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令和元年第3回江別市議会定例会会議録(第2号)令和元年9月11日

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年11月27日更新

1 出席議員

25名

議長 角田 一 君 副議長 相馬 芳佳 君 
議員 高橋 典子 君 議員 佐藤 美佐子 君
議員 吉本 和子 君 議員 島田 泰美 君
議員 芳賀 理己 君 議員 石田 武史 君
議員 本間 憲一 君 議員 鈴木 誠 君
議員 猪股 美香 君 議員 岡 英彦 君
議員 三角 芳明 君 議員 宮本 忠明 君
議員 高間 専逸 君 議員 清水 直幸 君
議員 佐々木 聖子 君 議員 稲守 耕司 君
議員 内山 祥弘 君 議員 諏訪部 容子 君
議員 干場 芳子 君 議員 齊藤 佐知子 君
議員 奥野 妙子 君 議員 徳田 哲 君
議員 裏 君子 君    

2 欠席議員

0名

3 説明のため出席した者の職氏名

市長 三好 昇 君 副市長 佐々木 雄二 君
水道事業管理者 佐藤 哲司 君 総務部長 後藤 好人 君
総務部調整監 高橋 孝也 君 企画政策部長 北川 裕治 君
生活環境部長 川上 誠一 君 経済部長兼
総合特区推進監
渡部 丈司 君
健康福祉部長 佐藤 貴史 君 建設部長 中田 正士 君
病院事務長 白石 陽一郎 君 消防長 西原 信一 君
水道部長 菊谷 英俊 君 会計管理者 永嶋 満 君
総務部次長 福島 和幸 君 財務室長 野口 貴行 君
教育委員会教育長 月田 健二 君 教育部長 萬 直樹 君
監査委員 中村 秀春 君 監査委員事務局長 湯藤 維之 君
農業委員会会長 萩原 俊裕 君 農業委員会事務局長 川上 誠一 君
選挙管理委員会
委員長
中井 悦子 君 選挙管理委員会
事務局長
金内 隆浩 君

4 事務に従事した事務局員

事務局長 土屋 健 君 次長 錦戸 康成 君
庶務係長 土谷 晶子 君 議事係長 水口 武 君
主査 坪松 隆 君 主任 岡村 英治 君
主任 海谷 祐二朗 君 書記 渡辺 輝 君
事務補助員 堀川 久乃 君    

5 議事日程

日程第 1 会議録署名議員の指名
日程第 2 一般質問

発言者及び発言趣旨

三角 芳明 君 (総括質問総括答弁方式)

  1. JR江別駅を中心とするまちづくりについて
    (1)市街地活性化の具体的な取り組み経過と市長の現状認識について
    (2)江別小学校跡地の利活用を含めた今後の取り組みについて

佐藤 美佐子 君 (総括質問総括答弁方式)

  1. 障がい者への交通費助成について
    (1)知的障がい者への交通費助成の課題について
    (2)障がいの特性に応じ選択できる交通費助成制度の検討について
  2. 高齢者が安心して投票できる環境整備について
    (1)投票所へ自力で行くのが困難な高齢者の実態に対する認識について
    (2)高齢者が投票しやすいように投票所をふやすことについて

齊藤 佐知子 君 (総括質問総括答弁方式)

  1. 下水道事業について
    (1)雨水管の整備方針について
    (2)合流区域の課題について
  2. 自転車保険について
    (1)自転車事故対策の取り組みと周知について
    (2)安全教育の取り組みについて
    (3)自転車保険の加入状況と周知について
    (4)自転車保険の加入促進について
    (5)自転車保険の加入義務化や促進するための条例の制定について
  3. 健康推進について
    (1)ラジオ体操の普及について
  4. プレミアム付商品券事業について
    (1)プレミアム付商品券事業の進捗状況と周知について
  5. 自動販売機の設置について
    (1)自動販売機の設置状況について
    (2)自動販売機設置のあり方について

稲守 耕司 君 (総括質問総括答弁方式)

  1. 江別市地域防災計画と避難対策について
    (1)危険物等災害対策計画における放射性物質について
    (2)放射性物質の飛散に対する避難対策について
  2. 江別市空き地の環境保全に関する条例に基づく取り組みについて
    (1)空き地の不良状態の把握と地権者等に対する条例に基づく指導・勧告について
    (2)都市計画法に定める用途地域内の市有地の現状と庁内対応について
    (3)外来種繁茂の現状把握と対策について

 6 議事次第

◎ 開議宣告

議長(角田 一君)

これより令和元年第3回江別市議会定例会第9日目の会議を開きます。
ただいまの出席議員は25名で定足数に達しております。

◎ 議事日程

議長(角田 一君)

本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりであります。

◎ 会議録署名議員の指名

議長(角田 一君)

日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議規則第111条の規定により、
石田 議員
芳賀 議員
を指名いたします。

◎ 一般質問

議長(角田 一君)

日程第2 一般質問を順次行います。
三角芳明議員のJR江別駅を中心とするまちづくりについての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間25分。

三角芳明君

ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして一般質問を始めさせていただきます。
今回の質問は、JR江別駅周辺にお住まいになっている方々には、非常に関心の高いテーマだと思います。江別地区のまちづくりについて、JR江別駅を中心とした今後の市街地を将来に向けてどう活性化へと導いていかれるのか伺いたいと思います。
その前に、三好市長におかれましては、3期12年にわたり、この江別市にお住まいになり、大変な状況にありました市立病院の医師確保に取り組まれ、一時は回復の兆しが見えましたが、現状ではさらに深刻な状況に陥っている中、今般、再選され4期目を務められることに、市民の皆さんも、市立病院の再建については今度こそと、さらなる大きな期待を寄せていることと思います。私も多くの課題がある中で4期目に入り、どのようなリーダーシップを発揮され、この難局を切り開いていただけるのか、また、どのような対応策を出され、実りあるものにしていただけるのか、非常に期待をしている者の一人でありますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
初めに、江別市のまちづくりは、江別・野幌・大麻のJR函館本線の各駅を中心としながら、国道12号を主要な骨格として市街地が形成され、住環境や商業・業務施設の立地、工業団地の開発などにより、これまで発展してきたまちでございます。
ここで、この江別市の3地区の時代の変遷の一端をひもといてみたいと思います。
札幌市に近い大麻地区においては、昭和30年代後半から昭和40年代にかけて、人口増による学校の設置や、多くの住宅や団地が造成され活気あふれる地域として発展してまいりました。その後、現在では世代交代がなされ、住宅等も新たに建てかえが進み、当時の面影を残すところはごくわずかとなっております。JR大麻駅周辺の住環境も整備されるなど、また、現在においては江別版生涯活躍のまち構想も進められ、新たな世代へと引き継がれようとしている状況にあります。
また、野幌地区は大型商業施設等の進出により、これまで大きく発展してきた地区でございます。
第5次江別市総合計画の中では、将来的な人口増に伴う市街地の外延化による空洞化や、既成市街地の土地利用が進まないことなどが顕著になってきていることから、既成市街地の質の向上や、多様な都市機能が集積でき得る市街地の再生が求められてきました。平成16年ころからは、江別の顔づくり事業として、野幌駅高架化事業とともにJR野幌駅周辺の開発が始まり、この事業は、間もなく完了となるところまで来ています。
一方、江別地区においては、古くから水陸の要衝として市街地が形成され、これまで歩んできております。昭和40年代後半までのJR江別駅周辺は、大変なにぎわいと活気のある地域として歩んできたところでございます。高度経済成長とともに人口の伸びが大きく、昭和41年には、江別市役所の本庁舎が、条丁目から現在の高砂町に移転し、さらに、昭和51年には、国道12号もJR江別駅前から現在のルートへと大きく切りかわり、商店街のにぎわいもこの時期くらいから減少し、商店街ではシャッターをおろす商店が徐々に増加し、江別市街地は年々衰退の一途をたどっているような状況でございます。
この間、行政としては、江別市街地の活性化に向けた住環境整備など、さまざまな対策を講じられたと思います。その一端としてかいま見られるのは、昭和57年に水道庁舎が今の場所に移転され、また、水道庁舎とJR江別駅の前には、ふれあいの滝が完成しました。それとともに、平成に入りまして、コミュニティセンターが現在のところに建設され、その後、当時は最新の除排雪対策としてアメニティー下水道、俗に言う流雪溝が設置された地域でございます。
しかしながら、高齢化が進むとともに、この流雪溝のふたを開けることもだんだん大変になり、現在では一部の方のみが利用されている状況でございます。この地域における商店街の活性化に向けてのにぎわいを取り戻す振興策としては、これらの施策がいかがだったかとの思いであります。
過去においては、平成13年ころと聞いていますが、JR江別駅近隣に、余市町に本店をおいていたスーパーマーケットの出店の話があったとのことでございますけれども、その話も実らずじまいとなっております。その後、平成19年に現在地にある福祉棟と業務棟の事業運営が株式会社SPCみらいによって展開されています。この事業による所期の目的達成には至っていない状況であると思います。
最近では、時代の流れとともに、この地域も急激な少子化が進み、120年以上も地域とともに歩んでまいりました江別小学校も江別第三小学校と統合となり、JR江別駅周辺から離れ、この地域はさらに閑散とした状況であります。ますます進展する人口減少と少子化の中で、この市街地にお住まいになっている方々のためにも、にぎわいと活気のある市街地として一日も早く再生することが重要と考えます。
現在、この地区において唯一、日用品の買い物ができる店も、先月をもって閉店してしまいました。さらに、この地域は高齢化率が高く、日々の暮らしの中で多大な影響を受けているところでもあります。住民が安心して暮らせる住環境整備を早急に手がけていただきたいと思います。
また、JR江別駅の南側では、間もなく南大通り大橋が完成し開通の予定でございます。これにより、交通アクセス環境は、大きくさま変わりしていくと考えます。そのことを踏まえつつ、JR江別駅周辺の開発は急務だと考え、今日に至っているのが現状でございます。市長は、このような状況の中で、この春の選挙では、次はJR江別駅周辺の再開発だと語られていました。この12年間市政を担われ、JR江別駅周辺の市街地活性化に向けて、どのような対応をとられてきたのか、また、これまでの具体的な取り組み経過と現状認識についてお聞かせいただきたいと思います。
2項目めとして、1項目めとも関連しますが、江別小学校跡地の利活用を含めた今後の取り組みについてであります。旧江別小学校は,明治32年に現跡地に移設されて以来、新しい時代の担い手を育てる教育の場として、さらには、地域の文化、交流のための施設として役割を果たしてきました。しかしながら、近年の少子化の影響により児童生徒数が減少していることから、教育環境を考慮し、よりよいものとするため統合の結論となってしまいました。
こうして江別小学校、江別第三小学校が統合し、平成28年4月に新しく江別第一小学校が開校し、現在、元気に子供が通っています。その後、江別小学校跡地は、JR江別駅前に立地する未利用地として有効活用することで、JR江別駅周辺地区の活性化と江別市全体に好影響を生み出す可能性があることから、平成26年11月に学識経験者、自治会、経済団体、市民団体などから推薦された12名の委員からなる江別駅周辺地区土地利用検討委員会が設置されております。JR江別駅周辺の現状分析や活性化、期待される機能の把握、周辺の人口推移、高齢化率、商業施設や福祉施設の配置状況の把握、アンケート調査、専門的視点からの評価・分析などを行うため、民間事業者からの意見聴取を行うなど、1年4カ月にわたり12回の委員会が開催され、平成28年3月に報告書が取りまとめられています。
報告書を受けられてから今日まで3年が経過しておりますが、この間、市としてどのような対応と取り組みをなされてきたのか、具体的な取り組み状況についてお聞かせいただきたいと思います。また、今後どのようなスケジュールで取り組まれていかれるのかについてもお聞かせいただきたいと思います。
以上で、1回目の質問を終わらせていただきます。

