども、平成27年度以降に貸し付けした償還額の返済と理解しております。

岡君:そうなると、平成27年度から令和元年度までに一般会計から貸し付けた金額でまだ償還が残っているものが、ここに記載されている過去に生じた資金不足の意味合いであると捉えられているということですか。

市長:そのとおりでございます。

岡君:今、すぐに計算できませんけれども、要するに、一般会計からの貸し付けで残っている分ですので、25億円程度という理解かと思います。
若干、先日の担当部局の答弁と違っているところがありますので、改めて確認させていただきます。
それであれば、二十数億円という言い方をしておきます。過去に一般会計から貸し付けている分は、令和元年度の13億円の貸し付けによって、既に適切に支援を終えているというか、過去に生じた資金不足については、令和元年度の貸し付けをもって適切に支援を行ったという理解でよろしいでしょうか。
何を言いたいかというと、担当部局との質疑では、27億円のうち、13億円との差額の14億円については、検討事項であるという話もありました。今の話では、そうではなくて、既に二十数億円を貸し付けているので、それをもって、過去に生じた資金不足については、令和元年度の時点で適切に支援が終了しているという御認識でいるのか、お伺いします。

委員長(三角君):暫時休憩いたします。(10:08)

※ 休憩中に、答弁調整を行う。

委員長(三角君):委員会を再開いたします。(10:08)

市長:ただいまの質疑でございますけれども、私どもの整理がついていないことについて、申しわけなかったと思います。
令和元年度の運転資金不足の対応につきましては、27億円の資金手当てとして行った令和元年度の13億円の貸し付けと、次年度の繰出金10億円でございまして、令和5年度に単年度収支均衡が図られるとしても、不良債務として残るという考えです。
その手当てをどうするかということでございますが、今後どの程度の支援といいましょうか、対応が可能か、検討していきたいと思っております。

岡君:よくわからない部分ですので、改めて質疑いたします。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申が言っております、過去に生じた資金不足というのは何を意味しているのですか。今、二つの御答弁がありまして、昨日の担当部局の答弁ですと、令和元年度時点の一時借入額は27億円でした。先ほどの市長の答弁ですと、金額はほぼ同じになるかと思いますが、意味合いとしては、令和元年度までに一般会計から貸し付けている二十数億円が資金不足の意味であると御答弁いただきました。改めて、この過去に生じた資金不足というのはどの部分を指しているのか、お伺いします。

委員長(三角君):暫時休憩いたします。(10:11)

※ 休憩中に、答弁調整を行う。

委員長(三角君):委員会を再開いたします。(10:12)

市長:御質疑の27億円の資金手当てに関連しまして、令和元年度の13億円の貸し付けと、次年度の繰出金10億円で賄っているということは御理解いただけたかと思いますけれども、それをどのような形で返済していくかということです。

委員長(三角君):暫時休憩いたします。(10:13)

※ 休憩中に、答弁調整を行う。

委員長(三角君):委員会を再開いたします。(10:14)

市長:それは、先ほど申し上げた不良債務の解消のための支援でございます。そのための対応ということで、お答えしたつもりでございます。

岡君:それでは、やはり一般会計から貸し付けている分が過去に生じた資金不足に当たるという意味として受け取りましたので、そのように理解させていただきます。
細かくて大変申しわけありませんが、どこまでができて、どこまでができていないかを確認させていただきたいという趣旨ですので、御理解いただければと思います。
過去に生じた資金不足は適切に支援を行うべきということで、今お話しされたように、13億円分については、令和元年度の補正予算で適切に支援を行い、残りの14億円分についても、当初予算というか、年度当初に病院事業会計に繰り出すことによって、病院事業会計で資金繰りに問題が生じないようになっておりました。今もなっていますという意味で、この過去に生じた資金不足の適切な支援については、既に終わった話であり、それは今も適切に行っていると理解しているのですけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。

市長:市の資金の支援としては令和元年度でもう終了済みではないかという御質疑でございますけれども、令和5年度以降になりますが、単年度収支が均衡しても不良負債は残る形になろうかと思います。その手当てにつきまして、どの程度の支援が必要かどうかは、今後の検討課題であると思っております。

岡君:要するに、令和元年度までに生じた資金不足の金額というのは、令和5年度以降にも不良債務として残るということで、そのとおりだと思います。それについて、さらにどういう支援をするかということについては、現状でも課題として残っているという御答弁かと思います。いい、悪いの判断はさておき、その点については理解いたしました。
ただ、仮に14億円を年度当初に繰り出すといたしますと、これまでもその14億円で運営していますので、きっちりと再建する限りにおいては、問題は生じないと理解しております。
それでは、引き続き、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申に対する御認識ですけれども、今度は集中改革期間中の話でございまして、集中改革期間で一時的な資金不足を生じることが想定されるため、一般会計からも適切な支援を行う必要があると、一部省略していますが、そういう記載がございます。この部分が意味している内容ですけれども、これは金額の意味合いとしては、先ほどの13億円と14億円に上乗せしてくる金額分というのが集中改革期間の資金不足の意味であると捉えていますが、市長もこういう御認識でよろしいのか、お伺いします。

