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予算決算常任委員会 令和2年6月15日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2021年2月5日更新

(開会前)

※ 日程確認

(開 会)

委員長(三角君):ただいまより、予算決算常任委員会を開会いたします。(13:28)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、次第に記載のとおり理事者質疑を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
暫時休憩いたします。(13:28)

委員長(三角君):委員会を再開いたします。(13:29)
1付託案件の審査、(1)議案第76号 江別市特別職の職員の給与の臨時特例に関する条例の制定についてを議題といたします。
これより、理事者質疑を行います。
初めに、アの給与削減の趣旨について、岡委員より質疑願います。

岡君:まず、私から質疑させていただきます。
今回の一連の給与削減の条例ですけれども、提案理由説明等でも全職員で市立病院の再建を後押しするという趣旨であるとの御説明を受けたところでございます。しかし、経営層と言われる特別職については、単に全職員で市立病院の再建を後押しするという意味以外の趣旨も当然に含まれると思うのですが、その点、市長は、どのように考えているのか、お伺いします。

市長:今回の給与削減の趣旨ですが、まず、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会から答申をいただきました。さらに、市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づきまして、集中改革期間として示された3年間で収支均衡を図ることが大きな使命になります。
具体的な問題としまして、医師の招聘がございます。医師の招聘につきましては、今定例会でも提案させていただいておりますけれども、病院管理に実績のある方の協力を得て、新体制を構築しております。これらの取り組みを一体として進めていかなければなりません。
また、あらゆる対応につきまして、職員一丸となって進めていく必要があると、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からも御指摘をいただいております。
これらを踏まえまして、市立病院の経営再建に向けたロードマップをいかに職員全体で進めていくのかということで、これまで、庁内の会議、さらには、総務部を中心としたさまざまな会議で議論を重ねた結果、職員一丸となって進めていく、思いを一つにするためには、給与を削減して支援する仕組みにより、対応するべきではないかという結論に達しました。そして、職員一丸となって進めるためには、管理職だけではなく、一般職も含める必要があろうと思いますので、その対応を進めてきたところでございます。先ほど申し上げたとおり、何といいましても、医師の確保は最大の課題ですので、病院職員を含めて協力をいただいた上での対応になろうかと思います。
そこで、今ほど岡委員から話がありましたが、一般職だけではなくて、我々特別職の四役に対しまして、そのような考え方もあるのではないかということでございます。一般職の協力を得て市立病院を支援するために給与を削減するということでございますので、私も含めた四役の責任の観点としてはさまざまな意見があろうかと思います。今回、給与削減額、さらには、給与削減期間を含めまして、他の自治体病院の例や、そのほかの給与削減等の実例等を踏まえた協議の上、これが妥当な線ではないかということで、給与削減率につきまして、私が30%、副市長が20%、水道事業管理者、教育長が10%という提案をさせていただいたところであります。

岡君:今の市長の発言によりますと、特別職四役については、経営責任の観点から今回の削減を提案された、こういう意味合いもあるとお答えになったと理解させていただいてよろしいでしょうか。

市長:職員との協議の中では、皆さんと一緒にという思いで提案させていただきました。しかしながら、先ほど申し上げました全体の幅、期間からいきますと、そのような要素も御理解いただけるのかという思いで提案させていただきました。

岡君:昨年の決算特別委員会でも理事者質疑をさせていただきましたけども、そのときの御答弁で、経営責任のとり方としての給与削減について、総合的に判断するとお答えいただいておりましたが、今回、総合的に判断した結果として出てきたと理解しました。
加えて、質疑いたしますけれども、今年度から市立病院の経営再建に向けたロードマップの取り組みを頑張っていただきたいということで、議会としても注視しているところですが、今後の収支の状況等の結果によっては、さらなる特別職の給与削減も考えられている、このような理解でよろしいのか、お伺いします。

市長:現時点では、市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づいて収支均衡を図るということが大前提でございます。それがどのような状況になったら別の意味での判断をするのかということでございますが、これもやはり、その進め方、結果の出し方、さらには、そのときの情勢がありますので、それらを総合的に判断すべきものと考えております。

委員長(三角君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。

諏訪部君:今ほど市長の答弁をお聞きしている中で、市立病院の収支が悪化しているのは私たちもよく理解していることですけれども、給与を削減することで職員一丸となるというところがどうしても理解できません。給与を減らされたから職員一丸となる、物理的にお金で応援しているということはわかりますが、気持ちとして一丸となって応援しているというところに持っていけるのかが非常に疑問ですけれども、その辺はどのようにお考えでしょうか。

市長:職員のモチベーションといいましょうか、市立病院の再建に向けてどのような支援を行い、どのような応援をするのかについてさまざまな議論をしましたけれども、それを一つの形であらわすのは非常に難しかったところでございます。今回も、副市長と総務部を中心としたチームでさまざまな議論をしましたが、やはり自分たちが何がしかの具体的なものを応援するのだという気持ちを積み上げて、それを表現することが、全体としてのモチベーションというのでしょうか、市立病院の再建に向けての努力になるのではないかという結論に達しました。ですから、その考え方に基づいて、今回の措置を決めたところでございます。
確かに、削減した給与を原資に提供することが職員全体での応援になるのかというのはさまざまな御意見があろうと思いますが、検討の中ではそのような結論になったということでございます。

諏訪部君:いろいろな議論をした結果として、給与を削減することが一つの形だろうという結論に達したことに対しては、それは違うとか、そうではないということは私たちには言えないと思うのですけれども、市長は、職員にそのような気持ちを持ってもらうためにどのような努力をされたのでしょうか。

