市立病院・地域医療検討特別委員会 平成31年2月28日(木)
(開会前)
※ 日程確認
(開 会)
委員長(清水君):ただいまより、市立病院・地域医療検討特別委員会を開会いたします。(13:30)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、次第に記載のとおり理事者質疑を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、傍聴希望者がおり、入室を許可いたしましたので、報告いたします。
理事者及び市立病院並びに傍聴者入室のため、暫時休憩いたします。(13:30)
委員長(清水君):委員会を再開いたします。(13:31)
1付託案件の審査、(1)議案第30号 平成30年度江別市病院事業会計補正予算(第2号)を議題といたします。
これより、理事者質疑を行います。
アの市立病院の将来の見通しについて、本間委員より質疑願います。
本間君:まず、今回の理事者質疑に当たって、長年、市立病院を利用されている市民の方から、最近、担当医師と従事しているスタッフの対応が大変よくなったという話をいただきました。私は、市長を初め、市立病院の経営改革に取り組んできた成果が少しずつあらわれてきたのではないかと答えましたけれども、大変うれしいお話を聞きました。
そんな市民の意見もありますことから、今の市長のお気持ちをお答えいただいて、質疑に入りたいと思います。
市長:市立病院の運営問題、経営問題につきましては、内科医の減少などがございまして、市民の皆様から大変不安に思われるお言葉を随分いただいております。その関係もございまして、市立病院の経営または運営につきましては、今、病院長以下、副院長も含めまして、病院全体で進めております。
先日、江別市立病院シンポジウムを開催し、市民の皆さんからも、さまざまな意見をいただきました。市立病院にとりましても、さらに、私どもまたは江別市立病院経営健全化評価委員会の委員の皆様にとりましても、市民は市立病院にどのような期待をしているのか、どのような思いを持っているのか、また、現状をどう考えているのかなど、さまざまな御意見を頂戴したことが市立病院の姿勢に影響しているのではないかと思っております。
今後とも、このような意見を聞く場を設けて、さまざまな意見を聞きながら市立病院の運営をしていくべきだと思っているところでございます。
本間君:それで、前回の理事者質疑の際にも、公立病院の役割として、いわゆる不採算部門と言われている診療科目をしっかり守っていくのは当然のことだと思い、お伺いしました。
昨年1月、市長の定例記者会見で、収入に見合った経営を目指していくというお話がありましたけれども、私も同意見でございました。先ほど申し上げましたとおり、公立病院の役割として必ず守っていかなければならないものがあり、それを承知していますから同意見でございました。
しかし、私は、前回の理事者質疑の際に、市立病院の規模縮小に関するお話をさせていただきましたけれども、市長からは、そういった形ではなく、今後さらに進展する高齢化社会に向けて、既に崩壊している総合内科を立て直し、高齢者医療に向かっていくというお話をいただきました。したがって、収入に見合った形に経営を立て直し、見直していくという発言は、事実上、撤回された、方向転換されたと思っております。
先ほども申し上げましたけれども、現在、市立病院の総合内科医制度が崩壊しているのは事実だと思っております。ただ、市長のおっしゃっている高齢者医療については、一定程度理解しております。というのは、やはり時代によって求められる医療は変わってきますので、市立病院の役割も変わってくるということは理解しています。特に高齢者は、若い人と違って、一人で幾つもの病気を抱えている方が多いわけですから、いずれ市立病院も市長のおっしゃる高齢者医療に向けて進んでいきまして、そういった役割を担うべきだということは理解しております。そこで、時代によってどのように医療が変わっていくのか、変わる方向、その中身を予測することが大事であって、それに合わせて医療資源である人や物やお金を準備していかなければならないと思っております。
そこで、お伺いいたします。
市長のお考えになる高齢者医療や市民の皆さんの求めに応える市立病院の将来像については理解するのですが、いつごろそういった時代が来るのでしょうか。また、いつそういったものを求められる時期が来るのか、それがなかなかイメージできないものですから、市立病院が高齢者医療の充実を求められる時代はいつごろ来るのか、教えていただければと思います。
市長:今後、高齢化が進展する中で、どのような医療を提供していくべきかという質疑でございます。
これは昭和58年から既に始まっております。医療費の無料化が始まり、高齢化とともに老人病床ができ、療養病床ができ、介護療養病床ができ、さまざまな制度ができ、2000年には介護保険制度が導入されました。そのような流れから行きますと、既に始まっているのだと思います。
市立病院の高齢者に対する医療提供ということではなく、市立病院は市民全体に対する医療の提供が必要であると考えております。それは何かというと、やはり総合内科医と専門医の連携により、市民が求める必要な医療に極力応える仕組みづくりが必要であろうということで、平成19年に江別市立病院あり方検討委員会から答申をいただきまして、総合内科医と専門医との連携による医療体制をつくってきました。そこには、当然、高齢者にも対応できる、さらには、救急医療や必要な医療にも対応できる仕組みづくりが重要だと思っております。
しかしながら、今後、医療需要は高齢化とともにふえまして、その医療需要に対応していかなければなりません。それは、繰り返しになりますけれども、総合内科医と専門医の連携による対応だと思っております。
本間君:既に、その時期が到来しているということはよくわかりました。
今や崩壊してしまった総合内科に指導医が必要だということは、今までの当委員会で何度となく御答弁いただきましたけれども、医師数さえそろえば、特に指導医を確保できれば、今、市長のおっしゃった全ての市民に向けて医療を提供できる、収支も改善できるといったお話でございました。
それで、その体制はいつ整うのでしょうか。以前から、病院事務局の方は、医師確保については、なりふり構わずやるということでした。死に物狂いという答弁が再三出てきたわけですが、私はそのような言葉を簡単に使うべきではないと思っていますし、結果が出ていない以上、その場しのぎの答弁ではないかと思われても仕方がないと思っています。
そこで、何度もお伺いしていますけれども、いつになれば指導医を含めた総合内科医の体制がきちんと整って、収支改善に向かうのでしょうか。何度も言うように、これが示されないで、毎回その場しのぎの答弁できょうまで来ています。そこは、そろそろしっかり見える形でのお話をいただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
市長:医師の確保につきましては、これまでも数多くの御指摘を頂戴しておりまして、その都度、答弁させていただいております。病院長が中心となって、副院長も含め、大学医局との関係、さらには、今、札幌市内の民間医療機関との連携などで要請活動を行い、医師の確保に努めているところでございます。
これまでも、外科、整形外科を中心に医師がふえておりまして、その部分では診療収益を上げております。
さらには、後期研修医が1人内定しておりまして、4月から後期研修医が入ることになっております。
