平成27年第3回江別市議会定例会会議録(第4号)平成27年9月24日
1 出席議員
27名
議長 | 三角 芳明 君 | 副議長 | 干場 芳子 君 |
議員 | 吉本 和子 君 | 議員 | 齋藤 一 君 |
議員 | 高橋 典子 君 | 議員 | 高間 専逸 君 |
議員 | 星 克明 君 | 議員 | 島田 泰美 君 |
議員 | 諏訪部 容子 君 | 議員 | 堀 直人 君 |
議員 | 本間 憲一 君 | 議員 | 石田 武史 君 |
議員 | 清水 直幸 君 | 議員 | 角田 一 君 |
議員 | 山本 由美子 君 | 議員 | 宮本 忠明 君 |
議員 | 野村 尚志 君 | 議員 | 岡村 繁美 君 |
議員 | 鈴木 真由美 君 | 議員 | 赤坂 伸一 君 |
議員 | 内山 祥弘 君 | 議員 | 尾田 善靖 君 |
議員 | 齊藤 佐知子 君 | 議員 | 徳田 哲 君 |
議員 | 宮川 正子 君 | 議員 | 相馬 芳佳 君 |
議員 | 裏 君子 君 |
2 欠席議員
0名
3 説明のため出席した者の職氏名
市長 | 三好 昇 君 | 副市長 | 佐々木 雄二 君 |
水道事業管理者 | 佐藤 哲司 君 | 総務部長 | 山田 宗親 君 |
企画政策部長 | 北川 裕治 君 | 生活環境部長 | 渡部 丈司 君 |
経済部長兼 総合特区推進監 | 後藤 好人 君 | 健康福祉部長 | 真屋 淳子 君 |
建設部長 | 安藤 明彦 君 | 病院長 | 梶井 直文 君 |
病院事務長 | 吉岡 和彦 君 | 消防長 | 田中 修一 君 |
水道部長 | 松田 俊樹 君 | 会計管理者 | 宮腰 明生 君 |
総務部次長 | 土屋 健 君 | 財政課長 | 野口 貴行 君 |
教育委員会委員長 | 支部 英孝 君 | 教育長 | 月田 健二 君 |
教育部長 | 斉藤 俊彦 君 | 監査委員 | 中村 秀春 君 |
監査委員事務局長 | 小川 和夫 君 | 農業委員会会長 | 萩原 俊裕 君 |
農業委員会事務局長 | 出頭 一彦 君 | 選挙管理委員会 委員長 | 古石 允雄 君 |
選挙管理委員会 事務局長 | 長尾 整身 君 |
4 事務に従事した事務局員
事務局長 | 佐藤 貴史 君 | 次長 | 松井 謙祐 君 |
庶務係長 | 中村 正也 君 | 議事係長 | 阿部 昌史 君 |
主査 | 川合 正洋 君 | 主任 | 壽福 愛佳 君 |
主任 | 丹羽 芳徳 君 | 主任 | 伊藤 みゆき 君 |
事務補助員 | 北川 志菜子 君 |
5 議事日程
日程第 1 | 会議録署名議員の指名 |
日程第 2 | 諸般の報告 |
日程第 3 | 認定第4号 平成26年度江別市一般会計歳入歳出決算を認定に付することについて |
日程第 4 | 認定第5号 平成26年度江別市国民健康保険特別会計歳入歳出決算を認定に付することについて |
日程第 5 | 認定第6号 平成26年度江別市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算を認定に付することについて |
日程第 6 | 認定第7号 平成26年度江別市介護保険特別会計歳入歳出決算を認定に付することについて |
日程第 7 | 認定第8号 平成26年度江別市基本財産基金運用特別会計歳入歳出決算を認定に付することについて |
日程第 8 | 議案第67号 平成26年度江別市水道事業会計未処分利益剰余金の処分について |
日程第 9 | 議案第68号 平成26年度江別市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分について |
日程第10 | 認定第1号 平成26年度江別市水道事業会計決算を認定に付することについて |
日程第11 | 認定第2号 平成26年度江別市下水道事業会計決算を認定に付することについて |
日程第12 | 認定第3号 平成26年度江別市病院事業会計決算を認定に付することについて |
日程第13 | 議案第58号 江別市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の制定について |
日程第14 | 議案第59号 江別市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について |
日程第15 | 議案第63号 江別市税条例の一部を改正する条例の制定について |
日程第16 | 議案第60号 江別市印鑑登録及び証明に関する条例の一部を改正する条例の制定について |
日程第17 | 議案第61号 江別市手数料条例の一部を改正する条例の制定について |
日程第18 | 議案第62号 江別市住民基本台帳カードの利用に関する条例を廃止する条例の制定について |
日程第19 | 議案第64号 江別市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について |
日程第20 | 議案第65号 江別市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について |
日程第21 | 請願第3号 国民健康保険制度の改善を求めることについて |
日程第22 | 議案第66号 江別市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について |
日程第23 | 議案第69号 平成27年度江別市一般会計補正予算(第2号) |
日程第24 | 議案第70号 平成27年度江別市介護保険特別会計補正予算(第1号) |
日程第25 | 意見書案第8号 ICT利活用による地域活性化とふるさとテレワークの環境整備を求める意見書 |
日程第26 | 意見書案第9号 高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定に関する意見書 |
日程第27 | 報告第28号 平成26年度江別市一般会計の継続費精算報告について |
日程第28 | 報告第29号 健全化判断比率の報告について |
日程第29 | 各委員会所管事務調査について |
6 議事次第
◎ 開会宣告・開議宣告
議長(三角芳明君)
これより平成27年第3回江別市議会定例会第24日目の会議を開きます。
ただいまの出席議員は27名で定足数に達しております。
◎ 議事日程
議長(三角芳明君)
本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりであります。
◎ 会議録署名議員の指名
議長(三角芳明君)
日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議規則第111条の規定により、
諏訪部議員
宮本議員
を指名いたします。
◎ 諸般の報告
議長(三角芳明君)
日程第2 諸般の報告を事務局長に報告させます。
事務局長(佐藤貴史君)
御報告申し上げます。
本日までに市長提出案件7件、議会提出案件2件をそれぞれ受理いたしております。
以上でございます。
◎ 認定第4号ないし認定第8号
議長(三角芳明君)
日程第3ないし第7 認定第4号 平成26年度江別市一般会計歳入歳出決算を認定に付することについて、認定第5号 平成26年度江別市国民健康保険特別会計歳入歳出決算を認定に付することについて、認定第6号 平成26年度江別市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算を認定に付することについて、認定第7号 平成26年度江別市介護保険特別会計歳入歳出決算を認定に付することについて及び認定第8号 平成26年度江別市基本財産基金運用特別会計歳入歳出決算を認定に付することについて、以上5件を一括議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
副市長(佐々木雄二君)
ただいま上程になりました平成26年度江別市一般会計歳入歳出決算外4特別会計決算を認定に付するに当たりまして、各会計決算説明書に従い一括して御説明申し上げます。
決算説明書の2ページをお開きいただきたいと存じます。
予算執行結果の概要でありますが、平成26年度は第6次江別市総合計画えべつ未来づくりビジョンのスタート年次に当たり、みんなでつくる未来のまちえべつの実現を図るため、安心して暮らせるまち、活力のあるまち、子育て応援のまち、環境に優しいまちの四つの基本理念とその根幹となる協働のまちづくりという基本的考え方に立ち、環境、企業立地、健康づくり、市街地整備、子育て支援、教育の充実、学校の耐震化などの各種施策に取り組んでまいりました。
さらに、江別市の持つ特性や優位性を生かして、まちの魅力を高めていくために、えべつ未来戦略として、ともにつくる協働のまちづくり、えべつの将来を創る産業活性化、次世代に向けた住みよいえべつづくり、えべつの魅力発信シティプロモートの四つの柱を設定し、重点的・集中的に事業を推進してきたところであります。
このような方針を基本に運営してまいりました各会計の予算執行状況について順次御説明申し上げます。
