ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 江別市議会会議録 > 委 員 会 会 議 録 の 閲 覧 > 令和3年分の目次 > 予算決算常任委員会 令和2年9月17日(木)

予算決算常任委員会 令和2年9月17日(木)

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年7月8日更新

(開会前)

※ 日程確認

(開 会)

委員長(三角君):ただいまより、予算決算常任委員会を開会いたします。(9:58)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、次第に記載のとおり理事者質疑を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
暫時休憩いたします。(9:58)

委員長(三角君):委員会を再開いたします。(9:59)
1付託案件の審査、(1)認定第3号 令和元年度江別市病院事業会計決算を認定に付することについてを議題といたします。
これより、理事者質疑を行います。
初めに、アの医師招聘における市長の考え方について、岡委員より質疑願います。

岡君:これまでも市立病院に関連する理事者質疑ということで、市長には何度か予算決算常任委員会に出席していただいていると思いますが、本日は、医師招聘における市長の考え方について、改めてお伺いします。
まずは、時代をさかのぼって、これまでの経緯を振り返っていきます。
基本的に、本日お話しさせていただく医師招聘というのは、市立病院にとって一番の課題となっている内科系医師の招聘に関してお答えいただきたいので、よろしくお願いいたします。
まず、時代をさかのぼってみますと、平成18年に市立病院は内科医が一斉に退職するという事態になりまして、平成19年に三好市長が就任され、病院再建に取り組まれてきたという形になります。そして、三好市長の1期目、平成19年から平成22年までになりますけれども、正確に記憶しておりませんが、平成18年の後半に前病院長、そして、平成19年4月に前副院長が就任されまして、お二人とも総合内科を中心に取り組むという方針で進められていたと私は記憶をしているところです。人数は少ないですけれども、この時代は、総合内科医が集まり始めているといった状況だったと思います。
当時、三好市長としては、内科医の招聘についてどのように考えられていたか、それは総合内科の大学医局との関係ですけれども、どのように考えられたか、改めて御説明いただければと思います。

市長:平成19年に私が市長に就任したときの市立病院における内科医の確保の関連についてという質疑だと思います。
そもそも、平成18年に市立病院で医師の退職がございました。それにあわせまして、平成18年だと思いますけれども、江別市立病院あり方検討委員会が設置されまして、その中でさまざまな議論がなされました。江別市立病院あり方検討委員会からの提言は、一つは内科系医師について、今後の高齢者医療を含めた総合内科を中心とした体制と専門医との連携であり、もう一つは、消化器病センターの設置という二つが大きな方向として示されました。当時、専門医の確保は非常に難しいということもございましたので、市立病院では、まず総合内科医を確保して総合内科の体制を確立しようというふうに進められたと私も承知しております。
私が市長に就任した以降につきましては、その答申を受けた形での対応を進めているということでございましたので、それを継承することが必要だろうと私は考えまして、総合内科医を中心とした体制と専門医との連携を進めてまいりました。
当時、医師の派遣につきましては、東京都にあります自治医科大学を中心とした公益社団法人地域医療振興協会がございまして、公益社団法人地域医療振興協会との話し合いがつきつつあるということと、北海道からの協力があるということで、北海道からの医師派遣で総合内科の体制が組まれておりました。それに加えまして、これは私の市長就任以降になりますけれども、札幌医科大学の地域医療講座からの医師派遣という形で対応してきたところでございます。
当時は、総合内科といいますのは、専門医として確立されておりませんでしたので、それを希望される方がいながら、研修する場所がないということもございまして、市立病院は非常にタイムリーな形で研修先の提案ができたということがございました。以降は、全道から専門医でありながら総合内科の研修をしたいという方が集まってきて、これは一つの核ができつつあった状況が続いておりました。そのピークは平成27年になろうかと思いますけれども、総合内科医が20人から二十二、三人ぐらい常時勤務するという形で、総合内科の体制を整備したところでございます。
それとあわせまして、専門医につきましても、循環器内科の医師を3人ほど確保できて、さらには、先ほど申し上げた消化器内科でございますけれども、北海道内で消化器の専門医でありながら、総合内科を勉強したいという方がいらっしゃって、その方に消化器内科を担当していただけるというお話でした。総合内科を担当しながらも、消化器内科を担当していただく、そういう時期が続いておりました。
あわせまして、平成20年には、札幌医科大学の総合内科から医師を派遣していただきまして、この方に総合内科に関連した研修プログラムを策定いただき、そのプログラムもまた評価されて、先ほどのような専門医が総合内科を研修するという形になったところでございます。
それ以降につきましては、これまでの委員会で何度もお話し申し上げておりますけれども、平成29年に向けまして、平成27年、平成28年ぐらいから専門医制度ができるということで、さまざまな学会論議がなされまして、平成28年には専門医制度ができ、各医育大学ではその専門医制度に基づいた教授の募集を始めたところでございました。その募集に関連して、市立病院に勤務していた医師が大学の教授に就任されるということから、今回の形のようなことになりまして、研修体制が崩壊するということで、医師が退職するという状況が続いているということでございます。
それ以降の話につきましては、前回もお話し申し上げたとおりでございますが、内科医の確保の関連でいきますと、そのような経過をたどっておりまして、この経過を二度と繰り返さないという形で、今回、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会を設置しまして、今、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の提言をいただいた形で、医師確保を進めているところでございます。その形といいますのは、やはり専門医を最初に集めようということでございまして、専門医を集めた後で、専門医の体制のもとでの総合内科医の確保と、現在も総合内科医がいらっしゃいますけれども、その体制が組まれることがベターであろうということで、私もその意見に賛同いたしました。そのもとで、今、医育大学との関連、さらには、紹介された方もいらっしゃいますので、その方と協議しているところでございます。

