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予算特別委員会 平成30年3月16日(金)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年1月25日更新

(開会前)

※ 日程確認

(開 会)

委員長(宮本君):ただいまより、予算特別委員会を開会いたします。(13:01)
本日の日程は、開会前に確認いたしましたとおり、次第に記載のとおり理事者質疑を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
暫時休憩いたします。(13:01)

委員長(宮本君):委員会を再開いたします。(13:02)
これより、付託案件の審査、理事者質疑を行います。
病院経営と財政運営についての質疑を行います。
初めに、赤坂委員より質疑願います。

赤坂君:予算特別委員会では、病院経営と財政運営について、多大な時間を割いて、総務部と病院事務局から十分な説明をいただきました。
それをもとに、大きく二つにわたって質問をいたします。
一つ目は一般会計と病院経営、二つ目は病院経営そのものです。
危機意識を持ってほしいという立場からお伺いいたします。
一般会計の財政運営を考えますと、基金の活用や運用により新規事業や増嵩する経費を賄ってきたことがうかがえます。
しかし、財政調整基金や減債基金等の減少により体力の衰えが明らかになりつつあります。
平成30年度予算では、病院への継続的な支援が約14億円ありますが、平成29年度当初予算比で扶助費、補助費などが増加してきております。さらに、今後の新規及び継続事業として江別の顔づくり事業、新栄団地建替事業、保育園にかかわる事業などの予算が財政課の試算では、仮置きされている状況になっています。
10年先あるいは10年以内ということも考えられますが、庁舎建設等事業などの構想があります。平成31年からは消費税10%への対応などもあり、課題は山積みです。
このことを示すように、予算編成方針で、平成28年度決算は、財政調整基金の取り崩しが大幅に超過することなど、危機的な状況にあるという説明が載っています。
そういうことから、予算編成に当たって、一般財源所要額の3%削減を目標に設定し、さらに昨日の答弁では、対象経費の率といたしますと1.7%の削減、額では約2億1,300万円を削減したとのことであります。
また、公営企業債の償還が一般会計に大きな影響を与えるとの記載もあり、さらに経営は危機的状況にあると認識しています。
私は、病院経営と一般会計は一体だという考え方を持っていますが、そういう立場から考えても、一般会計を中心として中長期的な課題や施策に備えるため、施策を取捨選択し、体力温存と強化に向けて、中期財政計画をシビアに立てるべきと考えますが、この点についてお伺いします。
また、病院経営は危機的状況であるという考えに至っております。
これまで、江別市立病院経営健全化評価委員会の委員の皆さんからいろいろな示唆をいただきましたが、病院経営に当たっては検討委員会を設置し、幅広く意見を聞き、対策を講ずるべきと考えます。
市立病院は公立病院の宿命である不採算部門を持ちながら、市民医療を支えてきました。そして、今日まで病院が進めるさまざまな改革に、議会はこぞって支援してきたと考えています。
しかし、平成18年度の医師不足を契機として、不良債務8億3,800万円を公立病院特例債として借り入れました。そして、医師対策あるいは不採算部門対策等を含めて、一般会計から14億円の繰り出しをしました。さらに、なお不良債務が出るとして平成21年度、平成22年度には一般会計から4億円の繰り出しをしました。平成25年度に少し経営安定の兆しが見えたわけでありますけれども、平成27年度末には一般会計から7億5,000万円の長期貸し付けがありました。残念ながら、平成28年度は4億7,000万円の不良債務が出ました。平成29年度は9億6,700万円の不良債務が出ました。つまり、不良債務8億3,800万円を解消できない状態、さらに、長期貸付金を回収できない状態が現出したということです。
医師不足、患者離れ、診療報酬改定などが主原因と思われますが、これに対応するため、医療機器の整備と更新、7対1看護、DPC制度の採用、地域包括ケア病棟への転換などを進めてきたことは誰もが認めるところです。これを進めなければ危機的状況はもっと早くに到来したものと考えますが、これには医師を初め、病院関係者の努力は並々ならぬものであると考えます。
ところで、平成30年度予算の収益的収支は、予算を12月に編成したということで相当なタイムラグがあり、1億1,900万円のマイナスとなっています。3月末に医師が退職したり、あるいは内科医が少なくなったり、いろいろな課題がございます。そして、診療報酬改定の影響など、予断を許さない経営状態にあると認識しますが、病院事務局は9月まで猶予があるとの判断をしています。
しかしながら、最大の課題は資金収支だと思います。現在、一時借入金の限度額は30億円です。新年度予算ではこれを40億円に引き上げます。40億円に引け上げたから40億円を借りられるわけではなく、制約がかかっています。一時借入金は当該年度中に現金で返さなければいけません。
例月の病院事業経営状況調べを1月31日にいただきました。3月に13億7,000万円を借りて、3月末の現金は3,700万円しかありません。4月の早い時期に返さなければいけません。これは一般会計からの繰出金14億円で返すことになります。恐らく4月の初めに返します。
地方公営企業法第29条第2項では、借入金は当該事業年度内に償還しなければならないとし、例外として、第3項では、借りかえた借入金は1年以内に償還しなければならないと規定されています。
予算特別委員会の審査の中で病院事務長は、資金ショートを危惧していると答弁しています。
平成30年4月をクリアしたとしても、平成30年度の会計が黒字でなければ、平成31年4月には決定的な危機が到来すると認識しています。
借り入れは40億円の2分の1までよいということではなく、資金収支としては現金が幾らあるかによるもので、江別市の事例では繰出金イコール現金14億円がある場合に、ただし書きを限度としていますが、限度幅は13億円から12億円に圧縮されると考えます。
なぜかというと、例えば、7億5,000万円を借りていますけれども、毎年1億2,000万円ずつ返していく。返していくためには、お金がないから現金が枯渇するわけです。
その分、14億5,000万円から返済するお金が少なくなるということで、これはますます少なくなっていくと考えます。
したがって、診療報酬改定による影響など、審査する猶予期間の9月までに十分に吟味することが不可欠となります。
そこで、この危機に対処するために、市立病院・地域医療検討特別委員会では、毎月いろいろな報告がされておりますけれども、今までも江別市立病院経営健全化評価委員会の委員の皆様に御指導やアドバイスをいただいてまいりました。しかしながら、江別市立病院経営健全化評価委員会の中には江別医師会の方と専門家の方は入っていません。市民の皆様から意見をいただく場として、名称は別にして検討委員会を設け、できれば6カ月の間に対策を探るべきと考えますが、おおむねこの2点について、一般会計と相互に関連する課題でありますから御見解をお伺いいたします。