まず、一般会計でありますが、予算総額461億6,091万9,000円に対します決算額は、歳入では450億7,248万2,000円、歳出では444億520万2,000円となったものであります。その結果、歳入歳出差し引きの形式収支では6億6,728万円の黒字となり、翌年度に繰り越すべき財源1,312万円を差し引いた実質収支は6億5,416万円の黒字となったものであります。
続きまして、歳入歳出決算の主な内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
初めに、歳入でありますが、歳入の根幹をなす市税は123億701万円で、前年度と比較して1.2%の増加となり、もう一方の柱である地方交付税は104億6,129万4,000円で、2.5%の減少となったところであります。
また、臨時収入の市債は、義務教育施設整備事業債や地方道路等整備事業債の増などにより、51億9,573万4,000円で、43.1%の増加となったものであります。
次に、財源を自主及び依存の別で見てまいりますと、財政の安定性・健全性の保持に不可欠な自主財源は168億8,472万1,000円で、前年度と比較して1.2%の減少となったものであります。歳入全体に占める割合は37.5%であり、引き続き自主財源の充実・確保に努めていく必要があるものと考えております。
次に、歳出の状況でありますが、性質別に見てまいりますと、人件費、扶助費及び公債費から成る義務的経費は210億5,425万9,000円で、前年度比2.7%の増加となり、補助事業及び単独事業から成る投資的経費は68億6,547万5,000円で、前年度比23.2%の増加となったものであります。
なお、投資的経費の主な事業といたしましては、江別駅跨線人道橋整備工事、江別の顔づくり事業、新栄団地建替事業、江別小学校・江別第三小学校統合校建設事業、校舎屋体耐震化事業のほか、道路橋梁等の整備など計画的な社会資本の整備に努めてまいりました。
次に、地方債の状況でありますが、平成26年度末における地方債現在高は357億9,926万7,000円で、前年度比2.6%の増加となったものであります。
今後におきましても、市債の活用につきましては、後年次の償還額の推移を見きわめる中で、発行の抑制及び利子負担の抑制を基本として、将来的な財政運営を勘案し、慎重かつ計画的な発行に努めてまいります。
以上が一般会計に係る歳入歳出の概要であります。
続きまして、国民健康保険特別会計でありますが、決算説明書の12ページをお開きいただきたいと存じます。
本会計の予算総額138億479万5,000円に対します決算額は、歳入では137億4,884万8,000円、歳出では133億5,517万4,000円となり、その結果、収支は3億9,367万4,000円の黒字となったものであります。その主な要因は、歳入面では平成25年度決算剰余による繰越金収入が増加したこと、また、歳出面では保険給付費の不用額によるものであります。
次に、歳入歳出決算額の主な内容でありますが、まず、歳入につきましては、保険税は24億5,214万1,000円で、前年度比3.6%の減少、国庫支出金は32億544万9,000円で、前年度比8.1%の増加、療養給付費等交付金は7億1,997万6,000円で、退職被保険者数の減により前年度比15.2%の減少となったものであります。前期高齢者交付金は33億3,004万3,000円で、過年度分の精算により前年度比11.6%の減少となったものであります。
次に、共同事業交付金は15億3,583万5,000円で、前年度比8.3%の増加、繰入金は一般会計から8億7,918万7,000円、基金から4億4,281万8,000円で、合計13億2,200万5,000円を繰り入れたものであります。
次に、歳出の状況でありますが、総務費は6,899万1,000円で、前年度比1.7%の減少、保険給付費は91億1,339万円で、前年度比1.6%の増加となったものであります。後期高齢者支援金等は15億9,591万9,000円で、前年度比1.6%の減少、また、共同事業拠出金は15億433万4,000円で、前年度比0.3%の減少となったものであります。
以上が国民健康保険特別会計決算の概要でありますが、今後とも医療費の適正化のため、積極的に予防事業を実施するとともに、国民健康保険税の収納確保を図ることで、国民健康保険事業運営の安定化に努めてまいります。
続きまして、後期高齢者医療特別会計でありますが、決算説明書の16ページをお開きいただきたいと存じます。
本会計の予算総額15億6,200万円に対します決算額は、歳入では14億7,887万2,000円、歳出では14億7,459万4,000円となり、その結果、収支は427万8,000円の黒字となったものであります。
次に、歳入歳出決算の主な内容でありますが、まず、歳入につきましては、歳入総額の構成比で78.1%を占める後期高齢者医療保険料が11億5,521万8,000円で、前年度比2.0%の増加となったものであります。繰入金は3億1,705万7,000円を一般会計から繰り入れたものであります。
次に、歳出の状況でありますが、歳出総額の構成比で99.3%を占める後期高齢者広域連合納付金が14億6,360万8,000円で、内訳としては、保険料の納付金11億5,477万5,000円のほか、北海道後期高齢者医療広域連合に対する市町村負担金などであります。総務費は、事務の執行に要する一般管理経費として944万3,000円を支出したものであります。
以上が後期高齢者医療特別会計決算の概要でありますが、今後とも制度の動向を注視しながら、関係機関と十分に連携を図る中で適正に業務を遂行してまいります。
続きまして、介護保険特別会計でありますが、決算説明書の18ページをお開きいただきたいと存じます。
本会計の予算総額85億3,581万7,000円に対します決算額は、歳入が84億3,318万7,000円、歳出が83億4,111万円となり、その結果、収支は9,207万7,000円の黒字となったものであります。
次に、歳入歳出決算の主な内容でありますが、まず、歳入につきましては、介護保険料は15億9,232万1,000円で、前年度比4.9%の増加、国庫支出金は19億4,084万2,000円で、前年度比8.1%の増加、道支出金は12億9,626万3,000円で、前年度比12.3%の増加、支払基金交付金は23億3,042万2,000円で、前年度比5.7%の増加となったものであります。また、繰入金は一般会計から11億1,281万8,000円、基金から1億751万円で合計12億2,032万8,000円を繰り入れたものであります。
次に、歳出の状況でありますが、歳出総額の構成比で95.9%を占める保険給付費は79億9,619万5,000円で、前年度比5.2%の増加となり、地域支援事業費は1億2,254万1,000円で、前年度比3.9%の増加となったものであります。また、基金積立金は、安定的な財政運営を図るため、介護保険給付費準備基金に1億2,656万8,000円を積み立てたものであります。
以上が介護保険特別会計決算の概要でありますが、介護保険事業計画に基づく健全な運営に努めるとともに、社会保険としての理念・目的に沿って被保険者の信頼を高めるよう努力を重ねてまいります。
続きまして、基本財産基金運用特別会計でありますが、決算説明書の21ページをお開きいただきたいと存じます。
本会計の予算総額3億3,270万円に対します決算額は、歳入では3億3,272万1,000円、歳出では3億3,170万7,000円となり、その結果、収支は101万4,000円の黒字となったものであります。
歳入の主なものは、財産収入と一般会計及び基金からの繰入金で、歳出の主なものは、一般会計からの償還金等の基本財産基金への繰出金のほか、江別小学校・江別第三小学校統合校建設事業、体育施設整備更新事業などに伴う一般会計繰出金であります。
以上、平成26年度の各会計決算の概要について御説明申し上げましたが、いずれの会計も、予算計上事業につきましてはほぼ執行し、それぞれ所期の目的を達成できたものと考えております。
最後に、今後の地方財政の見通しでありますが、国においては、経済・財政一体改革を推進することにより経済再生を進めるとともに財政健全化目標を堅持することとしており、自治体の歳出水準については、安定的な財政運営に必要となる一般財源の総額について現行の水準を確保することとしています。
こうした状況の中で、本市においても、人口減少・高齢化の進行などの社会情勢の変化に対応しながら、地域みずからの将来を見据え、まちの活力を維持し、持続可能で強い経済力を持った自主・自立のまちづくりを進めていく必要があり、引き続き、市民と行政の協働を基本としながら、計画的な基金の活用や公債費の抑制、大規模事業の平準化に留意し、安定的で持続可能な財政運営の推進に努めてまいります。
なお、決算の詳細につきましては、それぞれの決算のほか、歳入歳出決算事項別明細書等の関係書類及び決算審査意見書を添付しておりますので、これらを御参照いただき、よろしく御審議の上、御認定賜りますようお願い申し上げます。
議長(三角芳明君)
これより認定第4号ないし認定第8号に対する一括質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑なしと認めます。
お諮りいたします。