岡君:時代が一気に下り過ぎたというか、いろいろ御説明いただきましたが、時代を戻させていただきまして、市長就任2期目である平成23年から平成26年までの話を改めてお伺いします。
今お話しいただいたように、当時、市立病院は、総合内科の医師が多数集まる全国的にも非常に名の知れた病院になっておりまして、医師合計で50人以上がいらっしゃった時代だと思います。純損益ベースですけれども、2回も黒字になることができた状況でございました。
総合内科医と専門医というお話をされておりましたけれども、当時の状況であれば、札幌医科大学の地域医療講座からは総合内科医という観点から派遣もあったと思いますが、いわゆるその他の大学医局については、これ以上医師がいても抱え切れない部分もありましたので、無理に大学医局に頼らなくても十分に総合内科医が集まる病院として運営していけるという状況になっていたと思います。そのあたり、市長としてはどのように御判断をされていたのか、改めてお伺いします。総合内科の医師が十分にいた時代に大学医局との関係なり、総合内科でこのまま進められるという感触なり、そのあたりをどのように考えられていたか、改めてお伺いします。

市長:総合内科医が集まり始めてきまして、研修プログラムが評価され、全国から研修を受けたいという若い医師が集まってまいりました。その時点では、今後の研修のあり方というのは医育大学では難しくなり、北海道大学や旭川医科大学も、総合内科を設置しましたけれども、体制を維持できなくなり、崩壊しております。残っていますのは札幌医科大学だけでございますが、札幌医科大学も、なかなか医局員が集まらないという状況が続いておりまして、たまたま市立病院がその受け皿になったということであろうと思います。
当時は、専門の診療科目で総合内科医が患者を担当しなければ、自分の患者を持つことができないということがありましたので、どうしても地域の医療機関で患者を担当して研修を受けるというのがベターであるということが評価されまして、その影響のもとで、市立病院は予想を超える医師が集まったということではないかと思います。
当時から、やはり診療単価や経営の問題がございまして、総合内科では診療収入も含めて非常に難しいという状況がわかっておりましたので、どの程度の人数でどのような形の体制がベターなのかというのは、当時の市立病院の中でも暗中模索だったと思います。全く例がありませんので、どのような形で総合内科が経営に影響するのか、または、収益を上げることができるのか、経営ができるかというのは当時の課題だったと思います。そのために、市立病院に協力を求めてくる北海道内の医療機関に医師を派遣することにしまして、ふえてくる医師に関連した対応をしていたところでございます。その流れで、国や北海道との協定、または、南幌町との協定、北海道との派遣協定、さらには、北海道内の病院協会経由での派遣をしたところでございました。そのような意味でいきますと、当時、専門医制度になる想定はしておりませんでしたので、非常に難しい判断が続いていたのではないかと思います。
また、現在、医育大学等での専門医制度の観点からいきますと、やはり医育大学では難しいということで、札幌医科大学の場合ですと、北海道立江差病院に教授を派遣して、現地で教授みずから若い医師を指導する体制を進めております。その意味からいきますと、医育大学からの総合内科医の派遣というのは、今後、様子を見ていく必要があるという気持ちです。

岡君:そうすると、医師の人数は暗中模索というお話をされていましたけれども、平成23年から平成26年までの総合内科医が十分集まっていた時代は、無理に大学医局から専門医の派遣をお願いするような状況ではなかったというお話です。派遣の依頼をしなくても、市立病院の魅力で総合内科医が十分集まっていたので、当時としては、無理に大学医局にお願いすることはなかったという理解でよろしいですか。その点、どのように考えられていたのか、御答弁をお願いします。

市長:専門医の確保についてでございますけれども、当時の課題は、総合内科の対応とあわせて専門医との連携でございました。
もう一つは、消化器病センターの設置でございました。
病院経営を考えますと、やはり外科系の問題がございますので、消化器内科医を要請しなければ外科の診療体制の確保につながらないということもございまして、これは当時の副院長みずから、消化器内科医の確保の要請は、医育大学や札幌市内の病院を含め、さらには自治医科大学、公益社団法人地域医療振興協会も含めて、随分と要請してまいりました。
常勤医の確保は非常に難しかったこともありますけれども、公益社団法人地域医療振興協会から常勤医として1人派遣していただき、また、札幌市内の病院からは専門医をかなり派遣していただきました。常勤医ではありませんでしたが、専門医と外科の診療体制は少しずつできてきたという状況が、平成23年、平成24年、平成25年ぐらいだったと思います。