市長:赤坂委員の質疑にお答え申し上げます。
中期財政計画を再検討すべきということですが、中期財政見通しについては、歳入・歳出とも現行の国の制度などが変わらないことを前提に、現時点で想定される投資事業などを全て盛り込んで、予算編成に向けて削減の方向性などを示しているところであります。
市の財政状況は先ほど御指摘いただきましたけれども、平成30年度予算におきましては、財政調整基金からの繰り入れが続いておりまして、10億円を超える規模となるなど、非常に厳しい状況が続いております。病院事業における不良債務の状況などを考えると、一般会計からの支援の必要性なども加味した上での試算が必要になってくるものと考えております。
そのようなことを考えると、現状から申し上げますと、今後、江別の顔づくり事業など計画済みの事業への対応もあり、基金からの取り崩しは一定程度避けられないという思いで現在も進めておりますし、御指摘のありました庁舎の耐震化の問題も残っております。今後の財政需要を考えますと、非常に具体的な計画を進めていく必要があるものと考えております。
いずれにいたしましても、病院の経営改善に向けた取り組みをできるだけ速やかに進め、一般会計として、どのような対応をすべきなのかを加味して、今後の財政のあり方をより明確にして、財政の中期見通しを立てていきたいと考えております。
もう1点は、市立病院の関連で、各専門分野の方で構成する新たな検討委員会を設けてはどうかということでございます。
江別市立病院経営健全化評価委員会は、平成18年に生じた医師の大量退職による経営危機を契機として、病院事業に関する専門的な知見を有する外部有識者から、市立病院が進める経営健全化に向けた取り組みを評価し、改善に向けてさまざまな形で提言をいただくことを目的として、設置した附属機関に準ずるものであります。医師、看護師、公認会計士の3人の有識者からなる委員により構成され、予算・決算時期に合わせて、おおむね年2回開催しているところであります。市民ニーズの把握や公的医療機関として救急医療を維持することの意義など、さまざまな提言をいただいており、市立病院ではこうした提言をもとに、DPC制度の導入を初めとする経営改善策に取り組んできたところであります。
市の財政状況につきましては、先ほどお答え申し上げましたが、基金からの繰入金が引き続き10億円を超える規模となるなど、非常に厳しい状態にあります。病院事業における不良債務の状況などを考えますと、一般会計からの支援なども必要だと思っております。
江別市立病院新公立病院改革プランにつきましては、自治会の代表者などに当委員会へ参加していただいて、意見や提言をいただきながら、計画を取りまとめたところであります。
こうした評価委員会の設置目的や運営のあり方は、委員御指摘の検討委員会の趣旨と共通する部分が多いものと考えます。
御提案の意見を聞く場を設けることにつきましては、江別市立病院経営健全化評価委員会の委員の皆様とどのような対応が可能なのか、まずは検討させていただきたいと思っております。
また、検討委員会の対応につきましては、議会の中に市立病院・地域医療検討特別委員会が設置されておりますので、特別委員会の皆様とも相談しながら進めていく必要があると思っております。
以上でございます。

