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予算特別委員会 平成31年3月11日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年9月12日更新

(開会前)

※ 日程確認
※ 一括議題の確認
※ 審査要領の説明及び効率的な審査協力の依頼

(開 会)

委員長(山本君):ただいまより、予算特別委員会を開会いたします。(10:01)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、次第及び審査順に従い進めていきたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
水道部入室のため、暫時休憩いたします。(10:01)

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(10:02)
これより、付託案件の審査を行います。
水道部所管の議案第36号 平成31年度江別市水道事業会計予算及び議案第37号 平成31年度江別市下水道事業会計予算について、以上2件を一括議題といたします。
提出資料の一括説明を求めます。

総務課長:平成31年度江別市水道事業会計予算及び平成31年度江別市下水道事業会計予算について、一括して御説明いたします。
まず、平成31年度江別市水道事業会計予算案の概要についてですが、別途提出しております平成31年度江別市水道事業会計予算案概要で御説明いたします。
資料の1ページをお開き願います。
1平成31年度業務予定量の概要ですが、給水戸数につきましては、前年度より468戸増の5万777戸、年間総給水量は14万1,000立方メートル増の1,087万5,000立方メートル、1日平均給水量は305立方メートル増の2万9,713立方メートル、年間総有収水量は7万2,636立方メートル減の1,012万4,292立方メートルで、有収率は93.1%を予定しております。
2上水道建設事業及び財源内訳ですが、基幹管路耐震化事業は、基幹管路等耐震化計画に基づき、大麻送水管など延長2,930メートルを耐震管に更新する予定で、事業費は4億2,210万4,000円、配水管整備事業は、老朽管の布設がえなどで延長2,070メートルを予定し、事業費は1億50万1,000円、道路改良に伴う布設がえで、延長2,790メートルを予定し、事業費は1億328万1,000円、配水施設整備事業では、上江別線テレメーター設置などで1億2,723万7,000円、浄水施設整備事業では、上江別浄水場送泥管更新などで4,092万円、総事業費では、事務費等を含め8億9,992万4,000円を予定し、財源内訳は記載のとおりです。
次に、資料の2ページをお開き願います。
平成31年度予算案総括表の収益的収入及び支出ですが、収入では、給水収益が20億7,496万8,000円、受託工事収益が1億465万6,000円などで、収入合計では26億2,394万5,000円を予定し、支出では、職員給与費が2億7,874万9,000円、委託料が3億2,403万7,000円などで、支出合計では23億8,303万円を予定し、この結果、収支差し引きでは2億4,091万5,000円となり、消費税を整理した純利益は1億3,312万円を予定しております。
次に、資料の3ページの資本的収入及び支出ですが、収入では、企業債が2億円、出資金が2億4,831万1,000円などで、収入合計では5億2,166万1,000円を予定し、支出では、建設改良費が11億6,947万5,000円、企業債償還金が2億7,432万6,000円で、支出合計では14億4,380万1,000円を予定し、この結果、収入が支出に対して不足する額9億2,214万円については、内部留保資金などをもって補填する予定です。
次に、資料の4ページをお開き願います。
企業債の状況ですが、企業債残高は、平成30年度決算見込み額から7,432万6,000円減の24億1,488万9,000円を予定しております。
資料の5ページには、工事箇所を示した水道事業計画図を添付しておりますので、御参照願います。
続きまして、平成31年度江別市下水道事業会計予算案概要について御説明いたします。
資料の1ページをお開き願います。
1平成31年度業務予定量の概要ですが、年間汚水処理水量は、前年度より5万7,000立方メートル増の1,452万2,000立方メートルを予定しており、内訳は、下水道使用量が1,073万2,950立方メートル、南幌町負担分等が378万9,050立方メートルとなっております。
2下水道建設事業及び財源内訳ですが、下段の合計欄で御説明いたします。
まず、管路整備では、街路事業に伴う下水道工事などで1億1,817万4,000円、管路施設改築更新では、大麻地区の管路施設改築更新工事などで事業費は2億3,412万円、処理場・ポンプ場施設改築更新では、浄化センター汚水ポンプ機械設備更新工事などで7億7,460万円、処理場・ポンプ場施設耐震化では、浄化センター・ポンプ場施設地震対策検討委託などで2,200万円、総事業費は、事務費等を含め12億392万6,000円を予定しております。
次に、資料の2ページをお開き願います。
平成31年度予算案総括表の収益的収入及び支出ですが、収入では、下水道使用料が13億6,662万9,000円、一般会計負担金が8億9,531万2,000円などで、収入合計では36億761万3,000円を予定し、支出では、職員給与費が1億5,401万円、委託料が3億378万円などで、支出合計では34億7,283万8,000円を予定し、この結果、収支差し引きでは1億3,477万5,000円となり、消費税を整理した純利益は5,868万9,000円を予定しております。
次に、資料の3ページの資本的収入及び支出ですが、収入では、企業債が6億7,590万円、出資金が1億845万6,000円などで、収入合計では12億4,481万7,000円を予定し、支出では、建設改良費が12億1,581万7,000円、企業債償還金が9億9,420万4,000円などで、支出合計では24億340万7,000円を予定し、この結果、収入が支出に対して不足する額11億5,859万円については、内部留保資金などをもって補填する予定です。
次に、資料の4ページをお開き願います。
企業債の状況ですが、企業債残高は、平成30年度決算見込み額から3億1,830万4,000円減の110億5,332万4,000円を予定しております。
資料の5ページには、工事箇所を示した下水道事業計画図を添付しておりますので、御参照願います。
以上です。

委員長(山本君):それでは、水道整備課所管の水道事業における昨年の災害後の新たな取り組みについてを裏委員より質疑願います。

裏君:初めに、昨年9月の地震災害を受けて、水道部としてさまざまな検証をされていると思いますが、どのような課題があると考えているか、お伺いいたします。

水道整備課長:まず、昨年9月6日に発生した北海道胆振東部地震に係る江別市の水道の被災状況ですが、地震により北海道全域が大規模停電となるブラックアウトを引き起こし、その影響で上江別浄水場の運転が停止し、上江別浄水場の区域の約2万3,500世帯、約5万1,000人が断水の影響を受けました。水道部としては、この震災を受け、大きく分けて、停電対策、応急給水対策、集合住宅等における断水対策の三つが課題であると考えております。
まず、一つ目の停電対策についてですが、上江別浄水場の停電対策については、通常使う電線が停電しても別の経路から受電できる2回線受電方式を採用しており、これまでもこの方式により停電になることを防いできました。しかし、今回の災害では、北海道全域が大規模停電となり、運転が停止したことから、仮設発電機を国に要請し、停電から約9時間後に運転を再開したところであります。上江別浄水場の機能を確保するため、停電対策は重要と考えておりますことから、どのような方法があるのかなど、対策につながる情報収集や調査を行う必要があると考えております。
二つ目の応急給水対策についてですが、今回の震災では、緊急貯水槽6カ所を含む9カ所で給水所を開設したところです。しかし、給水所が一時的に混雑したことや、農村地域で開設できなかったことなどがありましたので、給水所に係る資機材の確保や効果的な運営方法等を検討する必要があると考えております。
三つ目は、集合住宅等における断水対策等についてです。今回、上江別浄水場の配水区域以外でも、受水槽方式の集合住宅などでは、水をくみ上げるポンプが停電で運転できなくなり、水が出ないところがありました。給水所を設置して対応しましたが、集合住宅等の断水対策に関する情報提供は重要な課題であると考えております。

裏君:これらの三つの課題に対して、平成31年度はどのような取り組みをするのか、お聞きします。
既に平成30年度に行っているものがもしありましたら、あわせてお伺いいたします。

水道整備課長:まず、停電対策についてですが、迅速な仮設発電機の手配や関係部署との連携、停電対策の検証等が必要と考えたことから、まずは、今年度の取り組みとして、災害発生時に早期に仮設発電機を設置するためのマニュアルを作成しました。マニュアルの作成に当たっては、今回、発電機を借用した北海道開発局やリース会社等と協議し、手順を確認したところです。また、上江別浄水場の電気設備と仮設発電機をつなぐ接続ケーブルを購入しております。
平成31年度において、水道事業の経営状況を踏まえた停電対策として、どのような方法があるのか、基礎調査委託を行いたいと考えております。また、水道庁舎、上江別浄水場、浄化センター事務所用の照明やパソコンなどの電源を確保するための小型発電機と、電気を使わない暖房の購入を予定しております。
次に、応急給水対策ですが、平成26年9月の大規模断水を教訓とし、これまでも資機材を増設しておりますが、このたびの災害対応を踏まえた混雑緩和の取り組みとしましては、平成31年度に給水タンクや給水栓を8基ずつ新たに購入するとともに、緊急貯水槽では電動ポンプを2台増設したいと考えています。また、給水袋につきましては、今回の対応で全て使用しておりますが、3万3,000枚を計画備蓄枚数とし、今年度は2,600枚を購入済みで、平成31年度は1万枚を購入したいと考えておりまして、その後も計画的な購入を進めてまいりたいと考えております。このほか、災害時の飲料水を確保するため、これまで市内に緊急貯水槽や緊急時連絡管を整備してきたところですが、平成30年度は大麻西地区センターに災害時給水栓を設置しており、平成31年度においても上江別小学校に災害時給水栓を設置したいと考えております。
次に、集合住宅等の断水対策についてですが、平成30年度に、断水対策に係る情報提供として、江別市水道部要覧の改定に合わせ、集合住宅等における断水対策の方法を掲載するとともに、平成31年度以降も引き続き広報えべつやホームページなどで断水対策に関する情報を提供していきたいと考えております。