岡君:消化器病センター構想というのは、最初の江別市立病院経営改革プランを策定したときに載っておりまして、やはり総合内科医が十分いらっしゃった時期においても、市立病院の特性や収益等を考えると、消化器内科の専門医に集まっていただけるような状況をつくりたいと思われていて、当時から大学医局等にも働きかけを行われていた、このように理解させていただきました。
その後、市長の3期目に当たる平成27年から平成30年までですけれども、現在につながる状況は、やはりこの時点から生まれてきているのではないかと思っております。
当時、大きな問題だと考えておりましたのが、平成18年以降、病院再建に尽力いただいていた前病院長が定年退職するタイミングを迎える時期でございました。病院長の人事というのは、やはりなかなか難しいところがあると思いまして、大学医局との関係や病院内での考え方がいろいろあると思います。現実には、前病院長は複数年の定年延長をしていただいて、何年か病院長として務めていただいたのですけれども、その前病院長が定年退職を迎えるというのが見えてきたときに、市長としては、当時、どのような方向で次期病院長を考えられていたのか、人事の話ですから何でもかんでもつまびらかにできるとは限らないと思いますけれども、市長としてはどのような考えでいらっしゃったかということをお伺いします。

市長:人事の件ですから、今お話のとおり詳しく申し上げることはできません。
一般論で申し上げますと、医育大学から派遣されてきている病院長、副院長等の人事につきましては、まず、所属の大学医局に話をして、今後の診療体制をお聞きした上で、それで賛同するといいましょうか、一緒に対応できるということであれば、その方にお願いする、または、こちらからこういうことができる医師の派遣をお願いして就任していただくというのが一般論でございます。そのときには、経営方針の議論も深めた上で対応するということでございますけれども、私も、前病院長とは、そのような話をしており、今後の病院長人事を進めていこうということで、前病院長の意見を聞き、さらには、大学医局の意見を聞き、それで経営方針のお話をして協力いただいたということでございます。

岡君:これも一般論ではございますけれども、例えば、ある大学医局の医師が病院長になられたとしたら、その大学医局から一定程度の医師の派遣があるだろうと期待されると思います。そういった意味では、市立病院は内科系の医師が医育大学との関係でなかなかいらっしゃっていただくことができていないので、一般論としては、内科系の大学医局との関係を構築することで医師の派遣につながることも、当然、頭の片隅にあったと思うのですが、その点はいかがでしょうか。

市長:病院長を含めた管理者の人事といいますのは、やはり、そこでどのような形の医療を提供し、そして、それを管理していただけるかということでございます。したがって、内科の病院長なら内科医が集まるということではございません。実際のお話で言いますと、前病院長の梶井医師は小児科医でございます。病院長が内科医でなければ内科医が集まらないということではございませんので、そのような意味で、意識しておりません。やはり、管理能力なり適任者という観点で選ぶのが一般的ではないかと思います。

岡君:現病院長は、外科系の医師ですが、頑張っていただいているところです。現在の病院長の体制としては、どのような形で考えているのか、お伺いします。

市長:どのような形かという意味がわかりませんが、市立病院には方針があります。その中で、病院長として市民医療を確保するための対応、さらには、市立病院の役割としてさまざまなものを求めておりますので、それを執行していただく適任者であると思って、現在も診療に従事していただいているところでございます。

岡君:質疑の仕方がわかりにくかったと思いますけれども、外側から見ている分には、それまでは総合内科が中心で大学医局に頼らない内科医の招聘という形で頑張っていこうということで、何とか行ってきた面というのも平成20年代半ばにはあったわけです。
平成30年度の時点では、総合内科医の退職というのは見えてきていた段階ですけれども、今時点の考え方としては、外科系の病院長に就任していただくことで、先ほどおっしゃっていた消化器病センター構想のような消化器内科に対する専門医が集まるような方向性にしていきたいと私は理解しているところです。
ただ、一方、今までのように総合内科医が集まる病院にしたいという意味では、そこで方向性が変わったのではないかと受けとめられるという思いがあるのですけれども、その件をどのように御判断されているのかについてお伺いします。

市長:消化器病センターを含めて、専門医制度を採用した内科の体制を構築するのか、総合内科を中心とした体制を構築するのかということではないかと思いますけれども、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会から答申をいただいております。前々回の答申もそうでございますが、これからの高齢者医療を考えますと、在宅医療を含めて総合内科は必須であるということでございます。したがって、従前どおり、総合内科を中心とした体制整備を進めていくべきであろうと思っています。
それに加えて、今まで医師の確保はなかなか難しかったわけでございますが、そこに専門医を確保して、がんなどでの消化器内科と外科との連携体制、さらには、どうしても高齢者は循環器に疾患が出てきますので、循環器の疾患を治療することです。したがって、総合内科医と専門医の連携をいかに図っていくかというのが、これからの大きな課題であると思っております。現在、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会から答申をいただいているので、それに基づいて内科医の確保を顧問ともども進めているところでございます。

岡君:ある意味、平成18年の江別市立病院あり方検討委員会からの答申に戻ったといいますか、総合内科と専門医の二本立てでいくということが、今、改めて打ち出されているということだと思います。
市長は現在4期目ですが、昨年度からの任期ということになります。今お話しいただいた内容の方向性ということになっていまして、一昨日に病院事務局に対して質疑しましたけれども、基本的には、総合内科については、フリーといいますか、大学医局からの派遣ではなくて、市立病院が独自に頑張って医師を集めていく、これまでどおりの方向であるということです。
一方、専門医については、大学医局からの派遣を基本的には考えているということで、これについては、大学医局との関係構築が必要であるというお話だったと思います。市長としても、このような御認識で今対応されているということでよろしいでしょうか。