そのほか、札幌市内の医療機関からも、派遣医でございますけれども、医師数がふえておりまして、数カ所の医療機関から派遣していただき、検査や外来の診療を行っていただいております。その方たちに、どうにか常勤医になっていただけるような働きかけを、今、病院長、副院長を含めて病院内で取り組んでいるところでございます。
さらに、今、大学医局にも常勤医派遣の要請を行っておりまして、その対応も引き続き進めているところでございます。
しかしながら、いつごろまでに、何年までに結果を出すというところに至っていないのが現状でございます。したがいまして、委員から御指摘のあった、いつごろまでに結果を出すということを明示するべきではないかという点についてでございますけれども、現時点ではお示しすることができない状況にございます。
いずれにしましても、引き続き、病院長を含めて、市立病院の医師の同僚、先輩、同門からさまざまな御支援をいただけるような努力を、私も一緒になって進めてまいりたいと考えております。
本間君:ぜひ、その部分は引き続き御尽力いただいて、一日も早い総合内科の体制が整うことを期待しております。
次に、今回、補正予算が提案されましたけれども、今のお話ですと、これで最後というわけにはいかず、体制がしっかり整うには、まだ数年かかると受け取りました。
そこで、例え話をさせていただきますので、どうお考えになるかお聞かせください。
過去の国会で、母屋でおかゆをすすっているときに、離れですき焼きを食べているという発言がありましたけれども、これを今の江別市の一般会計と病院事業会計の関係に当てはめ、仮に一般会計がお父さん、病院事業会計が息子だとします。息子は大学に通学しているのですが、毎月、お父さんが息子に仕送りをしています。息子は、なかなか成績が上がらず留年するわけです。そのたびに、息子は今度は頑張ると言います。ことしは何とか留年しないように頑張ると言い続けますが、なかなかそうはならない。そのうちに、お父さんも、家を建てかえなければならない時期が来ます。そんな状況の家庭と江別市は非常に似ていると思っており、危機感を持っています。もし、例え話のとおりとするならば、果たして、市の各種基金残高が減っていく中で、市の財政はいつまでもつのか、今、例え話をさせていただきましたけれども、そのあたりについてどう思われるか、教えていただければと思います。
市長:市立病院の運営状況と市の財政状況についての質疑だと思いますが、市立病院そのものの経営が改善できなければ、基金を含めて、市の財政が破綻するのではないかというお話ではないかと思います。また、このたびの補正予算は、一般会計から病院事業会計への貸し付けでございますので、いずれ返済されると思いますが、現在、その返済が想定どおりになるかというお話だと思います。
市立病院の経営は、なかなか厳しい状況が続いておりまして、現時点では、市立病院の経営そのものの見通しが立たない以上、市民の医療を守るには、ある程度時間がかかると私は思っております。ただ、それだけでは市民の皆さんを含めて納得できないと思っておりますし、私もそのような考え方ではだめだと思っております。したがって、一日も早い経営改善を図る仕組みが必要だと思っております。
そのためには、今後の見通しを議論する場の確保や、新たな経営に関する考え方を含めて議論する場が必要ではないかと思っております。今、経営上は医師確保ということだけで進んでおりまして、そのほかに経費の削減等もしておりますが、それだけでは、先ほど申し上げた将来展望の話はなかなか難しいということもございますので、経営のあり方を含めて検討し、議論する必要性があるのではないかと思っております。
ただし、それは、あくまでも私の意見でございまして、市全体としてそのような方向に進むと決めているわけではございませんので、今どうするのかと聞かれたときの個人的な考えということで御理解いただければと思っております。
本間君:今、御答弁いただきましたけれども、やはり早急に何か検討する場が必要だと思います。これは、今まで以上に危機感を持っていただいて、相当なスピード感を持って取り組んでいただきたいと思っております。
先ほどの例え話ではありませんが、母屋である一般会計の状況も本当に心配です。ぜひ、その辺は早急に、かつ慎重に検討して進めていただきたいということをお願い申し上げまして、質疑を終わります。
委員長(清水君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ございませんか。
岡村君:市長と理事者質疑という形でお会いするのは前回で最後だと思っていたら、またこうやって理事者質疑を行うことになりました。
考えてみますと、市民の皆さんからよく言われるのは、市長は何を考えていらっしゃるのだろうかということです。また、今回の補正予算で言うと、市長は市立病院をどうしようと考えているのか、そのようなことをよく聞かれます。最近、新聞等で市立病院の心配な状況が報道されていますから、当然だと思います。そういった意味で、市長もこの機会に住民の皆さんに対して、積極的に市長の言葉でしっかりと発信していただくことが求められているのだと考えます。
私は、市立病院のことで言えば、市立病院の設置者、さらにはさまざまな課題を抱えた行政のトップとしての市長、その中で、今、市民の大きな心配事である市立病院にかかわることに対して、みずからの果たすべき役割と責任について市民にわかりやすい言葉できちんと発信する必要があると思っています。その後に、具体的な取り組みが求められると思っていますが、一番基本的なことさえも市民の皆さんになかなか伝わっておらず、そのことによって、どうなるのだろうといった不安につながっていると思いますので、改めて、市長としてみずからの果たすべき役割と責任について、お聞きいたします。
市長:市立病院は、市民の医療を守るための医療機関でございます。したがいまして、市民の健康または医療を守るための施設として維持しなければならないと思っております。
そして、市民にとって必要な医療は何かということでございますが、時代によって大きく変わっております。それは非常に短いスパンではなく、長期的なスパンで医療の必要性は変わると思っております。
例えば、先ほども本間委員からお話が出ましたけれども、高齢化が進展することによって、高齢者に対する必要な医療が出てきます。それは一般の医療で対応する形になろうかと思います。そのほかに、産科医療、小児医療など、必要とされる医療をいかに安定的に提供する場所を確保するかということに尽きると思っております。
そのためには、市民の皆様にとってどのような医療が必要なのか、そのような状況を踏まえて対応していく必要があると思っております。さらには、医療機関ですので、医師を初め、看護師や職員の皆さんが働きやすい環境をつくり、それによって必要な医療を提供することも必要だと思っております。
医療提供に関する要請、要望に対する答えと、さらには、医療機関が医療を提供するために必要となるスタッフの確保、または勤務しやすい環境を提供していく必要があると思っております。しかし、経営が安定しなければ必要な医療を提供することができませんので、経営の安定との両輪が求められていると思っております。その思いでこれまでも進めてきたところでございます。
岡村君:役割については、そういったことだと皆さんも受けとめていると思います。
