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市立病院・地域医療検討特別委員会 平成30年12月21日(金)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年3月29日更新

(開会前)

※ 日程確認

(開 会)

委員長(清水君):ただいまより、市立病院・地域医療検討特別委員会を開会いたします。(9:59)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、次第に記載のとおり進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
市立病院入室のため、暫時休憩いたします。(9:59)

委員長(清水君):委員会を再開いたします。(10:00)
1市立病院所管事項、(1)報告事項、アの病院事業経営状況(10月分)についてを議題といたします。
本件に対する報告を求めます。

管理課長:それでは、平成30年10月分の病院事業経営状況について御報告申し上げます。
資料1ページをお開き願います。
まず、診療収益の状況でございますが、10月の縦ライン上に示しました丸印が平成30年10月分の実績であります。
10月分の実績額は、下段の表の実績額欄に記載のとおり、3億6,416万9,000円となり、計画より20.5%、金額にして7億3,622万円の減となっております。
また、前年度の同月の実績より11.0%、3億5,024万1,000円の減となっております。
次に、資料2ページをお開き願います。
10月分の経営状況でございます。
まず、1患者数及び診療収益の状況のうち、表の左側の患者数については、計の欄のとおり、入院実績は4,535人、外来実績は1万3,353人で、計画より、入院では3,219人の減、1日平均で104人の減、外来では236人の減、1日平均で11人の減となったものであります。
次に、表の右側の診療収益については、計の欄のとおり、入院・外来合計実績は3億6,416万9,000円で、計画より1億5,512万9,000円の減となっております。
次に、資料左下の2医業費用の状況については、実績額4億1,718万9,000円で、計画より3,759万1,000円の減となっております。
この結果、3収支の状況ですが、実績で4,545万1,000円の収支不足となったものでございます。
次に、4病床利用率ですが、一般病棟が59.2%、地域包括ケア病棟が28.2%、一般病棟と地域包括ケア病棟を合わせた病床利用率は53.3%となっております。また、精神病棟は42.2%、全体では51.0%となっております。
次に、資料3ページをごらん願います。
4月から10月までの7カ月間の経営状況について記したものでございます。
1患者数及び診療収益の状況のうち、表の左側の患者数については、計の欄のとおり、入院実績は4万667人、外来実績は8万9,735人で、計画より、入院では1万1,930人の減、1日平均で56人の減、外来では9,809人の減、1日平均で67人の減となったものであります。
次に、表の右側の診療収益については、計の欄のとおり、入院・外来合計実績は28億4,676万7,000円で、計画より7億3,622万円の減となっております。
次に、2医業費用の状況は、実績額32億5,475万3,000円で、計画より1億8,669万7,000円の減となっております。
この結果、3収支の状況については、医業収益と医業費用との差し引きにおいて、1,540万2,000円の収支不足となったものであります。
次に、4病床利用率ですが、一般病棟が62.2%、地域包括ケア病棟が51.9%、一般病棟と地域包括ケア病棟を合わせた病床利用率は60.5%となっております。また、精神病棟は44.4%、全体では57.6%となっております。
以上です。

委員長(清水君):ただいまの報告に対し、質疑ございませんか。

山本君:9月は、台風や地震など、いろいろな出来事があって、診療収益が大きく下がったという報告を受けていたので、10月になったら少しは上向きになるのかと思いながら見ていました。
また、4月から10月までの状況もあわせて見たのですが、10月に何か変わった出来事があったのか、例えば、今の市立病院の体制では、これぐらいの患者の受け入れしかできないのかという疑問を持ちましたので、詳しい説明をお願いします。

医事課長:10月において、特筆すべき要因として一つ挙げられるのは、当院の麻酔科の医師が療養に入られまして、外来のペインクリニック麻酔科、入院の麻酔科が完全に停止してしまったという状況がございます。
その影響を額にしますと、入院と外来を合わせまして約1,000万円の診療収益が下がっております。
それから、内科医の減少が9月と10月に引き続き影響したこともございまして、全体的にマンパワーが落ちてしまったことが影響したと思っております。

山本君:今の状態でいきますと麻酔科の医師のかかわりも出てくるのですが、今は10月までの結果しか目にすることができません。今後、私たちは、例えば、11月、12月のグラフをどのようにして見ていけばいいですか。

医事課長:11月の診療収益に関しましては、きょうの時点ではまだ申し上げられませんが、数字的に9月、10月より、わずかに上昇すると見込んでおります。ただ、残念ながら、4億円には届かないと見込んでおります。
12月に関しましては、ここ数日の患者数などを見ますと、さらに上昇すると見込めるのですけれども、これから先どのような状況になっていくか、診療収益に関しましては、医師の動向や季節的な要素等もございますので、確実な見込みを立てるのは難しい状況です。

山本君:今、私たちは、10月時点の状況を見ているのですが、わずかでも上昇するということになっても、前年度の実績にはほど遠い状態という想像しかできません。11月、12月を含めて、来年3月までの間に診療収益が大きく上昇するような要素は、この時点で何かあるのでしょうか。

事務局次長:10月に病棟再編を行いまして、患者数は減らさず、効率的な病床運用を行うということで、一定程度、病院内の動きを変えた経過がございます。一部、市立病院以外の部署に人事異動を行いましたので、人件費が若干削減されたという効果があります。
患者数ですが、先ほど医事課長から御答弁させていただいたとおり、麻酔科の医師が病気に罹患されたこともあって、10月は患者数が少なくなったという事情がございます。幸いにも、麻酔科の医師は、今は治療に復帰されていますので、今後は従前どおりの患者数を受け入れることができると思います。
内科の医師は、10月いっぱいで退職された医師がおり、後任の医師は決まっておりませんので、その影響をすぐに回復させるのは難しいと思います。
資料1ページのグラフは、前年度実績の診療収益ですけれども、冬期間は転倒して骨折される事象が数多く出て、整形外科の患者数が増加しますので、診療収益の増加が見込めると考えております。医師数の回復のめどがまだ立っておりませんので、目標に到達できるかというと非常に厳しいところですけれども、冬期間は患者を多く受け入れることと、効率的な病床運用を図ったこともありますので、診療収益と経費を少し絞ったということで、収支の面から少し改善できると期待しているところでございます。

山本君:平成30年度は、収支の面も、患者数も、これ以上のマイナスにならないように努力していただきたいと思います。
地域の皆さんから市立病院にかかりたいという声がすごく聞こえてくるので、そのような方たちを1人でも多く受け入れてもらいたいと思います。今、12月まで見ても、結果としてどのような収支になってくるのかわかりませんが、これ以上悪くならないようにしていただきたいので、経費を含めてできることはないのか、もっと検討していただきたいと思いますけれども、人件費の削減のほかに何か手だてはあるのでしょうか。

事務局次長:病院経営の努力ということになりますと、一番大きな課題は医師を確保して患者を数多く受け入れることになると思います。
もう一つ、収支面では、やはり経費削減となりますので、体制を効率よくするということもありますし、これは従前からも比較的順調に進んでいるところですが、医療材料の価格交渉を進めて、少しでも経費を抑える努力をしております。こちらの材料費あるいは医薬品のジェネリック化は、かなり順調に進んでおりますので、その経費面の縮減とあわせて効率的に病棟を運営して、何とか収支の均衡を図りたいということで、日々努力しているところでございます。

山本君:一生懸命努力されているのはわかるのですが、今、市民の皆さんもすごく注目をしていて、私たちは市立病院に足を向けたいという声がたくさんありますので、やはり数字的に出てきた結果がこのようなことになると、少し困ると思います。ですから、皆さんが力を合わせて1人でも多くの患者が気持ちよく足を運んでくれるように維持してもらいたいので、これからも努力して頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

島田君:地域包括ケア病棟の病床利用率が、28.2%と極端に下がっているのですけれども、これはどのような理由ですか。

事務局次長:当院の地域包括ケア病棟の利用の形態としては、急性期病棟から在宅復帰までの期間を含めて、地域包括ケア病棟に移っていただくというポストアキュートの機能をメーンに運用しているところでございます。
急性期病棟の病床利用率がなかなか高まっていない状況ですので、それに伴って、この地域包括ケア病棟の運用も、目標としている病床利用率に届いていない、それが一番大きな要因であると考えております。