裏君:今の御説明の中に、停電対策に関する基礎調査委託とありましたが、それについて詳しくお伺いいたします。

水道整備課長:停電対策につきましては、当面、迅速かつ円滑な仮設発電機の手配を進めていくことになりますが、さらなる対策の強化に当たっては、財政状況を踏まえながら慎重に検討する必要があるものと認識しており、まずは、検討に必要な材料や情報収集などの基礎調査を行いたいと考えております。
なお、具体的な調査内容は、リースによる発電機の確保、仮設発電機の購入、非常用発電機を常設することなどであり、発電機の種類もさまざまあることから、維持管理費用などのコストを含めた比較検討の資料を作成し、メリットやデメリットの洗い出しを行っていきたいと考えております。さらに、国や北海道電力株式会社のブラックアウト対策の動向を注視しながら、現在、上江別浄水場で採用している2回線受電の信頼性についても調査を行いたいと考えております。
いずれにしましても、停電対策につきましては、水道事業への負担と水道料金への影響などをしっかりと考慮の上、取り組んでいくべきものと思っております。

裏君:国や北海道電力株式会社のブラックアウト対策についての動向を注視されていくということですが、今回の災害を受けてどういった動きがあるのか、お伺いします。

水道部次長:ブラックアウトに対する検討でございますが、国でも、検討会を立ち上げましてその対応について検討していると聞いております。
北海道電力株式会社の対応としては、報道などの情報によりますと、北本連系線という本州と北海道を結ぶ連系線がございますが、今回、それが機能しなかったことがブラックアウトを起こした一つの要因であると聞いております。今、この北本連系線は2本ありますが、あと1本なり2本を増強等すると伺っております。
それから、もう一つは、電気の需要と供給のバランスが崩れたことによって一気にブラックアウトを引き起こしたということで、発電所の増設を目指しているとのことです。先日の報道では、石狩市でLNGを燃料とした発電所が稼働を始めたと聞いておりますが、全体的な発電量をふやすこともブラックアウトの対応の一つとして行っていくと聞いております。

裏君:今後の長期的な取り組みについてもお伺いしてよろしいでしょうか。

水道整備課長:長期的な取り組みとしまして、まずは、給水所運営に必要な資機材は主に平成31年度に購入しますが、給水袋や各緊急貯水槽の電動ポンプ、給水所の防雨・防寒対策などのためのテントなどは、数年かけて計画的に備蓄していきたいと考えております。

裏君:先ほど、上江別小学校に災害時給水栓を設置するとのお話がございましたが、この概要についてお伺いします。

水道整備課長:まず、災害時の応急給水所につきましては、給水対象範囲を半径1キロメートル以内になるよう公共施設から選定して設置しており、市内6カ所の緊急貯水槽、平成30年度に大麻地区に設置した災害時給水栓、そして、平成31年度に上江別小学校へ設置を予定している災害時給水栓により、市街地についてはおおむね半径1キロメートル以内におさまる予定であります。
なお、昨年12月に設置しました大麻西地区センターの災害時給水栓は、災害時に備え、札幌市側と接続した緊急時連絡管を活用し、整備したものでありますが、上江別小学校に設置する災害時給水栓は、上江別浄水場と大麻低区配水池を結ぶ送水管に接続する給水栓で、地震等により断水となった場合でも、この給水栓から送水管内に蓄えられた水道水を使用することができるよう整備するもので、緊急貯水槽と同じように応急給水ができる施設となっております。

裏君:災害時給水栓が設置されれば、上江別小学校で給水車を待つとか、緊急貯水槽のように電動ポンプなどでくみ上げることがなくなるという理解でよろしいでしょうか。

水道整備課長:このたびの災害では、上江別小学校については給水タンクで対応したところですが、災害時給水栓を設置した後は連続的に水を供給できることになります。
それから、この給水栓は、水道管の圧力で水が出る仕組みになっておりますので、電動ポンプを必要としません。

委員長(山本君):それでは、他の委員から関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、料金収納担当参事所管の議案第21号 江別市水道事業給水条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第22号 江別市公共下水道条例の一部を改正する条例の制定について、以上2件を一括議題といたします。
本件に対する一括説明を求めます。

料金収納担当参事:私から、議案第21号 江別市水道事業給水条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第22号 江別市公共下水道条例の一部を改正する条例の制定について、一括して提案理由を説明いたします。
資料の1ページは、提案理由説明書で、定例会初日の本会議において水道部長から御説明したものであります。
次に、改正の理由でありますが、消費税及び地方消費税に係る関係法律の一部改正により、本年10月1日から消費税及び地方消費税の税率が引き上げられることから、これに伴う所要の改正を行おうとするものであります。
次に、改正の内容でありますが、議案第21号については、資料の2ページと3ページの新旧対照表のとおり、課税対象となる水道料金等の税率を100分の108から100分の110に改めるほか、字句の整備を行うものであります。
次に、議案第22号についても、資料4ページの新旧対照表のとおり、課税対象となる下水道使用料等の税率を100分の108から100分の110に改めるものであります。
また、それぞれの附則において、法の趣旨と同様の経過措置を設けるものであります。
なお、これら2件の条例の施行期日については、いずれも本年10月1日からとするものであります。
次に、資料の5ページは、今回の改正に当たり、家事用の水道料金及び下水道使用料それぞれの新旧料金とその差額をお示ししたものでありますので、御参照願います。
以上です。

委員長(山本君):ただいまの説明に対し、質疑ございませんか。(なし)

※ 高橋議員から発言の申し出あり

委員長(山本君):ただいま、高橋議員から委員外議員の発言の申し出がありました。
発言内容を確認するため、暫時休憩いたします。(10:32)

※ 休憩中に、発言趣旨の確認と発言の可否について協議を行う。

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(10:34)
高橋議員の委員外議員の発言を許可することに御異議ありませんか。(異議なし)
御異議なしと認めます。
高橋議員の発言を許可いたします。

高橋議員:まず、今回、消費税及び地方消費税の増税に伴い、料金ほかについて、100分の108から100分の110に改正するということですが、市の条例に関し、消費税の増税を水道料金に反映させない方法はないのかという点について確認させていただきたいと思います。

料金収納担当参事:消費税の増税分を反映させなかったとしても、水道事業会計が国に納める税率は10%となりますので、その分は水道事業会計が負担する形になります。この先は水道事業も下水道事業も収支が厳しくなっていく状況ですので、その分を転嫁しないというのは大変厳しい状況であることから、今回、2%を転嫁させていただくものであります。

高橋議員:今の答弁を伺いますと、今後、収支の状況が厳しくなっていくから消費税の増税分を反映させるということでした。そうしますと、消費税率をストレートに反映させなくても、経営状況によっては企業努力の中で解消する方法があり得るということでしょうか、確認させてください。

総務課長:経営状況といたしましては、現在、江別市上下水道ビジョンを策定していまして、3月中の公表を予定しております。これは、2019年度から2028年度までの10年間のビジョンとなっておりまして、この収支予想の中で、水道事業は、10年間は収益的収支で赤字にならない状況ではありますけれども、その後、2029年度以降には赤字になる見込みとなっております。一方、下水道事業は、10年の計画期間のうち、9年目の2027年度は赤字になると予測しておりまして、さらに、資金状況を見ますと、2022年度には1,500万円ほどしか現金がなくなると予測しております。
このような状況の中で、先のことを考えると、上下水道事業の中で2%分をのみ込むというのは極めて厳しいと考えておりまして、今回は国の税制改正ですので、その分は適切に対応していきたいと考えたところです。

高橋議員:確認ですが、今ほどの質疑は、江別市の経営状況は置いておいて、仕組みとして、経営状況がよい場合は、経営努力の中でのみ込んでいくことが制度として可能なのかということをお聞きしております。江別市の上下水道事業の今後の見通しについては私も把握しておりますので、そうではなくて、制度としてどうなっているか、確認させてください。