市長:今回の市立病院の再建につきましては、これまでさまざまな形で議論されてきております。まず、一つは、以前から進めてきました江別市立病院公立病院改革プラン、江別市立病院新公立病院改革プラン、さらには、今回の議会または市民の皆さんから意見をいただいた上で設置された江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会で議論され、3月にその方向が出されました。それが市立病院の経営再建に向けたロードマップでございまして、この市立病院の経営再建に向けたロードマップを職員とともに完結することが我々の使命だと思っておりますので、それをもとに対応していきたいと考えております。
また、その中で、職員組合の皆様にもこちらからお願いした経過がございますし、さらに、一日も早く経営改善を図り、対応していきたいということで、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からも提言をいただきましたが、今後、外部委員会が設置される予定でございます。その外部委員会においてさまざまな議論をいただきまして、これで再建ができる、再建の方向に進んでいる、そのような目標に向かって進んでいることによって一日も早く給与削減で応援することなく対応できる、そのような仕組みにつきまして、これから職員の皆さんと話をしていきたいと考えております。

諏訪部君:今の話は大変よくわかりました。
ただ、一つ、質疑の仕方が悪かった部分もあるかと思うのですが、市長がされたさまざまな努力について、職員にも気持ちを共有してもらわなくてはいけないのではないかと思います。その気持ちを共有してもらうための努力をお聞きします。

市長:市立病院の再建につきましては、これまで、幹部会議、さらには、新年度における会議、年末における職員への放送での周知、市政執行方針など、さまざまな形で職員の皆さんにお知らせしております。そのような思いで発言をしてきたつもりでございます。
それで十分か、不十分かということは、いろいろな御意見があろうかと思いますけれども、今回、市立病院の経営再建に向けたロードマップが完成し、執行する段階になっておりますので、このことにつきましても、ガバナンスの問題など、これまで御指摘をいただいておりますことから、その対応を今後とも進めてまいりたいと考えております。

委員長(三角君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、(2)議案第77号 江別市職員の給与の臨時特例に関する条例の制定についてを議題といたします。
初めに、アの給与削減額を病院事業会計に繰り出す考え方について、岡委員より質疑願います。

岡君:こちらについても、私から質疑させていただきます。
今回、結果としては、この給与削減分を病院事業会計に繰り出すという御説明をいただいているわけです。まず、一般会計から病院事業会計への繰り出しの考え方として、3月に行いました令和2年度当初予算の審査では理事者質疑はいたしませんでしたが、担当部局との質疑の中で、一般会計からの繰り出しは令和2年度の当初予算をもって最後にすると確認させていただいております。当然、市長も3月時点でそのようなお約束を議会としたという理解でよろしいか、お伺いします。

市長:市立病院の関連につきましては、お話のとおりでございます。
しかしながらということになりますけれども、市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づいた再建のあり方を着実に進めることが必要であろうと思っております。そのための手法としまして、先ほど申し上げた職員一丸となる形での提案がありまして、今回それに基づいて措置したわけでございます。
予算につきましては、市立病院の経営再建に向けたロードマップ等の赤字または収支に関係するものではないと私も判断しております。したがいまして、その使い方につきましては、これから御相談させていただきますけれども、当初考えていることがございます。ただ、これはまだ予算化されておりませんので今後の話になりますが、医師の確保に関連したさまざまな取り組みにどうしても使いたい、使えるような仕組みにしたいという思いでございます。これは職員から協力をいただいての費用の使い方ということになろうかと思いますけれども、そのような取り組みを進めていきたいと思っております。
したがいまして、先ほども岡委員からお話がありました、収支関係についての繰り入れとは全く別物と理解していただきたいと思います。

岡君:当初の段階でも、一般会計からの支援は必要十分でありましたが、さらに着実に進めるために、結果として、今回、病院事業会計へのさらなる繰り出しをお願いしていると受けとめてよろしいでしょうか。

市長:そのとおりでございます。

岡君:それは一定程度理解するところです。
長期貸し付けもありますけれども、今、御説明させていただいたように、結果としては一般会計から多額の支援、トータルで25億円にも及ぶ支援をしております。返済されるのも15年以上先になっております。市長は、昨年度の予算要求時の職員への説明でも、病院事業会計への繰り出しは厳しいから一般会計の予算も削減しなければいけないということでみずから説明をされていまして、私は一般会計も非常に厳しい状況だと思っているわけです。
ですから、これだけ一般会計から病院事業会計に支援していて、今の段階では必要十分だと考えられているということですので、今回の給与削減分は何とか少しでも一般会計を助けるために使えませんかと思うのですけれども、その点はいかがですか。

市長:事業の事務費としてさまざまな経費削減がございまして、一般会計に関連して職員には大変御迷惑をおかけしていることは重々承知しておりますし、そのように判断しております。しかしながら、政策として取り組むべきものは着実に実施していると思います。
その中で、これまで十数年間、市立病院の経営、運営をしていて、今回、初めて収入に基づいた経費を出したところでございます。収入が幾らあるか、それに対して経費をどの程度かけるのかという形にしました。これまでは、経費があって、それに合わせて収入を見込むという形でしたけれども、病院長以下、病院職員の大変な努力によりまして、収入に見合った支出を計算する仕組みになりました。しかしながら、その時点でも足りないものがございます。その足りない分を、今回、貸し付けとして支援していただいたということであります。
その上で、これまでと同じようなことを二度と繰り返してはならないと判断しております。そのための対応は何かといいますと、やはり、医師の確保、内科医の確保でございますが、内科医の確保につきましては、今回、顧問という形で予算を計上させていただいております。これは、専門的な知見を持った先生に顧問になっていただいて、医育大学との連携、さらには、医師の招聘に対するさまざまなアドバイスをいただこうと思っておりまして、今回、職員の給与を削減して支援をいただける形になりましたので、これは医師の招聘のために充てたいと思っております。そして、一般会計から追加の支援をしない形にするために経営改善を図ろうということで、何としても医療体制の確保を集中的に進めていきたいと思います。
したがいまして、今回の給与削減に関する予算につきましては、そのような形で使わせていただきたいと思っております。今の岡委員の話は、一般会計を支援すべきではないかということでございますけれども、今年度はそのような取り扱いで御理解いただきたいと思います。

