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生活福祉常任委員会 平成29年3月1日(水)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年2月22日更新

(開会前)

※ 日程確認

(開 会)

委員長(尾田君):ただいまより、生活福祉常任委員会を開会いたします。(13:30)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、次第に記載のとおり進めてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
なお、傍聴希望者がおり、入室を許可いたしましたので報告いたします。
参考人及び傍聴者入室のため、暫時休憩いたします。(13:30)

委員長(尾田君):委員会を再開いたします。(13:32)
1付託案件の審査、(1)陳情第1号 江別市立病院の経営健全化についてを議題といたします。
本日は、参考人として陳情者であります次世代に責任を持てる市政懇談会代表の高田明氏に出席をいただきました。
本日は、お忙しいところ御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
それでは、質疑の前に申し上げます。
当委員会では、陳情を判断するに当たり、必要な内容を確認するため、出席をお願いしたものでございます。
なお、御留意いただきたい点として、発言は委員長の許可を得てからされることとし、質疑に対する答弁は簡潔明瞭にされるようお願いいたします。
また、委員に対する質疑はできませんので、御了承願います。
それでは、初めに、私から参考人に、順次、お伺いいたします。
1点目として、本陳情の提出に至った経緯についてお伺いいたします。

高田明氏:それでは、お答えしたいと思いますが、その前段にお話ししたいと思います。
まず、我々の会は、今、委員長からお話がありましたけれども、江別市の財政の健全化なくして江別市の発展はないという認識を有する数名が集まりまして結成した会でございまして、会の目的はそういうところにあることを一つ御理解いただきたいと思います。
その上で、江別市の財政が非常に厳しい中で、江別市立病院の経営健全化を図ることが市の財政の経営健全化にも大きく寄与する、直結するような問題であるという考えに至りました。具体的には、市立病院が自立した経営を行って収支の改善を図っていただくことによって黒字化を進め、一般会計からの繰り入れ等の市の財政負担を軽減もしくはゼロに持っていくことが望ましいという考え方であります。つまり、市の財政を健全化することができるということでございます。くれぐれも健全化を先送りして次世代にツケを回すことはあってはならない、こんなふうに考えているところであります。
地方自治は、既に御案内のとおり、首長と議会の二元代表制で成り立っております。調べてみますと、この市立病院の経営健全化問題は、過去から議会でも何回も取り上げられていまして、激しい議論がなされていたという経過は、過去の議事録で拝見したところであります。改善しなければならないというやりとりはあるのですけれども、残念ながら、理事者からは、経営収支改善に向けた抜本的、具体的、実践的な改革案の提示がないのが実態と私どもは認識しております。
そこで、我々は、二元代表制の一方の雄で、市政のチェック機関でもあります市議会議員の皆さんに、ぜひこの課題の解決に取り組んでいただきたいということで、3年ほど前から各会派ごと、あるいは議員個別に懇談会等を通じまして何度もざっくばらんに要請をしてまいりました。
議論の中では、このまま放置すべきではないということで、おおむねの賛同はいただけたと感じておりますし、中には特別委員会を設置してこの問題を専門的に審査することが必要だといった声も出たわけであります。しかし、そういう議論のやりとりはあったわけですけれども、残念ながら具体的な姿として我々には見えていないのが実態であると考えております。
そこで、時あたかも、新公立病院改革プランが策定されるということで、現在その作業中でもあり、いい機会ということもありまして、このたび陳情書をお出ししまして、実効性ある経営計画の実現に向けて議会の機能を遺憾なく発揮していただいて、ぜひこの問題を早期に円滑な形で解決していただきますようお願いを申し上げたく、陳情に至った経過であります。
伏してお願い申し上げます。
以上です。

委員長(尾田君):それでは、委員の皆様から関連することにつきまして質疑をお受けしたいと思います。
質疑ございませんか。

赤坂君:1点お伺いします。
今までの経過については、陳述がありましたので理解いたしましたけれども、この間、病院の責任者の病院長ないしは病院事務長、あるいは、理事者にお会いしたことはあったのかどうか、そのときにどういう会話をされ、どういう感触を得たのかお伺いしたいと思います。

