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生活福祉常任委員会 令和2年2月7日(金)

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年7月21日更新

(開会前)

※ 日程確認
※ 生活環境部長より人事異動に伴う主幹職以上の職員紹介

(開 会)

委員長(諏訪部君):ただいまより、生活福祉常任委員会を開会いたします。(13:31)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、次第に記載のとおり進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、本日の委員会に、佐々木委員が欠席する旨の通告がございましたので、報告いたします。
健康福祉部入室のため、暫時休憩いたします。(13:31)

委員長(諏訪部君):委員会を再開いたします。(13:32)
1健康福祉部所管事項、(1)報告事項、アの職員の処分についてを議題といたします。
本件に対する報告を求めます。

健康福祉部長:報告に入ります前に、健康福祉部の職員が、勤務時間中に同僚職員を誹謗中傷する内容の文書を作成し、課内に回覧した行為により懲戒処分に至る不祥事を起こしましたことは、まことに遺憾であり、市民及び議会の皆様に深くおわびを申し上げます。まことに申しわけございませんでした。
それでは、職員の処分について、資料に基づき御報告申し上げます。
まず、1対象者でありますが、健康福祉部保護課の26歳の男性主事職の職員、以下、主事職員と申し上げます。及び、健康福祉部保護課の47歳の男性課長職、以下、課長職員と申し上げます。この計2人であります。
次に、2処分発令日でありますが、令和2年1月31日であります。
3事実経過につきましては、後ほど、健康福祉部次長から御報告申し上げます。
次に、4処分内容についてでありますが、令和元年12月25日及び令和2年1月29日に開かれた江別市職員賞罰審査委員会の意見具申に基づき、1月31日付で、懲戒処分として、主事職員を戒告といたしました。
当該主事職員が行った行為は、地方公務員法第35条に規定する職務に専念する義務に違反し、かつ同法第33条に規定する信用失墜行為の禁止に当たることから、同法第29条第1項第1号、第2号及び第3号の懲戒処分事由に該当するものと判断し、懲戒処分としたものでございます。
なお、回覧にかかわった職員については、厳重注意等の処分としたところでございます。
また、課長職員につきましても、懲戒処分として戒告といたしました。
管理監督職員として適切な対応を行わなかったことは、管理監督者としての職務上の義務違反に当たり、地方公務員法第29条第1項第2号の懲戒処分事由に該当するものと判断し、懲戒処分としたものでございます。
次に、この処分に伴う管理監督者の処分内容でありますが、日常の職務において公務員倫理を指導徹底すべき立場にあった者として、管理監督上、遺憾な点があったので、課長職の上司となります部長職、部次長職を文書による厳重注意、主事職員の上司となる係長職2人についても、同じく文書による厳重注意といたしました。
これまでも、職員に対しましては、綱紀保持と服務規律の確保を促してまいりましたが、このたびの不祥事は市民の信頼を大きく損ねる行為でございます。
今後は、職員が一丸となって職務に精励するとともに、全体の奉仕者という公務員の基本に立ち返って倫理の高揚に努め、このような事態が再び発生することのないよう、配下職員への指導を徹底し、市民の皆様の信頼回復に全力で努めてまいります。
以上です。

健康福祉部次長:私から、資料の3事実経過について御報告いたします。
被処分者1の主事職員は、昨年10月16日の業務終了後と、翌17日午前に、職場のパーソナルコンピューターを使用し、同課の職員1人に関して、性格や趣味などを誹謗中傷する文書を作成したものであります。
当該文書は、当初、当該主事職員を含めた一部の職員間で共有、回覧される予定でありましたが、結果として、17日の勤務時間中に他の保護課職員の間で回覧され、被害職員の目にするところとなり、被害職員の名誉を棄損するとともに、不快感と精神的な苦痛を与えたものであります。
被処分者2の課長職員については、回覧された日の翌18日に、当該文書の存在や回覧された事実を把握していたにもかかわらず、約3週間、事実確認などの具体的な対応をせず、管理監督者として適正な対応を行わなかったものであります。
なお、本件につきましては、被害職員の名誉もあり、誹謗中傷の内容については公表を控えることとしております。
以上です。

委員長(諏訪部君):ただいまの報告に対し、質疑ございませんか。

奥野君:具体的にお聞きしたいのですが、処分内容を戒告としたとありますけれども、どのような処分だったのか、お答えいただける範囲で内容をお聞かせいただけますか。

健康福祉部次長:今回の戒告という懲戒処分に至りましたのは、江別市職員賞罰審査委員会の中で、4種類ある懲戒処分のうちの戒告という扱いとなったものであります。
江別市職員賞罰審査委員会の所管は総務部になるのですけれども、聞き及んでいるところで言いますと、今回の文書の回覧自体が保護課の中だけで完結していたということで、広く他に拡散する、いわゆる公然性が認められないのではないかということと、今回、文書を作成した職員が採用4年目の職員であることも考慮されて戒告という懲戒処分に至っております。