赤坂君:前段の部分は了解いたしました。
過去の検討委員会では、江別医師会の関係者などから幅広く意見をいただいています。
今回、診療報酬改定という大きな命題がありました。加えて、資金ショートする可能性があるのではないでしょうか。相当シビアに検討して、いろいろな角度から審議しなければなりません。そういう立場からすると、新たな検討委員会をつくってもいいと思います。あるいは、幅広く市民の意見を伺うため、公開の場でやるべきではないでしょうか。これだけ大きな課題なので、御検討いただきたいと思います。

市長:市民の皆様から広く意見を聞く場を設けるべきではないかということでございますが、先ほどもお答え申し上げましたとおり、江別市立病院経営健全化評価委員会と御提案の検討委員会は、非常に重なる部分があります。したがいまして、まずは江別市立病院経営健全化評価委員会の意見を伺わせていただきたいと思っています。私としましては、議会でのさまざまな御議論、さらには、これまでも市民の皆様からさまざまな御意見を頂戴しております。そのようなことを踏まえまして、江別市立病院経営健全化評価委員会にお知らせをして、その上で検討していきたいと思っております。

赤坂君:私は、診療報酬改定を考えなければならないと思います。今、江別市立病院経営健全化評価委員会の委員には、病院長や税理士がいるとのことですが、やはり地元の江別医師会や開業医との連携が非常に大事です。今回の病診連携にしても、やはり、その方々に入っていただくことが大事ですし、さらには広く、そして公の場で、みんながわかる仕組みの中で、方向性を模索する場にするべきと考えています。その辺が欠落しておりますので、ぜひ、再度検討いただきたいと思います。

委員長(宮本君):それは要望でよろしいですか。

赤坂君:よろしいです。

委員長(宮本君):それでは、他の委員からの関連質疑をお受けいたします。
質疑ありませんか。

岡村君:せっかくこうした機会をいただきましたので、私からも1点だけ聞かせていただきたいと思います。
今回の理事者質疑でお願いした通告内容からすると、私は病院事務局もここにいらっしゃると思って、市長と病院事務局の関係について聞こうと思っていたのですが、残念ながらいないようですから、そこは飲み込みながら質疑させていただきます。
平成30年1月4日に市長が記者会見を行ったことについて、翌日に新聞で報道され、私たちもその内容を知ることになったわけです。
市長があの時期に、あの内容でお話しになった意図について、お伺いいたします。

市長:ことしの1月4日の記者会見で、市立病院に関連する質疑があり、発言しております。質疑の内容は、市立病院の経営状況についての認識です。江別市立病院新公立病院改革プランに基づいて、どのような進捗状況か、また、その見通しについてということでございました。非常に厳しい状況であり、計画しているものが順調にいくわけではなく、逆に赤字がふえる状況でございます。経費がかかるところに、その経費をカバーするだけの収益を上げるという形で、これまでさまざまな事業展開をしてきたのが病院の経営でございます。それが、今のところうまくいっていないということになりますと、公立病院の本来の趣旨は、収益に基づいて経営をするということでございますので、企業会計の原則に立ち返った考え方をしなければなりません。そのためにどのような対応が可能なのかを検討しなければならないということでお話をさせていただきました。
毎年、病院の予算を立てますが、基本は収益に見合った経営です。しかしながら、そこには市立病院の役割がございます。不採算の分野を担っていただかなければなりません。それらを加味してお願いしておりますので、そういうことを踏まえて、原則に立ち返るべきであるということでお話をさせていただきました。

