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令和2年第2回江別市議会定例会会議録(第2号)令和2年6月19日

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年9月1日更新

1 出席議員

25名

議長 角田 一 君 副議長 相馬 芳佳 君 
議員 高橋 典子 君 議員 佐藤 美佐子 君
議員 吉本 和子 君 議員 島田 泰美 君
議員 芳賀 理己 君 議員 石田 武史 君
議員 本間 憲一 君 議員 鈴木 誠 君
議員 猪股 美香 君 議員 岡 英彦 君
議員 三角 芳明 君 議員 宮本 忠明 君
議員 高間 専逸 君 議員 清水 直幸 君
議員 佐々木 聖子 君 議員 稲守 耕司 君
議員 内山 祥弘 君 議員 諏訪部 容子 君
議員 干場 芳子 君 議員 齊藤 佐知子 君
議員 奥野 妙子 君 議員 徳田 哲 君
議員 裏 君子 君    

2 欠席議員

0名

3 説明のため出席した者の職氏名

市長 三好 昇 君 副市長 佐々木 雄二 君
水道事業管理者 佐藤 哲司 君 総務部長 後藤 好人 君
総務部調整監 高橋 孝也 君 健康福祉部長 佐藤 貴史 君
建設部長 佐藤 民雄 君 病院事務長 白石  陽一郎  君
病院経営推進監 渡部 丈司 君 総務部次長 白崎 敬浩 君
教育委員会教育長 月田 健二 君 教育部長 萬 直樹 君

4 事務に従事した事務局員

事務局長 土屋 健 君 次長 宮沼 直之 君
庶務係長 土谷  晶子  君 議事係長 水口  武  君
主査 坪松  隆  君 主任 岡村  英治  君
主任 川上 静 君 書記 渡辺  輝  君
事務補助員 猪部 みゆき 君    

5 議事日程

日程第 1 会議録署名議員の指名
日程第 2 一般質問

発言者及び発言趣旨

芳賀 理己 君 (総括質問総括答弁方式)

  1. 市立病院での院内感染対策について
    (1)院内感染対策指針の市民周知について
    (2)院内感染対策チームの活動状況について
    (3)職員の働き方について
    (4)感染管理における今後の展望について
  2. 新型コロナウイルスの感染拡大に対応する地域医療連携体制について
    (1)江別市介護保険施設感染症対応ネットワークの活動を踏まえた地域医療連携のあり方について
    (2)市立病院患者支援センターの役割と機能について

佐藤 美佐子 君 (総括質問総括答弁方式)

  1. 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活保護制度の運用について
    (1)生活保護制度の周知の徹底について
    (2)生活保護の申請に係る対応について
    (3)生活保護の迅速な支給決定について
  2. 新型コロナウイルス感染症の影響下における避難所のあり方について
    (1)避難所の増設について
    (2)避難所の運営について
  3. 新型コロナウイルス感染症の影響下における学校の役割について
    (1)臨時休校の長期化による子供の心身のケアの必要性について
    (2)感染リスクを下げるための少人数学級の必要性について

齊藤 佐知子 君 (総括質問総括答弁方式)

  1. 新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校に伴う児童生徒の学習機会の確保について
    (1)臨時休校による教育現場への影響と課題について
    (2)臨時休校中の家庭学習の指導方法について
    (3)オンライン授業の実施について
    (4)GIGAスクール構想について
  2. 外国人児童生徒の就学について
    (1)江別市における外国人児童生徒の就学状況の把握について
    (2)外国人児童生徒に対する就学案内・手続の周知徹底について
    (3)今後の取り組みについて
  3. 公営住宅における連帯保証人制度について
    (1)公営住宅における連帯保証人制度の廃止について

猪股 美香 君 (一問一答方式)

  1. 市内公立小・中学校の臨時休校の考え方と今後について
    (1)新型コロナウイルス感染症における初期対応の検証について
    (2)緊急事態宣言解除後における市内公立小・中学校の臨時休校の考え方について
    (3)1人1台タブレット端末を配付する計画のスケジュールと学校教育ICT化の考え方について
    (4)教育委員会における学校教育ICT化の専掌部門を設けることについて
  2. 江別市における不登校児童生徒の指導要録上の取り扱いについて
    (1)江別市における不登校児童生徒の指導要録上の考え方について
    (2)ICT等を活用した学習活動の評価について
  3. 新型コロナウイルス感染症対策における教育・保育施設の休業時の子育て支援について
    (1)教育・保育施設の休業時における子育て支援サービスの確保について
    (2)ハイリスクの児童生徒の状況把握と対応について
    (3)ひとり親家庭への支援について

 6 議事次第

◎ 開議宣告

議長(角田 一君)

これより令和2年第2回江別市議会定例会第9日目の会議を開きます。
ただいまの出席議員は25名で定足数に達しております。

◎ 議事日程

議長(角田 一君)

本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりであります。

◎ 会議録署名議員の指名

議長(角田 一君)

日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議規則第111条の規定により、
石田議員
宮本議員
を指名いたします。

◎ 一般質問

議長(角田 一君)

日程第2 一般質問を順次行います。
芳賀理己議員の市立病院での院内感染対策についてほか1件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間25分。

芳賀理己君

ただいま議長の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問させていただきます。
1件目は、市立病院での院内感染対策についてです。
新型コロナウイルス感染症、以下COVID-19による医療機関への影響は世界規模であり、先進国である日本においても大きな問題となっています。一般社団法人日本病院会や公益社団法人全日本病院協会などがまとめた病院経営状況の調査結果では、回答した全国1,049病院の4月の平均損益は、約3,600万円の赤字で全体の8割の経営が悪化したという見解を示しています。外来では、COVID-19を恐れて、通常の生活習慣病に係る受診が減っているとの指摘があり、本来入院が必要な患者がいても、COVID-19ではないことが明らかになるまで個室での対応等が必要になるため、患者数が減少しているという報告もあります。
先日の生活福祉常任委員会での報告でもありましたように、市立病院でも少なからず影響が出ていると伺っております。
ウイルスは、一般の細胞と比較して100分の1から1,000分の1という目視できないミクロの物体であり、どこに潜んでいて、いつ自分の体に入ってくるかわからない恐ろしいものと認識されやすい傾向にあります。COVID-19に限らず、医療関連感染予防は、感染症に罹患している患者を早く見つけて隔離予防策を講ずることです。しかし、COVID-19の潜伏期間は平均5日間であり、最小で1日間、最大で14日間と長く、発症早期は発熱、鼻汁、咽頭痛、がいそうといった非特異的な症状が1週間ほど続くため、発症後も気づかれにくいことがあります。また、無症候性病原体保有者、いわゆる症状のない感染者が感染を拡大させる可能性が指摘されているため、感染対策が極めて難しいとされています。このような中で、現在、日本の目標は、感染拡大を防止し、患者の増加スピードを抑えるとともに、1日当たりの発症数を減らし、重症化を防ぐこととされています。そのために、さまざまな感染予防対策が実施されているのが現状です。
診療報酬においては、医療機関における医療の安全確保の観点から、入院基本料の算定に当たり、医療安全管理体制の整備が義務づけられています。医療安全管理体制では、感染対策が義務づけられていることから、各医療機関において、院内感染対策指針のもとに感染対策を講じています。市立病院でもこのような体制があり、感染対策を行っていることは言うまでもありません。しかし、院内感染対策指針は、医療者側の基本方針であることから、病院内で感染を起こさない、また、感染させないための対策を講じて実践しているか、なかなか伝わっていないのではないでしょうか。市のホームページを見ても、感染対策に関する市民向けの文言を見つけることができませんでした。多くの病院や施設では、来館時の検温や罹患に関する症状の問診を行うとともに、マスクの着用と手指衛生を徹底しています。さらに、受付から各診療科への移動の際や待合室の環境等には配慮が必要になります。しかし、受診される方は、どのような対策が施されているかわからないため、病院に行ったら感染してしまうのではないかという漠然とした不安に陥る可能性があります。さまざまな対策を実施しているのであれば、それをわかりやすく提示することは、安全安心な診療を遂行するための重要な要素ではないでしょうか。感染症対策を行って、それを広く市民に周知し、安心してかかることのできる病院を目指しているという実例は多くあります。また、安心して受診できる病院は、評判が高くなる傾向があります。よい評判は、受診患者の増につながる可能性も秘めています。したがって、感染予防に関する情報提供を行うことは重要です。
そこで、1項目めの質問は、院内感染対策指針の市民周知についてどのようにお考えか、また、実際に行っていることがあれば、お聞かせください。
次は、院内感染対策チームの活動状況について伺います。
先ほども述べたように、医療安全管理体制の一環として、院内感染対策が義務づけられていることから、各医療機関において、院内感染対策チームが設置されています。これは、院内で起こるさまざまな感染症から、患者、家族、職員の安全を守るために活動を行う組織であり、多職種によるチーム編成で、あらゆる視点から感染対策を講じています。市立病院でも、多岐にわたる感染対策を行っていると思われますが、2項目めの質問として、今回のCOVID-19に対する院内感染対策チームの活動状況について、来院する患者、家族への働きかけや指導、入院されている方への対応、環境対策に分けて、できるだけ具体的に教えていただきたいです。
次に、職員の働き方についてお伺いいたします。
医療従事者の感染は、たびたび報道されていますが、中国とWHOの合同報告書によれば、中国の476病院において、検査で陽性が確定した医療従事者は、2月20日時点で2,055例であり、このうち88%が中国湖北省武漢市で発生しました。当時の中国湖北省武漢市では、4万人を超える医療従事者が活動していたことから、約4%が感染したことになります。ただし、その後の調査によると、このうちの多くは、COVID-19の発生早期、または経験が少ない時期に発症し、病院内ではなく家庭内で感染したことがわかっています。
一方で、イタリアやフランスを初めとする欧州の流行国では、3月30日現在、全感染者の10%前後を医療従事者が占めていると報道されています。ただ、このうち、どの程度が病院内で感染したかについてはわかっておらず、市中で感染した医療従事者が病院内で感染源となった可能性も指摘されています。COVID-19は、既に述べたように潜伏期間が長く、症状も非特異的であることから、感染から診断までの期間が長くなりやすく、感染場所の特定がしづらいことも特徴です。日本においても、各都市の医療現場でクラスターが発生していますが、発生が確認されたときには、既に相当な人数に拡散されている可能性があり、やはり医療従事者の感染防止対策は必須であると言えます。
また、少し専門的になりますが、エアロゾルの産生量が多い処置には、気道分泌物の開放式吸引、気管挿管・抜管、非侵襲的陽圧換気療法NPPVや高流量鼻カニュラ酸素療法HFNCなどがあり、これらの処置をする際、知らずに医療従事者が暴露するリスクがあります。COVID-19の感染を強く疑う患者や検査で感染が確定した患者には、COVID-19の感染経路となる飛沫及び接触を遮断する隔離予防策を講ずることで、医療関連感染リスクを低減することが可能ですが、気づかれずに入り込んだCOVID-19が感染源となるリスクが医療機関には常にあるということです。このリスクは、あらゆる医療機関に存在し、患者だけではなく、職員も感染源となり得ることを認識することがCOVID-19の医療関連感染対策の第一歩であると言われています。市立病院でも、このようなリスクにさらされる場面は否定できない環境であり、感染管理者を初めとして、実際に現場で勤務されている医療従事者の皆様は、危機感・緊張感が高まり、はかり知れない労力の上、精神的な負担も募り、本当に命がけで闘ってくださっていることとお察しいたします。その労力を全ての方への安心につなげるため、やはり、COVID-19に対する危機管理体制は重要であり、安心して働ける環境が望まれます。具体的には、出勤時などにおける感染対策のルール化、勤務中における行動パターンの作成、知識の習得や心の健康維持など、職員を守る新しい働き方への取り組みが必要ではないでしょうか。
公益社団法人日本看護協会は、COVID-19の拡大・蔓延による日本の医療崩壊を懸念しています。また、現場の医療従事者は疲弊しており、この状況を打開するためには、国民一人一人に自身が感染しないという意識を高めていただくとともに、最前線で働く看護師へのエールが必要です。また、医療・介護現場で、日々のケアを提供する看護職にとっての最大のエールは、皆さんが感染しないことですと唱えて、応援の声を集めています。
また、市立病院の経営再建に向けたロードマップでは、看護師の3交代勤務から2交代勤務への移行が示されております。人と人との接触機会を減らすという観点では、夜間の交代がなくなり、接触する絶対数が減少します。国が推奨する在宅ワークなど、ビジネススタイルのチェンジが難しい職種ですので、勤務体制の改革も感染防止の一助となり得ることから、早い段階での改善が望まれます。
以上のことを踏まえて、3項目めの質問は、感染対策を講じた安全安心な職員の働き方についての御見解をお伺いいたします。
次に、この先、COVID-19の再燃、または、COVID-19以上に感染力が強いウイルスの出現を視野に入れた長期戦を予測した中で、受診される方へ安全安心を提供し、COVID-19に負けずとして、外来患者数、入院患者数を従来の目標値まで回復させるための対策が喫緊の課題であると思われます。外来患者の待機場所や過ごし方、診察室の環境、入院患者と家族の面会に関することなど、これまでとは異なる新たなシステムの構築、または改革が望まれます。さらに、オンラインを利用した遠隔診療、薬・処方箋の配達などを行っているケースもあります。特に小児科においては、市内2カ所の診療所で、待ち時間を確認することができるウエブシステムを導入しており、待合室での二次感染を予防できます。安全安心な診療をするためには、このウエブシステムの需要は大きいと思われます。
以上のことから、4項目めとして、感染管理における今後の展望についてお聞かせください。
次に、2件目の質問は、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する地域医療連携体制についてです。
超高齢社会における地域医療を総合的に支える手段として、地域包括ケアシステムが各自治体で構築されています。地域包括ケアシステムとは、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住みなれた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制の構築を推進すると示されています。その中心には住まいがあり、医療、介護、地域が周りを囲んでいます。このシステムの中における行政の役割は、地域で安心して暮らすために、医療機関ごとの役割を分担し、医療、介護を継続して提供できる仕組みづくりを、その地域の特性に合わせて実施していくこととされています。
このたび、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークが発足しました。ここでは、施設同士が運営主体などの枠を超えて、連携して感染対策をするため、活動を開始したところであります。近隣市町村の介護施設でCOVID-19のクラスターが発生する中、この取り組みは、備品の不足に対する解消だけではなく、何かが起こる前に対策することで安心感を与え、働く方たちの心の支えとして、元気や勇気をもたらす集団としての発展が期待できます。また、まだ発足したばかりですが、COVID-19の終息が見通せない現状の中で、既にSNSでの活発な意見交換や勉強会資料等の情報共有など、連携が図られております。運営主体により、医師が常駐する施設と医師等の医療者が常駐していない施設がありますが、これらの連携は、とても心強いことでもありますし、形だけではなく、真の意味での顔の見える関係の構築として、とても喜ばしいことと思っております。今回の連携は12施設が参加していますが、これをきっかけとした江別市介護保険施設感染症対応ネットワークのさらなる拡大により、連携の強化に取り組んでいけるのではないでしょうか。これは、まさしく、江別市の地域医療連携システムとして発展する取り組みであると思われます。そこで、これらを支えていく確かな組織として発展していくためには、庁内の関連部署で一体的に取り組んでいく体制をつくっていくことが必要です。体制の構築に当たっては、やはり専門家が不可欠であり、常駐することは難しいと思いますが、保健師、介護支援専門員、管理栄養士等の専門職を配置することが、医療・介護関係者と取り組みを進めるためには重要になります。おのおのの施設だけでは解決できないことも、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークの支援を先駆けに、自治体としての役割をしっかりと行うことは、これからの市民生活において、さらに有意義なものとなる可能性が高いと言えます。
また、江別市には市立病院のほか、五つの中規模病院と四つの有床診療所、56の診療所があり、江別市介護保険施設感染症対応ネットワーク以外のサービスつき高齢者向け住宅などの施設や有料老人ホーム、グループホーム等を合わせると120施設ほど存在します。
現在、COVID-19の影響により、病院、介護施設などでは、感染者の発生や蔓延防止のために、行動制限などの対策を行っているほか、地域では、デイサービスの中止や減少により、自立している高齢者は、運動や外出の機会が減り、場合によって、ひきこもりになるケースもあると思われます。問題は、高齢者にとって最も大切とされているコミュニティーの場が奪われていることです。全ての市民が何らかの不安を抱えていると想定され、このままでは、健康寿命の延伸、自立期間の延長は期待できません。そして、各施設で働く方たちは、万が一の事態に陥ったときに、どこに相談したらよいかわからなかったり、組織や事業者によって考え方が違ったり、特に休日や夜間に不安を感じ、ストレスフルな時間を過ごすことになりかねません。COVID-19をきっかけに、江別市の医療、介護について、安全で安心なシステムを構築するよい機会であると思われます。まず、本年発足した江別市介護保険施設感染症対応ネットワークを支える窓口の役割を明確にし、そこで想定される問題の抽出や、病院などとの連携に関する実情を把握していただきたいと思います。また、その他の福祉施設等でも、かかりつけ医に対して、いつ、どのように患者、利用者に関する相談を持ち込めばよいのかわかりません。異常と正常の判断がつかないときに相談できる窓口のほか、COVID-19に感染した際に起こり得る漠然とした不安や体調不良時に、安心をもたらすことのできる場所が求められています。
そこで、1項目めの質問は、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークの活動を踏まえた地域医療連携のあり方についてのお考えをお聞きいたします。
次に、市立病院には、患者支援センターが設置されております。この組織体制の中に、患者相談窓口が設けられております。ここの機能については、患者さんや御家族の皆様から医療、診療等に関する相談、御意見をお受けしておりますとなっていますが、受診歴がない市民に対する相談対応はされているのでしょうか。例えば、このたびのCOVID-19に関して、不安を抱えながら生活されている市民が、コミュニティーの場が不足しているため、相談できる場所がないなどの事態が生じた際には、どのように対応しているのでしょうか。
公益社団法人全国自治体病院協議会の中で、自治体病院の役割は、都市部から僻地に至るさまざまな地域において、行政機関、医療機関、介護施設等と連携し、地域に必要な医療を公平・公正に提供し、住民の生命と健康を守り、地域の健全な発展に貢献することとうたわれております。高齢化が加速する中で、これからもさまざまな問題が浮上してくるでしょう。そして、今、これまでに経験のない生活を送らざるを得ない苦しみがあり、命を守るために頑張っている市民のため、自治体病院としての役割を最大限に発揮し、活躍していただきたいと思っております。
1項目めの江別市介護保険施設感染症対応ネットワークとの関係の構築も必要であると思われますが、これらを踏まえて、2項目めの質問は、市立病院患者支援センターの役割と機能について、自治体病院として地域に貢献する意味で、このコロナ禍を乗り越えるためのお考えについてお伺いいたします。
以上で、1回目の質問を終了いたします。