市長:集中改革期間中の資金不足でございますけれども、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の中で市立病院の経営再建に向けたロードマップについて協議いただいた際に、集中改革期間中に、どうしても資金不足が生ずる可能性があるということで、まだ執行しておりませんが、初年度は2億6,000万円の貸し付けをする予定になっております。
そのほか、ある意味では、償還猶予で支援をする形になっておりまして、そのもとに3年間で経営の収支均衡を図るという内容の市立病院の経営再建に向けたロードマップになっております。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会では、その期間中に出た事業につきましても、支援を行いますけれども、今回、私どもが江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会にお願いした検討の内容は、これまでの市立病院の経営のあり方と予算執行の仕組みを変えていただきたいということでございます。これまでは、かかる経費があって、それで収入を見込む、これは市町村の予算編成と全く同じやり方でありましたけれども、企業会計でございますので、その年度の収益を予想してもらい、その収益に基づいて経費を計算しております。その結果、体制をつくるのにどうしても3年間ぐらいかかるであろうというのが、市立病院の経営再建に向けたロードマップの集中改革期間になります。その期間中において、対応しなければならない、また、どうしても体制を改革するために変えなければならない、そういう予算を今回計上したところでございます。
したがいまして、資金不足が生じた場合は、今回設置いたします江別市立病院経営評価委員会と改めて相談していきたいと思っております。最初から支援するという考えで進めているものではございません。江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からはそういう意見をいただきましたけれども、支援をなくして対応できるような努力をしていただくということでございます。

岡君:これからの話にも絡みますけれども、基本的には現段階において、今お話しいただいたように、令和2年度当初予算で2億6,000万円を支援するということです。償還猶予をしたという現時点においては、その2億6,000万円を最後の支援として頑張っていただいています。給与削減分は、またこれとは違う意味合いとして繰り出すということかと思います。ですので、今お話しいただいたように、集中改革期間での適切な支援というのも、令和2年度の当初の2億6,000万円をもって終わっているというのが今時点での御認識であるという理解でよろしいでしょうか。

市長:ことしの当初予算でお約束していることでございますので、そのとおりだと認識しています。

岡君:今後になりますけれども、先ほど市長がおっしゃっていたように、今年度から頑張っていただいているのは、そのとおりかと思いますし、当然うまくいくことを期待しております。ただ、やはり過去の決算を振り返ると、またどこかで資金不足が生じる可能性を頭の中で想定しておかなければいけないというのは、リスク管理としてあると思います。さらなる資金不足が生じた場合の支援の考え方であるプランAがなかなかうまくいかない場合のプランBという考えが現時点であるのか、お伺いします。

市長:市立病院は、設置して70年たっております。これまでの間、さまざまな経営危機がございまして、その都度、再建してまいりました。
こういうことを二度と繰り返さないための体制ということで、今回、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会で検討、議論をしていただきました。その議論の内容は、先ほど申し上げたように、これまでの経営のあり方を歳出から考えることではなくて収入から考えていくことでございます。今回、収入から考えた初めての予算でございます。3年間で収支均衡を図ろうということで対応しておりますが、どうしても3年間では、初年度、次年度にはかなり難しいところがいろいろ出てくる可能性があるということで、先ほど申し上げた償還猶予、さらには、2億6,000万円の初年度分の経費を計上しております。まず、その中で経営していただいて、再建していただくことが必要だと思っております。
その後において、資金不足が出た際には、先ほど申し上げた江別市立病院経営評価委員会に相談して対応していきたいと思っておりますが、今回は新型コロナウイルス感染症の問題がございます。ことし1月からの新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、公立病院では、入院、さらには、外来の抑制がございまして、収入が大幅に減っている状況でございます。
現在、国におきましては、その対応として公立病院に関連する支援のあり方が検討されております。市といたしましても、そういう国の動向、今後の診療の動き、そして、現在も医師確保に努めておりまして、医師確保の状況、さらには、診療体制を少し変えておりまして、診療収入につながる仕組みを今実施しておりますので、その状況を見て、先ほど申し上げた江別市立病院経営評価委員会に相談しながら今後のあり方について対応していきたいと思っております。
現在、新年度が始まりまして、6カ月間の収益見込みがありましたけれども、先ほど申し上げたとおり、新型コロナウイルス感染症の影響がありまして収益は減少しております。その減少している状況は、先ほど申し上げたように国に相談しながら、また、全体としましては、今後の収入状況を江別市立病院経営評価委員会に相談して対応する必要があろうと思っております。現時点で、何があるか、今後どうするかにつきまして、お伝えすることは非常に難しいと思っております。