岡君:医師の確保等のさらなる取り組みに使いたいというお話自体はわからなくはありません。
ただし、今、市長は、政策に関する取り組みは行われているとお答えされましたけれども、例えば、ここ数年の江別市の転入率等に非常に貢献していた転入者向けの補助金は、今年度から約7,000万円の予算を全部取りやめにせざるを得ないといった状況にもなっています。
市長のおっしゃることもわかります。ただ、私のお話ししている一般会計を何とかしてほしいという思いも少しは理解していただける部分はございませんか。

市長:理解しないわけではございません。十分理解しておりますけれども、やはり次につながる一般会計の健全化となりますと、財政調整基金の面では、一番の課題であります市立病院を先に解決し、その道筋を早くつけさせていただきたいと思っておりますので、ぜひ御理解を賜りたいと思っています。よろしくお願いいたします。

岡君:別の観点からの質疑ですけれども、仮に、そのような形で病院事業会計に繰り出しをするのであれば、以前よりもボリューム感が一定程度必要になるかと思います。
当初、総務部職員課が考えた段階では、文字どおり全職員という形で市長に御提案があったと伺っております。しかし、私は原案と呼んでおりますけれども、市長としては係長職以上という案をつくって指示をしたということです。協議の結果、新型コロナウイルス感染症等の影響もあって、結果として、とりあえず、今回は課長職以上で提出していただいていると理解しています。
ただし、先ほどから一連の職員一丸で思いを一つにするという観点からすれば、給与の削減幅はいろいろな考え方があると思いますけれども、やはり全職員一丸、当初の総務部職員課から出てきた案というのも十分検討する余地があると思うのですが、その点はいかがお考えでしょうか。

市長:今回、原案としては若手職員も給与削減の対象とした取り組みでございました。給与削減率の問題もございました。しかしながら、先ほど申し上げましたように、市立病院の経営に当たって、収入を見込むことを前提に、それから経費を詰める形になりました。以前のように、経費があって、それをもって収入を想定するのではなくて、収入の金額をある程度決めた上で経費を削減していくという形に予算のつくり方を変えております。
市立病院には経営のためにかなりの努力をしていただきましたので、相当額の金額の必要性の問題もございまして対応しておりましたけれども、議会の御了承をいただき、一般会計から繰り入れをして貸し付けをすることができましたので、そのような観点も踏まえまして、若い職員に迷惑をかけない形で今回の給与削減率を予算として計上することができたところでございます。金額ありきではございませんが、そのような思いのもとに、広く職員でどうにかカバーしよう、しかしながら、若手職員には迷惑をかけないように係長職以上で取り組んでいこうということです。これは職員組合との合意が必要ですけれども、そのような方針を決めたところでございます。

岡君:今の御答弁は減額ありきではないということでしたが、前段のお話ですと減額についての話であった気がします。私は、若手職員については、給与削減幅は非常に少なくていいと思っています。ただし、全職員一丸という意味では、やはり係長職未満も含めた本当の意味での全職員を対象とすることを今後考えていただければと思いますけれども、その点、市長の考えを改めて伺います。

市長:若手職員には、子育て中の方もおります。さまざまな形がございますので、市立病院のためとはいえ、また、職員一丸となるためとはいえ、そこはある意味では先輩職員が若手職員を諭すような思いで、給与削減で協力しなくても一緒にやろうという思いに立っていただくような努力をしていきたいと思います。

委員長(三角君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。(なし)
次に、イの江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の答申を踏まえた市立病院に対する理事者の考え方について、本間委員より質疑願います。

本間君:まず、以前にもこのような質疑があったと思いますが、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の答申について、どのように受けとめていらっしゃるのか、また、今日までそれをどのように受けとめておられたのか、単刀直入にお伺いします。

市長:今回の江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の答申は、非常に多岐にわたり、非常に厳しい御指摘をいただいて、つくられたものと思っております。
これまでも、私どもがみずからつくった江別市立病院公立病院改革プランや江別市立病院新公立病院改革プランなどがございますけれども、なかなか実現しなかったという反省がございます。しかし、今回は、専門家の方、さらには、一般の市民の方にも御参加いただき、非常に多岐にわたって専門分野を深掘りして検討いただきました。
何としても、この3年間の市立病院の経営再建に向けたロードマップの期間のうちに収支改善を図らなければならない、その対応を我々に求めている、そして、それに応えなければならないという思いでございます。これはある意味では市立病院の方向を決める最後の一つの入り口と考えておりまして、ぜひ議会の皆さんの協力をいただきながら進めていきたいという思いでございます。

本間君:私も御協力したい、本当にそう思っております。
それで、今、答申の中身については多岐にわたるというお言葉が出てまいりましたけれども、確かに幅広い内容の答申であると思っています。
ですから、逆に、お伺いしたいのですが、市長は、この多岐にわたる答申を全て納得されているのか、または、この部分については、市長の考えとは違う、こうしたいといった思いがあるのか、その辺のことをお伺いします。