奥野君:勉強不足で申しわけありませんが、戒告というのは文書で注意されたという理解でよろしいでしょうか。

健康福祉部次長:先ほど申し上げましたとおり、地方公務員法第29条に規定されている懲戒処分でございまして、戒告という処分につきましては、職員の服務義務違反の責任を確認し、将来を戒めるものと規定されているところであります。この処分を受けることによりまして、良好な成績を上げたことになりませんので、今後、直近で支給される勤勉手当が20%減額されるほか、直近の定期昇給について、通常であれば4号俸昇給するところ、半分の2号俸の昇給になると聞いているところでございます。

奥野君:現状は、被処分者1、被処分者2の方は、これまでの職場で、それぞれ業務をされていると思いますが、今後の改善策や対応策について、検討されていることがあれば、教えていただけますか。

健康福祉部次長:再発防止を含めてのお話かと思いますが、今回このような事案が発生した一つの要因といたしまして、現場で身近に接している課長職、いわゆる管理監督者の日ごろからの職員に対する目配りや気配りが不十分だったのではないかと考えております。その反省を踏まえまして、これまで、保護課自体は非常勤も含めますと計21人とかなり大世帯になりますので、課長職、係長職が1カ所に固まった形で配置されていたのを拡散させて、より気配りや目配りができる体制といたしました。
今のところ、被害を受けた職員についても、欠勤したり、今まで以上に関係が悪化している状況ではございませんので、私どもといたしましても、注意深く管理監督、観察していきたいと考えております。

奥野君:例えば、職場改善について、民間企業の場合は、1カ月や2カ月に1回、個人面談をして、上司の方とコミュニケーションをとるのが一般的です。保護課だけに限らず、全庁的に言えることかと思いますが、そういった定期的な面談を実施されているかどうか、最後に確認させていただきます。

健康福祉部次長:今、組織的に取り組んでいることといたしましては、例えば、人事評価・人事考課制度において、上期、下期の中で職員と一度、必ず面談をして、業務の状況や職場環境等について確認しております。ただ、それはミーティングということでやっておりまして、個別の面接について、実際に取り組んでいる課もあるのですけれども、全庁的あるいは健康福祉部で統一した取り決めはしておりません。
委員が御指摘のことも含めて、どういう形で個人の日常的な部分を把握できるのかについて、今後、検討していきたいと考えております。

委員長(諏訪部君):ほかに質疑ございませんか。

宮本君:今、御説明がありましたが、今回の処分を受けて、保護課だけではなく、全庁的に具体的な取り組みの動きは出ていますか。

健康福祉部次長:今回の件を経て、各職場において、公務員の倫理の徹底を図るという意味で、綱紀粛正を図るよう、全職員に向けて、12月6日付で総務部長から通知が出されております。
そのほか、今回、1月31日に、懲戒処分の発令とあわせまして、市長名で、このハラスメントの部分も含めた綱紀粛正について、全庁的に通知しているところでございます。
また、昨日になりますけれども、課長職以上の全職員を対象としてハラスメントに関する研修を市民会館で実施しております。このハラスメント防止に向けて、職員全員がハラスメントの問題をきちんと認識して、みずからの問題としてハラスメントをしない、させない、許さないという意識を強く持ち、良好なコミュニケーションのもと、これを共有して、ハラスメントのない職場風土をつくることが重要ではないかと考えております。
先ほども申し上げましたが、やはり、日ごろから職員に対する目配りや気配り、OJTを徹底するなどして、早期にハラスメントの芽を摘むことが重要であると考えておりますので、その部分について、健康福祉部といたしましても、今後、意を用いてまいりたいと考えております。

宮本君:もう1点ですが、対象の2人の方は、今までどおりの職場で業務をされているということでよろしいですか。

健康福祉部次長:業務の特性もございまして、現在、処分を受けた職員2人と被害を受けた職員も、今までどおり同じ職場で業務に当たっているところであります。
文書作成にかかわった主事職員につきましては、今回の件で被害職員に対して大変申しわけないことをしたと深く反省しておりますし、主事職員と課長職員は、本人に対して、昨年12月にきちんと謝罪しておりますので、現状は同じ職場で業務に当たっているところであります。

宮本君:被害職員も同じ職場で業務をされているのでしょうか。

健康福祉部次長:被害職員につきましても、本人に了承をいただいた上で、同じ職場で業務に当たっております。

委員長(諏訪部君):ほかに質疑ございませんか。

諏訪部君:既に処分が決定されて、今伺った限りでは、綱紀粛正について、全庁的に通知されたと思うのですけれども、当然、文書を作成した主事職員が一番悪いと思うのですが、それをとめられなかった方たちも同罪といいますか、どうしてそれをとめられなかったのかという思いでおります。1人がそういった文書をつくったときに、誰かが、これはやったらいけないことではないかととめることができれば、こういうことにはならなかったと思います。何か機会があったときには、とめられなかった方も同じ罪だということを、もう一度、よく認識してもらうようにしてください。
子供のいじめについても、いじめた子だけではなく、周りのとめられなかった子も同罪だと思います。その辺は、今後もしっかりと対応していただきたいと思います。

副委員長(徳田君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。

委員長(諏訪部君):これをもって、健康福祉部所管事項を終結いたします。
市立病院入室のため、暫時休憩いたします。(13:50)

委員長(諏訪部君):委員会を再開いたします。(13:51)
2市立病院所管事項、(1)報告事項、アの江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会についてを議題といたします。
本件に対する報告を求めます。