岡君:江別市立病院経営評価委員会に相談するという御答弁と理解いたしました。
話としてはわからなくはないですけれども、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申、もしくは、過去の評価委員会等での議論等を考えると、単に一般会計に適切な支援をお願いしたいという話になる可能性もございます。
私としては、次に追加支援を求められた時点で、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申による経営再建は破綻すると認識しています。市長としては、あくまで江別市立病院経営評価委員会と相談するというスタンスなのでしょうか。要するに、次にさらなる支援を求められた場合は、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申により江別市立病院経営評価委員会を設置したこと自体がもう破綻していると、私は認識していますけれども、その点の御認識はいかがでしょうか。

市長:今後のさらなる支援の考え方でございますけれども、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会は、先ほど申し上げたとおり、これまでの検討委員会と全く違った観点で検討をお願いしております。集中改革期間中にどれだけ改善ができたのか、さらには、改善した結果、何が足りないのかを検証しながら次の対策を打っていく考え方で進めているものでございます。そのため、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からは、外部評価委員会を設置しようということで江別市立病院経営評価委員会を設置いたしました。そのような市を挙げて対応をお願いしたところの思い、または、その制度は非常に重たいと思っております。
それ以前に、こういう状況になったら、江別市立病院経営評価委員会とは別に、何がしか考える必要があるのではないかというお話かと思います。我々は庁内での議論はいたしますけれども、公のところで、現在お願いしている江別市立病院経営評価委員会に相談せずして、別のところにお願いをするとは言うべきではないと思っております。私どもは、やはり、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会から非常に重たい意見をいただき、そして、江別市立病院経営評価委員会を設置してそこから意見をいただいて対応すると約束しておりますので、まずは江別市立病院経営評価委員会にお願いして、その後でどう対応していくのか、市として何が対応できるのかを検討していきたいと思っております。

岡君:これまでの評価委員会とは違うというお話がありまして、私としても期待したいところです。ただ、まだ1回しか開かれていないと思いますが、第1回江別市立病院経営評価委員会の議事録を拝見する限りでは、収益の減少に対する認識の考え方が非常に甘いと言わざるを得ない発言が委員からされておりまして、私としては非常に危惧しているところです。
私は、今後、江別市立病院経営評価委員会から追加支援を求められる可能性は重々あると認識しています。江別市立病院経営評価委員会があるのに、表立って何かしらと言えないというのは十分理解をするところではございますが、改めて、庁内議論というものも、プランBというか、不測の事態に備えて御検討いただきたいことを申し上げて、この点について、私からは終了させていただきます。

委員長(三角君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。(なし)
次に、イの病院事業会計に対する支援による市民サービスへの影響について、岡委員より質疑願います。

岡君:病院事業会計への繰り出し、貸し付けによって、一般会計の通常の事業や市民サービスに影響が出てきているのではないかと各所から危惧されているところでございます。
まず、広い意味で、貸し付けではなくて、14億円の繰り出しの話で、もちろん、過去にも基準に基づいた繰り出しは市立病院の経営のために重要であって、その部分については、議会としてもしっかりと認めるといったことで、それ自体を殊さら問題にしたいという意図ではありません。
ただ、現実問題として、病院事業会計への14億円の繰り出しは、広い意味で市の事業全体において、他の事業に影響を与えていることは、どうしても言えると思います。それが直ちに悪いと言っているわけではなくて、他の事業への影響という意味では当然あることは理解されると思うのですけれども、その点の御認識はいかがでしょうか。

市長:一般会計から病院事業会計への14億円の繰り出しでございますけれども、当然、14億円をもって市民医療が確保されております。市では、内科、小児科、産婦人科、整形外科など、市民にとって必要な医療が提供されておりますので、それは必要なものだと理解しております。
その上で、14億円の繰り出しがなければ、他の事業ができるのではないかという話であれば、それは単純計算しましても、その14億円でほかの事業ができるわけですから、そういう形のお答えはできるかと思いますけれども、そういうことではないと考えております。当然、市民の医療を守るための必要な経費ですから、それ全体を捉えて必要なものと考えております。したがって、その14億円を除いた範疇で、繰り出しする金額を除いた範疇で、他の政策を考えるべきだと考えております。

岡君:それは十分理解するところでございますが、我々は、ある意味、他の事業よりも市立病院においての医療の確保を優先しているという言い方もできると思います。そのために必要な費用であるという御認識でよろしいでしょうか。

市長:市立病院の立場という質疑かと思いますけれども、当然、市立病院も政策に基づいて運営しております。地域、市民の医療と健康を守るという観点で実施しておりますので、当然、政策としての位置づけとして一般会計から病院事業会計に繰り出していることになります。