料金収納担当参事:消費税の増税は国の法律であるため、水道部の判断で2%を転嫁しないというわけにはいきませんので、法に基づき転嫁していくものと考えております。

高橋議員:では、もう1点お伺いします。
今回、江別市ではなく、国の判断によるものとして軽減税率という制度が導入されましたが、水道水についてはその軽減税率の対象になりませんでした。命にもかかわりかねず、衛生的な生活を送るためにも欠かせない水道について、軽減税率の対象にならなかった国の判断について、もしも伺っていれば確認させてください。

料金収納担当参事:水道水につきましては、軽減税率の対象外となっております。今回は8%据え置きではなく、10%になるものですが、これについては、生活用水と分けることができませんので、やむを得ないものと考えております。
ただし、水道水をペットボトルに詰めて売る場合は、軽減税率の対象となりますので、8%となるものでございます。

委員長(山本君):ほかに質疑ございませんか。

清水君:高橋議員の発言に関連してお伺いします。
先ほど、2029年以降は赤字になると予測していると言われたのは、現状どおり行けばということだと思います。ただ、座して死を待つわけではないでしょうから、10年後に向けて既に何らかの行動を起こしているかと思いますが、そのあたりはどのようにお考えですか。

総務課長:江別市上下水道ビジョンの中で、11年後には赤字になるというお話をさせていただきました。近年は新築住宅の着工といった好材料もありますが、ここ数年の収入の状況を見ていかなければ、その先を見通せない部分もございまして、今から10年後はどうするかについてはまだ考えられないところがあります。そのため、もう少し収入の状況を見ながら慎重に判断していきたいと考えております。

清水君:企業会計は、どの分野においても将来的に明るい兆しは全くありません。人口についても、ここ二、三年ふえているからといって、当然、江別市だけが自然減を避けられるわけではなく、減っていきますから、その上で、水道事業が自立して成り立っていくように考えなければなりませんが、そのためには、私は、10年では時間が足りないと思います。今、ここで考えてほしいという話ではありませんが、そういう意識を持って、私たちの子供の代にはどうなるのかということを想像しながら、取り組んでいただきたいと思います。
その上で、もし何かお答えがあればお願いします。

水道部長:今の清水委員の経営に関する質疑でございますが、いずれにしましても、上下水道事業とも、収益が減少する中で、施設の老朽化対策や防災対策などの財源確保、それから技術の継承も含めまして、厳しい情勢であるという認識は私どもも持っております。
そのため、効率的、効果的なさまざまな経営手法については、当然のことながら、私どももしっかりと検討してまいりたいと考えております。まずは、来年度からスタートする江別市上下水道ビジョンに掲げております各種施策を着実に実行し、きちんと検証を進めながら、最適な事業運営を追求するとともに、今後も健全経営を維持していきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

委員長(山本君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
これをもって、水道部所管の質疑を終結いたします。
市立病院事務局入室のため、暫時休憩いたします。(10:47)

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(10:48)
市立病院事務局所管の議案第38号 平成31年度江別市病院事業会計予算についてを議題といたします。
提出資料の説明を求めます。

管理課長:それでは、平成31年度江別市病院事業会計予算(案)の編成に当たっての基本的な考え方を申し上げます。
市立病院を取り巻く環境は、依然として厳しい状況にあります。年度途中での内科医師の退職を契機に、さらに深刻な経営状況に陥りまして、先般、議会でお諮りいたしましたとおり、一般会計から6億円の追加融資を受けることとなったところでございます。
このような状況のもと、平成30年度の診療収益は、当初予算と先日可決いただきました補正予算との比較では9億7,880万4,000円の減となっておりまして、非常に厳しい状況でございます。今年度も残すところあとわずかとなりましたが、収支の改善のため、収益の確保と費用の削減を引き続き進めているところでございます。
また、平成30年度末における単年度資金収支額及び不良債務残高の現在の見込みについては、当初予算時よりも相当悪化する見込みでございます。
平成31年度は、まずは最大の課題となっております内科系常勤医師の招聘について、病院長を中心に取り組むほか、引き続き、江別市新公立病院改革プランに基づき、収益の改善や経費の削減をより一層推進し、経営改善に努めるとともに病院運営の積極的なPRを行い、さらなる市民理解の浸透を図ってまいりたいと考えております。
それでは、提出資料につきまして御説明を申し上げます。
予算特別委員会資料と書かれた資料の1ページをお開き願います。
まず、業務予定量の概要であります。
1収入に関する事項の(1)患者数についてでございますが、平成31年度の入院患者数の予定は、前年度の実績値をもとに、1日平均患者数を224人とし、年間の延べ患者数は8万1,984人を予定するものであります。
続いて、外来患者数についても、前年度の実績値と新年度の出張医師の体制を踏まえ、1日平均患者数を669人とし、外来日数240日により、年間延べ患者数は16万560人を予定するものであります。
(2)診療単価につきましては、手術件数の推移や患者数の各診療科の実績等から積算いたしまして、入院は4万6,432円、外来は1万2,371円をそれぞれ見込んだものであります。
(3)病床利用率は、前年度の実績値をもとに昨年度の10月から1病棟、病床数で50床が休床している状況を踏まえて積算し、一般病棟は84.6%を予定し、精神病棟は52.5%、全体では78.0%を予定するものであります。
なお、患者数、病床数に係る業務予定量につきましては、予算書の1ページにも記載しておりますので、後ほど御参照願います。
次に、2支出に関する事項の(1)患者1人1日当たりの費用でありますが、患者数をもとにしたほか、薬品費や診療材料費の価格交渉に伴う削減等も踏まえ、薬品費は2,474円、診療材料費は1,778円をそれぞれ予定するものであり、(2)対診療収益比率につきましては、薬品費の比率は10.4%、診療材料費の比率は7.5%を予定するものであります。
次に、資料の2ページの予算総括表をお開き願います。
まず、上段の表の収益的収入及び支出についてでございますが、病院事業収益は、対平成30年度当初予算比で5.6%減の総額68億4,769万1,000円を計上したものであります。
内訳でございますが、1医業収益のうち(1)診療収益では、内科医師数の減少などの影響を踏まえ、入院・外来を合わせまして、診療収益全体で、対平成30年度当初予算比6.3%減の57億9,290万円を計上しております。
(2)公衆衛生活動収益は、対平成30年度当初予算比で17.5%増の2,987万2,000円を計上しております。
(3)その他医業収益は、救急医療業務に要する経費についての一般会計からの繰入金のほか、医師派遣収入等その他の収入を合わせた全体では、対平成30年度当初予算比では4.1%減の4億281万1,000円を計上しております。
次に、2医業外収益は、一般会計からの繰入金については、収支等を勘案して増減調整を行っており、国・道補助金及びその他の医業外収入を合わせた全体では、対平成30年度当初予算比で18万3,000円増の6億2,200万8,000円を計上したものであります。
また、3特別利益は、過年度損益修正益として前年度と同額の10万円を計上しております。
次に、病院事業費用ですが、対平成30年度当初予算比で6.7%減の総額68億7,910万7,000円を計上したものであります。
内訳でありますが、1医業費用のうち(1)給与費は、正規職員及び非常勤職員並びに出張医師の人件費として、対平成30年度当初予算比で5.5%減の37億2,215万1,000円を計上しております。
なお、給与費明細書につきましては、予算書の9ページから15ページに記載しておりますので、こちらも後ほど御参照いただきたいと存じます。
次に、(2)材料費は、薬品費、診療材料費などで、対平成30年度当初予算比では13.5%減の10億8,577万5,000円を患者数及び診療収益の計画に対応して計上しております。
(3)経費は、各種委託料を初め、燃料費、光熱水費などで、消費税率の引き上げも加味した上で、対平成30年度当初予算比で3.7%減の13億1,348万4,000円を計上しており、修繕費等の減に伴い減少しているものであります。
(4)その他は、減価償却費、資産減耗費及び研究研修費で、合計で5億5,483万9,000円を計上しております。
次に、2医業外費用は、企業債及び一時借入金の支払い利息のほか、院内保育所運営費用、長期前払い消費税償却などについて計上しており、全体では、対平成30年度当初予算比で18.0%減の1億8,963万5,000円となったものであり、続く、3特別損失は、診療収益等の不納欠損処分による過年度損益修正損など合計822万3,000円を、4予備費は、平成30年度同様に500万円を計上しております。
以上の結果、収益的収支差し引き額は3,141万6,000円の不足となっております。
次に、中段の表の資本的収入及び支出でありますが、資本的収入は、対平成30年度当初比で10.0%減の総額6億451万8,000円を計上したものであります。
内訳でありますが、1企業債は、医療機器等の整備に8,950万円及び直流電源装置更新等の施設整備に2,400万円、合計で対平成30年度当初予算比で36.4%減の1億1,350万円を計上し、次の2出資金は、企業債元金償還等に係る一般会計繰入金として、対平成30年度当初予算比で0.1%減の4億9,090万6,000円を計上しております。
3補助金は、対象となるものはございません。
4固定資産売却収入及び5寄附金は、それぞれ平成30年度とほぼ同額を計上しております。
次に、資本的支出は、対平成30年度当初予算比で6.7%減の10億4,672万8,000円を計上したものであります。
内訳でありますが、1建設改良費は、眼科の検査で使用する超広角走査型レーザー検眼鏡のほか、医療機器等の購入費及び直流電源装置更新等の施設整備費でありまして、全体では、対平成30年度当初予算比で38.1%減の1億1,365万5,000円を計上しております。
2投資は、修学資金の継続対象者等がいないことから、計上しておりません。
3企業債償還金は、建物及び医療機器等の整備の病院事業債償還元金8億813万5,000円を計上しております。
4長期借入償還金は、平成27年度末に不良債務解消のために一般会計から借り受けた7億5,000万円の償還元金1億2,493万8,000円を計上しております。
以上の結果、資本的収支差し引きで不足する額は4億4,221万円でありまして、当年度消費税等の収支調整額で補填し、なお不足する額につきましては一時借入金で措置するものであります。
次に、下段の表でございますが、平成31年度は3,383万円の純損失、次に、累積欠損金は97億7,625万6,000円を見込んでおります。
また、単年度資金収支は98万4,000円の黒字を見込み、年度末の不良債務残高は10億4,615万9,000円と見込むものであります。
次に、資料の3ページをお開き願います。
一般会計繰入金内訳調書でありますが、根拠法令欄にありますとおり、地方公営企業法第17条の2及び第17条の3の規定に基づき、総務省通知による一般会計の繰り出し基準に経営状況なども勘案して計上したものでございます。
平成30年度の最終予定額との比較で、主な増減内容を御説明いたします。まず、収益的収入に係る医業収益の負担金及び医業外収益の負担金並びに補助金の各項目は、所要額の算定の結果、増減しており、収益的収入の合計欄のとおり平成30年度最終予定額との比較では2,147万円の増となっております。
この結果、収益的収入に係る繰入額合計は9億1,595万1,000円を計上しております。
次に、資本的収入に係る出資金につきましても、その所要額による減少でございまして、平成30年度最終予定額よりも61万円減の4億9,090万6,000円を計上しております。
以上、収益的収入及び資本的収入を合わせた繰り入れ額の総合計は、平成30年度最終予定額よりも2,086万円増の14億685万7,000円を計上したものであります。
最後に、参考までに、繰り入れ額に対する交付税措置の割合を推計いたしますと、平成31年度は平成30年度最終予定時と比較すると2.3%減の51.1%となるものでございます。
以上です。

