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平成27年第4回江別市議会定例会会議録(第4号)平成27年12月9日

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年2月29日更新

1 出席議員

27名

議長 三角 芳明 君 副議長 干場 芳子 君 
議員 吉本 和子 君 議員 齋藤 一 君
議員 高橋 典子 君 議員 高間 専逸 君
議員 星 克明 君 議員 島田 泰美 君
議員 諏訪部 容子 君 議員 堀 直人 君
議員 本間 憲一 君 議員 石田 武史 君 
議員 清水 直幸 君 議員 角田 一 君
議員 山本 由美子 君 議員 宮本 忠明 君
議員 野村 尚志 君 議員 岡村 繁美 君
議員 鈴木 真由美 君 議員 赤坂 伸一 君
議員 内山 祥弘 君 議員 尾田 善靖 君
議員 齊藤 佐知子 君 議員 徳田 哲 君
議員 宮川 正子 君 議員 相馬 芳佳 君
議員 裏 君子 君    

2 欠席議員

0名

3 説明のため出席した者の職氏名

市長 三好 昇 君 副市長 佐々木 雄二 君
水道事業管理者 佐藤 哲司 君 総務部長 山田 宗親 君
企画政策部長 北川 裕治 君 生活環境部長  渡部 丈司 君
経済部長兼
総合特区推進監
後藤 好人 君 健康福祉部長 真屋 淳子 君
建設部長 安藤 明彦 君 病院事務長 吉岡 和彦 君
消防長 田中 修一 君 水道部長 松田 俊樹 君
会計管理者 宮腰 明生 君 総務部次長 土屋 健 君
財政課長 野口 貴行 君 教育委員会委員長 支部 英孝 君
教育長 月田 健二 君 教育部長 斉藤 俊彦 君
監査委員 中村 秀春 君 監査委員事務局長 小川 和夫 君
農業委員会
会長職務代理者
金安 正明 君 農業委員会事務局長 出頭 一彦 君
選挙管理委員会
委員長
古石 允雄 君 選挙管理委員会
事務局長
長尾 整身 君

4 事務に従事した事務局員

事務局長 佐藤 貴史 君 次長 松井 謙祐 君
庶務係長 中村 正也 君 議事係長 阿部 昌史 君
主査 川合 正洋 君 主任 壽福 愛佳 君
主任 丹羽 芳徳 君 主任 伊藤 みゆき 君
事務補助員 北川 志菜子 君    

5 議事日程

日程第1  会議録署名議員の指名
日程第2  一般質問

発言者及び発言趣旨

齋藤  一 君 (総括質問総括答弁方式)

  1. TPPに関する市長の基本姿勢について
    (1)TPP大筋合意への市長の認識について
    (2)TPP大筋合意の江別市農業に及ぼす影響について
    (3)TPP撤廃を求める必要性について
  2. 江別市内のバス路線について
    (1)バス路線廃止に当たっての市の対応について
    (2)バス路線廃止に当たっての対象地域住民への周知について
    (3)バス路線廃止後の住民の移動手段及び意見の調査について
    (4)バス路線廃止後の代替の交通機関の用意について 

宮川 正子 君 (総括質問総括答弁方式)  

  1. 高齢障がい者の支援について
    (1)介護保険と障がい福祉サービスの併用について
    (2)障がい分野と介護分野の連携の取り組みについて
  2. 高齢者、障がい者の方が読みやすい大活字図書について
    (1)大活字図書を日常生活用具給付等事業の品目に入れることについて
    (2)大活字図書の整備の現状と課題について
    (3)大活字図書の整備拡充について
  3. 家族介護者支援について
    (1)市で実施している家族介護者の支援について
    (2)家族介護者への訪問レッスンについて
  4. 要介護度改善事業所への成功報酬導入について
    (1)要介護度改善に取り組む事業所への成功報酬を導入することについて
  5. 子育て支援について
    (1)1日保育士体験について
    (2)子育てアプリについて
  6. 文化芸術による子供の育成事業について
    (1)文化芸術による育成事業についての考えと取り組みについて
  7. 市営住宅について
    (1)市営住宅の敷地に自動販売機を設置することについて
    (2)市営住宅の応募要件の拡充について

角田  一 君 (一問一答方式)

  1. 新規創業支援策について
    (1)当市における新規創業支援の現状について
    (2)インキュベーション施設としての元町アンビシャスプラザの現状と検証について
    (3)チャレンジショップ・インキュベーション施設の拡充と大学等団体との連携について
    (4)新規創業及びその他施策へのクラウドファンディング活用への見解について
    (5)産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画に対する当市の見解について
  2. 農業の将来展望について
    (1)環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に対する見解及び対策について
    (2)第3次江別市農業振興計画の目指すべき姿の実現に対する平成28年度予算方針について
    (3)農業労働力の確保への施策の現状と今後の具体策について
    (4)農業生産基盤の整備に対する現状と今後の具体策について
    (5)スマート農業に対する見解について
  3. 清掃事業について
    (1)ごみの減量化について
    (2)愛のふれあい交流事業対象者に対する福祉施策としての戸別収集実施について
    (3)収集業務委託費における人件費の考え方について

徳田  哲 君 (総括質問総括答弁方式)

  1. 市民後見人への支援体制について
    (1)江別市としての市民後見人への支援体制の構築について
  2. 認知症施策推進総合戦略を踏まえた江別市における認知症対策について
    (1)認知症サポーターの養成と活動の支援について
    (2)学校教育における認知症理解の推進について
    (3)認知症カフェ等の取り組みの推進について
    (4)認知症高齢者の見守りについて
    (5)認知症初期集中支援チームの設置について
    (6)認知症対策を総合的に進めていくための環境整備について
  3. 公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行を受けた江別市としての考え方について
    (1)改正品確法の基本理念にのっとった発注の実施について
    (2)多様な入札契約制度の導入と活用について

6 議事次第

◎ 開議宣告

 議長(三角芳明君) 

これより平成27年第4回江別市議会定例会第14日目の会議を開きます。
ただいまの出席議員は27名で定足数に達しております。

◎ 議事日程

議長(三角芳明君) 

本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりであります。

◎ 会議録署名議員の指名

議長(三角芳明君) 

日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議規則第111条の規定により、
鈴木議員
高間議員
を指名いたします。

◎ 一般質問

議長(三角芳明君) 

日程第2 一般質問を順次行います。
齋藤一議員のTPPに関する市長の基本姿勢についてほか1件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間20分。

齋藤 一君 

それでは、通告に従い順次質問させていただきます。
初めに、TPPに関する市長の基本姿勢について伺います。
1点目に、TPP大筋合意への市長の認識についてお聞きします。
10月5日、環太平洋パートナーシップ協定、通称TPPの大筋合意が発表されました。今回の大筋合意は徐々に情報が出ていますが、国民に対して詳細は明らかになっていません。報道によると、協議では懸案となっていた医薬品のデータ保護期間や乳製品の市場開放、自動車の原産地規則などでも合意したと言われています。日本はアメリカなどとの交渉で牛・豚肉、乳製品や主食である米についてまで大幅な市場開放を受け入れたとも言われています。
医療・保険の分野では、医薬品の知的財産権の強化を主張する米国の要求を受けて、データ保護期間の下限などが盛り込まれました。医薬品・医療機器付属書では、償還価格、薬価設定に対し、医薬品メーカーの異議申し立てを認めることを義務づけています。これによって安価な後発薬の開発のおくれや、医薬品などの価格上昇につながるなど、日本の薬価制度が一層脅かされる危険があると言われています。
また、農業においても並行して行われた日本とアメリカの2国間交渉などで譲歩を重ね、牛・豚肉、乳製品、米などの大幅な市場拡大を受け入れたことは重大な問題です。中でも、米についてはアメリカ7万トン、オーストラリア8,400トンの関税のかからない輸入枠を認めるなど、文字どおりの大幅譲歩です。重要農産品の聖域は守るとした国会決議に違反するものではないでしょうか。
市民の生活・健康を守る立場、市の農業を守る立場にある江別市長として、今回のTPP大筋合意に対する市長の認識についてお聞きします。
2点目に、TPP大筋合意の江別市農業に及ぼす影響についてお聞きします。
日本の農業は、農業者の高齢化と後継者不足が叫ばれており、耕作放棄地が全耕地の1割に上るなど危機的な状況と言われています。
また、江別市においては、平成25年6月に行われた市の農業者意識調査集計結果から農業の背景を見てみますと、その際に行われたアンケート調査では、農業所得が300万円未満の件数は回答のあった281件のうち、100件となっており、また、経営主の年代別のグラフを見ますと70代が多く、江別市の農業においても高齢化は進んでいることがわかります。離農については、後継者がいないという答えが65%となっており、現状も将来的にも厳しい状況としています。このままTPPが妥結された場合、農業者は国際競争にさらされ、海外の大規模農家や農業法人と価格競争を行わなければなりません。
また、報道によると、今回のTPP大筋合意には国会決議で聖域とされた農産物重要5品目も含まれています。5品目の中には、当市の主要生産物である小麦が含まれております。ほかにも、米、牛肉、豚肉、牛乳も含まれており、当市の農業に与える影響は非常に大きいと考えられます。
また、平成26年2月に策定された第3次江別市農業振興計画の農業を取り巻く環境と目指す姿の項で、農畜産物価格の低迷、原油高による農業用資材価格の高騰など、経済のグローバル化に起因する農業への影響も大きくなってきており、地域農業の最前線においても世界経済の動向を視野に入れた経営や行政運営などが今まで以上に必要になってきますとされており、これはTPPも意識した表現と思われます。今回のTPP大筋合意はこの計画に盛り込まれた以上に大きな影響があると考えます。
過去の一般質問において、市長は、TPP大筋合意の江別市農業に及ぼす影響について、北海道の試算を引き合いに出されながら、農業経営の崩壊を招くばかりか、食品加工を初めとしたさまざまな関連分野にも壊滅的な打撃を与えるものと懸念していると述べております。
しかし、今、TPPの大筋合意の内容が徐々に明らかになっており、特に農産物主要5品目の扱いが示されてきている中で、江別市農業に及ぼす影響は深刻だと考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。
3点目にTPP撤廃を求める必要性についてお伺いします。
今回のTPP交渉の大筋合意に当たり、安倍首相は、国家100年の計、暮らしを豊かにしてくれるとしています。しかし、全国的に農家や農業団体だけでなく、労働組合や市民団体など、多くの国民がTPPに反対し、撤退を求めてきています。
本会議の初日に北海道市長会の平成27年秋季定期総会について報告され、その際の決議には、環太平洋連携協定(TPP)については、我が国の産業、経済など社会の根幹に影響する重大な問題でありますが、特に我が国最大の食糧供給地域である北海道農業への影響は非常に大きなものでありますという認識が示されており、このことからも、当然、江別市の農業へも大きな影響を与えると考えますが、TPPからの撤退を国に求めてはいかがでしょうか。市長はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。
次に、江別市内のバス路線についてお聞きします。
1点目に、バス路線廃止に当たっての市の対応についてお聞きします。
平成26年3月に江別市公共交通検討会議報告書が出されましたが、その中の1ページの冒頭には、江別市においては、少子高齢化の進展とともに人口減少が進む中で、公共交通においても利用者の減少など公共交通を取り巻く環境は大きく変化しており、公共交通機関における採算性の問題や高齢者等の移動手段の確保などが課題となっておりますと書かれており、実際に当市のバス路線の現状は、路線そのものの廃止、減便等により、明るい話題は少ない状況です。市民からも通院、買い物など市内で移動をするときに、非常に不便であるという公共交通に対する不安の声が聞こえております。
駅にアクセスするバス路線として今年の10月より野幌駅から8の字で運行する野幌見晴台線が実証運行されておりますが、バス路線網の問題は一部地域で完結するものではなく、市内全体を通して計画を持ち改善しなければならない時期ではないでしょうか。
規制緩和が行われ、事業者の判断でバス路線の廃止ができるようになりました。今後、当市においても路線の廃止・減便が危惧される中、住民の足を守る市長として、廃止等の情報提供を受けた際、どのように対応をするおつもりでしょうか。お聞かせください。
2点目に、バス路線廃止に当たっての対象地域住民への周知についてお聞きします。
実際に廃止された路線を利用していた市民から、路線の廃止について詳しい説明もしくは周知がされずに困惑したとの声が聞かれます。市は自治会への周知はされているとのことですが、今のやり方では個々の利用者へは十分に周知がされていないのではないでしょうか。現状の周知の方法に検討を加える必要があると考えます。市長はどのようにお考えか、お聞かせください。
3点目に、バス路線廃止後の住民の移動手段及び意見の調査についてお聞きします。
通勤・通学で利用しているバス路線が廃止されたとき、市民はその他の交通機関や路線を探さなければならず、大変御苦労されています。このような御苦労を初め、市としてバス路線廃止後の移動手段や、廃止された路線を利用していた方の意見などの調査を行う必要があるのではないでしょうか。お考えをお聞かせください。
4点目に、バス路線廃止後の代替の交通機関の用意についてお聞きします。
バス路線廃止後、利用していた方はその他の移動手段での移動を考えなければなりません。タクシーは高くて何回も使えない、ほかのバス停や駅は遠くて歩いて行けないなど、特に高齢者や病弱な方などは困難な状況に追い込まれています。こういった状況を見ますに、代替となる交通機関を用意することが必要と考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。
以上をもちまして1回目の質問とさせていただきます。

議長(三角芳明君) 

齋藤一議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君) 

齋藤一議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、TPPに関する私の基本姿勢についてお答えしたいと思います。
まず、TPP大筋合意への認識についてでありますが、TPP環太平洋パートナーシップ協定は、21世紀のアジア・太平洋地域に、自由で公正な経済圏をつくり出す試みとして、関税の撤廃や税率の引き下げのみならず、サービス・投資の自由化を進め、さらには知的財産、電子商取引、国有企業、労働、環境の規律など、幅広い分野で新しいルールを構築する経済連携協定とされております。
我が国は、平成25年3月にTPP協定への参加を表明し、関係12カ国による5年半に及ぶ交渉の末、本年10月、大筋合意に達したところであります。
国は、TPPにより、世界のGDPの約4割に相当するかつてない規模の経済圏、また、人口8億人の巨大市場へ、国内においての地方の特色を生かした地場産業、農産品等が海外展開する道が開かれ、また、こうした市場に進出することで、新たな産業の創出や国全体の生産性向上につながることが期待されるとしております。
一方で、TPPには、食品添加物や残留農薬などの規制緩和により、食の安全性が脅かされることや、医療保険の自由化、混合診療の解禁によりまして、国民健康保険制度の圧迫や医療格差が広がりかねないことが指摘されています。特に、北海道におきましては、米、麦、牛・豚肉、乳製品、砂糖原料のいわゆる重要5品目を初めとする関税率の引き下げや輸入枠拡大によりまして、基幹産業である農林水産業への長期にわたる甚大な影響が懸念されるところであります。
江別市におきましても、農業は基幹産業でありますことから、まずは国によるTPPに関する正確な情報開示と十分な説明がされ、地域の不安や懸念を払拭され、国の責任において万全の対策が講じられるべきと考えております。その上で、TPPによって、地域の産業や市民生活が脅かされることのないよう、国の対応を的確に把握し、市として、必要な予算等を見きわめた上で、対策を講じてまいりたいと考えております。
次に、TPP大筋合意の江別市農業に及ぼす影響についてでありますが、当市の主要農産物であります小麦や米、牛肉、乳製品などの重要5品目を含めた農畜産物におきましては、関税を初め、マークアップの段階的な削減、国別輸入枠の新設などによりまして、輸入農畜産物の増加や市場価格の低下などが考えられるところであります。
しかしながら、現段階におきましては、TPP大筋合意による国内農業に及ぼす影響額及び算出方法について示されていないことから、当市への影響等について算出することは困難な状況であります。仮に、国等によりまして、所得補償などの生産者への対策が講じられなければ、当市の農業は大きな影響を受けるものと考えております。
次に、TPP撤廃を求める必要性についてでありますが、TPP協定は、今回の大筋合意を受け、今後、参加各国が協定文書に署名した後、それぞれの国での議会承認などを経て、協定締結、発効に至るものであります。我が国におきましても、これからTPP協定締結に関する国会審議が始まりますことから、国会において正確な情報が開示され、十分な審議が行われることで、農業関係者を初めとする国民の理解が得られるのか、その動向を注視してまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、企画政策部長からお答え申し上げます。