議長(角田 一君)

芳賀議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君)

芳賀議員の一般質問にお答え申し上げます。
新型コロナウイルスの感染拡大に対応する地域医療連携体制に関しまして、まず、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークの活動を踏まえた地域医療連携のあり方についてでありますが、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークは、近隣自治体の介護施設等において、本年4月以降、新型コロナウイルス感染症の集団感染が相次いで発生したことから、本市における集団感染への備えとして、市と介護事業者との連携、介護事業者間における情報共有と協力体制の強化、感染症対策研修による対応スキルの習得、感染発生時の防護体制の強化などを目的として、本年5月14日に発足したものであります。
当ネットワークには、現在、介護老人福祉施設等の12施設が参加し、SNSを活用して、施設内の消毒方法や食事、家族との面会など、各施設における新型コロナウイルス感染症の対応について、意見交換を行っているところであります。
また、当市においては、地域包括ケアシステムの推進に向けて、平成28年に、一般社団法人江別医師会や一般社団法人札幌薬剤師会江別支部、リハビリテーション職、介護職、社会福祉法人江別市社会福祉協議会など、地域の医療、介護及び福祉関係者により、江別市医療介護連携推進協議会を設置し、当市における医療と介護の連携や、そのための課題解決に向けた協議を行ってきたところであります。
このたびの新型コロナウイルス感染症への対応については、医療と介護分野の連携が極めて重要であると認識しておりますことから、今後におきましては、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークから出された介護現場でのさまざまな意見や課題について、江別市医療介護連携推進協議会に情報提供し、課題解決に向け、議論を深められるよう必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
次に、市立病院患者支援センターの役割と機能についてでありますが、市立病院患者支援センターは、入院前から退院後まで、切れ目のない患者支援を行うことを目的に、平成30年5月に開設され、入院予定の患者が安心して治療を受けられるよう、入院中の生活や治療計画を説明し、あわせて退院後の生活や在宅療養等の相談対応を行っているところであります。
また、市立病院患者支援センターには患者相談窓口を設置しており、市立病院の患者や家族に限らず、受診歴のない一般市民からも、診療等に関する御質問や困り事など、さまざまな御相談を受け付け、内容に応じて看護師、社会福祉士等、それぞれの専門職が対応しております。
さらに、市立病院では、市立病院患者支援センター内の地域医療連携室を窓口として、日ごろから他の医療機関や介護施設等と患者の入退院の調整を行っているほか、地域における医療、介護及び福祉に関する関係機関相互間の連携等を目的に設置されている江別市医療介護連携推進協議会にも参加し、情報交換を行うなど、一般社団法人江別医師会や介護関係団体などとの連携強化に取り組んでいるところであります。
新型コロナウイルス感染症対策につきましては、法令に基づき保健所が対応することとなっておりますが、新型コロナウイルスの感染拡大や長期化に伴い、今後、市民からの相談がふえることが予想され、医療機関としての相談窓口の重要性が高まるものと考えております。
市といたしましては、相談対応を含めた感染症対策においては、医療、介護及び福祉の連携が重要であると認識しておりますことから、市立病院を初め、健康福祉部のほか、北海道や北海道江別保健所、一般社団法人江別医師会などと連携を図りながら、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークに、どのような形で協力できるのか、十分検討してまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、病院事務長からお答え申し上げます。

病院事務長(白石陽一郎君)

私からは、市立病院での院内感染対策について御答弁申し上げます。
初めに、院内感染対策指針の市民周知についてでありますが、市立病院では、医療法等の施行通知に基づき、平成19年に、院内の医療従事者が遵守すべき、全ての感染対策の基本方針を定めた感染管理指針を策定したところであります。
国内において、新型インフルエンザや中東呼吸器症候群、いわゆるMERSの感染が流行した際には、この指針や国の指導等に基づき、外来における患者動線を分けて診療を行うなど、これまで、患者や職員等を院内感染から防御し、安全で質の高い適正な医療サービスを提供することを目的として、院内の感染対策を進めてまいりました。
また、感染管理指針に基づく院内の感染防止対策の市民周知については、来院者に対する注意喚起を目的として、感染対策の基本となる手洗いについてのコツなどをわかりやすく院内に掲示しているほか、地域の医療機関として、広く市民に対して周知するため、昨年10月には、世界手洗いの日に合わせて、感染防止の大切さを実際に体験していただくイベントを開催いたしました。
さらに、本年2月のインフルエンザの感染流行期には、江別市立病院広報誌いたわりPlusにおいて、手洗いから始めるインフルエンザ予防と題し、手洗いのコツのほか、マスクのつけ方等を掲載し、自治会回覧を行うなど、市立病院の感染対策について、わかりやすい市民周知に努めているところであります。
御質問の感染管理指針の市民周知についてでありますが、新型コロナウイルス感染症が拡大している現状においても、安心して市立病院を受診していただけるよう、指針の内容とともに、院内で実際に行っている感染防止対策等の取り組みについて、市立病院のホームページを活用するなど、市民へのわかりやすい周知を検討してまいります。
次に、院内感染対策チームの活動状況についてでありますが、市立病院では、感染管理指針に基づき、院内における感染防止対策に関して、組織横断的に活動するため、医療安全管理室に医師や感染管理認定看護師、薬剤師など多職種による院内感染対策チームを設置し、院内での感染防止対策に取り組んでいるところであります。
院内感染対策チームの主な活動といたしましては、まず、来院される患者や家族への働きかけと指導につきましては、来院者向けの手洗いやマスクの着用を促すポスター等の掲示や外来の待合室などの椅子に、ソーシャルディスタンシングを促す表示をするなど、感染防止の啓発を行っております。
次に、入院患者への対応といたしましては、患者同士の接触による感染を防止することを目的として、御家族の面会制限や入院病棟のデイルームの使用制限、病室の入退室時の手指消毒などについて、医療従事者から助言や指導を行っているところであります。
また、院内の環境対策といたしましては、特に、新型コロナウイルス感染症の発生以降につきまして、院内における患者の動線などの専門的な対応策の検討を行うとともに、院内感染対策チームのメンバーで週1回程度、院内の感染防止対策の状況を確認するために、入院病棟や外来部門などを巡回して現場確認を行い、その結果について、その場で職員への指導・助言を行っております。
さらには、多職種からなる感染対策リンクパーソンチームを設置し、院内感染対策チームの指導のもと、病棟のほか、各臨床現場への感染防止対策の実践的な指導・助言等も行いながら、院内の感染防止環境の維持に努めているところであります。
市立病院といたしましては、今後におきましても、院内感染対策チームの活動のもと、感染防止の観点からさまざまな取り組みを行ってまいりたいと考えております。
次に、職員の働き方についてでありますが、市立病院では、従前より医療従事者の感染防止対策として、外部講師を招いて、職員向けの感染管理に関する研修会を開催しているほか、感染防護具の装着方法の講習開催や電子カルテシステムによる各種感染症に関する情報を提供するなど、みずからを感染から守るための取り組みを行ってきたところであります。
また、患者及び職員へのさらなる院内感染防止対策としましては、4月中旬から、入院患者に対する面会を原則禁止とし、来院者の出入り口を原則正面玄関のみとして検温チェックを開始いたしました。
さらに、職員と患者との動線を分けて感染防止を図るため、来院者用の出入り口の制限にあわせて、職員は救急玄関を使用することとしたほか、出勤前の検温を推奨し、37度5分以上の発熱があった場合の自宅待機や、解熱後の出勤の取り扱いの運用を定めたところであります。
いわゆる3密を避ける観点では、職員に昼食時の会議室利用を推奨し、院内会議の開催に当たり、開催場所を広い会議室に変更したほか、オンラインによる開催手法などについても検討しているところであります。
今後におきましては、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申を踏まえて作成した市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づき、感染防止の観点からも、効率的な診療体制の確立に向けた職員体制の見直しを進めるとともに、業務手法の検討も進めてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、感染から職員を守ることが患者への感染防止にもつながり、地域における医療提供体制の維持にもつながるものと考えておりますことから、引き続き職員が安心して働けるよう、感染防止対策を検討してまいります。
次に、感染管理における今後の展望についてでありますが、市立病院では、新型コロナウイルスの札幌圏での感染拡大に対応するため、先ほど御答弁申し上げました入院患者への原則面会禁止や来院者への検温チェックのほか、海外渡航歴や発熱症状等がある場合の事前の電話連絡のお願い、医療関係事業者の来院制限など、段階的に感染防止対策を実施してまいりました。
また、検温チェックの際には、来院患者から症状の聞き取りを行い、発熱症状のある患者を一般外来とは別のスペースへ案内することで、他の患者や職員との接触をできる限り減らす取り組みも行っております。
さらには、2月に厚生労働省が発出した通知に基づき、定期通院患者に対する電話での診療や院外処方箋の発行にも対応したところであり、可能な限りの感染防止対策を講ずることにより、安心安全な医療提供体制の構築に努めております。
市立病院といたしましては、今後におきましても、北海道における新型コロナウイルス感染症の第3波に備えた長期的な対応が必要と考えますことから、インターネットを利用したオンライン診療などの新たな診療方法の導入や、外来及び総合受付等の待合スペースにおけるソーシャルディスタンシングの確保、さらには、それらを含めた病院全体の感染防止対策について、引き続き検討してまいりたいと考えております。
以上であります。

芳賀理己君

2回目の質問をさせていただきます。
1件目の市立病院での院内感染対策について、四つの項目に対して御答弁をいただきました。
市民への周知や院内全体の感染対策は、第3波が来ると想定した取り組みを継続して行っていると理解いたしました。
3項目めの職員の働き方について再質問させていただきます。
ただいまの御答弁の中で、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申を踏まえて作成した市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づき、感染防止の観点からも、効率的な診療体制の確立に向けた職員体制の見直しを進めるとありました。江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申では、看護体制の抜本的な見直しとして、病棟運営の効率化と深夜シフトの支障解消のため、2交代制を全面実施することとなっております。また、それを踏まえた市立病院の経営再建に向けたロードマップでは、令和2年度に実施することとなっております。やはり、勤務時における感染リスクを低減するためにも、早急に取り組む必要性を示唆するところでありますが、この件に関しての進捗状況についてお聞きいたします。
2件目の新型コロナウイルス感染拡大に対応する地域医療連携体制については再質問いたしませんが、既存のシステムを生かし、さらなる連携の強化により、市民が望む安心安全な地域包括ケアシステムの確立を要望いたします。
以上で、2回目の質問を終了いたします。