島田君:6月から見ていると、約10%ずつ下がっています。でも、ここへ来て20%以上下がっているというのは、何か大きな原因があるのではないでしょうか。

事務局次長:数値に関しては、御指摘のとおり、地域包括ケア病棟の落ち込みが大きいところです。理由といたしましては、どうしても、急性期病棟との連携の中で使用する病棟でございますので、急性期病棟から移っていただく患者の分母が少ないことが主な要因であると考えております。
このほか、特に地域包括ケア病棟に限って病床利用率が落ちる要因は思い当たりませんが、地域包括ケア病棟のもともとの病床数は急性期病棟の病床数に比べて少ないですから、数字的な影響はあると思います。
理由としては、先ほど御答弁申し上げたもの以外は思い当たらないのが実情でございます。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

宮本君:内科医の現状ですが、今、何人いらっしゃいますか。内訳を含めて正確に教えてください。

管理課長:まず、内科系のうち、総合内科の医師数でございますが、12月1日現在においては6人、そのうち1人を町立南幌病院に派遣している状況でございます。
それ以外は、人工透析専門の医師が内科医師として1人、消化器内科の医師が1人、循環器内科の医師が1人となりますので、合計で9人となっております。

宮本君:9人全員が常勤医師ですか。

管理課長:そのとおりでございます。

宮本君:今後、退職する予定の医師はいますか。

管理課長:まだ具体的な人数ははっきりしていませんが、今後、他の医療機関等に異動する意向がある医師がいると聞いています。ただ、現在、辞表は出されていません。

宮本君:以前、辞職される医師がいるという話を聞いたのですが、その医師はもうやめられたのでしょうか。

管理課長:委員がおっしゃるとおり、退職予定だった医師は、最終的に10月末までにおやめになっています。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

相馬君:ペインクリニック麻酔科のことで、一つ質疑させていただきます。
休診されることは当然あると思うのですが、外来患者への治療については、どのような体制がとられていたのか、確認いたします。

病院事務長:当院のペインクリニック麻酔科は、非常に特殊な治療でありまして、全道から患者が来ていますけれども、かわりの医師はいません。担当医が病気療養のために入院したのですが、担当医の入院中は投薬のコントロールをさせていただいて、どうしてもだめなら他医療機関を紹介しておりました。事実上、全面休診です。

相馬君:今後のことは誰しもわからないと思うのですが、私も、何人もの方がここで痛みをとっていただくため、前々から予約をして受診しているとお伺いしました。たとえ1回でもその予定が外れると、患者の体調が不安定になると思います。麻酔科が休診されるという情報については、患者に来ていただく前に電話連絡をするなど、きちんとした体制をとられたのか、また、かわりの医師は来られないということであれば、患者のカルテはどうなるのか、お伺いします。

病院事務長:当然、予約が入っていた患者には、電話等で御連絡をさせていただいておりますので、問題ありません。
後段にありましたカルテについては、医療法上、持ち出しが認められておりませんので、他医療機関へ行く希望のある患者については、いわゆる情報提供書を使いまして他医療機関に情報提供し、患者の状況を踏まえた上で適切な治療を行っています。

相馬君:そうしますと、医師が戻ってからの予約はどのように受けたのか、予約がキャンセルになった患者に御連絡をされたのかどうか、お伺いします。

病院事務長:他医療機関で治療を始めた患者もいると思いますので、全件をフォローしたわけではありません。ただ、当院での治療再開を御希望で、再度受診したいという方については、いろいろなパターンがありますので、日程を調整の上、適宜、患者の希望あるいは当院のあき状況を踏まえた上で、対応させていただいていると認識しております。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

岡村君:資料のつくり方についてお願いしたいと思うのですけれども、きょうも質疑がありましたが、医師数の動向が経営状況に直接かかわってきますので、できましたら、次回から各月の診療科目別の医師数を示していただくことが可能かどうか、お聞きいたします。

管理課長:医師によって、退職時期はばらばらでございます。ですので、従前から出している資料は、全て1日付の在職者ということで整理をさせていただいております。実際、月初と月末の比較で、今回も御議論になっておりますように、10月までの間でいついなくなったのかという話になるのですけれども、実際、退職前にはお休みをとったりするものですから、在籍していても実際の診療現場にいないなど、その表だけだと比較できないと思います。ただ、月々の医師数はお示しできると思いますので、お示しする前に議会事務局と調整させていただきながら御報告したいと思います。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

赤坂君:麻酔科の医師の療養により下がった診療収益が1,000万円というのは、年間の金額でしょうか。

医事課長:1カ月単位です。

赤坂君:医師数の問題で、今年度の予算要求のときは、非常勤医師を別にして全体で37人とあったのですけれども、この中で、総合内科医6人から1人引いた5人のうち、入院患者を診ている医師は何人ですか。

管理課長:実質ということになると、3人の総合内科医です。

赤坂君:当初は9人ということで、それから、消化器内科と循環器内科の医師を入れてトータルで12人、その12人が9人になりました。減った医師3人で、火曜日、金曜日の救急も診ているということでしょうか。内科医で救急に入る医師を教えてください。

管理課長:今、全部で9人の医師がおりますけれども、そのうち、人工透析専門の医師は夜間に人工透析を行う患者の管理をしなければならないのと、そのほかの医師1人は町立南幌病院に行っていますので、実質、7人に割り当てさせていただいて、患者が来たときに対応していただく体制で組んでいます。よって、総合内科医3人だけで回しているわけではなくて、消化器内科や循環器内科の医師も当番の中に入っていただいて、例えば、循環器疾患の患者が来た場合は、対応できるのであれば、割り当てではなくても循環器内科の医師に対応していただく形をとっております。

赤坂君:救急の対応を行う内科医師は7人ということです。
先ほどの入院患者を診るのは5人のうち3人ですが、残り2人は救急の対応をしているのでしょうか。

管理課長:当然、救急当番の中に入っています。

赤坂君:実務として入っていますか。

管理課長:もちろん、患者がいれば入ります。

赤坂君:先ほどの答弁では、11月の診療収益の見込みは4億円に至らないと言っておりました。3億5,000万円でも4億円に至らない、3億9,000万円でも4億円に至りません。大体、わかるはずだと思います。ここは重要なところだと思いますので、間違っていても構いませんので、予測を含めてもう少しわかる範囲でお聞きします。

管理課長:先ほど、医事課長から御答弁を申し上げたとおり、10月よりは上向きです。まだ患者数が概算数値ですから、はっきりしたことを申し上げられませんが、少なくとも10月よりは上がるので、3億5,000万円よりは確実にふえると予測しております。
ただ、患者数は伸びたのですが、診療収益が余り伸びていない傾向がありますから、もう少し精査が必要だと考えております。したがって、4億円には至らないと考えております。
今、そのような状況で精査しております。

赤坂君:私が期待する答弁にはなっていないので、内科だけに絞って聞きます。
例年は、整形外科や外科の診療収益が上がるのですけれども、内科の診療収益も風邪に罹患した患者がふえたりして上がってくる、インフルエンザが流行すればもっと上がるのですが、11月分の外来患者数だけならわかりますか。

委員長(清水君):暫時休憩いたします。(10:32)

※ 休憩中に、答弁調整を行う。

委員長(清水君):委員会を再開いたします。(10:33)
答弁を求めます。

病院事務長:11月の患者統計はまだ確定していないので、あくまでも速報的に受けとめていただきたいのですが、10月の診療収益が上がらないほかの原因として、営業日が少なかったので、差がかなりあったと思います。
また、1日当たりの内科の応需数は、急性の流行性疾患等でふえていないかという質疑だと思うのですが、現実にはほぼ横ばいで、減っていないけれども、ふえてもいないという現状だと押さえております。