岡君:ほかの事業と同じように、さまざまな事業がある中で、医療という政策を我々は選んでおり、そこに現時点で14億円がかかっていると思います。それ自体については、ここではこれ以上は質疑しないことにします。
次に、貸し付けによる影響です。
令和元年度でも13億円となったわけですけれども、今度は非常に狭い意味での影響が令和元年度に限ってあったか、という話でございます。この狭い意味というのは、例えば、令和元年度当初予算なり補正予算で予定していた事業が、病院事業会計への貸し付けが行われたことによって実施が中止される、もしくは、途中で予算の執行をやめる事態になるというような、非常に狭い意味においては、影響はなかったと言えるかと思いますけれども、この点の御認識についてはいかがでしょうか。

市長:病院事業会計を支援することによって市民サービスに影響が出ているのではないかという質疑かと思います。
先ほどもお答えしましたが、市立病院の経営支援として、一般会計からこれまでも貸し付けの原資に基金を活用して経営安定を図ってきたところでございます。貸し付けそのものは最終的には返済されるという考えはございますが、基金を活用しておりますので、基金が減少していくというのは事実でございます。予算編成におきましても、これも以前に答弁しておりますけれども、自由度、さらには、柔軟性が失われつつあると考えております。
そのような中で、予算編成におきましては、行財政改革を常にお願いしておりまして、精査によって選択と集中を行っています。その際にも、市民サービスに影響がない形で配慮するよう指示しているところでございます。令和元年度決算におきましても、私どもも個別の事業をさまざまな形でチェックと評価をしながら進めてきておりますけれども、全体としましては、市民サービスが低下する、もしくは、市民サービスに影響することにはなっていないと理解しております。

岡君:狭い意味ではそういうことかと思いますが、今、市長から御答弁いただいた財政調整基金が減っているという広い意味においては、自由度、柔軟性が失われています。例えば、少し前に終わっていますけれども、ここ10年ぐらい、学校の耐震化事業は、特に東日本大震災以降に急ピッチで進めなければいけないということで、市長もこの事業にしっかりと予算を手当てしていただきました。過去の事例から言うと、比較的積み立ててあった財政調整基金を使えたこともございます。
しかし、財政調整基金がここまで減ってきていることを考えると、広い意味では、先ほど市長がおっしゃったように、自由度、柔軟性が失われていて、将来にわたっての予算編成や事業の可能性の幅を狭めていることが言えると思いますけれども、その点の御認識はいかがでしょうか。

市長:財政に関連する基金でございますけれども、目的が決まっておりまして、自由度や柔軟性が失われているという答弁をいたしましたが、金額が少なくなれば、そういう状況が出てくると考えております。先ほど申し上げた基金、減債基金や財政調整基金などがふだん使われる基金ですけれども、それは東日本大震災という災害があり、または、そういう事業で必要になったときに使う経費でございますので、それは有効に活用していく必要があろうと思っております。
そのために、どの程度確保しておけばよろしいかが、先ほど言った自由度の問題になろうかと思います。市といたしましては、やはり自由度や柔軟性が確保できるように、一般的に基準はございませんが、市の標準的な財政規模を考えまして、引き続き確保に努めてまいりたいと考えております。

岡君:それ自体は理解するのですけれども、近年の財政調整基金の減り方を見ると、その金額が少なくなれば、自由度、柔軟性が失われる状況で、令和元年度決算を見る限り、私はそういう状況に陥ってしまっていると認識しています。市長は、令和元年度決算を見ても、まだ残高に余裕があって、自由度、柔軟性は失われていないという御認識なのか、その点をお伺いします。

市長:財政に関連する柔軟性ということでございますけれども、過去の基金の状況から申し上げますと、平成28年度以降、大幅に減っております。このことは、市の財政といいましょうか、事業の実施の状況がございまして、先ほど委員からもお話がありましたけれども、学校の耐震化、さらには消費税の問題等もございまして、さまざまな対応で使われた経費がございますが、それ以降、徐々に減ってきております。
また、病院事業会計への貸し付けにも使用しておりますので、そういう意味でも減ってきております。
一般的に、必要額というのは標準財政規模の10%程度と言われております。市といたしましては、その10%程度を確保する努力をこれからもしていかなければならないと思っています。その中で、財政に関連する基金として使える金額でございますけれども、財政調整基金はもちろん活用できますが、減債基金、また、さらには基本財産基金などがございます。市といたしましては、現在、全体で20億円ぐらい用意されているところでございます。
一般的に5%を切りますと非常に問題があると言われておりますけれども、今のところ、そういう状況ではございませんので、全く問題はないとは言い切れませんが、現在、危険といいましょうか、問題が生ずる数字ではないと思っております。

岡君:問題があるかないかでいうと、問題があるとまでは言えません。全く問題がないとは言わないけれども、問題があるとまでは言えないという言い方であれば、そうとも言えるかもしれません。
私の質疑は、令和元年度決算時点で、先ほど市長がお話しされた財政の自由度、柔軟性が失われている状況になっているのか、どうかを伺っています。財政の自由度、柔軟性が失われている状況になっていないというお答えなのかもしれませんけれども、私としては、答弁がわかりにくかったところがありますので、財政の自由度、柔軟性の観点からは、問題があるかないかを含め、どのように考えられているのか、改めてお伺いします。