病院事務長(白石陽一郎君)

芳賀議員の再質問に御答弁申し上げます。
職員の働き方について、2交代制の実施に係る進捗状況についてでありますが、看護体制を含む職員体制の見直し等につきましては、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の答申を踏まえた市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づき、令和2年度での実施に向け、現在、調整しているところであります。
いずれにいたしましても、先ほども御答弁申し上げましたとおり、感染から職員を守ることが患者への感染防止につながり、地域における医療提供体制の維持にもつながるものと考えておりますことから、引き続き、感染防止の観点からも、効率的な診療体制の確立に向け、検討を進めてまいりたいと考えております。
以上であります。

議長(角田 一君)

以上をもって、芳賀議員の一般質問を終結いたします。
一般質問を続行いたします。
佐藤美佐子議員の新型コロナウイルス感染症の影響下における生活保護制度の運用についてほか2件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間25分。

佐藤美佐子君

通告に従い順次質問させていただきます。
件名1の新型コロナウイルス感染症の影響下における生活保護制度の運用について、項目1の生活保護制度の周知の徹底についてお伺いします。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、全国的に解雇や雇いどめ、休業が相次ぎ、生活保護の受給者が急速に増加する兆しを見せていることがわかってきました。
新聞報道によりますと、4月18日、弁護士や労働組合などでつくる市民団体、雇用・くらしSOSネットワーク北海道が、新型コロナウイルス感染症の影響による労働問題や生活困窮を対象に電話相談会を行いました。合計204件の相談が寄せられ、勤務先が倒産して収入がなくなったなど、生活費に関する相談が142件となり、全体の7割を占めたとのことです。
国は、企業が従業員に支払う休業手当の一部を補助する雇用調整助成金のほか、中小企業や個人事業主を支援する持続化給付金など、さまざまな支援策を打ち出していますが、申請が複雑なことや、申請しても迅速に給付がされないなど、すぐに支援に結びつかない状況が見られています。
別の新聞報道によりますと、社会福祉法人北海道社会福祉協議会の緊急小口資金の貸し付け件数が6月4日までに1万8,096件で、3月25日の受け付け開始以降、1日350件程度の申請があったとのことです。社会福祉法人江別市社会福祉協議会でも、従来の制度では申請件数が多くはなく、昨年は年間9件程度でしたが、ことしは4月、5月の2カ月間で407件の申請があったとのことです。
このように新型コロナウイルス感染症の影響で、生活困窮の方が大幅にふえているのは明らかです。
6月3日の厚生労働省の発表によりますと、3月に生活保護を受給した人数は、前月から2,446人ふえ、206万6,660人とのことでした。申請件数は、前年同月と比べ7.4%ふえ、雇用情勢は悪化しており、4月以降、生活保護の受給人数が急増するのではないかと言われ、江別市でも同様のことが懸念されます。
生活保護は、さまざまな事情で生活に困った人に対し、日本国憲法第25条における健康で文化的な最低限度の生活を営む権利に基づき、国が生活を保障する制度です。しかし、実際には、まだ生活保護制度を知らない人が多く、また、知っていても正しく理解していない人は、非常に多いと言われています。今、必要なことは、生活困窮に陥っている人を、最後のとりでである生活保護の利用に結びつけることではないかと考えます。
以上のことから、江別市で生活保護を必要としている方に制度の情報が届くよう、今まで以上に広く知らせていく必要があるのではないかと考えますがいかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。
次に、項目2の生活保護の申請に係る対応についてお伺いいたします。
項目1で申し上げたように、生活に困窮する方が急増しており、生活保護受給者への支援が急がれます。
新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、4月7日、厚生労働省の事務連絡において、緊急事態措置期間の生活保護業務の取り扱いについて通知が出されました。
申請の手続については、通常、扶養義務や資産の調査など手続が多く、時間がかかっていましたが、今回、感染防止の観点から、面接相談が長時間にならないよう、要否判定に必要な情報のみを聴取し、その他の情報については、後日電話等で聴取することとされています。生活保護の申請権が侵害されないことはもとより、侵害していると疑われるような行為も慎むなど、面接時の適切な対応や速やかな生活保護の支給決定などについては、引き続き、特に留意するよう通知が出されました。さらに、緊急事態宣言が解除された後も、引き続き、これらと同様の考え方のもと、生活保護の要否判定を実施されるよう述べられています。
江別市でも同様に、生活保護の申請をされる方への速やかな対応が求められますが、厚生労働省の事務連絡にあるように、面接相談が長時間にならないことなどを再度徹底し、実施されることが必要ではないかと考えますがいかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。
項目3の生活保護の迅速な支給決定についてお伺いいたします。
生活保護の支給決定がされるまで、通常は、申請の日から2週間程度かかります。しかし、今回の事態に対応して、厚生労働省の事務連絡では、生活保護の支給決定に当たって、生活に困窮される方が申請後も日々の食事等に事欠く状態が放置されることのないようにする必要があり、申請者の窮状に鑑みて、可能な限り速やかに生活保護の支給決定を行うよう示しています。
生活保護の要否判定等における留意事項の一つに、稼働能力の活用が挙げられています。通常、稼働能力についての判断は、実際に稼働能力を活用する場を得ることができるか否かについても評価することとしていますが、緊急事態措置の状況の中で、新たに就労の場を探すこと自体が困難であるなどのやむを得ない場合は、留保することができるとされています。また、緊急事態措置期間経過後に収入が増加すると考えられる場合には、増収に向けた転職指導等は行わなくても差し支えないとされています。
また、相談段階における扶養義務者の状況確認について、扶養義務者と相談してからでないと申請を受け付けないなど、扶養が生活保護の要件であるかのごとく説明を行うといったことがないよう徹底されるように、再度通知が出されています。
以上、江別市でも速やかな生活保護の支給決定が求められることから、5月26日の厚生労働省の事務連絡で示されたように、緊急事態宣言解除後においても、引き続き、これまでと同様の考え方のもと、生活保護の要否判定をすべきと考えますがいかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。
件名2の新型コロナウイルス感染症の影響下における避難所のあり方について、項目1の避難所の増設についてお伺いいたします。
特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワークは、新型コロナウイルス避難生活お役立ちサポートブックの中で、新型コロナウイルス感染症の第2波、第3波の影響が心配される状況にある中でも、災害が発生した場合、避難しなければならないが、現在の指定避難所等では、多くの避難者と集団生活を送らざるを得ない可能性があるとしています。そして、どのような状況下にあっても、避難者や支援者が適切な対処法を理解し、感染拡大防止に向けた対策を徹底するなど、今からできることを確実に進めようと呼びかけています。
ことしの4月、内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(避難生活担当)、消防庁国民保護・防災部防災課長、厚生労働省健康局結核感染症課長の連名による2回の事務連絡において、発災した災害や被災者の状況等によっては、避難所の収容人数を考慮し、あらかじめ指定した指定避難所以外の避難所を開設するなど、通常の災害発生時よりも可能な限り多くの避難所の開設を図るとともに、ホテルや旅館等の活用等も検討することとしています。
5月29日、政府は国や自治体が実施する災害対策を示した防災基本計画を改定しました。新型コロナウイルス感染症が拡大したことを踏まえ、避難所の過密を抑えるなど、感染症の観点を取り入れた対策が必要と明記し、そのため、密集を避けるには、避難所の増設が有効であるとしています。
市のホームページでも、新型コロナウイルス等の感染拡大を防止するため、十分な換気やスペースの確保等、少しでも感染リスクが軽減されるよう、これまでよりも多くの避難所を開設することが想定されると言っています。
避難所の増設について具体的に検討されているのか、お考えをお伺いいたします。
次に、項目2の避難所の運営についてお伺いいたします。
内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(避難生活担当)、消防庁国民保護・防災部防災課長、厚生労働省健康局結核感染症課長の連名による事務連絡では、災害が発生し避難所を開設する場合の感染症対策に万全を期することが重要であるとしています。具体的には、手洗い、せきエチケット等の基本的な対策の徹底、避難所の衛生管理の徹底、十分な換気の実施と避難者の十分なスペースの確保、発熱、せきなどの症状が出た者のための専用スペースの確保、その際、スペースは可能な限り個室にするとともに、専用のトイレを確保することが望ましいとしています。症状が出た者の専用スペースやトイレは、一般の避難者とはゾーン、動線を分けること。避難所のスペースの利用方法等については、事前に関係部局や施設管理者と調整を図り、また、避難者が新型コロナウイルス感染症を発症した場合の対応については、保健福祉部局と十分に連携の上で、適切な対応を事前に検討するよう示しています。
さらに、5月21日の内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(避難生活担当)、消防庁国民保護・防災部防災課長、厚生労働省健康局結核感染症課長の連名による事務連絡では、新型コロナウイルス感染症対応時の避難所全体のレイアウト、動線、健康な者の滞在スペースのレイアウト、発熱、せきなどの症状が出た者や濃厚接触者をやむを得ず、それぞれ個室にする場合のレイアウトの例などが提案されています。
厚生労働省は、滞在スペースの例として、人と人との間隔をできるだけ2メートル、最低でも1メートルはあけることを意識して過ごすことや、飛沫感染を防ぐため、少なくとも座位で口元より高いパーティションとし、プライバシーを確保することが望ましいとされています。
江別市においても、感染症に対応した避難所の運営についてどのような検討がなされているのか、お伺いいたします。
件名3の新型コロナウイルス感染症の影響下における学校の役割について、項目1の臨時休校の長期化による子供の心身のケアの必要性についてお伺いいたします。
新型コロナウイルス感染症の拡大は、子供たちの成長や発達に深刻な影響を及ぼしていると言われています。特に、長期間の臨時休校は、学習の機会が奪われるだけでなく、日中の遊びや運動の機会が減り、テレビやスマートフォンなどを見る機会が増加するなど、生活習慣が変化することで、心身の健康に短期的のみならず、中長期的な影響を及ぼすことが予想されると指摘されています。
2020年5月12日、国立研究開発法人国立成育医療研究センターから、コロナ×こどもアンケートの中間報告がありました。この全国的な調査は、国立研究開発法人国立成育医療研究センターのスタッフを中心とした有志研究者、医師のグループによるもので、新型コロナウイルス感染症の流行期における子供と保護者のストレスや不安、生活環境の変化、それに伴う心身の健康状態を明らかにし、問題の早期発見や対策に役立てることを目的として実施されました。調査はSNSを通して、オンラインで匿名により行われ、5月12日の中間報告の段階では、子供と保護者を合わせて4,889名からの回答がまとめられています。
調査の結果、子供たちの困り事の1番は、友達と会えないことが76%、次いで、学校に行けないが64%、外で遊べないが51%となっています。また、相談したいことの1番は、新型コロナウイルス感染症にかからない方法が46%、次いで、学校、勉強のことが44%、お友達のことが27%となっています。心への影響については、新型コロナウイルス感染症のことを考えると嫌だが39%、最近集中できないが35%、すぐにいらいらしてしまうが32%となり、これらの回答が上位を占めています。また、テレビ、スマートフォン、ゲームなどの時間が昨年よりふえたとの答えが74%を占めました。
全日本教職員組合が発表した、コロナ感染拡大から子どもを守り、豊かな成長・発達を保障するための全教の提言では、子供たちから、公園で遊んだら通報される。外で友達と話しているだけで注意された。どこで何をしたらいいかわからないなどの声を聞き、子供の主食である遊びが奪われ、仲間とかかわり合うことができず、関係性が断ち切られているため、子供たちの成長と発達にとって深刻な事態となっていると指摘しています。
このようなことから、江別市でも、長期にわたる臨時休校で心身ともに不安定になっている子供たちがいないか懸念されます。
学校においては、一人一人の子供たちの声を聞き、不安な気持ちや悩みを受けとめ、心身のケアを進めていくことが必要ではないかと考えますが、お考えをお伺いいたします。
次に、項目2の感染リスクを下げるための少人数学級の必要性についてお伺いいたします。
5月22日に文部科学省が発表した学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルでは、学校における基本的な新型コロナウイルス感染症対策について、新型コロナウイルス感染症とともに生きていく社会を前提とした場合、長丁場に備え、手洗いやせきエチケット、換気といった基本的な感染症対策に加え、感染拡大のリスクが高い、密閉、密集、密接のいわゆる3密を徹底的に避けるため、身体的な距離の確保といった新しい生活様式に、学校を含めた社会全体が移行することが不可欠であるとしています。
その中で、新しい生活様式を踏まえた学校の行動基準が、生活圏内の感染状況に応じて、レベル1地域からレベル3地域であらわされています。
学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルの感染症対策の一つである身体的距離の確保について、レベル3地域及びレベル2地域では、児童生徒の間隔は可能な限り2メートル、最低でも1メートル確保する座席配置をとるように示しています。レベル1地域では、児童生徒の間隔は1メートルを目安に、学級内で最大限の間隔を確保する座席配置をとるようにし、施設等の制約から1メートルの距離を確保できない場合、できるだけ距離を離し、十分な換気やマスクの着用などをあわせて行うこととしています。
全日本教職員組合が発表した、コロナ感染拡大から子どもを守り、豊かな成長・発達を保障するための全教の提言の中では、40人学級では物理的距離を確保することができず、20人以下の授業など、少人数授業を実施する必要があると言っています。
少人数学級での学びは、教師もゆとりを持って子供たちと接することができ、きめ細やかな対応で、行き届いた教育が行われると言われ、かねてから、教師や保護者などからも少人数学級を望む声が聞かれています。また、江別市内でも、市民団体から子供たちの心のケアや感染防止を考えて、距離をとることができる少人数学級を導入してほしいと要望の声が寄せられています。
子供たちの感染のリスクを最小限にするために、少人数学級が必要ではないかと考えますがいかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。
以上で、1回目の質問を終わります。

議長(角田 一君)

佐藤議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君)