赤坂君:やはり、内科がかなめです。でも、先ほど3人の医師は救急にも多少入るという答弁がありました。これは医師の勤務体制や労働時間の問題がありますし、別な問題として、病院長も外来診療を行っているという話も聞きます。今まで3人の医師で100人の患者を診ているというのは過去の例からすると少ないですが、これをどう評価しますか。
もっと聞くと、つまり、患者が減っています。市立病院の外来に行ってみると、本当に患者が少なく、内科のほうへ行ってもそうです。それは、市民が敬遠しているのか、患者が敬遠しているのか、来た患者は診ていただけるということですから、その辺は今後の読みとしてしっかり把握する必要があると思います。
いろいろな意味で患者が受診を控えているのか、他の医療機関に行っているのか、かかりつけ医でとまっているのか、その辺をしっかり分析しないと今後の方策につながっていかないと思います。これをどのように分析しているのでしょうか。

事務局次長:内科の応需能力が低下していますので、そこに病院長が入って外来で患者を診ている状況にあります。
やはり、総合内科に関して言えば、もともとかなり充実した人数と受け入れ態勢で患者を受けていましたので、そこの人数が減り、受け入れるキャパシティーが低下しているのは事実だと思います。これをカバーするために病院長が外来患者を診ていますし、例えば、救急の応需で言えば、管理課長が答弁したとおり、ほかの内科系の循環器内科や消化器内科の医師が救急患者を受けることもございます。やはり人員の部分で受け入れ態勢が弱くなっているところがあると思いますので、受け入れ態勢が充実すれば、また患者を受け入れられるような状態になると考えております。
それでは、どのようにして患者の受け入れ態勢を整備していくかということになりますと、一つはやはり医師の招聘があります。それから、現在、内科系医師が自分の専門以外の患者を受け入れておりますので、こういった協力関係をもう少し強化していくことも当然必要だと考えております。医師間で、市立病院の一体的な協力と医師の招聘の二つを行って、何とか患者の受け入れをふやしていきたいと考えているところです。

赤坂君:なかなか難しい問題だと思います。ということは、医師の招聘で、来年4月1日以降にふえる公算が大なのでしょうか。内科医、ほかの診療科目でもいいですけれども、今のところ、そのような見通しはないように聞こえますが、いかがですか。

病院事務長:きょう現在で、確実にふえるのは後期研修医が1人です。当院のプログラム履修の申し込みを受けましたので、けがをする、病気になるなどといった突発的な事態がない限り、確実に当院に来ます。
先ほどお話に出ました常勤的に入院管理も受け持ってもらい、事実上の診療体制の充実、ひいては診療収益の向上につながるような大学医局からの派遣を含めた常勤医確保の確実な見通しは、現在立っておりません。

赤坂君:今、後期研修医の話がありましたけれども、当初の段階で、前期研修医2人、後期研修医2人の合計4人でしたが、今の状況を教えてください。

病院事務長:後期研修医ですので、いわゆる統計的に出てくる研修医とは異なります。
一般的に研修医と言われているのは、医師免許取得後2年間の義務がある初期研修医で、前期研修医と言う人もいますが、一般的には初期研修医のことです。これは、当院も指定されていますが、全国で指定されている初期研修医の受け入れをする研修病院から選んで、マッチングして2年間研修します。これは、今、1年目が2人、2年目が2人の合計4人です。2年目は、来年3月で卒業します。1年目の2人は来年度から2年目になります。普通は新たに研修医が入ってくるのですが、今のところゼロ人です。ですので、初期研修医は4人から2人になります。
後期研修医は、それとは全く別枠で、自由に選べます。現実に医師免許取得後3年目以降の医師ですので、実は、以前に総合内科が充実していたときも救急や入院病床の管理の中でマンパワーになっていたのは後期研修医です。どこの医療機関もそうですけれども、特に時間外勤務帯で中心になるのが今の医療機関の現状でございます。
したがって、1人ではありますが、後期研修医が来れば、かなり戦力になると思います。ただ、一方で、後期研修医に業務負担が余り行かないようにきちんと配慮していかなければならないと考えているところでございます。

赤坂君:確かに、今、あしき前例が広まって、なかなか後期研修医が寄りつかないということもあったのではないかと思います。それは反省してもしようがないけれども、やはり、また来てもらうということが大事なのですが、研修修了後、また市立病院に来る可能性はどうなのでしょうか。

病院事務長:昨今の医師のキャリアに関しては劇的に変わっておりまして、特に今年度から本格的に始まりました新専門医制度というのが、なおさら問題をややこしくしております。
御案内の初期研修医制度が平成16年度に施行された時点で、既に大学医局離れということが言われまして、初期研修医に3年目以降、大学病院の教室に入っていただいて、その教室が当院の関連の教室であれば、市立病院に戻ってくる可能性はかなり高くなります。ところが、今の若い医師は、当院で初期研修を受けたからといって、当院の関連医局に入るというケースはまれです。特に今見ておりますと、初期研修2年間の最初の1年目は、将来展望がほとんど白紙という医師が多い状況です。昔は初期研修に来ても、私は産婦人科医になりたい、小児科に進みたいという漠然とした方向づけがあったのが一般的でした。今は、大学の医学部を卒業されて初めて臨床現場に出た初期研修医のお話を聞きますと、将来展望は白紙の方が多いです。臨床をやってみて、最初は整形外科がいいと思っていたけれども、突然、麻酔科医になったり、何年か前に当院にいた研修医は、整形外科志望でしたが、当院で救急患者を診たときに特殊な感染症を併発した患者のウイルスに感染して、本当に命が危ない状態になり、札幌医科大学の救急で救命してもらったという経験から、救急救命医になった方もいます。
ですから、昔に比べて、キャリアプランの予想がつきません。今、2年目の後期研修医は、もうすぐ卒業ですけれども、何になるのかと聞いたら、以前、麻酔科医と言っていたので、そのまま麻酔科に行かれるようです。麻酔科医になると言って、どこに行くかというと、道内出身者は、ほぼ北海道大学あるいは札幌医科大学、旭川医科大学の麻酔科の教室のいずれかに入るわけです。大体、市中病院のほとんどが、札幌医科大学の麻酔科の教室から応援をいただいておりますので、札幌医科大学の麻酔科の教室に入れば、当院に戻ってくる蓋然性が非常に高くなるという構図です。
どこの教室に入るか、どのような道に進まれるか、極端な方ですと、どこの大学医局にも入らずに美容整形外科医になる方もいます。治療のリスクはもうとりたくないとはっきり言っている若い医師も最近では珍しくありません。それが今のいわゆる研修医の現実であると感じております。

赤坂君:医師について、今後、退職希望、離職希望があると聞いていますが、定かではありません。しかし、来年3月までの間、ふえる見込みがありません。急に全国区から医師を募集して応募があるという可能性を否定できない、あるかもしれない、このように理解してよろしいですか。

病院事務長:御案内のとおりだと思います。

赤坂君:それで、資料3ページに戻りますけれども、4月から10月の材料費でマイナス約1億2,000万円、10月は病棟再編により看護職員の人件費が約4,900万円減って、さまざまな経費節減の努力をして、これだけの診療収益減にとどめたことは評価していいと思います。総合内科の外来と入院患者を診られる医師が3人しかいない中で頑張ったと思いますが、11月以降、11月は少しふえるかもしれないぐらいだと、来年3月までで言うと計画よりも大体1億円のマイナスかと思います。12月は手当を出したり、あるいは、臨時の支出を考えないで進めると、計画を下回る額の1億円が9,000万円になった、8,000万円になったというのはある話ですが、大体1億円と考えていいですか。

管理課長:私自身も今の状況を考えるとそのようになると見ています。
費用節減については、資料3ページの中にもございますとおり、材料費だけで計画に対して約1億2,000万円のマイナスで、この辺は担当に相当頑張ってもらっていますから、収入が減っている部分があるにせよ、予算を立てた段階から経費をこれだけ減らしています。診療収益で稼げない分、材料費を何とか抑えて収支差の拡大を抑えています。
ただ、例えば、12月の診療収益も同様となるとまた話が変わってくると思いますが、毎日の患者数の速報を見ていますと、11月より明らかにふえておりまして、一般病棟でも地域包括ケア病棟を含めて、1日150人ぐらいまで回復しています。今、瞬間的に病床利用率も70%を超えたり、問題になっている総合内科も、今までは30%台前半だったのが、今月は30%台後半から40%台をキープしていますから、その辺も若干期待しております。