委員長(山本君):次に、医事課所管の議案第20号 江別市立病院使用料及び手数料条例の一部を改正する条例の制定についてを議題といたします。
本件に対する説明を求めます。

医事課長:それでは、議案第20号 江別市立病院使用料及び手数料条例の一部を改正する条例の制定について、提案理由を御説明いたします。
資料の4ページは、提案理由説明書でありまして、定例会初日の本会議において御説明したものであります。
初めに、改正の理由でありますが、消費税及び地方消費税に係る関係法律の一部改正により、本年10月1日から消費税及び地方消費税の税率が引き上げられますことから、これに伴う所要の改正を行おうとするものであります。
次に、改正の内容でありますが、資料の5ページの新旧対照表にもありますとおり、第3条第2項に規定する消費税の課税対象となる使用料及び手数料の税率を100分の108から100分の110に改めようとするものであります。
なお、附則において、この条例の施行期日を平成31年10月1日とするほか、経過措置を設けるものであります。
以上です。

委員長(山本君):ただいまの説明に対し、質疑ございませんか。(なし)

※ 吉本議員から発言の申し出あり

委員長(山本君):ただいま、吉本議員から委員外議員の発言の申し出がありました。
発言内容を確認するため、暫時休憩いたします。(11:05)

※ 休憩中に、発言趣旨の確認と発言の可否について協議を行う。

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(11:07)
吉本議員の委員外議員の発言を許可することに御異議ありませんか。(異議なし)
御異議なしと認めます。
吉本議員の発言を許可いたします。

吉本議員:資料の5ページにあります新旧対照表の第3条第2項の改正前と改正後について、前項に規定する診療等以外の診療等に係る使用料及び手数料を対象にするとなっていますが、診療等以外の診療等に係る使用料及び手数料はどういう内容になるのか、具体的にお聞かせいただきたいと思います。

医事課長:実際に課税対象となるものは具体的にどのようなものかということでございますが、例えば、診断書などの文書作成料に関しては課税対象となります。それから、予防接種の代金や入院時に着ていただく病衣の貸与料などについても課税対象となります。
具体的な一例を申し上げますと、今ほど申し上げました文書作成料については、いろいろな金額設定がありますけれども、例えば、1,500円のものでございますと、現在は1,620円を頂戴しておりますが、消費税率が10%になりますと1,650円となりまして、30円高くなるということでございます。

吉本議員:具体的には、保険診療にかかわらない部分、私たちが俗に言う自費のものになるのだと理解いたしました。
それから、例えば、文書作成料は1,500円のものであれば30円の引き上げになるということでしたが、消費税率が上がることによって市民負担になることははっきりしています。そこで、市民負担をさせないような手法について、先ほど水道部でも企業努力ということがありましたけれども、そういうことが具体的に可能なのかどうか、検討されたのでしょうか。
予防接種などを例にしますと、これは、市民が病気にならずに、健康でいるために必要なものと理解いたしますが、そういう意味で、健康都市宣言をしている江別市として、政策的な判断でそういう負担を市民に課さないということはあり得るかと思います。そのあたりについて、担当部署として、市民に負担を課さない手法はないのかという検討をしたのかどうか、その辺だけお伺いしたいと思います。

医事課長:まず、今回の条例改正の趣旨ですが、法律の改正に合わせて改正させていただきますので、10月以降については消費税率10%で頂戴すると考えております。
患者の負担軽減というお話でしたが、実際に、今回、課税対象となる全体の予算額のバランスは、医業収益が全体で68億円ほどございますけれども、そのうちの課税対象は1億9,400万円程度で、割合に直しますと2.8%ぐらいになっています。この課税対象分が8%から10%に上がったとき、収入は200万円程度ふえる形になります。しかし、病院は支出に係る消費税の増税の影響が大きいものですから、今回、法律のまま消費税率10%で頂戴することで進めさせていただきたいと考えてございます。

委員長(山本君):以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、管理課所管の病院運営の積極的なPR活動についてを裏委員より質疑願います。

裏君:病院運営の積極的なPR活動ということで、計画書の中にも市立病院の運営や経営状況に関する情報提供を積極的に行うとありますが、現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。

管理課長:市立病院の経営に関するPRについての御質疑かと思います。
現状を申し上げますと、当院は、従前から、近隣自治体を含む基幹的医療機関として、当然、安全・安心な医療を安定的に提供していく責務があると考えております。そこでまず、その必要性を理解していただけるように、従前から、広報えべつや当院のホームページを通じて、診療体制や診療の内容、経営状況などの情報発信をしてきました。
しかしながら、経営状況の開示が不十分であるという御意見をいただいておりますので、平成29年度から、当院独自の広報誌といたしまして、江別市立病院広報誌いたわりPlusを発行しております。この中に、市立病院の経営状況の解説も含めた記事をよりわかりやすく掲載するなど、今まで行っていない部分をつけ加えさせていただいております。そのほか、江別市立病院広報誌いたわりPlusの中で、日々の市立病院の活動もしくは市民に参加していただける健康セミナーなどの開催のお知らせをしておりまして、当院としては、来院機会をふやし、より市立病院を知っていただく情報発信の充実に努めている状況でございます。
また、こういった広報媒体以外では、月に1回から2回のペースで、医師や栄養士を講師として病院内で糖尿病教室を実施しています。また、平成30年2月からですが、看護師が主に講師となって、月1回、健康セミナーを病院内で開催しており、市民の方に参加いただいている状況でございます。そのほかにも、病院外での出前講座や健康セミナーなど、医師や看護師等が実際に地域に赴いて実施しているところでございます。
今後の課題ですが、江別市立病院広報誌いたわりPlusでは、実際のところ、経営状況についてわかりやすくお伝えするのはなかなか難しい部分があります。来年度に入ってから決算作業を進めることになりますが、今、この部分について、市民の方にお伝えできるよう検討している状況でございます。

裏君:皆さんが必要性を感じられる、また、来院していただけるようにいろいろ努力してきたということですが、健康セミナーというのはどのぐらいの方々がいらしているのか、また、参加者はふえているのか、お伺いします。