企画政策部長(北川裕治君) 

私からは、江別市内のバス路線についての御質問に御答弁申し上げます。
初めに、バス路線廃止に当たっての市の対応についてでありますが、道路運送法においては、バス路線の廃止に際して、市とバス事業者との協議等に関する規定がないことから、当市においては、廃止を初め、減便による影響や住民周知等を考慮し、バス事業者に対しては事前に市と協議いただくよう要請しております。その際、バス事業者に対しては、対象となる路線の利用状況や代替策、影響など、必要な情報を提供していただくなどして、情報共有を図るとともに、対応策について協議の上、対象地域の自治会や学校への事前説明や回覧、バス停留所への掲示などにより周知を図っており、減便などについても、同様に対応しているところであります。
今後とも、バス路線の廃止に当たりましては、事前協議や住民周知など、バス事業者との連携を図り、対応してまいりたいと考えております。 
次に、バス路線廃止に当たっての対象地域住民への周知についてでありますが、周知に当たりましては、バス事業者との事前協議の上、廃止・減便の影響があるものと考えられる対象地域の自治会と周知方法などを相談し、対応しているところであります。周知につきましては、広く周知を図るため、バス事業者において自治会回覧のほか、利用者にも伝わるよう、バス停留所への掲示などを行っております。また、地域の意見を聞くため、自治会の役員会に市も同席しバス事業者が説明を行うなどして対応しているところであります。
今後におきましても、さらに周知が行き届くよう事業者に対して要請してまいりたいと考えております。
次に、バス路線廃止後の住民の移動手段及び意見の調査についてでありますが、地域公共交通会議において、バス実証運行の結果等を踏まえ、駅を中心とした効率的なバス交通体系のほか、全市的な視点から市内公共交通のあり方について検討を進めていくこととしております。こうしたことから、今後、市内の路線バスの利用状況等に関するデータ収集のほか、アンケート調査などを実施し、さまざまな角度から地域の意見について把握してまいります。
次に、バス路線廃止後の代替の交通機関の用意についてでありますが、先ほども申し上げましたとおり、今後、地域公共交通会議において、バス実証運行の結果等を踏まえ、駅を中心とした効率的なバス交通体系のほか、全市的な視点から市内公共交通のあり方について検討を進めていくこととしておりますことから、市といたしましても、これらの検討を踏まえて、高齢者や通勤・通学者など、地域の需要特性に応じた公共交通のあり方についても検討してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。

齋藤 一君 

TPPの撤廃を求める必要性について再質問いたします。
過去の答弁において、市長は、農業経営の崩壊を招くばかりか関連分野にも壊滅的な打撃が懸念されると言われており、当時よりも状況が進み、TPPの内容が徐々に明らかになってきている中で、江別市の農業に与える影響が多いことは容易に想像できるところです。また、答弁において、市長は、国会において正確な情報が開示され、十分な審議が行われ国民の理解が得られるよう動向を注視したいと言われましたが、北海道市長会の決議には、本道農業・農村の持続的な発展に支障が生じる場合には交渉から撤退するなどと言及されております。
当市の農業など、大きな影響が明らかだと判断されたときに、TPPから撤退を求めるという姿勢が必要ではないかと考えますが、どのようにお考えでしょうか。お聞かせください。
続いて、バス路線廃止後の代替の交通機関の用意についてですが、答弁の中で、地域の需要に応じた公共交通のあり方についても検討したいと言われておりましたが、やはり、高齢者や病弱な方などが置かれている現在の状況を見ますに、野幌見晴台線の実証運行のように具体的な手だてを早急にとられるべきだと思います。実際にそういった手だてがとられる中で市民のニーズも把握できるでしょうし、実態に合わせた手法が見えてくるのではないでしょうか。そのことを申し上げさせていただいて、2回目の質問とさせていただきます。

市長(三好 昇君) 

齋藤一議員の再質問にお答え申し上げます。
当市の農業などに大きな影響があると判断されたときに、TPPからの撤退を求める姿勢を示すべきではないかということでございますが、先ほど御答弁申し上げましたとおり、TPP協定の及ぼす影響が現在正確に示されておりません。北海道市長会では特別委員会を設置いたしまして、TPP協定の影響や効果を調査分析し、今後、どのような対応が必要なのか、総合的に協議を行うところであります。江別市も特別委員会のもとに設置されました農業部会、酪農・畜産部会に参加しております。
こうした協議の結果、国の対応状況等がわかりまして、その対応を踏まえまして、TPP協定が地域経済や市民生活へ悪影響を及ぼさない、引き続きそういう観点で北海道市長会や全国市長会などを通じて対応していきたいと思っております。
以上でございます。

齋藤 一君 

答弁の中で、北海道市長会では特別委員会を設置し、総合的に協議を行っており、江別市も特別委員会のもとに設けられた各部会に参加し、引き続き北海道市長会や全国市長会を通じて対応していくと言われましたが、先ほどから述べさせていただいているとおり、TPPの当市に与える影響、特に農業と関連産業に与える影響は大きいことは容易に想像できるところです。全容と影響を明らかにさせ、だめな場合は日本が参加しない選択肢はあり得ると表明されている他県の知事もいらっしゃいます。このことからも、TPPからの撤退を国に求める必要があるということを申し上げ、質問を終わります。

議長(三角芳明君) 

以上をもって、齋藤一議員の一般質問を終結いたします。
一般質問を続行いたします。
宮川正子議員の高齢障がい者の支援についてほか6件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間30分。

宮川正子君 

ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い順次質問いたします。
初めに、高齢障がい者の支援についてお伺いいたします。
平成25年に障害者総合支援法が施行されるに当たり、その附則には、施行3年後を目途とした見直し規定が設けられ、高齢の障がい者に関する検討がなされることになっています。障がい者に65歳の壁といわれることがあります。それは、障がい福祉から介護保険のサービスに変わったことで、それ以前に使っていたサービスの利用を認めるかどうかについて、約3割の市町村が国の判断基準より厳しい条件を独自に設けていることが、厚生労働省の調査でわかったとのことです。
65歳以上の障がい者は介護保険の利用が優先されるが、必要なサービスを介護保険の利用限度額でカバーできない場合は、障がい者福祉サービスで併用できるとの判断を国が示しています。条件の追加は自治体の裁量で可能だが、厚生労働省は2月に通知を出し、サービス併用が必要な障がい者まで一律の判断で削らないよう適切な運用を求めています。調査は介護保険への切りかえで障がいに合ったサービスが受けられなくなったとの訴えが相次いでいたことから、昨年8月に実施、回答した自治体のうち29%がサービス併用を要介護度の重い人や身体障がい者に限るなど条件を追加していたとのことです。65歳以上になる障がい者に両制度を併用できることを事前に伝えていると答えたのは39%にとどまり、残りは事例によって伝えている、伝えていないとのことで、周知が徹底されていないこともわかりました。
このようなことから、65歳以上の障がい者が介護保険サービスを含めた福祉サービスを円滑に利用するためには、高齢障がい者に対する支援ノウハウが乏しい障がい福祉分野、障がい者支援に対する基本知識や受け入れ実績が乏しい高齢分野双方で対応スキルの向上が求められます。
公明党会派として、今回この問題に取り組みを開始している東京都杉並区を視察させていただきました。杉並区では、65歳以上の障がい者を専門的に支援する人材を養成することになり、平成27年2月よりスタートしています。経緯として、サービス等利用計画の全件作成があり、東京都が開催している初任者研修では、応募してもなかなか受講ができない状況を受けて、東京都の事業者指定を杉並区が受け、養成することとなりました。
今後は、高齢化の進展により高齢障がい者の増加が見込まれる中、障がい者の支援専門員の中で高齢者ケアに習熟している人は限られている、杉並区では障害者手帳を持つ区民約1万8,000人のうち、半数程度が65歳以上。障がい者支援と介護が異なるため両方を熟知する専門家の育成が急務になっています。
そのことから、初任者研修募集に、1、都内に所在する事業所に所属し、指定相談事業者において相談支援専門員業務に従事する。2、介護サービス事業所でケアプランを作成しているケアマネジャーを要件とし、障がい者の自立を支援する相談支援専門員と介護保険のケアマネジャーの両方の資格を持つ専門家を区主導で育てています。平成26年度48名、うちケアマネジャーは26名。平成27年度36名、うちケアマネジャーは14名。障がい者相談支援専門員と介護支援専門員との連携の取り組みについて介護保険への移行時に適切な引き継ぎを行う取り組みとして、介護保険の対象者については介護保険が優先となるため、要介護認定を受けていただき、介護サービスと障がい福祉サービスを併用する場合は、基本的には介護保険のケアプランに包含する。サービス等利用計画から介護保険のケアプランに移行する際には、モニタリングを行った上で適切に引き継ぎを行うよう相談支援事業所に周知している。地域包括支援センターと相談支援部会の交流会を開催し、顔の見える連携を図っている。このように両分野の連携は重要です。そして、高齢者と障がい者の両分野に精通した人材育成は、今後重要な取り組みであると思います。一定年齢以上の障がい者に対して相談支援専門員とケアマネジャーの情報共有・連携を進め、よい支援プランが作成されるような仕組みが必要と考えます。
以上のことから、質問いたします。
質問1点目として、65歳以上の障がい者の方が、国が示している介護保険と障がい福祉サービスで併用できるとの情報を市民や関係者の方に市ではどのように周知し、取り組んでいるのかお伺いいたします。また、介護保険と障がいサービスの併用で、市として条件をつけているのかお伺いいたします。
2点目として、高齢者、障がい者の支援として、障がい分野と介護分野の連携を市としてどのように取り組まれているのかお伺いいたします。
次に、高齢者、障がい者の方が読みやすい大活字図書についてお伺いいたします。
だんだん年齢を重ねますと、小さい字で書かれた説明書や書類が読みづらくなってまいりました。母や父もよく文字が小さくて読めないので、何て書いてあると昔聞かれたことを思い出します。また、弱視の方は、本を読もうとすると、楽しさより苦しさが先に来てしまうとおっしゃっていました。高齢や障がいなどにより文字が読みづらくなっています。
公益社団法人日本眼科医会の推計によると、高齢や弱視などで読書や読み書きに困っている人は、164万人を超すとのことです。こうした人たちの読書に役立っているのが文字サイズの大きな活字本です。一般の図書で使われる約3ミリメートル角の字より二、三倍大きな文字を使った書籍で、特に弱視者の方にも読みやすいように文字の大きさや行間を調整し、大きな活字で組み直した本が大活字図書です。
大活字図書が昨年5月に厚生労働省で定めている日常生活用具給付等事業の対象となりました。障害者手帳を持っていらっしゃる方、日常生活用具を必要とする障がい者を対象に補助を受けられる制度です。
今年度から、初めて東京都千代田区と江戸川区が対象品目に大活字図書を入れ、価格の1割の負担で買うことができるようになりました。年間1人最大6万円まで補助されます。大活字図書は14ポイントから22ポイントの大きな文字で、通常の1冊の内容をおさめるのに3冊程度必要になるので、この制度で経済的負担が軽減いたします。
また、今後高齢化が進む中で、より多くの人に読書を楽しんでもらうためには、図書館などに大活字図書の整備が必要と考えます。
以上のことから、質問いたします。
質問1点目として、江別市においても、大活字図書を障がい者の暮らしを支援する日常生活用具給付等事業の品目に入れるべきと考えますが、市のお考えをお聞きいたします。
質問2点目として、情報図書館における大活字図書の整備の現状と課題をお聞きいたします。
質問3点目として、大活字図書の今後の整備拡充についてのお考えをお聞きいたします。
次に、家族介護者支援についてお伺いいたします。
家族介護者への訪問レッスン導入についてですが、友人の御主人の御両親が地方から遊びにきて、滞在中にお父様が倒れて入院し、半身麻痺状態になりました。医療的な治療の後、リハビリなどを続けていますが、地方の自宅に戻ってもおしゅうとめ様は高齢で介護ができないので、急遽友人の家に同居することになりました。急な同居となり、食事の用意など一生懸命頑張っていますが、友人は、施設から自宅にお父様を戻すために特にリハビリに取り組んでいるところだけれども、いざ自宅に戻ってもお父様の介護をどのようにしたらいいかわからないと悩まれていました。私の友人の中では、自分の親や御主人の親などの似たような悩みを聞きます。
そうしたところ千葉県千葉市では、自宅で高齢者を介護している家族介護の身体的・精神的負担を減らそうと、食事介護、排せつ介助などの無料レッスンを始めたと新聞に出ていました。今後、要介護や要支援者がふえる見込みもあり、在宅での家族介護者もふえていくと考えられます。家族介護者が日ごろ介護している中で困難に感じていることについて、ホームヘルパー等がわかりやすくアドバイスします。電話で気軽に相談もできるし、自宅に訪問し実技を行いながら直接教わることもできます。対象は、高齢者を在宅で介護している家族、または今後介護する見込みの家族。講師は、ホームヘルパーや介護福祉士の資格を持ち、訪問レッスンのための研修を受講した者。当市においてもこのような事業は必要と思います。
また、家族介護者は、自分は風邪も引けないと言っています。それは自分が倒れてしまうと、自分のかわりがいないからと言います。今後、さらに家族介護者をしっかり支援する取り組みが必要です。
以上のことから、質問いたします。
質問1点目として、現在市として実施している家族介護者への支援はどのようなことを実施しているのか、また、今後さらなる支援のお考えについてお伺いいたします。
質問2点目として、千葉市のような家族介護者への訪問レッスンの取り組みについて、市の御見解をお聞きいたします。
次に、要介護度改善事業所への成功報酬導入についてお伺いいたします。
現在の介護保険制度では、要介護度が改善するにしたがって事業者へ支払われる介護報酬が減額される仕組みになっており、特別養護老人ホームなどの介護施設において実質的な収入が減ってしまうことから、介護のモチベーションが下がるのではと懸念される面があります。
要介護度改善を目指すため、介護度の改善で施設収入が下がる分を補う目的で成功報酬を導入している自治体があります。熱心にリハビリに取り組む介護施設を評価する目的に、東京都江戸川区は入所者の要介護度を改善した介護施設に奨励金を交付。要介護度が1段階改善するごとに、1年間にわたってその状態が維持される場合、1カ月2万円の奨励金を交付していくとのこと。また、東京都品川区が要介護度改善ケア奨励事業として先行しており、平成25年には50人近く改善が見られ、着実に成果が上がっているとのことです。このように、サービスの質を評価し、要介護度改善を進める取り組みに助成することは今後重要と考えます。
以上のことから、質問いたします。
要介護度改善に取り組む事業所へ成功報酬を導入することについて、市長のお考えをお聞きいたします。
次に、子育て支援についてお伺いいたします。
初めに、1日保育士体験についてお伺いいたします。
先日、子育てについてのセミナーに参加いたしました。その中で、埼玉県や東京都品川区で推進している1日保育士体験のお話をお聞きいたしました。その後、子育て世代のお母さんたちのグループにお会いし、そのお話をしたところ、江別市でもぜひ実施してほしいとのお声をいただきました。
1日保育士体験は、保護者の方に1日保育士を体験していただき、我が子以外の大勢の子と触れ合うことで、育児に対する視野を広げることができる。また、子供の保育生活から自宅では見られない成長を感じることができる。さらに、保育士の方と保護者の信頼関係が深まり、大変感謝の気持ちが持てたとのことです。お母さんが参加して、お父さんがして、友達のお母さん、お父さんが来る、世話をして遊ぶことにより子供たちにも、親にも、みんなのお父さん、お母さんとなるということで保護者また保育士双方にいい取り組みとして各地に広まっています。
長野県茅野市では、2011年6月からスタートし、2013年10月までで延べ3,350人が参加したとのことです。特に、父親の参加率が上昇傾向とのことで、参観日には見られない子供の姿が見られた、子供と共通の話題ができたと肯定的な感想が寄せられているとのことです。
以上のことから、保育参観だけではなく、この1日保育士体験はいい効果が生まれているので、市としても取り組んではいいかがかと思いますが、質問の1点目として、1日保育士体験について、市の御見解をお聞きいたします。
次に、子育て応援アプリの推進についてお伺いいたします。
平成27年から子ども・子育て支援新制度がスタートすることに伴い、子供や保護者の身近な場所で保育を初めとするさまざまな子育て支援に関する情報提供や相談・助言等を行う利用支援事業の実施が自治体に求められ、昨今、子育て家庭の家族形態や就労形態が多様化する中で、保育だけでなくさまざまな形の子育て支援が求められており、自治体における支援事業も利用者のニーズに幅広く対応する必要性が増してきています。
そのような中、東京都世田谷区では、子育て世代に広く普及しているスマートフォンを活用した支援事業を行っており、注目を集めています。多様化する子育て家庭のニーズに沿った情報を提供するためのツールの一つとして、区では、平成26年10月からせたがや子育て応援アプリを公開しています。核家族化やひとり親世帯の増加、地域のつながりの希薄化などにより保護者が孤立しがちであることから、出産や子育てに対する不安や負担は決して軽くありません。そこで、子育て世代の多くが利用しているスマートフォンで時間や場所にとらわれず、気軽に子育て支援に関する情報を取得できるようにすることで、子育て世代の不安感や負担の軽減などを図ることができるアプリが有効であると考えて導入されました。
アプリを通じて提供されるサービスは、おむつがえ、授乳スペース、公園などの施設マップ、子育て支援情報や申請・手続など情報を閲覧できる子育て支援ナビ、幼稚園、保育園の情報を合わせて検索できる保育施設検索ナビ、登録した子供の生年月日や住所などに合わせた健診や予防接種のお知らせを通知するお知らせ配信機能などがあり、妊娠期から小学校就学前の子育て家庭を対象に支援情報を提供しています。利用者から好評を得ており、アプリの公開から1年が経過した平成27年9月末時点で、ダウンロード数は8,974件となっているとのことです。今後、同様のアプリを開発する自治体がふえると、近隣の自治体と連携したサービスの提供を検討することも可能となり、より多くの子育て世帯のニーズにきめ細かく応えることができるようになることが期待されます。
この子育てアプリは、情報提供できるツールの一つとして有効と考えますが、質問の2点目として、子育てアプリについて市のお考えをお聞きいたします。
次に、文化芸術による子供の育成事業についてお伺いいたします。
この事業は、小学校、中学校において一流の文化芸術団体の巡回公演を行い、または小・中学校等に個人または小人数の芸術家を派遣し、子供たちに質の高い文化芸術を鑑賞・体験する機会を確保するとともに、芸術家によるワークショップ等を実施することにより、子供たちの豊かな想像力や思考力、コミュニケーション能力などを養うとともに将来の芸術家や観客層を育成し、優れた文化芸術の創造につなげることを目的とした事業です。
まず、巡回公演として合唱、オーケストラ、演劇、ミュージカル、歌舞伎など、鑑賞だけでなく、参加型なのが特徴です。地方では、文化芸術に関する施設も少なく、体験できる機会は都市部に比べて少ない状況です。 子供に本物の文化芸術に触れてもらう事業はさまざまな名称を経て今に至りますが、その内容は、大幅にふえています。文化芸能を鑑賞・体験した経験が人生の幅を広めます。特に、歌舞伎は、演劇で唯一世界遺産に登録されています。本物の芸を間近で味わうことは、子供の豊かな心、人間性を育むことになります。
以上のことから、質問いたします。
ぜひ江別市もこのような育成事業を活用し、子供たちに日本のすばらしい伝統芸能があることを知ってもらい、直接触れていただきたいと思いますことから、この育成事業についてどのようなお考えで、どのような取り組みをされているのかお伺いいたします。
次に、市営住宅についてお伺いいたします。
初めに、市営住宅の敷地に自動販売機を設置することについてですが、市営住宅の老朽化に伴う修繕費が財源的に厳しい状況があり、修繕できずに貸し出しできないというお話をお聞きいたします。そこで、少しでも修繕にかかる財源を確保するために、市営住宅敷地内に自動販売機を設置してはいかがでしょうか。夜間は電気がついていて防犯にもなりますし、居住者の利便性も向上し、市も収入増となります。また、契約にもよりますが、AED内蔵型や災害救援ベンダー型も有効です。
質問の1点目として、市営住宅の敷地に自動販売機を設置することについて市のお考えをお聞きいたします。
次に、車椅子対応住宅の応募要件拡充についてお伺いいたします。
今回、息子さんと御両親の3人暮らしの方でお母様が車椅子を常時使用しているとのことでした。しかし、身体障がい者の手帳をお持ちではなく、要件に当てはまらないとのことです。65歳以上になって介護状態になり、要介護度は上がり、介護サービスを受けています。
質問の2点目として、このような常時車椅子を使用している要介護の方も応募要件に入れてはどうでしょうか。お考えをお聞きいたします。
以上で、1回目の質問を終わります。