赤坂君:若干の誤差はあるし、これから冬になれば整形外科の患者がふえてくるという傾向があります。今まで、幅の差はあれ、上昇傾向だったと理解するところです。
そこで、今、最大の課題である資金収支ですが、平成30年第4回定例会の一般質問でも触れさせていただきましたけれども、例月出納についてです。12月に4億円の借り入れを見込んで、16億円の一時借入金の残高になっているのは間違いないですか。12月に幾ら借りましたか。今年度は残りの日数がまだありますけれども、これから借りる予定はもうないと思います。12月中に4億円借りたのか、そして、12月末で一時借入金の残高は幾らになったのでしょうか。

管理課長:12月に手当等の支払いがございましたので、今月は4億円を借り入れまして、現在の借り入れ残高は16億円です。

赤坂君:去年の12月時点ではどのくらいでしたか。7億5,000万円ですか。4月にいただいた資料では7億5,000万円になっているのですけれども、違っていたら言ってください。

管理課長:御指摘のとおり、7億5,000万円です。

赤坂君:つまり、一時借入金が9億円ふえています。そして、資金に余裕をつけないとどうしようもないですから、恐らく12月の時点で2億円ぐらいの残高を見ていると思います。1月、2月、3月で仮に1億円ずつ借りたとしても19億円、限りなく20億円に近づきます。ただ、今、医師の動きや、診療収益が少し上昇してくるということもありますから、最大で見ても19億円、限りなく20億円に近づくことは想定できますか。

管理課長:今、その部分は想定しております。年度途中で言うと9月と同様ですけれども、3月は起債の償還で億単位の支払いがかなりございますので、その辺と、それまでに現金が幾ら残っているかというところの見合いで、おおむね20億円も視野に入れて、今、資金の状況を検討しています。

赤坂君:一時借入金の推計は、19億円台かもしれないし、それ以上になるかもしれません。ただ、20億円を超えるということは常識的にあり得ませんから、仮に19億円だったとして、従来どおりに言うと4月当初の収入は約14億円の一般会計繰入金しかありません。もっと一般会計から繰り出すかもしれないし、その辺はわかりませんが、骨格予算ですから、15億円や16億円を繰り出すという政策的な予算は組めないと思います。そうすると資金が足りなくなります。
ただ、一時借入金は1年以内に返せばいいから、新年度の途中でも何らかの措置をすればいい、来年3月までの間に補助金か、貸付金か、何らかの措置をすればいいということです。できれば、来年3月までに措置するというのが市長の考えている先送りした中身です。
恐らく、収支をぎりぎりのところで見なければ予測がつかない、こんなことだと思うのですが、答弁をいただきたいと思います。

管理課長:反論の余地はないと思っております。
経理担当者としての考えを言うと、当然、決算数値、そして、資金不足比率、それらについて、年度内にそれだけの借り入れを行ってしまうと、今後の経営の自由度が下がってしまいます。自力でその辺を手当てできればいいのですけれども、残念ながら借り入れの限度等もございますから、仮に19億円を年度内に借りたとすると、年初でまた5億円の資金が不足するという形になります。その辺については、今、財政当局と実際の金額を含めて、相談している最中でございます。
市立病院側は、非常に虫のいい話ですけれども、平成30年度内に何らかの資金手当てをいただければいいのですが、それも一般会計の財政状況が当然ございます。その辺も含めて、月々の診療収益の見通しがなかなか立たないものですから、非常に難しいと思っております。

赤坂君:私が一番心配しているのは、市立病院は不採算部門の医療をしっかり守らなければならない、一方では、こんなに医療機関に費用がかかっていいのかということで、正直、一般会計が大変だという思いがあります。
今、不良債務は10億3,000万円ぐらいです。このままだと、不良債務は十五、六億円近くになると思います。そうすると、資金不足比率が3倍ぐらい上がります。監査資料を見ますと、今の資金不足比率は4.3%ですから、これが10%を超えて限りなく20%に近づきます。そうすると、なおさらにっちもさっちもいかなくなる、全国から注目される、注目されたらますます医師が来なくなる、このようなことをこの場で言っていいかどうか、市立病院を守るために余り公にしてはいけないという気持ちがあるのですが、市民にはしっかりと情報を伝える必要があると思っています。
それはさておき、資金不足比率は、相当高くなってくるという認識でよろしいですか。

管理課長:あくまでも、今年度中に何らかの資金手当てがなく、例えば、新年度に19億円を返済する流れになりますと、当然、前年度の決算から今年度の決算にかけての資金不足比率は限りなく20%に近くなると考えております。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

清水君:病床利用率から見たときの看護師の数についてです。7対1の看護師配置基準というのは、入院病床の満床を想定して看護師の数をそろえているのかどうか、市立病院としてはどのような考えで看護師の数を押さえているのか、教えてください。

事務局次長:看護師の配置につきましては、診療報酬上、患者数との兼ね合いで入院基本料の条件をクリアすることになっていますので、診療報酬のいろいろな基準に当てはめて、それをクリアできるように看護師を配置するのが基本的な考えになります。
先ほど、7対1の看護師配置基準というお話があったのですが、その7対1の看護師配置基準が診療報酬上の基準でございまして、平均患者数と比較して7対1の看護師配置基準をクリアしているかどうかというのが一つです。
もう一つは、夜勤帯については、7対1の看護師配置基準はなくて、看護師2人、3人と実人数を病棟ごとに当てはめる基準であります。夜勤帯の配置と日勤帯の7対1の看護師配置基準を比べて、当然、両方クリアしなければならないので、どちらの基準も満たす必要がありますが、今の患者数の動向からすると、毎日3人または2人の看護師を配置するという夜勤の配置基準のほうが診療報酬は高くなっています。
結論から申し上げると、夜勤者は病棟ごとに3人の看護師を配置する、これが看護師配置の決定要件になっている状況でございます。ですから、病棟ごとに3人の看護師を配置するにしても、1人72時間の夜勤上限時間という縛りがあるものですから、それを見ますと数字上はたしか24人の配置になります。しかし、24人ぴったりだと誰かが休んだときに基準をクリアできませんので、休暇をとったり休みが出たときの対応ができるように、少し余裕を持って看護師を配置している状況でございます。

清水君:私は、総数をお聞きしたのですけれども、看護師の人数の決定要件というか、診療収益に応じた看護師配置を考えた場合、もともとの計画の人数と診療報酬に合わせた人数は適正になっているのか、現状から言うと、人件費比率はかなり高くなっていると思いますが、どのように考えているのでしょうか。

病院事務長:多分、患者が減っているのに、こんなに看護師は要らないのではないかという視点もあると思うのですが、まず、入院基本料をどの水準でとるかということが最大のポイントになります。入院基本料をどの基準でとるかで、1日当たりの診療収益が全然違います。結局、今は、入院料1という一番高い基準をとらざるを得ません。診療行為自体が少ないものですから、いわゆるホテルコストと言われる入院基本料をきちんと稼いでいかないと、さらに診療収益が落ち込みますから、当然今とれるのであれば入院料1をとっていかなければならない、旧7対1の看護師配置基準をとっていかなければならないという結論になっているわけです。要は、日勤帯の患者が7対1の看護師配置基準になっているのかと言われたら、今、実際には4対1ぐらいの水準まで落ちています。患者4人に対して1人の看護師が配置されているような現状になっています。
それでは、何でそんなに看護師の人数が多いのかと言われると、それは、今、事務局次長が説明したとおり、夜勤帯の人員配置に縛りがあるからです。今、夜勤は看護師3人で加算をつけると、これが評価されて、さらにホテルコストの加算がふえますから、一般的に急性期の入院だと看護師3人の夜勤体制になりますので、3人夜勤としながら、1人の看護師が1カ月でできる夜勤の時間は72時間以内、かつ、連続の夜勤はだめですから、そのようなシフトを考えると、一つの病棟に看護師が最低24人いないと回らないということになります。
だから、極端なことを言えば、どんなに患者が少なくとも、入院料1をとることになれば、病棟単位で編成して入院料1をとった瞬間に、絶対に看護師が24人必要になります。それ以上落としても、夜勤帯の看護師数から言うと、入院料2でも入院料3でも同じです。さらに、入院料4まで落ちると、夜間看護加算をどうするかということで、人員配置が変わりまして、現実にその辺の自由度は余りありません。これが例えば50床の病床が満床であれば、今度は夜勤帯の看護師数よりも日勤帯の看護師数を7対1で割り返した数を確保しなければなりませんから、これは今御案内のとおりの少し超過しているのではないか、少ないのではないかというような議論ができます。結局、そこの閾値が下がっているものですから、一つの急性期病棟を編成して管理すると言った瞬間に、最低でも看護師が24人必要になるというイメージでお考えいただければ間違いないと思います。
それで、今回、一病棟を休止したというのは、そうしないと看護師の配置人数が減らないからです。病棟管理単位を落とさないと抜本的に看護師数を減らせないので、逆に言えば、それを行うために、今回、患者の総数に合わせて一病棟を休止させていただいたということでございます。