議長(角田 一君)

三角議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君)

三角議員の一般質問にお答え申し上げます。
JR江別駅を中心とするまちづくりに関しまして、初めに、市街地活性化の具体的な取り組みについてでありますが、市では、これまで水道庁舎やコミュニティセンターの機能を併設する中央公民館をJR江別駅前に移転したほか、同地区への流雪溝の設置や、3丁目通り踏切の跨線人道橋の整備を進めてきたところであります。
また、平成19年のえべつみらいビルのオープンに合わせ、マスター契約した3階と4階にコールセンター企業2社を誘致し、最大1,000人規模の雇用を生み出したところであります。
平成26年には、過去から地元要望のあったJR江別駅の跨線人道橋のかけかえに合わせ、バリアフリー化と上屋の設置、その翌年には、同駅の南北に駐輪場を整備するなど、JR江別駅を利用される市民の利便性向上に努めてきたところであります。
さらに、北海道開発局が進める石狩川・千歳川合流点における堤防整備に当たりましては、地元自治会等の協力のもと、その実現に向けて動き始めており、市では、この動きに呼応し、江別市観光振興計画に基づく新たな観光資源としての河川活用の取り組みも検討を進めているところであります。
このような状況のもと、昨年末には、大型複合書店のオープンや元江別地区において大型の宅地開発が進むなど、交流人口や定住人口の増加が期待されているところでもあります。
また、長年の懸案であった南大通り大橋は、今年度末に完成する予定であり、これにより千歳川両岸の上江別地区と江別太地区とが結ばれ、市民の利便性が格段に向上するものと期待しています。
いずれにしても、市といたしましては、JR江別駅を中心とする地区の活性化は、市全体の活性化につながるものと認識しており、引き続き、市民の意見や地元関係者の意向をお伺いしながら、第6次江別市総合計画に基づき、安心して暮らせるまちづくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、江別小学校跡地の利活用を含めた今後の取り組みについてでありますが、市では、平成26年11月に、JR江別駅周辺地区の活性化につなげるための目指すべき方向性などを検討する目的で、江別駅周辺地区土地利用検討委員会を設置したところであります。
同委員会においては、民間事業者から事業化可能性に関する意見聴取などを行い、平成28年3月に土地活用の方針などについて報告書として取りまとめ、提出されました。
その後、埋蔵文化財包蔵地調査や土壌汚染調査を実施した上で、この報告書を踏まえ、江別小学校跡地の有効活用に向けて、平成29年10月から翌年1月までの間、活用意向やアイデアのある民間事業者との対話、いわゆるサウンディング型市場調査を実施いたしました。
この間の調査では、開発事業者と金融機関の2事業者から申し込みがあり、対話を行ったところでありますが、公募に至るような提案がなかったことから、その後も期間を定めず、サウンディング型市場調査を継続しているところであります。
その後の調査においては、昨年10月からことし5月までの間に複数の事業者から活用の意向が示され、相手方との守秘義務の関係上、具体的には申し上げられませんが、現在、事業者から、業務系、住居系など、具体的な提案をいただいているところであります。
一方、JR江別駅周辺地区の活性化については、江別小学校跡地の利活用のほか、江別市観光振興計画を踏まえた条丁目地区の活性化や河川の堤防改修、道路整備のあり方など、複数の課題があり、昨年11月以降、関係部署による庁内会議を開催し、情報共有を図るとともに、課題の整理を行っているところであります。
いずれにしても、JR江別駅周辺地区の活性化につきましては、今後のまちづくりを行う上で、大変重要な課題であると認識しており、そのためには、江別小学校跡地の利活用を核として、将来を見据えて、慎重に検討していくとともに、適切な時期を逸することなく対応していく必要があるものと考えております。今後も引き続き、サウンディング型市場調査を進める中で、活性化に向けた方向性や考え方について、まとまり次第、議会や関係団体と相談してまいりたいと考えております。
答弁は以上でございます。

三角芳明君

ただいま、JR江別駅周辺のこれまでの具体的な取り組み状況等について答弁をいただきましたが、再質問させていただきます。
これまで取り組まれた状況をお聞きし、これらの施設による集客等については効果があったものと理解しておりますけれども、地元商店街の活性化に向けた経済的波及効果は、この間どれほどのものであったのか伺いたいと思います。特に、えべつみらいビルにおける当初の経済的波及効果は、非常に大きいと言われていたことを思い起こしていますが、現状はいかがでしょうか。この件についても伺いたいと思います。
この地区は、先ほども申し上げましたけれども、高齢化率が非常に高い状況にあり、お住まいになっている方々にとっては、買い物する店がなくなってしまい、本当に大変な地域になってしまっております。この点についての市長の認識と、これからの対応策についてお聞かせいただきたいと思います。
2項目めの江別小学校跡地の利活用につきまして再質問させていただきたいと思いますが、今後においても、サウンディング型市場調査を進める中で取り組まれるとのことですけれども、守秘義務もあり、非常に慎重に行われているということは理解します。
しかしながら、この地域の発展のためには、早急に何かをしなければならないと思っています。
近年、自然災害が全国的にも頻繁に発生しており、災害対策本部機能を持つ市役所の庁舎も、特に熊本地震以降、全国的に検討され建てかえが進められている状況です。
そういった中で、このことに鑑みながら、当市の市役所本庁舎についても耐震化不足であるため、さまざまなことを考えられている状況であるということは理解しています。
私は、こういったことに鑑みながら、これまでも、駅を核としたまちづくりを大麻地区と野幌地区で進めておりますので、これはあくまでも私の思いですが、遠くない時期に建てかえを検討している市役所本庁舎をJR江別駅近くの江別小学校跡地に置くことで、交通の利便性と新たな人の流れを誘導することができるのではないかと思っています。
このことが、この地域の活性化へ向けた大きな推進力となるのではないかとの思いを持っているわけですが、この点について、市長はどのようにお考えになっているか、御見解をお聞かせいただきたいと思います。
以上で、2回目の質問を終わります。

市長(三好 昇君)

三角議員の再質問にお答え申し上げます。
1点目は地元商店街への経済的波及効果について、もう1点は地元商店街に関連することついてでありますが、JR江別駅前の再開発に当たり、地元と行政が一体となって取り組んできた結果、当時、えべつみらいビルに1,000人規模の雇用が生まれたところであります。しかしながら、地元に期待していた経済的な効果が波及しなかったことは、まことに残念なことであり、こうした現状がわかりましたので、次のまちづくりにこの経験を生かしていきたいと考えております。
次に、生鮮食料品店が閉店となっている状況についてでありますが、この店舗は、えべつみらいビルの1階において、平成24年から生鮮食料品を取り扱っており、地域の住民にも長く親しまれておりましたけれども、この8月をもって移転となったものであります。
市といたしましても、JR江別駅周辺に食料品店がなくなったことで、周辺にお住まいの方々が不便さを感じているものと認識しているところであります。
なお、えべつみらいビルの管理会社からは、生鮮食料品を扱う店舗の誘致を急ぐと聞いているところであり、市としては、一日も早く新たな店舗が入居するよう、速やかな対応をお願いしているところであります。
江別小学校跡地の利活用を含めた今後の取り組みについての再質問ですが、江別小学校跡地の利活用につきましては、先ほどもお答え申し上げましたけれども、サウンディング型市場調査において、昨年10月からことし5月までの間に複数の事業者から活用の意向が示されています。現在、事業者から、業務系、住居系など、具体的な提案をいただいているところですので、そういう状況をこれからも見据えて対応してまいりたいと考えております。
御質問の江別小学校跡地に本庁舎を移転することについてでありますが、本庁舎は耐震化の問題があり、現在、さまざまな角度から耐震化の手法、さらには建てかえる場合の事業手法、建築場所など、全市的な考え方を持ち対応しているところです。
以上でございます。

三角芳明君

3回目は要望といたしますが、今ほどありましたように、JR江別駅周辺の課題は大きなものとなっていることは御認識いただいていると理解しました。
市民の方々からは、地域活性化のため、早急にさまざまな対応をとっていただきたいという要望が多々ございます。そういった中で、市民の思いが早急に形になるよう御尽力いただきたいことをお願い申し上げて、一般質問を終わらせていただきます。

議長(角田 一君)

以上をもって、三角議員の一般質問を終結いたします。
一般質問を続行いたします。
佐藤美佐子議員の障がい者への交通費助成についてほか1件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間25分。