議長(三角芳明君) 

宮川議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君) 

宮川議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、要介護度改善事業所への成功報酬導入についての質問のほか1件についてお答えしたいと思います。
まず、要介護度改善事業所に成功報酬を導入することについてでありますが、この事業は、介護サービスにおけるより質の高いケアの提供により要介護度の改善が見られた事業所に対し、独自に報酬を交付するものであります。事業の導入に当たりましては、評価指標を市独自でつくる必要があります。現在、国においては、次期介護報酬改定に向けて、評価指標や基準づくりを検討中でございまして、市といたしましても、要介護者の心身状態の改善は自立した生活が期待されますこと、ひいては介護給付費の抑制にもつながりますことから、要介護度の改善を誘導する事業は重要なことと考えておりますが、当面は今後の国の議論や動向に注視してまいりたいと考えております。
次に、子育て支援に関連しまして、1日保育士体験についてでありますが、この取り組みは平成21年度から埼玉県において実施され、道内では網走市が平成24年度から実施しております。参加者は年間おおむね10名程度と聞いております。
この事業は、保護者にとりましては、自身の子供の家庭とは違う状況に触れたり、さまざまな子供の保育を体験することによりまして、子育てに対する意識の向上や父親の育児の参画につながることが期待できるほか、保育士等との相互理解と信頼関係が一層深まることなどの効果が挙げられております。
市では、現在、保護者の方には保育参観を初め、さまざまな行事に参加いただいておりますので、これらの事業を通じての対応の可能性などを探りまして、引き続き保育に関する理解を深めていただく努力をしてまいりたいと考えております。
次に、子育てアプリについてでございますが、情報化社会の進展などから、市民ニーズの多様化が進み、よりきめ細かなサービスが求められております。このような状況を踏まえ、市では、平成26年4月から市のホームページにおいて子育て支援サイトを作成し、保育園や子育て支援センターなどのさまざまな子育て支援に関する情報のほか、市の案内サイトえべつのじかんにおいても子供の遊び場の情報を提供するなど、その充実を図ってまいりました。平成26年12月には、フェイスブックぽこネットえべつが市民有志により開設されまして、子育てイベントや子育てに関するさまざまな情報の提供を含め、子育て世代が手軽に情報共有できるようになったところであります。
また、近年、スマートフォンの急速な普及により、アプリの活用は有効なツールと考えておりますが、当面は、市のホームページの子育て支援サイトやフェイスブックぽこネットえべつを活用しながらあらゆる情報の提供・共有の方法を検討してまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、健康福祉部長ほかをもってお答え申し上げます。

健康福祉部長(真屋淳子君) 

私からは、高齢障がい者の支援についての御質問のほか2件について御答弁申し上げます。
まず、介護保険と障がい福祉サービスの併用に関して、65歳以上の障がいのある方への介護保険と障がい福祉サービスを併用できることの周知についてでありますが、国の通知等では、基本的には介護保険サービスに係る保険給付を優先することとされておりますが、主に障がい福祉独自のサービス利用を希望する場合などには、障がい福祉サービスからも支給するものとされています。
65歳に到達する障がい福祉サービス利用者に対しては、事前に介護保険サービス利用のための御案内をお送りしておりますが、加えて、障がい福祉サービスが併用できることを周知するとともに、ケアマネジャーなどの関係者への周知方法についても検討してまいりたいと考えております。
介護保険と障がい福祉サービスの併用で、市として条件をつけているのかとの御質問でありますが、当市においては、主に要介護度の状態が重い方を中心に障がいの状況に鑑みながら、個別の相談を受けた上で併用の対応を行っております。
次に、障がい分野と介護分野の連携を市としてどのように取り組んでいるかについてでありますが、市では、障害者総合支援法の規定に基づき設置している江別市自立支援協議会に、専門部会として市内の相談支援事業所の職員などを中心とした相談支援部会を設け、事例検討などをおおむね月1回行っております。この部会の中で、介護保険制度と障がい福祉制度の連携をテーマとした学習会も開催し、障がい分野の資質の向上に努めているところであります。今後は、障がいをお持ちの方が障がい福祉制度から介護保険制度へスムーズに移行できるよう、介護保険のケアマネジャー等に対し、障がい福祉制度の周知に努めるとともに、障がい分野と介護分野の連携を強化してまいります。
次に、高齢者、障がい者の方が読みやすい大活字図書についての御質問のうち、大活字図書を日常生活用具給付等事業の品目に入れることについてでありますが、日常生活用具給付等事業は、障がいのある方の日常生活をより安心して送ることができるための用具を給付し、福祉の増進に資することを目的とした事業で、視覚障がいのある方につきましては、主に書籍や書類の文字等をビデオカメラなどで読み取り、拡大して画面に映し出す拡大読書器や印刷された活字情報を読み上げる活字文書読み上げ装置などを、基本的に1割の負担をしていただいた上で給付しております。
大活字図書を当該事業の対象品目に入れることにつきましては、関係団体に聞き取りをしながら検討してまいりたいと考えております。
次に、家族介護者支援に関連して、市で実施している家族介護者の支援についてでありますが、医療機関からの退院など、家族介護が必要となる場合の支援サービスには、大きく分けて、退院に向けての段階、自宅に戻る段階、在宅生活での段階があると考えているところであります。まず、退院に向けては、退院前に在宅介護に必要な指導や介護保険サービスの活用に向けての支援が行われており、自宅に戻る段階においては、ケアマネジャーなどが訪問し、本人及び家族に対して、ケアプランの作成を通じて、介護における指導や技術支援が行われております。また、在宅生活が始まってからは、介護サービス事業所から訪問看護時に看護師や保健師、訪問リハビリテーション時に理学療法士などが個別訪問する中で、さまざまな助言や相談支援が行われているところであります。その中で、一時的に家族が介護できなくなった場合には、介護を受ける方が短期入所などの施設利用をすることも可能であります。
いずれにいたしましても、市では、地域包括支援センターを窓口に、介護サービス事業所とも連携しながら、在宅介護に不安のないよう対応しているところであり、今後とも介護サービスの充実に努めてまいります。
次に、家族介護者への訪問レッスンの取り組みについてでありますが、先ほども申し上げましたとおり、介護サービスの利用に際しては、ケアプラン作成時のケアマネジャーを初め、訪問看護時の看護師や保健師、訪問リハビリテーション時の理学療法士などにより、個別訪問する機会を捉え、技術的な面を含め必要な支援がなされていると考えております。
今後におきましても、介護にかかわるさまざまな場面において、家族介護に不安がないよう、介護サービスの充実に努めてまいります。
私からは以上でございます。

建設部長(安藤明彦君) 

私から、市営住宅について御答弁を申し上げます。 
初めに、市営住宅の敷地に自動販売機を設置することについてでありますが、現在、市庁舎や公民館、公園などの公共施設に設置されている自動販売機につきましては、施設利用者の利便性向上や財源確保の観点などから設置を認めておりますが、空き缶の処理などの課題もあるものと認識しているところであります。
自動販売機の設置につきましては、今後、入居者等からの要望があった場合には、地元自治会や設置業者などと協議するなど、個別に対応してまいりたいと考えております。
次に、応募要件の拡充についてでありますが、車椅子対応住宅につきましては、身体障がい者用の特定目的住宅として、民間住宅では入居が難しい、車椅子を常時使用し、自立した生活ができる方のために整備した住宅であります。このため、応募要件については、肢体不自由の障がいの程度が1級から4級までの身体障害者手帳の交付を受けており、車椅子を恒常的に使用していることとしております。
要介護の方も応募要件に入れることについては、要介護度だけでは、自立した生活ができるかなど、客観的に応募要件の判断が難しいこと、また、現状においても申し込みが多数あり、抽選となっていることから、当面、拡充することは困難なものと考えますが、今後、他市の状況などを調査してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。

教育部長(斉藤俊彦君) 

私から、高齢者、障がい者の方が読みやすい大活字図書についての御質問のうち、大活字図書の整備の現状と課題についてほか1件、及び文化芸術による子供の育成事業について御答弁申し上げます。
まず、大活字図書の整備の現状と課題についてでありますが、情報図書館では、平成元年度の開館時に大活字図書は6冊の所蔵でしたが、段階的に整備を進めた結果、平成11年度中に100冊に達し、平成15年度末には500冊を超え、現在は931冊を所蔵しております。大活字図書の文字は14ないし22ポイントで、一般的な文芸書に使われる9ないし10ポイントの2倍から4倍の大きさがありますが、最近は弱視の方向けの22ポイントの出版物がふえてきており、情報図書館においても購入する図書の多くが22ポイントとなっております。現在、各分館等を含め情報図書館では小説などの文芸書を中心に、コンピューター関連、料理・生活関連など多くのジャンルの大活字図書を所蔵しております。
なお、課題といたしましては、貸し出し冊数が平成23年度の4000冊をピークに減少していることから、出版される書籍数が限られ価格も高価な大活字図書については、それらを必要とする方々のニーズをこれまで以上に的確に把握した上で、選書をしていく必要があるものと考えております。
次に、大活字図書の整備拡充についてでありますが、情報図書館では、これまで大活字図書の整備に努めてまいりましたが、弱視の方ばかりではなく、今後の高齢者数を考えますと、その需要はますます高まるものと予想されます。
市といたしましては、障がいの有無や年齢にかかわらず、あらゆる方が等しく読書に親しめるよう蔵書の内容を充実することが重要と認識しておりますことから、ニーズを的確に把握して、大活字図書の拡充に努めるとともに、まだ大活字図書を所蔵していることを知らない方へのPRも含め、ホームページや情報図書館だより等で、一層工夫して周知を図ってまいりたいと考えております。
続きまして、文化芸術による子供の育成事業についての考えと取り組みについてでありますが、この事業は、巡回公演事業、芸術家の派遣事業、コミュニケーション能力向上事業の三つの事業で構成される文部科学省及び文化庁が実施している事業であります。道内の小・中学校においても、日ごろ一流の芸術に触れる機会の少ない地域を中心に、オーケストラや演劇等の鑑賞が行われております。
当該事業は、公演の種目や開催時期・回数が限られ、平成27年度の道内開催実績は35校にとどまっており、希望したとしても選定されにくく、市内小・中学校において活用実績はございませんが、引き続き学校に対し周知し、活用されるよう働きかけてまいりたいと考えております。
次に、市独自の取り組みについてでありますが、平成26年度の実績として、児童向けの演劇を行う劇団等を招聘した演劇や音楽等の鑑賞が、中学校1校、小学校17校において実施されております。また、札幌広域圏組合事業である札幌交響楽団による演奏会においては、平成26年度は市内の17校の小学6年生が鑑賞しております。
当市では、プロの芸術家を招聘し、質の高い舞台芸術の公演等を行う事業において、小・中学生を無料招待するなど、子供が芸術に触れる機会の充実に努めています。また、参加型の取り組みとして市民芸術祭開催支援事業の中で行っている市民ミュージカルは、児童・生徒を含め、出演者を市民公募しているほか、日本の伝統文化に触れる機会となるえべつ土曜広場では、市民指導者により、平成27年度は17の小学校で日本舞踊や琴など23講座を開講しております。
教育委員会といたしましては、質の高い文化芸術を鑑賞・体験する機会が充実することは、心豊かな子供の育成につながると認識しておりますことから、児童・生徒の文化芸術等への関心を高めるさまざまな取り組みについて、引き続き充実を図ってまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。