市長:総合内科につきましては、先ほどお話を申し上げましたけれども、札幌医科大学の医局に講座はございますが、そのほかは講座がありながらも、なかなか体制が整備されていないことがずっと続いております。札幌医科大学は、今回、新しい教授が就任されまして、総合内科の研修の仕方を、現場で研修するスタイルに大きく変えております。以前、私どもが平成20年から進めてきた体制は間違っていなかったのではないかと思っております。
したがいまして、今は過渡期にあるのではないかと思っているので、まずは、専門医を確保した上で、今後は、総合内科医の確保の準備を進めたいと思っております。そのためには、もちろんこれから医育大学との連携も模索しなければなりませんが、当座はそれを指導する医師の確保に努力して、その上で募集できる形に持っていきたいと思っております。
医師の確保につきましては、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会から答申をいただき、また、顧問とも御相談をしながら、当座は、専門医を確保し、その上で、次に総合内科医の確保という形をとろうということで、今、進めております。まずは、専門医の確保を精力的に進めていきたいと思っております。

岡君:質疑の意図は、専門医については、やはり大学医局との関係構築を一番重視されていて、今そこに御尽力されているという理解でよろしいですかということです。

市長:そのとおりでございます。

岡君:これまで、そのような経緯で進められて、今年度については、顧問に就任された寳金先生は北海道大学の総長になられたということもあり、大変心強い方です。今後の医師招聘には期待したいところだと思います。
一昨日、病院事務局への質疑に対する答弁の中で、市長と病院長、病院事務長、病院事務局は、どのような役割で大学医局との医師招聘に向けた交渉というか、話し合いに臨んでいるかわからなかったところがあります。市長としては、大学医局に対して、みずから、もしくは、病院長、病院事務局とどのような役割を担っていかなければいけないと考えられているのか、お伺いします。

市長:医師招聘に関係する私の役割という質疑だと思います。
基本的に、私が知っている範疇で、医育大学、関連病院、各種団体、さらには、関係機関への基礎・基本をつくるというのでしょうか、協議するテーブルをつくるのが私の役割だと思っております。病院長を含め、本来は、医療を担当している医師が診療体制を説明することになると思います。その前段として、私が知っている範疇で申し上げますと、医育大学との関連で関係機関を含めて市立病院の現状、さらには、市の考え方などをお話しして、その上で、病院長や市立病院の関係者とお会いしていただいて、そこで、詳しい協議をしていただく、そのための土台づくりが私の役割ではないかと思っています。
また、体制が決まり、派遣の形が決まるなど、一つの成果が出てきたときには、市としてお礼にお邪魔して、引き続きの要請・要望をする形になろうかと思います。

岡君:各地域の首長へのインタビューでは、首長が何度も足を運んでも医師の派遣が難しいということをおっしゃる首長も多々いらっしゃるわけです。
病院事務局との話では、基本、大学医局を訪問するときは、病院長と病院事務長が行くということです。市長は、病院長と病院事務長が行くときには、基本的には同席されていないということでよろしいでしょうか。

市長:そういうことではございません。病院事務局でどのようなお話をしたか、わかりませんが、例えば、前病院長の梶井医師のときには、市立病院から、この場面で設置者としての話をしてほしいという要請を受けましたら、それに対応しております。したがいまして、連携しながら進めておりますし、現病院長の場合は、就任前、就任後につきましては、大学医局にお邪魔して対応しております。その後は、私も報告をいただいていますけれども、病院長の所属している大学医局を経由してお話しされていると思います。私は、それには同席しておりませんので、その回数が多いのではないかと思います。
それ以外の対応については、大学医局にもお邪魔して、お会いして、病院長につないでおります。お会いする機会をつくっているというのが実態でございます。

岡君:一昨日の病院事務長のお話とはずれがあるといいますか、市長はそれほど直接行っていないといったお話だったと私は認識をしていたのですけれども、そうではないという理解でよろしいですか。

市長:回数の話をしているのか、機会の話をしているのか、よくわかりませんが、必要なところには私がお邪魔して要請をしております。
病院長と一緒に行く機会が多いかどうかということになりますと、梶井前病院長のときには、診療科目が小児科でございましたので、必ずといっていいほど同席を求められましたので、同席しております。現病院長は外科系の大学医局に所属しておりますので、教授を紹介された上で、教授に連絡して行かれているのではないかと思いますが、その席に私が同席していないのが実態でございます。

岡君:一昨日の病院事務局への質疑に対する答弁では、令和元年度で内科系の大学医局に対して6カ所、計8回、病院長と病院事務長は御挨拶に行っているというか、お話をする機会ができているということでした。この8回の中に市長の同席が含まれているのか、もしくは、市長のみでこの8回以外にお会いされていることがあるのかという点に関してはいかがでしょうか。