副委員長(赤坂君):ほかに質疑ございませんか。

岡村君:私は、議決を経て設置された当委員会の目的、責務をずっと意識しながら臨んできたつもりですけれども、今、どうしてこのような状況になっているのかという原因をできるだけ科学的に明らかにする責務があると考えております。その上で、浮き彫りになった原因、課題をどのような方法で対策を講じていけば、経営の健全化について、当委員会の責務として集約できるのかということを意識してきました。
個人的なことですけれども、私が感じるのは、結論として、市立病院の設置者である市長の答弁でも、病院事務局の答弁でも、とにかく医師さえいればしっかりと経営改善されるということを聞かされてきました。残念ながら、それ以外の科学的な分析や、質疑に対する答弁も、医師さえいれば何とかなるということに集約されていることについて、はっきり言うと、このような状況が変わらないのであれば、当委員会の責務はもう終わった、これ以上、時間を費やして続ける意味はない、残念ながらそのような思いになりつつあります。
この後、当委員会の今後の進め方について協議しますけれども、先ほど、医師数の件と、外来患者数が1日当たり100人という現状の話がありました。これは過去から見ても少ないですが、残念ながら、その原因は何なのかという科学的な答弁が全く聞けない状況です。
最初に、1点質疑させていただきます。
皆さんがおっしゃるように、医師さえいれば経営改善されるということについてですが、現状はこのような受け入れ態勢で、患者数が減っています。過去の答弁の中でも、患者は来るけれども、このような受け入れ態勢なので、診療をお断りしている患者も相当数いるというお話を何度か聞いていますので、確認をいたします。
先ほどの質疑にもあったように、診療をお断りした方々を含めて、市立病院でぜひ治療していただきたいという実患者数はどうなっているのか、お聞きいたします。

管理課長:今ほどのお話については、夜間帯は、患者の実数を記録しておりますので、今、手元に資料はありませんが、把握しています。日勤帯については、他医療機関からの紹介の御案内があったときのものを正確には押さえておりません。

岡村君:私の話の意図は、結果として、市立病院は市民から選ばれていないと感じでおり、この間も、それを解明するために、ぜひ科学的な分析をして答えてほしいと求めてきたはずですが、なかなか出てきません。
何でそのように思うかといったら、私は、平成18年当時、市議会議員でしたから、医師が大量退職した状況を覚えています。あのころは、あのような状態になった後、市立病院から医師がいなくなって困ったという声が随分聞こえました。しかし、今回このような状況になってどうかというと、残念ながら、そのような感覚は持っていません。ですから、先ほどお話しした疑問に科学的にきちんと答えてほしいと思っています。
これ以上、聞いても堂々めぐりになりそうですが、今後の当委員会の進め方にかかわることなので、改めてお聞きしますけれども、今後、医師の確保以外の要因を分析して、我々の質疑に答える努力をしていただけるのか、それは無理なのかどうか、お聞きします。

事務局次長:病院の経営問題は、当然、この委員会で御議論いただいておりますが、もちろん、我々は当事者ですので、どこが原因なのか、何が問題なのか、精いっぱい取り組んでいるつもりです。
岡村委員の質疑は、市内全体を見渡して、今、患者が当院に来ている、来ていない、あるいは、当院に来たいけれども、ほかの医療機関に行っている患者がいるという分析をできないかというような趣旨だと思います。
こういった動向の分析は、もちろん、病院当局としても行いたいと思っていますが、例えば、患者の診療動向を収集するというのは、個人情報の保護という観点もあって非常に難しい状況です。レセプトを分析するようなことも、病院側でやろうとしてできるものではありませんので、江別市全体の医療動向を分析するのは現状では非常に難しいです。
当院として、いろいろな分析結果を、この委員会に御報告しているつもりでございますが、もちろん、今申し上げたような医療動向の分析まで独自ではできていませんので、不十分な点もあると自覚しております。その不十分な点をもっと埋めて、より経営改善につながるような分析をしたいと考えていますけれども、現状で持っているものとしては、この委員会に御報告あるいは御答弁しているものが精いっぱいであります。それが正直なところでございます。

岡村君:多分、今、事務局次長が言った精いっぱいというのは、いわゆるかかりつけ医、開業医の分析が精いっぱいだと解釈して、それ以上は言いません。
言いたいことは、現状として、なぜ市立病院に患者が来ていないのかという原因です。それは、この間の質疑でも、市民の皆さんの経済的な理由で受診を少し控えているというお話がありました。それもあるでしょう。ほかに聞こえてきているのは、市立病院の医師は信頼できないから受診しないという話もあります。もちろん、報道等でも市立病院の医師数がこのような状況だということは相当広まっていますから、そのような面では市立病院にかかろうという意識が少し遠ざかっていることもあるでしょう。そのような中で、なぜこのような状況になっているかという分析は、開業医に行っている患者数がどうのこうのとか、それが一番科学的な分析なのでしょうけれども、決してそれだけでなくて、さまざまなことで数値を把握することができるのではないでしょうか。そこをきちんと把握しなければ対策を打てないのではないですかと申し上げています。
ただ、今までの皆さんの答弁を聞いていると、もうそんな対策という問題ではない、医師さえ集まればあしたからでも外来は混雑しますと、ほとんどそれに等しい答弁しか出てきません。ですから、そう言うのならば、そうならなかったら責任をとるのですかということです。やはり、そのぐらいの自信を持っていただかなければなりません。分析もなかなかできません、しません、医師さえいれば何とかなると言われ、本当に医師が集まったとき、患者が過去の実績どおりに戻らなかったらどうするのですか。
私は、当委員会の責務として、そこを解明できないなら、これ以上質疑をしてもしようがないと思います。医師の確保に期待するだけだと思いますが、どうですか。

病院事務長:少なくとも、私は、医師さえ集まれば全てが解決すると思ったことはございません。さまざまな問題があるのではないかという指摘のとおりだと思っております。
それには、医師だけではない、看護師、コメディカル、あるいは、窓口を担っていただいている委託事業者、我々職員も含めて、患者の接遇、相談に乗る行為、さまざまな患者への対応の質が決して高い状態にあるわけではないということも十分認識しております。
それらにつきましては、例えば、今まさに医事委託事業者のヒアリングを行っておりまして、来年度から委託事業者を変えるかどうかという検討までしております。
また、看護部を中心に接遇委員会の強化を図って、これらは非常に大きな問題という認識のもとに、研修の回数をふやしたりもしております。
もちろん、診療できるのは医師だけでございますので、医師確保の実績をつくらないと何もできないというのが医療機関の宿命ですから、医師のラインナップがある程度充足しなければ、大幅な診療収益の増加を見込めないのは事実です。今ほどの御質疑に即して言えば、それだけ解決すれば全ての患者が、よかったと言って当院を選択し、かつ、地域の中核的な医療機関の役割だと思っていただけるかという部分については、今後、我々も十分、日々の反省を行って、見直していかないと、すぐだめになります。それはなぜかというと、今、医師がこれだけ不足していて診療収益が下がっておりますので、どうしても職員のモチベーションが下がっています。モチベーションが下がると、やはり表情が暗くなります。これが一つの悪循環を生んでいる原因になっていると日々感じているところでございます。
現病院長になってから、下を向いてばかりでは前に進めないということを常に職員に対して話しておりますので、そこは病院長を先頭に、日々、振り返りを忘れず、改善をしていかなければならないものと感じているところであります。