岡村君:いわゆる企業会計の原則にのっとって行ってきたやり方からすると、経営方針の転換ということが言えると思っています。私は市立病院・地域医療検討特別委員会に入らせていただいており、病院事務長との質疑等の中で明らかになった点でお話をしますと、記者会見で、重要な政策の転換にかかわることが話されることは、病院事務長は知らなかったとのことです。1月4日に、行政のトップとしてあの場で発言されるとは思っていなかった、そんな状況のようです。
そうした意味では、市長がみずから言ったように、市長は市立病院の開設者でありますが、とりわけ経営に関することは、企業会計ですから病院の皆さんの努力です。ただ、今はこういう状況ですから、前段の委員からもあったように、トップの市長を初め、病院の皆さんも当然のごとく、総力を挙げてこの状況を何とか改善していかなければならないのです。そういう意味では、相互に協力しながら、努力をしていくのです。当然ではありますが、今言ったような基本的なことを考えながら、どういう時期に、どう話すかというのは、慎重に判断すべきだと思っています。
今回の予算特別委員会の初日に病院事務局に質疑をさせていただきましたが、病院事務長は、大変知識も豊富で、話も上手にされる方で、いわゆる雄弁家であると思っています。私は、雄弁家の言葉にはだまされるなということをいろいろな先輩から言われて議員になりました。きちんと真実を明らかにしていかなければならないという意味で、示唆をいただいたと受けとめながら、議員活動をやらせていただいてます。今回、病院事務長は、いつになく大変熱い思いを語っていました。この間、病院を預かる責任者として本当に苦悩してきたんだと思っていましたが、本人からそれが熱く語られたと感じました。そう考えますと、私は市立病院・地域医療検討特別委員会の委員ですから、これからの調査、議論の中で、市長の話について、必ずきちんと議論をしていかなければならないのです。最終的には、経営形態がこのままでいいのかということにもつながる課題だと思っております。それは、私たちの課題でもあるという意味では、決して言っている内容をとやかく言うつもりは毛頭ありません。私は、常々、アナウンス効果の利点と怖さを感じています。ましてや今回の課題で言うと、市民が一番心配している課題です。あの内容については、いろいろな意見があり、よく言ったという方もたくさんいると思います。私が今回、ぜひ市長に聞きたいことは、トップとしてのアナウンスに対する影響をどう認識され、記者会見をされたのかについてです。

市長:企業会計の原則に返った経営についてです。常日ごろから、企業経営に基づいた予算経営をするということが原則でございますから、当然、収入に見合った運営をするというのが原則でございます。さらに、先ほど申し上げたように、救急、小児、産婦人科など、さまざまな不採算医療がございます。江別市立病院新公立病院改革プランに基づいた計画が順調に進んでいないことから、原則をもう一度考えるということでお話をしました。したがいまして、基本の経営の考え方を変えたわけではないことを、ぜひ御理解いただきたいと思います。
そこで、記者会見での私の発言ですが、さまざまなアナウンス効果を期待するということもございます。さらには市職員の認識の問題もありますから、慎重に言葉を選んで発言しなければならないという意識はございます。
1月4日の発言を例にとりますと、これは市立病院だけではなくて、市民の皆様にもこの問題を重要視していただきたいのです。さらには、当然、市職員全体でも理解していただきたいのです。これは昨年の第4回定例会の一般質問がございました。そんなことも踏まえまして、市民、市職員、さらには市立病院の職員にアナウンスできるような思いで話をさせていただきました。したがいまして、あの当時はあえて話をさせていただいたところでございます。

岡村君:市長の今の答弁からすると、1月4日の記者会見での発言は、アナウンス効果としては、プラスに働くという思いがあったとのことです。プラスにならないことを言うことは、発言した側からすると何もよいことがないわけですから、当然プラスに働くようにお話しになったのだろうと推測していました。私はこの間、何とかこの大変な状況をどうしたらいいのだろうかと、病院で頑張っている皆さんと一緒に苦悩してきたうちの一人です。経営方針を転換しようが、今のままやろうが、共有できる大きな課題は、市民のニーズをしっかり受けとめることができる信頼される医師をいかに確保して、江別市立病院の中で力を発揮していただくかです。このことは、市長も私たちも、苦悩している市立病院の幹部の皆さんも共通して認識していました。ですから、私たちは議会としてチェック機能を果たすために、いろいろな資料要求をしたり、発言の事前打ち合わせをしてきました。その中で必ず出てくるのは、発言の影響についてです。私は昨年の第1回定例会の最終日に、市民から出された陳情の結審の討論をさせていただきました。結審の判断をする前提要件として、デリケートな課題への配慮を考えていく必要があるということをお話しさせていただきましたように、それはこれからも続く課題だと思っています。それがよい悪いではなく、まず経営を改善するためには、市立病院として医師確保のためにできることをしっかり行うことです。これは、病院内で一生懸命努力して信頼関係をつくることに尽きるわけです。さらには、残念ながらまだ専門医を初めとして、医師確保が十分できていないという課題もあります。これは、北海道大学を初めとする皆さんに御理解をいただいて、何とかうちの病院に医師をお願いしますということを、これまでも市長を先頭に病院事務局の皆さんと一緒に努力されてきました。そう考えると、先ほど言ったアナウンス効果が、市長のおっしゃったプラス面だけで、マイナス面に全く影響しないと考えているのか、そんなことを危惧するわけです。そういう医師確保に特化して今回の発言はどんなふうに認識されているのかお聞きいたします。