上程中の認定第4号外4件は、決算特別委員会に付託いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
なお、閉会中継続審査といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
◎ 議案第67号、議案第68号及び認定第1号ないし認定第3号
議長(三角芳明君)
日程第8ないし第12 議案第67号 平成26年度江別市水道事業会計未処分利益剰余金の処分について、議案第68号 平成26年度江別市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分について、認定第1号 平成26年度江別市水道事業会計決算を認定に付することについて、認定第2号 平成26年度江別市下水道事業会計決算を認定に付することについて及び認定第3号 平成26年度江別市病院事業会計決算を認定に付することについて、以上5件を一括議題といたします。
決算特別委員長の報告を求めます。
決算特別委員長(山本由美子君)
ただいま議題となりました議案2件及び認定3件について、決算特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
委員会の開催日は、お手元に配付の付議事件審査結果報告に記載のとおりであり、9月14日には病院事業会計について、15日には上・下水道事業会計について審査を行った後、16日に結審をしております。
初めに、審査結果について申し上げますと、議案第67号 平成26年度江別市水道事業会計未処分利益剰余金の処分について及び議案第68号 平成26年度江別市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分については全員一致で、認定第1号 平成26年度江別市水道事業会計決算を認定に付することについて及び認定第2号 平成26年度江別市下水道事業会計決算を認定に付することについては賛成多数で、認定第3号 平成26年度江別市病院事業会計決算を認定に付することについては全員一致により、それぞれ原案のとおり可決及び認定すべきものと決しております。
次に、議案第67号 平成26年度江別市水道事業会計未処分利益剰余金の処分について申し上げます。
本件は、地方公営企業の会計基準の見直しに伴って、みなし償却制度を廃止することにより発生する未処分利益剰余金の処分を行うものであります。当水道事業会計では、みなし償却制度を適用しているものとそうでないものが混在しており、この移行処理により生じた未処分利益剰余金は25億8,642万8,842円で、これは既に固定資産取得の際に充当済みであることから、新たな現金収入を伴わない利益であり、資本金に組み入れるものであります。
次に、議案第68号 平成26年度江別市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分について申し上げます。
議案第67号と同様に、新たな会計基準への移行処理により生じた未処分利益剰余金42億9,662万1,298円を資本金に組み入れる処分を行おうとするものであります。
次に、各会計の決算概要を申し上げます。
まず、水道事業会計は、水道事業中期経営計画の初年度として、災害に強く安定した給水を行うため、基幹管路の耐震化と老朽化した配水管の布設がえなどによる管網整備を引き続き実施したほか、上江別浄水場のろ過池ストレーナ更新などを行っております。
経営面においては、営業収益が予算額を若干下回りましたが、効率的な事業運営により管理運営費等の節減に努めた結果、純利益は約714万円となったものであります。
また、下水道事業会計では、下水道事業中期経営計画の初年度として、安全で快適な生活環境づくりを推進するため、管路整備や老朽施設の更新を実施したほか、長寿命化計画策定に係る調査を実施しております。
経営面では、営業収益が予算額を若干下回りましたが、支出において経費の節減に取り組んだ結果、約1億9,918万円の純利益を計上いたしました。
次に、病院事業会計では、経営健全化計画の7年目として、市立病院の再建に向け、さまざまな取り組みを実施してきました。
医療体制の整備では、総合内科医や栄養士などの増員を図るとともに、認定看護師の資格取得を推進するなど、看護体制の強化にも努めました。また、市民の健康づくりに向けた各種健診のほか、在宅診療の推進に努めるとともに、引き続き医師を周辺自治体に派遣するなど、地域医療の支援に取り組みました。さらに、平成27年2月より、医療情報の共有化と安全性の向上などを図るため、電子カルテを初めとする医療情報システムの稼動を開始しました。
収益面では、外来患者の診療単価は上昇したものの、入院・外来ともに患者数は前年度を下回ったことから、病院事業収益全体では、前年度に比べ2.2%減の約69億9,351万円となりました。
また、費用面では、診療収益の減収に伴い材料費が減少したものの、電気料金値上げに伴う光熱水費の増加、医療器械等の更新に伴う減価償却費の増加、新会計制度移行に伴う特別損失の増加などにより、病院事業費用全体では、前年度に比べ4.5%増の約73億7,923万円となったものであります。
この結果、経常損失と特別損益を合わせて約3億8,572万円の純損失を計上することとなり、前年度繰越欠損金を合わせた当年度未処理欠損金は、前年度より増加し、約73億2,889万円となっております。
当委員会では、決算の概要や提出資料の説明を受けて慎重に審査を進めてまいりました。
主な質疑の状況について順次申し上げますと、まず、水道事業会計では、平成26年度の断水災害を受けて実施した対策工事に関する質疑では、より早く千歳川原水の状況を把握し、高濁度の水を導水管に引き込まないようにすることを目的として、取水ポンプ場に水質計器を設置した。また、千歳川の上流に水質監視用の計器を設置することや既存の施設を活用して千歳川原水をためておくことができないかについて、委託により検討を行ったと答弁されております。
そのほか、水道基本水量の見直し、給水停止までの手順などについて質疑が交わされました。
次に、下水道事業会計についてでありますが、下水汚泥の有効活用についての質疑では、平成26年度の下水汚泥量は3,273トンで、全て緑農地還元として農家や市民に無償で配付しており、有効に活用されている。また、下水汚泥を処理する際に発生した消化ガスは、バイオマス消化ガス発電に利用され、浄化センターで使用する全電力量の約19.5%を賄っていると答弁されております。
そのほか、未水洗化世帯の解消、江別駅前流雪溝の利用状況などに関する質疑がありました。
次に、病院事業会計についてでありますが、認定看護師の資格取得の推進についての質疑では、特に感染分野においては、認定看護師が感染管理に専従することで、診療報酬の加算対象になるほか、院内感染に関する管理体制の強化などの効果がある。また、有資格者がいる病院であるとの理由で、当院を志望する学生もいることや、超高齢化社会を迎える上でも、資格取得に向けた取り組みについては、非常に重要なことと考えていると答弁されております。
また、電子カルテの導入による効果と課題に関する質疑では、情報がデジタル化されたことにより、情報の共有、チェック機能が強化され、医療の質の向上や安全性が飛躍的に高まった。稼働後に業務を進めていく中で生じた共通認識を要する項目等については、運用マニュアルの作成や部門間での調整により組織的な解決に取り組んでいきたいと答弁されております。
そのほか、救急搬送に係る消防本部との連携、看護師の勤務形態、一般会計からの繰入金などについて質疑が交わされています。
次に、討論の状況について要約し、御報告いたします。
認定第1号及び認定第2号の上・下水道事業会計決算について、認定に反対の立場の委員からは、水道料金の滞納を理由に行政がライフラインを断ち切る給水停止措置が続いているが、消費税3%増税分、水道料金等引き上げによる市民の生活の困難さに配慮し、滞納から給水停止とならないようにすることこそ最優先に検討されるべきであると考える。また、基本水量以下の世帯が増加傾向である背景には、人口減少と単身世帯の増加、節水型家電などの普及があり、基本水量の見直しについて具体的な検討が必要と考え、反対すると述べられております。
一方、認定すべきとの立場の委員からは、平成26年度の断水災害により、さまざまな課題が見つかったが、その対応策も検討され計画的に整備されつつある。また、経営面からも両事業ともに健全経営が維持されていると判断できる。今後も市内管路や配水管等の整備・更新、各種施設整備の更新等の事業を計画的かつ迅速に実施することで、関連の市内企業の活性化にもつながり、さらに快適で安心できる市民生活が担保できることを期待し、認定すると述べられております。
次に、認定第3号 病院事業会計決算について、認定すべきとの立場の委員からは、平成26年度は、診療報酬改定の影響や消費税率改正、電気料金の値上げ等により不良債務が増加し、厳しい経営状況となったものの、関係者一丸となって、病院経営改善に向けて、経費削減など、でき得ることを精一杯努力されていることを評価する。経営改革の取り組みを、一歩一歩着実に進めていくことを期待し、認定すると述べられております。
なお、議案第67号及び議案第68号についての討論はありませんでした。