管理課長:まだ年度途中なので件数は押さえておりませんが、例年、七、八件ほど市内のさまざまな団体に参加していただいておりまして、そのうち4件は大麻・文京台地区から定期的に講師の依頼が来ている状況でございます。大麻・文京台地区については、会場等の都合で定員は50名程度としておりまして、実際には話をする講師や内容で増減しますが、特に医師が講師となる場合は満員のときが多いです。また、お話しするだけではなくて、50分程度お話しした後、実際に会場に来られている方から、健康状態について不安になるようなことがあれば質問もお受けします。それに対し、その場で医師が直接お話をしますから、当然、気になるようであれば来院につながっていると感じております。
それから、今、看護師が直接出前講座のメニューを設けて行っている部分は、もともと少ない人数でも対応できるように1人の看護師が行き、ことしからメニューをふやしておりますが、人数については、多いところで80人程度、少ないところは15人程度と非常に幅が広くなっております。例えば、総会での講師なのか、純粋に健康について聞きたいのか、依頼を受けるテーマはさまざまでございますが、これからも機会を捉えて伺いたいと思いますし、今、看護師が中心になっておりますけれども、それ以外に、もっと医師が行けるように検討してまいりたいと考えております。

委員長(山本君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、健康都市の実現に向けた在宅医療の充実についてを裏委員より質疑願います。

裏君:在宅医療の充実ということで、訪問診療の現状と今の課題をお伺いしたいと思います。

病院情報システム課長:私から、在宅医療の現在の状況と課題について御説明させていただきたいと思います。
当院では、医師と看護師のペアによる訪問診療と、介護士が医師の指示により診療計画にのっとって行う訪問看護を行っております。これは、病気やけがなどをされ、療養生活に不安があるが、家で過ごしたいとお考えの江別市内の方に対し、御自宅へ伺って、診療や療養生活の相談や手伝いなど、主治医の指示、連携のもとに医療ケアを行っているもので、現在、職員体制は医師1人、看護師は正規職員が6人、非常勤職員が2人となっております。
課題といたしましては、在宅医療は、在宅での診療行為などの医療ケアであるため、一つの事業としての収益の観点で見ますと、患者の自宅に行くという労力が一つふえることになりますので、病院内で行う診療よりも労力がかかるため、高回転で事業展開することが難しいと考えています。もう1点は、当然、現場で診療情報を記録する必要があるので、現在は紙カルテを持参して記載していますが、市立病院に戻ってからさらにまたその記録を整理するために二重にカルテの整備を行っている部分がありまして、現在、この二つが大きな課題であると考えております。

裏君:今、お話を伺った現状を踏まえた上で、新年度の取り組みがあればお伺いいたします。

病院情報システム課長:新たな取り組みといたしまして、現場の看護師から、できる限り診療収益を改善するために何かできないかという意見がありました。
その中で、職員の業務負荷の課題解決策といたしまして、現場での記録処理について何かできないかと考えた結果、モバイル端末を導入し、紙カルテを持参しないでその場で処理できるようなやり方を考えてみました。それができますと、紙カルテの持参、記載、その後、病院内で入力を行う方法ではなくて、診療現場で記載することが可能になりますので、業務負荷の軽減が可能であると考えております。
もちろん、このモバイル端末の導入は、あくまでも職員の負荷の軽減という部分をメーンに考えていまして、これによってすぐに診療収益の向上に直結するものではありません。しかし、負担を軽減したことによって余力が生まれると思います。先ほど、看護師からも診療収益に貢献したいというお話があったと申し上げましたが、これは、できる限り患者数をふやしたいという申し出でありますので、こうして生まれた余力で訪問件数をふやし、今後、診療収益の改善に向けて努力したいと考えております。

裏君:現在の在宅医療の状況は、医師1人と看護師が6人により対応していますが、結局、訪問の数がふえれば、医師もふやさなければならない、訪問する看護師も必要だということになると思います。そういうことを考えると、今の人数で間に合っているのか、また、こういう経営状況の中で、これから在宅医療を充実していくことを考えたときに、今後どういったところを目指しているのか、お伺いしたいと思います。

病院情報システム課長:今後の方向性ですが、委員がおっしゃるとおり、内科医師の不足によりまして、医師1人当たりの訪問件数がふえることになるので、医師の負担は大きくなります。医師も訪問だけしているわけではありませんので、訪問した患者は、当院で受診することもありますから、そういった方の入院への対応なども含めて、業務の負担は当然ふえてきております。総合内科医がまだ数名いたときには協力体制も組めていましたが、現在、内科医師が減ってきて、メーンでやっているのは事実上1人ですから、医師が訪問診療に行くことに関しましては、どうしても内科医師の減少が直接のダメージになって件数がふえないというところはあります。
ただ、訪問看護に関しましては、先ほど申し上げたとおり、看護師だけで御自宅に行けますので、その部分でどうにか診療収益を上げたいと考えております。

委員長(山本君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。

鈴木君:今の訪問診療の関係ですが、この医療費、診療単価の関係はどうなっていますか。一般診療と何ら変わりがないという受けとめでいいですか。

病院情報システム課長:訪問診療に関しましては、一般診療と料金体系は変わらない形です。
訪問看護につきましては、例えば、介護サービスを使っている方であれば介護保険を利用されたり、身体障がい者の場合は、医療の特定疾患や、その他のサービスを受けられるので、その分、減額されます。料金体系としましてはそういったものが複合的に合算されております。

鈴木君:訪問看護なり、訪問診療をしてもらえるということは、患者や患者の家族にとってはとてもありがたいことで、続けてほしいと思います。ただ、実際に病院に行って受診することと比べますと、病院側の経費が余分にかかっているのではないかと思います。ですから、一般診療と同じ診療費でその事業をするのはどうなのか、その辺でサービス料の上乗せといったようなことを少し考えてもいいのではないか思ったものですから質疑しております。

事務局次長:先ほど、病院情報システム課長から御答弁しましたが、高齢化率が上がっていく中で、訪問診療に対する市内の需要は大きいと思っています。一方で、入院、外来、訪問診療のそれぞれの診療報酬の金額設定は、保険診療の制度の中で決まっておりまして、その保険診療の点数なり診療収益を見ていくと、それほど高い診療の報酬、点数を取れることにはなっておりません。よって、医師1人当たりが獲得できる診療報酬といいますか、その収益性を考えると、マンパワーには限界がありますから、病院の経営上、収支は入院診療に軸足を置いてもらうのが一番合うことになります。
そういう中で、病院の収益性とマンパワーの適正な配置を考えると、バランスをとりながら考えていかなければならないということになると思いますが、現状の市立病院の医師の体制からは、訪問診療にマンパワーを大きく割くのはなかなか難しいところです。そこで、今、充てているマンパワーの中で少しずつ効率性を上げられないかということから、先ほど御答弁を申し上げたように、モバイル端末を使った事務作業の効率化によって患者数をもう少しふやしていきたいというのが平成31年度に向けた市立病院の対応でございます。

委員長(山本君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、入院病棟における口腔健康管理についてを裏委員より質疑願います。

裏君:入院病棟における口腔健康管理についてですが、現在、特に高齢患者への口腔健康管理についてどのように行われているのか、お伺いいたします。

医事課長:当院における入院患者、特に高齢患者に対する口腔ケアについてでございます。
基本は看護師が行っているものですが、看護師におきましては、看護研修の中に口腔ケアという項目がございます。また、その他、個人的に外部の研修に参加して知識を深めておりまして、そういった職員が戻ってきて後輩や同僚などに指導したり、あるいは、新規採用職員研修において、口腔ケアの道具を納品していただいている業者から、使用の仕方を含めた説明を受けております。
それから、当院においては、先ほども申し上げましたが、月1回、医師、看護師、栄養士、薬剤師等がかかわって糖尿病教室を開催しています。この教室に、年1回、北海道歯科医師会から講師を派遣していただいておりまして、ことしで3回目となりますが、研修を受けております。このような形で知識の習得に励み、高齢患者の口腔ケアにも対応している状況でございます。

裏君:特に、お口の中の清掃に関しては、相手が健康な方ではなく、例えば、寝たきりだったり、嚥下障がいのある方などが多いです。そんな中で、今の御説明は看護師が行っているということですが、現場のスタッフの話を伺いますと、看護師ではないスタッフもいらっしゃいまして、やはり、経験のないスタッフが行うときは大変不安を感じるということです。確かに、お口の中の清掃でも、口をあけられない方の清掃をするということになると、やはり、プロといいますか、専門家の介入が必要ではないかと思います。個人的に勉強したり、看護師が研修を受けたりという話もありますけれども、現場はなかなか厳しいのが現実だとお伺いしています。
そういった意味では、専門職の歯科衛生士による現場への技術的な介入、また、現場のスタッフへの実技研修や指導が必要ではないかと思います。最近は、口腔健康管理といいまして、それこそ口から食べられない人ほど口の中が汚れるので、そういうことを考えると、口腔ケアについての研修や、先ほどお話ししたような専門家の介入がもっと必要ではないかと思いますが、それについてお伺いいたします。