佐藤議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、新型コロナウイルス感染症の影響下における避難所のあり方についてお答え申し上げます。
新型コロナウイルス感染症の影響下における避難所のあり方に関しまして、まず、避難所の増設についてでありますが、国は本年4月、避難所における新型コロナウイルス感染症へのさらなる対応についてとして、留意事項を取りまとめ、災害時の避難所の開設について、密集、密接、密閉の3密を避け、感染拡大防止の観点から、可能な限り多くの避難所を開設するなどの対応を進めるよう、各都道府県宛てに通知しております。
市では、この考え方に基づき、国が示した参考例から、避難所の3密を回避するための対策として、避難者1人当たりの居住スペースを、これまでの2平方メートルから2倍の4平方メートル程度への変更を検討しておりますが、通常の災害発生時に比べて、単純計算で2倍の避難所の開設が必要となります。
市の指定避難所につきましては、現在、計70カ所あり、災害時には、この中から災害の発生場所や種類、規模に応じて開設する避難所を決めることとなりますが、避難者を分散させて密集リスクを下げるためには、開設する避難所を従来よりふやすことが必要と考えております。
そのため、市では現在、避難所となる施設において、十分なスペースや発熱、せき等の症状が出た方のための専用スペースの確保など、具体的にどのような利用が可能なのか、国や北海道が改定した避難所運営ガイドライン及び北海道版避難所マニュアルのほか、他市町村の例を参考にしながら、今回、国が示したホテルなどを避難所として活用することについて、総合的に検討を進めているところであります。
次に、避難所の運営についてでありますが、国は本年6月、避難所における新型コロナウイルス感染症への対応の参考資料として、避難所の開設、避難者等の健康管理、避難所の衛生管理、感染症発症時等の対応など、避難所全体のレイアウトを含めて示しております。
避難所では、集団生活により発生した感染症が広がりやすい環境にありますことから、市といたしましても、感染拡大防止に万全を期すことが重要と考えております。
新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難対策では、多くの避難所を開設する必要があるほか、避難所の新たな運営対応として、受け付け時の検温や避難所のレイアウト、衛生管理などの取り組みも必要となるため、自治会や自主防災組織の皆様の御協力が、何よりも大切なものと認識しております。
市といたしましては、避難所の運営に当たっては、新型コロナウイルス感染症に対応した避難所運営マニュアルの見直しが必要であると考えておりますので、国や北海道、他市町村のマニュアルを参考に検討を進めるとともに、自治会や自主防災組織と相談し、対応してまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、健康福祉部長ほかをもってお答え申し上げます。

健康福祉部長(佐藤貴史君)

私から、新型コロナウイルス感染症の影響下における生活保護制度の運用について御答弁申し上げます。
初めに、生活保護制度の周知の徹底についてでありますが、市では、広く市民の皆様に、生活保護制度の概要や基本的な仕組みなどを知っていただくことを目的として、平成30年度にリーフレットを作成し、市役所本庁舎西棟1階に配置しております。
本年3月には、生活保護制度をより正しく理解いただけるよう内容の充実を図ったほか、イラストを入れるなど、見やすさにも配慮し、お知らせしているところであります。
また、生活困窮者自立支援法の施行に基づき、平成27年度から経済的に困窮している方や失業された方などを対象として、自立に向けた問題解決を支援するための相談窓口くらしサポートセンターえべつ、通称くらサポを社会福祉法人江別市社会福祉協議会に委託し設置しています。
市は、くらサポに対して、相談者の生活状況に応じて健康福祉部保護課に相談することを勧めるよう要請してきており、これまでも、くらサポの職員に健康福祉部保護課での相談に同席いただくなど、連携を図ってきたところであります。
新型コロナウイルス感染症の影響下におきましては、相談者に寄り添い、必要な方に適切な支援が提供できるよう、さらなる連携に努め、対応してまいりたいと考えております。
次に、生活保護の申請に係る対応についてでありますが、生活保護の相談や申請を受ける際は、相談者の状況を把握した上で、申請者の意思を尊重し、適切な助言と対応に努めてきたところであります。
このたびの新型コロナウイルス感染症に関する国からの感染防止等の通知を受け、当市におきましては、できるだけ簡潔な説明と聴取に心がけるとともに、申請書類等を後日提出いただくようにするなど、面接時間が長時間にならないよう留意しているほか、感染防止にも配慮しているところであります。
今後におきましても、国からの通知に留意しながら、面接時間の短縮と感染防止に努めてまいりたいと考えております。
次に、生活保護の迅速な支給決定についてでありますが、生活保護の申請があった場合は、生活保護法に基づき、申請のあった日から14日以内に、その結果を申請者に通知しているところであります。
国の通知では、緊急事態宣言時における生活保護の支給決定に当たっては、申請者の窮状に鑑みて、可能な限り速やかに行うよう努めることとされており、当市において、本年3月から5月までに受理した申請につきましては、申請のあった日から最短で8日、平均12.1日で生活保護の支給を決定しております。
緊急事態宣言が解除されている今後におきましても、申請者の状況等を十分踏まえ、可能な限り速やかに支援が受けられるよう、迅速な対応に努めてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。

教育長(月田健二君)

私からは、新型コロナウイルス感染症の影響下における学校の役割についての御質問のうち、臨時休校の長期化による子供の心身のケアの必要性について御答弁申し上げます。
初めに、臨時休校の長期化による子供の心身のケアの必要性についてでありますが、文部科学省では、緊急事態宣言解除後の教育活動の再開に向け、不登校の要因となり得る児童生徒の不安や、家庭環境に係る状況の悪化に対する支援に適切に取り組むよう通知しております。
市内公立小・中学校においては、新型コロナウイルス感染症への対策として、令和2年2月27日から一斉臨時休校とし、4月7日に再開したものの、4月20日から5月31日まで一斉臨時休校としたところであります。
臨時休校中、教育委員会では、保護者に対し、3月に非常時の子供の心の動きやそれを受けとめる保護者の対応に関するリーフレットを作成し、各学校を通してメール等で送付しております。
また、児童生徒の心身のケアにつきましては、各学校で、児童生徒の心身の健康状態を把握するため、定期的に自宅に電話等で連絡し、状況確認に努めてまいりました。
さらに、学校再開に向けた準備として、各学校で、スクールソーシャルワーカーを講師とした教職員研修を開催しているほか、小学校に配置している心の教室相談員に対しても、例年2回開催している研修を5月に集中的に4回開催するなど、準備を進めてきたところであります。
学校再開後、各学校では、学級担任や養護教諭が中心となり、小さな変化も見逃すことがないように、これまで以上に児童生徒をきめ細かく見守り、必要に応じ、健康相談の実施やスクールカウンセラー等による支援を行っております。
現在、欠席している児童生徒数は、おおむね昨年と同水準となっておりますが、教育委員会といたしましては、引き続き、その推移を注視し、児童生徒の体調に変化が見られる場合には、速やかに保護者と連携した対応をするなど、児童生徒への心身のケアの充実に努めてまいります。
私からは以上であります。

教育部長(萬 直樹君)

私からは、新型コロナウイルス感染症の影響下における学校の役割についての御質問のうち、感染リスクを下げるための少人数学級の必要性について御答弁申し上げます。
学校において新しい生活様式を導入するため、文部科学省が作成した学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルにおいては、可能な限り身体的距離を確保することが重要であるとされております。
そのため、各学校では、学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルに基づき、1クラスの児童生徒数が多い場合は、可能な限り多目的スペース等の広い空間で授業を行うなど、身体的距離を確保する対策をとってまいります。
議員御指摘の身体的距離を確保するための少人数学級につきましては、指導に当たる教職員や教室の確保など、多くの課題がありますことから、現状では、少人数学級の導入は難しいものと考えております。
いずれにいたしましても、子供たちの感染リスクを最小限に抑えるための各種取り組みが必要でありますことから、教育委員会といたしましては、学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルに基づく感染症対策を徹底し、学校教育活動を継続してまいりたいと考えております。
以上であります。

佐藤美佐子君

それでは、2回目の質問と意見を述べさせていただきます。
件名1の新型コロナウイルス感染症の影響下における生活保護制度の運用について、項目1の生活保護制度の周知の徹底について再質問させていただきます。
周知については、平成30年度にリーフレットを市役所本庁舎西棟1階に配置され、本年3月に内容の充実を図ったとのことですが、新型コロナウイルス感染症の影響下においては、従来と同じ対応とお聞きしました。これでは不十分ではないかと考えます。今、生活保護を必要としている方がふえていることから、市としても、リーフレットの配置場所をふやしたり、市のホームぺージや広報えべつなどに掲載するなど、積極的に広く市民に周知することが必要と考えますがいかがでしょうか、再度お考えをお伺いいたします。
次に、項目3の生活保護の迅速な支給決定について再質問させていただきます。
生活保護の支給決定に当たっては、従来、申請のあった日から14日以内に結果を申請者に通知していますが、本年3月から5月までに受理した申請については、申請のあった日から最短で8日、平均12.1日で決定しているとのことでした。このことは、国の通知内容にあるとおり、稼働能力の活用の判断を留保することに加え、扶養が保護の要件であるかのごとく説明しないなどの対応により日数の短縮につながったのか、具体的にどのような対応がなされたのか、お尋ねいたします。
次に、件名2の新型コロナウイルス感染症の影響下における避難所のあり方について意見を述べさせていただきます。
項目1の避難所の増設についてですが、避難所の1人当たりの居住スペースは、今の2倍の広さが必要であることから、避難所の開設も2倍必要であるとお聞きしました。今後、国や北海道が示した避難所運営ガイドライン及び北海道版避難所マニュアルのほか、他市町村の例も参考にしながら、総合的に検討を進めていくということで理解いたしました。災害はいつ起こるかわからないので、迅速に進めていただきたいことを申し上げておきます。
また、項目2の避難所の運営についてですが、新たな運営対応として、受け付け時の検温や避難所のレイアウト、衛生管理などを重視した取り組みをするほか、自主防災組織や自治会の協力がとても重要であるとの考えをお聞きしました。今後、国や北海道の避難所運営ガイドライン及び北海道版避難所マニュアルのほか、他市町村のマニュアルを参考に、避難所運営マニュアルを見直し、自治会や自主防災組織とも相談していくとのことですが、一般市民も避難所運営マニュアルについて理解していることが大事ではないかと考えますので、その周知などについても御検討いただきたいことを申し上げておきます。また、早急に運営方法について訓練する必要があるのではないかということも加えて申し上げておきます。
件名3の新型コロナウイルス感染症の影響下における学校の役割について意見を述べさせていただきます。
項目1の臨時休校の長期化による子供の心身のケアの必要性についてですが、臨時休校中は、電話等で状況を確認するほか、学校再開に向け、スクールソーシャルワーカーを講師とした教職員研修をふやすなど、準備されてきたことをお聞きしました。また、学校再開後も学級担任や養護教諭が中心となって、児童生徒にきめ細かく対応されてきたことを理解いたしました。長期間の臨時休校は、児童生徒の心身に長期的な影響を及ぼすと言われていることから、児童生徒の心身のケアについて、より一層の充実をお願いします。
項目2の感染リスクを下げるための少人数学級の必要性についてですが、1クラスの児童生徒の人数が多い場合は、可能な限り多目的スペース等の広い空間で授業を行うなどの対策をとっていくとのことでした。現状では、少人数学級の導入は難しいとのお考えでしたが、やはり、児童生徒の心身のケアや感染防止の観点から必要であると考えますので、市としても国や北海道に少人数学級の導入について、要望していただきたいことを申し上げておきます。
以上で、2回目の質問及び意見とさせていただきます。

健康福祉部長(佐藤貴史君)

再質問に御答弁申し上げます。
初めに、生活保護制度の周知の徹底についてでありますが、先ほども御答弁申し上げましたように、生活保護制度を広く市民の皆様にお知らせし、また、制度をより正しく理解いただけるよう、市では、本年3月にリーフレットを改訂し、配置しているところであります。
今後におきましては、議員からの御指摘にありましたように、改訂したリーフレットの配置場所をふやすほか、市のホームページを活用するなど、広く周知してまいりたいと考えております。
次に、生活保護の迅速な支給決定についてでありますが、当市におきましては、国からの通知にかかわらず、これまでも、申請者の状況等を踏まえ、可能な限り速やかな生活保護の支給決定に努めており、先ほど御答弁申し上げました生活保護の支給決定までの日数につきましては、そのような意識のもと、対応してきた結果と考えております。今後におきましても、引き続き、迅速な対応に努めてまいります。
なお、生活保護の支給決定までの間、生活費等が不足する方につきましては、これまでも、社会福祉法人江別市社会福祉協議会で行っている福祉金庫の貸し付け制度について御案内しているところであり、今後とも相談者の状況等に応じ、対応してまいります。
以上でございます。

佐藤美佐子君

3回目となりますので、意見を述べさせていただきます。
件名1の新型コロナウイルス感染症の影響下における生活保護制度の運用について、項目1の生活保護制度の周知の徹底についてですけれども、リーフレットの配置場所をふやすことや市のホームページを活用するなど、広く周知していく考えをお聞きしました。
さらに広く市民の目につき、手にとれる場所へリーフレットを配置することについて、あわせて御検討いただきたいことを申し上げまして、私の一般質問を終わります。

議長(角田 一君)

以上をもって、佐藤議員の一般質問を終結いたします。
一般質問を続行いたします。
齊藤佐知子議員の新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校に伴う児童生徒の学習機会の確保についてほか2件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間30分。