佐藤美佐子君

通告に従い順次質問してまいります。
件名1、障がい者への交通費助成についてです。
項目1、知的障がい者への交通費助成の課題についてお伺いします。
知的障がいをお持ちの方や子供が、住みなれた地域で安全・安心な生活を送るためには、住みやすい環境づくりが必要です。その一つに利用しやすい交通費助成制度の充実が求められます。
現在、江別市には身体障がい、知的障がい、精神障がいをお持ちの方の交通費助成制度があります。その一つに、福祉タクシー利用料金の助成があり、知的障がいをお持ちの方の場合は療育手帳A判定を対象にしています。タクシーチケットが年間最大24枚交付され、タクシー基本料金を助成するとなっています。現在のタクシー基本料金はおおむね670円で、年間最大の利用では1万6,080円の助成になります。
利用状況を見ますと、先日の生活福祉常任委員会に提出された資料では、知的障がい者の福祉タクシーの利用率は、平成28年度は対象者436人のうち、交付者数は111人で約25%と低く、そのうち、タクシーチケットの利用率は50.7%で、約半分しか利用されていませんでした。また、平成29年度もほぼ同じで、対象者442人のうち、交付者数は115人の26%となっており、タクシーチケットの利用率は46.4%で半分以下と低い状況でした。
重度の知的障がいをお持ちの保護者の方からお話を伺ったところ、子供が当別町のグループホームに入居しているが、週1回帰宅するときの送迎に自家用車を使用している。自宅と施設までは片道18キロメートルで、所要時間は約25分かかるとのことでした。
江別市から当別町までのタクシー料金は、片道約6,000円で、往復では1万2,000円前後かかるとのことです。タクシーチケットでは、1回の利用で1枚分の670円しか軽減にならず、自己負担が大きいため、自家用車で送迎するほうが経済的な負担が少ないとのことでした。タクシー料金を考えれば、自家用車を使用したほうがガソリン代として割安になると推察されます。江別市内に子供の障がいの程度や特性に合った施設があればいいのですが、該当する施設がなければどうしても遠方になってしまい交通費もかかります。
また、重度の知的障がいをお持ちの方は、生活全般において支援が必要で急激な環境の変化に適応することが難しい場合もあり、ふだん乗りなれている自家用車しか乗れないとのことで、福祉タクシーチケットを支給されても利用できません。
このような方々にとっては、制度が経済的負担の軽減にならないことや、障がいの特性で利用したくても利用できない内容になっていると言えるのではないでしょうか。
さらに、低い利用率の背景には、このようなこともあると考えますが、この実態についてどのようにお考えかお伺いします。
次に、項目2、障がいの特性に応じ選択できる交通費助成制度の検討についてお伺いします。
これまで申し上げた状況から、保護者の方からは、ガソリン代の補助があれば助かるとお聞きしました。近隣の札幌市や北広島市では、タクシー券と燃料券のどちらか一つを選択できる制度になっています。
札幌市のホームページによりますと、障がい者交通費助成制度については、燃料券を選択するときは申請時に使用する車を登録し、利用するときは給油所の職員に障がい者手帳を提示することになっています。外出のために利用してもらうもので、本人が乗っていれば通院や買い物で自由に利用できるとのことです。このように選択できると、タクシー券が利用できなくても燃料券が利用できることで、経済的負担が軽減され、障がいをお持ちの方も乗りなれた自家用車で安心して移動できることになります。
平成31年第1回定例会の吉本議員の一般質問に対しての答弁では、自家用車の利用の仕方などの透明性や公平性を確保する必要があり、先進事例などを調査研究していきたいと述べられていました。その後も保護者の方からは、同じように切実な声が続いています。江別市においても、札幌市や北広島市の先進事例などを参考にして、経済的負担の軽減と外出を支援するために、障がいの特性に応じて選択できる制度の助成内容を検討するべきではないかと考えますが、いかがかお伺いいたします。
次に、件名2、高齢者が安心して投票できる環境整備についてです。
項目1、投票所へ自力で行くのが困難な高齢者の実態に対する認識についてお伺いします。
今回の参議院議員通常選挙の投票率が48.8%と24年ぶりに50%を割り込み、過去2番目に低かったと報道され、江別市の投票率は56.67%でした。
国政選挙における年代別投票率について見ていきますと、公益財団法人明るい選挙推進協会から出されている第24回参議院議員通常選挙全国意識調査からみた新有権者等若年層の投票行動等についての資料から、平成28年7月に行われた第24回参議院議員通常選挙では、70歳代前半の高齢者の投票率は73.67%で、20歳代前半の2.2倍以上と高くなっています。
その他、投票行動や政治・選挙への意識などについて紹介されており、高齢者については、まず、選挙関心度では、非常に関心がある、多少は関心があると答えた方は、70歳代では77.8%で、80歳以上でも73.6%と高い結果になっています。
次に、政治関心度では70歳代は90.9%、80歳以上でも80.6%と関心が高いです。投票に対する意識では、国民の義務または権利と答えた方は、70歳代では81.4%、80歳以上でも77.6%といずれも高くなっていました。
棄権した人の理由については、70歳以上では一番多いのが体調がすぐれなかったからの38%で、次に多かったのが病気だったからの24%で他の世代と比べても大きく違っていました。また、投票所が遠かったからと答えた方が6%いました。
今回の選挙で、私が高齢者の方に投票の様子をお聞きしたところ、投票所まで遠くて歩いていけないためタクシーで行く、近所の人や家族に送ってもらう、期日前投票所まで知人に送ってもらい投票したとのことでした。
また、牧場町にお住まいの80歳代の高齢者の方からは、昨年まで投票に行けたが、ことしは行けなくなった。近くの江別第三中学校に投票所があれば助かるとお話しされていました。この方の投票所は青年センターになっており、私が車で距離を確認したところ、この方のお住まいからは1.5キロメートルほどになります。もしも、江別第三中学校が投票所になれば、お住まいからは500メートルほどで、自力で歩いて行ける距離と言えます。
先ほどの公益財団法人明るい選挙推進協会の調査結果には、投票を棄権した理由の一つに、投票所が遠かったからとあります。江別市でも、高齢者の方が自分で投票に行きたいけれども、自力で歩いて行くのが困難な実態が見えてきます。
このような実態をどのように認識されるかお伺いします。
項目2、高齢者が投票しやすいように投票所をふやすことについてお伺いいたします。
公職選挙法によると、投票所は各市町村に一つ設置し、必要があれば市町村選挙管理委員会の判断でふやせることになっています。
旧自治省が1969年に示した設置基準によると、投票所まで3キロメートル以上ある地区は解消に努め、1投票所当たりの有権者数は、おおむね3,000人までとされています。江別市では、さきの参議院議員選挙時の投票所は31カ所でした。
今回の選挙で選挙管理委員会が配布した資料によると、先ほど申し上げました牧場町以外でも、例えば、投票所の中央小学校では、投票地域は元江別本町、中央町、向ヶ丘、錦町、新栄台と番地ごとの12の投票地域が対象で広範囲になっています。また、野幌の農村地域は、投票所が野幌小学校の1カ所のみで西野幌、東野幌の10の投票地域が集まっています。文京台では、文京台地区センターと文京台小学校の2カ所しかなく、文京台のほぼ全地域をそれぞれ4投票地域と5投票地域に分けています。野幌若葉小学校は、野幌若葉町と文京台緑町が対象になっているなど、投票所も投票地域から見て、設置間隔が広く、高齢者の方にとっては、同じように投票所が遠くて投票に行きづらい環境になっていることが推察されます。
選挙は私たち国民が政治に参加し、主権者としての意思を政治に反映させることのできる最も重要な機会です。この機会をしっかり確保することは有権者の権利とも言えます。先ほどの公益財団法人明るい選挙推進協会の調査でも明らかになったように、高齢者の方の投票に対する意識はとても高く、高齢者の方から投票できてほっとしたという声をお聞きすると、投票したいという思いと有権者としての役割を果たしたいという思いを強く感じます。
その一方、高齢者の方の投票率は高いことが知られています。しかし、公益財団法人明るい選挙推進協会の調査結果では80歳以上は47%台に下がっています。その背景として、私は加齢によって投票に行くことが困難になっていると思います。しかし、牧場町の方のように、自分で歩いて投票所まで行きたいという方はまだいらっしゃるのではないかと考えます。
高齢者の方の投票する権利を守るために、現在の投票所の設置について検証し、自力で行ける範囲に投票所をふやすことなどを検討することが必要ではないかと考えますが、いかがかお伺いいたします。
以上で、1回目の質問といたします。

議長(角田 一君)

佐藤議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君)

佐藤議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、障がい者への交通費助成についてお答え申し上げます。
初めに、知的障がい者への交通費助成の課題についてでありますが、市では、障がい者支援・えべつ21プランの趣旨に基づき、身体障害者手帳1・2級、療育手帳のA判定、精神障害者保健福祉手帳1級をお持ちの重度の障がい者に対し、タクシー利用券を交付し、また、自立に向けた就労支援を行う事業所等に通所する場合には、北海道の補助金を活用し、公共交通機関の利用実費分の半額を助成しているところであります。
こうした、障がいをお持ちの方への交通費助成につきましては、生活支援や社会参加、就労促進等を図り、地域における共生のまちづくりを実現するため、重要であると認識しているところであります。
タクシー利用券は、重度の障がいをお持ちの方御本人が、障がいの特性から、公共交通機関を利用できない場合などに、タクシーを利用することを目的とした制度であり、これまで対象者の拡充など制度の充実を図ってきたところでありますが、移動に当たりましては、障がいの特性などにより、さまざまな交通体系を利用されているものと承知しているところであります。
次に、障がいの特性に応じ選択できる交通費助成制度の検討についてでありますが、当市において実施しております障害者タクシー利用料金助成事業は、重度の障がいをお持ちの方御本人が、障がいの特性から、公共交通機関を利用できない場合などに、タクシーを利用することを目的とした制度であります。
そこで、障がいの特性に応じて選択できる交通費助成制度として、ガソリン券が利用できる助成制度の検討についてでありますが、平成31年第1回定例会で吉本議員の御質問にお答えしておりますけれども、市では、制度の運用に当たり、自家用車の利用の仕方など、その透明性や公平性を確保する必要があると考えておりますことから、引き続き、障がいの特性に応じた交通費助成制度が導入されている自治体の先進事例などを調査研究してまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、選挙管理委員会委員長からお答え申し上げます。

選挙管理委員会委員長(中井悦子君)

私からは、高齢者が安心して投票できる環境整備について御答弁申し上げます。
まず、投票所へ自力で行くことが困難な高齢者の実態に対する認識についてでありますが、市選挙管理委員会といたしましては、これまで、国の制度に基づき、移動機能障がい等により一定の等級の身体障害者手帳や介護保険の要介護5の被保険者証をお持ちの方などには、在宅で投票ができる郵便投票の制度を利用していただくよう周知するとともに、北海道選挙管理委員会の指定を受けている病院や介護保険施設等においては、不在者投票を実施していただいているところであります。
投票所におきましては、高齢者や身体障がい者の方への配慮として、投票所に段差解消のためのスロープ設置や車椅子を配置するなどの対応を実施してまいりました。
御質問の投票所へ自力で行くのが困難な高齢者への対応についてでありますが、高齢化による身体機能の低下等により、自力での移動が困難な方がいらっしゃることは承知しているところであり、それらの方の投票の機会を確保することは、重要なことと認識しております。
現在、国会において、郵便投票制度の対象となる介護保険の要介護度を5から3に引き下げることが議論され、公職選挙法の改正の動きがあるところと聞いております。
今後とも、有権者が貴重な投票機会を失うことのないよう、国などの動向を注視してまいりたいと考えております。
次に、高齢者が投票しやすいように投票所をふやすことについてでありますが、江別市におきましては、国からの通知に基づき、投票所までの道のりが3キロメートル以内となることを考慮し、小学校区を参照しながら、投票区を設定してきたところであります。
投票区につきましては、平成23年4月以降、現行の31投票所を設置しているところでありますが、これらの投票所に加えて、平成28年7月には選挙権年齢が18歳に引き下げられたことによる若年者層の投票率の向上と地域住民の利便性を図るために、常設の市民会館における期日前投票所のほかに、市内大学に1カ所設置しました。
平成29年10月の衆議院議員総選挙においては2大学に、本年7月の参議院議員通常選挙においては3大学に設置したところであります。
御質問の投票所の増設につきましては、一定の広さや設備を有している施設が市街地でも限られていること、また、人員体制の整備等の課題がありますが、有権者が投票しやすい環境づくりについて、先進市町村の事例を参考にしながら、引き続き研究してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。