市長:財政の自由度のお話でございますが、財政調整基金が年々減少している状況は、予算編成、さらには、予算執行において、自由度や柔軟性が徐々に失われつつある、またはだんだん失われていくという意味合いでございます。現状ではどうかということになりますと、自由度、さらには、柔軟性が失われている状況ではないというふうに判断をしております。

岡君:失われつつある状況ではあるけれども、失われている状況ではないと御認識されていると認識させていただきました。
先ほどの御答弁でも、今後、何があるかなかなか難しいということで、追加の支援も御相談ということなので、仮定の話になりますけれども、さらに財政調整基金、基本財産基金を使ってしまって、それもなくなってしまった場合、先日の担当部局との質疑ですと、財政調整基金、基本財産基金以外の基金の活用、もしくは、当初予算編成時点での事業費の検討といったことも必要になってくるというお話がございました。
今後、財政調整基金などが枯渇して、ほかの手法をとらなければいけなくなった場合には、より直接的な市民サービスへの影響が出る事態になると認識しています。それを行うかどうかという意味ではなくて、そういう状況になった場合には、市民サービスに直接的な影響が出ると私は理解しているのですが、その理解でよろしいか、お伺いします。

市長:財政調整基金の役割は何かといいますと、災害、さらには、何か事故、そして、事業として実施しなければならないときの、年度をまたいでの事業執行に対する事業費でございます。したがいまして、これまで収入が上がり、または、交付税や市民税等の収入があるわけでございますから、その範疇で必要な事業を実施していかなければならないと思います。
したがいまして、私は、基金がなくなっても全てができなくなるという形にならないと思っておりますし、ましてや、そうならないように今努力しており、そのように対応させていただきたいと思っております。

岡君:御答弁の内容は理解いたしました。
そうすると、そのような事態にもならないし、結果として、市民サービスに直接影響が出る事態にはならないと市長は御認識されているという理解でよろしいでしょうか。

市長:ならないではなくて、させないということで、御理解いただきたいと思います。

岡君:その点については理解いたしましたけれども、令和2年度時点で一定程度影響が出ているのではないかと考えられることもありますので、それは令和2年度決算で審査させていただければと思っております。
最後に、先ほどの質疑と若干重複するところもございますけれども、そうさせないように対応していくという、ある意味強いお言葉をいただきました。そうなると、やはり江別市立病院経営評価委員会から追加支援の相談を求められた場合にも、単に今までのような形で支援するものではないだろうと推察できます。要するに、プランBといいますか、うまくいかなかった場合に、どのように考えるかということで、今のお話ですと、過去の対応とは違う形で、財政調整基金をなくならせない、そうさせないように対応いただけると推察するのですけれども、その辺、何かお考えがありましたら、改めてお伺いします。

市長:先ほどお答えしたとおりでございまして、基本は、これまで何度も繰り返している経営の問題といいますのは、歳出が決まりましたら、その歳出に対して歳入を見込むスタイルをとっておりました。したがいまして、ある意味では、過大に患者数、病床利用率を伸ばすことで収入をふやす、そのような形で経営していたのがこれまででございます。
今回は、現在できる可能な範疇での対応で歳出を決めるということでございます。先ほど委員が申し上げられた、これまでのような形で赤字が出てくるものではありません。しかしながら、助走期間が必要ですので、助走期間の支援をお願いしているところでございます。したがいまして、さらなる支援については、現状では考えていないところでございます。
しかし、今後、先ほど申し上げた新型コロナウイルス感染症の影響等もございますので、これは総務省と相談しておりますけれども、そういう対応も含めて、今後のあり方を含めて、江別市立病院経営評価委員会と相談していきたいと思っております。

岡君:現状では、さらなる支援は考えていないということを改めて確認させていただきました。
令和2年度以降の予算編成について、再三再四、市長から御答弁いただいておりまして、そのようになっていることを期待するものではありますけれども、それにつきましては、令和2年度の推移等をしっかりと拝見させていただきまして、今後の予算や決算を審査させていただければと思います。

委員長(三角君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。

本間君:私から簡潔に幾つかお伺いさせていただきます。
先ほどの御答弁の中で、14億円の一般会計からの繰り出しに関しては、市民医療を守るための政策の一つであって、あくまでも他の事業、政策と横並びで、金額の大小はありますけれども、決して病院事業を優先しているわけではなく、政策の一つであるというお話だったと思います。改めて確認しますが、その認識でよろしいでしょうか。

市長:病院事業の政策の順位でございますが、政策順位が何番というわけではございませんけれども、重要な政策の一つで、守らなければならない市民医療として繰り出しているということでございます。