しかしながら、その役割が求められる中、今、市立病院の経営状況はこのようになっています。それも、一時的ではなく高齢化の進展で市立病院に求められている役割や医療ニーズは、これから増すことはあっても必要がなくなることはないと、病院事務局への質疑の中で言われています。ただ、その役割を果たせているのかいないのか。果たせていないとすると、それをきちんと説明しなければならないし、あわせて、責任をセットで説明していかなければ、市民の皆さんと我々議会からの理解と信頼につながらないと思います。
御承知のとおり、今回は改選期であるため、市長からは、市政執行方針ではなく江別市各会計予算大綱説明をさせていただきたいということでしたので、議会運営委員会としても了承して平成31年第1回定例会初日を迎えています。
私の感想ですけれども、驚くなかれ、市長は自画自賛の言葉を3分の1以上述べられておりました。市立病院に関するところを改めて見直してみましたけれども、内科医が全員退職した平成18年のことから延々とお話ししながら、現状に対する認識や解決策、責任がほとんど感じられない説明を聞かされましたが、本当にこれでいいのでしょうか。市民との信頼関係に基づいて、地域医療の中核病院としての役割を果たしていくということですが、現状を見ると大変疑問に思いますし、最近、市民からそのことを直接言われることが大変多くなっています。
そうした意味で、市長が説明された平成31年度江別市各会計予算大綱について、どのようなお気持ちでお話しされたのか、改めてお聞きいたします。
市長:平成31年度江別市各会計予算大綱の趣旨でございます。
今回の江別市各会計予算大綱では、第6次江別市総合計画の前期5カ年をまもなく終えることになりますが、結果として、これまでどのような状況であったのかということをお話しさせていただきました。その流れでいろいろなものが見えておりますので、それは、後期につないでいただきたいという思いで書いたつもりでございます。自画自賛というお話がありましたけれども、これは、皆さんと一緒に第6次江別市総合計画、えべつ未来戦略を進めてきたものが成果としてあらわれているということを市民にお伝えしたかったので、お話しさせていただいたところでございます。
岡村君:そこまで言われたら、具体的なことを挙げなければならなくて、幾ら時間があっても足りませんけれども、子供みたいなことはしたくありませんから、やめておきます。ただ、文脈全体からは決してそのように読み取れません。私が行った政策でこのようになったというように、前段はほとんどそのような表現になっていますが、この場は予算特別委員会ではありませんから、きょうは余り深入りしません。
ただ、私は、今の置かれている状況や課題について、正確に市民に情報提供する、そして、それを少しでも解決するための方策や次に向かうための現状を、謙虚にみずから検証、評価し、市長が果たすべき役割と責任の認識を明確にする必要があると思います。そのことなくして現場の皆さんとの信頼は築けないと思っていますから、これは極めて重要なことだと思っています。今言ったように、企業会計という会計システムの中で、病院事務局の皆さんは大変な努力をされています。これは自治体病院全体に共通したことですが、公共性の確保と経済性の発揮という、ある種矛盾した、二つの大きな課題があります。ですから、大変困難な課題であることを前提にしながら、その役割を果たすということに少しでも近づけるためには、やはり人の力が必要だと思います。そして、とりわけトップとしての思いをしっかり話し、病院長を初めとする現場の皆さんとの相互理解と信頼を築く、そのことなくして、トップとしての役割と責任は果たせないと思います。そのような意味で、この相互理解と相互信頼の観点で、市長と市立病院の現場との関係はどうだったのでしょうか。これまでのことを振り返り、現状をしっかりと見詰め直し、必要なら改善していく、私は、その上で相互の理解と信頼が築けるのだと思います。
この間、何度か理事者質疑をやらせていただきましたけれども、市長から出てくる言葉は、あくまでも市立病院は公営企業なのだから、企業会計の原則を基本にして努力するということから始まって、現場との信頼、理解についても、現場に指示してありますということでした。しかし、それで先ほど言った市長みずからの役割と責任を十分果たしてきたことになるのだろうかと思います。
このような状況になってから、私も現場に足を運んで生の声を聞くことに努めています。先般の、病棟を休止したときの話をしますが、私は、そのことを耳にして大変憤りを感じました。あのときの病棟休止によって、10人の看護師が今まで頑張ってきた医療現場を離れて別の職場で活躍するための人事異動がありました。その結果について、市長から直接聞いたわけではありませんが、市長がお話ししていたことを含めて、幹部の方のお話も随分耳にすることがありました。大変よかった、本人たちも大変喜んでいたというものです。当委員会で聞いたときにも、結果的に実害を与えているわけではないという発言が飛び出しました。これは私の考えですが、そのような認識で現場の皆さんとの向き合い方を何とも思わない人に、これから求められる公共性の確保や経済性の発揮が本当にできるのかと思っています。
私が議員になったばかりのころ、機会があって看護師を養成する学校の卒業式に出たことがございます。本人はもとより、家族の皆さんも感激の涙を流して、これから困っている人のために頑張りたいという決意で、一緒に学んだ人との別れを惜しみながら、それぞれ現場に出ていったのでしょう。私は、今回の病棟休止により異動された方に直接お話を聞きました。学校を卒業し、夢に見ていた仕事につき、私の力でやれることは限られているかもしれないけれども、何とか最後まで頑張りたかったが、今の市立病院の状況を見ていると、やはり誰かが異動することになるという苦しい状況の中で私は手を挙げさせていただきましたとおっしゃっていました。
何度も言って申しわけありませんが、今の大変厳しい状況を切り開くのは、やはり人だと思っています。そこから派生する努力の結果として、経営再建や、あらゆる市民の期待に応えることに少しでも結びつけるということです。そのような意味で、言葉が正しいかどうかわかりませんけれども、市長みずからが苦しんでいる人の痛みを感じながら、そのような状況をつくっていることに大変申しわけないという責任を感じてこそ、お互いの信頼が生まれると思っています。私が市長に直接質疑をする機会はきょうが最後になるという思いで来ましたので、あえて長々とお話しさせていただきましたけれども、本当にこうしたことに心を寄り添わせながら頑張ってほしいと思っています。
今、例として病棟休止のお話をさせていただきましたが、トップとしてどのように感じたのか、お聞きいたします。
市長:岡村委員から、人が大事ということでしたが、全てのことについて言えると思いますけれども、私も同感です。
特に、市立病院におきましては、安全・安心という大前提があります。悩める人たちの治療をする現場ですから、そのような意味では、信頼され、信じ、お互いに協力し合って悩める人を助ける、治療するというのが基本であろうと思いますので、当然、人とのつながり、関係が極めて重要だと思っております。これは市立病院だけではなく、社会全般に言えると思いますが、特に市立病院に関しては、そのような思いでございます。そのためには、引き続き、病院長、副院長、さらには看護関連の責任者も含め、市立病院全体でそのような環境がつくれるように、これから私も努力していきたいと思っています。
岡村君:それでは、今回の補正予算の具体的なことについてお聞きいたします。