医事課長:口腔ケアの重要性に関しましては、口の中が汚れていると、全身の疾患にもかかわってくるようなことも言われております。また、高齢化が進んで、自分で歯を磨けない患者がふえてくると、そういった面からも口腔ケアの重要性が高まってくるものと考えております。
現場では、先ほど申し上げましたとおり、個人的にいろいろな研修を受けたり、糖尿病教室で歯科医に講演に来ていただいたりするというような形の研修をしております。歯科衛生士が現場に入って技術指導をしていただくことに関しては、具体的な一つの方法かと考えておりますが、どういった形で導入できるのかについては検討していきたいと考えております。

裏君:実際に行っているスタッフが本当に困っているというお話をお伺いしていますので、ぜひ前向きに進めていただけたらありがたいと思います。
また、口の中の清掃だけではなくて、歯ブラシ一つの管理も難しいというのもあるらしいので、ぜひ、そういったところを進めていただけたらありがたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

委員長(山本君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
次に、抜本的な経営改革についての質疑に入ります。
要求資料の説明を求めます。

管理課長:今回、全部で五つの資料を提出しておりますが、私から、1番目と5番目について、順を追って御説明申し上げたいと思います。
まず、別冊となっております予算特別委員会要求資料の1ページをお開きいただきたいと存じます。
こちらについては、診療科別医師数及び他病院派遣医師数の推移となってございます。
年度といたしましては、平成29年度からの診療科別の医師数及び他病院派遣医師数の推移をあらわしたものとなっております。
まず、平成29年度の合計の医師数でございますが、正規職員、非常勤職員を合わせまして44人となっております。このうち、他病院派遣医師数は、上段の総合内科のところにございますが、こちらの2人の正規職員の医師が町立南幌病院に派遣されておりましたので、別出しとして(2)としております。
これに対しまして、平成31年度当初の見込みでございますが、医師数合計としては36人でございます。平成29年度には、総合内科医は他院派遣医師を除くと11人在籍しており、そのほかに消化器内科医1人、循環器内科医2人、内科医全体では14人在籍となっておりました。しかし、平成31年4月1日現在の当初見込みでございますが、総合内科医は7人、内科医が1人、消化器内科医1人、循環器内科医1人、内科全体では10人となっておりまして、平成29年度に比べると6人ほど減っていることになるかと思います。
また、町立南幌病院に派遣されていた医師のうち、1人が平成30年度中に退職しておりますことから、平成31年度については1人の派遣となっているものでございます。
内科系以外の主な医師の増減についてでございますが、小児科医が平成30年度途中で1人減となり4人となっております。また、整形外科医が平成30年度には3人となっていたものが、平成31年度は1人減の2人に、そして、臨床研修医が平成31年度は新規の初期研修医の採用がないことから2人減の2人となっております。
なお、平成31年度当初見込みの数値については、2月末で把握している医師の状況等からこのように算定したものとなっておりますので、御了承いただきたいと思います。
資料としては、飛びまして5ページをお開きいただきたいと思います。
今回、要求がございました5ページの資料は、病院事業会計予算・決算見込み額、年度としては平成30年度から平成31年度となっております。
なお、予算策定のスケジュールの都合上、平成31年度の予算額については、平成30年12月末現在の実績から積算しておりまして、先日御決定いただきました補正予算第2号の数値も平成30年度決算見込み額という記載にはなっておりますが、こちらも12月末現在の実績から積算したものとなっておりますので、御了承いただきたいと思います。
まず、上段の表、収益的収入及び支出のうち、病院事業収益でございますが、平成31年度当初予算額は、対平成30年度当初予算比で5.6%減の68億4,769万1,000円となっております。平成30年度決算見込み額は、その左側になりますが、対平成30年度当初予算比では13.6%減の62億6,823万1,000円と見込んでおります。
次に、2病院事業費用についてですけれども、平成31年度当初予算額は、対平成30年度当初予算比で6.7%減の68億7,910万7,000円、平成30年度決算見込み額は、対平成30年度当初予算比で4.5%減の70億3,942万9,000円となっております。
以上の結果、収益的収支差し引きは、平成30年度当初予算では1億1,918万6,000円の収支不足であったものが、平成30年度決算見込みではさらに悪化して、7億7,119万8,000円の収支不足となる見込みでございます。
次に、資本的収入及び支出のうち、資本的収支差し引きでございます。平成30年度予算額は4億5,055万9,000円の収支不足となっておりますが、平成30年度の決算見込みでは、若干悪化しまして、4億5,406万7,000円の収支不足となる見込みでございます。
次に、その下の他会計借入金でございますが、先日、御決定いただきました江別市病院事業会計補正予算(第2号)のうち、平成30年度末に一時借入金総額20億円を返済しなければならないところを、この返済の一部について、一般会計から6億円の長期借り入れを実施することにより対応しようとするものです。この6億円につきましては、病院事業の活動に伴って発生する収益ではないことから、予算科目の収入として計上するものではなく、帳簿上の固定負債として仕分けることになることから、他会計借入金としてこちらに別途表記させていただいております。
次に、欠損金及び不良債務等でございますが、まず、純損益については、平成30年度当初予算では1億2,173万4,000円の純損失と算定しておりました。しかし、平成30年度決算見込みでは、こちらの部分が悪化いたしまして、7億7,352万4,000円の純損失になる見込みでございます。平成31年度につきましては、3,383万円の純損失を見込んでいるところであります。
次に、累積欠損金でございますが、平成30年度当初予算では、90億9,063万6,000円となっていたものが、平成30年度決算見込みでは、純損失の増等を受けまして、97億4,242万6,000円となる見込みでございます。
予算上、3,383万円の純損失が平成31年度に発生することによりまして、平成31年度の予算上の累積欠損金は、97億7,625万6,000円を見込んだものでございます。
次に、単年度資金収支額は、平成30年度当初予算では221万7,000円であったものが、平成30年度の決算見込みでは若干減少しまして、99万6,000円となる見込みでございます。そして、平成31年度については、98万4,000円を見込んで積算しております。
不良債務残高については、平成30年度当初予算では10億4,157万4,000円であったものが、平成30年度決算見込みでは574万7,000円悪化しまして、10億4,732万1,000円となる見込みでございます。
平成31年度については、98万4,000円の単年度資金収支の黒字を見込んでおりますことから、不良債務残高は116万2,000円減少しまして、10億4,615万9,000円を見込んでいるところであります。
次に、一番下の一般会計繰入金の状況でありますが、平成30年度当初予算では、総計で13億8,599万7,000円となっておりますところ、平成31年度当初予算額においては2,086万円増の14億685万7,000円となっているところであります。
以上です。

医事課長:それでは、私から、要求資料の残りの2、3、4について御説明いたします。
資料をお戻りいただいて、2ページをお開きください。
こちらの表は、月曜日から金曜日までに初診または再診などで受診できる診療科を医師別に示した表で、2月1日現在のものであります。
医師の配置体制や外来診療以外の業務などによって、診療科ごとに受け付け時間や受診できる時間が異なっております。医師表の変更については、多くの医師が異動する4月に大規模な変更が行われ、その後も、派遣医師の曜日の変更や、医師の異動によって小規模な修正を行い、修正した場合には病院内の掲示板や市立病院ホームページにおいて公表しております。
次に、3診療科別患者数について御説明いたします。
資料3ページをごらんください。
こちらの表は、平成27年度から平成31年度予算までの入院と外来の診療科別患者数の推移を示した表であります。
上段(1)入院患者数では、平成27年度の合計が9万1,828人、平成31年度の予算では8万1,984人と見込んでおります。また、(2)外来患者数では、平成27年度は17万5,216人、平成31年度の予算では16万560人としております。
次に、資料4ページをお開きください。
診療科別診療単価について御説明申し上げます。
こちらの表は、平成27年度から平成31年度予算までの入院と外来の診療科別の診療単価の推移を示したものであります。
上段(1)入院診療単価では、平成27年度が4万49円、平成31年度の予算では4万6,432円と見込んでおります。また、下段(2)外来診療単価では、平成27年度が1万1,920円、平成31年度の予算では1万2,371円としております。
以上です。

委員長(山本君):初めに、鈴木委員より質疑願います。

鈴木君:市立病院は赤字からどのように脱却するのかについて、資料に基づき質疑させていただきます。
まず、患者数と医師数が減っていることが、赤字決算といいますか、不良債務が残る決算に結びついていると受けとめますけれども、その理解でよろしいですか。