佐藤美佐子君

それでは2回目の質問と私の意見を述べさせていただきたいと思います。
初めに、件名1の障がい者への交通費助成について、項目1の知的障がい者への交通費助成の課題についてですが、障がいの特性によりさまざまな交通体系を利用されていると承知されているとの御答弁でしたけれども、実際、今の制度では、障がいの特性でタクシーには乗れず、自家用車しか乗れない方がいらっしゃったり、また、遠方の施設に入所しているため、どうしても交通費がかかり、タクシー券では経済的な負担が重く、自家用車を利用せざるを得ない方など、制度を利用できない実態があることを再度申し上げておきます。
次に、項目2の障がい者の特性に応じ選択できる交通費助成制度の検討について再質問いたします。
御答弁では、自家用車の利用の仕方など透明性や公平性を確保する点と障がいの特性に応じた交通費助成制度が導入されている自治体の先進事例などを調査研究していきたいとのお話を聞きました。しかし、1回目の質問でもお話しましたように、実際に札幌市や北広島市では、タクシー券と燃料券が選択できる内容の制度が既に実施されています。
例えば、自家用車の利用の透明性や公平性の確保という点でいえば、今後、他自治体の先進事例を含めて、具体的に調査していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。お考えをお伺いします。
次に、件名2の高齢者が安心して投票できる環境整備について、項目2の高齢者が投票しやすいように投票所をふやすことについてですが、意見を述べさせていただきます。
1回目の質問でも述べましたけれども、私がお伝えしたいのは、高齢者の方でも日常生活が何とか維持できており、比較的体力もあり、投票所がもう少し近くにあれば、自分の足で投票に行けるという方のための投票所の設置についてです。
年齢とともに身体機能は低下してきますが、投票所まで自力で歩くことや有権者として投票することが、身体的にも精神的にも健康を維持することにつながるのではないかと思います。
有権者が投票しやすい環境を整えるという視点で考えたときに、今後、高齢者がふえていく中、身体状況に合わせた投票所の設置を含め、先進事例を参考にしながら、研究していただきたいことを申し上げておきます。

健康福祉部長(佐藤貴史君)

私から、障がい者への交通費助成に関しまして、障がいの特性に応じ選択できる交通費助成制度の検討についての再質問に御答弁申し上げます。
具体的な先進事例の調査研究についてでありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、ガソリン券が利用できる助成制度の検討に当たりましては、自家用車の利用の仕方など、その透明性や公平性を確保する必要があると考えております。
こうしたことから、これまで北海道内外の実施状況について聞き取り調査などを行ってまいりましたが、今後、北海道内で実施しております札幌市や北広島市を訪問して、利用実態の把握とともに、運用面での課題や問題点、制度の考え方などをお聞きするほか、北海道外の事例についても調査研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。

佐藤美佐子君

御答弁を伺いました。
今後、北海道内で実施している札幌市や北広島市を訪問して調査研究していきたいとのお話でしたので、今後、結果については注視していきたいと思います。できれば結果が明らかになった時点で御報告いただけるよう申し上げまして、私の質問を終わります。

議長(角田 一君)

以上をもって、佐藤議員の一般質問を終結いたします。
一般質問を続行いたします。
齊藤佐知子議員の下水道事業についてほか4件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間30分。

齊藤佐知子君

議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問させていただきます。
最初に、下水道事業についてお伺いいたします。
1点目に、雨水管の整備方針についてお伺いいたします。
江別市は、合流式と分流式の二つの処理方法を採用しております。合流式は、設備予算や管理予算を抑えることができる初期段階のまちづくりの手法として効果があるものと考えております。しかし、市域が拡大されている中では、より環境負荷の軽減を目指して分流式にしてきたことは当然の流れであり、環境に配慮するまちづくりを形成する役割を担っていると考えます。
分流区域の基本は、雨水管の整備にあると考えるところです。しかし、分流区域でありながら、雨水管の整備が追いついていないと思われる地域があり、道路改修や新たな都市計画に合わせて、計画的で適切な整備が必要ではないかと考えるところです。
例えば、連続立体交差事業に関連して道路の整備が進められてきましたが、JR野幌駅周辺の道路工事においては、雨水管の整備が外されたものも見受けられます。そのような地域では、なぜ、道路整備に合わせた雨水管の計画的な整備がなされなかったのか理由がわかりません。
雨水管の整備がされていない道路においては、道路の雨水管・升につなぐことは、道路管理者として許されておりますが、道道に関しては、基本的に宅地から流れる雨水の流量計算などの書類を提出しても、道路の雨水管に接続することは認められていないのが現状で、江別市と同じ道路の雨水管・升につなぐことは事実上できない状況にあります。
以上のことから、道道整備に合わせた雨水管整備計画を市としても進める必要があると考えます。
また、連続立体交差事業に伴う関連道路工事及び関連する道道整備に合わせて雨水管の整備を進めなかった理由をお聞かせください。
あわせて、雨水管が整備されていない分流区域の今後の整備方針についてお伺いいたします。
2点目に、合流区域の課題についてお伺いいたします。
約20年前に東京都で発生したオイルボールや夾雑物の流出等が全国的な問題となり、当市でも、降雨時に発生する夾雑物等の河川への流出等の対策を行ったことについて、報告された記憶があります。
合流区域の長所としては、設備投資を低く抑えることができる反面、短所としては、道路集水ますなどから臭気が上がることや、施設能力以上の大雨が降った場合は、希釈された上水が処理されず、河川に流出する懸念は、現在においても払拭されていないように思います。
近年の温暖化の影響により、降雨量は改修時の予想を超えるものがあり、短期間に大量の雨水が流れ込む頻度がふえている状況です。現実的に、合流区域の西側にある高砂地域では、豪雨の際に汚水があふれ出るなど、処理し切れていないと思われる影響が出ております。
下水道は、水循環を通して、市民の衛生的で快適な生活環境を整え、河川、海岸等の水環境を水質汚濁等から守り、都市に降った雨水を速やかに排除し、または貯留することにより、市民の生命・財産を浸水被害から守ることが求められております。
最近は、新たな環境課題である海洋プラスチック汚染が世界的な問題として一気に広がっており、より環境に配慮する処理方法が必要であると考えることから、想定外の豪雨により、合流区域の汚水が河川へ流出することを防ぐ対策が必要と考えております。
合流区域を順次、分流式に編入する等の対策を検討すべき時期であると考えますが、いかがかお考えをお聞かせ願います。
次に、自転車保険についてお伺いいたします。
この件については、これまでも質問してまいりましたが、その後の経過も含めてお伺いいたします。
環境に優しい交通手段で手軽な乗り物として多くの人が利用する自転車の普及台数は、約7,200万台で、自動車の台数に匹敵するほど多くあります。その自転車が関連する事故は年々減少しているものの、自転車対歩行者に限れば、年間約2,500件で横ばいとなっています。事故を起こした年齢層を見てみると、19歳以下の事故件数が全体の4割を占めています。走行中の携帯電話の使用といった、ながら運転なども原因に考えられるとのことです。道路交通法上、自転車は車両の一種です。法律違反をして事故を起こすと、自転車の利用者は、刑事上の責任が問われます。また、相手にけがを負わせた場合や物を壊した場合は、民事上の損害賠償責任も発生します。相手を死亡させたり、意識が戻らないなどの重傷を負わせた自転車事故で数千万円に上る賠償を求められるケースが相次いでいます。
自転車での加害事例を見ますと、夜間に自転車で帰宅中の兵庫県神戸市の男子小学生が、歩道と車道の区別のない道路において、走行中の当時62歳の女性と正面衝突し、女性は頭蓋骨骨折などの障がいを負い、意識が戻らない状態となりました。被害者家族らが男児の母親を提訴し2013年7月4日、神戸地方裁判所は、母親に9,521万円の支払いを命じました。しかし、母親は賠償責任をカバーする保険に入っておらず、判決の翌年に自己破産し、被害者家族に賠償金は支払われませんでした。
また、男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた当時24歳の男性会社員と衝突し、男性会社員は言語機能の喪失など重度の障がいが残りました。この件に関して東京地方裁判所は2008年6月5日、9,266万円の支払いを命じております。
もう一例申し上げますと、男性が夕方、ペットボトルを片手に持ち、下り坂でスピードを落とさずに走行して交差点に進入し、横断歩道を横断中の当時38歳の女性と衝突しました。女性は脳挫傷などで3日後に死亡いたしました。東京地方裁判所は2003年9月30日、加害者の男性に6,779万円の支払いを命じております。
このように、全国で加害事故の高額賠償の判決が続いております。
ところが、自転車保険への加入は十分に進んでいないのが現状であり、2017年に歩行者が死亡または重傷を負った自転車事故のうち、保険に加入していた加害者は6割にとどまっています。自転車保険は、加入した保険の種類によって補償額が異なるものの、年間数千円の保険料で最大1億円程度の個人賠償責任補償が主流になっています。低額の費用で手厚い補償を得られるのが特徴です。
しかし、自転車保険に未加入だったために高額の賠償金を支払えなければ、加害者は苦しみ、被害者は十分な補償を受けられず泣き寝入りするしかありません。
このため、住民に自転車保険の加入を勧める自治体がふえています。いずれの自治体も、通学や通勤を含め自転車を利用する全ての人を対象としています。また、自転車販売店やレンタル店に対しても、購入者、利用者が自転車保険に加入しているかどうかを確認し、保険加入を勧めていただくよう協力を求めることが必要と考えます。
以上述べて質問いたします。
1点目、自転車事故対策の取り組みと周知についてお伺いいたします。
2点目、安全教育の取り組みについてお伺いいたします。
市内の小・中学校の交通安全教室は、毎年学校ごとに取り組まれていることは承知しておりますが、さきに述べた状況になり得ることのお話や、自転車保険の加入の重要性などを伝えているのかお伺いいたします。
3点目、市民の自転車保険の加入状況と周知についてお伺いいたします。
高齢者の自動車運転免許証の返納がふえている状況で、自転車を利用する高齢者がふえる可能性があり、そのような方への周知も必要と考えます。
4点目、江別市の自転車保険の加入促進の取り組みについてお伺いいたします。
5点目、自転車保険の加入義務化や促進するための条例の制定についてお伺いいたします。
国は、ことし1月、国土交通省内に、自転車の運行による損害賠償保障制度のあり方等に関する検討会を発足させ、全国一律で自転車保険の加入を義務づけるか検討していましたが、当面は全国の自治体による条例制定を後押ししていく方針としています。当市では、条例制定についてどのようにお考えか御見解をお伺いいたします。
次に、健康推進についてですが、ラジオ体操の普及についてお伺いいたします。
1929年2月にラジオ体操の全国放送が始まってことしで90年です。出席カードを首から下げ、午前6時30分に地域の広場などに人々が集う姿は日本の夏の風物詩であります。誰もが一度は経験のあるラジオ体操が、人生100年時代を健康に暮らすための身近な運動として改めて注目されています。
ラジオ体操は、第1、第2ともに13の動きから構成される全身運動で、ともに3分程度です。わずか3分の運動でも、3年以上、週5日以上実践している方は、神奈川県立保健福祉大学の調査によると、血管年齢や骨密度などが良好な数値だったとのことです。また、1999年10月からは、ラジオ体操よりも運動量を抑え、高齢者の負担を少なくしたみんなの体操も始まっています。
ここ数年、ラジオ体操を取り入れる動きが各地で広がっています。東京都は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックへの機運の盛り上げと都民・国民の健康づくりのため、2017年から、みんなでラジオ体操プロジェクトを実施しています。毎年、大会の開催日程と同じ7月24日から9月6日を重点期間として、東京都庁内の各職場で、毎日午後2時55分からラジオ体操を一斉に行ったり、東京都内の各自治体にもラジオ体操の実践を広く呼びかけてきたとのことです。
3年目のことしは、民間企業と提携し、スマートフォン用の無料アプリを活用したラジオ体操キャンペーンを実施しています。アプリでは、ラジオ体操の動画が視聴でき、視聴するとカレンダー画面にスタンプが押される仕組みとなっています。また、重点期間中は、個人・団体が撮影したラジオ体操の動画を募集し、後日コンクールを行うとのことです。
一方、栃木県は、昨年からラジオ体操の指導者が県内各地の企業やイベント会場などを巡回するラジオ体操キャラバンを実施中です。これまでに、計18会場で約2,000人が参加しているとのことです。また、体操のかけ声を、その土地の方言にアレンジした御当地ラジオ体操もふえており、佐賀県佐賀市の佐賀弁ラジオ体操第1もその一つで、市民に親しまれ、最初は少しずつ広まっていましたが、職場の朝礼や子供会、高齢者クラブのラジオ体操、趣味のサークルなどで使われているうちに、今や爆発的な反響を呼びつつあるとのことです。
ラジオ体操は、全身の筋肉をバランスよく使い、体の均衡を保つことに重きを置いています。その理由は、日常生活は体の前で行われる動作が圧倒的に多く、どうしても偏りを生みやすいためです。こうした生活の癖が肩凝りや腰痛など、さまざまな症状を誘発する原因になります。
ラジオ体操は、右を使えば左、前に動かしたら次は後ろにと、体を均等に動かすところに特徴があります。IT化などで体を使う機会が減り、人間が本来持つ機能が低下しやすい現代だからこそ、みずから運動習慣をつくることが大切です。また、ひとり暮らしの高齢者がふえる中で、ラジオ体操には人と人をつなぎ、コミュニケーションをつくる役割もあります。健康は幸福の一つの条件ですが、心の充実も重要です。その意味から、ラジオ体操が人生100年時代を支える一助となるよう、普及していくことは重要と考えます。
当市は、健康都市を標榜し、さまざまな取り組みをしていることは承知しております。ラジオ体操第1、第2ともに3分です。時間は3分で、予算は必要なく、体は健康になる。
東京都庁のように時間を決めて庁内全体で取り組み、来庁される市民の皆さんと一緒にラジオ体操をするのはいかがでしょうか。また、市内の小・中学校で全校集会の前や校内放送により、それぞれの場所で行うなど、教師も一緒に工夫をして取り組んではいかがでしょうか。ぜひ、市民の皆さん、市内企業、団体などにも呼びかけ、市内全体にラジオ体操を普及させることで、さらなる健康増進につなげていただきたいと考えます。市長の御見解をお伺いいたします。
次に、プレミアム付商品券事業についてお伺いいたします。
最大5,000円分のお得な買い物ができる低所得者・子育て世帯向けのプレミアムつき商品券の購入に向けた準備が本格化しています。当市としても、順次、住民税非課税者向けの申請がなされているところです。プレミアムつき商品券は、10月からの消費税率10%への引き上げ対策として公明党が推進してきたものであります。
対象は、住民税非課税世帯と3歳未満の子のいる子育て世帯です。子育て世帯については申請不要ですが、住民税非課税世帯の場合、住民票のある市区町村から送付される申請書の提出が必要です。申請を受理された住民税非課税者と子育て世帯の対象者には9月から購入引きかえ券が送付され、10月から購入・使用ができ、期限は2020年3月末までとなっております。
消費税率の引き上げがいよいよ来月に迫り、国はプレミアムつき商品券を初めとした経済対策の広報活動を加速しております。消費税率の引き上げに関する特設サイトを開設するほか、テレビや新聞での宣伝に加えて、動画投稿サイトユーチューブの広告も活用するなど、国民への浸透を図っております。軽減税率制度の開設を初め、自動車や住宅の購入支援策などをまとめたパンフレットも作成され、省庁ごとの消費税率の引き上げ対策や消費税を財源とする施策の紹介もしております。
厚生労働省は、消費税率の引き上げによる増収分を活用して、幼児教育・保育の無償化や介護職員の処遇改善を実施します。中小企業庁は、複数レジの導入を支援する軽減税率対策補助金の周知徹底を急いでいます。
今回の消費税率の引き上げに当たっては、軽減税率制度の導入だけではなく、キャッシュレス決済時におけるポイント還元制度など、景気を下支えするさまざまな対策が用意されています。十分な経済効果を発揮するためにも、制度に対する理解と実施に向けた万全な準備が求められています。
以上のことから、当市のプレミアム付商品券事業の進捗状況と周知についてお伺いいたします。
次に、自動販売機の設置についてお伺いいたします。
自動販売機の設置については、これまでも、平成21年第2回定例会、平成24年第1回定例会において、自主財源確保の観点から質問してきた経緯があり、今回が3回目の質問となります。
平成18年の地方自治法の改正に伴い、行政財産の貸し付け範囲が拡大されたことで、より財産の有効活用が可能となり、全国の自治体で、従来の使用許可から公募による貸し付けへ切りかえる取り組みが進んでいます。現在、当市の自動販売機の設置状況は、平成28年4月には、市有施設63カ所に146台設置されており、平成21年の一般質問以来、翌年の平成22年から徐々に協議、検討し、現在8台が直接契約により貸し付けをしていることは承知しているところです。平成30年から3年間の年額収入見込みを見ても、行政財産目的外使用料の約8倍の収入となっています。
静岡県では、平成24年度に県有施設72カ所に設置された222台の自動販売機について設置者を公募したところ、216台の契約がまとまり、契約金額の総額は、公募前の106倍となる1億6,482万円となり、さらに平成25年度には、取り組みの拡大を図り、404台の貸し付けによる収入額は2億5,200万円まで増加し、1台当たりの平均年間収入は62万円以上となっているとのことです。自治体の規模の違いはありますが、大きく自主財源の確保につながる事例であると考えます。
自動販売機の設置に関しては、施設の立地環境などで販売見込みが異なったり、指定管理者を導入している施設もあり、一概に結論づけられるものではないと考えますが、検討の必要性はあると考えます。昨今の厳しい財政状況の中、自主財源の確保策として非常に重要であり、市有施設において自動販売機設置のあり方について検討が必要と考えます。
以上述べて質問いたします。
1点目に、自動販売機の設置状況についてお伺いいたします。
2点目に、自動販売機設置のあり方についてお伺いいたします。
以上で、1回目の質問を終了いたします。