本間君:今回の決算審査の質疑を聞いていて、担当部局の皆さんは、大変御苦労されながら、限られた予算の中で最大限の効果を発揮していただいている事業が数多く見受けられたと思っております。
ただ、その中で一つ例を挙げると、観光振興の部分など、やはり市長も市政執行方針に目玉として上げていながら、事業費としては残念ながら縮小傾向にあったり、市長が市政執行方針に上げていただいた事業に対して、担当部局がしっかりと予算を持って発揮できない事業というのも見受けられました。そして、担当部局からも財政的な問題という答弁も幾つか見受けられました。やはり、病院事業がそのほかに与える影響が市職員の皆さんの間にも十分出てきていると考えています。
先ほど市長も述べられた、あくまでも優先順位ということではなくて、大事なものの一つということはわかりますけれども、市職員の皆さんはどうしても市立病院に予算を取られていて自分たちの事業を行いたいようにできないといいますか、遠慮している部分が市職員の皆さんに浸透していると思っているのですが、市長は、そのあたりをいかが御認識されていますでしょうか。

市長:市立病院の経営問題と市職員の認識ということでございます。
再三再四、さまざまなところで、市全体の財政問題、さらには、それを取り巻く市立病院の問題について市職員に話をしてきております。一部には、情報が足りないのではないかという話もございましたけれども、その御指摘もいただきながら、今、市立病院も、さらには、私どもも、市立病院の問題を捉えて、市職員または市民に少しでも多く話をしております。
その中で、限られた予算でございますので、各部局でさまざまな思いがあろうと思います。その思いを、全体の中で優先して、ことしはこれに着目してこれを実施していこうという政策がございますので、その政策の中で優先順位を決めて実施しております。したがいまして、各部局が全部を予定どおりできることではございません。当然、そのときのタイムリーな事業、さらには、やらなければならない事業、そして、現状を見て、これは将来にかかわるけれども、今投資しなければならない事業、それはよく議論し、選んだ上で政策を実施しております。
したがいまして、各部局としては行いたい事業はたくさんあると思います。それに応えられていないという事実はございますけれども、市職員はそのことも重々承知の上で予算編成に当たっていると思います。

本間君:市職員の皆さんは、そういった御苦労があるみたいで、今回の決算審査を通じて、この私でさえ、厳しい質疑を遠慮して、少し配慮したといいますか、その辺を十分理解した上で質疑させていただいていますから、これも一つの影響なのかと思っています。
そのあたりは、引き続き大変厳しい状況ではありますし、病院事業が市民医療を守る大切な政策の一つであることは十分わかりますけれども、やはり繰り出し等は最大限少なくしていただいて、何とかほかの事業を今まで以上にしっかりと遂行できるように御尽力いただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。

委員長(三角君):関連で質疑ございませんか。

吉本君:最初のアのところでも出てきましたけれども、病院事業会計の歳出・歳入の考え方を変えたというお話でした。歳出から歳入を見込むのではなくて、歳入から歳出を見込むという考え方で、赤字幅が本当にかなり縮小されるだろうと思います。
それでは、このお考えは、当然、今回の計画の中にも具体的に反映されていると思いますけれども、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申に基づいて、あのような内容になったのでしょうか。答申では、ベッド数や人員を減らし、全体としてはかなり縮小するという流れになっていると思っています。そのところは、そのようなお考えがベースにあって、具体的に経営を再建していこうという道筋だったのかとお話を伺って思いました。その辺の確認をお願いいたします。

委員長(三角君):今、イの病院事業会計に対する支援による市民サービスへの影響についての質疑を行っていますが、その関連の質疑でしょうか。

吉本君:イの病院事業会計に対する支援による市民サービスへの影響について、岡委員との質疑の中でも、歳入・歳出を逆にするという話がありましたので、関連でお伺いしました。

市長:吉本委員の御質疑の歳入・歳出の考え方でございます。
今回、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からは、このような方式に変えて予算計上をすべきであるという答申ではございません。私どもが市立病院の経営再建に向けたロードマップを策定するに当たって、これまでは歳出があって、それから歳入を見込む形でありましたけれども、今回は歳入から歳出を見込んで対応するためには、この3年間に何をしなければならないかという検討をお願いしました。そうしますと、病床の問題や看護体制の問題など、そういう問題が提案されたところでございます。
したがいまして、この歳入の見方につきましても、市立病院で十分に検討して、この金額であれば運営が可能だという金額を出して、その上での市立病院の経営再建に向けたロードマップを策定いたしました。