以上、決算特別委員会の審査の経過と結果について御報告申し上げましたので、よろしく御決定くださいますようお願い申し上げます。
議長(三角芳明君)
これより決算特別委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑なしと認めます。
以上で決算特別委員長報告を終結いたします。
これより議案第67号 平成26年度江別市水道事業会計未処分利益剰余金の処分について及び議案第68号 平成26年度江別市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分について、以上2件に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第67号及び議案第68号を一括採決いたします。
議案第67号及び議案第68号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
次に、認定第1号 平成26年度江別市水道事業会計決算を認定に付することについて及び認定第2号 平成26年度江別市下水道事業会計決算を認定に付することについて、以上2件に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
齋藤 一君
認定第1号 平成26年度江別市水道事業会計決算を認定に付することについて及び認定第2号 平成26年度江別市下水道事業会計決算を認定に付することについて、不認定の立場から討論を行います。
昨年9月の大規模断水は、市民にとって生活を送る上で、水道がいかに重要なものかを示すものとなりました。水道はライフラインの一つとして生活の基盤を支えるものと言えます。
しかしながら、一時的とはいえ、水道料金の滞納から給水停止措置が行われています。水道及び下水道事業会計決算を不認定とする理由の一つがその点にあります。
決算特別委員会の審査では、平成26年度の水道料金滞納世帯は3,393件、分納世帯は653件で、給水停止世帯は実世帯数で144件とされています。前年度との比較ではそれぞれ減少してきており、きめ細やかな納付相談や分納の納付計画等の対応が行われたことによるものと推察し、評価するところではあります。
しかし、消費税が5%から8%へと増税され、市民の生活が困難さを増すもとで、滞納に至った方の状況を丁寧に聞き取り、生活状況の把握等をする中で、滞納から給水停止にならないようにすることこそ、公営企業として最優先されるべき課題であると考えます。
当市の江別市水道事業給水条例第33条には料金、手数料等の減免として、管理者は、公益上その他特別の理由があると認めたときは、この条例によって納入しなければならない料金、手数料その他の費用を減免することができると定められており、また、江別市公共下水道条例第30条では、使用料等の減免として、管理者は、公益上その他特別の事情があると認めたときは、この条例で定める使用料または手数料を減免することができると定められています。自治体によってはこうした規定を活用した減免を行っている例もあり、当市においても積極的な検討を行い、減免制度を適用させることが求められます。
また、不認定とする二つ目の理由として、当市が設定している基本水量と実際の市民の使用水量の問題があります。使用水量が基本水量の8立方メートル以下の世帯は24.5%に上り、この間増加傾向にありますが、委員会審査では、今後も増加傾向は続くだろうとの見解も示されました。人口が減少傾向にありながらも世帯数は増加傾向であり、1世帯当たりの人数の減少や単身世帯の増加があること、節水型の家電製品の普及など節水意識が浸透していることなどが指摘されており、生活の実態が変化してきているもとで、基本水量の見直しは速やかに検討されるべきであったと考えます。
水道部内での学習会が行われ、料金のシミュレーション等もされているとのことですが、その域を出ず、具体的な検討には至っておりません。
平成26年度決算は、地方公営企業会計見直し基準に合わせた帳簿上の数字の変化はありましたが、それでもなお純利益を上げる経営状況は変わらず、実態を反映させた料金体系の見直しや、減免の検討など、公営企業の本来の目的である公共の福祉の増進について、関連部署と連携しながら対応されるべきであったと考えます。
以上のことを申し上げ、認定第1号及び認定第2号について、不認定の立場からの討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
角田 一君
認定第1号 平成26年度江別市水道事業会計決算を認定に付することについて及び認定第2号 平成26年度江別市下水道事業会計決算を認定に付することについて、ともに委員長報告のとおり認定の立場で討論に参加します。
平成26年度の水道事業は、江別市水道事業中期経営計画(第11次水道事業財政計画)の初年度であり、市民の生活を守るライフラインとして、災害に強く安全で安心な良質な水道水の安定供給に努めてきたところであり、また、基幹管路の耐震化と老朽配水管の布設がえ整備事業や、配水施設整備事業を継続して行ってきましたが、9月11日の集中豪雨により断水災害が発生し、多くの市民が断水生活を余儀なくされました。
このような緊急事態に対して、協定における各団体やボランティアの方々も含め、全市職員が一丸となり対応し、給水・復旧活動に努められましたことはもとより、この断水災害により明らかとなった施設的な要因や体制におけるさまざまな課題に対しても、その対応策も検討され計画的に整備されつつある状況であります。
一方、経営面において総収益は前年度より6.1%増加したものの、総費用も新会計基準の適用による特別損失の計上によって16.5%増加したため、純利益は前年度より減少し、約714万8,000円となったところであります。
次に、平成26年度の下水道事業においては、市民の安全で快適な生活環境を維持するため、江別市下水道事業中期経営計画(第10次下水道事業財政計画)を基調として、市内の管路整備、小規模ポンプ場の機械設備更新、また、浄化センターの設備更新等、計画的に実施されたところであります。
経営状況について、総収益は前年度より39.5%増加しましたが、総費用も営業費用がふえたことや新会計基準の適用による特別損失の計上によって41.9%増加したため、純利益は前年度に比べ8.4%増加し、約1億9,918万6,000円が計上されたことは、昨年度と同様に水道事業会計とともに健全経営が維持されていると判断されます。
今後において、水道・下水道事業とも市内の管路や配水管等の整備・更新や、各種施設設備の更新等、事業を計画的かつ迅速に実施することで、関連の市内企業の活性化にもつながり、さらに快適で安心できる市民生活が担保できるものと考えられ、そのことを期待し認定の立場での討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって討論を終結いたします。
これより認定第1号及び認定第2号を起立により一括採決いたします。
認定第1号及び認定第2号は、委員長報告のとおり、認定することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
起立多数であります。
よって、認定することに決しました。
次に、認定第3号 平成26年度江別市病院事業会計決算を認定に付することについてに対する討論に入ります。
討論ありませんか。
宮川正子君
認定第3号 平成26年度江別市病院事業会計決算を認定に付することについて、認定の立場で討論に参加いたします。
平成26年度は平成20年を初年度とする経営健全化計画の7年目となり、再建に向けてさまざまな取り組みを推進しております。総合内科医や栄養士などの増員を図るとともに、認定看護師の資格取得を推進し、診療体制の充実に努められています。
また、高齢者や退院患者の方が自宅で安心して療養できるよう在宅診療の推進に努められるとともに、周辺町村に医師を派遣するなど、地域医療の支援に取り組まれております。
医療体制の整備では、電子カルテを初めとする医療情報システムを操作研修やリハーサルを繰り返しながら平成27年2月より全システムが稼働開始されています。電子化により関係者全員と瞬時に情報共有ができるようになり、チェックや説明がしやすい、手書きの読み間違えがなくなり、安全性の向上、業務の効率化が図られるという利点があるということで、今後さらに患者の方の待ち時間短縮にもつながるような運用を要望いたします。
また、医師確保においては、平成26年度では、期間にばらつきはありますが、後期研修医が22名の在籍となるなど、総合内科医の研修体制の整う病院として選択されております。
紹介率の質疑で、他の医療機関から紹介されて来院された方が30%を維持しているとのことで、今後も積極的な受け入れ推進を要望いたします。
経営面においては、入院患者数が前年度を下回ったことにより、入院収益は8.6%減少し、35億400万円余り、前年度より約3億3,000万円減少しました。
外来収益は、患者数が前年度より下回ったが、診療単価の上昇などにより4.3%増加の21億8,000万円余りで、前年度より約8,900万円増で、病院収益全体では、前年度より約1億5,698万円、2.2%の減少となりました。