宮川正子君 

御答弁ありがとうございました。2回目の質問をいたします。
初めに、件名1、高齢障がい者の支援についての項目1の介護保険と障がい福祉サービスの併用についてですが、周知につきましては、御答弁にありましたように、ぜひ、障がい福祉サービス御利用の方に、併用できることの周知をよろしくお願いいたします。
質問といたしまして、65歳を過ぎてから障がいを持たれた方にも障がいのサービスと併用できることを周知しなければならないと思いますが、それはどのように行うのか。また、併用に当たって、条件の追加は自治体の裁量で可能ではありますが、主に要介護度が重い方を中心にではなく、必要な場合は、要介護度に関係なく併用できるようにすべきと思いますが、お考えをお聞きいたします。
次に、項目2の障がい分野と介護分野の連携の取り組みについてですが、専門部会として相談支援部会を設けとの御答弁でありますが、任意の活動の中での研修となりますので、やはり、市がしっかり連携を進めることが必要です。
御答弁では、介護保険のケアマネジャーに対し、障がい福祉制度の周知に努めるとともに、障がい分野と介護分野の連携を強化していくとのことですが、質問といたしまして、具体的にどのように取り組まれるのかお伺いいたします。
次に、件名2、高齢者、障がい者の方が読みやすい大活字図書についてですが、初めに、項目1、大活字図書を日常生活用具給付等事業の品目に入れることについて、利用者の方にお聞きいたしますと、文芸書などは図書館などから借りて返す、それでいいそうですが、実用書や辞書などは手元においておきたいものなので購入したいとのことです。
視覚障がいをお持ちの方で、障害者手帳2級から大活字図書を御利用とのことです。
また、弱視の子供さんなどが利用する学校教科書は拡大教科書として用意されても、拡大副教材は給付されないため、御自分たちで負担しているとのことです。拡大読書器もありますが、長時間では目が疲れるとのことです。障がいを理由とする差別の解消を実現していくためには、読書が困難な状態にある方に、読書権を保障すべきです。
検討してまいりたいとは、導入に向けて検討していくということでしょうか。検討の内容を具体的にお聞きいたします。
次に、件名3、家族介護者支援についての項目2、家族介護者への訪問レッスンについて質問いたします。
御答弁としてのケアマネジャー、訪問看護師、保健師、理学療法士の個別支援や技術支援で必要な支援がなされているとのことですが、おのおのの仕事の範囲、役割があるのではないでしょうか。質問している訪問レッスンの内容は、在宅介護で日常生活が困難な高齢者、身体などに障がいがある方に入浴、排せつなどの身体介護を行うとき、家族がどのように介護すればいいのか、介護技術を中心になってアドバイスしてくれるのは、介護福祉士やヘルパーさんなどではないでしょうか。先ほども申し上げましたが、今後、在宅介護が増加いたします。
千葉市では、利用者から、自己流の介護で不安があったが、訪問アドバイザーに見てもらい自信がついたなどの感想が寄せられているそうです。市内の家族介護者の方が実際に悩まれています。今の御答弁では、質問の訪問レッスンの支援がなされているとは思わないことから質問いたします。
在宅介護をする方に千葉市のような家族介護者に訪問レッスンのような支援が必要と思いますが、お考えをお聞きいたします。
次に、件名4の要介護度改善事業所への成功報酬導入についてお伺いいたします。
御答弁といたしまして、現在、国においては、次期介護報酬改定に向けて評価指標や基準づくりを検討中、また、今後の国の議論や動向に注視していくとのことですが、一生懸命要介護度改善に取り組んでいる事業所が報われなければならないことは御答弁の中にもありましたけれども、このような事業所が頑張れるような施策が必要であると思います。国の動きを待つのではなく、市として先手を打って早期に取り組むことが健康寿命を延伸する仕組みづくりにつながり、市長の介護や入院を必要としない健康寿命延伸を目指すお考えと一致するものと考えます。
以上のことから、質問いたします。
介護度改善の事業所に成功報酬を導入してはいかがでしょうか。お考えをお聞きいたします。
次に、件名5、子育て支援についての項目1、1日保育士体験について質問いたします。
御答弁として、保育参観を初め、さまざまな事業を通じて保育に関する理解を深めるとの御答弁ですが、この1日保育士体験は、埼玉県の保育園の園長と保育士20名くらいで、親心を育む会の勉強会から生まれたそうです。年に1日8時間、親が保育園で園児に囲まれて過ごすことが骨格ですが、3園でスタートし、親が全員参加したとのことです。ほとんどの親が感謝の気持ちを保育園に持ったそうです。また、子供が嫌いという親が1日で変わったそうです。また、父親の幼児虐待や女性虐待がとまったとのことです。
御答弁にありましたさまざまな事業の中に、今後の江別市の子供たちのために、この1日保育士体験をできるところから実施をしてはいかがでしょうか。お伺いいたします。
次に、件名6、文化芸術による子供の育成事業について要望いたします。
市内小・中学校において活用実績がないとのことで、学校に対し周知し活用されるよう呼びかけていくとのことで、ぜひよろしくお願いいたします。
見せていただきました資料によりますと、日本の伝統芸能であります能や狂言などがあり、なかなか普段見ることができないものもありました。この機会に江別の子供たちに触れていただきたいと思います。
また、3年に1度の市民ミュージカルは、参加型の取り組みとして、児童・生徒を含め出演者を市民公募して平成28年度開催予定とのことですが、体験することにより表現力を高め、豊かな人間性を育むことができると考えます。文化芸術による子供の育成事業の積極的な活用の呼びかけを強く要望いたします。
次に、件名7、市営住宅についての項目2、市営住宅の応募要件の拡充についてですが、実態に沿った対応をすべきと考えます。介護保険を利用されている方で、常時車椅子を利用されている方がいます。介護保険を利用していると障がい認定を受けていない方もいます。身体障害者手帳でも介護保険利用でも、医師の診断をつけるなどして市営住宅の応募要件を拡充することについて、再度お考えをお伺いいたします。
以上で、2回目の質問を終わります。

市長(三好 昇君) 

宮川議員の再質問にお答え申し上げます。
私からは、2点お答えしたいと思います。要介護度改善事業所への成功報酬導入についてと1日保育士体験についてお答えしたいと思います。
まず最初に、要介護度改善事業所への成功報酬の導入についてでございますが、先ほどもお答えしましたとおり、導入に当たりましては、市独自で評価指標をつくり、独自で判断していく必要があります。現在、国において、評価指標や基準づくりが検討されておりますので、市といたしましては、今後の国の議論や動向を注視してまいりたいと思いますが、介護保険料の関連、全体での影響ですとか、さらには施設の影響ですとか、さまざまな影響が出ますので十分に慎重に検討していかなければならないと思ってございますので、それらの検討・研究をまずしてまいりたいと考えております。
次に、1日保育士体験でございますが、1日保育士体験をとりあえずできるところから入れてはどうかということでございますが、保育園における保護者参加型の事業につきましては、先ほど申し上げましたとおり、保育参観を初め、さまざまな事業がありますので、その中で対応できないのかなどにつきまして個別に研究していきたいと思ってございますので、少しお時間をいただきたいと思っています。
以上でございます。

健康福祉部長(真屋淳子君) 

再質問に御答弁申し上げます。
まず、介護保険と障がい福祉サービスの併用に関して、65歳を過ぎてから障がいを持たれた方への併用の周知についてでございますけれども、先ほども御答弁申し上げましたとおり、介護保険サービスの給付に当たっては、ケアマネジャーが必要な介護保険サービスや障がい福祉サービスの調整などを行うことから、まずはケアマネジャーなどへの制度の周知に努めてまいりたいと考えております。
また、介護保険と障がい福祉の両方に同様のサービスがある場合においては、その方の状態をあらわす要介護度や障がいの状況などをしんしゃくしながら、個別の相談を受けた上で併用の対応を行っているところでございます。
次に、障がい分野と介護分野の具体的な連携の取り組みについてでありますが、市では障がい部門の相談支援事業所の各担当者に対し、介護保険のケアマネジャーへの引き継ぎを、市が事務局となっております江別市自立支援協議会の部会等を通じて周知しているところであります。
今後においては、介護保険のケアマネジャーの方々が実施する会議等に障がい分野の市職員が出席するなど、障がい分野と介護分野の連携について協議する場に参加することを通じて、これまで以上に連携を強化するよう努めてまいります。
次に、大活字図書に関する具体的な検討内容についてでありますが、大活字図書を日常生活用具給付等事業の対象品目とする際には、利用される方の状況など実態の把握が必要なことから、先ほども御答弁申し上げましたとおり、まずは関係団体に聞き取りをしてまいりたいと考えております。
次に、家族介護者への訪問レッスンに関してでありますが、先ほども申し上げましたとおり、家族介護の支援につきましては、介護福祉士や看護師などの専門的基礎資格を持つケアマネジャーが具体的な受け入れ体制を調整し、ケアプランを作成する中で、必要と考えられる段階や受けるサービスに応じた専門職が、個別訪問の際に、指導・助言や技術的支援を行っているところであります。
市といたしましては、今後とも地域包括支援センターを窓口に、介護サービス事業者とも連携しながら、在宅介護に不安のないよう介護サービスの充実に努めてまいります。
以上です。

建設部長(安藤明彦君) 

私から、市営住宅についての再質問に御答弁を申し上げます。
市営住宅の応募要件の拡充についてでありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、現在整備しております車椅子対応住宅は、身体障がい者用に整備した特定目的住宅であり、肢体に何らかの障がいがあり、車椅子を常時使用しながら自立した生活ができる方のための住宅であります。身体障害者手帳は、指定医師の診断書をもとに、北海道が障がいの程度を審査した上で交付されるものであり、これにより、肢体不自由の程度を客観的に判断しております。
したがいまして、現時点では、応募要件に身体障害者手帳の交付を受けていることが必要でありますが、今後、車椅子を利用している高齢者のための市営住宅のあり方などについて、調査研究してまいりたいと考えております。

宮川正子君 

ありがとうございます。3回目になりますので、要望をさせていただきます。
件名1の項目1への御答弁として、65歳を過ぎて障がいを持たれた方にケアマネジャーより制度の周知をするとのことで、制度がわからないために利用できる者ができないということがないように周知の徹底を要望いたします。
また、併用できる条件をつけているのかということに対しましては、今、御答弁にありましたように、その方の状態を見て併用できるように要望いたします。
次に、件名2の項目1、大活字図書を日常生活用具給付等事業の品目に入れることについてですが、利用される方の状況など実態を把握するとのことですが、厚生労働省に品目に入れた理由についてお聞きいたしましたら、障がいをお持ちの方の選択肢をふやすためとのことでした。ニーズの把握とともに選択肢がふえるようなそういった取り組みを強く要望いたします。
件名4、要介護度改善に取り組む事業所への成功報酬を導入することについてですが、市独自で指標をつくる必要があり、国の動向を見るとのことですが、努力されている事業所が評価されるような仕組みをつくることが元気な高齢者、元気な事業所をふやすことになりますので、早期の取り組みを要望いたします。
また、件名7、市営住宅についての項目2ですけれども、調査研究とのことですが、この障がい者用の住宅の応募要件に、例えば、旭川市などは常時車椅子を使用ということだけを要件として挙げております。高齢者の方で障害者手帳を持っていない方でも実態を見て対応していただきたいと思います。
以上をもちまして、3回目を終わらせていただきます。

議長(三角芳明君) 

以上をもって、宮川議員の一般質問を終結いたします。
一般質問を続行いたします。
角田一議員の新規創業支援策についてほか2件についての質問を許します。一問一答方式、通告時間45分。