齊藤佐知子君

議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問させていただきます。
最初に、新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校に伴う児童生徒の学習機会の確保についてお伺いいたします。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除され、学校再開の動きが各地で進んでいます。当市としても、長い臨時休校からやっと通常の授業が再開されたところですが、長い臨時休校期間の児童生徒の学習機会の確保について、大きな課題が出てきたのではないかと考えるところであります。
子供、保護者、教師といった学校関係者はもちろんですが、社会全体としても教育に対して不安を抱いた期間だったのではないでしょうか。当初、多くの学校では4月から再開することを見越し、プリントをつくって子供たちに渡し、自主学習を促していました。ところが、4月に緊急事態宣言が出て、状況が一変いたしました。新学期に入り、入学式や始業式はいつできるのか、子供たちは新しい学校、クラスにはなったけれども、担任がどんな先生か、新しい友達と会うこともできずに、5月いっぱいまで臨時休校が続きました。精神的な不安も大きかったのではないかと考えるところです。そういった子供の様子を見ていた保護者にとっては、学校からプリントが配付されていましたが、子供たちは、しばらくの間、頑張ったとしても、頑張り続けることは難しいという心配が出てきておりました。
昨今は両親が働く家庭も多く、ひとり親家庭もふえている状況で、子供のそばに寄り添って学習を見守ることが難しくなっている状況です。学校としても、子供にプリントを配れば、しっかり勉強ができるとは思っていなかったと思いますが、現時点で学力を確保するためには、そのような方法しかなかったのが現状であります。
4月の段階でオンライン授業を始めた自治体もありますが、そういったところは、子供たちに1人1台のパソコンが既に整備されており、すぐに対応できたところであります。4月16日に、文部科学省が臨時休校などを実施している1,213の自治体に対して行った調査によりますと、臨時休校中の家庭学習の指導法としては、教科書や紙の教材の活用が100%、デジタル教科書やデジタル教材の活用が29%、テレビ放送の活用が24%、教育委員会が独自に作成した授業動画の活用が10%、同時双方向型のオンライン指導が5%となっており、大変低い実施率であることがわかりました。こうした状況を見て、4月21日に、文部科学省はICTを活用した学習が有効であると全国に通知しております。通信環境などが整っていない家庭のために、学校にあるICT機器の貸し出しやパソコン教室の開放などで対応したところもあるとのことです。
ここで、ICTを活用した学習の取り組み事例について御紹介いたします。
青森県青森市では、5月25日から市立小・中学校の通常登校を再開しています。各校とも感染症対策を徹底していますが、青森市立東中学校は、オンラインを活用した校内遠隔授業で3密防止に取り組んでいます。各学年で分散登校を実施し、さらに教室での3密を避けるため、生徒同士の間隔を2メートル保つことを念頭にクラスを細分化し、生徒たちは、各教室に設置したモニターでオンライン授業を受けています。例えば、中学2年生の場合、全3クラス96人の生徒が、6教室に16人ずつを目安に分散しています。授業は、リアルタイムで2人一組の教師が担当します。生徒とは別の教室で1人が教科書を解説し、もう1人がビデオを撮影します。授業中は、生徒からの質問に答えることができないため、事前に質問を集め、その内容を踏まえた授業内容にするなどの工夫もしています。生徒がいる各教室には他の教師が付き添い、生徒の質問に対応するなどで理解度を深めています。また、4月には、市内62校の全小・中学校でオンライン授業が実施できるようになったとのことです。
また、大阪府寝屋川市では、臨時休校中の全市立小・中学校に向けて、インターネットを使った授業動画の配信を開始いたしました。家にいる時間に、少しでも子供たちが学習できるよう、動画投稿サイトユーチューブを活用して、小学1年生から小学3年生の国語と算数の授業配信をスタートさせました。ユーチューブの授業は、企画から撮影まで、大阪府寝屋川市教育委員会の指導主事などが担当し、学校で使用する教科書に合わせて、達成目標や問題を設定しながら解説していきます。途中に、動画をとめて考えましょうといった間合いを設ける工夫もしており、1回10分程度で、市のホームページからアクセスが可能であります。中学校については、民間のオンライン学習サービスを無料で利用できる体制が既に確立されており、小学4年生から小学6年生までは、対象者が一部のみだったものを全員に拡大する方式を採用しています。パソコンで実際に授業を受けた小学2年生と小学4年生の保護者の方は、自分のペースで進められるので、親としても子供の理解度がつかめていいと語っております。
また、千葉県南房総市教育委員会の取り組みでは、パソコンの定期入れかえに伴い、廃棄予定であった市内の学校のパソコン教室の端末を再セットアップし、端末がない家庭に対して貸与し、全ての子供たちにパソコンを活用した家庭学習が行えるように支援しています。
東京都文京区教育委員会の取り組みでは、東京都文京区教育委員会が契約しているクラウド上に、学習や学校生活に関連する内容を配信し、オンラインによる双方向型学習支援を実施しています。校長や担任からのメッセージ、学習支援など、学校再開後、子供たちがスムーズに学校生活を送れるように配慮しています。
隣の札幌市教育委員会では、学習課題サポートのための授業動画を配信するとともに、週ごとに家庭で活用できる学習教材を札幌市教育委員会のホームページで配信しています。また、保護者によるかかわり方のポイントを掲載し、家庭学習を支援しています。
このように、さまざまなICTを活用した学習の取り組みがなされています。
以上のことから、質問させていただきます。
1点目に、臨時休校による教育現場への影響と課題についてどのようにお考えか、お伺いいたします。
2点目に、臨時休校中の家庭学習の指導方法についてお伺いいたします。
3点目に、オンライン授業の実施について、御見解をお伺いいたします。
子供の学びを保障するため、政府は、GIGAスクール構想を今年度内に前倒しいたしました。GIGAスクール構想は、全国の小・中学生1人に1台のパソコンやタブレット端末を整え、学校内に高速・大容量の通信ネットワークを構築する計画です。端末整備の目標を4年間から今年度内へと大幅に前倒しして実施するとのことであります。端末整備に当たり、公立学校には1台当たり4万5,000円を助成し、私立学校には費用の2分の1、上限4万5,000円が補助されます。また、通信環境が整っていない家庭へのモバイルルーターの貸与や学校が使用するカメラなどの通信装置も支援します。
総務省は、光ファイバー回線整備の補助事業を拡充し、回線に接続できていない学校など、地域の回線整備を加速させるとのことです。学校におけるICT環境の整備は、教育の質の向上につながると期待されており、校内での双方向型の一斉授業や子供一人一人の状況に応じた個別学習のほか、インターネットや動画を活用した授業などが可能になります。仮に、災害や感染症の発生など、緊急時の臨時休校があっても、児童生徒がタブレット端末を持ち帰り、オンライン学習もできるようになります。
緊急事態宣言の全面解除後、各地で学校再開の動きは出ていますが、新型コロナウイルス感染症との闘いは長期戦が予想されており、1人1台の早急な整備が求められます。
以上述べて、質問の4点目ですが、GIGAスクール構想について、市の御見解をお聞かせください。
次に、外国人児童生徒の就学についてお伺いいたします。
文部科学省は、2019年9月27日、外国籍の子供の就学状況について、初めての全国調査の結果を公表しました。日本に住む義務教育相当年齢の外国籍児12万4,049人のうち、15.8%に当たる1万9,654人が国公私立校や外国人学校などに在籍していない不就学の可能性があると判明しております。外国人労働者の受け入れが拡大する中、不就学児童の増加が懸念されており、就学支援や日本語教育の充実が求められています。
調査は、2019年5月時点で把握している状況について、市区町村教育委員会に報告を求めたものであります。調査対象とした12万4,049人のうち、各教育委員会から11万4,214人について報告があり、そのうち10万1,399人が日本の小・中学校や外国人学校などに通っていました。残りの外国籍児のうち、実際に不就学だったのは1,000人で、教育委員会が家庭訪問などをしたが、就学を確認できなったのが8,768人とのことです。さらに9,886人については、住民基本台帳には登録されていましたが、そもそも確認の対象にしていないため、実態がつかめていないとのことです。文部科学省は、これらを合計した1万9,654人について、不就学の可能性があると判断しております。外国人の子供が公立の学校に就学を希望した場合、国際人権規約などを踏まえて入学できますが、就学の義務はなく、就学確認の対象外としている教育委員会もあるとのことです。
以上のことから質問いたします。
1点目に、江別市における外国人児童生徒の就学状況についてどのように把握されているのか、お伺いいたします。
2点目に、外国人児童生徒に対する就学案内・手続の周知徹底についてお伺いいたします。
3点目に、在住外国人の受け入れに伴い、子供の就学支援も重要となってくるものと考えますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。
次に、公営住宅における連帯保証人制度についてお伺いいたします。
民間の賃貸住宅より低い家賃が設定されている公営住宅の入居条件に連帯保証人規定を残すかどうかをめぐり、各自治体の判断が分かれています。高齢化の進展を背景に、国は低所得者や身寄りのない高齢者など、住宅確保要配慮者への対応強化として、2018年3月、入居条件から連帯保証人を外すよう全国の自治体に通達しておりますが、連帯保証人規定を残すかどうかは、各自治体の判断に委ねられています。九州では、廃止方向の3県市は、いずれも人口が集中し管理戸数が多く、連帯保証人が既に健在でない場合も多いと推察され、形骸化しているとの指摘もあるとのことです。
また、6月に条例を改正し、連帯保証人制度の廃止を決めた福岡県北九州市では、公営住宅の連帯保証人は、入居者の安否確認などをする身元引受人の意味合いが強いことから、福岡県福岡市を含め、3県市とも、連帯保証人のかわりに緊急連絡先の提出を求めています。
また、福岡県は、連帯保証人がいる世帯と、やむを得ない事情で連帯保証人を確保できないまま例外的に入居している世帯とで県営住宅の家賃徴収率を比較した結果、どちらも約99%となっており、廃止しても影響は大きくないと判断し、その上で、滞納対策として徴収業務の委託先の変更を検討しています。
国土交通省は、昨年4月の民法改正で、連帯保証人が責任を負う上限額の明示が義務化され、連帯保証人の確保がより困難になると見ており、対応がおくれると、高齢化の進行で行き場を失う人がふえるおそれがあるとしています。
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計では、世帯主が65歳以上の高齢者世帯は、2040年に2,200万世帯を超え、そのうち独居が占める割合は、全都道府県で30%を超えるとのことであります。
道内市町村でも、北広島市、千歳市、小樽市、苫小牧市、函館市、帯広市、釧路市は、今年度から連帯保証人制度を廃止しております。今後、急速に進展する少子高齢化により、公営住宅の入居世帯についても高齢者世帯が増加し、労働人口の減少や連帯保証人の確保がより一層困難になることが懸念されます。
以上述べて、公営住宅における連帯保証人制度の廃止について、当市の御見解をお聞かせください。
以上で、1回目の質問を終わります。

議長(角田 一君)

齊藤議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君)

齊藤議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、公営住宅における連帯保証人制度についてお答え申し上げます。
公営住宅における連帯保証人制度の廃止については、ことし4月から施行されました民法の改正におきまして、建物の賃貸契約に係る保証人など、個人根保証契約を結ぶ際には、保証の限度となる極度額を定めなければ、その契約が無効となったところです。
この改正により、北海道では道営住宅の連帯保証人を廃止したところですが、道内の自治体では、連帯保証人制度を継続しているところも、まだ多くございます。
当市においては、連帯保証人が家賃滞納の抑制に一定の効果があるものと認識していることから、当面、極度額を設定した上で、連帯保証人制度を継続しているところです。
なお、高齢者など入居時に連帯保証人を確保することが難しい場合は、これまでも免除申請により連帯保証人を必要としない対応も行っております。
いずれにいたしましても、連帯保証人制度の廃止を含めたあり方につきましては、民法の改正が滞納状況にどのような影響が出るか調査・分析を行い、その内容を見きわめ、連帯保証人制度を廃止した他市の状況などを参考にしながら、検討してまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、教育長ほかをもってお答え申し上げます。

教育長(月田健二君)

私からは、新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校に伴う児童生徒の学習機会の確保についての御質問のうち、臨時休校による教育現場への影響と課題について御答弁申し上げます。
臨時休校による教育現場への影響と課題についてでありますが、市内公立小・中学校においては、新型コロナウイルス感染症への対策として、令和2年2月27日から一斉臨時休校し、4月7日に再開したものの、4月20日から5月31日まで一斉臨時休校としたところであります。
臨時休校が長期化したことによる影響としましては、児童生徒は、学校で友達と励まし合いながら勉強することができず、学習意欲が低下したり、感染症への不安によるストレスを抱えることとなりました。
また、保護者は仕事との両立を図りながら子供の学習を見守る時間を十分に確保できなかったり、先生の教え方と違うのではないかという不安を抱きながら家庭学習に取り組むこととなりました。
さらに、学校では家庭学習プリントを新たに作成し配付しましたが、通常の授業とは違い、学習の進捗状況が随時把握できない状態となりました。
こうしたことから、子供たちと家庭にとっての課題としましては、再開した6月から、入学やクラスがえなど、新しい環境のもとで早く学校生活になれなければならないこと、おくれた学習を取り戻すこと、検温やマスクの着用など感染症対策をとらなければならないことなどが考えられます。
学校にとっての課題としましては、感染症対策を徹底しながら、授業時数を確保するため、年間指導計画の見直し、運動会や修学旅行などの学校行事の再編、児童生徒の学習面だけでなく心のケアへの対応、教職員はこれまでに経験したことのない、新たな取り組みをしなければならないことなどが考えられます。
いずれにいたしましても、新型コロナウイルス感染症に伴う長期の臨時休校により、児童生徒、家庭、学校及び教職員には、多くの課題が生じたものと考えております。
私からは以上であります。

教育部長(萬 直樹君)