費用面では、診療収益の減少等に伴い材料費が減少しましたが、給与費が増加したほか、電気料金の値上げに伴う光熱費の増加、新会計基準の適用によりその他特別損失が増加するなど、前年度に比べ4.5%の増加となりました。
この結果、当年度においては、約3億8,600万円の純損失を計上し、前年度繰越欠損金を合わせた当年度未処理欠損金は、前年度と比べ5.5%増加し、約73億3,000万円となりました。
経営状況が大変厳しい中、再建に向けて、毎週の経営会議、毎月の医師診療会議、さらに共通理解に立つための全職員経営説明会が開催され、関係者一丸となって病院経営改善に向けて経費節減、コスト漏れ見直しなどに御努力されていることを評価し、経営改革を着実に進めていくことを御期待し、認定第3号 平成26年度江別市病院事業会計決算を認定に付することについて、認定の立場の討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって討論を終結いたします。
引き続き、認定第3号を採決いたします。
認定第3号は、委員長報告のとおり、認定することに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、認定することに決しました。
◎ 議案第58号、議案第59号及び議案第63号
議長(三角芳明君)
日程第13ないし第15 議案第58号 江別市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の制定について、議案第59号 江別市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第63号 江別市税条例の一部を改正する条例の制定について、以上3件を一括議題といたします。
総務文教常任委員長の報告を求めます。
総務文教常任委員長(相馬芳佳君)
ただいま上程されました議案3件につきまして、審査の経過と結果を御報告申し上げます。
委員会の開催日は、お手元に配付の付議事件審査結果報告に記載のとおりであります。
初めに、議案第58号 江別市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の制定について申し上げます。
本条例は、番号法において、別表第1に定める社会保障、税、災害対策の分野の事務に類する事務について、条例で定めることにより、自治体において必要な限度で個人番号を独自利用できることとされているほか、市長部局と教育委員会等の行政機関との間で、事務処理のために、必要な限度で特定個人情報を提供することができると規定されていることから、個人番号の独自利用等に関する取り扱いを定めるため、新たに制定するものであります。
主な質疑の状況について申し上げますと、他の個人番号利用事務実施者から特定個人情報の提供を受けるというのはどのようなケースかとの質疑では、制度開始当初、特定個人情報は庁内のみで利用することとなるが、平成29年7月以降は、国が構築する情報提供ネットワークシステムを介して、国を含めた他の行政機関と情報のやりとりをすることが想定されていると答弁されております。
また、市が独自利用について定めようとしている制度の該当者数についての質疑に対して、答弁では、乳幼児等医療費は約1万人、重度心身障害者医療費は約2,700人、ひとり親家庭等医療費は約3,200人が助成の対象となっており、独自利用によって申請時の添付書類が削減されるなどの利便性向上が見込まれていると述べられております。
さらに、マイナンバー制度の周知方法についての質疑では、これまで専用ホームページの開設、広報への特集ページの掲載、市独自チラシの全戸配布のほか、今年7月には制度概要の資料を添付してパブリックコメントを実施したところである。今後は従来からの取り組みに加えて、市が実施している出前講座の一つとして、マイナンバー制度の概要についてのメニューを加え、希望があれば地域に出向いて説明していきたいと答弁されております。
次に、討論の状況について、要約して申し上げます。
初めに、反対の立場の委員からは、本条例は、個人番号の独自利用等に関する取り扱いを定めるため、新たに制定しようとするものであるが、番号法自体について、市民への周知・理解が進んでいないと言われている。 さらに、情報提供ネットワークシステムを利用する機関がふえ、個人情報の利用範囲が広がることで情報流出等の危険性が高まるおそれがあるなど、制度そのものに問題があると考えることから、反対すると述べられております。
一方、賛成の立場の委員からは、マイナンバー制度の活用により、所得情報の正確性が増し、所得状況に応じたきめ細かなサービスを行うことが期待される。市が独自利用を行う、ひとり親家庭等医療費、重度心身障害者医療費、乳幼児等医療費それぞれの助成に当たり、マイナンバーの利活用を適切に行い、最大限に活用し、住民サービス向上と行政事務効率化を推進されることを期待し、賛成すると述べられております。
以上の討論の後、採決を行いました結果、議案第58号については、多数により、原案のとおり可決すべきものと決しております。
次に、議案第59号 江別市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
改正の内容は、番号法に基づくマイナンバー制度の運用が始まるため、自治体が保有することとなる個人番号を含む特定個人情報について、厳格な保護措置を講ずるよう求められており、当市においても、番号法の趣旨を踏まえ、特定個人情報を適正に取り扱うため、個人情報保護条例について所要の改正を行おうとするものであります。
主な質疑の状況について申し上げますと、情報提供等記録の内容についての質疑では、今後、情報提供ネットワークシステムを利用して、国や市町村などとの間で特定個人情報を含む情報のやりとりをする場合には、提供の日時、情報照会者及び提供者、特定個人情報の項目などが記録されることになると答弁されております。
また、市におけるセキュリティー強化の取り組みについての質疑に対して、答弁では、市では従前から各部署で個人情報を取り扱っているため、セキュリティー対策ソフトの導入やシステム担当者の特定など、さまざまなセキュリティー対策を講じてきたところであるが、マイナンバー制度の導入により、個人識別性の高い特定個人情報を取り扱うこととなるため、これまでの取り組みと合わせて、特定個人情報を扱う部署においてはさらにセキュリティー対策を強化していきたいと述べられております。
次に、討論の状況について、要約して申し上げます。
初めに、反対の立場の委員からは、日本年金機構による個人情報流出が発覚したように、公的機関の情報管理の脆弱性が露呈しており、番号制度を先行して実施している国々では情報漏えいが大きな社会問題となっている。個人情報の保護について、国民・市民の不安が高まる中、スケジュールありきで進めるのではなく、番号制度そのものを根本から見直すことが必要と考えることから、反対すると述べられております。
一方、賛成の立場の委員からは、自治体が保有することとなる個人番号を含む特定個人情報は、個人識別性が極めて高いことから、番号法の趣旨を踏まえ、厳格な保護措置を講ずるため必要な改正を行うものである。 個人番号等の取り扱いに当たっては、条例に従い、市民の個人情報や権利利益を保護し、適正に運用していただくことを強く要望し、賛成すると述べられております。
以上の討論の後、採決を行いました結果、議案第59号については、多数により、原案のとおり可決すべきものと決しております。
次に、議案第63号 江別市税条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
改正の主な内容ですが、平成27年3月31日に、地方税法等の一部を改正する法律が公布されたことから、納税の猶予に関する規定を定めるほか、総務省から税の減免申請期限の取り扱いについて、各市町村の実情に応じて定める旨の通知が発せられたことから、これに伴う所要の改正を行うものです。
主な質疑の状況について申し上げますと、換価の猶予制度の変更点についての質疑では、従来は、滞納処分した財産を換価することで滞納者の事業継続や生活維持が困難になる場合で、納税に誠実な意思を有すると認められる際に、職権による換価の猶予を行ってきたが、新たに申請による換価の猶予を規定するものであると答弁されております。
また、今回の条例改正による市民のメリットについての質疑に対して、答弁では、徴収猶予が認められると、新たな滞納処分の執行を受けることがなくなり、認められた期間の延滞金の全部または一部が免除されるほか、換価の猶予においては、既に差し押さえを受けている財産の換価が猶予され、あわせて延滞金の一部が免除されることになると述べられております。
さらに、猶予制度の手続等は、市町村の実情に応じて条例を定める仕組みとなったことについての質疑では、徴収猶予において、国では、毎月の分割納付とされているところ、市では合理的かつ妥当な方法による分割納付の方法も可能にしたほか、担保の提供に当たっても、納税の実情を勘案して、担保を不要とする要件を引き下げる内容となっていると答弁されております。
以上の質疑を経て結審を行いましたところ、討論はなく、議案第63号については、全員一致により、原案のとおり可決すべきものと決しております。