吉本君:市立病院をどうしていくのかという話をすると、どうしても赤字であることに行ってしまいますけれども、これから社会状況がいろいろ変化していく中で、市立病院が地域の中でどういう役割を果たしていかなければならないのか、市民が何を求めているのかというところでは、市民の皆さんは利用されている方もされていない方もいらっしゃるのですが、決して縮小することを一概には望みません。ベッド数を減らすことや外来診療をやめるなど、そういうマイナスの部分がどんどん先行してしまったりするのです。
この歳入・歳出の考え方を変えていくことによるメリットは、大きな赤字は出てこないだろうと思うのですけれども、やはり赤字だけに注目してしまうと、実際に市立病院の機能がどのように変わっていって、それが市民の医療を守るというところでは、どのようなメリットとデメリットがあるのか。そのあたりももう少し広報していかないと、どうしても赤字がすごく多くて、運営資金が足りない、累積欠損金も100億円を超えているという話になってしまいます。
今回の歳入・歳出の考え方では、私は今まで余りその辺をきちんと認識していなかったと思ったのですけれども、そのあたりを市民の皆さんにもう少し広報するといいますか、こういう考え方で進めていくという周知が必要と思います。いたわりPlusにも時々掲載されていますが、このあたりの基本的な考え方をもう少しわかりやすくしていただければ、赤字の問題にしても理解が深まる気がするのですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

市長:今の経費、さらには、収入のあり方についての広報の仕方ということでございます。
これは予算計上のテクニックの問題でございまして、やはり先ほど委員の申し上げた診療内容については、経費や収入のあり方について広報して、市民に十分理解していただく必要があると思います。今回の病院事業会計の予算計上の仕方で、今まではこういう計上をしていたけれども、今度はこういう計上の仕方を確認することができました。市立病院としては今までどおり、できる医療で対応するわけですから、ストレスがかからない形になると思います。今までは、この範疇だったら達成できることをさらに超えて外来患者数や病床利用率を上げたり、さらには、入院の対応、ほかの検査の問題もありますけれども、そのような形でした。現状のできる範疇において計上するので、これは市立病院にとっても運営しやすい方法ではないかと思っております。私は、そのための体力といいましょうか、体制を一体どうするのかということだと思います。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からは、病床の問題や看護体制の問題など、いろいろな御意見をいただきました。それは、実施していかなければならないと思っておりますけれども、市立病院としても、そういうやり方に早くなれていただいて対応できれば、市立病院にとっても運営しやすい方法ではないかと思っております。

吉本君:ただいまのお話は理解いたしますが、この間ずっと議論になりましたけれども、赤字の額や不良債務、累積欠損金などの言葉がいろいろ出てくると、やはり大きな金額に目が行ってしまいます。もう少し市民の皆さんが市立病院の赤字、経営状況等の実態が理解できればまた違うのだろうと思います。今の歳入・歳出の規模をぐっと縮小することになりますと、当然、赤字幅も減ってくるわけですから、前回の資料と今回の赤字幅は随分と違っていると思います。ただ、その内容が今のような状況であることはなかなか伝わりませんので、そのあたりでは、私たち自身も勉強しなければいけないのですけれども、市民の皆さんに正しい情報伝達が工夫できれば、もっと安心できると思っております。その辺は、専門家の皆さんとも御相談していただければと思います。
要望で終わります。

委員長(三角君):関連で質疑ございませんか。

諏訪部君:市民サービスへの影響についてお聞きします。
岡委員も質疑をされていましたけれども、例えば、近年いろいろな要因で市内に転入してくださる若い世代の方がふえて、お子さんの数もふえている状況の中で、やはり子育て支援でいろいろなことが望まれていると思っています。全てに賛成しているわけではないですけれども、例えば、医療費の無料化を充実させるか、学童保育も無料がいいのか、それとも有料がいいのか、わからないですが、さまざまな要望が出ていると思っています。
こうした市民の要望に十分応えていると胸を張って言えるのか、私は際限ない要望になると思ってしまうのですけれども、その辺はどの程度応えられているのか、お聞きします。

市長:予算で市民の要望にどの程度応えているかということかと思いますけれども、限られた予算でございます。行わなければならない事業もたくさんあります。義務的経費も、社会扶助費も含めて、非常に多い状況にあります。その限られた予算の中で、自由度をもって政策展開ができることは限られております。
特定の事業に対して政策的に投下することも一つの方法かもしれませんが、今お話しの医療費の問題にしましても、学童保育の問題にしましても、ことしがよければいいということではございません。これからずっと続きます。ずっと続くものと、市の財政と、さらには、今回は子供という観点で捉えてみた場合の政策として、何を優先すべきかということを考えて今対応しております。
したがいまして、今回、議会でもさまざまな御論議をいただきましたが、札幌市から江別市に転入していただいた方で、札幌市で医療費は無料化だったけれども、江別市に来たら有料になります。それは、やはり転入してきた人に対する配慮、または、転入してきた人が札幌市や、ほかの地方自治体との比較の論議をされると、やはり江別市のイメージがよくないこともあります。転入していただいた方を大事にすることもございまして、医療費助成の対象を拡大いたしました。
私は、以前も議会で答弁しましたとおり、医療費は市町村の財政能力で、中学校まで対象にします、小学校までしか対象にできませんということではないと思っていまして、ずっと国に要請しております。ただ、既に実施したものに国がお金を出そうとはしませんので、そこがなかなかうまくいっていないことは事実でございます。しかしながら、先ほど申し上げたように、せっかく転入していただいた方に対する配慮ということで、今回、令和2年10月から医療費助成の対象を拡大させていただいております。
そういう政策評価をしながら実施しておりますので、実施したものは必ず政策評価して次につなげる対応をしておりますが、そういうことを検討しながら、優先順位を決めて実施しております。したがいまして、全ての要望に応えられていないと思っておりますけれども、できる範疇での対応には応えているのではないかと思っております。