高田明氏:今の御質疑の市長、いわゆる理事者側と面談したかですけれども、先ほど申し上げましたとおり二元代表制ですから、本来、この問題は理事者に対して、先に要請なり、お願いするべきですが、しておりません。申し入れをした経過はありますけれども、やっておりません。
ただ、実務的なことで、病院の会計の仕組みはどうなっているとか、過去5年、7年の病院の収支の推移はどうだといったことを勉強するといいますか、研究する意味合いで、病院事務長には忙しい中で御迷惑をかけましたけれども、事前にコンタクトをとって、何度かお邪魔をしていろいろと聞かせてもらっております。ですから、具体的にこの病院をどうする、ああするという経営的な話ではなくて、実務的な内容を聞かせていただくという意味合いでは何度か面談をさせていただきました。
病院長とはお会いしたことはございません。

委員長(尾田君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
次に、2点目として、経営形態の抜本的見直しのプラン化が必要不可欠であるという部分の考え方についてお伺いします。

高田明氏:実は、今、委員長から御質疑いただいた件ですけれども、もう一つの項目の経営理念の確立といったことと、これはまさしくコインの裏表で、密接不可分な関係にあります。経営理念を先に説明させてもらわないと、こちらになかなかつながりませんし、経営理念の確立とは何なのかといった項目も用意されておりますので、勝手ですが、それを先に説明してよろしいでしょうか。

委員長(尾田君):それでは、私から改めてお願いします。
市立病院の基本理念あるいは役割に対する陳情者の考え方についてお伺いし、後段で、改めて、プラン化のことについてお伺いしますので、先に3項目めについてお答えいただければありがたいと思います。
よろしくお願いします。

高田明氏:経営理念の確立ということで、非常に抽象的な表現になっておりますけれども、御案内のとおり、江別市は、多くの民間医療施設が経営展開をしておりますので、内科、外科、あるいは、泌尿器科等のいわゆる一般的な医療ニーズは、民間医療施設でおおむね満たされていると私どもは考えております。また、特殊な医療を利用するような高度医療につきましては、幸いにも隣接する札幌市に大きな病院が幾つもあるので、そういう意味では、江別市は非常に恵まれています。市内には民間の優良な医療施設が数多くあり、大きな事が起きた場合はお隣の札幌市まで救急車で20分から30分で行くことができるという意味で、非常に恵まれた地理的な条件にあるというのが大前提であります。
ただし、民間医療機関は、あくまでも民間医療機関でありまして、経営収支の確立を前提に経営しておりますので、不採算部門には手を出さないというのは当然の原則であると考えております。このような中で、官と民及び周辺市との役割、機能分担、さらには連携が重要だと考えます。道内には多くの市町村がありますけれども、代表例で言うと、函館市、稚内市など、それぞれの地域によって、民間医療機関の整備の度合い、地理的な条件、さらには市の財政力などの事情は大きく異なると思います。
そこで、本題の公立病院としての江別市立病院が果たすべき機能、役割に関する基本理念でございますけれども、申し上げましたとおり、当市は、民間医療機関がそれなりに整備されており、ある程度市民の医療ニーズは満たされていること、札幌市に隣接していることを前提として、江別市立病院が果たすべき地域医療機能と市として果たし得る、あるいは果たすべき財政措置の両者を満足もしくは調和させる基本方針(理念)を確立すべきと申し上げております。
ですから、私どもが申し上げた経営理念というのは、一般的な公立病院としての経営理念ではなくて、江別市の置かれた物理的条件を前提として、我が江別市立病院はこういう病院なのだ、市の金をここまで出すのだといった、江別市の市立病院としての基本理念を立てるべきだと申し上げております。他の市の経営理念と内容が異なってくるのは当然と考えます。
具体的には、民間医療機関等に任せるべきものは任せて、公立病院としての江別市立病院の果たすべき機能、役割、一般的にいう立ち位置を基本理念として明確にすべきで、これが江別市立病院の経営健全化の議論をする上での全ての大前提になるのではなかろうかというところに着目しております。これがないまま今日まで病院の経営健全化についての議論がなされてきたわけですけれども、これがないために実のある議論につながらなかったのではないかと考える次第であります。
もっと平たんに申し上げますと、江別市立病院として市民の命と健康を守る上で、救急対応など財政措置を幾ら講じても何としてもやるべきことはあると思うのです。それはそれでやらなければなりません。もう一つは、他の医療機関等に任せて江別市立病院ではやらずに済むもの、その二つに大きく峻別をする、それを絵に描いたものが基本理念だというのが私どもの主張でございます。
税金を何億円も投入してでも何としてもやるべきことは費用であって赤字ではない、消防のために要する費用と同じく、市民を守る経費というふうに考えるべきだと思っております。本来、利益を出すところを出せないでマイナスになるというのが赤字であって、守るために投入する税金は赤字ではない、コスト・費用というふうに考えるべきだというのが私どもの論拠であります。赤字と経費を峻別して説明すれば、何億円かわかりませんけれども、投入する税金について、多くの市民は理解、賛同を示してくれるものと確信しております。
当然ながら、それを峻別しますと、結果として、現状の経営形態での継続はあり得ないというのが私どもの行きつく結論であります。今の江別市立病院は、全てとは言いませんけれども、多くの診療科目を擁しておりますが、今ほど申し上げた民間との機能分担でいきますと、峻別の結果、現状の経営形態での経営継続という選択肢はないというのが私どもの考えでございます。抜本的な見直しにつながると考えます。
昭和26年に開院以来、70年近い歴史のある病院でございますし、現に病院として経営をしているわけですので、これを改革して経営形態を変えることになれば多くの難題が立ち塞がることは想定できますけれども、先ほども申し上げましたとおり、このまま放置しますと次世代に大きなツケを残すことになりますので、何としても早い時期に英断をもって改革に踏み出していただきたいということでございます。
以上です。