当委員会に付託されました議案第58号、議案第59号及び議案第63号の審査の経過と結果については、以上のとおりであります。
よろしく御決定賜りますようお願い申し上げます。
議長(三角芳明君)
これより総務文教常任委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑なしと認めます。
以上で総務文教常任委員長報告を終結いたします。
これより議案第58号 江別市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の制定についてに対する討論に入ります。
討論ありませんか。
高橋典子君
議案第58号 江別市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の制定について、反対の立場で討論いたします。
この条例案は、平成25年5月に行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆる番号法が公布され、平成28年1月1日から番号法に基づく社会保障・税番号制度の運用が開始されることから、当市としても、その利用に関し、必要となる条例を整備しようとするものです。
今回の条例の制定では、条例の趣旨、用語の定義、市の責務等を定めるとともに、法の第9条第2項について、現在当市が行っている事業として、ひとり親家庭等の母または父及び児童に対する医療費の助成に関する事務、重度心身障がい者に対する医療費の助成に関する事務及び乳幼児等に関する医療費の助成事務を個人番号の利用範囲として定めています。また、市長部局と教育委員会との間における特定個人情報の提供について規定することが主な趣旨となっており、番号法の制度上、自治体において最低限の条例整備が必要とされているところではあります。
総務省の説明によると、個人番号制度のメリットとして、社会保障・税に係る行政手続における添付書類の削減、マイナポータルのお知らせサービス等による国民の利便性の向上、行政を効率化して人員や財源を国民サービスに振り向けられること、所得のより正確な捕捉により、きめ細やかな新しい社会保障制度が設計できる等の利点があるとされています。
しかし、国民の側から見れば、国が国民の所得・資産を効率的に掌握し、徴税を強化するとともに過剰な社会保障給付を受けていないかなどをチェックするためのものとして捉えられると批判されているところです。
また、行政手続における添付書類の削減といっても、多くの人にとっては年に1度あるかないかのことであり、多額の費用をかけて導入するほどのメリットが感じられないとも言われています。特に、これまで分散されていた個人情報の収集を容易にするマイナンバーが一たび外部に漏れ出せば、悪用され、個人のプライバシーが侵害される危険は飛躍的に大きくなると指摘されています。
総務省によると、情報の一元管理はせず分散管理とし、制度・システムの両面からさまざまな安全策を講じるとしていますが、100%情報漏えいを防ぐ完全なシステムの構築は不可能と言われていること、意図的にシステムに侵入、情報を盗もうとする人がいること、一度漏れた情報は流通・売買されれば取り返しがつかないこと、そして情報は集積されるほど利用価値が高まり攻撃されやすくなることなどが指摘されています。
さらに本議案を審査しているさなか、しかも個人番号制度が施行されないうちから、既に個人の預貯金口座への付番や特定健診・保健指導に関する事務における利用なども対象に加える法改正がされました。
またこの間、消費税を10%に増税する際、個人番号カードを利用して2%分を上限つきでポイントとして還付するといった案が浮上し、波紋を呼んでいます。もともと個人番号カードは身分証明書として使えると宣伝されてもいましたが、他人に見せてはならない個人番号が書かれたカードを買い物のたびに持ち歩くことは、個人情報の保護にとって危険なことだと批判が上がっています。
一旦導入すれば、その後、さらに利用範囲が広げられていくおそれがあります。今回の条例についてパブリックコメントを行った際にも、今回提案の利用範囲は現時点の想定としつつ、今後、本市において独自に利用する事務は番号法の趣旨と市民の利便性等を考慮して検討するとしており、不安を感じさせるものとなっています。
以上のことから、本議案は反対すべきものであることを述べて、討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
齊藤佐知子君
議案第58号 江別市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の制定について、賛成の立場で討論に参加いたします。
平成25年5月に、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆる番号法が公布され、日本に住む全ての人に12桁の番号を割り振り、市町村や税務署といった行政機関が個人情報を共有しやすいようにするマイナンバー制度が本年10月から国民に通知され、平成28年1月から行政の手続で利用が開始されます。国や自治体は、税金や年金など、制度ごとに管理されている個人情報を共通の番号で照合できるようになり、行政事務を効率的にすることができます。
番号法第19条第9号の規定に基づき、自治体は条例で定めることにより、社会保障、税、災害対策の分野の事務に類する事務について、必要な限度で個人番号を独自利用できることとされているほか、市長部局と教育委員会等の行政機関との間で、その事務を処理するために、必要な限度で特定個人情報を提供することができると規定されております。このため、江別市の個人番号の独自利用等に関する取り扱いを定めるための条例制定をするものであります。
条例は、第1条では条例の趣旨を、第2条では用語の定義を、第3条では市の責務、第4条では番号法第9条第2項に基づく個人番号の利用範囲を規定し、第5条では番号法第19条第9号に基づく市長部局と教育委員会との間で提供する特定個人情報の取り扱いについて規定されております。番号法第9条第2項に基づく個人番号の独自利用事務を規定し、ひとり親家庭等の母または父及び児童に対する医療費の助成に関する事務、重度心身障がい者に対する医療費の助成に関する事務、乳幼児等に対する医療費の助成に関する事務を規定しております。
マイナンバー制度の開始により、行政事務が効率化され、住民サービスの向上と公平公正な社会の実現に向けて、これまで以上に住民のニーズに対応できることを御期待申し上げ、議案第58条に賛成の立場での討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって討論を終結いたします。
これより議案第58号を起立により採決いたします。
議案第58号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
起立多数であります。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第59号 江別市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定についてに対する討論に入ります。
討論ありませんか。
吉本和子君
議案第59号 江別市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について、反対の立場から討論を行います。
本議案は、番号法に基づく社会保障・税番号制度の運用に伴い、番号法の根拠を踏まえ、自治体が保有することとなる個人番号を含む特定個人情報を適正に取り扱うため、所要の改正をしようとするものです。
しかし、そもそも番号法、番号制度について、その内容を半数以上の国民が知らないということが内閣府の世論調査で明らかにされている中で、10月からの番号通知に続き、来年1月からの番号制度本格実施に進むことは、さらに多くの国民に混乱や不安を与えることになります。特に、個人情報は人権にかかわるものであり、個人情報の流出・情報漏れは本来あってはならないものです。
しかし、この間、日本年金機構による大量の個人情報の流出が発覚したことで、公的機関の情報管理の脆弱性やずさんさが露呈し、国民の間にさらに大きな不安や疑念が広がり、当初予定した基礎年金番号と個人番号の連結は延期せざるを得ない状況となりました。このことを契機に実施された国の調査では、情報保全措置が不十分な地方自治体もあることが発覚したとのことで、個人番号が万が一にも流出した場合、被害の大きさと深刻さははかり知れません。
政府は、10月からの個人番号通知後、顔写真入りの個人番号カードを希望者に発行し、身分証明書として使えると便利さを強調していますが、他人に見せてはならない個人番号を持ち歩くこと自体、個人情報保護にとってマイナスであることは明らかです。
さらに、政府は、今後、個人番号を医療・電気・ガスなどにも広げる方針を持ち、2018年には銀行の預金口座等にも個人番号を結びつけることを既に決めるなど、民間分野へ拡大することをもくろんでいます。