経営改善担当参事:それでは、私から、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会について御報告いたします。
資料の1ページをお開き願います。
第3回江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会までの開催経過は、これまでの生活福祉常任委員会で御報告しておりますが、それ以降の経過を資料にまとめております。
まず、1第1回江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会専門委員会の開催結果でありますが、11月18日月曜日、午後3時から午後5時15分まで、市立病院2階大会議室において開催し、出席委員は6人でした。
(4)議事については、診療科別医師数の状況等について説明したほか、市立病院の診療体制について御協議いただいたところでございます。
次に、2第4回江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会全体委員会の開催結果でありますが、11月27日水曜日、午後6時30分から午後8時15分まで、市立病院2階講義室において開催し、出席委員は12人、傍聴者は19人でした。
(5)議事については、病院事業会計の資金の流れ等について説明したほか、市立病院の診療体制について御協議いただきました。
資料の2ページをお開き願います。
中段、3第5回江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会全体委員会の開催結果でありますが、12月11日水曜日、午後6時30分から午後8時30分まで、市民会館1階小ホールにおいて開催し、出席委員は10人、傍聴者は26人でした。
(5)議事については、市立病院の概要等について説明したほか、市立病院の経営改善について御協議いただきました。
資料の3ページをお開き願います。
4第2回江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会専門委員会の開催結果でありますが、12月25日水曜日、午後6時から午後8時30分まで、市立病院2階大会議室において開催し、出席委員は5人でした。
(4)議事ですが、市立病院の職員数の状況等について説明したほか、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申骨子(案)について御協議いただきました。
次に、5第3回専門委員会の開催結果でありますが、1月20日月曜日、午後6時から午後8時50分まで、市立病院2階大会議室において開催し、出席委員は5人でした。
(4)議事ですが、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書(素案)について御協議いただきました。
次に、6第6回江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会全体委員会の開催結果でありますが、1月29日水曜日、午後6時30分から午後8時20分まで、市立病院2階講義室において開催し、出席委員は10人、傍聴者は29人でした。
(5)議事ですが、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書(案)について御協議いただきました。
なお、生活福祉常任委員会への資料提出期限に間に合わなかったため、当該資料には記載しておりませんが、2月5日水曜日に第7回江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会全体委員会を開催し、答申をいただいたところでございます。
続きまして、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申について説明いたします。
別冊1の江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書をごらんください。
答申書については、先ほど申し上げましたとおり、2月5日開催の江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会全体委員会において、内容が確定したことから、差しかえをお願いしたところであります。
事前に提出させていただきました江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書(案)から修正がございますので、主な修正箇所を含めて説明させていただきます。
別冊1のページをめくっていただき、表紙裏面には、答申書のメッセージとして、2025年の、その先へとして、この答申書が、いわゆる2025年問題のさらに先の人口減少社会を見据え、地域医療の提供体制の構築に向けて、市立病院が地域の発展に貢献する病院を目指すためのものであることが記載されています。
次に、右側のページをごらんください。
初めにとして、市立病院の沿革、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会が設置された背景、諮問事項、検討の経過、答申の基本的な考え方を記載しています。
次に、ページをめくっていただき、本文の前に答申の概要を記載しています。
答申のメッセージ、骨子を集約して伝えるという趣旨から、答申の概要が冒頭に掲載されております。
答申の概要の右側のページをごらんください。
ここにある目次のとおり、答申書は六つの大項目で構成されています。
次に、ページをめくっていただき、1ページをごらんください。
1江別市立病院が実現すべき医療(ビジョン)を記載しています。
3段落目、市立病院が、2次医療圏における適切な役割分担を踏まえて、一定の医療機能を維持することは、地域医療の安定確保にとって必要不可欠として、地域密着型の医療、効果的・効率的な医療、地域の発展に貢献する医療を目指すべきとなっています。
それぞれの内容は記載のとおりです。
次に、1ページの中段からになりますが、2経営再建の基本理念を記載しています。
市立病院が目指す医療(ビジョン)を実現するため、自律、連携、柔軟、迅速の四つの基本理念を掲げることとしています。これら四つの基本理念の内容は記載のとおりです。
次に、2ページの中段から、3経営再建に向けた中期戦略について記載しています。
経営再建を実現するためには、おおむね3年間の中期的な戦略を明確にし、市立病院の構造的課題に取り組む必要があるとなっています。
また、中期的に取り組むべき戦略を、市立病院が担うべき医療の重点化、診療体制の確立、経営体制の構築、一般会計による公費負担の適正化の4点としています。
1点目の(1)市立病院が担うべき医療の重点化については、地域医療の需給動向を踏まえ、市立病院が担うべき医療を重点化することで、医療提供の効率化を図り、また、札幌第二次医療圏における適切な役割分担を踏まえ、他の医療機関との連携を強化し、機能分化を進めるとなっています。
次に、1医療機能の方向性では、入院は機能分化、手術は機能維持、外来は機能分化としており、それぞれの具体的な方向性は記載のとおりです。
次に、3ページをお開きください。
在宅医療については、機能強化として、高齢化の進行に対応して民間事業者との役割分担を明確にしつつ、市民の需要に応えることとなっています。
次に、2の5疾病の方向性ですが、がんは機能強化、脳卒中は機能分化、急性心筋梗塞は機能分化となっています。
具体的な方向性は記載のとおりです。
次に、4ページをごらんください。
糖尿病は機能分化、また、精神疾患は機能分化となっており、外来機能は維持し、入院機能や精神科デイケアなどについては、段階的に民間医療機関に委ねることとなっています。
なお、さきにお配りした江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書(案)では、精神疾患の項目において、民間の医療機関による医療提供体制(精神科救急を含む)とされていましたが、精神科救急を含むという文言を削除しています。
次に、4ページ上段、3の5事業の方向性ですが、救急医療は機能分化、災害医療は機能分化、小児医療は機能維持、周産期医療は機能維持となっています。
具体的な方向性は記載のとおりですが、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書(案)からの変更として、救急医療の項目について表現が修正となり、周産期医療の項目については、3点目の産前・産後のケアの内容が追加となっています。
次に、5ページをお開きください。
4診療科の方向性ですが、内科系診療科、外科、整形外科、小児科、産婦人科、耳鼻咽喉科、眼科、泌尿器科は維持、皮膚科は縮小または廃止、麻酔科は維持、精神科については、入院機能とデイケアは他の医療機関に委ねるべきとして縮小となっています。
次に、5ページ下段からになりますが、5病床規模の方向性では、市立病院が担うべき医療に重点化し、地域の医療の需給動向に合った適正な病床規模を定めることが必要であるとなっています。