市長:今回の答申ですが、議会での審議、さらには、市民の皆さんからいただいた意見、そして、私どものお願い、この3者を一つの形として江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会を設置しました。
私は、市立病院の役割と今後のあり方をどのように進めていくべきかということを白紙でお願いいたしました。それを答申していただいたわけでございますので、そこにさまざまな意見があろうとは思いますけれども、私は今それを出すべきではないと思っております。
ただし、答申をいただいても、社会情勢が許さないことが多々ございます。それをどうにか議論しながら進めていきたい。そのために、今回、外部委員会を設置していただきました。何がしかの問題または意見がありましたら、外部委員会に御相談してまいりたいと考えております。

本間君:それで、今回の給与削減の中に、病院長が含まれていないことについて御説明いただきたいと思います。

市長:病院長とは、これまで医師の招聘、さらには、経営改善に関連してさまざまな形で議論しております。その再建に向けての取り組みは、特に昨年8月以降になりますけれども、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会のさまざまな御論議を踏まえまして、経営改善に向けた取り組みの打ち合わせを何回か行っております。
2月に入りまして、職員の給与の問題をこちらから提案しました。その際には、病院長もみずからという話をいただいたところでございます。
ただ、私どもが給与削減についてどのように取り扱っていくかというと、これはほかの公立病院でもありますし、我々も経験していることでございますが、医育大学との関係がございます。病院長は、病院長としての立場だけではなくて、医師でもございますので、そこを全く無視できないという話をさせていただいております。その上で、私どもは、医師も含めた職員の給与のあり方を検討してまいりました。
その中で、医育大学からよく言われておりますのは、市立病院は経営問題が結構報道されておりまして、その範疇では、やはり医師の処遇問題について、どのように取り扱うのかという質問を何度か受けております。それからいきますと、私どもは、医育大学との関係等を含めて、医師の処遇については、十分配慮して対応していかなければならない、そのような思いでございます。それをもとに、大学関係者と相談した結果、医師の給与については、今回はさわらないという形にしたところでございます。

本間君:私は、病院長は専門が外科でありながらも今は内科を診ていらっしゃるということで、大変頑張っていらっしゃる、すごく感謝しているところであります。
先ほど、市長との協議の中で、病院長がみずから給与の削減を申し出たということでありますけれども、それとあわせて、どうにか経営陣だけで今回の給与削減をとめることはできないだろうか、職員、病院職員、スタッフには及ぼさせたくない、このような強い思いが出たと聞いております。だとするならば、医師については、先ほど御説明いただきまして、医育大学との関係ということでわかりましたけれども、病院長からお話をいただきました、今回は何とか病院職員は削減させないでほしいという思いについて、応えることができなかった、もしくは、応えなかったのはなぜですか。

市長:市立病院は、地方公営企業法の一部適用でございます。したがいまして、市職員と病院職員は、行政職給料表と医療職給料表に区分されており、給料表は違えども、給与体系は同じでございます。ですから、市立病院を応援しようということでの給与削減、努力につきましては、病院職員とも協議をした上で進めております。その際には、病院長とも相談をしながらという形になっております。御理解いただいた上での対応と理解しております。

本間君:今までの私の質疑に対する経過は、よく理解いたしました。
先ほどから全職員一丸となってとか、思いを一つにするためにといった言葉が何度も出てきておりますが、市立病院の中でガバナンスの強化、それから、市立病院自体の主体性をもっと強く発揮していく、こういうことが答申の中に出てまいりました。だとするならば、今の経過はわかりますが、病院長、トップがみずから自分の給与の削減を申し出、また、職員についても言及されたのに、今回は一切酌むことができない、何も反映されていないという結果になってしまっております。このことを知らない市民の皆さんは、病院長の給与が削減されず、その下の職員が削減されていることについて、こういうことはぱっと見、理解されないと思います。私は、病院長はそのような人ではないと思いますから、病院長にとってもよろしくない、病院長がかわいそうだと思っています。
先ほど市長にお答えいただきましたが、答申の内容がそうだとするならば、市立病院のトップである病院長がそのような申し出をして、市立病院として主体性を持ってこう取り組みたい、こうしたいのだという思いを、できる限り酌むべきだと思っておりますが、このことについてはいかがお考えですか。

市長:病院のガバナンスということであろうと思います。
これは以前から課題だと言われておりまして、今後、このガバナンスをどのように対応していくか、進めていくかということが問われると思います。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の中でも、同じような問題が出てきておりまして、さらには、これは3月でしたでしょうか、本間委員からもガバナンスの話がありました。今、新型コロナウイルス感染症の影響がありまして、そのような意味での会議は自粛しておりますけれども、今後、今回いただいた答申に基づいてどのように進めていくか、または、病院内の関連をどのように対応していくかといったことを市民にお知らせする、そのようなことも対応していかなければならないと思います。
当然、今のようなお話は、病院長みずからができない場合もあろうかと思いますので、そのようなことも含めて、今後、そういう場面で市民に説明していきたいと思います。

委員長(三角君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。

岡君:最後の点で、よく理解できなかったところがあります。
ガバナンスの強化という観点からすると、市立病院に、より大きい裁量を与えていくということかと思います。今回の件でいうと、担当部局に対する質疑では、この給与削減について、市立病院全体での検討は特になかったと伺っています。ただ、病院長については、先ほど本間委員がおっしゃられたように、市長との協議の中で、病院長の思いとして経営層のみとしてほしいということが話されたかと思います。
ガバナンスの強化という観点からいうと、やはり、病院長の考え方を反映する形をとっていく方向が望ましい、市長としてもそのように考えられているということでよろしいですか。