諏訪部君:私も、財政に限りがあることを認識していますし、義務的経費がふえているのも認識しているので、何でもかんでも応えられないということは十分理解した上でお聞きしていて恐縮ですけれども、やはり100%応えていないと思っています。
例えば、予算決算の中でさまざまな補助金があると思います。その補助金もいろいろな種類があるので、どれがというのはなかなか難しいですけれども、継続的に補助金を出しているので、そのまま継続して出しているように見受けられるものもあると思います。補助金という用語が正しくないのかもしれないですけれども、かなり昔の話になりますが、千葉県我孫子市では、補助金を一度全てなしにして審査を行い、補助金を出すという政策をとったことがあります。それもなかなか難しいことは理解するのですが、そのように、財政が厳しいので、申し訳ないけれども補助金をなくしてしまうとか、組み替えてしまうなど、一部は行っているかもしれないですけれども、それが本当に十分に実施されているかというのは、当会派の中でもずっと議論がありましたし、疑問に思っている部分もあります。その辺の状況をどのように認識されているか、お聞きします。

市長:事業評価ということかと思います。
事業評価につきましては、毎年、事業評価をした上で対応しておりまして、その評価ごとに改善または見直しをしながら進めております。しかし、毎年の予算編成の中でも、当然、行政改革をうたって、各部局で、今この時期に、この時代に、これはふさわしいのかどうかという判断した上で選択して予算を編成しているところでございます。
今のお話は、多分、補助事業を一斉に見直しするということで、ゼロ見直しをしたという事例だと思います。そういう段階になれば、私どももそういう対応をすることは可能だと思いますけれども、現在はそこまでは考えてはおりません。

諏訪部君:市民サービスという視点で、義務的経費がふえて財政が厳しくなっている中では、そういうことも必要ではないかということで、お聞きしました。
あとは、市民の負担ということで、市民サービスを充実させていかなくてはいけない、いろいろなことを求められるという中でも、まだまだ市民に負担をお願いしてもいいのではないかというものがあります。物すごくたくさんの負担ではなくて、例えば、令和2年度になりますけれども、江別市ではごみの持ち込みの金額をふやしたということもあります。いろいろな部門を見ると、実は割と市民負担が小さい部分もあるように思っています。それは他市町村と比べてもあるように思っています。
市民に負担をお願いするのは大変なことだと思うのですけれども、現状をしっかり説明して、そして、市民に負担をお願いすることも可能かと思っています。今回の決算審査の中ではそういうところは余りなかったように思っているのですが、そういうお考えについてお聞きします。

委員長(三角君):イは、病院事業会計に対する支援による市民サービスへの影響についてです。全体のことではないので、その辺をまとめて質疑願います。

諏訪部君:市民サービスへの影響の部分に寄り過ぎていると思いました。

市長:手数料など市民負担に対する見直しという御質疑かと思います。
市では、4年ですけれども、一定程度の期間を置いて、手数料を含めた見直しを常にしております。そのほかに、消費税の問題など、さまざまな事由が起こったときには、その都度、見直しをしております。その見直しの中では、先ほど申し上げた市民にとってこれは負担になるのかならないのか、または、当然、可能な金額の範疇なのかどうか、それを評価した上で見直しをしておりますので、御指摘の点につきましては、今後もそういう中で、引き続き、見直しをしてまいりたいと考えています。

諏訪部君:市民サービスへの影響の全てが病院事業会計に対する支援によるものではないと思います。ただ、やはり病院事業会計に対して支援をしながらも、市民サービスへの影響がないような財政運営を行っていただきたいと要望して、終わります。

委員長(三角君):関連で質疑ございませんか。(なし)
なければ、ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
これをもって、理事者質疑を終結いたします。
暫時休憩いたします。(11:19)

※ 休憩中に、認定第4号、認定第5号、認定第6号、認定第7号及び認定第8号の今後 の審査方法等について協議

委員長(三角君):委員会を再開いたします。(11:20)
本日、理事者質疑を終結いたしましたが、次回結審を行うこととしてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、結審単位につきましては、1件ずつとして、討論、採決を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
また、次回の委員会につきましては、10月30日金曜日の午後1時30分から開催いたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
次に、2その他について、各委員からございませんか。(なし)
事務局からございませんか。(なし)
以上で、本日の委員会を散会いたします。(11:21)