次に、6ページをごらんください。
一般病床については、縮小として、需要、供給の両面から、一般病床の数は、206床から208床程度が適正規模と試算しています。
また、病床数の適正化に当たっては、一時的な休止を選択するなど、将来的な活用検討の余地を残すべきとなっています。
次に、精神病床については、段階的廃止とし、病床廃止に向けて、速やかに病床利用に合わせた減床を図るべきとなっています。
(2)診療体制の確立ですが、1診療体制の明確化については、市立病院が担うべき医療の重点化を進め、これに合わせた医療従事者を確保する必要があるとしています。
また、6ページの下段から、市立病院が医療の重点化と、これに基づく、病床規模の縮小を行った場合を想定したモデル職員数を提示しています。
算定条件ですが、一般病棟は、現在の稼働病床193床から162床に減床、地域包括ケア病棟は現状維持、精神病棟は現状59床から37床に減床、その上で、80%程度の病床利用率を確保し、効果的・効率的な病床運営を図ることを基本的な考え方としています。
表のうち、医師については、現状、34.6人であるものを、42人確保する想定としています。
次に、7ページをお開きください。
表の上段に記載の看護職員については、32.8人の見直し余地があるものと試算しています。
また、表の下段に記載の合計欄のうち、上記のうち医師を除く合計ですが、現状が358.4人であるのに対し、モデル職員数では322.8人となり、35.6人の見直し余地がある試算となっています。
さらに、表の下の二つ目の米印には、医師の負担軽減に向けた医師事務補助者や、認知症患者の増加に対応する介護福祉士などについては、必要な人員確保に向けた検討が必要とされています。
次に、2市立病院が担うべき医療の重点化を踏まえた内科診療体制の構築については、内科医を招聘する目的等を明確にした上で、構築すべき体制を、総合内科6人、循環器内科3人、消化器内科3人、合計12人で、人工透析内科を含めると13人としています。
次に、8ページをごらんください。
3医師招聘に向けた体制の強化については、最重要課題である医師招聘に向け、専任の部門を設けるなど、体制の強化を図るとともに、大学医局からの派遣を基本としつつも、民間医療機関や人材派遣会社等の活用にも引き続き取り組むべきとしています。
次に、4医師の働き方改革への対応については、医師定着のために、医師の働き方改革への対応を着実に進め、勤務環境を整備するとしています。
次に、5看護体制の抜本的見直しについては、医療の質の向上と経営再建実現のため、チーム医療の中心となる看護体制の強化が不可欠であるとしています。
また、病棟部門においては、2交代制の全面実施、病棟機能や患者数に応じた職員配置等の最適化を図るとともに、外来などの部門については、人員配置の大胆な見直しを実施すべきとなっています。
さらに、組織の活性化を図りつつ、意欲、能力の高い人材を確保、育成するための体制を構築すべきとしています。
なお、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書(案)からの修正点として、5点目について、組織の新陳代謝を図りつつとあったものを、組織の活性化を図りつつに修正しています。
次に、(3)経営体制の構築について、まず、1ガバナンス強化の一つ目に、アのガバナンス強化の必要性として、経営再建を着実に実行するためには、経営の裁量と責任を市立病院側に委ね、病院長を中心とするガバナンスの強化が必要、また、収支改善に向けた明確な目標を設定し、その進捗管理を徹底する体制を構築すべきとしています。
次に、9ページをお開きください。
イの経営実務を担う職員の確保と育成では、経営再建に向けた体制強化には、専門性と経営感覚をあわせ持った職員の育成と確保が不可欠として、事務職員のプロパー化を進めること、また、看護職員や診療技術職を経営部門に配属するなど、経営感覚に富む人材の育成を図るべきとしています。
次に、2ボトムアップの組織文化の醸成については、ボトムアップの組織文化を醸成し、職員のモチベーションを高めることも必要として、明確な経営指標を設定し、職員と意識の共有を図ることが重要となっています。
次に、3収益増加策と経費削減策につきましては、まず、アとして収益増加策を7点、次に、イとして経費削減策を3点例示して、これらの例示する取り組みを即時実行すべきとしています。
また、これら例示の取り組みのほか、ガバナンス強化あるいはボトムアップの組織文化の醸成により、自律的に収益増加策・経費削減策が実行される体制となることが望まれるとしています。
次に、9ページの下段、(4)一般会計による適正な公費負担については、市立病院は、自律的な経営と明確な基準に基づく一般会計からの公費負担によって収支の均衡を図り、持続可能な医療提供体制を確保する必要があるとしています。
続けて、一般会計から市立病院への公費負担は、明確な基準に基づいて定めた一定額を上限とし、過去に生じた病院事業会計の資金不足については、市立病院の経営再建を条件として、一般会計が適切に支援を行うべきとなっています。
次に、10ページをごらんください。
4経営再建の実効性を確保するための方策について、経営再建の実効性を確保するためには、明確な期限と進捗状況を検証するためのシステムが不可欠としています。
まず、(1)集中改革期間の設定については、令和2年度から令和4年度までの3年間を集中改革期間として、令和5年度での収支均衡を実現すべきとしています。
なお、集中改革期間には、診療体制の適正化等に伴う、一時的な資金不足が想定されるため、市立病院が経営再建に向けて、あらゆる方策を推進することを前提に、一般会計からも適切な支援を行う必要があるものとされています。
次に、(2)外部委員会による点検・評価につきましては、市立病院が答申に基づく経営再建を進めるに当たって、第三者による外部組織を設置し、的確な評価・点検を行いながら、確実な進捗を図る必要があるとしています。
次に、(3)経営形態のあり方(継続協議)ですが、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会では、経営形態のあり方について、さらに議論を深める必要があるとし、本答申書をまとめた後、経営形態のあり方に絞って、3カ月間をめどに継続協議を行うこととなりました。
こうした経過を踏まえ、ここでは、市立病院が経営危機を繰り返してきた歴史から経営形態に起因する構造的な問題もうかがわれるため、本答申に基づき中期的な経営再建を果たした後も長期的な展望を確立するために、経営形態のあり方について、令和2年6月をめどに結論を出すこととしています。
なお、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書(案)からの修正として、組織に起因する構造的な問題についての提言は、本答申で行っているという基本認識のもと、経営形態のあり方について、長期的な展望を確立するという趣旨が明確にされました。
次に、11ページをお開きください。
5終わりにとして、地域医療の安定的な確保は、市民の健康を維持・増進するために欠かせないが、市立病院の経営悪化が市全体の保健医療制度を揺るがすことも懸念され、財政との両立なくして、市立病院の存続は考えられない。江別市立病院が財政と調和し、理念を実現する病院に生まれ変わり、持続可能な地域医療の提供体制が構築されることを期待するとして、答申の結びとなっています。
なお、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書(案)からの変更点として、下から5行目ですが、本答申の提言が、市民に共有され、市民の理解と協力のもと、確実に実行されという表現が加えられています。
答申の本体部分はここまでとなります。
次に、12ページをごらんください。
12ページから13ページにかけて、用語解説を掲載しております。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書(案)からの変更点として、用語解説の項目が追加されています。
次に、14ページをごらんください。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会設置要綱を掲載しております。
次に、15ページをお開きください。
委員名簿を掲載しています。
続く、16ページには、開催経過を掲載しています。
続いて、別冊2の江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書参考資料をごらんください。
こちらの資料は、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会において、協議に使用した資料を項目別に整理したもので、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書の参考資料となるものですので、御参照いただきたいと存じます。
以上です。