委員長(尾田君):それでは、委員の皆様から関連することにつきまして、質疑をお受けしたいと思います。
質疑ございませんか。

吉本君:民間の医療機関に任せるべきものはお任せするという御趣旨のお話だったかと思います。
江別市内には、20カ所まではいきませんけれども、確かに民間の医療機関があります。ただ、入院施設はほとんどありません。ですから、ほとんどの民間の医療機関は外来診療だけで終わっているのですけれども、そういうような状況にあっても任せるものは任せるという御判断なのか。
例えば、江別市には皮膚科がありますけれども、皮膚科の患者でも入院が必要なときがあります。もちろん耳鼻科もありますし、小児科は特に不採算ですから、なかなか難しいと思います。特に皮膚科とか割と特殊な診療科というのは江別市内でも少ないですし、入院の適用もあります。それでは、入院の適用になったときにはどうするのか、その辺のことはお考えになっていらっしゃるのか、お聞かせください。

高田明氏:私どもも、専門的に診療科別にベッド数ですとか、委員から御質疑があったことを全部調べ上げたわけではございませんが、今おっしゃられている病院はあるけれども、入院ができないといったことは想定できることで、当然あると思います。民間医療機関があるからといって全部を任せられるとは思っていません。任せられる範囲で民間に任せるべきだというのが私どもの論理であります。例えば、1,000床のベッドが必要だけれども、民間には300床しかないということであれば、もちろん全部を任せるわけにはいかないわけですから、できる範囲で民間にお任せするという前提で考えております。皮膚科とか小児科など、具体的に診療科目別にベッドが何床あるといったところを専門的に調べ上げてはおりません。

委員長(尾田君):ほかに質疑ございませんか。

赤坂君:同じようなニュアンスの質疑かもしれませんけれども、民間でできるものは民間に任せる、裏返すと不採算部門なり真に必要な診療科だけでいいのではないかというふうにも聞こえるのです。例えば、救急は1,800件近く受けて、入院する方も、診療を受ける方もいる。それから、周産期医療も必要ですし、女性のいろいろな病気のための手術体制が必要です。今は精神科の患者もふえていますから、地域包括ケア病棟の中でいろいろなことをやらなければならないのです。もちろん小児科は、子供を持ったお母さん方がいるのです。診療科を廃止しろ、病棟を縮小しろというようにも聞こえるのですが、その辺はまだ具体的になっていないけれども、とにかくスリムにしろというふうな意味ですか。

高田明氏:結論的にはそういうことです。つまり、民間ではやってくれないので、市民に支障を来すといった場合は、市立病院としての機能を発揮すべきであるということを申し上げたいのです。さらに、専門的な診療科目別、具体的なことまでは我々の力では調べ上げられておりませんので、一般論でしかないということで御容赦いただきたいと思います。