管理課長:これまでも市立病院・地域医療検討特別委員会等で御説明いたしましたし、今回も資料で御説明しておりますとおり、平成30年度に入りましてからは、総合内科、特に内科系の医師数の不足によりまして、なかなか入院が応需できておりません。その結果、今ほど御説明いたしました決算見込みにおいても、もともと当院における受け入れ患者数の割合としては内科が非常に多い部分がございましたが、昨年10月、1病棟を休止した結果、今はなかなか入院の応需ができていません。これは、全て、医師数、要は入院を応需していただける内科系の医師のマンパワーが不足していることによるもので、委員が御指摘のとおりになっているものと考えております。

鈴木君:今の説明によりますと、内科系医師が不足していることによって、外来はもちろん、入院も十分に対応できないことが患者が減っていく大きな要因であると受けとめました。
内科医については、非常に不足しているということですが、ほかの診療科については、現在の医師数で十分に対応できているという受けとめでよろしいですか。

管理課長:今回、平成31年4月1日現在の医師数をお示ししています。当然、平成30年度に比べると人数が減っている診療科もございますので、必ずしも十分だとは思っておりません。
ただ、決して十分ではないにしても、従前から、特に1人の常勤医師がいるような診療科でも、外来では派遣していただいている大学医局等からの援助も相当ありますし、外科系についても、患者の来院があった際に、一定程度、外来、入院に対応できる体制を整えているところです。
こうした部分については、当然、江別市立病院新公立病院改革プランの中で、経営改善の一つとして念頭に置いています。ことしは、眼科医は、大学医局からの助けを得られるとはいえ、手術も外来も、その他入院管理も一人で行っていただいています。まだ12月の段階ですけれども、既にことしの計画値を一人で達成していただいております。こうした医師の頑張りに期待しますが、逆に言うと、医師の負担を減らしていかなければいけないとも思っております。今後も、特に内科を中心として医師招聘を行いますけれども、他の診療科についても十分だとは思っておりませんので、引き続き、派遣元である各大学医局などにお願いしたいと考えております。

鈴木君:内科医につきましては、現時点で何人ぐらいいたらいいとお考えですか。

管理課長:この部分については、具体の数字をお出しするのが非常に難しいことと、特に、今、医師の世界では臓器別専門医と呼ばれています。当院の場合は総合内科がございますが、各臓器別の専門医については、資料の1ページにございますとおり、消化器内科医が1人、循環器内科医が1人ですけれども、欲を言えば3人くらいいると一通りの入院管理や手術対応ができると思います。ただ、この辺は、長年、要請等を行っておりますが、来ていないという状況でございます。
また、総合内科については、特に、今は来院されている患者の年齢層が非常に高くなっておりますので、複合疾患に対応できる総合内科医も当然欲しいところですが、それが、例えば3人でいいのか、5人がいいのか、その辺の適正な数はなかなかお示しできないと思っております。ただ、少なくとも今よりも多くということで進めていきたいと考えております。

鈴木君:医師数の関係で、常勤医師といいますか、江別市立病院の職員である医師、それから、非常勤職員の医師が分かれておりますが、この方々の給与、報酬の面はどういうふうになっているのか、お示しいただいてよろしいでしょうか。

委員長(山本君):暫時休憩いたします。(11:57)

※ 休憩中に、答弁調整を行う。

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(11:59)

管理課長:今ほど御質疑のありました全体の割合ですが、資料の1ページにございますとおり、非常勤職員の医師は産婦人科医と臨床研修医でございますので、基本的には常勤医師のほうが相当多い状況でございます。
今、非常勤職員は、ほぼ臨床研修医のみという構成になっておりますので、給与の割合については、給与費の大半を正規職員が占めている状況になるかと思います。それ以外については、出張医師も給与費の中に含まれている形になるかと思います。

鈴木君:資料の2ページに診療科別の外来診療担当医師表がありますが、この医師の中には出張医師もかなり含まれていますか。

管理課長:資料の2ページでわかりやすいのは、一番上の総合内科です。初診で交代診療と入っているところと、ほかのところにも交代診療と入っているところがあります。総合内科は、以前に市立病院・地域医療検討特別委員会で御説明したとおり、病院長が入る場合があるので例外ですが、出張医師の部分でいくと、総合内科の枠としては、血液外来で金曜日に月に第1、第3、第5のみと書いている医師が1人いると思います。また、午後の時間で、再診で火曜日に1枠あります。総合内科ではこういったところに出張で外来をしていただいています。呼吸器内科については、当院は在籍医師がいませんので、こちらも出張医師に頼んでおります。そのほかについては、例えば、整形外科が一番わかりやすいですが、初診で交代診療になっている部分がございます。そのほか、名前が書いているところもございますが、ここにも、数名、在籍している医師以外で出張で来ている場合がございます。皮膚科は、はっきり書いていますが、北海道大学の医師で、当院の方ではありません。ですから、この表だけだとなかなか見分けが難しいですが、当院に在籍していない医師も名前を掲示しておりまして、割合は申し上げられませんけれども、外来部門については、ある程度、出張医師にお願いしている状態でございます。

鈴木君:医師の給与につきましては、公立病院のルールに基づいてある程度決められているというか、抑えられていると受けとめております。しかし、出張医師につきましては、報酬が非常に割高であると聞きますが、その辺はどうですか。

管理課長:常勤医師の給与、その他福利厚生や共済等の経費を含めたものと、出張医師の給与等を計算すると、当然、出張医師のほうが高上がりになると考えておりますので、望むべくは常勤医師です。
ただ、出張医師が当院に在籍する時間も、例えば、午前中だけとか、1日通しなのか、手術応援という例もありまして、その価格はさまざまでございます。ですから、単純比較はできませんけれども、恐らく、在籍していただいて、一通り診ていただいたほうが経費は安いものと考えております。

鈴木君:平成31年度の予算につきましては、先日の補正予算についての質疑でもありましたが、基本財産基金からの借り入れ、そして、今回は6億円の借り入れ、また、ふだんでも何回か銀行から一時借り入れをしながら経営がなされてきております。今後、市立病院を健全に経営をしていくため、市立病院としてはどのようなことを考えておられるのか、伺いたいと思います。

管理課長:当然、新年度の予算は、このように御提示しておりますけれども、収入及び支出をごらんになっていただくとわかるとおり、どこがどうというよりも、今までと比べると、削減という言葉は適切かどうかわかりませんが、収入も費用も数字がかなり減っております。これは、今、当院が1病棟を休止した状態のまま予算を組んでいる中での患者数と病床利用率の見込みであり、当然、それに係る費用を積算した上でこのように予算案を提示しています。ただ、その中でも、資料の5ページの収益的収入及び支出、いわゆる病院事業本体としては、繰り入れ額も一部入っておりますが、残念ながら今はマイナスという状況でございます。
当院といたしましては、当然、決算数値の黒字、赤字は大事だと思っておりますが、特に平成30年度に入ってからは、今、委員に御指摘いただいた運転資金を一時借入金という形で年度内でお借りして運営している部分について、少なくとも、この予算額では当然20億円より少ない額で組んでこのように算定しています。この辺は今までの繰り返しになりますが、これを実現するため、医師を招聘し、新年度から内科医師1人に来ていただけるという内定をいただいております。それ以外の部分でも、外来診療については、先ほどの日程表はなかなかわかりづらい部分はありますが、実は、このこま数は、平成29年度以降は、大学医局を中心に交代医師の派遣をお願いしていました。しかし、従前から御説明しているとおり、総合内科医については、なかなかそうしたつながりがありません。そういう中で、今、民間医療機関との間で特に充実し始めているのが内視鏡の検査で、これは外来ではないので表の中には出てきませんけれども、今、在籍の消化器内科医1人に相当フォローしていただきながら、実際に検査をしてつなげるという体制が徐々にふえているのが現実でございます。
当然、内科の患者はまだまだいらっしゃるので、その部分で少しでも対応できるように、今、病院長が、鋭意、各大学その他、今は特に民間医局にもかなり足を伸ばしていただきながら、例えば、1カ月ないしは3カ月の短期間でも入院患者を診ていただけないかと、具体の話について折衝しているところでございます。
当院といたしましては、そうしたことを足がかりに、特に費用面は相当圧縮しておりますので、まずは運転資金が枯渇しないようにしつつ、何とか改善できるよう努めてまいりたいと考えております。

鈴木君:大変苦しいやりくりをしなければならないことにつきましては理解いたしました。
今回の予算につきましても、地方公営企業法の一部適用により、従来どおりの形で予算を編成しております。かつて、地方公営企業法の全部適用をしてはどうかといった議論もありましたが、医師を獲得することを考えた場合に、医師の報酬を今の何倍にもしますから来てくださいといった手法での人集めは、地方公営企業法の一部適用の状態でも可能ですか。