議長(角田 一君)

齊藤議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君)

齊藤議員の一般質問にお答え申し上げます。
自転車保険に関しまして、自転車保険の加入促進についてでありますが、自転車利用者が加害者となった交通事故では、損害賠償額が高額となる事例があることから、被害者の保護と加害者の経済的負担軽減のためには、自転車保険に加入することが望ましいものと認識しております。
このため、市といたしましては、交通安全教室などで自転車保険加入の必要性について周知を図っているほか、北海道作成の広報資材を活用した啓発活動に取り組んでいるところであります。
今後におきましても、ホームページや広報えべつ、あるいは交通安全教室等において、自転車保険に特化した内容の周知など、さらなる自転車保険の加入促進につながるよう、取り組んでまいりたいと考えております。
次に、自転車保険の加入義務化や促進するための条例の制定についてでありますが、平成29年5月に施行された自転車活用推進法においては、被害者救済の観点から、自転車の運行による損害賠償を保障する制度について、政府が検討した上で、必要な措置を講ずる旨の規定がなされております。
この規定に基づき、国土交通省自転車活用推進本部において、平成31年1月に、自転車の運行による損害賠償保障制度のあり方等に関する検討会を設置し、自転車の運行によって人の生命に影響が出る、または、身体が害された場合などにおける損害賠償を保障する制度に関して、専門家から意見を聴取するなど検討を進めているところであります。
また、北海道において、平成30年4月に施行された北海道自転車条例の規定により、自転車利用者は自転車損害賠償保険等への加入に努めるものとされたことから、市といたしましては、北海道と連携しながら、自転車保険の加入促進について周知・啓発に努めているところであります。
さらに、本年3月、北海道自転車利活用推進計画が策定され、自転車保険の加入促進について取り組むこととされております。
御質問の条例制定につきましては、北海道の条例や計画に基づいた各種取り組みが今後展開されることから、まずは、北海道と連携しながら自転車保険の加入促進に取り組むほか、国や他の自治体の検討状況を引き続き注視してまいりたいと考えております。
次に、プレミアム付商品券事業の進捗状況と周知についてでございます。
本事業は、低所得者と子育て世帯を対象として、10月に実施される消費税・地方消費税率の10%への引き上げによる影響を緩和するとともに、地域における消費を喚起し、地元経済を下支えするため、市区町村が国の全額補助により、プレミアム率25%の商品券を発行する事業であります。
市では、平成31年2月、健康福祉部内にプレミアム付商品券事業事務室を設置し、準備を進めてきたところであり、8月末日現在、プレミアムつき商品券の購入対象者である住民税が非課税の方、約2万6,000人のうち約9,000人の方から、購入引きかえ券の交付申請を受理しているほか、3歳未満の子供がいる子育て世帯に対しましても、順次、購入引きかえ券を発送しているところであります。
また、江別商工会議所を通じてプレミアムつき商品券を利用できる市内の取扱店を募集しているほか、購入者の利便性向上のため、市内13カ所の郵便局にプレミアムつき商品券の販売業務を委託するなど、使用開始に向けた準備を進めているところであります。
次に、周知につきましては、広報えべつやポスター等のほか、本庁舎と大麻出張所に設置している大型モニターを活用し、広く市民にプレミアム付商品券事業についてのPRを行うとともに、プレミアムつき商品券取扱店に対しても掲示用のポスターやステッカーなどを順次送付しているところであります。
市といたしましては、購入対象者のより多くの方がプレミアムつき商品券を利用することにより、期待される事業効果が発揮されることになりますので、引き続き、事業の周知とプレミアムつき商品券取扱店の拡大など、利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、水道部長ほかをもってお答え申し上げます。

水道部長(菊谷英俊君)