赤坂君:もう1点伺いますけれども、昨年から地域包括ケア病棟という病棟ができたのです。同時に、地域医療連携ということで、市内の往診、それから、在宅の看護も毎年かなりふえてきているのです。2025年、団塊の世代が75歳ぐらいになると、高齢者がますますふえてきて、認知症の方もふえてくる。在宅診療というのが非常に重要なウエートを持つような気がするのですけれども、残念ながら私立の病院ではそういうことは余り手がけないのです。これからの世代への対策、対応としてはその辺が必要にならざるを得ないのですけれども、何か所見はございますか。

高田明氏:今、委員から御質疑があった件ですけれども、この辺については、病院事務長からも同じような話を聞かせていただいて、我々は、浅学非才ではありますが、そういう側面もあるというのは勉強させてもらいました。
お答えになるかどうかはわかりませんけれども、今、赤坂委員がおっしゃったようなことも含めまして検討してもらいたいと思います。とにかくスリム化して市立病院が絶対にやらなければならないところだけに特化してほしいのです。その結果として、ベッドを守るために今の市立病院が存続ということになるかもしれません。申しわけございませんけれども、そういう程度でしかお答えできません。

委員長(尾田君):ほかに質疑ございませんか。

角田君:さまざまな意見交換をしたり勉強されたりして、一つの団体としての結論と方向性をこういうふうに示していただき、今その説明をいただいたわけです。
今、新公立病院改革プランのパブリックコメント等をやっているところだと思いますが、今の御説明にあったような理念、あるいは、今後の病院の役割がその中で読み取れない部分もあるがゆえに議会としてさらにもっと議論を進めてほしいというのが基本的な願意であり、この陳情内容と捉えてよろしいのかどうか、まずお聞かせください。

高田明氏:そのとおりです。

角田君:当然、議会の場合にしろ、あるいは、市民で考え方が違ってくる部分があるかと思いますが、まずは集中して徹底した議論を行うことが第一義であるという認識でよろしいですか。

高田明氏:はい。

委員長(尾田君):ほかに質疑ございませんか。

齊藤佐知子君:御説明の中で、赤字と経費を峻別してという話があったのですが、赤字と経費は違うと。公的事業ですから不採算部門でもやらなければならない診療科もあったりする中で、収益につながらないものが積み重なることがあります。そこはどういうふうに考えたらいいのかと思ったので、確認させてください。

高田明氏:赤字と経費の峻別という説明ですけれども、私どもの定義としては、赤字というのは、計画の段階では利益もしくは黒字になるために走り出す、一般の会社でいえば1億円なら1億円の利益を出すべくみんなで汗をかく、でも、終わってみたら2,000万円マイナスだったというのは、利益目的でやっているわけですから、2,000万円の赤字となるという考え方でございます。
もう一つの経費・コストの定義は、もともと、それは赤字とか黒字という概念ではなくて、例で申し上げましたけれども、何千万円か、何億円かわかりませんが、消防のために使っているものは赤字とは言いません。予算化して使う金です。それから、市役所の職員の人たちが働いて住民票を出すような金は、赤字とは言わないで経費と言います。当初から利益目的とか黒字目的ではなくて、市民の福祉のために出すものは赤字とは言わないという峻別をしております。その間でぼやっとするところもないわけではありませんけれども、基本的にはそれを峻別と考えております。

齊藤佐知子君:公立病院の使命というか、精神科とか小児科、産婦人科というのは本当に不採算で、なかなか収益につながらないといったこともよく聞くのですけれども、そういった部分はどうなのかと思って伺いました。
説明はわかりました。

委員長(尾田君):ほかに質疑ございませんか。

角田君:齊藤佐知子委員の質疑の関連です。
これは4項目めの情報公開にも係る部分ですけれども、例えば、情報開示の問題点があるといった部分については、理念が見えない部分、そして、行政コストという言い方は変ですけれども、地域医療を守るために、産婦人科、小児科という不採算部門が合算されて全体の赤字とか累積欠損金になっていると。そういった意味で考えたときには、決算の情報開示においても、やはり問題であると判断しているのかどうか、お聞かせください。