事務局次長:医師の確保については、病院という性質上、医師がいなければ診療自体ができませんので、もちろん医師は常に確保して、なおかつ、今、内科の体制は弱っていますので、内科医師の確保を中心に病院の経営を改善していきたいと思っています。
報酬を大きく見直すことで医師を確保し、市立病院の経営形態を見直す、そういう手法の話かと思います。
市立病院の経営形態の見直しは、市立病院の運営を改善するためのプランがございまして、それに基づいて検討しなければならないと思っていますので、医師の報酬を大きく見直すことが経営形態の見直しに有効かどうか、そういうことも含めて検討しなければならないと思っています。
それから、地方公営企業法の一部適用をしている中で、報酬を何倍にも上げることについてですが、給料表を使っていますので、なかなか難しいと思っていますけれども、大きく報酬を見直すことが全くできないかというと、そういうことでもないと思っています。しかし、報酬を上げれば医師が来てくれるかということもございます。何とか医師を確保する方策としてさまざまなことを考えていきたいと思っていますが、一部適用だからどうしてもできないということではないと思います。一部適用の中でも、経営形態を見直しまして、何とか医師が来てくれるような方策を考えていかなければならないと思っているところです。

鈴木君:一般会計から繰入金または補助金が支出されておりますが、そのことについては、私は今の経営形態の中では当然のことであると思っております。ただ、今、さらにもっとたくさん繰り入れてもらえないとやっていけないという段階に来ているのかどうか、その考え方だけを聞いて、終わります。

事務局次長:市立病院の経営に当たって、一般会計から多額の繰り入れをいただいている状況でございます。この繰入金は、一定の基準がございまして、例えば、救急、精神医療、産科など、その収益性から公的な医療でないとなかなか支え切れない部分について、繰り入れをいただいております。また、市立病院の経営は非常に難しいという事情から、こういう金額となっているという面もございまして、政策的な意味合いと、単に市立病院の経営の苦しい状況を補填してもらっているという両方の側面があるのではないかと思います。経営につきましては、当然、市立病院として改善できるところは最大限改善していかなければならないと思っていますし、逆に、政策的に必要だという部分は医療の提供体制を整えて一定の繰入金をいただいております。
繰入金額の設定に当たっては、当然、一般会計の財政の状況もございますので、逐次、一般会計と相談しながら繰入金をもらっているところでございます。一般会計も、当然、余裕があるわけではありませんので、市立病院はこれ以上の繰入金がないとやっていけませんと言うこともできないし、それは許されないと思っています。何とか経営状況を改善しながら、一般会計と相談して、できるだけ一定の基準、一定のレベルに整えるようにしていきたい、そのように考えているところです。

委員長(山本君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。(なし)

※ 吉本議員から発言の申し出あり

委員長(山本君):ただいま、吉本議員から委員外議員の発言の申し出がありました。
発言内容を確認するため、暫時休憩いたします。(12:16)

※ 休憩中に、発言趣旨の確認と発言の可否について協議を行う。

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(12:19)
吉本議員の委員外議員の発言を許可することに御異議ありませんか。(異議なし)
御異議なしと認めます。
吉本議員の発言を許可いたします。

吉本議員:それでは、抜本的な経営改善に関連してお伺いいたします。
経費の削減は、この間、ずっと頑張ってこられて、今回の新年度予算の中でも、まだ削れるのかと思うぐらい経費の削減が続いております。
今回の消費税の増税に当たって、特に医療機関に対する控除対象外消費税が大きな影響を与えるのではないかと思いますが、市立病院の経営改善にどのような影響があるとお考えですか。
今回は消費税率が8%から10%になりますが、その影響額について、もし試算をされていらっしゃいましたら、あわせてお伺いしたいと思います。

管理課長:今ほど議員から御質疑のあった控除対象外消費税ですが、これはなかなか耳なれない言葉なので、簡単に御説明します。
病院を運営する中で、例えば診療材料、医療機械、委託料といったものは全て消費税の対象となりますので、支払うときに課税支出という取引になります。ですから、この場合、病院の経理の中では、仮に支払う消費税というような置き方で、1回、金額を算出します。それとは反対に、前段で医事課長が御答弁を申し上げておりますが、診療にかかわるもので、いわゆる病院側がいただくお金のうち、消費税の対象になる割合は相当少なくなっております。例えば、一般の民間企業で物をつくって売ると、当然、商品の売り値に消費税も入りますので、基本的な考え方として、収入でもらう分と支払う分については、通貨課税と一般的に言われていますから、額の差はほぼないという話になります。しかし、病院が収入を得る手段は、皆さんも御承知のとおり、公民に限らず、診療報酬ということで国が決めていて、実は、これは消費税の対象にならない部分が相当多いわけです。ですから、結局、私どもが払う分は、消費税を上乗せして支払いますが、逆に、もらうときには、例えば患者や保険機関からは消費税分が入ってこないことになりますので、これを控除できないということで控除対象外消費税という話になります。
このことを踏まえて、今年度は消費税率が8%で動いておりまして、本予算案については、10月以降、当然、今言った支払いの部分で消費税の対象となりそうなものは試算して計上しておりますけれども、収入の分は、今ほど言ったとおり、ほとんど得られるものがありません。しかし、あくまでも現状の予算では、控除対象外消費税の差額や経理上の差分と、当院も実際に消費税を納付しますから、その納付する分を合わせると、半年間の合計で2,500万円ほど上がるので、消費税率が上がったことによって通常の営業行為以外で2,500万円ほどの負担がふえることになると見込んでおります。

吉本議員:半年分で2,500万円ほどということでしたが、この間、提出された委員会資料等では、控除対象外消費税について消費税率を5%、8%で計算していただき、平均すると全体で約1億5,000万円から約2億円だったと記憶しています。
そういたしますと、消費税率が10%になると、少なくとも、平成31年度は半年分だとしても約2億2,500万円です。もしかしたらもっとふえるのかもしれませんが、市立病院が支払わなければいけない控除対象外消費税の額はそのくらいだと理解しましたが、それで間違いないでしょうか。

管理課長:基本的には、議員の御指摘のとおりだと思います。
参考までに申し上げると、今、予算で見ている経理上の控除対象外消費税と、実際にお支払いする消費税の区別がつかなくなりそうですが、新年度予算で見ている控除対象外消費税の額は2億800万円ほどで、これは経理上の数字として市立病院が見なければいけないものです。実際の納付税額としては恐らく800万円前後になるのではないかと思っておりますので、足すと、議員が御指摘ぐらいの数字になると思っております。

吉本議員:初歩的な確認で申しわけありませんが、この控除対象外消費税は、あくまでも市立病院の事業収益の中からお支払いするという理解でよろしいでしょうか。

管理課長:もちろん、当院も事業会計ですから消費税の納付義務がございますので、医業という営業行為を行った上での収入、支出の結果ということで、議員が御指摘のとおりかと思います。

吉本議員:もう1点ですが、この間、市立病院は、経費の削減ということで、ありとあらゆる経費を削減してきております。ただ、控除対象外消費税という消費税法に基づくものを削減することは不可能ではないかと思いますが、この辺を削減することは可能なのでしょうか。

管理課長:全体の経費削減の考え方としては、今回はそもそも支払いをする額を相当削っていますから、その2次的な結果として支払うものの中に消費税が含まれていますので、いわゆる控除対象外消費税や納付額が減る要素はあるかと思います。
ただ、いずれにしても、当院が消費税増税の影響を減らすために何かをするというのは、原則上、例えば材料を買ったりするという消費取引をしなければなりませんから、あくまでも、医業という事業を進める中で費用割合を減らした結果として消費税増税の影響が減るという考えになるかと思います。

吉本議員:おおむね理解いたしました。
それから、2点目ですが、この控除対象外消費税が病院経営に大きな影響があるということは、ずっと指摘されていると聞いています。この点について、今回の国の税制改正等の方針の中で、市立病院にとって改善の余地があると判断できるようなことが何かあったか、その辺の情報だけお聞きしたいと思います。

医事課長:今ほど議員から御指摘がありましたとおり、今回、消費税率が2%上がることによって病院経営への影響は大きくなりますので、それに対して、国では、現在、ことし10月の消費税増税に合わせて、診療報酬の臨時改定を予定していると聞いております。
ただ、現時点では大枠が決まっているだけで、プラスの改定になるとは思いますが、実際にどの程度具体的な数値で診療報酬改定が行われ、負担がどの程度軽減されるかということについては、現時点では詳細がはっきりしていない状況でございます。

委員長(山本君):以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
これをもって、市立病院事務局所管の質疑を終結いたします。
市立病院事務局退室のため、暫時休憩いたします。(12:28)

※ 休憩中に、理事者質疑の有無について確認

委員長(山本君):委員会を再開いたします。(12:29)
本日の所管分について、現時点では、理事者質疑項目は、なしと確認してよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
次回の委員会は、あす12日火曜日の午前10時より開催いたします。
以上で、本日の予算特別委員会を散会いたします。(12:30)