また、消費税率10%への引き上げ時の軽減対応として個人番号カードに買い物情報を記録するなどの検討も始まっています。通知カード・個人番号カードには個人が保管の責任を負わされる上に、行政手続だけでなく、日常生活のさまざまな場面で使うことになれば、日常的に携帯が必要となり、さらに紛失等のリスクは高まります。
番号制度を先行して実施している国々では、情報漏えいが大きな社会問題になっているとのことで、例えば、アメリカでは社会保障番号の流出・不正使用による被害が年間20万件を超え、一部見直しになったとも聞いております。国内外での番号制度に関する問題点を見れば、現時点で完全に個人情報を守る効果的なシステムは確立されていないことは明らかであり、番号制度そのものを根本から見直すことが必要と考えます。
以上申し上げ、議案第59号について反対の立場からの討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
星 克明君
議案第59号 江別市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について、賛成の立場で討論いたします。
江別市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定でありますが、番号法に基づく社会保障・税番号制度の運用が開始されることになり、自治体が保有することとなる個人番号を含む特定個人情報については、個人識別性が極めて高いことから、厳格な保護措置を講ずることが求められ、番号法の趣旨を踏まえ、特定個人情報を適正に取り扱う必要があるため、改正を行うものであります。
第1条の江別市個人情報保護条例の一部改正については、個人番号とその保護などに関する規定の整備を行うもので、第2条第4号は特定個人情報の定義、第8条の2は特定個人情報の利用の制限を厳格化すること、第12条の3は個人番号利用事務等を委託する場合の保護措置について、番号法の規制を直接適用させるための規定を追加するものです。第13条から第16条までは特定個人情報の開示請求者や手続などを、第22条は特定個人情報の訂正、利用の停止などの請求、第40条は開示請求における他の法令等との調整に関する規定をそれぞれ加え、字句等の整備を行うものです。
第2条の江別市個人情報保護条例の一部改正については、行政機関等の間で特定個人情報をやりとりする情報提供ネットワ-クシステムにおける情報照会者、情報提供者、提供された特定個人情報などの記録の定義、利用制限、訂正等の請求などに関する規定を追加するものであります。
附則として、施行日を平成27年10月5日、番号法の各規定の施行日に合わせ、特定個人情報の利用の制限などに関する規定については平成28年1月1日、第2条の改正規定については、番号法附則第1条第5号に掲げる規定の施行日とするものです。
江別市個人情報保護条例の一部を改正して番号法に基づく個人番号等の取り扱いを行うに当たり、市民の特定個人情報、個人の権利利益を厳格に保護するため、条例を遵守し適正な運用にお取り組みいただくことを強く要望し、議案第59号 江別市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について、賛成の立場での討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって討論を終結いたします。
これより議案第59号を起立により採決いたします。
議案第59号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
起立多数であります。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第63号 江別市税条例の一部を改正する条例の制定についてに対する討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第63号を採決いたします。
議案第63号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
◎ 議案第60号ないし議案第62号、議案第64号、議案第65号及び請願第3号
議長(三角芳明君)
日程第16ないし第21 議案第60号 江別市印鑑登録及び証明に関する条例の一部を改正する条例の制定について、議案第61号 江別市手数料条例の一部を改正する条例の制定について、議案第62号江別市住民基本台帳カードの利用に関する条例を廃止する条例の制定について、議案第64号 江別市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について、議案第65号 江別市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について及び請願第3号 国民健康保険制度の改善を求めることについて、以上6件を一括議題といたします。
生活福祉常任委員長の報告を求めます。
生活福祉常任委員長(尾田善靖君)
ただいま上程されました議案5件及び請願1件につきまして、審査の経過と結果を御報告申し上げます。
委員会の開催日は、お手元に配付の付議事件審査結果報告に記載のとおりであります。
初めに、議案第60号 江別市印鑑登録及び証明に関する条例の一部を改正する条例の制定について、議案第61号 江別市手数料条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第62号 江別市住民基本台帳カードの利用に関する条例を廃止する条例の制定について申し上げます。
これら3件の議案は、番号法等の施行により、平成27年10月から個人番号の通知カードの交付が、平成28年1月から個人番号カードの交付が始まり、住民基本台帳カードの新規交付が平成27年12月をもって終了することから、所要の改正等を行うものであります。
議案第60号は、住民基本台帳カードを印鑑登録証とみなす規定を個人番号カードを印鑑登録証とみなす規定に改め、個人番号カードにおいても印鑑登録証明書の交付サービスが利用できるよう規定の整備を行うものであります。
議案第61号は、個人番号カード及び通知カードの再交付手数料を新たに規定するとともに、交付を終了する住民基本台帳カードの交付手数料等に係る規定を削除するものであり、議案第62号は、住民基本台帳カードの利用に関する条例を廃止するものであります。
主な質疑の状況について申し上げますと、江別市としての情報漏えい対策の仕組みに関する質疑に対して、答弁では、国の対策としては、第三者機関である特定個人情報保護委員会においてマイナンバーの適切な管理について監視・監督を行うほか、個人情報は一元管理せず、行政機関ごとに分散して管理するなどの措置を講じることとなる。
江別市としても、セキュリティー対策ソフトの導入やファイアウオールの整備、個人番号等を取り扱う職員の対応について詳細な検討を行っており、住民基本台帳カードから個人番号カードへと制度が変わる中、発行責任者として対応について遺漏のないよう準備し、セキュリティー対策に万全を期したいと述べられております。
次に、討論の状況について申し上げますと、初めに、反対の立場の委員からは、番号法の施行に伴い、10月からの個人番号通知カードの発送、来年1月からの運用開始が目前に迫り、自治体にとっては、従来業務をこなしながら市民からの問い合わせや新たな業務への準備ができるのかという課題があるほか、市民の住所変更時にはカードに関する業務がふえ、転入時期などは今まで以上の混雑や窓口負担の増加が予想される。根本的な問題である情報漏えいや監視社会への国民の不安が高まっており、実務面でも準備が大きくおくれていると言われる中、スケジュールありきで進めるのではなく、制度を根本から見直す必要があると考えることから、反対すると述べられております。
一方、賛成の立場の委員からは、これらの改正は、市民生活の利便上からも非常に重要であり、住民基本台帳カードから個人番号カードへの移行期間内については、コンビニで印鑑登録証明書の交付を受ける際、いずれのカードでも対応できるようシステムの整備がなされ、利用者に混乱が生じないよう経過措置が講じられている。情報漏えいやカードの偽造に対するセキュリティーとして、国により、制度面やシステム面から個人情報を保護する措置がとられているほか、市としても、セキュリティーソフトの導入や管理する職員の対応について詳細に検討していくとのことから、賛成すると述べられております。
以上の討論の後、採決を行いました結果、議案第60号ないし議案第62号については、多数により、原案のとおり可決すべきものと決しております。
次に、議案第64号 江別市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第65号 江別市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について申し上げます。
これら2件の議案は、平成27年3月31日に、地方税法等の一部を改正する法律が公布されるとともに、総務省から、税の減免申請期限の取り扱いについて各市町村の実情に応じて定める旨の通知が発せられたことから、納税者の利便性の向上を図るため、議案第64号は、国民健康保険税の減免の申請期限について、議案第65号は、介護保険料の減免の申請期限について、普通徴収の方法による場合は納期限の日まで、また、特別徴収の方法による場合は支払いを受ける日まで延長するほか、番号法の施行に伴い、申請書の記載事項に個人番号を加えるなど所要の改正を行うものであります。