市長:回数を一々数えているわけではございませんが、その2倍、3倍ぐらいは行っているのではないかと思います。大学医局等で教授にお会いするのは、それぐらいの機会があるのではないかと思います。これは大学医局をお邪魔するだけではございません。各種会議、さらには、研修会のようなものがございまして、そこに呼ばれる機会が随分あります。一例を挙げますと、がんのセミナーへ行きますと、そこにはほとんどの消化器内科の医師が集まってまいりますので、そこでお願いしております。そのような機会を入れますと、かなりの回数があると思っています。
また、札幌圏で行う会議がございまして、そこにも医師が集まってまいります。その医師も北海道大学の各医局に所属している医師が多いわけでございますので、その医師にお話を申し上げて、紹介をいただいて話をさせていただいております。
問題は、回数が多いかではなくて、実績があるかということだと思っております。やはり、実績が伴っていないということは事実でございます。実績を早くつくることが必要ではないかと思っておりますが、なかなか実績が上がらない一つの大きな要素に、非常に短期間で結果を求めているという傾向があります。大学医局の医師によくお聞きいたしますと、医局員が集まって、医局員を派遣できる体制がとれるまでに二、三年、最低でも3年近くかかると言われております。市立病院の場合ですと、なかなかそこまで待てませんので、次の大学医局にお願いするという形になります。そうすると、最初にお願いして検討しましょうといった大学医局は、それで白紙になってしまいますので、少し期間を見て対応しなければならないと考えております。
今回、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からいただいた考え方は、粘り強く方針・方向を決めて進めていこうということでございますので、そのような対応をしていきたいと思っております。
したがいまして、大学医局にお邪魔して状況を御説明申し上げるのはもちろんでございますけれども、どのような対応で説明し、要請活動していくのかは熟慮を重ねなければいけないという気持ちでございます。

岡君:1点、気になるのは、病院事務局の体制の中で一番頻繁にかわられるのは病院事務長ですけれども、市長、病院長と病院事務局で、今言ったような誰に会ってどのような話をしたということがしっかりと情報共有されて、履歴としてきっちりと残っているのかという点は、病院事務局の答弁を聞いても疑問に思うところです。特に、市長が単独で動かれているような話で、話す必要のないことは別に書きとめておく必要はないと思いますが、営業履歴というと変な言い方ですけれども、大事なことはしっかりと履歴のようなものが残っているのかどうかが不安ですが、その点はいかがでしょうか。

市長:医育大学等と情報交換をして、共有しようという情報は全て病院長にお話を申し上げています。雑談めいた話がかなりありまして、その中からいろいろな情報をいただけるということもございますので、記録に残すことが非常に難しいところがたくさんございます。しかしながら、非常に有益で、これはという情報がありますので、それは病院長と常に情報交換をしながら進めております。
昨年、一昨年と、頻繁に病院長と情報交換をしております。ここ数カ月は、方向が決まりましたので、そのような意味では、情報交換というわけではございませんけれども、前回のような頻繁な形になっていませんが、必要に応じて情報交換をしながら進めるという形はとれていると思っております。
記録を残すかどうかについて、またいろいろな問題もございますので、どこまでどういう形にするかは検討させていただきたいと思っています。

岡君:平成30年度に新しい病院長が就任されたということで、過去からの経緯を御存じなのは、もう市長しか残っていないのですけれども、その過去からの経緯を知った上でというところが、市立病院の中で引き継がれていないと思うところがあります。本日お話しさせていただいたことを実際に御理解されているのは市長だけだと思いますので、ある意味、市立病院内で今までの苦悩の歴史が引き継がれるように御対応いただければと思います。
1点、お伺いしておきたいのが、平成18年度以前は、基本的に内科系の医師は北海道大学の一つの医局から派遣いただいていたわけです。その医局とは、これまで、立ち話ではなくて、しっかりと話をするという意味で、市長は先方の教授にお会いすることができていたのかどうか、お伺いします。

市長:具体的に申し上げて、いろいろ問題が出てきては困りますが、これまでも何度かお会いしています。江別市に来ていただいたこともありまして、そのときにお会いしております。訪問してお会いしたこともございます。ほかの医師を介してお会いもしております。当時の問題が発生したときの医局長でもありますので、江別市のことはよく御存じの方でございます。

岡君:その辺の話も、みんながみんなというわけではないでしょうけれども、市立病院内のしかるべき役職、ポジションの方とは情報を連携できるようにお願いしたいと思います。
最後に、1点、違った観点からの話になりますけれども、そのような形で医師招聘を大変頑張っていただいているということで、期待しているところです。
ただ、今回の決算審査において、過去からの推移をずっと見てまいりますと、仮に、市立病院の経営再建に向けたロードマップ上で示されている医師招聘ができたとしても、収支均衡というのは非常に難しい課題なのではないかと思わざるを得ないということが私自身も改めて感じています。
その点について、もちろん今頑張っていただいて、令和2年度予算も編成されているのですけれども、市立病院の経営再建に向けたロードマップ上ですと常勤医があと5人ぐらいふえると思うのですが、仮にそれだけの医師に来ていただけたとしても、そんなに楽観できないということがこれまでの数値から見えると思うのですけれども、その点はいかがお考えか、お伺いします。