委員長(諏訪部君):ただいまの報告に対し、質疑ございませんか。

猪股君:答申の中で全体の方向性は確認できたのですけれども、現状の市立病院の考えとして、2点ほどお伺いしたいと思います。
まず、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書の10ページにある、外部委員会による評価・点検というのは現状でどのようなものをお考えか、お伺いします。

経営改善担当参事:外部委員会をどのような形で設置して点検するかということにつきましては、現在、答申をいただいた段階であること、そして、経営形態について江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会で継続協議されることとなっておりますから、どのような形が望ましいのか、当該委員会と相談しながら検討させていただきたいと考えております。

猪股君:外部委員会についても、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の中で継続して協議していくということで理解いたしました。
もう一つは、同じく10ページの(1)で、3年間を集中改革期間として提言をいただいているのですけれども、令和2年度の予算審査の観点から確認させていただきたいと思います。
こちらの3年間の集中改革期間の具体的な数値目標については、いつごろ、どのような形で議会に示されるのか、その予定について、お考えをお伺いいたします。

経営改善担当参事:答申を受けたばかりですので、提言の項目について、どのような取り組みをどのようなスケジュールで行っていくかにつきましては、これから整理させていただきたいと考えております。現時点では、数値目標をいつお示しするかまでは検討していない状況でございます。

猪股君:答申をいただいたばかりということは理解しているのですけれども、当初予算の審査が始まる前に集中改革期間の目標を出すお考えがあるのかどうか、改めてお伺いします。