市長:1月4日の記者会見での発言が医師確保にどう影響しているのかということでございますが、病院事務局から、今回の私の発言で、医療体制にどういう影響が出たかという話は伺っておりません。
病院長から、または病院長代理からお聞きする話では、医師確保ではありませんけれども、ある意味では全体の危機感を新聞で知ったとのことです。全ての市立病院の職員に伝わるわけではございませんので、新聞を読んで市立病院の状況がわかる、さらには私の思いもわかったということは言われております。そういう意味では、病院経営に対する思いというのは、私は少なからず伝わったのではないかと思っております。
今後におきましても、私のさまざまな発言は影響が出るということを考えながら、どういう形で発言することがベターなのか、その場面で負の部分もありますけれども、非常によいとされる場面もあると思います。しかしながら、問題が起きるから発言しないということはあってはならないと思っておりますので、よりアナウンス効果があるような形で、これからも言葉を選んで発言していきたいと思います。

岡村君:私が危惧して話をしている趣旨は、市長が記者会見をやるまで、病院の方針転換的な大きなお話が記者会見でされるということを、病院の皆さんが承知していなかったことです。市長はプラスと思っていますし、私もプラスになる可能性はあると思っています。ただ、今言ったようなことがあって、初めてプラスに働く効果が出てくると私は思っています。

委員長(宮本君):岡村委員、質疑は簡潔にまとめてください。

岡村君:そういう意味では、やはり丁寧にやるべきことだったと思っています。
記者会見が終わった後に、病院の現場に行って、今回市長がお話しされた趣旨について説明したのですか。

市長:病院経営のあり方は、病院長代理の人事異動発令をしたときに、病院長、病院長代理、さらには病院事務長にも話をしております。その原則は何かと言いますと、やはり公営企業の原則に返らなければならないということです。公営企業の原則とは何かと言いますと、収入に合った支出です。したがって、収入に合った支出の原則に返る。そのほかに、先ほどあった不採算医療など、いろいろなお願いをしておりますので、それらを加味した上で、併用していかなければならない。それを病院長代理、さらには病院長に申し伝えております。
したがって、そのときからずっとお話をしていることは、もう一度、公営企業の原則に返ることです。
したがいまして、初めて聞いたということにはならないと思います。
1点目の病院に行って説明をしたかということでございますが、そういう意味から私は病院に行ってあえて説明することではなくて、病院長、病院事務長が、常日ごろから病院職員にお話しすべきことではないかと思います。

岡村君:冒頭に言いましたように、私は決して記者会見の内容のことを言っているのではなくて、市長のやり方、手順について言っているのです。ましてや市長のアナウンスですから、私が言った話とは全然違うのです。それでなくても、過去にそういう前例がいっぱいあるのです。言葉はプラスに言ったつもりが、ちょっとしたことでマイナスに取られてしまうぐらい、大きな結果に結びついてしまいます。きちんと病院事務局の幹部の皆さんにお話をして、スタッフの皆さんときちんとそのことを共有してください。
ですから、私は記者会見の内容に反対しているわけではないのです。

委員長(宮本君):岡村委員、繰り返しになります。

岡村君:繰り返しではないです。私は今の答弁でびっくりしたのです。市長がそういう感覚には全然なっていないですから、意見の違いですと言ってくれれば、これ以上聞きません。

委員長(宮本君):市長は記者会見のとき、急に話をしたということではなく、常日ごろから話をしていると御理解ください。
それが市長のやり方、手法として話をしていますので、それがいい、悪いという話になると、同じ話の繰り返しになります。

岡村君:委員長が触れられたことについては、私もわかって聞いています。だとしたら、それはいつの時期から、市立病院の幹部などに、記者会見の内容を説明してきたのかわからないですけれども、少なくとも江別市立病院新公立病院改革プランには、市長の今回の考え方は全く載っていないのです。この間、病院事務長が苦労して頑張ってきた考え方です。それを大きく方針転換しました。江別市立病院新公立病院改革プランで触れなかったということは、昨年の3月以降に考えた話ですか。

市長:先ほどもお答え申し上げましたとおり、水道事業や病院事業は、公営企業ですので、収入に合った経営をするというのが原則であります。この原則をもとに予算要求をしていただいております。しかしながら、病院経営は、これだけの経費がかかる分について、収益を上げようという形で予算計上をしています。
その流れから言って、赤字が出るようであれば、もう一度、公営企業の原則に返った見方をしていただきたいということでございます。
それは毎年の予算要求の中でしていることを、口酸っぱく言った形になると思います。それを記者会見で話をしたら、こういう形で記事になったということでございます。
今回は私から発言したのではなくて、記者の質問に答えた記事でございます。
したがいまして、あらかじめ用意をしていた上での発言ではございません。
第4回定例会を踏まえて、市立病院の経営が非常に危機的な状況にあるという認識をされたのであれば、病院経営はどうなのでしょうかという記者の質問に対してお答えをしたところでございます。
先ほどお話がありましたように、方針転換をしたということではなく、病院事業も水道事業も公営企業の原則のもとに、毎年、予算計上をしていると思います。
したがって、病院の予算は、公営企業の原則に立って予算要求することを再度申し上げたいと思います。