高田明氏:この陳情書の記書きの4番目の情報開示の話だと思うので、この理念とは話がそれてしまうかという気はしますけれども、私どもが申し上げたかったのは、市の広報誌のわずかなページを割いて、市民に対して病院の経営結果の概要をお知らせしますといったときに、負の部分はほとんど書かれていないわけです。具体的に申し上げますと、累積欠損金は78億円余に上っているわけです。これは原子力発電所で言うと、使用済み核廃棄物なわけです。必ず一人株主である市にかぶってくるものです。どこかに持っていくわけにいかないし、持っていく当てもない金が積もり積もって、今、78億円になっているのですが、この辺のことは広報誌には載っていないわけです。
さらに、もう一つ言うと、多くの市民は一般会計繰入金という意味自体も多分おわかりでないのだろうと思うのです。ですから、押しなべていうと、江別市民12万人全員に聞いたわけではありませんけれども、何人かの方に聞くと、当然、公立病院で、先ほど言った不採算部門もやっているわけだから、2億円、3億円、4億円の赤字ぐらいは仕方ない、そこそこうまくいっているという認識をしているわけです。あの広報誌からはそう読み取れるのです。だから、これは正しい広報ではないのではないか、本当の負の部分も書いていないのは広報不足ではないですかと言いたかったのが4番目でございます。

委員長(尾田君):役割の中に情報公開も必要だというふうに理解して整理させていただきます。
ほかに質疑ございませんか。

吉本君:戻ってしまって申しわけないですが、先ほどの赤字と経費の概念についてお聞きします。
先ほどは会社と消防に例えて、また、対比させて御説明していただきまして、今は累積欠損金のことをおっしゃっていましたが、例えば、市立病院の経営の中では利益となるべきところが利益にならなくて赤字を出し続けていると。それと、もう一つは、市立病院の経営の中で経費として使われていて、これは赤字というような範疇のものではないというふうに区別ができているのかどうなのか、そういうことを区別してお考えかどうかお伺いしたいと思います。

高田明氏:私どもが申し上げたいのは、ざっくりした話になりますけれども、この市立病院経営に関する赤字部門と経費に当たる部分を具体的に申し上げますと、民間病院等で手を出さない、出してくれないもの。例えば、先ほど赤坂委員から話がありました小児科とか精神科とか、私は専門ではありませんから全部はわかりませんが、一般論としてそういったところに市民を守るという観点で市が税を投入するのは赤字ではなく経費だと、市民を守るものという考え方に立脚しております。
例えば、民間が通常の外科ですとか内科がそこそこ黒字を出してやっているのに、市立病院がやるとその部分がマイナスになるというのは赤字であり、民間に任せるべきだというのが我々の大ざっぱな整理です。つまり、官である市立病院がやらざるを得ない部分については、多くの市民が納得する内容であれば、それは経費だというふうに考えているということです。
お答えになっているかわかりませんが、以上です。

委員長(尾田君):ほかに質疑ございませんか。

赤坂君:今の関連で、不採算部門には、総じて言えば繰出金があります。繰り出し基準に基づいて、15億円近く出していたときもありましたけれども、ことしあたりは14億円の前半です。あの中には建物の経費、それから、精神科から小児科、産婦人科の医師確保など、いろいろ網羅されています。それは、当然、赤字だから、あるいは、経費だからという意味合いを込めて14億円ちょっとを出しているのです。
考え方から言いますと、不採算部門は経費だからやむを得ないというふうに聞こえてくるのですけれども、それでよろしいですか。

高田明氏:お答えになるかどうかわかりませんけれども、わかりやすく言ってしまいますと、例えば、渓和会江別病院であれ、藤花会江別谷藤病院であれ、民間病院はたくさんあります。それで、多くの病院は同じように外科なり内科をやっていてもペイしている、とんとん、もしくは黒字になっていると。同じ診療報酬でやっているわけですから、特別に高いわけでも安いわけでもありません。それなのに、市立病院がやりますと大きなマイナスになるというのであれば赤字でしょうという考え方です。ですから、そこに補?をするのはおかしいというのが私どもの考えです。民間はそこそこやることができているのに、同じような診療内容で、なぜ市立病院が赤字にならなければならないのですかというのが私どもの主張なのです。