市長:令和元年度決算の数値からいきますと、純損失を含めて約10億円となっており、非常に厳しいであろうと思っております。
この決算数値につきましては、私は、当初、11月、12月、1月の状況から見まして、もう少し改善できると想定しておりました。しかしながら、1月末からの新型コロナウイルス感染症の影響がありまして、2月、3月が最悪の状態になりまして、これまでの予想を大きく下回る、赤字、純損失がふえる形になっているのではないかと思っております。
そのためにも、十分か、不十分かという御指摘はいただきましたけれども、これは3年間の計画でございますので、何としても市立病院の経営再建に向けたロードマップに沿った対応を進めてまいりまして赤字を減らし、そして、ぜひ3年間で収支均衡を図っていきたいと思っております。今回のような隘路もあると思いますけれども、職員一丸となりまして、どうにか乗り切っていきたいと思っています。

委員長(三角君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。

吉本君:今の質疑の中で気になったところ、これを市長にお伺いしていいか、わからないところもあるのですが、一つは総合内科医の派遣の問題で、市立病院は大学医局に頼らないで総合内科医を自前で募集しているといいますか、確保しているという意味合いの質疑があったように記憶しています。その後半では、札幌医科大学において教授がいろいろ御苦労されていらっしゃるというお話でしたけれども、その辺の総合内科医の招聘の関係では、もともとあった札幌医科大学との関係が切れていないということです。新専門医制度となりましても、指導医の派遣をお願いしたいということをおっしゃっていましたので、札幌医科大学との関係は全く切れていないと私は理解いたしましたけれども、それでよろしいでしょうか。

市長:総合内科の体制につきましては、過去には、札幌医科大学から指導医を派遣していただきまして、体制が整いました。現在、札幌医科大学では、体制を固めている最中でございますので、総合内科医の派遣というのは難しいと言われております。ですから、現状では、自前で募集して対応しているところでございます。
しかしながら、北海道内で総合内科を標榜できて活動しているのは札幌医科大学でございます。過去から、札幌医科大学とは、研修協定を結んで実施しておりますので、そのような実績があり、連携がとれていますので、それをぜひ継続していきたいと思っております。
私が先ほど申し上げたのは、まず、専門医を確保した上で、今度は総合内科医の確保をどのような形で医育大学と連携していくかということを、新しく体制がとれた内科の医師と協議して進めていきたいということでございます。

吉本君:もう1点、市長からの御答弁の中で、医師招聘に向けたさまざまな努力をされているけれども、なかなか実績が上がらないことが問題だというお話があって、その御説明の中で、二、三年で派遣できるようになるという医育大学のお考えが御披露されました。これは具体的に言うとどのような、例えば、令和元年度の決算額ではこれだけ足りないので医師招聘活動をどんどん行って、来年度はここを埋めるようにしなければいけないという、言い方は悪いかもしれませんけれども、短絡的なものではなくて、医師の養成に八、九年必要であると言われていますから、そういうことも含めると、医師招聘に関しては長い時間が必要であるということを医育大学がおっしゃったのか、基本的なところだと思うのですけれども、もう少しお話いただければと思います。

市長:先ほど、岡委員に答弁を申し上げたのは、私は、実績が上がっていないということで、これまでの医師招聘のやり方についてのお話を申し上げました。医育大学に要請しまして、現在、医局員がいないことから、派遣は難しいということです。3年後になりますと派遣の可能性が出るかもしれないという話を聞いて、では、派遣していただけないなら別の大学医局にお願いする形になりますと、その時点でお願いしていた大学医局とは関係が途切れてしまいます。医師の要請活動をしますと、医育大学や各病院は、どのような病院か、必ずあらかじめ調べておりますので、市立病院の情報を結構お持ちでございまして、そういうことになってしまうため、そこを見きわめる必要があるということでございます。
今回は、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の中でも、少し長期的に頑張るようなスタイルでターゲットを絞って行うべきではないかというお話をいただいておりますので、それで今進めている状況でございます。時間がかかるから我慢しようということは違いまして、1年でも、一日でも早く派遣していただけるよう努力をするのですけれども、過去の反省としてはそういうことがありましたという説明でございます。

吉本君:それと、もう1点ですが、この間、今回の決算審査の資料にもありましたけれども、医師招聘に関しては民間医療機関にも派遣の依頼や、もともとの自治医科大学との関係、民間のドクターバンクに登録することもあったと思います。今回の質疑の中でお聞きしていると、医育大学との関係が大きくなっている感じがするのですけれども、それ以外にも本当に広くアンテナを張るというやり方をされてきたと思います。そのような状況については、今も変わりなく広く派遣のお願いを全国的にされているという状況だと認識してよろしいでしょうか。

市長:現在、民間医療機関からも医師の派遣をいただいており、その民間医療機関との関連として、患者紹介も含めて対応させていただいておりますが、それは継続して実施していきたいと思っております。そのようなことを前提に、医育大学との連携を図っていかなければならないと思っておりまして、今、市立病院が実施している体制のもとでの協力要請という考え方で進めております。

委員長(三角君):関連で質疑ございませんか。

諏訪部君:今のお話の整理というか、確認させていただきたいのですけれども、医育大学にお願いに行っても、来年すぐに医師を派遣するのは難しいというお話をされていたとのことですが、そのようなことは、きのう、きょうに始まったことではないと思います。岡委員から市長が就任されたときからのお話をずっとされていたと思うのですけれども、簡単にはいかないということに気がついたというか、そのように思ったというのはいつぐらいのことで、そこから医育大学とのつき合い方はこのようにしなければいけない、または、民間医療機関にもっと広げていこうと思った時期はいつごろだったのでしょうか。