病院事業にかかわることで、前段は基本的なことをお聞きいたしました。今回の補正予算は、病院事業会計として、一般会計から6億円という大変大きなお金を借りて、今、市立病院が果たさなければならない役割をこれからも継続するために、一般会計にお願いして何とか予算化したものだと理解しています。一方、貸す側は、一般会計で、そのトップは市長ですから、そのような立場で市立病院に特化してお答えいただきたいと思います。
これまでも行っているように、いわゆる政策医療と言われる不採算部門の対策として、国の交付税措置にも後押ししていただきながら一般会計から病院事業会計に対し、繰出金を出しています。今回の中身を見ますと、約14億円の繰出金も、新年度があけたら資金運用のためにすぐ使わざるを得ません。これから1年間、どうやって診療体制を維持し、医療を提供していくのかというと、またお金を借りることになるでしょう。
私は、当然、政策的にそのお金が生かされることを期待して出すべきだと思っていますけれども、今は資金繰りのためという病院事務局のお話を一定程度理解しています。そうしなければ市立病院そのものが維持できない状況になりかねないということですから、当然、私もそれは理解しております。
ただ、問題は、一般会計は貸す立場、病院事業会計は借りる立場ですが、前段で申し上げたように、借りたお金がまた資金繰りに回ってしまうことです。ですから、私は、最初からこのことがまた繰り返される可能性が想定される状況について、やはり、市長として政策的に一定の判断をするべきではないかと思います。私としては、先ほど来、言うように、公共性の確保や、自治体病院に求められている役割を果たすためには、もちろん市民の理解、議会の同意は当然ですが、今回のことで言えば、地方公営企業法のもとでの選択肢が限られている中で、貸すのではなく、補助金という形でも繰出金という形でもいいので、要するに、返さなくていいということを含めて、トップとして政策判断をするべきだと考えています。
これはひとり言ですけれども、市長の立場から言えば、貸したからには返してもらうのだから、事業費に影響はありませんと言って貸せば、批判されることが少ないのだろうと思います。
改めて、経費負担、財政負担についての市長の考え方を聞かせていただきたいと思います。
市長:一般会計から病院事業会計への財政負担として、貸し付けまたは補助を行うことについての考え方でございます。
市立病院の経営に関連して、過去の経過を申し上げさせていただきますと、平成18年には、内科医の全員退職に伴いまして、平成18年度の決算から不良債務が発生いたしました。平成19年度には、国の財政支援制度を活用するため、江別市立病院公立病院改革プランを策定し、公立病院特例債の発行が認められましたので、それを活用して不良債務の解消を図りました。
その後になりますが、このときには江別市立病院公立病院改革プランに基づいて進めましたけれども、順調に進みませんでした。その関係から、国や北海道の指導がありまして、2カ年に分け、不良債務の解消のために補助金の交付という形で対応させていただきました。これは、これまでの例からすると特例的な形での対応でございます。基本的には企業会計でございますので、借り入れ、さらには、補助を受けるのであれば、基準をつくって、この事業をこのような形でやるための資金として受けるというのが基本でございますので、補助金というのは特例的と言われております。
その後、平成25年度には一旦黒字になり、改善が見られましたけれども、再び経営が悪化しまして、そのときには江別市立病院公立病院改革プランの最終年次ということもあり、一般会計から不良債務解消のために7億5,000万円の貸し付けをして、現在、市立病院が償還しているところでございます。このときの貸し付けは、市の事情も少しあり、江別の顔づくり事業、さらには学校の耐震化など、基金の問題もございましたので、そのような状況に鑑みて貸し付けをしたところでございます。
その後も不良債務が発生しまして、今回、補正予算として計上させていただいております。今回の補正予算6億円についてですが、先ほども申し上げたとおり、現在、不良債務解消のために貸し付けた7億5,000万円の償還が始まっております。したがって、平成27年度は貸し付けて、今回は補助するというのはいかがなものかという思いがございまして、貸し付けとさせていただきました。一般会計から病院事業会計に繰り出すのは、繰り出し基準をつくって、必要なお金を算出するというのがあるかもしれません。しかし、基本的には赤字への対応は貸し付けが一番適切だと思っておりまして、今回はそのような対応をさせていただいております。
岡村君:私は、余りこだわるつもりはありません。ただ、ずっと自転車操業で、なかなかめどさえつかない。今の見通しでは、貸したお金が一定期間の中で効果を上げて、あのとき貸してよかったという状態にはなかなかならないだろうと思います。実態としては資金繰りのための財源手当てになっているので、私は、そのような悪循環を一回とめることも一つの政策判断だと思います。
地方公営企業法第17条の3にも補助金について定められておりまして、これは医療機関を取り巻く経営環境の変化を勘案して対応してもいいという規定になっています。ただ、私は、補助金を乱用するのではなく、責任者としては一定のモラルを持つべきだと思っています。よって、先ほど来、言うように、トップとしての役割と責任を明確にして、一定の計画を皆さんに示し、経営改善のための課題として医師の確保が明らかになっているのだとすると、相手があることではありますが、それについても役割と責任の中で明らかにしながら、一定期間、財政支援をすることが全体として理解を得られるなら、そういったこともトップとして考える時期だと思います。頭を悩ませる課題ではありますが、ぜひ、そのようなことを含めて、これから努力していただきたいと思っています。
今まで全体を通して質疑をさせていただきましたが、最後に、平成31年度江別市各会計予算大綱でも、市立病院にかかわる予算の後半部分で、あくまでも江別市立病院新公立病院改革プランを前提として努力していく、江別市立病院新公立病院改革プランを一層進めていって経営再建に向けて努力するという説明がございました。私も当特別委員会に入らせていただきましたが、当特別委員会の目的は、示された江別市立病院新公立病院改革プランをもとに検証し、中核病院としての市立病院を何とか経営再建していこうということでした。しかし、そのときには計画と実態に乖離があって、それについて議論しても仕方がないだろうという意見もございましたし、江別市立病院新公立病院改革プランがスタートしてから折り返しの年度に入りましたが、ますます乖離が大きくなっていました。
そのような中で、江別市立病院新公立病院改革プランというのは、質疑の中でも病院事務局が説明していたとおり、国が示した新公立病院改革ガイドラインをもとにつくったと聞いています。ですから、私は、やはり、現状の課題や見通し、市立病院の果たすべき役割を前提として具体的な市のプランをつくり直す必要があるだろうと、きょうの質疑全体を通して強く感じています。いろいろ見てみますと、国からガイドラインが示され、それぞれの自治体病院でつくった新公立病院改革プランは、大きく分けると三つのテーマが示されています。ただ、この三つは、公共性の確保と経済性の発揮ということで言うと、最後には経営形態の見直しのこともあって、ほとんど経済性の発揮をするためにこのようなことを検討していくというプランになっています。しかし、私は、公共性の確保と経済性の発揮は両輪ですから、そのためには早急に江別市立病院新公立病院改革プランをつくり直して市民と議会にきちんと示すべきだと、当特別委員会の委員を1年以上やらせていただいてみずから実感しています。また、基本的な考え方からすると、早くつくり直さなければならないと思いますが、市長としてどのようにお考えなのか、お聞きいたします。