事務局次長:先日受けた答申でございますが、かなり厳しい内容が含まれていることも、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会から伺っております。しかしながら、この答申の内容を実行することによって、市立病院の経営あるいは運営自体が必ずよくなっていくだろうという意見もいただいておりますので、それを受けとめ、病院内できちんと中身を共有した上で、この答申の内容を十分踏まえて、具体的にどのように実行していくか、検討する必要があると思っております。
現時点では、いつまでに何をするということは固まっておりませんので、まず、市立病院としてこの答申の内容を実行していくために、具体的な項目の取りまとめに急いで着手していきたいと考えております。

猪股君:ただ、予算審査のときに、具体的な数値目標がないと、審査がなかなか難しいと考えるのですけれども、数値目標をつくる必要性についてはどのようにお考えか、お伺いします。

事務局次長:先ほど申し上げたとおり、答申の内容を具体的に進めていくために、項目や実施時期等も検討していかなければならないと思っています。その中で、どういう数値目標を掲げていくかということも含めて検討してまいりたいと考えています。

猪股君:やはり、予算審査の中では、数値目標が必要であると思われますので、ぜひ前向きに取り組んで検討していただきたいと思います。

委員長(諏訪部君):ほかに質疑ございませんか。

吉本君:答申をいただいたばかりで、これからということは理解できるのですけれども、今回、注目したのは、看護師の夜勤体制の問題について、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会答申書の中で、2交代制を全面実施すべきという強い表現があったことについてです。そのほかには、そんなに強い表現はなかったと思います。
ただ、今、実際に市立病院では、一部の病棟で2交代制を導入していますけれども、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会が設置されたときに、それについての検討も行うと言われていたので、その辺の検討も踏まえて、これは確実にしなければいけないという強い意味合いの提言になったのか、お聞かせいただきたいと思います。

経営改善担当参事:まず、市立病院事務局において、選択制で2交代制と3交代制が導入されている実情を御説明させていただいた上で、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の検討過程におきましては、やはり選択制だと病棟の効率的な運営という部分で支障があるのではないかということで、2交代制を全面実施すべきであるという形で意見がまとまったところでございます。
2交代制を全面実施すべきという強い表現については議論されたところです。ただ、やはりこの答申の内容を確実に実行することで経営再建につなげてほしいという江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の思いとして、全面実施すべきという表現をすべきであるということで合意が得られ、最終的にこのような形で取りまとまったものでございます。

吉本君:もう一つは、精神科の件ですけれども、縮小ではなく、いずれ廃止するということです。ただ、段階的にというところがありまして、39床にした場合の試算も出ていました。
最初の提言の内容から変更されて、精神科救急の文言が削除されています。精神疾患を抱えて地域で暮らしていらっしゃる方で、何かのきっかけで急に症状が悪化したときに、強制的に入院しなければいけない状況も考えられるのですが、札幌市内の医療機関に行かなければいけないので、そういうときが一番困るというのが御家族の思いです。
別冊2の45ページの救急医療体制の中で、市立病院は精神科救急医療施設ではありませんけれども、後方病院や遠隔地域支援病院、合併症受け入れ協力病院に名前が入っていますので、そのあたりはどうするのでしょうか。江別市内にはそういう医療機関がなくてもいいのかということになりますが、そのあたりは民間医療機関に役割を移管するとどこかに書かれていた気がするのですけれども、そういうことを想定して、精神科救急の文言を削除されたのでしょうか。
それから、想定される民間医療機関との連携といいますか、情報交換はどうなるのでしょうか。市内には230床ぐらいの大きな精神科の医療機関がありまして、急性期と慢性期の病棟に分かれているようですが、その辺も全て含めて江別市の精神医療を賄えるような状況だということで、今回の廃止という判断に至ったと想像したのですけれども、そのあたりの議論はどうだったのか、お伺いいたします。

経営改善担当参事:まず、精神科救急の文言が削除されたことについてですけれども、別冊2の45ページに記載のとおり、札幌医療圏の精神科の救急医療体制については、かなり充実しているという議論があったのですが、今回、北海道江別保健所からも江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の委員が選出されていまして、その委員から、他の医療圏と比べればかなり充実しているけれども、実際には救急の部分で民間医療機関がかなり苦慮しているので、今後、民間医療機関との連携を進めるに当たって、精神科救急を含むという表現は配慮すべきではないかという御意見がございまして、あえて削除しております。
委員が御案内のとおり、市立病院は後方病院や遠隔地域支援病院、合併症受け入れ協力病院となっているのですけれども、今回の江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の議論のスキームとしては、札幌第二次医療圏における役割分担を踏まえてとなっております。まず、札幌第二次医療圏全体における精神科病床の需給動向を踏まえながら、精神科については、札幌第二次医療圏ではかなり充実している状況にあり、その上で、江別市の精神科の状況を見ますと、単科の大規模な民間医療機関がありまして、そちらで急性期から慢性期までの疾患を幅広く診ているような状況でございます。それらの医療機関と連携することにより、精神科については機能分化を進めることができるのではないかということで、このような提言に至っているものでございます。
ただ、段階的な廃止となっているのは、まだ、民間医療機関と意見交換をした上でこの答申に至っているわけではございません。江別医師会の代表の委員や北海道江別保健所の委員の方からは意見をいただいているのですけれども、実際に進めていくに当たっては、精神科を持つ民間医療機関との連携を強化しながら、患者の不利益にならないような形で機能分化を進めていくことになると考えているところです。