岡村君:驚く答弁ばかりで困惑しています。記者会見で記者に聞かれたから話したということです。先ほどから言っているように、トップとしてのアナウンスの影響は大きいのです。それは聞かれたから答えた内容であろうが、みずからしゃべった内容であろうが、そういう経緯はどうでもいいのです。質問しても、しようがないからしませんけれども、トップとして進むべき手順が、私の認識とは相当ずれがあるということがわかりました。
内容についてとやかく言っていませんし、言うつもりもありません。これから市立病院・地域医療検討特別委員会で議論したいと思っております。ただ、少なくともアナウンスは外に出てしまいましたから、これからでも、市長はみずから病院現場に行って、スタッフの皆さんにきちんと意図を説明すべきだと思います。
質疑させてもらうのは、先ほど言った江別市立病院新公立病院改革プランについてです。市立病院・地域医療検討特別委員会はこの江別市立病院新公立病院改革プランを調査をしようということで、今、作業を進めています。示された江別市立病院新公立病院改革プランと市長の方針転換は、全く相入れないものとなっていますから、正直言って困惑しているのです。市立病院・地域医療検討特別委員会の任務を果たそうと思っておりますけれども、病院も市長の指示の方向で動いているようですから、江別市立病院新公立病院改革プランを早く直してもらう必要があります。そうでなければ、これから進める市立病院・地域医療検討特別委員会の任務がおかしくなってくる気がしていますので、その辺についての考えをお聞きいたします。

市長:病院経営は、非常に危機的状況になっていると認識しているところでございます。そのためには、改革できるものがあれば順次していく必要があると思っております。現在、市立病院・地域医療検討特別委員会が設置され、さまざまな議論をいただいております。
もし、これからまとまるものがございましたら、そこに提案をして御議論いただければと思っています。
そういう意味では、江別市立病院新公立病院改革プランに基づいて、経営改善ができればよろしいのですけれども、それ以外のものでも有用なものがありましたら、随時、市立病院・地域医療検討特別委員会に御相談させていただきたいと思っております。

委員長(宮本君):ほかに関連質疑ございませんか。

赤坂君:私が昨年一般質問したときには、方針が決まったときに示すと言いました。
そして、1月の記者会見でびっくりしました。それは予算で出るのかと思っていましたが、
予算を見ますと、残念ながら、それらしきものはないです。そして、この前の一般質問では市長の答弁だけがひとり歩きしているのです。私は非常に不満に思います。
予算の審議の最中です。ましてや、この予算は病院事務局が12月につくったものです。
市長の言う精神が全く入っていないです。収入に見合った支出は1億1,900万円です。そうすると、収入をふかしているのではないかと興味がありました。それを言うと私自身が墓穴を掘ることになりますから言いませんけれども、ひどい予算です。しかしながら、資金ショートするから真剣に考え、その中で、市長が提案することはいいです。私は不満を持っておりますけれども、残念ながら、市長は江別市立病院経営健全化評価委員会だけで十分足りると言っています。もっと深い意味があるのかもしれないですが、残念ながら昨年の私の一般質問に対する答弁からすると、非常にそごがあると認識せざるを得ないのです。しかしながら、予算は減ります。非常に厳しい予算だということを指摘しておきたいと思いますけれども、資金ショートをさせるわけにはいかないのです。今、岡村委員が言ったことと、記者会見のこともあるのですけれども、市長は私の昨年の一般質問に対してどう答えますか。

市長:市立病院の経営問題は、厳しい問題であると認識しています。
赤坂委員からお話がありました新年度予算にどういう形で加味できるかということでありますけれども、今回の診療報酬改定が、私どもが進めるさまざまな改善内容の大きなきっかけになると思っております。
診療報酬改定の中で看護単位の対応の問題など、さまざまなものが提案されております。したがいまして、診療報酬改定後の市立病院の運営状況を十分見きわめないと、その取り組みは非常に難しくなると思っており、提案には至らなかった状況でございます。したがいまして、今回の4月以降の診療報酬改定で、市立病院としてどのような対応ができるのかについては、この状況を見きわめる必要があると思っています。
この状況において、経営改善につながる問題点がありましたら、市立病院・地域医療検討特別委員会に御相談しながら進めてまいりたいと考えております。