市長:市立病院の経営と運営の問題は、岡村委員が御指摘のとおり、かなり厳しいところに達しております。しかし、江別市立病院新公立病院改革プランについては、経営改善の結果が出ないことには見直せないと思っています。
江別市立病院新公立病院改革プランの見直しをするべきではないかという御指摘でございますが、それも含めて、経営改善につながるものは、全て常に見直しをしていかなければならないと思っております。江別市立病院新公立病院改革プランの中には、経営改善に向けて非常に収益が上がるものもありますけれども、反面、市立病院に合わないものがあるのも事実だと思います。病院経営について改善できるものは全てを見直していくべきものと考えておりますので、その考え方のもとに対応させていただきたいと思います。
岡村君:私は、この間、当特別委員会で病院事務局にさまざまな質疑をさせていただき、また、理事者質疑では市長に何度も質疑させていただきました。
地域医療の視点で、市民の皆さんが今の市立病院に求めているのは、やはり、住民が必要とする医療サービスを地域の中で完結する、いわゆる地域完結型の医療機関で、当然、その場合は民間の開業医との連携が極めて重要になりますし、役割分担と機能性の発揮という課題がございます。まず、地域完結型医療を目指すということをしっかり位置づけ、その上で、市立病院は急性期を初めとする中核病院としての役割を果たしていくべきだと思います。それ以外の分野については、市内にある民間医療機関の皆さんに機能分担をして連携しながら、住民の皆さんが安心して治療を受けられる環境をつくる必要があります。
これは、病院事務長からも発言がありましたが、今、札幌市内には大きな医療機関がたくさんございますから、時間をかけずに行くことはできます。ただ、時代背景と住民ニーズを見ていると、やはり、本人や家族の皆さんは、決して進んで市外の医療機関に行っているわけではなく、地域で完結できないから開業医の皆さんも札幌市内の医療機関を紹介せざるを得ず、救急もまたしかりです。だから、住民の皆さんは、やはり生活している地域の中で、ましてや10万人規模のまちですから、地域医療の環境ができれば本当に安心して、それこそ市長がよく言う人口増加に結びつくかもしれないと思いますから、ぜひ、これから市独自の計画の中にしっかりとそういったことを入れていただきたいと思います。
これは個人の意見ですが、市長は、市立病院の現場と十分な相互理解のもとに、まず市民の皆さんにきちんとした柱をお示しするということが必要だと思います。
このことをお話しして、私からの質疑を終わります。
委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。
内山君:本間委員、岡村委員の質疑を通じての質疑となりますが、市立病院に6億円を貸し付けるか、補助するかというお話で、企業会計の原則と一般会計の財政事情を勘案して判断されたという御答弁をいただきまして、私もそのとおりだと思います。
一方で、先日の病院事務局への質疑、また、先ほど岡村委員からもありましたけれども、来年度当初から資金がない状態でスタートするということで、言葉が正確かどうかわかりませんが、自転車操業のような状態の中で市立病院を運営していかなければならないという状況は恐らく事実だと思います。
一般会計から病院事業会計に対して貸し付けるという判断をして、平成37年度まで返済されるわけですが、平成37年度まで市立病院がしっかりとやっていけるのかどうかということが重要というか、途中で返せなくなってしまうと、逆に、一般会計への影響があり、危機的な状況に陥ってしまうことになりかねません。
そのような意味では、平成37年度まで市立病院をしっかり守っていくという覚悟と責任を持っての今回の判断だと思いますが、病院事業会計への貸し付けという市長としての判断と、平成37年度まで返済しなければならないことへのお考えについて伺います。
市長:今回の一般会計から病院事業会計への6億円の貸し付けと、返済についての質疑と理解してよろしいかと思います。
今回、先ほど申し上げましたとおり、貸し付けとさせていただきました。この貸し付けは、7年間で返済していただくのですが、最初の2年間は据え置きになっておりまして、返済の予定はない形になります。したがいまして、平成33年度から返済が始まりますので、それまでの間にどうにか経営を再建していただきたいという思いで対応しているところでございます。
その後の運営については、また個別に協議しなければならないと思いますけれども、確かに、貸し付けた後、新年度に入ってすぐ、それを一括して一時借入金の返済に回すことになるかもしれませんが、2年間の据置期間で市立病院の経営改善に向けた努力を希望しているところでございます。
内山君:今回の6億円の貸し付けについては、2年間での改善を期待するという答弁で、私ももちろんそれに期待したいところです。ただ、計画では、平成37年度までに病院事業会計から一般会計に全額返さなければならないということで、そのような意味では、平成37年度まで市立病院自体がしっかりと存続していなければ、その負担は、貸し出した一般会計、最終的には市民の負担になるのだと思います。ですから、平成37年度まで市立病院をしっかり守るのだという覚悟と責任があっての貸し付けでなければならないと思います。平成37年度を見据えてしっかり市立病院を守ると言っても、市立病院を守るためにさらに一般会計から多額の繰り出しをするとなると、それもまた困る話です。
やはり、平成37年度までしっかり市立病院を維持していくという覚悟と責任が今回の決断の背景にあるべきだと思うのですけれども、そのあたりについて、もう一度お伺いします。
市長:今回、補正予算で6億円を提案させていただいたのは、市立病院を運営する、市民の医療を守るためには、資金繰りをして市立病院を守りたいという思いに基づくものでございます。
さらには、当面の問題ももちろんありますが、市民の医療を守るための市立病院でございますので、平成37年に限らず、今後も引き続き市立病院を守っていくという思いで、全ての予算を計上させていただいております。
委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。
相馬君:先ほどの質疑の中で、総合内科医制度の崩壊という言葉が何度も出てまいりました。市長として、その点についてどうお考えなのか、お伺いします。
市長:総合内科医の現状という質疑でよろしいかと思いますけれども、平成26年、平成27年には指導医がおり、総合内科医が全国から研修を受けたいということで集まっていました。そのときからは大幅に後退をしてしまったという状況であります。
崩壊という言葉が正しいかどうかわかりませんが、まだ再建の見通しがある、再建しなければならないという思いで進めております。今はまだ総合内科医が勤務しておりますので、その人たちに頑張っていただき、さらには、新たな医師にも参加していただいて、頑張る環境、診療できる環境を病院長以下でつくっていきたいと思っております。