吉本君:段階的に廃止するということが前提にありましたので、少なくとも集中改革期間の3年間の中で一定の方向性が見えるかと想像していたのですが、そのような理解でよろしいでしょうか。

事務局次長:精神科の機能分化につきましては、当然、今、当院の精神科を受診されている患者もいらっしゃいますし、実際に機能分化となると、他の医療機関との連携もございます。また、精神科医を派遣していただいている大学医局との関係もございます。まだ、そちらに答申の中身を伝えておりませんし、当然、関係機関と事前に十分協議しながら、患者の不利益にならないように進めていくことが必要でありますので、段階的といいますか、一定程度、時間をかけて進めなければならないと思っています。
この件に関しましては、いつまでにこういう形が見えるというようなスケジュールは、まだ具体的には見えておりませんので、関係機関との十分な調整、協議が必要だと考えております。

委員長(諏訪部君):ほかに質疑ございませんか。

宮本君:今、答申の詳細まで質疑されたような感じを受けましたが、そこまでの質疑が許されるのであれば時間が足りないということを、まず、述べさせていただきます。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会を傍聴したものですから、協議の進め方などの資料はいただいて拝見していました。それで、きょうの新聞に答申を受けた市長のコメントが出ていました。
その記事では、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会から市長に答申書が手渡されたことや、先ほど説明された答申の内容の一部が書かれていまして、それを受け取った市長のコメントとして、再び経営難に陥らぬよう、市職員と連携して、医師確保と人員配置の適正化を着実に実施していくと発言されたと書かれています。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会のスケジュールとしては、これから経営形態のあり方について、6月をめどに答申される予定ということですけれども、具体的にどういう流れでいくのか、説明できますか。
それと、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会で答申した内容について、市立病院側で答えているのと、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会で答えているのが一緒になってしまっています。我々は、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会に質疑しているわけではないので、その辺は、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会としてはこういう答申をしたと、その上で、内容的にはこういうことであるというような整理をしないとごちゃまぜになってしまいます。
まずは、今後のスケジュールについて、わかる範囲で結構ですからお聞かせください。

経営改善担当参事:江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の今後のスケジュールにつきましては、第7回江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会全体委員会において、3月、4月に1回程度、専門委員会を開催いたしまして、5月、6月に経営形態のあり方に関する取りまとめ、6月に答申という流れで進めていくことが確認されております。

宮本君:答えられる範囲で結構ですけれども、経営形態のあり方に関して、専門委員会を2回ほど予定した中で進めるということですが、これは、当初、一生懸命取り組まれて、時間切れでこうなったという印象を持っています。その辺はどうでしょうか。2月に答申ができなかった理由は何かありますか。

経営改善担当参事:これまで、全10回の江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の中で、経営形態のあり方についても議論されたのですが、もう少し議論を尽くす必要があるという結論に至りまして、継続協議することとなったものでございます。

宮本君:答申書の中に、経営形態のあり方については継続協議と書かれています。確実にやっていくという意気込みといいますか、経営再建に当たっての具体的な取り組み内容は答申書に書かれていますけれども、これを実行するためには経営形態をきちんとしなければならないということだと思いますので、その辺も前提として協議されていくのでしょうか。別冊2の66ページに経営形態の表がありまして、概要等が書かれていますが、その辺は白紙の状態で協議されるのでしょうか。それとも、今、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会で比較検討をして評価していると思いますけれども、ある程度絞った中で協議を進めていくのでしょうか。

経営改善担当参事:前回の第7回江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会全体委員会で、今後の協議の進め方について確認していただいております。江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からは、地方公営企業法の全部適用、指定管理者制度の導入、地方独立行政法人化、民間譲渡等について、まず、事例等を確認して、それぞれの形態について、もう少しきちんと調査した上で議論することになったところでございます。

宮本君:そういうスケジュールであれば、時間がかかります。それはわかりました。
それから、先ほど猪股委員からも質疑がありましたが、2月26日から令和2年第1回定例会が始まります。会期中には、予算決算常任委員会で当初予算に係る審査があります。
今回の江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の答申は、途中経過も含めてどの程度まで当初予算に反映されているのでしょうか。先ほど、事務局次長から、今後、関係機関と連携をとりながら決めていくという趣旨の発言がありましたから、そこまで間に合わなくて、答申が反映されていない予算案をつくっているのでしょうか。そこがはっきりしないと、審査のしようがないですし、ましてや、予算の関係ですから共通認識を持った上で審査しなければなりませんので、そこはわかりやすく説明してください。

事務局次長:予算編成と江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の議論は同時並行で進んでおりますので、当然、答申を受けて編成した次年度予算ではありませんが、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の議論の動向を踏まえて、その方向性に合ったものは令和2年度予算にできるだけ反映させるように進めてきたところでございます。ですから、この答申の内容全てではないですが、一部については令和2年度予算に反映させております。