市長:大学医局からの派遣は、2年から3年までの時間が必要であると言われているのは、以前からでありますので、ずっと我慢しなければならないと思っておりました。ただ、市立病院の経営状況を考えますと、もう我慢できない状態でございましたので、重々承知の上で、実施していたということであろうと思います。そういう意味でいきますと、少し落ちついて着実に実施しなければならないというのは、先ほど申し上げたとおりです。

諏訪部君:私の記憶の中では、市立病院の経営を立て直すためには、とにかく内科医を招聘しなければいけないということを市長がずっとおっしゃっていたと理解しています。医育大学にお願いしても、いつというのは具体的にはおっしゃられないかもしれないですけれども、そういうのは難しいことをずっと前から理解されていた中で、総合内科医が減ってきたあたりで、ほかの方策をいろいろ考えなくてはいけないということから、ほかに当たることを考えていたという理解でよろしいでしょうか。

市長:医師と大学医局との連携で申し上げますと、総合内科に関して、大学医局との連携は札幌医科大学だけでございましたので、札幌医科大学との連携をずっと実施しておりました。
専門医につきましては、前段でも申し上げましたけれども、総合内科医を希望されている医師の中に、専門医でありながら総合内科の勉強をしたいという方が随分あらわれてまいりまして、それが平成25年、平成26年、平成27年で、消化器内科医も三、四人が集まっておりました。そういう意味で、専門医も要請活動をしておりましたけれども、人数の問題としては余り影響がなかったのではないかと思います。
しかしながら、平成28年以降になりますと、総合内科医でありながら、専門医の方も一緒に退職する形になりましたので、その関連から専門医の確保というのが大きくクローズアップされてきたので、それに対応してきたということでございます。

委員長(三角君):関連で質疑ございませんか。

稲守君:今、お話を聞かせていただいて、医師招聘に関していろいろなことがあったのだということを岡委員の質疑からもわかってきました。
お話しになっていました2年から3年くらいかかるということを相手方から言われるということですけれども、それは2年から3年くらいたったら確実に医師を派遣できますということを相手方から言われていたということでいいのでしょうか。

市長:担保は全くございません。そういう約束ができる内容にはなっておりません。派遣できる可能性があるとしたら二、三年というお話でございます。

稲守君:それで、今までいろいろお話を聞いてきたのですけれども、現在、医師招聘を行っていると思うのですが、市長として、手応えというか、期待できることについて、話せることがあればお聞きします。

市長:具体的に、いつごろ、どのような形でというお話をする材料は、今のところございません。しかし、江別市内で開業されている医師の協力をいただいて、同席する形で大学医局への要請活動が今も続いております。さらには、市内大学の教授も一緒に医育大学に行っていただいて、江別市でこのような形で協力してほしいという要請活動をしていただいています。そのような形が少しずつでき上ってきて、今も動いておりますので、必ず実を結ぶのではないかということが一つです。
もう一つは、民間医療機関から紹介をいただいて、今後の異動のときに江別市を選ぶといったお話をいただいていることもございます。そのような意味で言うと、長い目で見て、そのような種をたくさんまいて、江別市を選んでいただけるよう、一つ一つ積み重ねていく必要があるのではないかと考えて、今進めております。
申しわけありませんけれども、いつごろという明確な形で対応をしているものは、今のところございません。

委員長(三角君):関連で質疑ございませんか。

諏訪部君:今、江別市を選んでいただけるようにというお話をされていて、そのときに、市長としては、こういうことだから江別市を選んでいただきたいというような、お話をされたりはしたのでしょうか。江別市を選んでいただくために、どのような考えで、どのようなお話をされているのか、お聞きします。

市長:勤務されるのは医師でございますので、市立病院における医療をどのような形で行うか、または、行っているか。さらに、市立病院に勤務されている医師と一緒になって、市民医療をどのように守るか、提供してくれるのかという相談に早く乗ってほしいというお話を申し上げております。
あとは、非常に交通の利便性が高いということです。地方で勤務されている医師の場合、結構、御自宅を札幌市にお持ちですから、札幌市から通勤しやすいという交通環境を説明して、いかがでしょうかという話を申し上げているところでございます。
具体的にもっと魅力をお伝えしなければならないと思いますけれども、お会いする機会を継続しておりますので、少し長い目で見て、医師招聘につながる努力をしていきたいと思っています。

委員長(三角君):関連で質疑ございませんか。

本間君:今まで話を聞いていましたが、医師招聘が難しいことはもう重々承知しています。時間もかかる、そして、今、市長からは、種をまく時期だというお話がありましたが、理想を言えば、刈り取る時期にあってほしかったと思っております。
そうすると、この決算の数字を見てもわかりますけれども、先ほど岡委員からもお話がありましたように、市立病院の経営再建に向けたロードマップ上の医師数はすぐには達成できないと思っております。ですから、現段階では市立病院の経営再建に向けたロードマップの達成というのは非常に難しいものになると考えますが、いかがでしょうか。