委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。
宮本君:先ほど、本間委員からも質疑があったと思いますが、市長は、個人的な見解ということで、将来展望を含めて議論する場を設けたいという趣旨の発言がありましたけれども、これについてもう少し詳しく説明いただきたいと思います。
市長:先ほど申し上げましたのは、これからの医療を考えたときに、市立病院の経営のあり方、運営のあり方を含めて、専門家、さらには、市民の皆さんからの要請、要望を受けとめるような場が必要ではないかという思いで話をさせていただきました。どのような体制にするかにつきましては、まだ、私も考えておりませんので、詳しくはその後の対応にさせていただきたいと存じます。
少なくとも、専門的な形で経営改善していかなければ、現状は非常に目まぐるしく変わる医療制度でございます。今回も専門医制度ができた関連で総合内科医制度が一部崩壊したということがありましたので、早く情報を得て、それに対応する必要性があったのではないかと思います。ただ、残念ながら、総合内科医の流れというのは大学医局から始まっておりませんので、大学医局だけの関連ではわからなかったという状況がございます。そのような意味も含めて、情報収集できる、または、専門の方たちからのアドバイスをいただけるような環境づくりをしていく必要があるのではないかという思いで発言させていただきました。
宮本君:医療と介護の報酬改定を含めて変化が著しいわけですから、準備しているうちにまた制度が変わることがあり、なかなか大変だと思います。ある程度のめどといいますか、スケジュール的なものを立てても、変わってしまうのは仕方ないと思います。
先日、江別市立病院シンポジウムがありまして、いろいろな意見が出ていました。それに対しまして、市長は、承って十分検討する時間をいただきたいというお答えでしたが、しっかりと市民がわかるような形で発表しないと、その後、市長が何を考えているのか、我々もわかりません。たしか、去年3月の予算特別委員会の理事者質疑でも、それに近いような話がありましたけれども、あれから、もう1年になります。なかなか決断しにくいでしょうけれども、一つわかりやすい形で、また、早い段階で考えをお示しいただきたいと思いますが、それについてはいかがでしょうか。
市長:江別市立病院シンポジウムでは、さまざまな意見を頂戴いたしました。その中で、江別市立病院経営健全化評価委員会の西澤委員長からも意見を頂戴しております。もちろん、病院長からもそのような話を頂戴しておりますので、それらを含めまして、ぜひ早い時期に方向性を出したいと思っております。
現時点でいつごろまでに方向性を示すということは言い切れませんが、もう少し相談させていただきたいと思っています。しかしながら、おくれてはならないと思っておりますので、早い時期に何らかの形をお示ししたいと思っております。
委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。
島田君:例えば、民間企業に対して、銀行が貸し付ける場合、運転資金の貸し付けは無理だけれども、設備投資なら貸すという状況です。民間病院で患者がたくさん来て手狭になったから広げるというのであれば、銀行は貸し付けますが、運転資金は多分貸さないと思います。
今回の6億円は一般会計から病院事業会計に貸し付けるということで、補正予算として出されています。以前も、病院事務局に質疑したのですけれども、平成27年度に7億5,000万円借りて、今回、また6億円借りて、今の医師が減っている状態、患者が少ない状態を見たときに、またいずれ二、三年後には同じような状況になるのではないかと思っています。そうなった場合は、今と同じように貸付金という形にするのか、それとも、今いろいろお話があったように、それまでに打開策を見つけ出し、決定的な改善策を講じて資金不足に陥らないようにするのか、その辺のことをお聞きします。
市長:私どもは、今回、市立病院の経営健全化に向けて運転資金を貸し付けるということでございます。それは、これでぜひ終わりにしたいという思いのもとに進めております。現時点から次の対応ということになりますと、御心配はあろうかと思いますが、私どもは、必ず単年度で収支を黒字にする努力をしてもらう、頑張ってもらう、私も一緒になって頑張る、そのような思いで今回の補正予算を提案させていただいておりますので、その辺はぜひ御理解をいただきたいと思います。
島田君:現時点では言えないけれども、いろいろ検討されていることがあり、近々それを示すということです。
当特別委員会はそろそろ結論を出そうとしていますが、それを市と市立病院ではどのように捉えるのか、お聞きします。
市長:当特別委員会から出された提案または御意見は、非常に重く受けとめなければならないと思っております。当然、約2年間かけて議論された結果ですので、それを糧に私も検討していきたいと思っております。
委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。
赤坂君:私は、このような状況になることを昨年3月に既に指摘していました。
それから4月、9月、12月にも指摘していました。それなのに、何でこんなことになるのでしょうか。
市長は、一生懸命頑張ると言いつつ、結果を先延ばしにして、また、計画が固まったときには議会に示すということでした。その結果がこの補正予算です。本当に信じられません。一番苦労しているのは病院事務局で、資金繰りです。今の話では、一生懸命頑張るけれども、先のことは言えない、これだけです。本当に信じていいのでしょうか。
具体的に言いますと、平成27年度に借り入れた7億5,000万円のうち、毎年度、約2,400万円の不良債務をふやして返済していく、今の予算を見ていると、これからもずっと不良債務が続いていきます。この補正予算で言うと約10億4,700万円ですから、ふえていきます。1,000万円ぐらいならば、みんな文句を言わないと思います。昨年の段階で6億円の資金不足も大体予測できました。おとといの当特別委員会での質疑では、病院事務局は11月から資金繰りを検討していたと言っていましたが、そもそもそれは経営状況を示すグラフを見ればわかることで、昨年4月からわかっていたことです。とにかく、昨年11月の時点でわかっていたことを、何でこんなに延ばしてきたのかということをまず聞きたいと思います。
また、私は、江別市立病院シンポジウムは必要がなかったと思います。多少は新しい情報があったと思いますが、もっと市民に、江別市の現状、財政状況、一般会計も含めて知らせるべきではなかったかと思っております。これが1点目です。
2点目は、不良債務残高約10億4,700万円は、今までの医師数、病院経営の状態だと、黙っていたらふえ続けていくと思います。不良債務残高をふやさないためには、医師を確保して休止病棟の再開に近づけていくしかないと思います。一生懸命頑張ると言っても、やはり、かなめは医師の招聘と医師の定着化ではないかと思います。
それらの実現は可能ですか。そして、おおむね2年間という休止病棟の再開の期限は一体いつまでならいいのでしょうか。つまり、休止病棟を再開できない間は、なかなか不良債務の解消に近づいていかないということをあえて答弁しているような気がしますけれども、そのことについてお伺いします。