私からは、新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校に伴う児童生徒の学習機会の確保についてほか1件について御答弁申し上げます。
初めに、新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校に伴う児童生徒の学習機会の確保に関しまして、臨時休校中の家庭学習の指導方法についてでありますが、臨時休校期間中は、今まで以上に学校と家庭が連携しながら子供たちの成長を見守っていく必要があったことから、家庭学習については、学校で作成した家庭学習プリントをおおむね週に1回程度、保護者や児童生徒に来校してもらい、前の週の家庭学習プリントを回収するとともに、新しい家庭学習プリントを配付し、その際に、担任が家庭学習の状況を聞き取るなどの確認や学習の指導を行い、来校できない児童生徒や保護者に対しては、直接訪問して課題を届けてきたところであります。
さらに、このような機会を用いて、必要な連絡事項についてもお知らせしてきたほか、希望者には図書室の本の貸し出しを行ってきたところであります。
このほか、定期的な健康状態の把握や不安等の相談についても電話や家庭訪問など、各学校が工夫して、家庭の状況に合わせた支援を行ってきたところであります。
次に、オンライン授業の実施についてでありますが、教育委員会では、このたびの新型コロナウイルス感染症のみならず、今後の自然災害発生等による学校の臨時休校等の緊急時に備えて、子供たちの学びを保障するため、ICT環境基盤の整備を早急に進める考えであります。
その前提となる校内LAN整備を国が示しているGIGAスクール構想に基づき進めているところであり、年度内に整備が完了する予定です。
御質問のオンライン授業の実施については、学習機会を確保する手段として有効であるという認識であり、ICT環境基盤の整備後の導入に向けて検討を行っているところであります。
導入に当たっては、各学校の設備やセキュリティー、さらに各家庭におけるインターネット環境の整備状況などに課題があることから、教育委員会といたしましては、そのような課題の解決に向けて、他市の先進事例を参考にするなど、引き続き、検討してまいります。
次に、GIGAスクール構想についてでありますが、国は、学校における高速大容量のネットワーク環境の整備を推進するとともに、全学年の児童生徒一人一人がそれぞれ端末を持ち、十分に活用できる環境の実現を目指すとしているところであります。
これを踏まえ、現在、教育委員会では、国が令和元年度補正予算で措置した補助金を活用し、将来の1人1台端末の環境を見据えた校内LAN整備を全ての市内公立小・中学校で進めているところであり、今年度中に整備が完了する見込みとなっております。
また、国の令和2年度第1次補正予算において、災害や感染症の発生等による学校の臨時休校等の緊急時においても、ICTの活用により、全ての子供たちの学びを保障できる環境を早急に実現するため、児童生徒1人1台端末の整備に向けて、必要な財源が措置されたところであります。
教育委員会といたしましては、ICTの活用により、全ての子供たちの学びを保障できるような基盤整備が必要であるとの認識のもと、児童生徒1人1台端末整備の早期実現に向けて、準備を進めてまいりたいと考えております。
次に、外国人児童生徒の就学に関しまして、初めに、江別市における外国人児童生徒の就学状況の把握についてでありますが、日本国籍を持たない子供の保護者については、就学義務は課されていませんけれども、国際人権規約及び児童の権利に関する条約を踏まえ、外国人児童生徒の就学の機会を確保する観点から、希望する場合は、公立小・中学校に就学させることが可能であると国から通知されております。
本市においては、就学年齢にある外国人の転入情報は、外国人登録を担当する生活環境部戸籍住民課から教育委員会に対し、随時提供されており、転入後速やかに、全ての対象者に就学の案内を行っているところであります。
また、外国人児童生徒については、就学状況を継続的に把握しており、本年6月1日現在、外国人登録されている児童生徒29名全員が就学しております。
次に、外国人児童生徒に対する就学案内・手続の周知徹底についてでありますが、今ほども御答弁申し上げましたとおり、教育委員会では就学年齢にある外国人が転入した際には、速やかに就学の案内を行っております。
また、在住外国人の中に就学年齢に達する子供がいる保護者には、他の新入学児と同様に就学案内を送付しているところです。
今後も、全ての外国人児童生徒の保護者に対し、就学案内を確実に行ってまいります。
次に、今後の取り組みについてでありますが、本市の在住外国人は年々増加傾向にあり、それに伴い外国人児童生徒数も近年ふえております。
教育委員会といたしましては、市内の外国人児童生徒に対し、教育機会を確保することは重要であると認識しておりますことから、引き続き、転入時や就学年齢到達時に、適切に就学案内を行ってまいります。
御質問の外国人児童生徒の就学支援については、市の国際交流員や江別国際センターなどの国際交流団体の協力を得ながら、就学時や学校生活を送る児童生徒、保護者の相談支援体制を充実させるなど、外国人児童生徒の就学の機会の確保や支援に努めてまいりたいと考えております。
以上であります。

齊藤佐知子君

それでは、再質問と何点か要望をさせていただきます。
まず、1件目の新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校に伴う児童生徒の学習機会の確保について、1項目めの臨時休校による教育現場の影響と課題について再質問させていただきます。
文部科学省から示された、新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドラインでは、新型コロナウイルス感染症については、長期的な対応が求められると見込まれるところであるが、こうした中でも、持続的に児童生徒などの教育を受ける権利を保障していくため、学校における感染及び拡大のリスクを可能な限り低減した上で、学校運営を持続していく必要があるとしています。また、長期的に、新型コロナウイルス感染症とともに生きていく社会を前提とした場合、新規感染者数が限定的となった地域であっても、再度感染が拡大する可能性があるため、長丁場に備え、手洗いやせきエチケット、換気といった基本的な感染症対策に加え、感染拡大リスクが高い三つの密を徹底的に避けるために、身体的距離の確保、ソーシャルディスタンスあるいはフィジカルディスタンスといった新しい生活様式に、学校を含めた社会全体が移行することが不可欠であるとの考えが示されました。
学習指導として、児童生徒に家庭学習を課す際や学習状況の把握を行う際には、ICTを最大限活用して遠隔で対応することが極めて効果的であることを踏まえ、今回が緊急時であることに鑑み、学校の設置者や各学校の平常時における一律のICT活用ルールにとらわれることなく、家庭環境やセキュリティーに留意しながら、まずは家庭のパソコンやタブレット端末、スマートフォンなどの活用、学校の端末の持ち帰りなど、あらゆる環境を最大限活用するために、各学校や学校の設置者において、家庭の通信環境について至急把握するとあります。家庭の端末などを活用することは、あくまでも緊急的な対応でありますが、子供たちの学習環境を整え、学習機会を確保することが大変重要であると考えるところです。
御答弁では、今回の新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校が長期化したことにより、児童生徒、家庭、学校及び教職員には多くの課題が生じたとのことですが、この課題に対して今後どのように対応されるのか、お伺いいたします。
次に、2件目の外国人児童生徒の就学について、3項目めの今後の取り組みについて要望させていただきます。
市の国際交流員や江別国際センターなどの国際交流団体の協力を得ながら、就学時や学校生活を送る児童生徒、保護者の相談支援体制を充実させるとの御答弁をいただきました。外国人の子供たちが将来にわたって我が国に居住し、共生社会の一員として今後の日本を形成する存在であることを考え、誰一人取り残さないという発想に立ち、社会全体で支えていくことが必要と考えます。
当市に居住された外国籍の子供たちが、将来の人材として成長していくための支援について、今後ともしっかり取り組んでいただくことを要望させていただきます。
最後に、3件目の公営住宅における連帯保証人制度について、1項目めの公営住宅における連帯保証人制度の廃止についてですが、民法の改正が滞納状況にどのような影響が出るか見きわめ、調査分析を行うとともに、連帯保証人制度を廃止した他市の状況などを参考に検討してまいりたいとの御答弁をいただきましたので、今後の経過を見ていきたいと考え、要望とさせていただきます。
以上で、2回目の再質問と要望を終了いたします。

教育長(月田健二君)

齊藤議員の臨時休校による教育現場への影響と課題についての再質問に御答弁申し上げます。
課題に対して、今後どのように対応するかについてでありますが、学校においても新しい生活様式を取り入れ、感染症対策を徹底し、心のケアに配慮の上、児童生徒や保護者の協力を得ながら、円滑に学校教育活動を継続してまいります。
特に、学習機会の確保に向けた取り組みにつきましては、土曜授業の実施や、市内で統一して、夏休みに10日間の登校日を設定するなど、校長会と協議しながら取り組みを進めてまいりました。
今後も引き続き、さまざまな課題の解決に向けて、校長会や江別市PTA連合会等の関係団体と協議しながら対応してまいりたいと考えております。
以上であります。

議長(角田 一君)

以上をもって、齊藤議員の一般質問を終結いたします。
一般質問の途中でありますが、昼食のため暫時休憩いたします。
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午後 0時09分 休憩
午後 1時09分 再開
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副議長(相馬芳佳君)

休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
猪股美香議員の市内公立小・中学校の臨時休校の考え方と今後についてほか2件についての質問を許します。一問一答方式、通告時間45分。

猪股美香君

議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い質問させていただきます。
私は、市民の皆様に議員として送り出していただいてから、5月で1年が過ぎました。
今回のコロナ禍においては、多くの有権者が政治に関心を寄せることになりました。
SNSが普及する中での緊急時の情報発信のあり方や情報収集の仕方、コミュニケーションの取り方など、市政のあり方についても見直すきっかけになったと思います。
今回、私の一般質問に至るまでに、保護者の方や専門的知見のある方など、さまざまな立場の方から御意見をいただきました。いただいた声をしっかりと形にし、今後も皆様の負託に応えていきたいと思います。
それでは、質問に入らせていただきます。
今般の新型コロナウイルス感染症は、これまでの災害等とは異なり、市内全域、全国各地、至るところに大きな影響を及ぼすものでした。
子育て世帯にとっては、学校、幼稚園、保育園、子供たちのふだんの居場所が休業となり、夫婦の働き方や子供の日中の過ごし方など、ふだんの生活の基本的な部分について、大きな変化をもたらすものでした。
自治体によっては、臨時休校時の対応として、さまざまな取り組みがなされていたケースもありました。
午前中の齊藤議員の一般質問にもありましたように、札幌市では、臨時休校時の学習指導として、札幌市教育委員会が統一の学習課題を提供していました。ホームページからの印刷ということで、通信環境などが整っていない家庭に対しては、学校の先生が印刷したものを自宅に届けるなど、柔軟な対応をしていたと伺っています。量の多さや保護者の負担という点で課題が残されるものではありましたが、札幌市全体の児童生徒の学びをとめないという点においては、すばらしい対応であったと思います。
また、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中では、世帯単位でもさまざまな課題が出ています。
6月15日に放送されたNHKのニュースの中で、江別市に住む30歳代の女性が取材に応じ、小学2年生の娘さんを自主的に休ませているケースが紹介されました。その理由について、女性は、娘自身、持病があり血栓ができやすく、新型コロナウイルスに感染した場合の症状が普通の子供よりあらわれやすいので不安だ。まだわかっていないこともたくさんあり、感染リスクのある現状では、学校が始まったから、さあ行かせましょうとは思えないと説明したとのことです。緊急事態宣言の解除後も、保護者の不安や基礎疾患などから登校することができない児童生徒がいることを示しています。
私宛てにも、直接、不安により休ませているなどの御意見をいただくこともありました。
学校に行きたくても行くことができない。不安で行きたくないという不可抗力の中で、通常どおり学校生活を送る児童生徒たちとの間に、学習状況の差が出てきてしまいます。
各学校は、臨時休校による授業日数のおくれを取り戻すことに加え、感染症対策や暑さ対策のため、業務量が膨大になっています。
長期化する臨時休校と在宅勤務等の働き方の変化に伴い、子供の虐待件数が増加した自治体もあったと聞いております。
そうした背景を踏まえ、学校教育ICT化については、午前中の齊藤議員の一般質問と一部重複する点もありますが、午前中の一般質問における全体の流れを踏まえた上で、私からは、市内公立小・中学校や子育て支援に関して、私なりの考えを入れながら、その先の対応を含めて、3件について質問させていただきます。
1件目の質問は、市内公立小・中学校の臨時休校の考え方と今後についてです。
1点目は、新型コロナウイルス感染症における初期対応の検証についてお伺いします。
江別市内においては、当初発覚した感染者2名が学校関係者でした。最初の感染者が発覚したのは、2月22日土曜日です。感染者は、市内小学校に勤務する50歳代女性の給食配膳員の方で、2月14日を最終勤務日とし、2月22日に感染が発覚したケースです。このケースでは、2月23日日曜日から2月24日月曜日の祝日までに小学校の消毒を完了し、当該小学校は臨時休校とせず、通常どおり2月25日から授業を行うこととしました。
その後、2月24日に感染が発覚したケースは、市内中学校に勤務する50歳代男性の教諭です。こちらは北海道教育委員会の助言を受け、2月25日から3月6日まで、該当する学校を臨時休校とすることにしました。
さらに、その翌日の2月26日には、北海道教育委員会から各市町村の教育委員会へ臨時休校が要請され、2月27日より、市内公立小・中学校は一斉に臨時休校となりました。
いずれのケースも、北海道江別保健所及び北海道教育委員会からの助言や要請を受けて判断されているとのことでしたが、これらのケースに対して、市としてどのように認識し、このような判断に至ったのか、改めて御説明いただければと思います。
2点目は、緊急事態宣言解除後における市内公立小・中学校の臨時休校の考え方についてお伺いします。
5月25日に、新型コロナウイルス感染症対策のための新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が政府により解除されました。この解除に伴い、新型インフルエンザ等対策特別措置法を根拠とする臨時休校の要請によらず、感染状況によっては、市が独自で臨時休校等の判断をしなければならない場面がふえると思います。国で、新型コロナウイルス感染症に対応した臨時休業の実施に関するガイドラインが示されていますが、改めて、今後の市の臨時休校の考え方について、保護者に対して御説明いただければと思います。
3点目は、1人1台タブレット端末を配付する計画のスケジュールと学校教育ICT化の考え方についてお伺いします。
国の令和2年度第1次補正予算において、GIGAスクール構想の加速による学びの保障として、1人1台端末の早期実現、家庭でもつながる通信環境の整備など、GIGAスクール構想におけるハード・ソフト・人材を一体とした整備を加速することで、災害や感染症の発生等による学校の臨時休校等の緊急時においても、ICTの活用により、全ての子供たちの学びを保障できる環境を実現する目的で、端末整備の前倒しを支援する予算が可決しています。
江別市における端末配付のスケジュールについてどのように考えているか、また、江別市において、学校教育ICT化を推進する際に、専門的な知見を必要とする場合は、どういった機関に対して助言を求めているか、学校教育ICT化を進めていく上での市の考え方をお伺いします。
4点目は、教育委員会における学校教育ICT化の専掌部門を設けることについてです。
今後、GIGAスクール構想を前倒しして実施していくことを想定すると、膨大な予算や事務が予想されます。市内公立小・中学校の環境をしっかりと把握し迅速に対応していくためには、教育部に専掌部門を設けるべきと考えますが、市の見解をお伺いします。
2件目の質問は、江別市における不登校児童生徒の指導要録上の取り扱いについてです。
今般の新型コロナウイルス感染症対策のための市内公立小・中学校の一斉臨時休校下においては、不登校児童生徒の指導要録上の考え方や学習活動の評価などについて、教育委員会の方針が事前にしっかりと示されていれば、緊急時に、より柔軟な対応がとられていたのではないかと考えております。
さきに御紹介した札幌市の児童生徒の学びをとめない考え方は、不登校児童生徒の指導要録や学習活動の評価にも参考にするべき考え方であると思います。
改めて以下の点についてお伺いします。
1点目は、江別市における不登校児童生徒の指導要録上の考え方についてお伺いします。
市内公立小・中学校における不登校児童生徒の指導要録上の取り扱いについて、教育委員会はどのように取り扱うことが適切であると考えているか、また、特に学習活動の評価については、どのような方法で行うのが適切であると考えているか、お伺いします。
2点目は、ICT等を活用した学習活動の評価についてお伺いします。
文部科学省の通知の中で、不登校児童生徒が自宅において、教育委員会、学校、学校外の公的機関または民間事業者が提供するICT等を活用した学習活動を行った場合、校長は指導要録上、出席扱いとすること及びその成果を評価に反映することができるとされています。
ICT等を活用した学習活動を出席扱いとするのは、基本的に当該児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において、相談・指導を受けられないような場合に行う学習活動であることが定められていますが、江別市における適応指導教室は、在籍者のほとんどが中学生であり、小学生の不登校児童は、市内にほかの機関がなく、学習活動を出席扱いとして評価されることが難しい現状です。
江別市における市内公立小・中学校の不登校児童生徒のICT等を活用した学習活動の評価について、どのように考えているか、見解をお伺いします。
続いて、3件目の質問に移ります。
3件目、新型コロナウイルス感染症対策における教育・保育施設の休業時の子育て支援についてお伺いします。
1点目は、教育・保育施設の休業時における子育て支援サービスの確保についてお伺いします。
新型コロナウイルス感染症の発生初期、市内公立小・中学校や学童保育も含めて、休業した期間が一時的にありました。預かり保育や学童を利用していなくても、短時間勤務などで働いている保護者が多くいらっしゃいます。江別市においては、学童利用の登録をしていない児童は学童を利用することができませんでした。自治体によっては、緊急時の対応として、臨時の登録を行い、学童を利用することができたケースもあったと思います。また、江別市ファミリー・サポート・センターも利用前には登録が必要であり、不測の事態においては、円滑に利用することができなかったと思います。緊急事態宣言が解除されたとはいえ、いつまた流行のピークがやってくるかわかりません。緊急時の預け先について、江別市はどのようなサービスを確保しているのか、お伺いします。
2点目は、ハイリスクの児童生徒の状況把握と対応についてお伺いします。
北海道新聞によりますと、札幌市児童相談所は、3月に寄せられた児童虐待通告が前年同月比で1.5倍の約150件だったと報道しています。要因としては、子供も親も自宅にいる時間が長くなり、ストレスなどが影響している可能性を指摘しています。
逆に、朝日新聞の報道によりますと、奈良県奈良市では、市内の学校が臨時休校した3月は、虐待の相談対応件数が53件となり、前年同月の71件から減少したとのことです。
特に、学校や放課後児童クラブからの虐待の相談対応件数が激減しており、学校の様子を通して気がつくことが多い虐待については、臨時休校中ではその判断が難しいことがわかります。
いずれのケースでも、家庭内虐待などハイリスクの児童生徒は、学校が安全地帯であることがわかります。
新型コロナウイルス感染症対策に伴う休業により、家庭に居場所のない子供たちは、完全に居場所を失いました。
ふだんであれば学校が接点となり、ハイリスクの児童生徒の健康確認ができていたと思いますが、接点が担保できない中で、どのようにハイリスクの児童生徒の状況を把握したのか、市の対応をお伺いします。
3点目は、ひとり親家庭への支援についてお伺いします。
このたびの新型コロナウイルス感染症では、アナウンサーの赤江珠緒氏が経験したように、子育て世帯の両親が感染した場合の子供の預け先の確保が必要であることが明らかになりました。
特にひとり親家庭からは、近くに親類などがおらず、親だけが感染した場合、子供の身寄りはどうなるのか、不安の声が寄せられていました。
江別市においては、ひとり親家庭など近隣に親類がいない環境で親が感染した場合、どのような対応がなされるのか、お伺いします。
以上で、1回目の質問を終了します。