私からは、下水道事業について御答弁申し上げます。
初めに、雨水管の整備方針についてでありますが、雨水管整備の主な目的は、市街地における浸水被害の防止であります。
江別市ではこれまで、浸水被害が発生する可能性の高い地区を中心に、国の補助金を活用して、計画的に雨水幹線の整備を進めてまいりました。
平成28年度に大麻4号幹線が完成したことにより、計画していた主要な雨水幹線の整備は完了したところであります。
御質問の道道などの道路整備に合わせた雨水管の整備につきましては、浸水被害の有無などを考慮し、道路整備の事業主体と協議の上、雨水管整備の必要性を判断しており、御指摘の道路につきましても、浸水被害が発生していない現状であることなどから、道路整備に合わせた雨水管整備を行わなかったところであります。
次に、分流区域における雨水管整備につきましては、幹線は整備済みであり、各道路には、道路排水のための縦断管なども埋設されているため、下水道計画に基づく浸水被害の防止が図られていると認識しておりますが、今後は、新たな宅地造成や道路整備等の機会があれば、浸水被害の可能性などを十分検討の上、整備を進めてまいりたいと考えております。
次に、合流区域の課題についてでありますが、合流式下水道は汚水と雨水を1本の管路で流す手法であり、早くから下水道事業に取り組んできた都市を中心に広く採用されてきました。
江別市におきましては、下水道処理区域の約1割が合流式となっております。
この合流式下水道は、大雨時に未処理の下水が河川に放流される仕組みであるため、水質汚濁や悪臭、公衆衛生上の観点から全国的に大きな問題となっていたものであります。
そのため、国は、合流式下水道緊急改善事業を創設し、分流式下水道並みの汚濁負荷とすることや未処理放流水の回数半減、ごみなどの夾雑物の流出防止を目指すこととされました。
江別市においても、平成17年度から平成22年度にかけて、汚水を一時的にためる滞水池や夾雑物を除去するスクリーンの設置などの対策を講じてまいりました。
平成26年度には事業効果を検証し、分流式並みの放流水質を達成したことを確認しているところであります。
さらには、浸水対策として、平成8年度から7年をかけて6,300立方メートルの雨水を貯留できる貯留管を設置したところであります。
御質問の合流区域を分流化することにつきましては、管路等の施設整備や宅地内の排水設備の改造工事が必要となりますが、先ほど申し上げました放流水の水質改善や浸水対策を実施したことにより、分流式並みの効果があらわれていることから、現時点では分流化を行う必要性はないと判断しており、今後も放流水質の確認を継続するなど、改善効果の推移を見守ってまいりたいと考えております。
なお、集中豪雨が発生したときに冠水リスクが高い一部地域につきましては、どのような対策が可能なのか調査研究を進めているところであります。
以上であります。

生活環境部長(川上誠一君)

私から、自転車保険についてのうち、3件について御答弁申し上げます。
初めに、自転車事故対策の取り組みと周知についてでありますが、市では、自転車による交通事故を防ぐために、江別警察署と連携しながら自転車の安全な利用に関する取り組みや周知・啓発を行っております。
取り組みの具体的な内容といたしましては、小・中学校の児童生徒が安全に自転車を利用できるよう、全ての児童生徒を対象とした交通安全教室を全校で実施しているほか、自治会や高齢者クラブなどの団体に交通安全に対する理解を深めてもらうことを目的に、交通安全教室を実施しているところであり、平成30年度は、計33団体の1,284人が受講しております。
また、全市的な交通安全運動として、春や秋の全国交通安全運動期間に重点目標を掲げ、自転車利用者の事故防止を図るため、市広報等による啓発や啓発パトロール、街頭啓発などを実施し、周知を図っているところであり、今後におきましても、各団体等と連携しながら、自転車の安全な利用に向けて、さらに取り組んでまいります。
次に、安全教育の取り組みについてでありますが、交通事故のない社会を目指すためには、児童生徒が交通安全に対する理解を深めることが重要と考えていることから、小・中学校全ての児童生徒を対象に交通安全教室を実施しております。
平成30年度においては、小学校では計26回で6,053人の児童が出席、中学校では計8回で2,911人の生徒が出席し、交通安全の教育を受けているところであり、このほかにも、保護者や放課後児童クラブ、スポーツ少年団等にも交通安全教室を案内し、実施しているところであり、平成30年度は、計33団体で1,465人が受講しております。
交通安全教室の内容につきましては、小学校においては、自転車の点検整備や正しい乗り方、違反行為やその罰則などについて、さらに、中学校においては、車両としてのルール遵守と交通マナーの実践、自転車事故、損害賠償などについて指導するほか、自転車保険加入の必要性については小・中学校ともに説明しているところであります。
次に、自転車保険の加入状況と周知についてでありますが、市民の自転車保険の加入状況を把握することは困難でありますが、自転車通学を許可している学校において、自転車保険への加入についてお聞きしたところ、小・中学校では2校が加入を義務づけ、3校が任意となっております。高校では3校が加入を義務づけ、1校が任意、大学では4校が任意となっております。
任意となっている学校については、加入状況の把握は不明ですが、加入を義務づけされている学校については、児童生徒合計で約1,670人の自転車通学者全てが自転車保険に加入している状況であります。
自転車保険の周知につきましては、江別自転車商組合では、自転車購入者に対して自転車保険等の加入案内がされており、自転車を販売している大型店でも同様に、独自保障の加入案内がされております。
また、自動車保険等に自転車向けの特約として附帯できる損害賠償保険もあることから、さまざまな機会で、自転車利用者に対する保険周知は一定程度提供されているものと考えております。
御質問の高齢者に向けた周知につきましては、市では、自治会や高齢者クラブに対する交通安全教室の中で、パンフレット等により自転車保険についても周知しているところでありますが、今後とも、さまざまな機会を通して、自転車保険の加入について周知してまいりたいと考えております。
以上であります。

健康福祉部長(佐藤貴史君)

私から、健康推進に関しまして、ラジオ体操の普及について御答弁申し上げます。
市では、積極的に身体を動かしていない市民の割合が7割という平成26年の江別市まちづくり市民アンケートの結果を受け、運動習慣定着のツールとして、市オリジナルのリズムエクササイズ・E-リズムを作成いたしました。
E-リズムは、基本編・簡単編・椅子編などがあり、対象者の身体の状況に合わせて体を動かす効果的な有酸素運動であると考えており、普及啓発に努めてきたところであります。
一方、ラジオ体操につきましても、年齢・性別などに関係なく健康増進に効果があるとされ、さらに、コミュニケーションの手段としても全国的に普及しており、市内におきましても、江別市ラジオ体操連盟や自治会などで取り組まれておりますほか、学校では、運動会や体育の授業での準備運動として実施されているところであります。
御質問のラジオ体操の普及につきましては、身近で手軽な運動習慣の定着に有効と考えておりますことから、今後は、学校における子供たちとラジオ体操のかかわり方について、校長会と相談していくとともに、江別市ラジオ体操連盟などとも相談しながら、健康相談や地域、企業など団体向けの健康教育などにおいて、E-リズムとあわせ、PRしてまいりたいと考えております。
また、市役所庁内の取り組みにつきましては、業務やスペースの面で勤務時間内に実施することは、難しさもありますことから、まずは、職員の健康保持・増進を目的に、保健室が発行しております、保健だよりなどを通じ、普及を図ってまいります。
私からは以上でございます。

総務部長(後藤好人君)

私から、自動販売機の設置について御答弁申し上げます。
初めに、自動販売機の設置状況についてでありますが、市役所本庁舎などの市が管理している施設におきましては、行政財産本来の用途及び目的を妨げない範囲で、目的外使用許可や設置契約の締結により、自動販売機を設置しております。
現在の設置状況は、20施設に44台となっており、設置事業者から市へ支払われた使用料等は、昨年度は、約350万円でありました。
また、公民館や体育館などの指定管理者が管理運営する指定管理施設におきましては、指定管理者等が市から行政財産の目的外使用の許可を受け、33施設に87台の自動販売機を設置しており、指定管理者等から市へ支払われた使用料は、昨年度で約68万円となっております。
次に、自動販売機設置のあり方についてでありますが、市が管理する施設への自動販売機の設置は、自主財源の確保や施設利用者の利便性向上及び災害対応などを目的としており、本庁舎等6施設9台の自動販売機については、平成22年度から行政財産の目的外使用許可から設置契約へと順次変更するなどの増収策を図ってきたところであります。
また、指定管理者が管理運営する指定管理施設への自動販売機の設置については、指定管理者制度の趣旨に鑑み、指定管理者の提案を尊重しているところであり、自動販売機収入も財源の一つとして、自主事業や施設の利便性向上のために活用されているところであります。
いずれにしても、公共施設における自動販売機設置のあり方や自主財源の確保について、引き続き、検討してまいりたいと考えております。
以上であります。

齊藤佐知子君

2回目の質問と要望をさせていただきます。
1件目の下水道事業について再質問いたします。
1点目の雨水管の整備方針についてですが、連続立体交差事業に関連して新たな道路整備の中で、雨水管整備がされなかった道路に関しては、浸水被害が発生していない現状から、道路整備に合わせた雨水管整備を行わなかったとの御答弁ですけれども、どの程度の降水量を浸水被害の降水量と想定しているのか、お伺いいたします。
また、道道などの道路整備に合わせた雨水管の整備については、浸水被害の有無などを考慮し、道道整備の事業主体と協議の上、雨水管整備の必要性を判断しているとのことであり、雨水管整備がされてない市道については、道路管理者の許可で道路の雨水管・ますにつなぐことができることは認識しております。
雨水管整備のされていない道道に関しては、宅地から道道の縦断管につなぐことが認められませんので、宅地内に雨水の浸透ますを整備することになっています。市内の道道整備については、北海道と協議の上、雨水管の整備がされてきたと認識するものですが、白樺通りの道路整備についても、道路整備に合わせて、市の雨水管を整備する必要があると考えるところです。白樺通りの道路整備に合わせて北海道と協議をされたのか、協議されたのであれば、なぜ道路整備の際に雨水管整備をしなかったのか、再度お伺いいたします。
2点目の合流区域の課題についてですが、この点については要望とします。
江別市の下水道処理区域の約1割が合流式と伺いました。御答弁では、汚水を一時的にためる滞水池や、夾雑物を除去するスクリーンを設置することで、放流水の水質改善が図られ、また、浸水対策として貯留管を設置したことで、分流式並みの効果があらわれていることから、現時点では分流化の必要性はないとのことです。しかし、その後も1時間の最大雨量が35.8ミリメートルを超えると、高砂地域などは今でも冠水する状況であり、現状の対策には限界があるものと考えます。集中豪雨で冠水リスクの高い地域の対策をどのように進めていくのか、課題を整理し十分検討していくことを要望いたします。
次に、2件目の自転車保険についてです。
3点目の自転車保険の加入状況と周知について再度お伺いいたします。
市内の小・中学校で自転車通学を許可している5校のうち、2校が自転車保険の加入を義務づけ、3校が任意とのことです。市内の高校では3校が加入を義務づけとしているほか、市内の大学についても任意の状況です。確かに自転車保険は強制加入ではありません。自分を守ること、もしものときの被害者への補償です。先ほど述べたように、小学生でも加害者となった場合は、親の責任として高額な損害賠償が求められます。
さまざまな機会で、自転車利用者に対する自転車保険加入の必要性についての周知は一定程度実施しているとの御答弁でしたが、学校として自転車通学を許可するのであれば、自転車保険の加入の義務化について、保護者への周知、理解を求めることが必要と考えます。再度、御見解をお伺いいたします。
5点目の自転車保険の加入義務化や促進するための条例の制定についてです。
先ほども述べましたが、自転車は国内の保有台数が約7,200万台と、自動車の台数に匹敵するほど多いため、歩行者や他の自転車を巻き込んだ事故は一向に減らない状況です。また、事故を起こした自転車運転者の約4割は20歳未満とのことであり、保護者の自転車保険加入の必要性が指摘されています。
自転車保険は、加入した保険の種類によって補償額が異なりますが、先ほどもお伝えしましたけれども、年額1,000円から3,000円と数千円の保険料で、最大1億円程度の個人賠償責任補償が主流となっているとのことです。低額の費用で手厚い補償を得ることができます。身近な移動手段に利用される乗り物として、多くの市民が自転車を利用している状況を考えますと、安心と安全、命と財産を守る意味において、市として条例の制定が必要と考えるところです。再度、御見解をお伺いいたします。
5件目の自動販売機の設置について、2点目の自動販売機設置のあり方について再度お伺いいたします。
江別市の自動販売機の現在の設置状況は、53施設に131台が設置されているとのことであり、この3年間で、設置環境により10施設の15台が撤去されていることがわかりました。指定管理者の施設が33施設で87台、直営施設が20施設で44台、そのうち、江別市の直接契約の施設が9施設となっております。
北広島市では、平成21年度から入札により自動販売機を設置しており、昨年度は44台で684万3,000円の自主財源が確保され、歳入として計上されているとお聞きいたしました。
江別市としても、自主財源の確保は、市民サービスの向上につながると考えますことから、自動販売機の設置について、可能なところから入札による設置への切りかえを検討してはいかがか、お伺いいたします。
以上で、2回目の質問を終了いたします。