市長:今のお話の医師の給与を含めて、給与削減につきましても、病院長、副院長、診療部長もいるわけでございます。そのようなところでの連携や協議の場が今後必要になってくるのではないかと思います。現状では、先ほど申し上げたとおり、これは私の問題でもありますけれども、医育大学との連携が非常に強いわけでございます。少し矛盾でもあるのですが、なかなかそこを崩せないといいましょうか、踏み込めないという実態がございます。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からは地方公営企業法の全部適用という意見も出てきていますので、そのような流れではないかと思っております。今ほど、本間委員、岡委員に申し上げたとおり、ガバナンスの強化につきましては、市立病院に何がしかの権限または自由裁量を持っていただけるような仕組みを進めていかなければ全部適用にはならないと思いますので、そのような取り組みを進めていきたいと思います。

岡君:最後に出てきた市民への説明の観点ですけれども、昨年1月に市民向けの江別市立病院シンポジウムを行っていただいて、その後、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会が設置されました。今回、最終的な答申ということで、市立病院の経営再建に向けたロードマップも進み出しました。新型コロナウイルス感染症の影響があって難しい、担当部局はそのようにおっしゃっていたようですけれども、答申も出ましたので、ここでまた、市長みずから、市民に対して現状について積極的に御説明をいただき、市民からはさまざまな御意見があると思いますので、そのような質疑にも市長にしっかりと答えていただく場を設ける必要があると思います。新型コロナウイルス感染症の影響がありますけれども、その点はいかがですか。

市長:この点につきましては、前回、本間委員にお答え申し上げましたけれども、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会が経営主体についての検討をして、今般、答申をいただき、第1次答申と第2次答申が全て出そろいました。その出そろった内容で、次に、外部委員会の設置が位置づけられました。それらを含めて、機会をつくり、市民への説明をぜひ実施していきたいと思っております。そこでさまざまな意見を頂戴いたしまして、今度はその意見を外部委員会に申し上げられるような仕組みにしていきたいと思います。

委員長(三角君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、(3)議案第82号 令和2年度江別市一般会計補正予算(第3号)を議題といたします。
アの病院事業会計繰出金の考え方について、岡委員より質疑願います。

岡君:前段では、病院事業会計に繰り出す趣旨ということで質疑させていただきました。私自身はいろいろな考えを持っておりますけれども、仮に病院事業会計に繰り出すということが市長のおっしゃるとおり適切だとしても、今のタイミングで繰り出すことが本当にいいのかどうかという観点から質疑させていただきます。
まず、3月に、令和元年度の補正予算の審査でも理事者質疑という形で市長に来ていただいて、質疑させていただきました。我々としては、市立病院の現状、先行きに対して非常に不安を持っているということは、市長も御理解いただいていたと思います。
そのような中で、全職員一丸となって給与を削減して、それを病院事業会計に繰り出すこと、それ自体は決して悪いことではないと一定程度思いますが、仮に繰り出すにしても、例えば、新型コロナウイルス感染症による減収の影響や、そもそも今年度の収支の改善というのが本当にうまくいくのかどうか、まだ4月の段階ではよくわからないところがあります。今後、係長職以上へも給与削減を拡大していく方向で職員組合と話し合って、議会にも提案していくと伺っております。そういったもろもろを考えますと、仮に病院事業会計に繰り出すにしても、今ではなくて、令和3年3月、もしくは、市立病院の経営再建に向けたロードマップの3年間を待って、その結果に基づいて繰り出すということも考えられると思うのですが、その辺はいかがでしょうか。

市長:予算の計上の仕方かと思いますけれども、予算計上は、政策の執行のスタイルでどのように判断するかということになります。今回の場合は、職員の給与削減という形で財源を捻出いたします。よく言われますのは、寄附があった場合には、使用目的、使用用途を決めてからいただくということです。今回も、職員の皆さんからは、市立病院のさまざまな経営健全化に対する協力という形でいただいております。したがって、給与削減をするための条例、さらには、捻出する予算、そして、これを病院事業会計に向けて繰り出す仕組みをつくらなければ、今回、協力いただいた職員には説明がつかないのではないかと思い、このような形で計上させていただきました。
確かに、予算が固まり、全額が集まるのは今年度の3月になりますから、3月でいいのではないかということもございます。それも一つ正しいと思っております。しかしながら、私が先ほど申し上げたとおり、市立病院に協力するということでございますので、それを予算の中で示したいという思いで今回は計上させていただきました。
ただ、執行はまた別に考えることになろうかと思っております。当然、市立病院では、予算を受け入れる計上をしますので、その執行に当たりましては、補正予算で計上して必要な経費を議会に説明した上で、承認いただくことになろうかと思います。ある意味では二重的なものになるかもしれませんが、削減という特殊な予算であることを理解いただきたいと思います。

岡君:今時点において、病院事業会計に、先ほど市長が申し上げておられたような医師の確保に関連する取り組みについての追加の予算があれば、今、市長がおっしゃったこともわからなくもありません。ただ、今回の予算を見ると、病院事業会計では単純に特別利益になるだけで、それが全部悪いと言っているわけではありませんが、市長が今まで話されていた趣旨等や、これまで病院経営がなかなかうまくいってこなかった経緯を考えると、少し待っていただき、もう少し様子を見せてもらってから議会として判断させていただきたいと思います。私の言うことを御理解いただいているところもあるかと思いますが、その点、改めてお伺いします。