委員長(宮本君):ほかに関連質疑ございませんか。

吉本君:市長は、収益に見合った経営をされるということで、企業会計の原則はよくわかりました。
市が不採算医療のために、病院にお支払いしているものが一般会計の繰出金だと思っています。収入に見合った支出や収入に見合った経営という言葉がさきに出たものですから、新聞を見た方から精神科のことが何も書いていないけれども、一体どうなるのかと電話がありました。不採算医療は公的な責任として、市立病院が担わなければいけないとお考えになっていらっしゃると思いたいのですけれども、その辺を確認させてください。

市長:市立病院の役割は、市民の医療の確保です。そこには、不採算であってもあえてやらなければいけない医療もございます。そのあえてやらなければならない医療は、毎年繰出金を支出して市立病院にお願いしてやっていただいております。その繰り出しをする医療の中身につきましては、毎年検討しているところでございまして、その中で十分検討していかなければいけないと思っています。
基本は、不採算であるからやめる、赤字になるからやめるということだけではないと思っております。当然、市民の医療を守るために必要な医療を十分検討した上で、引き続き市立病院に行っていただきたいと思っております。

吉本君:今回配られた江別市立病院広報誌いたわりPlusを見たある市民の方から、明らかに支出のほうが多いのだから赤字になり、このまま続けていたら夕張市みたいになるのではないかと聞かれましたが、うまく説明ができませんでした。先ほどのアナウンスの話を含めてですが、決してそうではないということを、きちんと情報提供しなければいけないと思いました。
今年度の一般会計からの繰出金は約14億円で、一般財源は約236億円です。昨年度の繰出金はもう少し少なかったと思いますが、今年度の繰出金は一般財源の5%弱です。このような聞き方が、いいのか悪いのかわかりませんけれども、以前、市立病院・地域医療検討特別委員会の中で10億円くらいなら何とかなるという話がありました。14億円が本当に市の財政を根底から揺るがすような額なのか、一般財源に占める5%程度の一般会計繰出金はどのような位置づけになるのか、お考えをお聞きしたいと思います。

市長:大変答えづらいお話でございますけれども、基本は一般会計で実施する義務的事業がたくさんあります。さらには、政策的な事業もあります。そこである程度、ルール化できて実施している事業に影響が出るようであれば、市政運営に影響が出るものと考えております。したがいまして、基本はやはり、病院で必要な経営改善をして経営健全化を図り、一般会計からの繰り出しを少しでも少なくして、必要なやるべき事業へ潤沢に一般会計の予算を回していきたいと思います。

吉本君:病院の赤字がどうして起きるのかというのは、今さらここで話をすることではないです。病院のやる気や意思とは全く関係のないところで、診療報酬が決められていきます。収入に見合った支出という原則が、基本にあることはよくわかりますけれども、矛盾だらけのところで公立病院の経営が行われているというアナウンスを、もう少ししていただければ市民理解も得られるのではないかと思います。病院も行政もその辺の責任があると思います。
先ほど、赤坂委員から江別市立病院経営健全化評価委員会との関係で新たに江別医師会を交えた検討委員会を設置するべきという話がありましたが、今、北海道地域医療構想の中で、市長は札幌圏の会議に参加されていますけれども、今回の病院に限らず、江別医師会との連携は当然重要な問題になってきています。江別の医療全体をどうするのかというあたりでは、江別医師会を抜きには全く考えられないと思いますけれども、江別市健康都市宣言をいたしましたし、江別の開業医を巻き込んだ形の江別の医療をどうしていくのかについて、今後検討しなくてはいけないと思います。既にいろいろな会議が立ち上がっているとは聞いていますけれども、江別市立病院の立ち位置を考えていくことが必要ではないかと思うのですが、その点についてお伺いいたします。

市長:現在、行政と江別医師会、さらには市立病院が入って地域医療懇談会を開催しています。年に1回地域医療懇談会を開催して、江別医師会の問題、行政の問題の話し合いをしています。
また、病院長、病院長代理が江別医師会の会合に参加しています。市内の開業医との連携は、地域医療連携の問題もございますので、この会合でさまざまな議論をしています。これまでの議論の中で、大きく議論が出てきている在宅医療、さらには地域包括ケアの関連については、打ち合わせをさまざまな形で実施しております。これは福祉との連携も必要でございますので、江別医師会を入れて福祉団体を含めた検討会で検討しております。
今後におきましても、市立病院が積極的に江別医師会の中に入ってさまざまな形で議論をしますし、私も、江別医師会や市立病院を含めた地域医療懇談会の中で、行政としてのさまざまな意見、さらには江別医師会からの意見をお聞きしてまいりたいと考えております。