水道部長(菊谷英俊君)

私から、下水道事業に関しまして、雨水管の整備方針についての再質問に御答弁申し上げます。
初めに、浸水被害が発生する降水量をどのように想定しているのかについてでありますが、下水道法に基づく雨水排水計画に用いる1時間当たりの降水量は、江別市では札幌市と同程度の35.8ミリメートルでありますけれども、雨水管整備の必要性については、浸水被害の有無などから判断しているところであります。
次に、白樺通りの道路整備に関する北海道との協議についてでありますが、協議の結果、当該地域につきましては、雨水幹線は整備済みであり、白樺通りには、縦断管が埋設されており、浸水被害が発生していない現状であることなどから、雨水管の整備の必要性はないと判断したものであります。
以上であります。

生活環境部長(川上誠一君)

私から、自転車保険の加入状況と周知についての再質問に御答弁申し上げます。
市では、児童生徒に交通安全に対する理解を深めてもらうため、これまでも交通安全教室の中で、自転車保険の加入の必要性などを説明してきたところであります。
今後につきましても、小・中学校での周知・啓発を継続しながら、保護者に対しましては、パンフレットなどを活用し、さらなる周知を図るほか、自転車通学を許可している学校に対しましては、市内の学校における自転車保険の加入義務化の状況をお知らせするなど、自転車保険の加入促進を図ってまいります。
以上であります。

市長(三好 昇君)

私からは、自転車保険の加入義務化や促進するための条例の制定についての再質問にお答え申し上げます。
平成30年4月に施行されました北海道自転車条例では、自転車利用者は自転車損害賠償保険等の加入に努めるものとされ、さらに、本年3月には、北海道自転車利活用推進計画が策定されたことにより、今後、これらに基づく各種取り組みが展開されるものと考えております。
先ほども御答弁申し上げましたが、まずは、北海道と連携しながら自転車保険の加入促進に取り組むほか、国や他の自治体の検討状況などを引き続き注視してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。

総務部長(後藤好人君)

私から、自動販売機の設置のあり方についての再質問に御答弁申し上げます。
自動販売機の設置について可能なところから入札による設置への切りかえを検討すべきではないかとの御質問でありますが、市が管理する施設への自動販売機の設置については、自主財源の確保のみならず、施設利用者の利便性向上や災害時に在庫飲料を無償提供する災害時協定の有無など、さまざまな理由から設置事業者を選定する必要があると考えており、随意契約の締結等により設置してまいりました。
また、指定管理施設への自動販売機の設置については、施設管理者である指定管理者が、施設利用者の利便性向上のため、指定管理者の判断により設置事業者を選定しているところであります。
いずれにしても、公共施設における自主財源の確保に向けた自動販売機設置の契約内容等について、他市の先進事例を研究するなど、引き続き、検討してまいりたいと考えております。
以上であります。

議長(角田 一君)

以上をもって、齊藤議員の一般質問を終結いたします。
一般質問の途中でありますが、昼食のため暫時休憩いたします。
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午前11時57分 休憩
午後 0時59分 再開
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副議長(相馬芳佳君)

休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
稲守耕司議員の江別市地域防災計画と避難対策についてほか1件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間30分。

稲守耕司君

ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い質問させていただきます。
初めに、4月の江別市議会議員選挙におきまして、多くの皆様の御支援をいただき、初当選させていただきましたことに、深く感謝を申し上げたいと思います。
私は、あなたの声が届く市政にと声を上げてきました。市民参加の市政を目指し、今の住みよいまちをあすにつなぐため、努力を重ねてまいります。新人ゆえ、ふなれな点、至らぬ点があると思いますが、皆様の御指導をいただきながら議員活動を頑張ってまいりますので、何とぞよろしくお願いいたします。
それでは、質問に入らせていただきます。
まず、昨年の北海道胆振東部地震から1年が過ぎました。とうとい命が犠牲になり、今もなお、仮設住宅などで困難な生活が続いています。そして、昨日の台風15号の被害により被災された方のSNSなどで現状の報告を見ましたが、最新の情報では、千葉県で45万戸が停電し、断水は解消しているようですけれども、まだ困難な状況にある千葉県の皆様の一日も早い復興を願います。
私は2011年の東日本大震災の際、福島県郡山市に住んでいました。そして、その福島県郡山市で被災しました。北海道胆振東部地震では2度目の大きな災害を経験することになり、ブラックアウトという新たな災害も経験し、改めて災害とは何が起こるか想像がつかないものだと感じました。
災害にはさまざまな種類がありますが、主に2種類に分けると自然災害、そして、人為災害になります。
そこで、災害の中でも、自然災害と人為災害が同時に起こった東京電力福島第一原子力発電所の事故の経験から、原子力発電所の災害対応についてお伺いします。
私自身、原子力発電所の事故による放射性物質の飛散を受け、北海道へ移住をしてきた経緯があり、当時は震災と原子力発電所の事故など、混乱の中にあり、子供を守るために精いっぱいだったことを鮮明に覚えています。
北海道には、当時3,000名を超える避難者が入り、現在でも約1,500名が北海道に住んでいます。
そして、ここ江別市には約50名の方が避難・移住し、東北地方はもとより、関東地方での生活からふるさとに帰る決断をした友人もおり、少なからず東日本大震災の影響がありました。
私たち家族が北海道を移住先に選び、そして、温かく迎えていただいた北海道民の皆さんには、今でも感謝してもし切れない思いがあります。
江別市では、昨年の北海道胆振東部地震を受け、江別市地域防災計画が改定されるなど、防災に対する意識が高まっていると感じています。
平成30年北海道胆振東部地震江別市災害検証報告を読ませていただき、当時の江別市の災害状況を知ることができました。
今後の対応や課題が多く取り上げられていましたが、中でも公助・共助・自助の項目では、この三つが上手に機能することが防災や減災には大切になることを改めて考えさせられました。
福島県では、原子力発電所からの距離による選別などにより、地域社会がばらばらになるなど、現在もその問題は解決しないままですが、公助・共助の必要性がより感じられる災害が原子力発電所の事故だったと思います。
原子力発電所の事故の全てについて話すことは別の問題になりますので、ここでは割愛させていただきます。
そこで、原子力発電所の事故に関連して江別市地域防災計画と避難対策についてお伺いします。
まず、江別市地域防災計画にある危険物等災害対策計画における放射性物質についてですが、ここで定義されている放射性物質の災害対策は、企業または事業者が対応の義務を負うのでしょうか。
放射性同位元素等の規制に関する法律では、許可事業者等がどのように対応すべきかが主に書かれていまして、地方公共団体の役割が出ていませんが、この法律を危険物等災害対策計画に使用する理由をお伺いします。
次に、放射性物質の飛散に対する避難対策についてですが、東京電力福島第一原子力発電所の事故では、大量の放射性物質が飛散し、5キロメートル、10キロメートル、30キロメートルと避難・屋内退避が広がる中、多くの福島県民が不安な日々を過ごしていました。
今後も同じような事故が起こらないとは限らず、北海道にも泊原子力発電所があることから、不測の事態にどのように対処するかを考えておくことは必要なことだと考えています。
大気中に飛散した放射性物質は、当時、静岡県のお茶が汚染されたことでもわかりますように、気象条件によっては広範囲に飛散していきます。
また、被曝の影響を考慮した際には、子供と妊婦の避難を第一に考えなければなりません。
福島県の事故を教訓に、江別市でも放射性物質の飛散に対する避難対策を考えるべきだと思いますが、見解を伺います。
次に、2件目の江別市空き地の環境保全に関する条例に基づく取り組みについてです。
初めに、1項目めの空き地の不良状態の把握と地権者等に対する条例に基づく指導・勧告の取り組み状況についてお伺いいたします。
この条例では、用途地域内について、空き地等の不良の状態とは、雑草、灌木等が繁茂し、除去が必要と認めた状態、また、蚊などの衛生害虫の発生原因となっている状態、その他衛生、安全、美観を損ない、市民の良好な生活環境を阻害し、または阻害するおそれがある状態とされています。
ここ一、二年の宅地造成とともに、住宅建設ラッシュの渦中で、人口も大きく増加しつつあります。こうした中で、空き地も減少しつつあるとの話をお聞きします。
江別市では、ことしの前半は雨が少なく、農作物や家庭の木花、街路樹や道路沿いの花壇などを管理されている方々も心配されていましたが、お盆のころの台風の影響や低気圧もひどくはならず、総じて適度の降雨に恵まれてきました。
私たちは、良好な環境や快適な市民生活を求めて、官民一体となり、緑と花のある町並み、花いっぱい運動や市民植樹などの施策を進め、各種都市計画公園、森林公園や河畔林、湖沼、さらには大学や公共施設の都市景観、企業や農村等の美化や景観に日ごろから潤いや安らぎを感じています。
ある自治会では、御近所にも配慮した庭づくり、敷地管理をと題した文書が回覧されたとのことです。
その内容は、私たちが生活している居住区内においても、6月は雑草や庭木などの成長も早く、短期間のうちにタンポポなどの花が咲き、綿毛が空中を舞い、種子を運んでいます。また、庭木の枝も伸びて、知らず知らずの間に敷地外にはみ出していることがあります。
自治会会員の方からは、隣接地の庭木の枝のはみ出しやタンポポなどの雑草の広がりに困っているとの声も聞かれます。敷地内の草木の状況を点検していただき、適宜、草取り、枝払いなど実施し、住みやすい環境づくりに協力をお願いしますとの声がありました。
この地区では、6月から毎月、隔週日曜日の早朝に、市道の花壇と公園の草取りを実施しているとのことで、多くの自治会は、江別市民憲章推進協議会の運動に参加し、このように地域ぐるみで努力されていると思います。
これらの景観や美しいまちづくりは、市民の協働によって培われてきますが、目をそらすと、空き地や道路での雑草の繁茂や外来種の植生などが見受けられ、さらに、町並みに隣接あるいは近接し、草木の繁茂した状態も見受けられます。また、当市には、江別市空き地の環境保全に関する条例があります。
環境美化について、ことしの広報えべつ5月号に、道路清掃で発生した土砂や枝は、市で回収することと、花植えの際に無償で植樹ますに土を補充するとの記載がありましたが、残念ながら、この記事だけだと思います。
そこで、条例に基づく、ここ2年間の空き地の不良状態の把握方法と地権者等への指導や勧告の取り組み状況、成果についてお伺いします。
2項目めは、都市計画法に定める用途地域内の市有地の現状と庁内対応についてお伺いします。
快適な利用、生活環境を維持するため、それぞれ所管部局にて的確な管理が行われていると推察します。
地形や当該年度の気候や降雨、利用状況などに左右されることもあると考えますが、これらの敷地について、前述の条例の精神が生かされていると考えますけれども、用途地域内について、草刈りなどの管理のあり方、草刈りの頻度などについてお伺いします。
用途地域内の公有財産・土地について、空き地の良好な状態を保つために、どのような連携や庁内対応が行われているかお伺いします。
さらに、前述の行政財産や普通財産及び貸し付け地について、条例に沿った適切な管理が行われているかお伺いします。
3項目めは、外来種繁茂の現状把握と除去方策についてであります。
幹線道路を通行していると、あちこちにセイタカアワダチソウ、ブタクサなどが繁茂し、時々オニアザミも見かけます。これらは外来種または帰化植物と呼ばれ、環境省のホームページによれば、要注意外来生物に指定されています。
セイタカアワダチソウを例にすると、北アメリカ原産の切り花用の観賞植物として移入された外来種で、ススキなどの在来種と競合するとのことです。キク科の植物で、秋の遅くまで開花し、材木や穀物に種子がまじり移入されたとのことで、過去にミツバチの蜜源植物として、養蜂業者が全国に広めたキク科の植物とのことです。
河川敷や空き地に群生し、農地や道端、緑地帯、アスファルトのすき間にまで植生し、黄色の小さな花を多くつけ、1メートル以上に伸び、主としてアブ、蜂、ガなどの受粉による増殖のほか、種や地下茎でもふえるとのことです。
類似の植物にはブタクサがあります。ブタクサは比較的細い茎で縦列に花がつき、種が飛散することで増殖するとのことです。特にブタクサ花粉のタンパク質の構造が果物の構造と似ていることから、舌や喉への痛みや目が腫れる症状があらわれ、食物アレルギー症候群を引き起こすとされています。このブタクサが、セイタカアワダチソウよりも要注意外来種と言われています。
そこで、アライグマなどの外来動物の農業作物被害の状況が示され、捕獲駆除などが進められていますが、前述の外来種の情報を的確に把握することが必要です。
第1は、外来種が繁茂する保護林や企業の林地、空き地などについて、専門家を交えて調査し、その対策を講ずるべきです。
第2に、これら外来種について上部機関と連携し、駆除の啓発や広報を進めるとともに、専門家による講習の場を設けるべきと考えますが、以上お伺いし、1回目の質問とします。