市長:今回の病院事業会計に計上する予算の考え方につきましては、先ほど申し上げた職員の思いがございまして、それが一つでございます。
もう一つは、現時点では非常に説明しづらいのですけれども、今回、医師の確保に関連して専門分野の方に顧問になっていただくということで、新たな体制を組むことにしております。この予算を執行するのはこれからでございますけれども、その方たちに、市立病院としての思い、ある意味では、使える予算ということで計上して、そのような腰だめ的なものをぜひお示しをして、この中で最善の努力をしていただきたい、このような思いでございます。医育大学との関係や医師の招聘にはさまざまな形で経費もかかりますので、予算としてお示しできればという思いが今回の市立病院の予算計上となっております。現時点では、予算や事業という形では成立しておりませんけれども、ぜひ御理解いただきたいと思います。

岡君:市長みずから説明しづらい部分もあるということでございますし、わからなくはありませんが、これまでの経緯を考えると、単に特別利益に計上するのが今というのはいかがなものかと思うところもあることを御理解いただきたいと思います。
違う観点からの質疑でございますけれども、今回、給与削減分の全額を追加で繰り出す形になりまして、病院事業会計もそのまま特別利益になるという形でございます。これは先ほどの一般会計の負担の話に絡みますが、追加ではなくて、例えば、今年度予定している2億6,000万円の貸付金をそれだけ減らして、その給与削減分を出資なり何なりという形で渡す、そのような形でも市立病院を助けるという意味では決して間違っていないと思います。追加で繰り出すということではなくて、今年度までの繰り出す金額の中の配分を変えるという考えもあると思います。若干繰り返しになる部分もあると思いますが、なぜ追加で繰り出さなければならないのか、改めてお伺いします。

市長:先ほども何回かお答え申し上げましたけれども、今回の江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会から示された市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づき、3年間で収支均衡を図るということは大命題でございます。そのため、当初予算では、一般会計から貸し付けという形で支援をいただきました。
今回、職員の思いとしましては、それとは別に、市立病院全体で行う事業にぜひ協力したいという思いでございます。今までの対応は当初予算の中で議論しているわけでございますから、それは一般会計に対する補塡になります。やはり、市立病院に対してどのような協力をするのかということが問われますが、先ほど申し上げましたとおり、一番の課題は何かというと医師の確保でございますので、医師の確保に関連した経費として使えるような努力をしていきたいと思います。

岡君:最後に、これも改めてになりますけれども、医師の確保に関連した取り組みに使いたいということですが、現状ではなかなか説明しづらい部分もあるかと思います。
今年度は市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づいて頑張っていただいていると思いますけれども、我々としては、これまでの経緯を踏まえると、やはり3月末の収支がどのようになっているのかというのを非常に心配して見なければいけないものだと思っております。
そこまで待っていただくというのも決して間違いではないかと思うので、繰り返しの話になって申しわけございませんけれども、そのような不安があるという我々の思いを市長に御理解いただけないかと思いますが、いかがですか。

市長:これまでの市立病院の運営経過から見ますと、委員の皆様の心配というのは当然だと思います。それを少しでもクリアにして、その不安を解消していくということが市民に向けての不安の解消にもつながるのではないかと思います。
先ほども申し上げましたけれども、今回、これまでと全く違う形での予算の立て方になっておりまして、これは初めてのことでございます。したがって、どのようになるのかというのは、今、岡委員は今までの経過の話をしておりましたけれども、初めての取り組みでございますので、私もやはり不安でございます。担保がなかなかとれないということもございまして、毎月、経営または患者数、経営状況を注視して、常にびくびくしながら読み取っていかなければならないと思います。
特に、今回は、新型コロナウイルス感染症の影響がございまして、これは公立病院だけではありませんが、総合病院は軒並み収入が減少しております。外来患者がなかなか戻らないという実態がございまして、今度は経営改善にどのようにつなげていくかということが問われると思います。私も、今回は、支援の体制について、全国市長会を通じてさまざまな形で国に要請しておりまして、国も、総務省も、検討するという話になっております。これまでは、新型コロナウイルス感染症の重症、中等症の患者の受け入れが中心になりましたけれども、一般病院にかなりの影響が出ているということがございまして、これから調査が入り、経営改善、経営支援に向けてさまざまな検討がなされると思います。引き続き、総務省には、江別市の実態を含め、公立病院の実態、役割を含めて訴えていきまして、少しでも収支改善に向けて、我々なりの努力をしていきたいと思います。
不安があるか、ないかと言われますと、不安です。その辺は共通の認識ではないかと思いますので、努力していきたいと思います。

岡君:新型コロナウイルス感染症の影響等もあって、なかなか見通しが立たない部分もあります。ですから、仮に病院事業会計に繰り出すといっても、最終的に何に使うかというのは現段階では決めがたいといいますか、そこは非常に不透明な部分がありますので、令和3年3月まで待っていただけないかと改めてお伺いします。

市長:今回の予算につきましては、現時点ではこれに使うということは予算計上しておりませんので、明確に言い切れません。しかしながら、先ほど申し上げた医師の確保に関連した新しい体制がこれからでき上がります。我々は、どうにか医師の確保に予算を計上できるようにしていきたいと思います。
先ほど、岡委員がおっしゃられたのは、何に使うのかがわからないということかと思いますけれども、この金額については、使途を明確にして、補正予算で計上して審査をいただいた上で執行させていただきたい、それをぜひ実施いたしますので、信用していただきたいと思います。
市立病院は、真面目に経営しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