委員長(宮本君):ほかに質疑ございませんか。

角田君:基本的な部分と考え方についてお伺いいたします。
今回の予算案を審議するに当たって、先ほど来、赤坂委員が言っているとおり、12月時点で見込んでいる医師の数、医療体制が現時点で既に異なってきていますので、目標としている数字が達成できるかどうかわからないです。
さらには、12月時点の決算見込みと現時点の決算見込みにかなりの差が出ています。そういった意味では、資金ショートはかなり意識せざるを得ないです。また、一時借入金が40億円に増加しています。おそらく、このまま行っても何とかなるだろうという思いがどこかであります。ただ、次年度に、借りた半分の20億円を返すことになってしまった場合、一般会計繰出金以上の資金を4月に用意しなければいけなくなるということが想定されます。
診療報酬改定の結果が、どういう形で病院の運営に反映されていくかを見きわめなければなりません。その間の銀行との関係にもなると思いますが、万が一、資金ショートしたとします。6月、9月のボーナス時期や支払い時期などは、資金ショートのおそれはないという前提で組み立てていると思いますが、万が一、資金ショートしたとき、一般会計から病院に対してどのような支援を考えているのですか。一時的に貸す、貸さないという話になることもあるし、極端な話、赤坂委員が言うとおり、早い段階で江別医師会を含めた総合的な改革をして、見きわめができた時点でやれるものはやっていくことが大事だと思うのです。場合によっては、診療報酬改定の結果が運営に悪影響を与えるとするならば、ドラスティックなことを考えなければならないこともあると思います。病院の資金ショートに対して、市長はどれくらいの腹づもりを持っているのですか。また、そのような危惧があっての今回の予算審議です。それを打ち消すような市長の方針、考え方があるのであれば、お聞かせいただきたいと思います。この予算案で、不安だという気持ちを解消してくれるようなものを出していただきたいと思いますし、万が一、危機的な状況になったときには見きわめていく過程に入っていくと思いますが、どこまで市長の腹づもりがあるのかをお聞かせいただきたいと思います。

市長:資金ショートした場合の腹づもりですが、私どもは病院一同、資金ショートさせないために頑張ってまいりたいと思っています。
いずれにいたしましても、病院経営は結果が出てこなければ今のようなお話がたくさん出てくると思いますので、早く結果が出せるような努力をしていきたいと思います。そのことが市民の皆さんに不安を与えない、さらには資金ショートを防ぐことにつながると思っておりますので、お答えにはならないかもしれませんが、その思いで頑張りたいと思っております。

角田君:今回予算審査をしていての不安感、危惧をどう解消していただけるのかと思っています。我々も議会の中で、さまざまな改革、提案などを行おうと思いますが、病院だけではなくて、市長から積極的に解決策を打ち出していただきたいのです。先日の市長の記者会見のように、事が起こってから初めて声が出てくるのではなくて、私たちが期待できるようなものを、定例記者会見の最後で打ち出す気持ちがあるのでしょうか。それとも見きわめるまでは言葉を選ぶのでしょうか。その辺の考え方について教えてほしいと思います。不安感、不信感だけが残ってしまう状態で予算審査をするのは、少しつらいものがあります。

市長:病院の運営は、一般の事業と同じように中断することが不可能でございます。いかに安定的に必要な医療を提供できるかということが問われておりますので、一刀両断にこの事業をやめるということは非常に難しい問題だと思っております。そのためには、検討を重ねて、さまざまな形で市立病院の職員はもちろんですけれども、市民の皆様や議会にも相談しながら提案をして、ある程度の経過をもとに事業を執行するという形ではないかと思っております。そのためには、今回はたまたま診療報酬と介護報酬の同時改定がございましたので、その結果が出なければ、具体的な方針が出ないという時期でした。前段でもお答え申し上げましたとおり、6カ月間の猶予がありますから、その中で具体的なことを相談させていただきたいと思っております。

委員長(宮本君):ほかに関連質疑ございませんか。(なし)
以上で、本件に対する質疑を終結いたします。
これをもって、理事者質疑を終結いたします。
暫時休憩いたします。(14:20)

※ 休憩中に、結審単位等について協議

委員長(宮本君):委員会を再開いたします。(14:23)
付託案件の結審単位等について確認します。
休憩中に協議いたしましたとおり、議案第7号、議案第12号及び議案第13号についてはそれぞれ1件ずつで、議案第17号及び議案第18号については一括で、議案第20号及び議案第27号についてはそれぞれ1件ずつで、議案第9号及び議案第28号については一括で、議案第29号については1件で、議案第14号及び議案第30号については一括で、議案第31号については1件で、議案第32号及び議案第33号については一括で、議案第34号については1件で、結審順は、ただいま申し上げた順に行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
最後に、次回委員会の開催についてでありますが、19日月曜日の午前10時より開催し、結審を行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(了)そのように確認いたします。
以上をもって、本日の予算特別委員会を散会いたします。(14:25)