副議長(相馬芳佳君)

稲守議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君)

稲守議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、江別市地域防災計画と避難対策についてお答え申し上げます。
まず、危険物等災害対策計画における放射性物質についてでありますが、当市には、放射性同位元素等の規制に関する法律に基づき、原子力規制委員会の許可を受け、放射性物質等を使用する事業者が3事業者あります。放射線取り扱い主任者の選任、教育訓練の実施、放射線量の測定など、国で定められた基準、指導監督を受け、放射性物質の管理を行っているところであります。
また、これらの放射性物質に起因する事故災害が発生した場合には、事業者は応急措置を行うとともに、直ちに国、関係機関に報告する義務があるとされております。
御質問の危険物等災害対策計画につきましては、当市において、放射性物質などの危険物等災害の対応について定めた計画であり、予防対策や事故災害が発生した場合の応急対策など、事業者、市及び関係機関が実施すべき対応について規定したものであります。
市内で危険物等災害が発生した場合には、この計画に基づき、北海道との協議のもと、地域住民等への広報、避難措置など、必要な災害対策を講ずることとしております。
次に、放射性物質の飛散に対する避難対策についてでありますが、当市は、泊原子力発電所から約80キロメートルにあることから、北海道地域防災計画における、避難計画を定める区域外に位置しており、原子力災害に関する避難計画については定めておりませんけれども、原子力災害が発生した場合には、北海道知事を本部長とする北海道災害対策本部が設置され、国や防災関係機関と連携した対応が行われることとなっております。
その際には、北海道から、北海道内全市町村に対して、災害に関する情報が連絡されるとともに、テレビ、ラジオ等の報道機関を通じて、広く北海道民に情報提供が行われます。
原子力災害への対応に当たりましては、まずは、正しい情報を入手することが最も重要であることから、市民への情報提供の際には、入手した情報を的確に、いち早くお知らせする必要があります。
いずれにしても、災害が発生した場合には、広報や避難所の開設などの避難対策について、国や北海道、関係機関と連携しながら、正確な情報に基づき、迅速な災害対応を進めてまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、生活環境部長からお答え申し上げます。

生活環境部長(川上誠一君)

私から、江別市空き地の環境保全に関する条例に基づく取り組みについて、御答弁申し上げます。
初めに、空き地の不良な状態の把握と地権者等に対する条例に基づく指導・勧告についてでありますが、江別市空き地の環境保全に関する条例では、空き地の所有者等は、空き地が不良な状態にならないよう、常に適正な維持管理に努めることと定められているほか、不良な状態にあるときは、市が指導・勧告できることとされております。
市では、この条例に基づき、近隣住民や自治会からの情報提供や相談をもとに、現地確認を行うなどにより、状態を把握しているところであります。
所有者等への指導や勧告につきましては、文書により、草刈りを実施するよう通知しており、平成29年度は対象の空き地321件に対し275件で草刈りが実施され、平成30年度は314件に対し260件で草刈りが実施されております。
今後におきましても、空き地の所有者等への指導・勧告等により、引き続き、不良な空き地の解消に向けて努めてまいります。
次に、都市計画法に定める用途地域内の市有地の現状と庁内対応についてでありますが、市有地につきましては、土地を所管する各部局それぞれが、条例の規定を踏まえ、不良な状態とならないよう適切な維持管理を行っているところであり、状況に応じ年間2回程度の草刈りを実施し、周辺の生活環境の保全に努めているところであります。
貸し付け地につきましては、空き地になっている場所はありませんが、行政財産や普通財産などの市有地の適切な管理につきましては、引き続き、良好な生活環境を保持するという条例の趣旨に沿って行ってまいります。
次に、外来種繁茂の現状把握と対策についてでありますが、外来植物に関しては、環境省や北海道において生態系等への被害がある外来種について、ホームページ上で情報提供が行われており、平成22年度に北海道が作成した外来種リスト、北海道ブルーリスト2010では、江別市内で確認されている外来植物は198種類で、そのうち、オオハンゴンソウ、セイタカアワダチソウ、アメリカオニアザミなど計84種類が、生態系への影響が大きい種として掲載されております。
生態系への影響が大きい外来種は、他の植物と比べても繁殖力が強いことから、広範囲に繁茂していることが多く、外来種のみを調査し駆除することは、市町村単位では困難と考えられることから、国や北海道による対策に協力していくことが基本であると考えております。
市といたしましては、これまで、道路用地あるいは公共用地において外来種を含め繁茂した雑草を駆除しているほか、農村地区においては地元の団体が主体となって、国の補助金を活用しながら牧草地に繁茂しているアメリカオニアザミなどを駆除しているところであります。
さらに、住宅地においても、空き地の草刈りをすることは、アレルギーや外来種の繁茂の対策につながることから、引き続き、江別市空き地の環境保全に関する条例に基づく空き地の適正な管理を推進してまいりたいと考えております。
また、上部機関と連携した広報や専門家による外来植物の講習の場を設けることにつきましては、国や北海道と連携した対策の中で、必要に応じて対応してまいります。
以上であります。

稲守耕司君

ただいま答弁いただきました件について、要望と再質問をさせていただきたいと思います。
まず、江別市地域防災計画と避難対策については、要望とさせていただきますが、ただいま答弁をいただきました内容からわかるように、防災に関しましては、江別市では、現在、放射性物質を使用している業者が事故を起こした際の防災計画はありますけれども、放射性物質が飛散する災害が起こった際に、江別市として独自に行う防災や避難対策は確立していません。
しかし、原子力災害は、規模も大きいことから、江別市が独自で判断を行うことは難しいと感じました。質問の中で、福島県の原子力災害について話しました。起こらないと思われてきた原子力災害が実際に起こり、その解決方法は、いまだに見通しが立っていません。しかし、放射性物質が飛散した際、どのような行動を行えば被曝量を減らすことができるかなどは、大きな犠牲の中からではありますが、対策を行うことが可能です。国や北海道と連携し、災害対応を進めることは理解しますが、江別市でも放射性物質の飛散が考えられる災害が起こった際の対策を考えていただくことを要望して、この項目の質問を終わります。
江別市空き地の環境保全に関する条例に基づく取り組みについて、2回目の質問をさせていただきます。
住民からの自発的な情報提供や相談があることは理解しますが、今回、市内の各所がどのような状態なのか、市内を回り確認してきました。
そこで感じたことは、公営住宅関連用地の草刈りも行政の環境整備であり、美観の範疇ではないかということです。
空き地は公共を想定していないが、市もそれに準じた美観や整備への対応が基本ではないかと思いますけれども、お考えを伺います。
もう1点、質問の中で、ここ一、二年の宅地造成により、人口が大きく増加していることに触れましたが、新たに江別市を選び住まわれている方々にも、環境美化に取り組んでいる江別市の対策の一環として知っていただくことが必要だと感じていますけれども、今後は広報などを通じて環境美化の促進を目指し、周知を行う考えがあるのか伺います。

生活環境部長(川上誠一君)

再質問に御答弁申し上げます。
都市計画法に定める用途地域内の市有地の現状と庁内対応につきまして、公共用地の草刈りに関する御質問でありますが、公共用地においては、年2回程度、6月の最も伸びる時期、8月から9月の成長停止時期ごろに、雑草の草刈りを行っているところであります。
先ほども御答弁申し上げましたとおり、空き地に限らず、公共用地全般についても良好な生活環境を保持するという条例の趣旨に沿い適切に管理してまいります。
なお、生活環境の保持として環境美化に関する広報につきましては、これまでも広報誌等により周知しておりますが、今後におきましても、さらなる周知・啓発に努めてまいります。
以上であります。

副議長(相馬芳佳君)

以上をもって、稲守議員の一般質問を終結いたします。

◎ 散会宣告

副議長(相馬芳佳君)

本日の議事日程は全部終了いたしました。
これをもって散会いたします。
午後 1時42分 散会