副委員長(赤坂君):ほかに質疑ございませんか。

清水君:先ほど、医師確保の質疑がありましたけれども、医師確保は、病院を経営する必要最低限度の条件だと思います。ですから、まずは医師を確保しないと何も始まらないので、そこからさらに経営の分析ができる状態になると考えております。医師がいないのだから、経営の分析ができる状態ではないわけです。そのためにも医師を確保して、総合内科をメーンにしてこれからも進んでいくという市長の考えをお聞きしましたので、その意図も理解します。
総合内科が大変充実していたときには、メーンの指導医がいて、その方を慕って全国から研修医が集まる状況でしたが、その状況をもう一度再現しなければ、市長が言っている総合内科を柱にするというのは難しいと思います。指導医の確保については、どのような目算があるのか、可能性が本当にあるのか、お聞かせ願います。

病院事務長:なぜ総合内科の研修で医師が集まったかという背景には、北海道大学など、いわゆる医育大学における総合医療の教育は、まれにうまくいっているところもありますが、全国的にはうまくいっていません。大学の医学部は、研究の対象として、どう治療成果を上げるかということが究極的な目標になります。総合医療は、どちらかというと、高齢者医療です。高齢者医療というのは治癒ではなく、QOL、つまりクオリティー・オブ・ライフ、患者の生活の質、治療の質を安寧なレベルに上げて、極端なことを言えば、天寿を全うしていただくというところまで管理するというイメージです。それは、現状の日本の大学医学部の教育方針とは合いません。ですから、北海道大学も総合内科の講座がありましたけれども、事実上、消滅しました。札幌医科大学も、一応、地域医療総合医学講座がありますけれども、医局医がなかなか集まっていない現状にあります。
そこで、検討しているのは、今、具体的なことは申し上げられませんが、再び、ある医育大学に当院を研修教育の場にしていただいて、大学医局にも協力していただき、指導医を当院に派遣してもらえないかという構想が以前からあります。それは実は途切れていないのですが、非常にセンシティブな話になるので、これ以上は申し上げられないのですけれども、今取り組んでいます。
ただ、それが来年度から現実のものになるのかと言われると、相手のある話でございますので、お答えできませんが、今、総合医療の分野はそのような状況になっています。

副委員長(赤坂君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。

委員長(清水君):次に、イのシンポジウムの開催についてを議題といたします。
本件に対する報告を求めます。

管理課長:それでは、シンポジウムの開催について御報告申し上げます。
資料4ページをお開き願います。
人口減少や少子高齢化が進行し、江別市における医療環境も変わりつつある中、地域医療の一翼を担わせていただいております市立病院が、今後の江別市の地域医療を守るために何をしていくのかについて、市長、病院長、市民がともに考えていく場として、これまでの市立病院経営に係る陳情や議会及び当委員会等でいただいた御意見なども踏まえまして、このたび、シンポジウムを開催することとなりましたので、その概要につきまして御報告申し上げます。
まず、1テーマでございますが、今後の江別市の地域医療を守るために市立病院は何をしていくかを予定しておりまして、このテーマに沿って、まず、出席者から御意見を頂戴し、その後、会場にお越しの傍聴者との意見交換を行うという形で進めたいと考えております。
次に、2日程でございますが、出席をお願いしております江別市立病院経営健全化評価委員と調整した結果、現状では来年1月21日の月曜日に開催すべく、調整を進めているところであります。
続いて、3時間でございますが、今回のシンポジウムに関しては、市立病院の職員もできるだけ参加しやすい時間帯として検討した結果、午後7時から午後9時ぐらいを予定しております。
続いて、4場所でございますが、先ほどと同様に、市立病院の職員が参加しやすい市立病院内の講義室で開催する予定であります。
なお、当日、来場される方が多く、会場が混雑した場合に備えまして、会場の様子を中継し、映像等を見ることができる会議室等を、別途、準備する予定であります。
続いて、5出席者でございますが、従前より市立病院の経営に対し、さまざまな助言等をいただいております江別市立病院経営健全化評価委員のほか、市長、病院長としたいと考えております。
次に、6傍聴者でございますが、今のところ、市民及び市立病院職員で、計150人程度を予定しております。
なお、この案については、現在も江別市立病院経営健全化評価委員の皆様と調整中の案件であり、一部変更される場合があることをあらかじめお含みおき願いたいと思います。
以上です。

委員長(清水君):ただいまの報告に対し、質疑ございませんか。

相馬君:市民が意見を言う場はあるのか、お伺いします。

管理課長:出席者として予定しております江別市立病院経営健全化評価委員3人、また、市長、病院長に、構造上、演台という形にするかどうかはまだ検討の最中ですけれども、前方に出ていただいて、最初に、このテーマに沿ったそれぞれお考えをお示しいただきます。傍聴されている市民がいれば、その後、意見交換という形で検討しますが、市長や病院長もおりますから、市立病院に対する要望について、その中でやりとりを行うような進行を考えております。

相馬君:これからの江別の地域医療を考えるということがメーンとなるのか、市立病院について、市民側と市長なり江別市立病院経営健全化評価委員と意見交換してもらう場をメーンと考えるのか、また、時間配分もこれから詰めていくと思います。しかし、きょうは12月21日で、シンポジウムの開催予定が1カ月後だというときに、まだ、中身なり骨子が明確でないとなると、市民が参加したいというときに、自分がふだん思っていること等についてどれぐらいのボリュームで話したり質疑できるのか、見当がつかないような気がします。
最終的な内容の公表は、どのような形で、いつごろになるのか、お伺いします。

管理課長:この点については、委員が御指摘のとおりだと思っております。ただ、日程調整等もいろいろ検討したのですけれども、出席を予定されている方が一堂に会する日程を調整するのが相当難航しておりまして、結果としてこのような時期になったことは反省しているところでございます。
進行について、今ほど申し上げた部分は、おおむね江別市立病院経営健全化評価委員の皆様にも了解をいただいておりますし、テーマについても、それぞれが思っていることについてお話しいただくこととしております。今回、日程も決まっておりますから、あとは進行のスタイルの最終確認をして、すぐに市民の皆様に公表したいと考えております。
方法としては、開催日が迫っておりますから、広報誌での周知はなかなか難しいと思っておりますので、現状では、ホームページやその他報道機関等の協力をお願いしつつ、できる限り市民の皆様にお伝えしたいと考えております。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

本間君:市立病院は何をしていくかというテーマは、どなたがどういった理由で決められたのか、教えてください。

事務局次長:このシンポジウムのテーマについては、江別市立病院経営健全化評価委員、市長、病院事務局の3者で協議して決めました。最終的に、病院事務局で、このような文面にまとめたという流れでございます。

本間君:皆さんで協議をして、皆さんの総意でこのような形になったということです。
そのようなことであれば、テーマが市立病院は何をしていくのかということですからお伺いしますけれども、病院長は何をしていこうという思いを持って、このテーマを出してこられたのですか。具体的に言うと、病院長はこれから何をしていくべきだとお考えなのでしょうか。

事務局次長:病院長の考えとしては、常日ごろ職員に話しているところでございますが、やはり江別市の中で急性期医療を担う医療機関として、その足場をきっちり固めていくことでございます。
また、病院長は、市内に高齢者が非常にふえている、今後も高齢化が進むという状況の中で、いろいろな身体の疾患が出てきますから、急性期医療を提供して市民の役に立つ医療機関として存続していくことについて話しております。市立病院がそのような役割をきちんと果たしていく、それが病院長のお考えであり、それをシンポジウムでも話すことになると考えております。