角田 一君 

議長の許可をいただきましたので、通告に従い順次質問を行います。
まず、件名1の新規創業支援策について質問を行います。
安倍政権が進める成長戦略の政策の柱の一つが、産業の新陳代謝とベンチャーの加速です。「日本再興戦略」改訂2014でも、ベンチャー支援の強化が盛り込まれました。開業率を5%台から10%台に引き上げるとの数値目標も掲げ、これまであったさまざまな制度に加え、支援策を強化しております。
平成25年第1回定例会でも、新規創業支援についてただしておりますが、その際の市長の答弁は次のとおりでした。創業者につきましては、起業化促進支援事業としまして中小企業診断士による相談業務を行うとともに、新規開業者向けの融資メニューを用意しているほか、アンビシャスプラザを株式会社元町開発公社と共同運営し、ベンチャービジネスの育成・支援をしているところであります。
これらの施策が継続されていることは理解いたしますが、依然として新規創業支援策のメニューが変わっていないというより、積極性が感じられないという気はしております。えべつ未来づくりビジョンにおいても、えべつ未来戦略においても、さらには、江別市まち・ひと・しごと総合戦略においても、具体施策としての新規創業支援策は見えてこない。ここが積極性が感じられない理由でもあります。
最近、エコシステムという言葉がベンチャー支援の世界でよく使われるようになりましたが、森の生態系のように大木と若木が共存共栄する、創業、成長、大企業化、廃業、再生などのサイクルの好循環が自律・発展的に回るような環境を整備することが行政の役割と考えられます。
人口減少の時代を迎えるに当たり、このサイクルをいかに構築できるかが問われてきています。事業承継の問題が問われています。農業での後継者問題は既に大きくクローズアップされておりますが、農業につきましては2件目で改めて質問するといたしまして、商工業の面においても既に後継者問題が大きな問題となっております。市内の商店街でも、空き店舗の増大や空洞化が進んでいる現状からも明らかであります。だからこそ、新規創業支援策をより積極的に考えていかなければならないのは明らかです。
市長は、よく江別市には四つの大学があり、その利活用を考えねばならないと述べており、江別市まち・ひと・しごと総合戦略でも大学が活躍するまちづくりと示しています。
以前より、大学連携事業について企業にも情報を伝え、その研究成果を産学連携の種としていただきたいと所管にお願いし、現在は広く伝えることにしていただいており、この点では感謝するところでありますが、大学発ベンチャーや商品開発をうまく取り込み、既存企業の活性化に加え、新規創業モデルの組み立ても視野に入れなければ、大学の利活用は十分でないと考えます。
そのような情報を創業意欲のある人材に伝え、加えて、江別市の魅力ある新規創業メニューを示し、この江別市で事業を営んでもらえるようアピールし、市外からも多くの事業家を集めてこられるようにならなければ、自治体間の競争の激しさを増す企業立地のみでは将来的に江別市の経済の土台が崩れていく、まさにエコシステムが崩壊するという危機感を持っています。そのことを述べまして質問に移ります。
まず、項目1、当市における新規創業支援の現状について、確認の意味を込めて、現状の江別市の新規創業施策についてお聞かせ願います。市内における事業者数の変化とこの数値の変遷への認識もあわせてお聞かせ願います。
次に、項目2、インキュベーション施設としての元町アンビシャスプラザへの現状と検証についてとして、まず、現状の元町アンビシャスプラザの利用状況、入居企業の業種についてお聞かせいただき、また過去に利用していた企業の現在の動向はどのようになっているか、また、現在のところ、アンビシャスプラザへの入居条件は、情報処理、提供サービス業及びソフトウエア業などと、市内の企業、大学等の学術機関、試験研究機関などとの交流または異業種間において研究開発事業などを共同で行っている者、または行おうとする者となっておりますが、実際にこの条件との乖離はないのかお聞かせ願います。
項目3として、チャレンジショップ・インキュベーション施設の拡充と大学等団体との連携についてお尋ねいたします。
現在の大学では、授業の一環としてもショップ経営の実践のほか、さまざまな市民活動団体の事業参画や経営がなされています。また、広く市内外を見ると創業意欲を持つ方はかなり多いとも言えます。現状のアンビシャスプラザの入居条件を考えると、今後さまざまな業種の新規開業が求められている江別市の経済状況から見ると、アンビシャスプラザを多様な業種が利用できるインキュベート施設として拡充する必要もあると考えるところです。さらには、アンビシャスプラザでは不向きな事業もあるし、加えて、商店街の現状を踏まえると、チャレンジショップ的要素を持たせた施設の新設や空き店舗対策としてのインキュベーション施設・チャレンジショップの認定をするという手法も考えられますが、御見解をお聞かせ願います。
項目4として、新規創業及びその他施策へのクラウドファンディング活用への見解についてをお尋ねいたします。
これは創業支援の面においても、さらには地域活動の活性化においても必要と考えます。
例えば、福井県鯖江市がエリアオーナーとして、株式会社福井銀行グループの福井ネット株式会社の運営協力により実施しているFAAVOさばえは、市内に拠点を置く個人・団体・企業等の皆さんがFAAVOさばえに企画を掲載して支援を呼びかけることで資金調達を行い、また、市の事業の一部についても掲載し、市の歳入確保に努めております。その意味でも、地域活性化と財政に資する形でのクラウドファンディングにより、新規創業の種から芽に進める意味での導入が必要とされており、道内の金融機関でも対応できる状況であることを考えると、江別市として導入を進めるべきであると考えますが、御見解をお聞かせ願います。
項目5として、産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画に対する当市の見解についてお尋ねいたします。
市区町村と民間事業者等が創業者に身近な支援体制を整備する取り組みを支援し、地域における創業を支援する目的で平成26年1月20日に施行された産業競争力強化法に基づいて、地域における創業の促進を目的として、市区町村が創業支援事業者と連携して策定する創業支援事業計画の認定が過去6回行われており、全国で692件が事業認定されております。
現状における当市の創業支援事業計画の取り組み状況はどのようになっているかをお聞かせ願います。
続きまして、件名2、農業の将来展望についての質問に移らせていただきます。
えべつ未来づくりビジョンにおいても、先ごろ策定された江別市まち・ひと・しごと総合戦略においても、都市型農業の推進や6次産業化など、農業を産業展開の中心と位置づけているところであります。
しかしながら、農業を取り巻く諸問題を考えたとき、江別市の農業の将来展望は開けているのか、耐えられる農業政策を打ち出しているのか疑問を感じるときがあります。確かに新しい農業従事者が新しい試みをしている、さまざまな品種の作物がつくられ都市圏の優位さを生かした市場に合致した畑作が行われている、6次化の先進地としても認知されており、さらなる進展も見せつつあるなど、一定程度の評価をしてはおりますが、今の農業を取り巻く環境、人口減少や気候変動の状況、さらには国際的な圧力や国内の農業政策の動向を考えたとき、より積極的な農政とともに基本的な部分への問題意識をもって基盤固めを同時に進めていく必要があると認識するものであります。
そこで、5項目について江別市の見解をただしたいと思います。
まず、項目1として、10月5日に大筋同意がなされた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に対する見解及び対策について質問いたします。
この約1,000ページにも及ぶTPPの大筋合意内容については割愛いたしますが、大筋合意以降、農林水産省の影響分析が公表され、波紋を呼んでいるところでもあります。政府は、11月25日に総合的なTPP関連政策大綱を定め、今年度補正予算、来年度予算に反映させると言っております。TPPそのものに対し、個人的な論評は避けたいと思いますし、今後批准するか否かで各国での論議も行われ、その全容も、さらには影響も明らかになってくるでしょうし、より詳しい検証もなされると思います。しかしながら、どうあれTPPに対しての意見表明は一定程度発信すべきと思いますし、同時に、今後の江別市の基幹産業ともいえる農業の将来を見越し、国によるTPP対策関連予算をつかみ取る必要があると認識いたします。
江別市におけるTPPへの見解、これは農業問題についてのみの質問ですので、農畜産部門における合意内容や対策についての見解と、いかにこれらの関連予算にかかわる予算を確保し、次代の江別市の農業に対策を打っていくかについてお尋ねいたします。
次に、項目2、第3次江別市農業振興計画の目指すべき姿の実現に対する平成28年度予算方針について質問いたします。
第3次江別市農業振興計画において、目指す農業の姿として、安心・安全な農畜産物等の供給拡大、食関連産業の土台を支える農業、農業の基礎強化とされております。加えて、TPPの影響も考慮した予算配分や事業のあり方を考慮した予算であるべきと考えますが、この目指すべき姿の実現に向けて、平成28年度農業予算の方針をお聞かせ願います。
次に、項目3、農業労働力の確保への施策の現状と今後の具体策について質問いたします。
11月27日、2015年農林業センサス結果が公表されました。前回調査の2010年に比べ、農業人口が5年で約51万人減って約209万人になったと発表されております。農業従事者の減少傾向は歯どめがかかっていない、さらには人口減の問題も深刻化に拍車をかけており、全国的にはこれまでの10年で農業就業者は半減し、人口減の影響もあり、今後10年でさらに半減するとの予測がなされています。
江別市においても、これまで農業労働力の確保についてが課題とされ、さまざまな施策が行われてきているのは承知しております。まず、その施策の内容と大まかな年次での農業従事者の人数の変遷をお聞かせ願います。
さらに、先日出された当市の人口ビジョンでは産業別の人口動向は見ることはできませんが、今後の農業者の人数をどのように捉えているのか、あわせて農業労働力確保に向けての方策について、市として可能なことは十分に行われているかについて御見解をお聞かせ願います。
続きまして、項目4、農業生産基盤の整備に対する現状と今後の具体策についてお聞かせ願います。
えべつ未来づくりビジョンにおいても、江別市まち・ひと・しごと創生総合戦略においても農業が大きく位置づけられている一方で、第5次総合計画前の計画では、農業生産基盤の整備を標題として掲げていたが、第5次総合計画以降は標題とされていない現状です。もちろん、一定程度の農業生産基盤の整備は行われてきていることは理解しておりますが、優先度は低下している気がしております。
転作を機に都市型農業に変遷が進む江別市の農業の現状、さらには近年の気候変動による環境の変化、農業生産基盤のあり方も新しい時代に向けて考えなければならないと考えます。確かに時代に合わせた形での目標としてのさまざまな農業施策に優先度があることは理解できますが、現状としての農業基盤整備は十分であるかが疑問に感じるところでございます。一例として、角山協和自治会からの排水機場設置要望や、あるいは畑作の増加による既存排水機場のあり方についても要望がなされています。高品質な農産物を安定的に生産し、供給するためには、しっかりとした土づくりが必要であることを考えれば、農業生産基盤の整備はより重要視されるべきであるし、継続的になされることが必要であります。
そこで質問いたします。
当市における農業生産基盤の整備に対する江別市の認識と取り組み、さらには国や道への要請活動の状況についてお聞かせ願います。
また、先ほど項目1でも述べましたが、TPP関連予算において、具体的な国の予算や事業は今後示されることになりますが、農業生産基盤整備についても、大きく予算づけがなされるとの観測がなされています。想定とはなりますが、江別市の農業生産基盤の現状を考えると、できるだけ多くの事業を獲得するための準備を進めることが必要であると考えますので、あわせて御見解をお聞かせ願います。
項目5、スマート農業に対する見解についての質問に移ります。
項目3の労働力確保の問題やスマート農業を進めるための基盤としても、項目4の農業生産基盤整備にも大きく影響を持つこともあることから、スマート農業の早期導入への積極的行動が求められてきていると考えるところでもあり、質問いたします。
平成25年11月に農林水産省はスマート農業の実現に向けた研究会を発足し、平成26年3月28日に中間取りまとめがなされ、将来像、ロードマップ、取り組み上の留意事項が概略的に整理されたところであります。これまでも農山漁村におけるIT活用の推進を進めてきており、平成26年よりICTを活用したスマート農業導入実証も予算づけが進められています。
農林水産省が検討を進めているスマート農業の姿は、農業労働力の将来予測や江別市の農業生産基盤整備の課題、第3次江別市農業振興計画の目指すべき姿にも総合計画にも資するものと考えるところであり、江別市としてのスマート農業に対する見解と導入に向けた働きかけ、これは国への働きかけだけではなく、農業者との話し合いも含めた上での考え方をお聞かせ願います。
件名3、清掃事業についての質問に移ります。
項目1、ごみの減量化については、これまでも家庭ごみの有料化、生ごみ堆肥化の推進、マイバッグ持参の啓発、ごみとリサイクルについての出前講座のほか、子供のころからの意識啓発、古着・古布回収など、さまざまな施策を展開しているところでもあります。
平成27年度清掃事業概要で、ごみの収集量の推移を見る限りにおいて、平成16年10月からの有料化で大きく減少をして以降、平成21年までは減少傾向を示しておりましたが、平成22年度以降は微増し、3万4,000トン前後で推移している現状で、若干の人口減少を加味しても、減量化のための施策がうまく機能していないように思えてくるところがあります。これだけの施策をしているから、この程度で済んでいるのだとの見方もできないこともありませんが、施策の全体構成を検証する必要があると考えるところであり、ごみの収集量の現状の推移に対し、まず御見解をお聞かせ願います。
次に、項目2、愛のふれあい交流事業対象者に対する福祉施策としての戸別収集実施について質問いたします。
過去にも障がい者や高齢者への戸別収集について一般質問がありましたが、改めてお聞かせ願います。
先日、自民クラブとして東京都台東区で実施されているごみの戸別収集への移行を調査してまいりました。この施策は、3年をかけてステーション式の集団収集から戸別収集に移行するもので、ごみの減量化を主眼に行われたものであります。
戸別収集では次のようなデメリットがあると言われております。作業量が多く、収集時間がかかるため、収集経費が増大する。排出者が自分のごみを管理する必要がある。プライバシーの問題が指摘される。集合住宅ではステーション収集と変わらない。収集に時間がかかり、道路が混雑する。
しかしながら、導入した台東区を初めとした市区では、清掃職員が戸別の訪問を繰り返すなどして、問題点をクリアしているところでございます。江別市では雪の問題もあり、一概には即時導入ということを申し上げるわけにはいきませんが、減量化推進やごみ排出抑制あるいはごみ排出に対する啓発のためには、将来的に戸別収集への研究は必要と考えるところであります。
さて、本題に戻ります。高齢者や障がい者のごみ搬出において、過去の答弁でも地域の協力において対応してほしいとの答弁がなされております。しかし、現状としても依然解決された問題ではありません。それどころか、高齢化の進展により、より地域で支え合うことが難しい状況になりつつある。単に地域に丸投げをするのではなく、きちんとしたシステムを構築する必要が行政に求められています。
そこで、まず対象者が、把握できる愛のふれあい交流事業対象者と対象者のボランティアの方と相談し、助け合いを促すとともに、状況に応じ戸別収集を可能とすることも考える必要があると考えますが、御見解をお聞かせ願います。
項目3として、収集業務委託費における人件費の考え方についての質問に移らせていただきます。
江別市の清掃事業は、収集運搬等の業務を委託して成り立っているところであります。言い換えると、民間の大きいとは言えない各企業が、それぞれの企業努力により、清掃事業を支えていると言える状況です。
では、その企業を取り巻く環境はいかがでしょうか。
これは清掃事業だけではなく、市内の中小企業や零細企業にも一様に言えることでありますが、近年の労働力人口の減少が、労働力確保に影響し、人手不足が顕在化、結果として人件費高騰が進んでおります。
現状、清掃業務にかかわる求人募集をしてもなかなか人の確保ができない、給与を多く出すこともままならない現状があるとの話を市内の企業の方としたことがあります。同時に委託費における人件費の積算の根拠が見えてこないとの話もお聞きいたしました。
そこで質問をいたします。
まず江別市においては、ごみの収集運搬業務委託における人件費の積算はどのように行っているのかをお聞かせ願います。
以上で1回目の質問を終わります。よろしく御答弁お願いします。

議長(三角芳明君) 

角田議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君) 

角田議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、農業の将来展望についての質問のうち、4項目についてお答えしたいと思います。
まず、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に対する見解及び対策についてでありますが、先ほどの齋藤一議員の一般質問でもお答え申し上げておりますが、このたびのTPP大筋合意によりまして、所得補償などの生産者への対策が講じられなければ、当市の農業は多大な影響を受けるものと考えております。
こうした中、去る11月25日、政府は総合的なTPP関連政策大綱を決定し、農林水産業分野においては二つの大きな施策を掲げ、一つには、攻めの農林水産業への転換として、次世代を担う経営感覚に優れた担い手の育成支援や産地パワーアップ事業の創設、重要品目ごとの輸出促進などの体質強化対策、もう一つは、経営安定・安定供給のための備えとしまして、小麦の経営所得安定対策の継続実施、牛・豚肉の生産者の赤字補填事業の拡充及び法制化など、重要5品目を保護する施策を示したところであります。
国におきましては、TPP対策関連予算について、緊急性の高い施策を考慮しながら、今後予定している平成27年度補正予算や平成28年度当初予算に盛り込んでいくとしておりますことから、市といたしましては、国の予算等を的確に把握し、当市の農業に必要な予算を見きわめた上で、対策を講じてまいりたいと考えております。
次に、第3次江別市農業振興計画の目指すべき姿の実現に対する平成28年度予算方針についてでありますが、江別市におきましては、平成26年度からスタートしましたえべつ未来づくりビジョンの取り組みの基本方針である都市型農業の推進を実現するため、第3次江別市農業振興計画におきまして、農業経営の安定化、農畜産物の高付加価値化、次代へ引き継ぐ農村環境づくり、地産地消の推進の四つを基本的事業と位置づけ、各種事業を展開しているところでございます。 
具体的に申し上げますと、今年度も実施しております経営所得安定対策による所得補償や多面的機能支払交付金活用による農村環境の整備、グリーンツーリズムや食育の推進に関する事業などを平成28年度も引き続き実施する予定でございまして、これらを着実に進め、農業振興を図っていく考えでございます。
また、国におきまして、今後予定されているTPP対策関連予算の動向を把握し、当市にとって必要な予算を見きわめた上で、対応してまいりたいと考えております。
次に、農業生産基盤の整備に対する現状と今後の具体策についてでありますが、先ほども申し上げました第3次江別市農業振興計画においては、恒常的に取り組む基本的事業の一つとして、次代へ引き継ぐ農村環境づくりを掲げ、農業生産基盤の整備は、農の根幹を成すものであり、大変重要なものと認識しているところでございます。
現在の主な取り組み状況を申し上げますと、平成19年度に着工した江別南地区の国営かんがい排水事業が今年度をもって終了し、来年度は引き続き、関連事業として、排水路の延長部分を道営事業により整備される予定でおります。また、江別南幌地区の国営かんがい排水事業につきましては、現在、国により地区調査を実施しているところでありますが、地元期成会としまして、TPP対策関連予算を視野に入れながら、平成27年度は国に対しまして2回中央要請活動を行っており、農林水産省の平成28年度概算要求に全体実施設計に係る事業費が盛り込まれたところでございます。
また、排水路の維持管理についても重要でありますことから、国の補助や市独自の助成等によりまして、地域の保全会や自治会と連携しながら、事業を進めているところでございます。
いずれにいたしましても、農業生産基盤の整備については、多額の事業費が必要となることから、今後におきましても、補助事業の活用について、国、道とも十分協議して進めてまいりたいと考えております。
次に、スマート農業に対する見解についてでありますが、スマート農業は、農業者の減少や高齢化などの今日の農業分野における課題を背景としまして、農作物の生産性・品質の向上などを図るために、従来の農業技術にロボット技術やICT等の先端技術を活用する新たな農業とされております。
国では、その実現に向けて、平成25年11月に農機メーカーやIT企業などで構成するスマート農業の実現に向けた研究会を設置しまして、平成26年3月には中間取りまとめを公表しているところでございます。
この中で、国は、スマート農業の将来像について、超省力・大規模生産の実現や高収量・高品質生産の実現など五つの方向性を示し、実現に向けた行程案を提示して、今後も最新の知見等を踏まえて、具体化等を図っていくとしております。現在、国では事例検証を実施しておりますが、費用対効果の見通しが不透明であることや故障や情報セキュリティーなどの安全面の問題、操作機能の困難さなどの課題も多く、解決に向けた研究が進められている段階でございます。
その中で市内角山では、本年8月から搾乳ロボットを導入して操業している農業生産法人もありまして、市としましても、スマート農業は農業における生産力や競争力の強化につながるだけでなく、就農の魅力を高め、後継者不足などの解決につながる可能性があるものと認識しているところでございます。
今後は、国で進めている取り組みなどについて情報収集に努めるとともに、地域の生産者の意見も聴きながら、将来的な活用について調査研究してまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、企画政策部長ほかをもってお答え申し上げます。