委員長(尾田君):ほかに質疑ございませんか。(なし)
経営形態の抜本的見直しのプラン化が必要不可欠であるという部分の考え方について、改めてお伺いします。

高田明氏:先ほども申し上げましたとおり、まず、経営理念の確立というのがあって、法律体系で言えば憲法があって、その下に他の法律があるということで、この問題で言えば、憲法がないまま他の法律がひとり歩きしている。これはまずい、先に憲法を定めるべきというのが私どもの言いたいところであります。それが経営理念であります。
江別市立病院の経営理念は、我々の主張で言うと、現状の経営形態では無理があると考えます。経費の部分がありまして、それはやむを得ないわけですからゼロとは言いませんが、もう少し一般会計繰入金を減らせる、できれば黒字化するような病院に持っていくとすれば、現状の経営形態の存続はあり得ないというのが大前提でございます。
現状の経営形態ではないという前提で物を申し上げておりますが、江別市立病院の経営理念が確立されたら、今、市から示されております5カ年計画がありまして、この中には、例えば独立行政法人に持っていくなど五つほどメニューが挙がっておりますけれども、うまくはまる現状とは違う選択肢のどれかで、シミュレーションや他地域の視察、研修を含めて勉強して、1年か2年の間で五つの道のうちのどれを歩むかを決める。そして、5年後には決められた新しい経営形態に移行していくといったものが私どもが考えるプランです。2年間は研究期間、2年半後はいつまでも議論ばかりしているのではなくて答えを出す、そして、4年後からは、例えばAという経営形態に持っていく、そして、それを市民に問うのが改革プランだと私どもは認識しているのです。
ところが、病院の事務局の皆さんに聞いても、改革プランの考え方自体が違うのです。我々にはそれがわかりません。つまり、5年間で検討するとか、経営形態の見直しをしなければなりませんとか、抽象的なことを並べているのです。普通、プランというのは、日本語で言うと計画のことを言います。ですから、私どもは5カ年計画ととるわけです。5カ年計画であれば、最終年の5年後にはこういう病院にしたい、それに向けて1年目はこうする、ああするという数値を出して、その根拠を文章でつけて5年後はこうなっていくのだというものだと私どもは認識したのです。だから、パブリックコメントで意見をくれというから意見を出したいのだけれども、示されているプランは経営形態がどうだとか、見直しをするとかしないとか、検討が必要と他人事みたいなことが並んでいるだけです。
委員長が今おっしゃったプラン化が必要だというのは、私どもの論拠に基づく計画として、5年間のうち、2年をかけて五つあるコースを検討して4年後から実践に移していくのだといった意味で具体的なプラン化が必要だということを申し上げたいということです。
おわかりいただけたでしょうか。

委員長(尾田君):それでは、委員の皆様から関連することにつきまして、質疑をお受けしたいと思います。
質疑ございませんか。(なし)
以上で、参考人に対する質疑を終結いたします。
参考人の高田様に対しまして、委員長として、一言、お礼を申し上げます。
本日は、お忙しい中、御出席をいただきましてありがとうございました。
陳情の審査に必要な内容を確認させていただくためにお越しいただいたところですが、おかげさまで、当委員会の目的を達成することができ、重ねてお礼を申し上げます。
どうぞ、御退席願います。
暫時休憩いたします。(14:12)

※ 休憩中に、陳情第1号の今後の審査方法等について協議

委員長(尾田君):委員会を再開いたします。(14:19)
休憩中に確認いたしましたとおり、陳情第1号については、陳情を判断するに当たり必要な内容を病院事務局に確認することとしてよろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
次に、(2)議案第9号 江別市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例及び江別市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定についてを議題といたします。
これより、議案第9号の結審を行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。(異議なし)
御異議なしと認め、直ちに、討論、採決を行います。
これより、議案第9号に対する討論に入ります。
討論ございませんか。(なし)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第9号を挙手により採決いたします。
議案第9号は、原案のとおり可決することに賛成の委員の挙手を求めます。
挙手全員であります。
よって、議案第9号は、原案のとおり可決すべきものと決しました。
最後に、2その他について、各委員からございませんか。(なし)
事務局からございませんか。(なし)
次回の委員会は、3月2日木曜日の午前10時より開催いたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
以上で、本日の委員会を散会いたします。(14:21)