市長:まず、議会への相談の時期についてですが、私は、昨年5月ぐらいから資金繰りの打ち合わせをしておりました。その時点から、ある程度想定されるものがありましたけれども、昨年10月の病棟の再編に伴う診療報酬への影響、それから、看護体制の対応の問題、さらには、平成31年度に向けて市立病院をどのような運営体制にするかといった議論を進めておりました。特に休止病棟、看護体制の問題につきましては、昨年10月から始めまして、これが診療にどのような影響が出るかということで、なかなか想定できなかったという状況でした。病棟再編の影響を受けた診療報酬が入る12月か1月の時点では、我々が想定しているような形、または、経営再建をできるような状況ではなかったことが、対応のおくれの理由でございます。
さらには、市の財政の問題もございまして、何を財源にしてどう対応していくのかという問題があります。これは市立病院とは別な議論かもしれませんが、どのような資金繰りをしていくかということも大きな課題でございました。繰入金、繰越金の問題などへの対応をしていかなければならないということがありましたので、機を逸してしまったという形になりました。
資金繰りの話は、病院事務局から個別に何回か、御説明させていただいたと思っております。しかしながら、全体の説明がおくれたことに対する対応の御指摘をいただいておりますので、その件については、大変申しわけないと思っておりますけれども、そのような思いでこれまで進めてきたところでございます。
さらに、病棟の医師の問題でございますけれども、現在、大学医局との関連では、病院長がみずから大学医局に行き、さらには、札幌市内にも御協力いただいている医療機関がございますので、そこに出向いて医師の派遣要請を行っております。その結果、常勤ではございませんが、派遣医の数がふえておりまして、今、外来を含めて対応していただいているところでございます。その中で、どうにか常勤医として対応できないかどうか、お願いしております。そこで医師の招聘ができれば、先ほど申し上げた休止病棟の再開もあり得るのではないかと思い、期待しております。
いずれにしましても、今、市立病院は、病院長みずから、大学医局、札幌市内の医療機関に出向き、医師派遣の要請をしておりまして、私も協力しながら一緒に進めていきたいと思っております。その結果として、休止病棟の再開が見えてくるのではないかと思っております。
いつまでにということにつきましては、今は努力している最中でございますので、明確な時期を示すことはできません。その辺は御理解いただきたいと思います。
赤坂君:いつまでに結果を出してほしいという意味ではなく、2年を経過すると、休止病棟を再開できなくなる場合があると病院事務局から聞いていますので、極めて遅いですが、2年の間に何とかするということになるのかどうか、その辺をお答えいただきたいと思います。
市長:休止病棟の再開についてですが、全ての病床を運営することによって経営を改善することは御指摘のとおりだと思います。したがいまして、この2年の間にどうにか休止病棟を再開できるように努力していきたいと思っております。
委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。
岡村君:私から質疑させていただいた後、何人かの委員の質疑を聞いていたのですが、やはりそれではだめだと思います。これからの厳しい状況をよくしていくために総力を挙げていかなければならないトップがこれでいいのかと疑問に思いました。
端的に言うと、この際、責任の明確化をみずからきちんと言葉にしなければだめだと思います。私は、本当はそこまで求めたくないけれども、先ほどの答弁を聞いていても、先のことは申し上げられない、運転資金を貸すからには、当然、貸付金分の効果は上がるということです。しかし、質疑されている委員も、多分、市民の皆さんも、先ほどの市長の答弁では、今回、病院事業会計の6億円の借り入れが市立病院の果たすべき役割の効果につながるとは理解できないし、信頼にも結びつかない、逆に、不信感につながっていくのではないかという心配をしています。
先ほど、病棟休止の事例をお話しさせていただきました。これが実態ですから、これを繰り返さないためにも重ねて申し上げます。
みずからの言葉で責任の明確化について発しない限りは、経営改善への入り口である、信頼関係を構築することはできないと強く感じますので、その辺についてどうお考えなのか、お聞きいたします。
市長:市立病院の経営改善に向けて、将来の意思表示を明確化すべきという質疑であろうと思います。そのことが私の責任になるのではないかと思いますけれども、市立病院そのものは行政だけで対応できるものではないと思っております。医療機関の運営責任のトップは病院長でございます。確かに、私は市立病院の設置者ですから、それに対する責任はあると思います。しかしながら、市立病院の運営やあり方につきましては、病院長の意見を十分踏まえて対応していかなければならないと思っております。
今後の対応について、市立病院の今後について検討する場、意見を聞く場も、市立病院としてどのようなやり方であれば経営改善に向かっていく対応ができるのか、それを十分配慮してあげなければならないと思っておりまして、私だけで対応できるものではないという思いのもとに答えさせていただきました。
さらに、我々は、これから市民にも医療についての要望を聞いていかなければなりません。そのときに、我々が聞いた中身を医療現場でどう対応してもらえるのか、どう加味して医療体制をつくってくれるのか、それも協議の結果、形として出てくるものだと思っております。
政策医療もそうでございまして、我々だけがやってほしいと言っても、例えば、産婦人科の問題にしても、小児科や精神科の問題にしても、この医師数だけでは難しいので、このような体制であれば、しっかりとした産婦人科の体制をとれる、小児科の体制をとれる、精神科での対応が可能になるといったようなことが出てきます。そのようなことを十分踏まえて、そして、お互いに理解し、市民のための医療を一緒に取り組むという同意のもとに進めていかなければならないということでございます。
先ほど、いつまで、または、どのような形で進めるのかという質疑に明確な答弁をできませんでしたが、そのような思いで答えさせていただいたところでございます。ぜひ御理解いただきたいと思います。
岡村君:私は、一つ一つのことについて結果責任を、例えば、具体的な懲罰を求めているのではありません。平成31年度江別市各会計予算大綱説明について話させていただいたのも、その意図を市長に感じていただきたいということで質疑させていただきました。
つまり、現状は市民の皆さんに御迷惑をおかけしています、御不便をおかけしていますという気持ちがほとんど入っていないように感じており、そして、市長の答弁にも出てきません。現にこのような状況になって、この間、病院事務局への質疑の中でも、医師がいないために、せっかく来院した患者をお断りせざるを得ない状況にあるとお聞きしています。それ一つをとっても、やはり、期待されている医療を提供できず、市民の皆さんに御迷惑をおかけしているのだとすると、やはり市長の気持ちは、市民の皆さんと話し合う、向き合う糸口として、また、姿勢として極めて大事だと私は思います。
責任の明確化については、懲罰のことをイメージして答弁されているように受け取れました。ましてや、公営企業なのだから市立病院に責任を求めるというのは、私から言うと本末転倒です。市立病院の設置者であり行政の長である市長が全ての最高責任者です。そのような責任をみずからがしっかり持たなければ、この難局はどれだけ美しい言葉を並べても乗り越えられないという危惧をしています。