市長:今ほど種をまくお話を申し上げましたのは、これまで紹介していただいた医師と連携しようということでのお話でございまして、大学医局との話は既にかなり具体的な話をしております。その話と、種をまく話というのは、少し次元が違うのではないかと思います。
市立病院の経営再建に向けたロードマップに関しましては、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会から答申をいただき、さらに、先ほど申し上げましたけれども、顧問とも相談しながら、具体的にいつごろ、どのような形でという話を各大学医局とさせていただいておりますので、その成果が早く出るように、市立病院の経営再建に向けたロードマップに従って医師を確保できるように努力していきたいと思っております。

委員長(三角君):関連で質疑ございませんか。

徳田君:今、お話をお伺いして、改めて医師招聘の難しさを認識しましたし、今まで、市長も、大変動いていただいているということで、確認させていただきました。
そのような中にあって、2年から3年というスパンでなければ医師招聘は難しいというお話もありましたけれども、令和元年度の中で江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会から答申が出されて、3年間の集中改革期間の中で医師招聘をしっかりとしていきながら、収支均衡を図っていくという方向性が定まったところだと思います。
ある意味で大きな転換期になった昨年度後半だと思うのですけれども、そこを踏まえて、改めて医師招聘という部分で、設置者としての市長のかかわり方、取り組み方として、これまでの反省を踏まえて、変えていかなければいけないところはどの部分ですか。そして、また、その先に向けてどのような思いを持って取り組んでいこうと考えているのか、総括的に各委員からの質疑ともかかわる部分もあるかもしれませんけれども、改めてその点についてお伺いします。

市長:医師確保といいますのは、過去の例から反省しますと、大学医局との関係が一度途切れると再構築するのは非常に難しいということでございます。
江別市では、何十年の間、地域医療を提供している伝統があります。やはり、その伝統を考慮していかなければならないのではないかと思います。ある意味では、平成18年と平成19年のときに、その伝統と今後の対応がどうであったかということも踏まえて十分見きわめていかなければならないということだと思います。
もう一つは、医師確保の観点で考えますと、医育大学との情報交換がいかに重要かということです。日常的に相談できる関係を構築しなければなりません。そのためには、医育大学から市立病院に派遣されている医師が結構いらっしゃいますので、各医師に大学医局とのつながりをお願いして情報交換をしながら、市立病院の対応または考え方などを各大学医局に、医師同士でお知らせできるような仕組みを構築していただくことも必要だと思います。これまでも構築していただいていると思いますけれども、さらに関係を深めるという形で進めていく必要があると思っております。
医師確保は時間がかかるわけでございますが、一度途切れると再構築するのにさらに時間がかかりますことから、つながっている線を太くするような仕組みを早くつくっていきたいと思っています。

徳田君:そういったところだと思うのですが、今ほど医育大学との情報交換が日常的にできる体制づくりということで、大学医局から派遣していただいている現在の市立病院の医師からさまざまな情報交換をしたいということでした。それは、今、市長の思いとしてお話しいただきましたが、そのあたりの思いを、実際に現場の医師と共有できているのかという点について、私は一つ懸念があるところです。その辺のコミュニケーションといいますか、病院長を含めて、そのような思いの共有という部分でどのような取り組みをされているのか、そのあたりを少しお話しいただければと思います。

市長:市立病院の医師との連携でございますが、基本は病院長を経由して実施しております。個別に思いを伝えて、こうしていただきたい、こうするべきだという形になりますと、管理体制の問題も出てきますので、病院長を経由してお願いしているというのが実態でございます。
行政では、そこは介入できない部分だろうと思います。大学医局の事情もありますし、市立病院内の事情もございますので、それは従前からそのような形をとらせていただいております。病院長を経由して各大学医局との連携の強化をお願いするということは、今後も行っていきたいと思っています。

徳田君:もちろん、そのとおりだと思います。だからこそ、これまでも市立病院の設置者である市長のかかわりはすごく難しいと思っていました。ただ、一方で、改革の形はいろいろありますが、全国各地の公立病院改革に一定程度成功している事例を見ていくと、病院の設置者である首長のかなり強い思いを反映して、強力にリーダーシップをとって、改善していくパターンもかなり多いのは事実でございます。
市長のかかわり方は、非常にデリケートな問題で、難しいと思うのですけれども、強い思いを直接伝えるというか、どのように伝えていけるかという仕組みというよりも、気持ちが現場の医師と共有されて、同じ思いで一つの方向に進んでいけるほうがいいと思います。
仕組みとして体制づくりが難しいのは十分承知しておりますけれども、改革に向けた強い思いを共有していただけるような取り組みを、ぜひ今後ともお願いします。

委員長(三角君):関連で質疑ございませんか。(なし)
なければ、ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
これをもって、理事者質疑を終結いたします。
暫時休憩いたします。(11:14)

※ 休憩中に、認定第3号の今後の審査方法について協議
※ 休憩中に、結審単位について確認

委員長(三角君):委員会を再開いたします。(11:16)
本日、理事者質疑を終結いたしましたが、次回結審を行うこととしてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、結審単位についてでありますが、上下水道事業会計の2件は一括で、病院事業会計は単独で行うこととして、討論、採決を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
また、次回の委員会につきましては、9月18日金曜日の午前10時より開催いたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
次に、2その他について、各委員からございませんか。(なし)
事務局からございませんか。(なし)
以上で、本日の委員会を散会いたします。(11:17)