委員長(三角君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
これをもって、理事者質疑を終結いたします。
暫時休憩いたします。(14:27)

※ 休憩中に、議案第76号、議案第77号及び議案第82号の今後の審査方法等につい
  て協議

委員長(三角君):委員会を再開いたします。(14:36)
休憩中に確認いたしましたとおり、議案第82号に関して、病院事業会計に繰り出す時期について、自由討議を実施いたします。
それでは、岡委員からお願いいたします。

岡君:私が皆さんに意見をお伺いしたい観点としては、1点目が今の新型コロナウイルス感染症の影響や今年度から始まりました市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づいた収支の改善の方向性、もしくは、今後、係長職以上への給与削減の提案がなされるという話もあることから、そのようなことがもう少しはっきり決まった段階で病院事業会計に繰り出すほうがいいのではないかという観点です。
そして、医師の確保等に使うのであれば、今でもいいのではないかという御意見もあるかと思いますけれども、その際は改めて補正予算を提案すると市長がおっしゃいましたので、今、病院事業会計に特別利益として繰り出す必要はないのではないかといった観点から御意見をお伺いできればと思います。

委員長(三角君):それでは、病院事業会計への繰り出し時期について、岡委員から話がありましたように、今後のさまざまな動向を見る中で、今ではなくてもいいのではないかという考え方について、各委員のお考えを聞かせていただきたいと思います。
御意見ございませんか。

高間君:私は、市長が答弁されている進め方で行われるのであれば、それでいいと思っています。令和2年3月に13億円と2億6,000万円を貸し付けましたので、基本的に私たちも応援するという話でした。3月までの間に市長が、いろいろなことを行っていくというのは、その点検や分析が必要ですが、新型コロナウイルス感染症の影響によって市立病院の経営に影響を受けるのであれば、その時点でしっかりとした分析と対応を示していただいて、私たちが理解するということが次のステップに進むことだと思っています。
私は、その時点で市立病院を経営再建できなかった場合に、最初に言ったように、自主再建ではなくて違う方法を選んでいただく、ただそれだけの話だと思っています。今ここで優しい声をかけるということではなく、一回進んできたのだから、皆さんが納得いくような形の中で取り組みをされて、しっかりと分析と対応を示していただいて、次のステップに進む形をつくっていただく、それができない場合には自主再建を諦めていただくということかと思います。

委員長(三角君):ほかの委員から御意見ございませんか。

芳賀君:いろいろと思うところはありますが、今、市立病院の経営再建に向けたロードマップを進められているということと、思いもよらない新型コロナウイルス感染症による影響の両方を考えながら進まなければいけないという現状で、病院事業会計に繰り出す時期は、自分としてはなかなかわからないところです。ただ、皆さんで決めたことをしっかり進めていただくことが重要なのであろうと思います。
今繰り出さなければいけないのか、来年3月まで待つのか、どちらがいいのかどうか、わかりませんけれども、何に使うというイメージがはっきりしないまま繰り出してしまうのはよくないという気持ちはあります。それを明確にしていただけるのであれば、それでよいのではないかという思いもあります。

委員長(三角君):ほかの委員から御意見ございませんか。

猪股君:きょうの午前中の生活福祉常任委員会で、病院事業会計の資金繰りの報告をいただきました。あとは、第2次答申の中での質疑なども経て、例えば、今後の債務超過に関しての答申には一般会計の毀損に非常に不安を感じる点がありました。
また、新型コロナウイルス感染症の影響もあるからこそ、しっかりと数字を分けて見ていく必要があると感じています。
さらに、諏訪部委員から関連で質疑がありましたけれども、職員一丸となってという意味がしっかり職員に伝わっているのか、私も不安に感じております。一般会計の毀損に関しても、もし職員が何か思いがあるのであれば、その部分に対して丁寧な説明があってからの判断でもいいと私は感じております。
ですので、私も、今、病院事業会計に繰り出すことが適切かどうかという点については、適切ではないのではないかと考えております。

委員長(三角君):ほかの委員から御意見ございませんか。

本間君:今、病院事業会計に繰り出すべきなのか、繰り出すべきではないのか、その御意見はよく理解するところであります。ここは非常に難しい、悩みどころですが、きょうの理事者質疑で市長の考え方については一定程度の理解をいたしました。
そこで、この繰り出しについて、市長は、今後、議会に対してその都度細かにしっかり説明していきますとお約束いただきました。ですから、今ではなくてもいいだろうという考えも理解するし、今こうして市長の言う形で繰り出すことについても理解する、両方理解できるならば、市長をトップとして、職員一丸となって市立病院の再建に向けて本当に頑張ってくれるのだという思いを信じて、繰り出しについて理解してもいいのかと今の段階では思います。