答弁は求めません。そのように思いますので、大変なこの状況を切り抜けるためにも、ぜひ御努力いただきたいと思います。
委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、理事者質疑を終結いたします。
理事者及び市立病院退室のため、暫時休憩いたします。(15:07)
※ 休憩中に、議案第30号の今後の審査方法等について協議
委員長(清水君):委員会を再開いたします。(15:20)
休憩中に確認いたしましたとおり、議案第30号については、次回結審を行うこととしてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、次回の委員会は、3月1日金曜日の午前10時から開催したいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
次に、2その他について、皆様にお諮りいたします。
2月12日の当委員会におきまして、当委員会のまとめに盛り込むべき事項について意見交換を行い、その内容を踏まえて、各会派に持ち帰り協議することとされました。
本日は、各会派意見一覧表に記載されたそれぞれの意見につきまして、まとめに盛り込むべきかどうか、各会派に順次お聞きしてまいりたいと思います。
各会派にお聞きした後、全会派一致した意見と一致しなかった意見に分け、それぞれの意見の取り扱いを協議するほか、当委員会のまとめの方法や廃止の具体的なスケジュール等について協議いたしたいと思いますが、そのように進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
それでは、各会派意見一覧表の自民クラブの1番から順次行いたいと思います。
それでは、自民クラブの1番について、民主・市民の会から御見解をお伺いいたします。
岡村君:これについては、会派内で見解を一本化できていません。その理由については、仮にこういった形のものを設置するにしても、議論をいただく具体的なテーマなど、とりわけ設置目的にかかわることについても、専門家会議の中で合意形成を図る必要があると考えております。そのような意味で、この間、平成18年に設置した江別市立病院あり方検討委員会が事例としてありますし、札幌市が設置した市立札幌病院の役割と経営健全化に関する専門家検討会の構成メンバーを参考にしたり、課題についても整理する必要があると思います。
先ほどの質疑でも触れたように、全国の事例を見ますと、赤字になって、どうしようもない状態になってから有識者で構成された検討会を設置しているので、そこでの方向づけというのは、自治体病院に求められている公共性の確保と経済性の発揮の観点から言うと、経済性の発揮のところだけにテーマや議論が集中して、結果として赤字を解消するためにはどうすればいいのだろうかという結論に至っている事例がほとんどであります。しかし、私は、そうではないだろうと考えております。やはり、地方公共団体の役割を果たすために医療機関を設置したわけですから、まず、そこを重視して、その役割を果たすためにはどのような医療機関であるべきかということを考えるべきです。その上で、当然、経済性も発揮されなければ公共性の確保もできませんから、そのような意味で目的が果たせるのであればよろしいと思います。
その辺では、目的と課題、テーマ、メンバーについて、もう少し具体的に合意形成する必要があると感じておりますので、それを当会派の意見といたします。
委員長(清水君):今いただいた御意見は、当委員会のまとめをつくるに当たっての前段階の意見だと思いますので、休憩して整理させていただきたいと思います。
暫時休憩いたします。(15:28)
※ 休憩中に、当委員会の今後の進め方について協議
委員長(清水君):委員会を再開いたします。(15:30)
民主・市民の会から、自民クラブの1番についての御見解をもう一度御発言願います。
岡村君:現時点では三角です。
委員長(清水君):次に、公明党の御見解をお伺いいたします。
齊藤君:公明党といたしましても、専門家会議の設置に関して、先ほど、市長の答弁で聞いた中身であればマルですが、自民クラブの1番の内容は第三者で構成する専門家会議の設置ということです。そうであれば三角であり、当会派も内容をもう少し検討したいという考えです。
委員長(清水君):次に、江別未来づくりの会の御見解をお伺いいたします。
本間君:問題なく取り入れるべきだと思いますので、マルです。
委員長(清水君):次に、自民クラブの2番以降について、補足があればお伺いいたします。
島田君:自民クラブの意見について補足ですが、1番には2番から5番の全てを含んでおります。
委員長(清水君):それでは、自民クラブの5項目を一つの意見として捉え、自民クラブの意見の協議については終えることとしてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
続きまして、民主・市民の会の意見について、自民クラブの御見解をお伺いいたします。
宮本君:全部マルです。
委員長(清水君):次に、公明党の御見解をお伺いいたします。
齊藤君:6番のみバツで、それ以外はマルです。
委員長(清水君):次に、江別未来づくりの会の御見解をお伺いいたします。
本間君:全てマルです。
委員長(清水君):続きまして、公明党の意見について、自民クラブの御見解をお伺いいたします。
宮本君:全部マルです。
委員長(清水君):次に、民主・市民の会の御見解をお伺いいたします。
岡村君:全部マルです。
委員長(清水君):次に、江別未来づくりの会の御見解をお伺いいたします。
本間君:全部マルです。
委員長(清水君):続きまして、江別未来づくりの会の意見について、自民クラブの御見解をお伺いいたします。
宮本君:マルです。
委員長(清水君):次に、民主・市民の会の御見解をお伺いいたします。
岡村君:マルです。
委員長(清水君):次に、公明党の御見解をお伺いいたします。
齊藤君:マルです。
委員長(清水君):以上、各会派の御見解をお伺いいたしました。
まず、全会派一致した意見と一致しなかった意見、そして、三角の意見がございました。それぞれの意見の取り扱いを協議いたしたいと思います。
暫時休憩いたします。(15:38)
※ 休憩中に、各会派の意見の取り扱いについて協議
委員長(清水君):委員会を再開いたします。(16:30)
休憩中に協議いたしましたとおり、当委員会のまとめについては、本日の協議結果をもとにして正副委員長でたたき台を作成し、後日、当委員会を開催して最終調整することとしてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、正副委員長で作成するたたき台につきましては、作成次第、各委員にファクスにてお送りいたしますので、事前に内容を御確認いただき、修正等がありましたら事務局に御連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。
次に、当委員会のまとめの報告は、定例会最終日の所管事務調査報告で行うこととし、当委員会の廃止についても定例会最終日としてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
そのほか、各委員から何かございませんか。(なし)
事務局から何かございませんか。(なし)
以上で、本日の委員会を散会いたします。(16:30)