副議長(相馬芳佳君)

猪股議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君)

猪股議員の一般質問にお答え申し上げます。
新型コロナウイルス感染症対策における教育・保育施設の休業時の子育て支援に関しまして、初めに、教育・保育施設の休業時における子育て支援サービスの確保についてでありますが、新型コロナウイルス感染症の発生初期におきましては、感染防止対策としての学校の臨時休校を踏まえ、2月下旬から3月上旬までの間、放課後児童クラブ及び幼稚園について休会・休園いたしました。
放課後児童クラブの休会は、これまでのインフルエンザ等の感染症発生により、臨時休校となった場合と同様に対応したものであります。幼稚園につきましては、各園の基準等により、休園したものであります。
その後、新型コロナウイルス感染症対策として、全国一斉の臨時休校となった際の児童福祉施設等における方針が国から示され、放課後児童クラブについては、適切な感染防止対策を行った上で原則開所を求められたことから、3月9日から順次再開したところであります。
教育・保育施設の休業時における子供の預け先につきましては、保育所では緊急的な措置として一時預かり事業があり、感染予防に努めながら受け入れを行ったところであります。また、事前登録が必要となりますが、ファミリー・サポート事業や緊急サポートネットワーク事業による児童の預かりなどにより、子育てサービスを確保しているところであります。
御質問の緊急時の預け先などの子育て支援サービスの確保につきましては、今回のような緊急かつ長期的に学校が臨時休校となる場合には、子供たちのストレスなどの解消を図るほか、保護者が安心して働くことができるよう、子供の居場所を確保することが重要であると認識しています。
今後、再び、感染拡大による学校の臨時休校等の措置がなされるケースも想定されますことから、ファミリー・サポート事業等の周知とともに、事前登録を呼びかけていくほか、より支援が必要な方が円滑に利用できる仕組みをつくるため、新たな取り組みとして、学校の臨時休校時における子供の預かりニーズの把握に努めながら、市内7カ所に設置している児童センターを活用した預かりサービスなどについて検討してまいりたいと考えております。
次に、ひとり親家庭への支援についてでありますが、国からの新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針などでは、保護者が感染した場合の対応として、無症状、または医学的に症状が軽い場合には、自宅などで療養していただくとともに、基本的には、親子で療養することとなっています。
また、保護者が入院する場合には、保健所などにおいて、濃厚接触者である子供を保護者と一緒に入院させるか、自宅などで療養、待機させるかなどの判断をすることとされております。
さらに、保護者が自宅療養または入院する場合に、子供を自宅で養育することや親族等が保護することが難しい場合には、子供を迅速に保護できるよう、保健所と児童相談所が連携して対応することとされております。
このように、新型コロナウイルス感染症に関しましては、その特殊性から、平常時とは異なり、都道府県が保護者や子供の感染状況に応じた対応を担うこととされております。
市といたしましては、ひとり親家庭や近隣に親族等がいない家庭などでは、子供の預け先の確保が重要であると認識しており、保護者などから市に相談があった場合には、感染症対策や児童保護の専門機関である北海道江別保健所や北海道中央児童相談所と十分協議の上、相談者に寄り添った対応をしてまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、教育長ほかをもってお答え申し上げます。

教育長(月田健二君)

私からは、市内公立小・中学校の臨時休校の考え方と今後についての御質問のうち、2件について御答弁申し上げます。
初めに、新型コロナウイルス感染症における初期対応の検証についてでありますが、教育委員会では、新型コロナウイルス感染症に係る臨時休校については、感染を拡大させないことが最も重要であるとの考えのもと、判断してまいりました。
臨時休校の判断を行うに当たっては、北海道江別保健所や北海道教育委員会などの関係機関から、指導・助言を受け、市の感染症予防対策本部会議での判断を経て、教育委員会として決定してきたところであります。
2月22日に市内公立小学校に勤務する給食配膳員の感染が判明した際には、北海道江別保健所から、児童や教職員に濃厚接触者がいないことや、消毒での対応について助言を受けており、また、北海道教育委員会からは、臨時休校の判断は慎重に行うようにとの助言を受けたところであります。
教育委員会としましては、これらの助言に基づき、当該小学校は臨時休校とせず、週末の2日間で消毒を完了し、通常どおり2月25日から授業を行ったところであります。
次に、同月24日に、市内公立中学校に勤務する教諭の感染が判明した際には、北海道江別保健所から相当数の濃厚接触者が想定されることや、その特定には数日間を要すること、校内の消毒の方法等について助言を受けており、また、北海道教育委員会からは、臨時休校も検討すべきとの助言を受けたところであります。
教育委員会としましては、市の感染症予防対策本部会議での判断を経て、2月25日から3月6日までの期間、当該中学校を臨時休校とし、あわせて全ての市内公立小・中学校の消毒を行ったところであります。
こうした対応により、感染が確認された2校を含め、市内公立小・中学校からは、その後、感染者は出ておりません。
さらに、2月26日には、北海道教育委員会から臨時休校の要請があり、市の感染症予防対策本部会議において、児童生徒を感染のリスクから守るために、市全体で感染防止を図ることが必要であるとの判断を受けて、教育委員会といたしましては、地域の感染状況等を踏まえて、市内公立小・中学校の一斉臨時休校を決定したところであります。
次に、緊急事態宣言解除後における市内公立小・中学校の臨時休校の考え方についてでありますが、教育委員会では、3月24日に文部科学省が通知した、新型コロナウイルス感染症に対応した臨時休業の実施に関するガイドラインに基づき、臨時休校に係る判断資料をまとめ、これを基準として対応することとしていたところです。
緊急事態宣言解除後の6月5日に、文部科学省が新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドラインを示し、この中で臨時休校を行う場合の考え方や留意点等が具体的に示されたところです。
これを受けて、北海道教育委員会からは、今後、本ガイドラインに基づいて、臨時休校等の対応を行うよう通知がありました。
こうしたことを受けて、教育委員会といたしましては、国が新たに定めた新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドラインに従い、学校内で感染者が発生し、北海道江別保健所が学校内で感染が広がっている可能性が高いと判断した場合や、濃厚接触者が特定されるまでの期間は、北海道教育委員会や北海道江別保健所からの助言を受けながら、臨時休校等の必要な措置を判断してまいります。
また、こうした臨時休校を行う場合の判断基準については、市のホームページ等で、保護者等に周知を図ってまいりたいと考えております。
私からは以上であります。

教育部長(萬 直樹君)

私からは、市内公立小・中学校の臨時休校の考え方と今後についての御質問のうち、1人1台タブレット端末を配付する計画のスケジュールと学校教育ICT化の考え方についてほか1件について御答弁申し上げます。
初めに、1人1台タブレット端末を配付する計画のスケジュールと学校教育ICT化の考え方についてでありますが、教育委員会では、ICTの活用により全ての子供たちの学びを保障できるような基盤整備が必要であるとの認識のもと、1人1台端末の整備に向けて、準備を進めているところであります。
具体的なスケジュールにつきましては、国の令和2年度第1次補正予算において、災害や感染症の発生等による学校の臨時休校等の緊急時においても、ICTの活用により全ての子供たちの学びを保障できる環境を早急に実現するための支援として、児童生徒3人に2台分の端末整備に必要な財源が措置されたことを受け、今年度予算において、まずは補助対象となる端末の整備に向けて、準備を進めたいと考えております。残る端末につきましては、その後、早期に整備ができるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、このようなICT環境の整備に当たり、専門的な知見が必要な場合には、北海道教育委員会に助言を求めてきたほか、石狩管内市町村に導入実績がある複数の専門事業者から意見を聴取してきたところであります。
今後につきましても、このような助言等を参考にするとともに、必要に応じて、国が新たに設置した相談窓口を活用するなど、学校ICT環境整備を進めてまいりたいと考えております。
次に、教育委員会における学校教育ICT化の専掌部門を設けることについてでありますが、教育委員会といたしましては、GIGAスクール構想の実現に向けて、児童生徒1人1台端末の整備等を行っていくに当たって、端末の設定・管理を初めとした専門知識を必要とする業務などが相当程度発生するものと想定しております。
また、児童生徒1人1台端末の整備後についても、学校のICT環境を適切に運用・管理していくことや、学校ごとに抱える課題等の実情を適切に把握しながら、迅速に対応していくことについても相当量の業務が見込まれます。
学校教育のICT化に向けては、組織体制の強化が必要となることから、どのような体制がふさわしいのか、専掌部門の設置や外部委託等も含めて、庁内関係部署と相談してまいりたいと考えております。
以上であります。

教育長(月田健二君)

私からは、江別市における不登校児童生徒の指導要録上の取り扱いについて御答弁申し上げます。
初めに、江別市における不登校児童生徒の指導要録上の考え方についてでありますが、文部科学省では、令和元年10月に、不登校児童生徒への支援のあり方について、適応指導教室等に通級した場合、指導要録上の出席扱いとすることや、一定の要件を満たした場合、適応指導教室等の学習活動を評価に反映することなどについて通知しております。
現在、市内公立小・中学校では、適応指導教室に通級する児童生徒については、国の通知に従い出席扱いとしており、こうした生徒が定期テストを受験した場合には、その結果を評価に反映しております。
教育委員会では、昨年度、不登校児童生徒への支援の充実を図るため、適応指導教室における学習活動の評価等について、校長会、教頭会の代表者と意見交換を行ってきたところであり、定期テストを受験していない不登校児童生徒の学習状況等の評価については、引き続き、校長会と協議してまいりたいと考えております。
次に、ICT等を活用した学習活動の評価についてでありますが、令和元年10月の文部科学省からの通知では、不登校児童生徒が自宅等において、ICT等を活用して学習活動を行った場合、家庭訪問等による対面指導が適切に行われることや、学習の計画内容が学校の教育課程に照らし適切と判断されることなど、要件を満たした上で、指導要録上、出席扱いとし、その成果を評価に反映することができるものとしております。
教育委員会では、現在、GIGAスクール構想によるICT環境の整備として、市内公立小・中学校全校への校内LANや児童生徒への端末の整備などを進めております。
教育委員会といたしましては、ICT環境の整備により、オンライン教育が可能となることは、不登校児童生徒にとっても学習機会を確保する手段として有効であると認識しております。
オンライン授業の導入につきましては、先ほど齊藤議員に御答弁申し上げましたとおり、各学校の設備やセキュリティー、さらに各家庭におけるインターネット環境の整備状況などに課題があるものと考えております。
いずれにいたしましても、御質問の適応指導教室等に通うことができない不登校児童生徒のICT等を活用した学習活動の評価につきましては、ICT環境が整備された後、文部科学省の通知に従い、要件を整理した上で、適切に反映させていくものと考えております。
私からは以上であります。

教育部長(萬 直樹君)