本間君:それでは、次に、市長はどのような思いで、このテーマにして、市立病院は何をしていこうと考えているのですか。

事務局次長:基本的には、病院長の考えを尊重して医療機関を運営してもらう、これが市長の基本的なスタンスだと思います。今、市立病院の経営はこのような状況ですが、設置責任を負う立場として、当然、急性期医療をきちんと担う立場を確保しながら、経営についても、一層、改善してほしいというのが市長の考えであると思っております。

本間君:少しおかしいと思いませんか。今、病院長の考えを尊重すると言いましたが、病院長の考え方が優先なのでしょうか。市長には、自分の思い、考え方はないということですか。だとするならば、今までの話が全て変わってきます。市長は、病院長の考えを尊重するのであれば、今まで市長に対していろいろな質疑をさせていただきましたけれども、病院長と話をしなければならなかったということですか。病院長の考えを尊重するという答弁は問題だと思います。

病院事務長:今ほど事務局次長の答弁した病院長の考えを尊重するというのは、診療の中身の話でございます。委員が御指摘の部分については、病院長が病院のあり方、今後の方向性についてこのように言ったから自分もそう思うと市長が言っているわけでは決してございません。それは全く違います。
市長は、今の段階で、地域医療を守るために市立病院は残さなければならないと明確に言っていますので、そこについて考え方がぶれることはありません。病院長の考え方を尊重するというのは、診療の中身や医師との調整、市立病院の運営については、医療の専門家である病院長にお任せするという意味で答弁したものでございます。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

島田君:これからシンポジウムを何回か行う中でテーマを変えていくのであれば別ですけれども、まず、このテーマでは足りないと思います。
地域医療を守るために、市立病院はどうあるべきかというテーマですから、地域医療を守るということは、不採算部門をこれからもずっと担うということです。当然そうかもしれませんけれども、今、市立病院にとって一番大変なのは経営です。それをどうやって立て直すかということが課題なのに、ここで地域医療を守るためと言ったら、市民はおかしいと感じると思います。

病院事務長:御指摘のとおりだと思います。多分、御指摘いただいているのは、市立病院を存続する前提で言っても始まらないということと、財政問題がセットになっていないということだと思います。
今ほど、シンポジウムが1回で終わるのかどうかという話がございましたけれども、現段階でこの後のことは実は何も決まっていないのですが、基本的に、市民と意見交換をする場のきっかけづくりとして開くというのが市長の考えで、我々はその指示を受けて準備を進めているわけです。
そもそも財政がこれだけ厳しい状態ですので、市立病院の存続自体の根本的な議論をすべきではないかという御意見が当然出ると思っております。私は、最終的に市長がその場で具体的にどう答弁するかまではわかりませんけれども、基本的にこのシンポジウム1回だけで終わって、その後、何もしないということではなくて、市民を交えた検討会なのか、第三者委員会なのか、またシンポジウムなのか、どのような形になるかわかりませんが、多分、今後の市立病院のあり方について市民の声を聞く場の設定は、継続していく展開になると認識しております。
ただ、当然、途中で市長選挙を挟むことになると思いますので、その辺の問題もあると思いますが、現段階では、このシンポジウムを1回やったから、それで終わるというイメージではないと考えています。

島田君:多分、市民から財政や経営問題についての意見が出てくると思います。そうだとすると、病院側もこのことをきっちり考えているという意味では、地域医療もそうですが、やはり財政についてもテーマに入れたほうがいいのではないでしょうか。これだけを見ると、市立病院は地域医療を守るためだけに運営していると捉えられてしまいます。だから、確かに市民から意見は出てくると思いますが、今、市立病院はどういった立ち位置か、どのような考え方に基づいているか、そのテーマは本当に大切だと思います。
だから、財政問題や経営問題もこの中に入れるべきだと思いますが、いかがですか。

病院事務長:あくまでも、今回のシンポジウムの主催は、市立病院となっております。江別市ということになるのでしょうけれども、やはり主体的な担当部門は市立病院になっておりますので、財政問題をテーマの中に入れ込むのはなかなか難しいと思います。これは、メーンテーマにどうかかっているかは別として、市民に周知する文書をこれからつくりますので、その中で、いわゆる一般会計の問題、市財政全体の問題と市立病院の経営問題が密接不可分に関係しているということも、ここで検討していくことを十分明示した中で、参加していただく市民に意図が伝わるような工夫をしたいと考えております。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

宮本君:関連ですが、私も、テーマ設定について、物足りないと感じています。要点ということで受けとめさせていただいています。市長は、やはり経営問題と今後の市立病院のあり方についてシンポジウムを開きたいとおっしゃっていましたが、ただ、これだと、当然、経営問題は含まれますが、市民から見たときに、やはり少し意図が伝わりにくいような気がします。たくさんの市民に参加していただくということであれば、もっと単純にわかりやすくテーマにしていただきたいと思います。これは要望とさせていただきます。
それから、江別市立病院経営健全化評価委員会の外部委員3人が出席されるのかどうかわかりませんが、江別市立病院経営健全化評価委員会は年に2回ぐらい開催しています。全員参加されているときと、都合で一部欠席のときがありますけれども、病院長、市長、江別市立病院経営健全化評価委員、病院事務局も含めて、時々、情報交換なり協議をされていると思いますから、その内容については十分共有されていると思います。ただ、外部委員の出席が3人だと、いつも内部の関係者で行われている会議の域を超えないという感じがします。でも、先ほどの説明で、傍聴者の市民の意見も聞くということがありましたので、そのようなことであれば、それでいいのかと受けとめます。
そのようなことも含めて、今後、何度か開催するようなお話が出ていましたが、これをどのように生かそうとされているのでしょうか。そのような感覚でシンポジウムだけを行っていいのかどうかということを聞きながら、経営の責任者としての市長の考えを発言するのか、病院運営責任者としての病院長の考えを発言するのか、どのように押さえていますか。

事務局次長:まず、シンポジウムを行いまして、そこで参加いただいた方からも御意見をいただけると思っています。今のところどのような意見をいただけるかわかりませんので、市民、江別市立病院経営健全化評価委員からいただいた意見を十分踏まえて、2回目のシンポジウムを開催するのかなど、この先の展開を考えていきたいと思っております。

宮本君:それは経過を見せていただきます。
関連して、12月14日付で、市議会宛てに、以前に陳情を出していただいた団体の関係者から、江別市立病院経営改革についての13ページにわたる小冊子を各会派に配付していただきました。各議員には、それぞれ会派で周知していると思います。
これは、もちろん市立病院にも行っていると思いますがいかがでしょうか。

病院事務長:私、個人宛てに非公式で来ております。

宮本君:このような内容について、これまでも意見書が出されていたかと思います。この内容については、病院長や江別市立病院経営健全化評価委員も把握されているのでしょうか。

病院事務長:非公式資料でございますし、ましてや、いただいたのはつい先日でございますので、今の段階では情報共有しておりません。

宮本君:シンポジウムで、市民が傍聴者ということですけれども、そのような方々に参加を呼びかけるのでしょうか。

病院事務長:当然、参加されるものという前提で考えておりますし、もちろん、非公式の場ですけれども、シンポジウムの情報は代表者に既に伝えております。別に御案内を差し上げるということはしませんけれども、当然、その団体のメンバーはほとんどいらっしゃるものと認識しております。

宮本君:非公式の文書ですから、取り扱いには注意されているのでしょうけれども、シンポジウムの時間が午後7時から午後9時までと予定されていますから、限られた時間の中で、充実したシンポジウムにしたほうがいいと思います。
そのような意味では、出席者には、このような情報を前もってある程度把握して、受けとめていただいたほうがよろしいと思いますので、その辺も検討していただきたいと要望いたします。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