委員長(三角君):ほかの委員から御意見ございませんか。

徳田君:今の段階で病院事業会計に繰り出すべきではないという御意見もわかります。確かに、今般の新型コロナウイルスの感染拡大もそうですが、もちろんそれだけではなく、例えば、ここで災害が起きたらどうするかなど、いろいろな要素があります。ですから、制度上、可能であるならば、今は明確にせず、ある程度の方向性がはっきりと見えた段階でその使途を明らかにするという考え方も理解いたします。
ただ、今回、設置者である市長の思いとしてこのような形で提出されたということは、私は、やはり評価をしなければいけないと思います。また、給与の臨時特例に関する条例を提案して給与は減らすけれども、使途はまだ待ってほしいというのも、給与を減らされる側からすれば少し丁寧ではないのではないかとも思います。そのような中で、市立病院をしっかりと応援していくのだという思いのもとで協力していただきたいということで、今回、条例を制定するのであれば、中身についてはさておくとしても、やはり、一定程度は皆さんの思いを市立病院にしっかりとお届けするという形を見せるのが必要なのではないかと思います。
また、今ほどの理事者質疑の中で、その使途については補正予算を提案して審査していただくと明言されました。確かに、補正予算を提案するのであればいいではないかというのは、話を聞いて私もそのように思いました。しかし、職員の皆さんに御理解いただいて、まずは形をつくり、なおかつ、その使途については、さらに補正予算を提案して我々にも説明して審査をしていただきたいということです。ある意味、トップとして丁寧な対応をするということで御決断されたわけですから、我々としては、それを尊重して、その動きを受けながら、また我々の意見もしっかり述べながら見ていくということでいいのかと思います。
そのように私は、いろいろな意見に理解をしつつも、今の段階で繰り出すことに問題はないと思いますし、今回の市長の提案については、これでしっかりと進めていただくということでいいと思います。

委員長(三角君):ほかの委員から御意見ございませんか。

諏訪部君:どのようにお答えしようかとずっと悩んでおりましたが、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会が設置され、答申が出て、市立病院の経営再建に向けたロードマップを作成し、3年間でしっかり再建するというかたい決意があるのであれば、病院事業会計に繰り出すのは3年後でもいいのではないかというのが最初に考えたことです。非常に冷たい言い方になりますけれども、難しいという話もありましたが、給与を削減したお金を置いておいて、よく頑張ったということで3年後に繰り出す方法もあり得るのではないか、そのほうが改革にしっかり取り組むという意識を市立病院に持っていただけると思っていました。
それにより、市立病院が改革の手を緩めるということは、100%考えていないのですけれども、やはり市立病院の経営再建に向けたロードマップを実現するために、しっかり頑張っていただくには、繰り返しになりますが、繰出金があるのがいいのか、悪いのか、非常に悩ましいところです。
しかし、前回の委員会の際にも、使途が明らかとなりお金が必要になったときに、そのようなお金があると非常にありがたいというお話もされていましたので、それも理解するところです。そのため、非常に悩ましいところでありまして、なかなか決めかねているところです。

委員長(三角君):ほかの委員から御意見ございませんか。

稲守君:いろいろと考えながら聞いておりましたが、市立病院の経営再建に向けたロードマップの取り組みが始まってから数カ月しかたっていない状況で、結果もなかなか見えておらず、今、皆さんから御意見がありましたように新型コロナウイルスが感染拡大している状況の中で、給与削減したお金をどのように使っていくのか、非常に難しい問題だと思いました。
ただ、先ほど徳田委員から、お金を繰り出してすぐに使うという話がありましたけれども、私は、職員のモチベーションの問題を考えると、病院事業会計への繰り出しを少し待って、状況が明らかになった段階で使うほうが、繰り出したお金が何に使われたということが明確になることから、いいと考えています。

委員長(三角君):ほかの委員から御意見ございませんか。

吉本君:そもそも、職員給与の減額の臨時特例は、市立病院の経営再建、すなわち支援するための補助金と言われていたものだと思いますし、予算決算常任委員会の資料にもそのように書かれています。当然、職員は、そのことを了解して減額に承知なさっていらっしゃるのだろうと思います。きのう、きょうと、御答弁にありましたように、条例制定と同時に、その目的を達成するためには、きちんと予算化すべきであり、市立病院の経営再建を支援するための補助金ということで、きちんと予算化するべきだと私は思います。
それと、もう一つ、新型コロナウイルス感染症の影響や収支全体がどうなるかがわからないというお話がありましたけれども、そもそも、これは市立病院の経営再建を支援するためのもので、それはまた別の話だと思います。市長がおっしゃっていたように、新型コロナウイルス感染症の影響による収入減は、市立病院だけの問題ではありませんので、これは国がきちんと補塡することを検討すべきだと思います。全国市長会を通じてお話をされていらっしゃるということでしたし、早晩、そのようなニュースもありますので、それは全く別の問題として考えなくてはいけないのではないかと思います。
よって、私は、理事者が提案したとおりにすべきではないかと思います。

委員長(三角君):ほかの委員から御意見ございませんか。

佐藤君:市長の御答弁のとおり、今は医師の確保が最大の課題です。また、今回は市立病院の経営再建を後押しするために給与の削減を行うと言っていましたし、私も必要なことだと考えますので、今、病院事業会計に繰り出すことでいいのではないかと思います。

委員長(三角君):ほかの委員から御意見ございませんか。

吉本君:市立病院の経営再建に向けてのかなめは医師の確保です。それは、長い期間にわたる市立病院の課題です。
それで、医師の招聘を進めるために専門の体制がつくられまして、市長は、給与削減したお金を医師の招聘のために使いたいとおっしゃっていました。そのような意味でも、きちんとした形で予算化できる条例にしたほうがいいと考えております。これから、顧問を設置されて、新しい体制もできています。そのようなことを応援するという意味でも、非常に意味のあることではないかと思います。

委員長(三角君):ほかの委員から御意見ございませんか。(なし)
以上で、自由討議を終了いたします。
それでは、休憩中に確認いたしましたとおり、結審単位につきましては、議案第76号及び議案第77号は一括で、そのほかは1件ずつ行うこととしてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、次回の委員会は、6月16日火曜日の午後1時30分より開催いたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
次に、2その他について、各委員からございませんか。(なし)
事務局からございませんか。(なし)
以上で、本日の委員会を散会いたします。(14:57)