企画政策部長(北川裕治君) 

私からは、新規創業支援策についてのうち、新規創業及びその他施策へのクラウドファンディング活用への見解について御答弁申し上げます。
クラウドファンディングは、一般的にインターネットを利用し、不特定多数の人が小口で資金を出資する直接金融の仕組みとされております。自治体がかかわるクラウドファンディングの取り組みにつきましては、事業等の目的に協賛する方から寄附を募る手法や、また、民間事業者・団体への資金調達支援策として、仲介サイトを運営するなど、さまざまな手法があるものと認識しております。
具体的な江別市の例を申しますと、市内の市民活動団体がクラウドファンディングを利用して活動資金を募った例や、セラミックアートセンターのモニュメント製作のため市民から協賛金を募り、製作費に充てた類似の事例がございます。
いずれにいたしましても、クラウドファンディングを有効に活用し、市の施策や地域の産業振興における活動資金の調達を進めるためには、そのための仕組みの構築が必要となりますことから、事業者や市民の認知度の広がりを見きわめつつ、経済団体とも十分協議の上、引き続き研究してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。

生活環境部長(渡部丈司君) 

私からは、清掃事業について御答弁申し上げます。
初めに、ごみの減量化についてでありますが、ごみの総収集量の推移につきまして、平成16年度に家庭ごみの有料化を実施したことに伴い、有料化以前は年間4万5,000トンだった収集量は、平成20年度までに3万2,000トンまで減量することができました。その後、平成25年度には3万5,000トンまで増加したものの、平成26年度は年間3%程度の減少傾向にあり、これは、景気の動向や消費税の影響などさまざまな要因によるものと思われるところであります。平成27年度は、一般廃棄物処理基本計画の中間目標年度となりますが、先月までの収集量から推測いたしますと、今年度の収集量は3万3,000トン前後になるものと見込まれ、中間目標値の3万1,340トンを上回ることから、現在さらなる減量に向けて市民啓発を強化するなど、鋭意努力しているところであります。
また、収集ごみの組成分析では、平成21年度の生ごみの割合は30%前後であったものが、直近の調査では、45%前後を占めるまでになっており、この分析結果を踏まえて、生ごみの減量化に重点的に取り組んでいるところであります。
現在、廃棄物減量等推進審議会におきましては、一般廃棄物処理基本計画の中間見直しを進めているところであり、ごみ減量化に向けたさまざまな御意見や議論を踏まえ、新たな施策を計画に盛り込むなど、今後の対応を図ってまいりたいと考えております。
次に、愛のふれあい交流事業対象者に対する福祉施策としての戸別収集実施についてでありますが、市では、昭和58年から地域や自治会の御協力をいただき、家庭ごみの収集に当たりましては、ごみステーション方式を採用しております。家庭ごみの収集につきましては、これまでも冬期間の積雪の状況などにより、ごみ出しが困難との市民からの問い合わせに対しましては、その状況に応じまして、自治会の役員や地域の方々に御協力をお願いし、個別に対応してきたところであります。
愛のふれあい交流事業を活用してはどうかとの御提案でありますが、市といたしましても、近年の少子高齢化や核家族化に伴い、高齢者等の単独世帯が増加している実態も踏まえまして、今後の大きな課題と認識しているところであります。
これらの状況から、市民に優しいごみ収集のあり方について、まずは、地域や自治会、関係諸団体等に相談していくとともに、現在、廃棄物減量等推進審議会におきましても課題の一つとして取り上げられていることから、これらの議論も参考に引き続き検討してまいりたいと考えております。
次に、収集業務委託費における人件費の考え方についてでありますが、現在、市のごみ収集業務は、江別リサイクル事業協同組合に一括委託しており、市内の7事業者が可燃ごみ、不燃ごみ、資源物、危険ごみ、大型ごみの収集業務を行っております。業務の委託に当たっては、ごみの収集運搬や不法投棄対応など、業務の種類や内容、業務量に応じた労働時間を基本に必要な人工と経費を積算しているところであります。
なお、人件費単価については、市と商工会議所で実施している給与・雇用実態調査や、人事院勧告の根拠となる民間給与実態調査、北海道最低賃金など、地域の実態を参考にしながら積算しているところであります。
今後とも、ごみ収集業務委託費における人件費につきましては、適正な積算に努めてまいりたいと考えております。
以上であります。

経済部長(後藤好人君) 

私からは、新規創業支援施策についての御質問のうち、当市における新規創業支援の現状についてほか3件について、及び農業の将来展望についての御質問に御答弁申し上げます。
初めに、新規創業支援施策に関連して、当市における新規創業支援の現状についてでありますが、一昨日、堀議員に御答弁申し上げましたとおり、市では、起業家の発掘と育成を通して地域経済の活性化を図るため、起業化促進支援事業として、起業化促進支援相談員による相談のほか、新規開業者向けの低金利での融資制度や、インキュベート施設である元町アンビシャスプラザへの入居あっせんを行っております。さらに、平成26年度から商店街参入促進のためのセミナーも開催しているところであります。
次に、市内における事業者数の変化と変遷への認識についてでありますが、市内における法人事業者数は、平成24年度が1,959、平成25年度が2,023、平成26年度が2,140と増加しているところであり、新規開業事業者数につきましても増加傾向にありますことから、市の起業化促進支援施策が一定の役割を果たしているものと考えております。
次に、インキュベート施設としての元町アンビシャスプラザの現状と検証についてでありますが、アンビシャスプラザの入居につきましては、元町アンビシャスプラザ運営協議会が、運営要綱に基づいて決定し、入居対象者は情報処理・提供サービス業及びソフトウエア業に属する起業家及び市内の企業、大学等の学術機関、試験研究機関などとの交流または異業種間において研究開発事業などを共同で行っている者、または行おうとする者であり、現在の入居者は条件を満たすものとなっております。
なお、その入居件数は5件で、情報提供サービスが2件、システム開発、農業資材の開発研究、コンサルタント業が各1件であります。
また、平成14年の開設からこれまでの入居件数は、延べ19件で、既に退去した14件のうち、市内での事業継続は5件となっております。
次に、チャレンジショップ・インキュベート施設の拡充などについてでありますが、ベンチャー企業等の事務所用として開設されている元町アンビシャスプラザは、小売店舗としての利用も可能であるとは認識しておりますが、入居条件につきましては、今後、運営協議会と協議してまいりたいと考えております。
また、空き店舗を利用したチャレンジショップ等につきましては、これまで、市内商店街において、国等の補助制度の活用によりコミュニティースペースやカードショップが起業された例があることから、引き続き、起業支援の観点から、空き店舗の情報や国等の補助制度を紹介するなどの支援を行ってまいります。
次に、当市における創業支援事業計画の取り組み状況についてでありますが、産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画につきましては、市区町村が地域での創業を促進させるため、商工会議所など民間と連携した創業支援を実施する計画を作成し、国から認定を受けるものであります。
現在、当市におきましては、江別商工会議所と連携した創業支援体制の構築について調整しており、年内の計画申請に向けて、国と協議を進めているところであります。
次に、農業の将来展望についての御質問のうち、農業労働力の確保への施策の現状と今後の具体的策についてでありますが、市では担い手の確保としまして、道央農業振興公社事業により、JA道央江別営農センター内に担い手支援センターを設置し、専門的な知識を有する相談員を配置する中で新規就農相談に対応しているほか、新規就農者のための各種研修事業などを実施しております。
また、経営開始後の所得が不安定な時期にある新規就農者に対して、国の青年就農給付金を交付するなど、人材の育成及び確保に努めているところであります。
また、日本全体の総人口が減少している中、農業従事者も減少しており、江別市においても平成22年度に1,320人いた農業従事者は、平成26年度には1,172人となり、この間で148人、11.2%減少しており、今後もこの減少傾向は続いていくものと考えているところであります。
このような状況下におきまして、平成22年度から平成26年度にかけましては、市内における新規就農者は36人おり、今後につきましても、地域農業を衰退させないため、JAや道央農業振興公社とも連携を図りながら、農業労働力の確保に向け取り組んでまいりたいと考えております。
以上であります。

角田 一君 

御答弁ありがとうございました。
件名1の項目1、当市における新規創業支援の現状について、数字のほうをいただきました。事業者数がふえているということでございます。ただ、その中で新規開業及び移転、そういった細かい数字は恐らくまだつかめていないかと考えておりますので、そういったもののきちんとした分析をお願いいたしたいと思います。
項目3のチャレンジショップ・インキュベーション施設の拡充と大学等団体との連携についてでございますが、アンビシャスプラザについては、さきの項目2であったように一定程度の効果を見出していることは理解しております。起業をしようとインキュベート施設を探している方から見ると、条件の項目に柔軟さを感じられないため、意欲のある人材を逃していることもあると思います。答弁にあったように入居条件も時代の変遷に合わせた形で進めていただければと思います。
また、チャレンジショップについても、商店街において、さまざまな形で空き店舗対策や新規店舗の誘致を目指していることは承知しておりますが、今回の質問は、インキュベート施設の拡充やチャレンジショップの新設、あるいは認定等により、江別市は起業家を応援するまちとしてのイメージの発信により、さらに多くの新しい起業家を取り込み、人口的にも財政的にも寄与する施策としての意味での質問です。その意味では、単に制度紹介だけでは消極的であるし、発信もできないと考えます。インキュベート施設の拡充やチャレンジショップの新設、認定等について今後政策的に取り組むことが必要と考えておりますが、改めて御見解をお聞かせ願います。

経済部長(後藤好人君) 

インキュベート施設の拡充やチャレンジショップの新設、認定等について再質問に御答弁申し上げます。
インキュベート施設の拡充やチャレンジショップの新設や認定等についての見解でありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、元町アンビシャスプラザの入居条件につきましては、運営協議会と協議してまいりたいと考えておりますが、時代に合わせた入居条件とすることで、インキュベート施設の拡充につながるものと認識しております。
また、空き店舗を活用したチャレンジショップのあり方につきましては、今後、起業に関する相談者の意向や、他市の事例などを参考にしながら研究してまいりたいと考えております。
以上です。

角田 一君 

現時点では難しいとの答弁かと思いますが、地域商店街の要望や、諸団体、これは大学も含めた形になるかと思いますが、彼らの意向、あるいは、今、地元の大学が、地元での就職に加えて開業も視野に入れた授業や研究を行っている状態であります。株式会社を設立してまでという話まで出ている状況でありますので、そういった動向もきちんと把握した上で、部局が横断的になるかと思いますが、支援策の一環としての多様な場所の提供を選べるような体制をつくっていただきたいと要望いたします。
次に、同じく項目4につきましても要望となります。
このクラウドファンディングにつきましても、市が積極的に発信することでの起業や市民活動の活性化を意図するものであります。項目3のインキュベート施設やチャレンジショップが場所の提供による支援とするならば、クラウドファンディングは金銭的な支援策の一つと考えます。答弁で、経済団体ともとありましたが、経済団体のみならず、市民団体とも協議するなど、検討を進めていただきたいと考えますのでよろしくお願いいたします。
次の項目5、現在進めている創業支援事業計画について、その計画内容の概要をお聞かせ願います。

経済部長(後藤好人君) 

再質問に御答弁申し上げます。
現在作成を進めている創業支援事業計画の概要についてでありますが、この計画は、当市における創業を促進させるため、これまでも取り組んでまいりました起業化促進支援相談員による相談、新規開業者向けの低金利での融資制度などに加え、新たに創業支援セミナーを開催するなど、江別商工会議所と連携して、起業からフォローアップまで一貫した支援を行う体制づくりを進めることを予定しております。
以上です。

角田 一君 

概略をお聞きします限りは、この創業支援事業計画は、現時点でできることにより構築しているようでございます。この事業計画を策定したことは、ひとまず補助金や交付金措置に係る財政的な裏づけを成すものに加え、創業者にとっても登録免許税の軽減や、創業関連保証枠の拡大などメリットがあることにより、ようやく申請に向けて動いていただけたということで、ひとまず評価させていただきます。
しかし、既に認定されている他市の先行事例を見ると、空き店舗活用やインキュベート施設の活用を組み込んでいる例も多く見られております。
また、さきにも申し上げましたが、大学や市民活動の中でさまざまなビジネスの種が生まれてきておりますし、アントレプランナー等のビジネスコンクールに市内の学生も多く参加している現状です。これを生かすことが、今江別市に求められていることであります。創業支援事業計画の変更や更新は認められるとのことでもありますし、クラウドファンディングの活用も含め、創業者のネットワークの構築、マーケティングや販路拡大及び補助金へのコーディネーター等のさまざまな手法を組み入れ、他市ではなく江別市での新規創業を志す人や団体を取り組むような事業計画へと昇華させていただきたいと考えております。まさに重層的な支援体制を構築することを望んでおりますのでどうかよろしくお願いいたします。一例としますと、神奈川県横浜市ではTSUTAYAと組み、本を置きながら、そこでカフェスタイルで新規創業の相談ができる、そういうようなやり方をして新規創業の相談者が5倍になっているという事例もあります。一般の人には、経済部に相談に行くといっても市役所はなかなか敷居が高いのです。やっぱり全てを決めてからでないと軽々しく相談に行けないようなのです。まず、その最初の一歩を取り込むような形で進めなければいけませんし、今後、学生を巻き込む際には、学生が行きやすい場所、そういったことを考慮に入れて考えていただきたいと思います。
次に、件名2の農業の将来展望について、農業労働力の確保への施策の現状について、まず要望させていただきます。
JAや農業振興公社という総体の中で新規就農者を確保していくとの方針でありますが、そこにさらなる江別市で農業することの魅力の発信を進めていただきたい、PRを進めていただきたいと考えます。食のまちとして江別市をアピールするのであれば、当然江別の農業産品や農業そのものが魅力的であることが土台とならなければなりません。
新規就農者が江別市を選択するようになることにもつながりますし、江別市でできる戦略と同時に発信を進めていただきたいと考えております。そして、そのための基礎として、やはり農業生産基盤の整備の充実が必要ですので、質問に移らせていただきます。
確かに農業生産基盤の整備には、多くの事業費を必要とすることから、国への要請活動にはさらに取り組んでいただきたいと考えております。農地は、特に泥炭地を抱える江別市は基盤整備に終わりがないものと考えています。地盤の沈下による水の流れの変化、転作による排水基準のあり方の変化、さまざまな問題が出てきているのはこれまでの一般質問でも地域の要望からでも明らかです。そこで、地域要望として出てきている農業生産基盤整備関連の要望を、金額ベースでは恐らく難しいので、ひとまず件数をお聞かせ願います。