岡村君:主催者がやることにとやかく言わないほうがいいと思っていますけれども、私も、今の市立病院の現状を何とかしたいという思いで当委員会の委員をさせていただいて、きょうまで来ました。私は、当委員会の委員という立場から、今回のこのことで、市民の生の声が少しでも出てくるのを、私どもがきちんとキャッチしながら、当委員会の責務を果たす一助になればいいと期待していました。ただ、内容から言うと、傍聴者からの意見はまとめて答弁する形になるのでしょうけれども、残念ながら、私どもの意図するイメージとは相当乖離があると思っております。
この意図であれば内容はこうなるのはわかりますが、前段に申し上げましたように、今、急いで行わなければならないことは、市立病院がどうしてこのような状況になっているのか、その主体となる市民が江別市立病院をどう捉えているのか、私はそのようなところで少し要因が見えてくると思っていたので、私には余り興味のないシンポジウムの内容になってしまうと思っております。
振り返りますと、三好市長は、医師確保を至上命題として誕生した市長ですが、たしか、私の記憶では、最初に、当時、札幌市手稲区のほうで病院経営をされていた、病院関係の中でも有識者と言われる方を招いて市民会館の大ホールを使ってシンポジウムを開催しましたけれども、市民との関係でこのような形をとるのはそれ以来ですから、久しぶりだと思っています。そのような点では、開催する意義はわかります。そして、繰り返しになりますが、市民の皆さんが市立病院のことをどう考えているのか、そのことを通して、市立病院の責務として市民から何を求められているのか、それが、ここにあるシンポジウムのテーマに行き着くと思っています。ですから、今後もシンポジウムを開催するようなお話がありましたから、順序は逆だと感じながらお聞きしていました。
そこで、質疑したいのは、これまで、私から、また、他の委員からも当委員会で何度もあったかと思いますけれども、当委員会としても、現状を把握しながら、改善策はないだろうかと考えてきましたが、市立病院は地域の基幹病院というのが当委員会の目的と課題でしたから、主体となるのはやはり市民です。そして、高齢化社会の中で一番求められているのは、自宅の近くで、すぐ診ていただける医療体制です。ただ、その要因は医師だと言ってしまえば、またもとに戻ってしまいますが、現状では、残念ながら市立病院は期待されるような基幹的な医療機関になっておりません。
そのような中で、市民の皆さんは、今、市立病院に何を期待しているのか、何が課題で市立病院を選んでいないのか、このことこそ、まず最初にやるべきで、その中で、現実的な経営状況や、一般会計からの繰り入れの問題など、さまざまなものに対する受け答えが出ると思っています。そのような意味で、当委員会のこれまでの経過からすると、なぜこのようなテーマから入ったのか、疑問に思っていますので、そのことについてお答えをいただきたいと思います。

事務局次長:テーマの設定でございますが、出席者と協議して決めたところでございます。
やはり、市立病院としましては、地域の医療機関として維持していく、必要とされているという思いがございますので、この役割を果たしていくために、市立病院が何をしていくか議論したい、市民からも意見をいただきたい、そのような思いでテーマを設定したところでございます。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

赤坂君:仮に、私がこのシンポジウムに参加したとして、ここで得るものは何かあるのだろうか、こんな感じがします。病院事務局の皆さんは、本当に大変だと思います。市長の指示だから本当にしようがないと思いますし、とにかく頑張ってくださいと言うしかありません。
今、一番大事なことは、市民に現状を知ってもらうということでしょう。そのような資料は出るのですか。過去数年間の資料を添付して、そして、今どのような状況にあるかということです。このよう取り組んでいきたいという将来のあるべき姿は、江別市立病院新公立病院改革プランに書いてあるでしょう。しかし、将来のことを考える前に、現状はこんな状態です。私は、何回も情報を出してほしいと言っています。あらあらでもいいのですが、市民の期待に応える、市民が求めている現状についての情報は全くありません。決算の状況、患者の動向、病診連携の状況など、先般の広報えべつでも、水道、下水道の情報はあるけれども、市立病院の情報は全くありません。どうなっているのですか。とにかく、市立病院の情報は外部に出さないような、指示でもあるのですか。
何となく感じるのは、市長は、自分の好きなこと、プラスのことは積極的に言う。私が出席したいろいろな地域、自治会の中では、認知症のこと、旧札幌盲学校跡地の将来展望、いいことにはたくさん時間をとって30分でも、40分でも話をします。しかし、市立病院には課題がある、これも頑張らなければならない、何とかしなければならないという程度で、全く核心に触れていません。
今まで、ある程度、そのようなことを市民にお話ししてきて、今回のシンポジウムの開催であればいいのですが、これでは全く響きません。まず、それを申し上げておきたいと思います。
そこで、この案とともに、資料添付、ホームページでもいいですけれども、相当な資料を出席者に示して、それから、ホームページに載せる、相当早い時期にやることだけ聞いて、終えたいと思いますが、やるのですか、やらないのですか。

管理課長:今ほどの御要望は、私たちも重々承知しているところでございます。これまでも、この委員会でもいろいろお示しはしましたけれども、話す時間がある程度限られている中で、できるだけわかりやすくするというのが一番のポイントになると思いますので、その辺については、事前にできるだけ早く対応したいと考えております。

赤坂君:それで、恐らく、委員の皆さんもシンポジウムで話したいと思うのですが、そんなこともあろうかと思って、シンポジウムの中では、市長あるいは病院長みずからなのかもしれませんが、当委員会でこのような指摘があることをぜひ触れてほしいと思います。その中でも、一時借入金を含めて相当危機的な経営状況にあるということが当委員会から指摘されているということを言ってほしいのですが、できますか。

事務局次長:シンポジウム当日の進め方の詳細については、まだ、詰め切れておりませんので、御指摘などを含めて十分検討してまいりたいと考えております。

委員長(清水君):ほかに質疑ございませんか。

清水君:どのような理由で、市民及び市立病院の職員が同じ席でそのシンポジウムを聞くような状況になったのか、御説明いただきたいと思います。

事務局次長:このシンポジウムには、市民に来ていただいて、御意見をいただくことを想定しております。市民の生の声といいますか、当然、市立病院に対して厳しい声もあると思いますので、そういったことを職員に聞いてもらう、知ってもらう、認識してもらうという観点から、市立病院の職員も参加することを想定しているところでございます。

清水君:それでは、今まで、市立病院の全職員を対象に、市長なり病院長から、市立病院の現在の危機的状況について、どのように話されているのか、また、職員からどのような改善策が出されているのでしょうか。チームとして稼働しているのかどうか、今すごく不安になったのですが、職員全体としての動きは今までどのように決めていたのか、教えていただきたいと思います。

事務局次長:市立病院の厳しい経営状況は、当然、病院長、市長からも話しておりますし、病院事務局から経営状況の情報を職員に提供しております。危機的な状況にあって、対応を考えていかなければならないことは、職員の中でも十分共通認識になっていると考えております。
今回のシンポジウムにおいて、病院職員にも市民の生の声を実際に聞いてもらいたいと考えております。

清水君:危機的な状況の把握ということですが、市立病院の職員は、現場にいてわからないのでしょうか。市民と同じ土俵に病院職員が呼ばれている、もしくは、市長の指示なのかわからないですけれども、病院職員に出席しなさいということ自体、すごく不思議なのですが、そのあたりを理解させていただきたいと思います。

事務局次長:市立病院の職員の扱いは、参加というより、傍聴というような意味合いです。市立病院の職員がそこに参加して議論に加わるということを想定しているものではなく、意見のやりとりを聞くということで、病院職員にも参加してほしいという意図でございます。

副委員長(赤坂君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。

委員長(清水君):これをもって、市立病院所管事項を終結いたします。
市立病院退室のため、暫時休憩いたします。(12:07)

委員長(清水君):委員会を再開いたします。(12:08)
次に、2その他について、皆様にお諮りいたします。
前回、11月22日の当委員会で、市立病院の役割と経営健全化について、理事者質疑を行ったところでありますが、理事者質疑の内容と本日の病院事務局からの報告事項を踏まえて、各委員から今後の当委員会の進め方について御意見をいただきたいと思いますが、そのように進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、協議は休憩中に行い、再開して協議結果を確認いたしたいと思いますが、そのように進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
暫時休憩いたします。(12:09)

※ 休憩中に、今後の委員会の進め方について協議

委員長(清水君):委員会を再開いたします。(12:29)
休憩中に協議いたしましたとおり、今後の当委員会の進め方につきましては、次回、結論を出すこととしてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
それでは、全体を通して、各委員からございませんか。(なし)
事務局からございませんか。(なし)
以上で、本日の委員会を散会いたします。(12:30)