宮本君:令和2年度予算に反映させたものはどのような内容でしょうか。

事務局次長:答申の中には、収益の見込みについて、実際の患者や診療単価の動向を踏まえて、リアルタイムで収益を管理していくべきだという御意見をいただきました。予算編成に当たっては、直近の患者動向、あるいは医師の配置状況を踏まえて、実態に即した予算編成をして、なおかつ、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の議論が進んでおりましたので、病院内での意思の統一を図りながら進めてきた部分がございます。
また、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の議論の中では、人員配置の適正化を図るべきという御意見もいただいておりました。答申書に書いてあるような、ここまでの適正化は行っておりませんが、可能な範囲で人員配置の適正化を行っております。
それから、細かい部分では、業務委託の仕様を見直して予算に反映させております。
こういったことが、この答申の内容の中で、令和2年度予算に反映させた部分であると考えております。

宮本君:答申の概要の下のほうに、経営再建の実効性を確保する方策とありますが、この点について聞かせてください。
集中改革期間の3年間で経営を再建し、令和5年度での収支均衡を実現するとなっていますけれども、集中改革期間の3年間はおおむねということだと思いますが、令和2年度から着手するということでしょうか。

経営改善担当参事:令和2年度から令和4年度が集中改革期間となっておりますので、この答申の内容については、令和2年度から着手することになります。

宮本君:答申を受けて間もないですから、これから中身を確認して方針を決めていくと思いますけれども、答申の内容を全面的に受けとめるのか、これは実施できないということもあり得るのでしょうか。答申について、最後はやはり市長が判断しなければなりませんが、判断を間違えるとまた同じようなことの繰り返しになりかねませんので、市立病院として、その辺の具体的な指示は受けていますか。

病院事務長:答申を受けて、市長からの指示を含めて、市あるいは市立病院としてどう判断していくかというお話かと思います。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会では、約6カ月間、精力的に御議論いただいて、市長も聖域なき議論をしていただきたいということで諮問した経過がございます。
例えば、答申の内容を見てみますと、重点化すべき医療や診療科の再編、あるいは、病床規模の見直し、人員配置適正化、医師招聘に向けた体制の強化、ガバナンス強化といった組織の活性化にまで言及されていて、これまで取り組んでもなかなかうまくいかなかった課題や、構造的、抜本的な課題に及んで、多岐にわたって重要な答申をいただいたと重く受けとめております。
今、宮本委員がおっしゃいましたように、非常に大きな課題も含まれております。例えば、先ほどの精神科の話も含めますと、現時点で何年度に何をやるかですとか、数値目標を立てることはなかなか難しい状況にあります。非常に重い答申で、この辺の構造的な部分の改革ができなければ、経営再建はできないと考えておりますので、いただいた取り組み項目については、全て検討してまいりたいと考えております。

宮本君:最後にしますけれども、市立病院の今までの資料をいただいたものですから、簡単に目を通しました。準用再建団体時代の出来事も書かれていまして、病院再建対策特別委員会の設置など、いろいろな経過がありました。例えば、昭和53年から3年間の財政再建基本方針を策定したのですが、再建の歩みが進まず、昭和56年に市議会で準用再建団体の指定による財政再建計画を承認し、翌月、自治省の許諾をいただいたという流れがあります。
全部を言うと切りがないのですが、そういうことも過去にありますので、実施できない計画を立てても意味がないので、しっかりとした判断、決断が大事だと思います。これは市長も含めて、ぜひ実施できる計画を立てていただきたいと思います。
答申を受けたばかりですから、これ以上は言いませんが、よろしくお願いいたします。

委員長(諏訪部君):ほかに質疑ございませんか。

諏訪部君:今、病院事務長から、答申を受けて、可能な限り取り組むというお話をいただきました。
医師招聘に向けた体制の強化や、経営実務を担う職員の確保と育成については、これまでと全く違うことをしなくては実現できないのではないかと強く思いました。
先ほど、本日の新聞における市長のコメントの話も出ていまして、医師確保を着実に実施していくと発言されていましたが、本当に取り組めるのでしょうか。もちろん、取り組めませんという答弁にはならないと思うのですけれども、そこに向かっていく市長の強い決意は示されているのだろうかと強く思うのですが、その辺はいかがでしょうか。

病院事務長:医師招聘を含む専門的な立場での体制強化についての御質疑かと思います。
これまでも、医師招聘については一生懸命取り組んでいるということを何度も申し上げてきたにもかかわらず実現していないので、申し上げにくいところではありますが、市長、病院長を含め、本当にいろいろなところに行って医師招聘活動を行っています。
江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の中でも、これまで医師招聘活動をしてきたけれども、なかなか実現できていない状況で、さらに医師をふやすという検討はどうなのか、医師招聘活動は通常の業務を行いながら片手間でできるものではないという御意見があって、こういった新たな御提言をいただいたところであります。
事務職員のプロパー化については、以前から課題として考えておりまして、病院事務局内にプロパーの職員がおりますけれども、このようなものについても、市立病院側の自律性を高める上においては、必要なことと考えております。
いずれも難しい課題だと考えていますが、これからも、市長、病院長を含め、職員が一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。

副委員長(徳田君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。

委員長(諏訪部君):これをもって、市立病院所管事項を終結いたします。
市立病院退室のため、暫時休憩いたします。(14:49)

委員長(諏訪部君):委員会を再開いたします。(14:49)
最後に、3その他について、各委員からございませんか。(なし)
事務局からございませんか。(なし)
以上で、本日の委員会を散会いたします。(14:49)