経済部長(後藤好人君) 

再質問に御答弁申し上げます。
農業生産基盤の整備に関する地域からの要望件数についてでありますが、農業関係の排水路整備などの要望は、平成25年度は18件、平成26年度は18件、平成27年度は22件の要望が上がってきているところであります。
以上です。

角田 一君 

これは大きさもそれぞれ違うかと思いますが、やはり多くの要望事項があるということは、まだまだ江別市の農業生産基盤の整備の現状が万全ではないということを示すことになるかと思います。そして、あえて前向きに言うと今後の江別市の農業をさらに魅力的なものにできるという余地があるとも考えます。農業を基盤としたさまざまな食産業にさらなる未来をつくるためにも、現状を踏まえたこの要望事項の内容を特にきちんと把握していただき、財政的な措置をよろしくお願いしたいとまず要望させていただきます。
次に、スマート農業についてですが、農林水産省で示しているスマート農業は現時点では研究・実験段階であることは承知しております。そして、このスマート農業への認識も理解いたしました。
なぜ今回の質問で取り上げたかといいますと、既に農畜産農家でそれぞれがスマート化を進めたり、あるいは魅力的な取り組みを行っている、これを江別市で取りまとめて発信して、江別市での農業経営は魅力的なものであるとアピールできる要素も含んでいるからこそ質問させていただきました。
江別市の農業が輝ける将来性を持っていることをアピールする一つの要素として、地域の生産者と意見や情報の交換を進め、市内外に情報発信・PRを進めていただきたいと要望させていただきます。
これら2件につきましては、本当に外からいかに人を持ってくるかという視点で質問させていただきましたので情報発信をよろしくお願いします。
次の清掃事業につきまして、まず、ごみの減量化につきましての項目1ですが、実際のところ数字の変動が厳しくなってきている中で、次のステップを考えた取り組みが必要と考えますし、これから行われる一般廃棄物処理基本計画の中間見直しの結果を期待しております。報告をお待ちしております。
次の愛のふれあい交流事業対象者に対する福祉施策としての戸別収集実施についてでございますが、愛のふれあい交流事業対象者には3名のボランティアが登録されています。その役割をふやすことは恐らくさまざまな意見が出ると思います。自分でもこの提案がベストであるとは思いませんが、平成19年の答弁のように、ただ地域という言葉で、さらには対象者がわからないという言葉まで出すような答弁ではなく、地域でできる仕組みのモデルの検討・研究を進めていただきたいと思います。これは要望です。
最後の人件費の部分でございますが、適正な積算に努めていくとの答弁いただきました。
答弁から推察すると、一定程度の安定性を持ちながら、同時にある程度の人件費の額があるとも言える部分もありますが、同時に、昨今の労働市場の変化、特に人件費の急騰に対して対応できているのか疑問が生じるところであります。
そこで、改めてお聞きしますが、予算上の委託費のうち、人件費の額はこの数年間の状況はどのように推移しているかをお聞かせ願います。

生活環境部長(渡部丈司君) 

再質問に御答弁申し上げます。
収集業務委託費の予算における人件費の状況はどのように推移しているかとの御質問でございますが、平成24年度は、前年度比4.6%の増、25年度は1.9%、26年度は0.2%、27年度は1.3%、それぞれ増額して予算措置したところであり、これらの主な要因といたしましては、週末の市民対応などの委託業務の拡大や、人件費単価の改定によるものでございます。
以上です。

角田 一君 

週末の市民対応等の業務拡大で、平成24年度が前年度比4.6%の増、その後は1.9%、0.2%、1.3%の増とのことでございます。
東日本大震災以降の急激な人件費や材料費の高騰は労働市場を激変させております。私たちの飲食業についても人が集まらなくなってきているということもあります。しかし、それぞれが企業努力で克服しているのが今の状況であります。
ただいま御答弁いただいた同じ時期の建設業における労務費は、算定方法の一部変更もありましたが、同期間で28%以上の上昇が見られたと言われております。その意味では、人事院勧告等を利用した人件費の積算は理解できる部分もある一方で、急激な変化に対応できていないと考えるところであります。特に全国的な明確な基準を持っていない委託費は、当事者の企業努力を阻害しないようにするとともに、その時々の急激な市場の変化に応じた人員確保が可能な仕組みをつくる必要もあると考えるところであります。ある意味、さまざまな契約上にインフレ条項があるように、人件費においても弾力的な運用を図る必要があるとも考えます。
江別市にとっても、市民にとっても、生活を支える大事な事業は事業者があってこそであると考え、さまざまな市況をきちんと踏まえた柔軟な査定を財政当局にも求めまして、質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

議長(三角芳明君) 

以上をもって、角田議員の一般質問を終結いたします。
一般質問の途中でありますが、昼食のため暫時休憩いたします。
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午後 0時24分 休憩
午後 1時25分 再開
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副議長(干場芳子君) 

休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
徳田哲議員の市民後見人への支援体制についてほか2件についての質問を許します。総括質問総括答弁方式、通告時間30分。

徳田 哲君 

ただいま議長に発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問させていただきます。
初めに、市民後見人への支援体制についてお伺いいたします。
当市議会におきましてもさまざまな議論がなされてまいりました市民後見人制度でありますが、いよいよ江別市においても11月14日より市民後見人養成講座が開始され、その取り組みが実質的にスタートいたしました。
市民後見人は、家庭裁判所から成年後見人等として選任された一般市民のことであり、専門組織による養成と活動支援を受けながら、市民としての特性を生かした後見活動を地域における第三者後見人の立場で展開する権利擁護の大切な担い手であります。その役割を考えれば、単に専門職後見人の不足を補う存在ではなく、地域における住民間の新たな支え合いの形であり、共助の精神に基づく活動であると言えます。
実際の活動が開始されてからは、法的な問題や身上監護面の課題、借金の支払いや体調面の不安など、支援を要する方にかかわるさまざまな問題はもちろんのこと、市民後見人としての活動の仕方や定期的に家庭裁判所へ提出する書類の作成など、市民後見人自身も多くの課題を抱えます。そうした不安を取り除き、スムーズな活動を支援するため、日常的に相談できる窓口の設置や専門職による相談体制、マニュアルの整備など、活動支援体制を整えることが必要不可欠であると考えます。
市民後見人が安心してその活動に専念することができる支援体制の構築について、市としてどのようにお考えでしょうか。お伺いをいたします。
次に、認知症施策推進総合戦略、いわゆる新オレンジプランを踏まえた江別市における認知症対策についてお伺いいたします。昨日の諏訪部議員からの質問と重なる部分もあるかと思いますが、御了承願えればと思います。
本年1月、国は、認知症対策の新たな国家戦略であります認知症施策推進総合戦略、いわゆる新オレンジプランを策定いたしました。それによりますと、我が国における認知症の人は2012年、平成24年で約462万人、65歳以上高齢者の約7人に1人と推計され、認知症とそうではない中間の状態である軽度認知障がいと推計される約400万人と合わせると、65歳以上高齢者の約4人に1人が認知症またはその予備群とも言われております。今後、その数は高齢化の進展に伴い、さらなる増加が見込まれており、2025年、平成37年には、認知症の人は約700万人前後となり、65歳以上高齢者に対する割合は、現状の約7人に1人から約5人に1人に上昇するとの見込みが発表されました。これはマスコミ等でも大きく取り上げられた話題でもあり皆さんも御存じのことと思います。
こうした現状分析と今後の予測のもと、新オレンジプランでは、認知症の人を単に支えられる側と考えるのではなく、認知症の人に寄り添いながら、認知症の人が認知症とともによりよく生きていくことができるよう環境整備を行っていくことが求められています。認知症の人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域で自分らしく暮らし続けることができる江別市を目指すべく、この新オレンジプランを踏まえながら何点か質問させていただきます。
1点目として、認知症サポーターの養成と活動の支援についてお伺いいたします。
認知症対策の第一歩は、認知症に対して正しい知識を持ち、偏見を持たず、認知症の人や家族に対して温かい目で見守ることができる人をふやすことです。
そのための取り組みとして、認知症サポーター養成講座があります。江別市においても、さまざまな地域や単位において認知症サポーター養成講座が開催され、これまでに105回、延べ5,020名の方が受講しております。かくいう私も、この6月に大麻で開催された江別市主催の認知症サポーター養成講座を受講させていただきましたが、そのときも多くの市民の皆さんが受講されており、認知症に対する関心の高さを感じました。
こうした取り組みを継続し、さらなる認知症理解の輪を広げつつ、今後は量的な養成にとどまらず、認知症サポーター養成講座を修了した人が、実際にさまざまな場面で活躍できるよう復習も兼ねて学習する機会を設けるとともに、もう一歩進んだ上級編とも言えるような実践的な講座を開催することが必要と考えます。
今後の認知症サポーター養成講座のあり方について、江別市としてどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。
2点目として、学校教育における認知症理解の推進についてお伺いいたします。
今後、認知症の人がふえ、認知症がより身近な問題となっていくことを考えると、学校において、認知症についての正しい理解が深まるような教育を推進していくことが求められます。小学校、中学校、高等学校における認知症サポーター養成講座の推進とともに、ボランティア等を通じて認知症高齢者とかかわる取り組みを推進することも一つの方法と考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
3点目として、認知症の人やその家族が地域の人や専門家と相互に情報を共有し、お互いを理解し合う認知症カフェ等の取り組みが地域において自発的に進んでいます。この認知症カフェについては、新オレンジプランの中で、2018年度、平成30年度から全ての市町村に配置される認知症地域支援推進員等の企画により、地域の実情に応じて実施する目標が掲げられております。そうしたことから、行政としても地域で自発的に進められている認知症カフェ等についてより積極的にかかわっていく必要があると考えます。今後、江別市において、この取り組みの推進についてどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。
4点目として、認知症高齢者の見守りについてお伺いいたします。
警察庁によると、2014年のデータでは、認知症やその疑いで行方不明者として家族などから届け出があった人は、全国で1万783人に上り、毎年増加を続けております。江別市においても9月末のデータでは、江別警察署の保護件数、全106件のうち65歳以上が61件、うち59件が認知症及びその疑いがある人となっています。
認知症高齢者は、外出先で迷うと自分の名前や住所もわからず、自宅や施設に戻れなくなるケースが多く、交通事故などに巻き込まれる危険性もあることから、早期発見が重要となります。こうした行方不明の認知症高齢者を探すために有効なのが、当市でも行っているGPSを利用した位置検索サービスでありますが、今年度の実利用者が9名と普及が進んでいない現状があります。
埼玉県ふじみ野市では、7月に従来から行っていたGPS端末の貸し出しに加え、高齢者が使う靴のかかとやつえに張るひとり歩き高齢者早期発見ステッカーの無料配布を始めました。このステッカーには番号が記されており、事前に認知症高齢者に関する情報を、登録してもらった番号と照らし合わせることで、保護された際の家族への連絡などに役立つ仕組みとなっています。8月には、このステッカーをつけた行方不明者が保護され、早速効果を発揮しています。
江別市におきましても、GPSを利用した位置検索サービスについてのさらなる周知を図るとともに、ステッカー配布などの取り組みで地域の見守り力を強化することが行方不明者の早期発見に有効と考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
5点目として、認知症初期集中支援チームの設置についてお伺いいたします。
認知症の人の介護者への支援として、より早期に認知症の鑑別診断が行われ、速やかに適切な医療・介護等が受けられる初期の対応体制が構築されるよう、認知症初期集中支援チームの設置を推進することが、新オレンジプランの中に盛り込まれております。
認知症初期集中支援チームは、市町村が地域包括支援センター等にチームを置き、認知症専門医の指導のもと、複数の専門職が認知症が疑われる人または認知症の人やその家族を訪問し、観察・評価を行った上で家族支援などの初期の支援を包括的・集中的に行い、かかりつけ医と連携しながら認知症に対する適切な治療につなげ、自立生活のサポートを行う仕組みであり、初期という言葉の意味は、認知症の発症後のステージとしての病気の早期段階という意味だけではなく、認知症の人へかかわりの初期、いわゆるファーストタッチという意味を持ちます。また、集中的の意味は、おおむね6カ月を目安に本格的な介護チームや医療につなげていくことを意味しています。
何よりも大切なことは、認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域のよい環境で暮らし続けることです。そのためには、認知症の人やその家族に早期にかかわる認知症初期集中支援チームが有効であり、江別市高齢者総合計画の中でも、配置に努めることがうたわれているところであります。
新オレンジプランにおいて、全ての市町村で実施するとの目標設定がなされた2018年度、平成30年度に向けて、江別市としてどのような体制とスケジュールで設置を進めていくのでしょうか。お伺いいたします。
6点目として、認知症対策を進めていくための環境整備についてお伺いいたします。
これまで認知症対策についてのさまざまな質問をさせていただきましたが、このほかにも認知症ケアパスの作成・普及や、適切な医療と介護の連携、認知症の人や家族の視点に立った施策の推進など、取り組むべき課題が山積しているというのが現状だと思います。国民的課題である認知症問題に対して、より専門的にきめ細やかな対応をしていかなければならないことを考えたとき、現状の体制で果たして対処しきれるのか、一抹の不安を感じるところであります。
認知症に対する市民の不安を解消し、総合的に認知症対策を推進するためにも、庁内における専門部署の設置も含めた環境整備をしていく必要があると考えますがいかがでしょうか。お伺いをいたします。
次に、公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律施行を受けた江別市としての考え方についてお伺いいたします。
建設産業においては、近年の建設投資の急激な減少や受注競争の激化により、いわゆるダンピング受注や行き過ぎた価格競争が生じています。そのため、建設企業の疲弊、下請企業へのしわ寄せ、現場の技能労働者等の賃金の低下を初めとする就労環境の悪化に伴う若手入職者の減少、さらには建設生産を支える技術・技能が継承されないという深刻な問題が生じております。
このような状況のもとでは、将来にわたる公共工事の品質確保とその担い手の中長期的な育成及び確保について、大きな懸念が生ぜざるを得ない状況となっています。既に、場所によっては、災害対応を含む地域の維持管理を担う建設業者が不足する事態も考えられ、地域の安全・安心の維持に支障が生じるおそれが現実のものとなりつつあります。
また、公共工事の発注者側においても発注関係事務に携わる職員が年々減少し、一部の発注者においては発注関係事務を適切に実施できていないのではないかとの懸念も生じています。
さらに、画一的な運用となりがちな入札及び契約の方法は、民間の技術やノウハウを必ずしも最大限活用できておらず、受注競争の激化による地域の建設産業の疲弊や担い手不足等の構造的な問題に、必ずしも十分な対応ができていない等といった課題が存在しております。
そうした背景を踏まえ、現在及び将来にわたるインフラの品質確保とその担い手の中長期的な育成・確保を図るため、入札契約適正化法及び建設業法等が改正されるとともに、公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律、いわゆる改正品確法が衆議院・参議院ともに全会一致で成立し、平成26年6月4日に公布、施行されました。これを受けて、江別市としての考え方について何点か質問いたします。
1点目として、改正品確法の基本理念にのっとった発注の実施についてお伺いいたします。
今回の改正において、今まで以上に具体的に発注者の責務が明確化されました。特に、適切に実施しなければならない事項として、改正品確法第7条では、発注者が設定する予定価格について公共工事の品質確保の担い手の中長期的な育成・確保のための適正な利潤を確保できるよう市場における労務、資材等の取引価格、施工の実態等を的確に反映した予定価格の適正な設定をすること。さらに適正な積算に基づく設計書金額の一部を控除する行為、いわゆる歩切りを根絶することが明記されております。こうした法改正を受けて、今後、江別市としてどのような対応をお考えでしょうか。お伺いいたします。
2点目として、多様な入札契約制度の導入と活用についてお伺いいたします。
改正品確法では、公共工事の発注者は、その発注に係る公共工事の性格、地域の実情等に応じ、多様な入札及び契約の方法の中から適切な方法を選択することが明文化されています。
民間のノウハウを活用し、実際に必要とされる価格での契約を行う技術提案交渉方式、また、受発注者双方の事務負担軽減効果が期待される段階的選抜方式、さらには地元に明るい中小企業等による安定受注を目指す複数年契約や一括発注等といったことが法の中で具体的に示されているところでありますが、これら多様な入札契約制度について、ここまで江別市ではどのような検討がなされ、今後どのように導入と活用を考えておりますでしょうか。お伺いいたします。
以上で、1回目の質問とさせていただきます。