私から、新型コロナウイルス感染症対策における教育・保育施設の休業時の子育て支援についての御質問のうち、ハイリスクの児童生徒の状況把握と対応について御答弁申し上げます。
市内公立小・中学校においては、新型コロナウイルス感染症への対策として、令和2年2月27日から一斉臨時休校とし、4月7日に再開したものの、4月20日から5月31日まで一斉臨時休校としたところであります。
臨時休校が長期化する中で、学校においては、自宅で過ごす児童生徒や保護者との連絡を密にし、特に、要保護児童対策地域協議会に登録されている支援対象の児童生徒に関しては、在宅時間が大幅に増加することに伴う児童虐待のリスクを踏まえ、おおむね週1回以上の状況把握を行うよう、国から通知されております。
この通知に基づき、各学校では、児童虐待のリスクが高い家庭を週2回程度訪問し、児童生徒の健康状態や同居家族を含めた生活状況を確認するなどの対応をしたところであります。
教育委員会では、虐待のリスクが高い児童生徒の情報を学校と共有する中で、必要に応じてスクールソーシャルワーカーを学校へ派遣し、児童相談所等の関係機関と連携して、児童虐待の未然防止のための支援を行ってまいりました。
教育委員会といたしましては、今後におきましても、学校や関係機関と緊密に連携し、虐待のリスクが高い児童生徒の安全を確保するための取り組みを適切に行ってまいります。
以上であります。
猪股美香君 それでは順次要望と再質問をさせていただきます。
まず、1件目の1点目、新型コロナウイルス感染症における初期対応の検証について再質問させていただきます。
答弁の中で、2月22日と2月24日の2件に関しては、濃厚接触者の状態によって判断が分かれたということが理解できました。
2月26日の一斉臨時休校に関しては、市内全体の感染状況で判断したと理解いたしました。
その後、4月12日に北海道・札幌市緊急共同宣言がなされた際は、北海道及び札幌市が所管する札幌市内の小学校、中学校、高等学校等の一斉臨時休校が実施されました。
札幌市からの通学者の割合が高い近隣の北海道立高等学校等についても、同じく臨時休校になりました。
この際は、北海道からの要請がない自治体においても、例えば、近隣だと千歳市や北広島市などが順次臨時休校の判断をしていたと思います。
江別市においては、4月17日に、北海道教育委員会から、全道の小学校、中学校、高等学校の一斉臨時休校について検討するよう、教育委員会に要請されるまでは臨時休校としませんでしたが、このときは、市としてどのように判断していたのか、お伺いします。

教育長(月田健二君)

猪股議員の再質問に御答弁申し上げます。
北海道・札幌市緊急共同宣言の際に、臨時休校としなかった判断についてでありますが、これまでも臨時休校については、北海道教育委員会と相談しながら、市として総合的に判断してまいりました。
北海道・札幌市緊急共同宣言において、臨時休校の要請の対象となったのは、札幌市内の小学校、中学校、高等学校及び札幌市からの通学者が一定の割合を占める近隣の高等学校のみであり、江別市内の公立小・中学校に対する臨時休校の要請はなかったところであります。
石狩管内の他市では、市内の感染者の発生状況から臨時休校を判断したものと承知しておりますが、江別市内では、クラスターや感染経路が明らかでない感染者が発生していなかったことから、北海道教育委員会と協議し、臨時休校とはせず、感染症対策を徹底した上で、学校の教育活動の継続を判断したところであります。
その後、緊急事態宣言が全都道府県に拡大され、北海道教育委員会からの全道一斉臨時休校の要請を受け、本市としましても、一斉臨時休校としたところであります。
以上であります。

猪股美香君

江別市内の公立小・中学校に対する臨時休校の要請はなかったとの答弁ですが、札幌市からの通学者が一定の割合を占める近隣の高等学校として、江別市内の北海道立高等学校については臨時休校となりました。
また、江別市内の公立小・中学校に勤務する教職員の中には、札幌市から通勤している方も多く、その点を考慮すると、江別市においては、札幌市での感染拡大の傾向も含めて議論し、判断する必要があると思います。
結果として、江別市が臨時休校にならない間、保護者からは、近隣の自治体が臨時休校の判断をする中で、どうして江別市は臨時休校にならないのかという不安の声をたくさんいただいておりました。このときについては、もう少し踏み込んで判断していただき、さらに、判断基準をしっかり周知することで、保護者の不安にも寄り添っていただけたのではないかと思っております。
臨時休校の判断はかなり難しいですが、今後は、市内の学校に通う子供たちと教職員の皆様の健康を第一に考えるとともに、保護者の不安に寄り添い、判断していただければと思います。
この点については、要望とさせていただきます。
次に、1件目の2点目についても要望させていただきたいのですが、臨時休校を行う場合の判断基準について、市のホームページ等で保護者に周知を図っていきたいとの答弁をいただきましたので、ぜひそのようにお願いしたいと思います。
北海道内、札幌市内、江別市内の感染情報を大変気にしている保護者の方がとても多いです。また、感染状況の遷移によって、子供たちの学校への影響を大変気にしております。保護者にとって納得のいく、わかりやすい情報発信に努めていただければと思います。
また、緊急事態宣言の解除後も、さきに御紹介しましたとおり、基礎疾患や不安などにより自主的に休学する児童生徒においては、できる限り、ほかの児童生徒と比べて不利益にならないよう、出席の扱いや学習指導について、柔軟に対応していただければと思います。
1件目の3点目、1人1台タブレット端末を配付する計画のスケジュールと学校教育ICT化の考え方について再質問いたします。
今年度の予算において補助対象となる端末整備に向けて準備を進めるということで、端末整備の計画については理解しました。齊藤議員の一般質問に対する答弁と、2件目の不登校児童生徒に係る一般質問に対する答弁でも明らかとなったセキュリティーの面についてお伺いします。
各学校の設備やセキュリティー、さらに各家庭におけるインターネット環境の整備状況などに課題があったとのことですが、このセキュリティーの課題については、早急な対応が必要であると思います。
臨時休校時の学習は、各学校に任せられていました。ICT環境の整備に当たり、北海道教育委員会や事業者に意見を求めていたとの答弁でしたが、オンライン授業などの学校教育については、市内の教職員が所属する研究会などで先生方が独自に研究されています。必要と思われれば、各学校で迅速に対応できる体制が必要であると思います。
各学校の設備とセキュリティーについては、教育部学校教育支援室学校教育課が所管となりますのでお伺いしたいのですが、答弁の中で、事業者の助言等を参考にし、必要に応じて、国が新たに設置した相談窓口を活用し、ICT環境の整備を進めていくとのことでしたけれども、各学校の設備とセキュリティーについて、いつまでに、どのように対応しようと考えているか、この点について、もう少し詳しくお伺いします。

教育部長(萬 直樹君)

猪股議員の再質問に御答弁申し上げます。
各学校の設備とセキュリティーについて、いつまでに、どのように対応するかという御質問についてでありますが、教育委員会では、ICTの基盤整備を優先して進めることとしており、そのため、今年度においては、市内全校に校内LANの構築を行い、あわせて1人1台端末の早期実現に向けた整備を始めていく予定としております。
並行して、学校における設備やセキュリティーを含めた課題についても検討してまいりたいと考えております。
以上であります。

猪股美香君

市内全校の校内LANの構築と1人1台端末の早期実現を優先するとの答弁でしたが、それだけでは、このたびのコロナ禍において期待されるICT化の目指すものとは大分距離があると思います。
端末が整備されてもセキュリティーの問題で、児童生徒が学校から自由にインターネットに接続することができないとなると、今回、国が令和2年度第1次補正予算として、GIGAスクール構想の1人1台端末の整備を前倒しする根拠である臨時休校時の学びの保障という点に関しては、担保できていないのではないかと危惧しております。
5月には、文部科学省がインターネット環境の調査についての事務連絡を自治体に出し、江別市においても調査を実施していると思いますので、市内のインターネット環境については理解していると思います。各家庭におけるインターネット環境については、5月11日に、前段の答弁でもありましたが、国が新たに設置した相談窓口である文部科学省ICT活用教育アドバイザー事務局が配信しているユーチューブの番組、GIGAスクールチャンネルの中で、担当課長が強い口調でおっしゃっていました。
今は緊急時、前代未聞。ICT、オンライン学習は学びの保障に大いに役立つ。使えるものは何でも使って、できることから、できる人から。5%の子供ができないからといって、一律にやる必要はない。一律じゃないからだめなんだというのは、やろうという取り組みから残念ながら逃げているように思うとまで言及していました。
端末については、齊藤議員からもお話がありましたが、学校単位で工夫ができます。インターネット環境などが整っていない家庭については、学校のコンピューター室を活用できます。
ある市内の学校の調査では、家庭にインターネット環境が整っている割合は91.8%であることがわかっています。インターネット環境が全くないという家庭は2.8%、無回答を含めても10%弱の方は、インターネット環境が整っていない状況であったと伺っています。例えば、1クラスが30人の学級であれば、1クラスにつき3人前後です。
学校がオンラインの活用が必要であると思ったときにしっかり活用できるよう、教育委員会は、まず、安心して外部と接続できるインターネット環境を学校に提供していただきたいと考えております。
本日6月19日から、県境をまたぐ移動の自粛が全国で緩和される方針です。東京都では、昨日6月18日の感染者数は41人でした。またいつ波がやってくるかわかりません。次にいつ起こるかわからない緊急事態に備えておく必要があります。
健康福祉部健康推進室保健センターにおいては、緊急時のネットワークを活用し、Zoomを使った母子面談の申し込み受け付けが5月27日から始まっています。教育委員会においても、一刻も早い整備を求めます。
1件目の4点目以降については、少し長くなりますが、一つずつ要望と私の考えを述べさせていただきます。
教育委員会における学校教育ICT化の専掌部門を設けることについては、専掌部門の設置や外部委託等も含めて相談していきたいとの答弁をいただきました。まずは、教育委員会と各学校のインターネット環境の改善が必要です。そうしたセキュリティー面を担保すること、また、端末整備のほかにかかる事務や予算については、御答弁いただいたとおり、かなりの業務量が見込まれます。
恐らく教育委員会の事務局にも、端末の活用に関して明るい若手の市職員もいらっしゃると思います。そうした市職員や、ICT教育に明るく、ICT教育を専門とするような有識者の方、例えば大学の先生などが一緒に、市内公立小・中学校の環境を把握し、方向性を示していけるような形も必要であると考えています。
今回、話題の中心になっているのは、国の予算措置もあり、端末の整備に係る部分ではありますが、同時に、今後の端末活用や教育計画をしっかり立てていく必要があります。
端末整備だけを目的とするのではなく、専掌部門やワーキンググループ等を設け、長期的な計画を含めて協議することについて、迅速に御検討いただければと思います。
私は、教育長の言葉で心に残っているものがございます。
昨年度に開かれた、えべつ中学生サミット&いじめ根絶子ども会議の中で、教育長は、このような言葉を子供たちの前でお話しされていました。年齢が若いほど1年が長く感じるという心理学者の研究結果を例に挙げ、年齢が若いころに経験した嫌な思いは、これからの人生に大きな影響を及ぼすことを知ってほしいという趣旨の言葉がありました。教育長のおっしゃるとおり、子供たちにとって、今は、まるで無限に続くような時間感覚だと思います。そのような中で続いたこのたびの臨時休校期間は、大人にとっては、あっという間に思えても、子供たちにとっては、まるで永遠のように感じていたのかもしれません。教育長の子供たちの貴重な時間を大切に思う言葉がとても心に残っております。これからの江別市の教育行政も、そうした子供の視点に立ち、一つ一つ大切に丁寧に紡いでいける行政でありたいと思っております。
また、これは市長と教育長に要望したいのですが、先日閉会した国会において、国の令和2年度第2次補正予算に、学校の段階的再開に伴う児童生徒等の学びの保障として、学校再開に伴う感染症対策、学習保障等にかかわる支援経費として、学校の感染症対策等を徹底しながら子供たちの学習保障をするため、新たな試みを実施するに当たり、校長の判断で迅速かつ柔軟に対応することができるよう、国が緊急的な措置として支援する予算が通過しています。まだ、国から具体的なメニューがおりてきていない段階ではあると思いますが、全国的に夏休みを短縮して授業日数を確保する中で、江別市内の公立小・中学校においても、感染対策、暑さ対策に苦慮していると聞いています。学校の備品の中で、共有する石けんではなく、ハンドソープタイプのものを求める声や、暑さ対策として、クーラーや扇風機の購入を求める声もあると聞いています。各学校のニーズをしっかりと把握していただき、国の令和2年度第2次補正予算における新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金も含めて、子供たちの学びのために、できる限りの対応を御検討いただきますよう要望いたします。
次に、2件目の1点目、江別市における不登校児童生徒の指導要録上の考え方について、適応指導教室に通級する児童生徒については、国の通知に従い出席扱いとしているとの答弁をいただきましたが、現状、江別市においては、適応指導教室に在籍している児童生徒の多くが中学生でございます。適応指導教室の体制をお伺いしても、通常6人体制で実施しているとのことで、キャパシティーとしても手いっぱいな印象です。しかしながら、小学生や在籍していない中学生においても柔軟に対応していただきたいと思います。具体的には、次の2点目のICT等を活用した学習活動の評価について、関連して要望させていただきます。
2件目の2点目、ICT等を活用した学習活動の評価について、答弁では、ICT環境が整備された後、文部科学省の通知に従い、要件を整理した上で、適切に反映させていくものとしています。しかし、各学校の設備とセキュリティーについての課題が解決できれば、保護者の希望により、家庭内にあるパソコン等のデバイスを活用し、朝の学級への参加や課題の配付が可能となります。学習活動への参加が可能になり、不登校児童生徒との接点をふやすという点においても有効であり、再登校への道筋にもつながると思います。
また、教育長が齊藤議員の一般質問に対する答弁でおっしゃっていたように、臨時休校によって不登校の児童生徒がふえるかもしれないという懸念もあるかと思います。こうしたところにも対応していけるのではないかと考えております。
端末の整備の完了を待つのではなく、先んじて、ICT等を活用した学習活動の評価を進めていくことで、今回のような一斉臨時休校時にノウハウを生かすこともできると思います。また、コロナ禍において、さきに御紹介したように、子供の健康の不安などから、自主的に休学している家庭についても、こうした対応ができるのではないかと思いますので、端末整備のスケジュールにとらわれず、ICT等を活用した学習活動の評価について進めていただければと思います。
3件目についても、全て要望とさせていただきます。
1点目、教育・保育施設の休業時における子育て支援サービスの確保について、新たな取り組みとして、児童センターを活用した預かりサービスについて検討する旨の答弁をいただきました。積極的な対応に感謝します。ぜひ前向きに御検討いただければと思います。
2点目、ハイリスクの児童生徒の状況把握と対応について、1点目の居場所づくりを含めて、子供の安全を第一に対応いただければと思います。また、学校の業務量がふえる中で、答弁の中では、基本的には、学校での対応がメーンになっていたと思いますので、学校だけによらない方法についても御検討いただければと思います。
3点目、ひとり親家庭への支援について、周囲からかなり心配している声を伺っておりました。子供と離れることは、保護者もすごく不安がありますので、丁寧に相談者の思いに寄り添って、御対応いただければと思います。
私の一般質問は、これで終了いたします。

副議長(相馬芳佳君)

以上をもって、猪股議員の一般質問を終結いたします。

◎ 散会宣告

副議長(相馬芳佳君)

本日の議事日程は全部終了いたしました。
これをもって散会いたします。
午後 2時05分 散会