副議長(干場芳子君) 

徳田議員の一般質問に対する答弁を求めます。

市長(三好 昇君) 

徳田議員の一般質問にお答え申し上げます。
私からは、市民後見人への支援体制と認知症施策推進総合戦略の市の対応の質問のうち、3件についてお答えしたいと思います。
まず、江別市としての市民後見人への支援体制の構築についてでありますが、老人福祉法では、市町村の努力義務として、後見等に係る体制を整備することが規定されており、具体的には、市民後見人の養成研修の実施や、活動支援のための体制、いわゆる後見実施機関の設置を求めているところでございます。
市といたしましても、今年度実施しております養成講座において育成される市民後見人候補者が、適切な活動を行うための体制を構築しまして、後見人活動を支援することは重要であると考えております。
このことから、今後、有識者による検討会を設けまして、後見活動の支援のあり方について議論してまいりたいと考えております。
次に、江別市の認知症対策に関連しまして、まず認知症カフェ等の取り組みの推進についてでありますが、市内でも、社会福祉法人や地域包括支援センターなどにおきまして、認知症の人やその家族、支援者などが集う認知症カフェが開催されているところであります。開催している団体の担当者にお聞きしますと、いかにして取り組みを市民に知ってもらうかなど、広報活動に大変苦慮されていると伺っております。
このことから、市といたしましては、まずは市民に認知症カフェ等の取り組みを知ってもらい、そして理解してもらうことが大事と考えておりますことから、今後、市のホームページへの掲載、ポスター・チラシ等の配布、カフェでの活動状況のPRなどを行いまして、多くの人に利用されるよう、取り組みを推進してまいりたいと考えております。
次に、認知症初期集中支援チームの設置についてでございますが、昨日の諏訪部議員にもお答えしておりますが、平成27年4月施行の介護保険法改正によりまして、市町村は、必須事業であります認知症施策推進事業のうちの一つとして、認知症初期集中支援チームを平成30年度までに設置することが求められておりまして、初期集中支援チームを含め、認知症施策推進事業を順次計画的に実施していかなければならないと考えております。
初期集中支援チームは、一定の研修を修了した認知症サポート医のほか、保健師、看護師、社会福祉士等の保健福祉関係者の参画が必須となっておりますことから、まず、サポート医の所属する医療機関や資格者のいる介護福祉関係機関などと協議を進めてまいりたいと考えております。
また、チーム員となる資格者には、国が定める研修を受講することが課せられておりますので、人材の養成や、他の認知症施策推進事業などの進捗状況を見きわめながら、早期に設置できますよう努力してまいりたいと考えております。
次に、認知症対策を総合的に進めていくための環境整備についてでありますが、今後の高齢化社会の進展に対応するためには、新オレンジプランにもありますとおり、認知症の理解の普及・啓発、早期発見・早期治療、認知症の人や家族への支援などに取り組んでいく必要があるものと考えております。
また、今後の高齢化や高齢化に伴う認知症の人の増加など、社会情勢の変化に対応していかなければならないものと考えておりますので、今後とも福祉にかかわるさまざまな行政需要を把握しながら、必要な組織の見直しも含め、体制整備に努めてまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、総務部長ほかをもってお答え申し上げます。

総務部長(山田宗親君) 

私からは、公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行を受けた江別市としての考え方についての御質問のうち、初めに改正品確法の基本理念にのっとった発注の実施について御答弁申し上げます。
建設産業におけるさまざまな課題に対応するため、平成26年に品確法が改正され、基本理念には、いわゆるダンピング受注の防止や労働環境の改善などが、発注者の責務には、適正な利潤を確保できるよう市場取引価格などを反映した予定価格の設定や低入札価格調査基準などの設定、発注者間の連携などがそれぞれ追加されたところであります。市では、公共工事の発注に当たり、品確法が改正される以前から、低入札価格調査制度や最低制限価格制度などを導入しております。
さらに、法の改正を受け、入札参加者から提出される積算内訳書により市場取引価格の把握に努めているとともに、労働環境の改善の一環として、競争入札参加資格申請において、社会保険等未加入業者を排除したところであります。
また、工事発注担当及び契約担当の職員が法改正についての研修等に参加し、法の趣旨や基本理念などについて理解を深めるよう努めてまいりました。
今後におきましても、国や北海道の動向を注視し、工事発注担当・契約担当が法改正の趣旨について共通の認識を持ち、中長期的な担い手確保などを含め、品確法の基本理念にのっとった発注の実施に努めてまいりたいと考えております。
次に、多様な入札契約制度の導入と活用について御答弁申し上げます。
市では、入札価格だけに限らず、企業の施工能力、配置予定技術者や地域貢献度についても総合的に評価し、落札者を決定する総合評価落札方式を平成22年度から試行的に実施しております。
また、平成26年度には、地域貢献度の評価基準に市内事業者の活用と障がい者雇用を加点項目に加える改正をしたところであり、この方式による入札の実績は、平成25年度が3件、平成26年度が5件、平成27年度が6件となっております。
平成26年の品確法改正により、発注者は、多様な入札及び契約の方法の中から適切な方法を選択できることとなったことから、市では、法改正後、他市の状況を調査研究しているところであります。
いずれにいたしましても、当市では、これまでも社会情勢等の変化に合わせ、入札及び契約に関する制度を見直してきたところであり、引き続き、国や北海道、他市の状況を参考としながら、江別市の実情やその工事の性格に合った多様な制度の導入と活用について検討してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。

健康福祉部長(真屋淳子君) 

私からは、認知症施策推進総合戦略を踏まえた江別市における認知症対策についての御質問のうち、認知症サポーターの養成と活動の支援について、及び認知症高齢者の見守りについて御答弁申し上げます。
まず、認知症サポーターの養成と活動の支援についてでありますが、昨日の諏訪部議員に対する御答弁でも申し上げておりますが、認知症サポーターは、何か特別な活動をすることを目的としたものではなく、認知症を正しく理解し、偏見を持たず、認知症の方やその家族の気持ちを理解しようと努めるなど、自分のできる範囲のことをしていただくことを趣旨としており、養成講座は、多くの市民に気軽に受講していただけるよう配慮して実施してまいりました。
これらのことから、従来、受講者の個人名を特定する仕組みでは実施しておりませんでしたが、平成27年1月に示された新オレンジプランの方針のもと、承諾いただける方には、住所・氏名を登録できるようになったことから、今後は、認知症に関する知識を深める講演会などの事業について、希望される方には、開催の案内をしてまいりたいと考えております。
次に、認知症高齢者の見守りについてでありますが、江別市では、おおむね65歳以上の方を対象に、専用のGPS位置端末を利用し、御自宅で生活している高齢者が外出先から帰れない、目的がなく外出するのでどこに行くのかわからないといったときに、外出中の居場所を探すことのできるよう徘徊高齢者位置検索サービス事業を実施しております。この事業は、現在のところ今年度実績での利用者は9名にとどまっておりますが、今後、市のホームページ等を活用するとともに、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所と連携するなど、PRに努めてまいります。
また、御提案のありました徘回対策用のステッカー配布につきましては、認知症高齢者の見守りの取り組みの一つとして、関係機関・団体とも相談してまいりたいと考えております。
私からは以上であります。

教育長(月田健二君) 

私からは、認知症施策推進総合戦略を踏まえた江別市における認知症対策についてのうち、学校教育における認知症理解の推進について御答弁申し上げます。
認知症について正しく理解することにより、偏見を持たずに認知症の人やその家族の気持ちを理解したり、温かい目で見守るなどの意識を醸成することは、子供たちにとっても大切なことであると認識しているところです。
市内の学校では、高齢者疑似体験や福祉施設への訪問による学習を行うほか、学校行事等において高齢者と交流する機会を設けるなど、さまざまな形で福祉に関する学習に取り組んでおり、その中で、健康福祉部やNPO法人の協力により、子供たちにわかりやすく工夫された認知症サポーター養成講座を実施する学校など、認知症を正しく理解する取り組みも行われているところであります。
教育委員会といたしましては、今後も各学校が、福祉学習として、施設訪問などにより高齢者と直接触れ合う機会を設けていけるよう関係機関と連携を図るほか、認知症を正しく理解するため、認知症サポーター養成講座を学年などの状況に応じて積極的に活用するよう健康福祉部と連携を図りながら、学校に周知してまいります。
以上であります。

徳田 哲君 

御答弁ありがとうございました。それでは、2回目の質問と要望をさせていただきます。
初めに、市民後見人への支援体制について、再質問させていただきます。
現在実施されております養成講座において育成される市民後見人候補者は、修了後に本人の意思や適性を確認した上で後見人候補者名簿に登録され、その後支援を要する方から家庭裁判所に後見の申し立てが行われると、家庭裁判所の求めに応じて、登録者の中から適任者を後見人候補者として推薦し、家庭裁判所における選任手続を経て、実際の活動が始まるというのが基本的な流れになるかと思います。そうなれば、やはり支援体制として、養成からバックアップまで一貫して担うことができる機関が望まれるものであると考えます。
市民後見人の活動は、後見実施機関の支援があることで適正な業務を行えると言える側面もあり、しっかりとした活動支援体制がなければ、そもそも家庭裁判所から後見人としての選任を受けることも困難になるというおそれも考えられるところであります。
実際に養成が始まっておりますので、ある程度のスケジュールに沿って後見実施機関の設置を目指す必要があると思われるところですが、市として、いつごろをめどに検討をしていくお考えでしょうか。再度お伺いいたします。
続きまして、認知症施策推進総合戦略を踏まえた江別市における認知症対策について、要望と再質問をさせていただきます。
1項目めの認知症サポーターの養成と活動の支援について要望させていただきます。
認知症サポーターになられた方が、実際に自分たちに何ができるのかを考えるきっかけづくりとして、認知症サポーターフォローアップ講座や認知症サポーターステップアップ講座などがさまざまな自治体で開催されております。
今後は、養成講座を受講された皆さんが、応援者として、認知症の方たちを支える地域づくりのお手伝いをしていただく活動につなげていけるかが大きな課題になると考えますので、市としても積極的にこうした取り組みをしていただけますようお願いいたします。
3項目め、認知症カフェ等の取り組みの推進について再質問いたします。
札幌市では、運営主体や開催場所、対象者など一定要件を満たした認知症カフェを登録制とし、広報活動等を支援しております。先ほどの御答弁をお伺いすると、あくまでも市が主体ではなく、札幌市のように側面からの支援を行う形をイメージしているように感じました。
今後、具体的に認知症カフェの取り組みをどのように進めていくことを想定しているのでしょうか。再度お伺いいたします。
5項目め、認知症初期集中支援チームの設置について要望いたします。
御答弁の中にもありましたように、認知症初期集中支援チーム員は、一定の条件を満たす認知症サポート医1名以上と、保健師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、介護福祉士等の医療保健福祉に関する国家資格を有する者のうち一定の実務経験を有し、なおかつ国が定めた研修を修了した者2名以上の合計3名以上で構成されなければなりません。こうしたところからも、人材の育成のみならず、そもそも誰がそれぞれの役割を担うのかも含めて、超えなければならないハードルがあることも事実でございます。
しかしながら、こうしている間にも適切な対応をすることができず、現状、軽度認知障がいの人が認知症になってしまうなど、認知症の人がふえていくというのもまた事実であります。そうしたところから考えれば、国の指針どおり平成30年にスタートさせるということではなく、1日も早く認知症初期集中支援チームが活用され、認知症の人やその介護者が適切な支援を受けながら安心して過ごせる体制となるよう、熱意をもって取り組みを進めていただきますよう要望させていただきます。
最後に3件目、公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行を受けた江別市としての考え方について要望させていただきます。
1項目め、改正品確法の基本理念にのっとった発注の実施についての要望です。
地域の建設業は道路や河川の整備、公共施設の建設や維持管理のみならず、近年多発する集中豪雨や豪雪、地震などの災害時に緊急対応を行うなど、地域の安心・安全を支え、さらには地域の雇用や経済を支える役割を担っております。
私自身、以前いた職場において東日本大震災被災地への救援物資輸送を担わせていただきまして、震災発生3日後には現地に入り、その後約半年にわたって何度も現地に物資を輸送させていただきました。震災直後の混乱の中で大きな役割を担ったのは、全国から応援に駆けつけた自衛隊や消防、警察の皆さんであり、これは皆さんも御承知のことと思います。
しかしながら、それぞれの地域において復興に向けて大きな力となったのは、やはり誰よりも地域の施設・インフラを知り尽くし、ある意味地域の町医者とも言うことができる地元の建設業に携わる皆さんであったということをお伺いいたしました。
しかし、これは全国的な問題ですが、長年にわたる公共投資の削減や若年入職者の減少などから、地域の建設企業では現在も、そして将来に向けても担い手不足に悩まされている現状にあり、このままでは地域の災害対応を含めた維持管理体制が整わなくなることが懸念されるところであります。
こうしたところから、今後におきましても、インフラの品質確保とその担い手の中長期的な確保等を含め、改正品確法の目的と基本理念にのっとった発注の実施をしていただきますよう要望いたします。
以上で、2回目の質問を終わらせていただきます。

市長(三好 昇君) 

徳田議員の再質問にお答え申し上げます。
質問は2点ということでございますが、まず、市民後見人への支援体制の設置時期ということでございます。
今年度、新たに事業化しました市民後見人養成講座が終了したところでございまして、今後は、その後見人を含めた支援体制、または権利擁護の体制など、さまざまな事項を検討していかなければなりません。マニュアルもつくっていかなければならないものと考えております。そこで予定としましては、3年ぐらいをめどに、実施するべく今回の研修を始めておりますので、その予定で進めてまいりたいと考えております。
次に、認知症カフェの今後の対応ということでございますが、市内におけます認知症カフェは、その活動が広がりを見せておりまして、始まったばかりということでございます。先ほど御答弁申し上げましたけれども、運営する団体からは、広報・周知に苦慮しているとお聞きしておりますので、まずは市としての支援体制としましては、先ほども申し上げましたホームページやチラシ等の配布、カフェの活動状況のPRなど、広報活動を推進していきたいと考えておりますが、その状況を見据えて、今後の対応を検討してまいりたいと思います。

徳田 哲君 

御答弁ありがとうございました。最後に2点要望をさせていただいて終わりたいと思います。
初めに、市民後見人への支援体制についてでございますけれども、3年程度をめどということでありますので、平成29年度には後見実施機関の姿が見えてくるのであろうと思います。
先ごろ市民後見人講座を終えられた32名の市民の皆さんは、地域を支えるためにみずから手を挙げてくださった本当に尊い皆さんであります。そうした方々が市民後見人として安心して活動することができるよう、しっかりとした支援体制を構築していただくことを要望いたします。
次に、認知症カフェ等の取り組みの推進についてでありますけれども、支援の施策についてはさまざまなものが考えられると思います。御答弁にもありましたとおり、市内における認知症カフェ等の活動は広がり始めたばかりであり、市も主催者側も手探りの部分があるのではないかと思います。
今後、運営団体との情報交換や協議を重ねていただき、その実情にあった支援、取り組みの推進をしていただくことを要望いたします。
以上で、私からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

副議長(干場芳子君) 

以上をもって、徳田議員の一般質問を終結いたします。

◎ 散会宣告

副議長(干場芳子君) 

本日の議事日程は全部終了いたしました。
これをもって散会いたします。
午後2時07分散会