以上の説明を受け、結審いたしましたところ、討論はなく、議案第64号及び議案第65号については、全員一致により、原案のとおり可決すべきものと決しております。
次に、請願第3号 国民健康保険制度の改善を求めることについて申し上げます。
委員会では、請願者からの陳述を受けた後、担当部局から、資格証明書と短期証の交付状況、国保加入世帯の所得状況の推移、低所得者に対する負担軽減の状況、国が行う平成27年度からの財政支援方針、及び財政支援を活用し保険税の引き下げを実施している道内他市の状況についての説明を受け、審査を進めてまいりました。
主な質疑の状況について申し上げますと、国の財政支援を活用して国保税の引き下げを行うことについての質疑では、江別市では、平成27年度からの国の財政支援の全額を7割、5割、2割の法定軽減に充当している。医療費の伸び等により、保険税を引き上げないよう基金を繰り入れている状況であることから、引き下げは難しいものと考えると答弁されております。
また、資格証明書を発行するに当たり、未納者の個別の状況には配慮されているのかという質疑に対し、答弁では、窓口交付、短期証交付による対応を経ても連絡のとれない未納者については、資格審査委員会において過去の受診歴や収入、家族の状況などを確認し、18歳未満の子供や持病がある方への配慮をした上で、接触の機会を持つために資格証明書の発行を行っている。また、資格証明書の交付者であっても、重篤な症状等で急遽病院への受診を要する際には、短期証を発行するなど、速やかに対応していると述べられております。
次に、討論の状況について申し上げますと、初めに、不採択とすべきとの立場の委員からは、高齢化に伴う医療費の増大に対応しなければならない中、国保税の引き下げについては中長期での検討が必要である。また、短期証や資格証明書の発行については、対象者への接触機会を図るために2年から3年をかけて丁寧に対応されており、請願にあるように制裁措置として強行されていることには当たらないと考えることから、不採択とすべきと述べられております。
同じく、不採択とすべきとの立場の別の委員からは、江別市は保険税の収納率が高く、保険給付費が増加傾向にある中、税を上げずに努力していること、及び一般会計からの繰り入れが近隣市より少なく済んでいることを評価する。国民健康保険財政の基盤は依然として脆弱であり、また、2018年度から国保の運営が都道府県へ移行されるが、制度運営が不透明で財政支援の道筋が見えないため、国保税の引き下げには同意しかねることから、不採択とすべきと述べられております。
一方、採択すべきとの立場の委員からは、資格証明書・短期証交付世帯は、所得階層別に見ると、所得なしから100万円以下の世帯が70%近くを占めており、生活困窮世帯に対する資格証明書の交付はペナルティーそのものであることから早急に中止すべきである。新たな国の財政支援により保険税の引き下げを実施している市に学び、財政支援の有効活用と同時に、毎年度の剰余金や基金積立金、一般会計繰り入れによる財源確保等で、江別市の実態に即した独自の対応を検討すべきであると考えることから、採択すべきと述べられております。
以上の討論の後、採決を行いました結果、請願第3号は、多数により不採択とすべきものと決しております。
委員会の審査経過と結果につきましては、以上のとおりでありますので、よろしく御決定くださいますようお願い申し上げます。
議長(三角芳明君)
これより生活福祉常任委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑なしと認めます。
以上で生活福祉常任委員長報告を終結いたします。
これより議案第60号 江別市印鑑登録及び証明に関する条例の一部を改正する条例の制定について、議案第61号 江別市手数料条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第62号 江別市住民基本台帳カードの利用に関する条例を廃止する条例の制定について、以上3件に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
齋藤 一君
議案第60号 江別市印鑑登録及び証明に関する条例の一部を改正する条例の制定について、議案第61号 江別市手数料条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第62号 江別市住民基本台帳カードの利用に関する条例を廃止する条例の制定について、一括して反対の立場から討論を行います。
これら3件の議案は、番号法等の施行によって、関連する改正等を行うものであり、議案第60号は、住民基本台帳カードと同様に個人番号カードにおいても印鑑登録証明書の交付サービスを利用できるように、議案第61号は、個人番号カード及び通知カードの再交付手数料を定め、議案第62号は、住民基本台帳カードの交付終了により、利用に関する条例の廃止となっています。
これらの議案の前提となる番号法・番号制度は、国民全員に番号を付番し、さまざまな機関に登録されている個人情報をこの個人番号によって名寄せ、参照することを可能とすることで、行政などがそれらの個人情報を活用しようとする制度です。
しかし、国民全員に個人番号を付番し、個人情報が容易に照会できるようになれば、個人情報の流出や成り済ましなどの犯罪が発生する可能性が高まります。また、税、社会保障の分野では、徴税強化や社会保障給付の削減の手段にされかねないなどの問題も指摘されています。
今年10月から、番号通知カードの発送が開始されますが、自治体によっては、従来業務を行いながらカードに関する市民の問い合わせや番号法施行に伴う新たな業務を行うことになります。当市においても、限られた人員の中で実施することが可能なのか、また、それらに対しての対応や準備ができるかなどの課題もあります。
DV等で住所を知られてはいけない方々など、住民票の住所に住んでいない場合は、9月25日までに住所登録をしなければならず、10月5日から始まる発送に対して時間的な余裕がなく、情報漏れなどの危険が高まるとの指摘もあります。
また、送られてきた通知カードの管理等、国民にとって新たな負担になりかねません。
個人番号カードの初回交付手数料は無料だと政府は宣伝しておりますが、その費用は税金で賄われ、再交付には番号通知カードが500円、個人番号カードが800円の費用負担が必要です。かつて、当市でも住基カードの発行率を上げるため、発行手数料の無料化を行っておりますが、今回も同様に、国から個人番号カードの発行率を上げるよう求められることが予想されます。
また、各種証明書のコンビニ交付を実施する際にはシステム構築経費等、自治体にとって新たな負担がふえることが想定されます。
国民・市民の不安が高まっている中、制度そのものを根本的に見直す必要があると考えます。
以上申し上げ、議案第60号、議案第61号及び議案第62号について、反対の立場からの討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
本間憲一君
議案第60号 江別市印鑑登録及び証明に関する条例の一部を改正する条例の制定について、議案第61号 江別市手数料条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第62号 江別市住民基本台帳カードの利用に関する条例を廃止する条例の制定について、いずれも賛成の立場で討論に参加いたします。
このたびの条例改正は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の施行により、平成27年10月から個人番号の通知カードの交付がなされ、平成28年1月からは個人番号カードの交付が始まり、住民基本台帳カードの新規交付が平成27年12月をもって終了することから、これらに伴う所要の改正等を行おうとするものです。
今回の改正は、議案第60号については、住民基本台帳カードを印鑑登録証とみなす規定を個人番号カードを印鑑登録証とみなす規定に改めるものであり、個人番号カードにおいても印鑑登録証明書の交付サービスを利用できるよう、その有効期間やその返還に関する規定などの整備を行うものであります。
議案第61号については、個人番号カード及び通知カードの再交付手数料を新たに規定し、交付を終了する住民基本台帳カードの交付手数料等の規定を削除するほか、手数料を当分の間徴収しないこととする規定を削除するものであります。
さらに、議案第62号については、住民基本台帳法の一部改正により、住民基本台帳カードに関する規定が削除されることから、同条例を廃止するものであります。
これらにつきましては、市民生活の利便上からも非常に重要な制度であり、利用者である市民の不安を払拭することが求められます。そこで、移行期間内については手続上の経過措置が講じられるとして、例えば、コンビニで印鑑登録証明書の交付を受ける際については、いずれのカードで申請しても対応できるようシステムの整備がなされ、利用者に混乱が生じないよう講じられているとのことです。
また、住所移動による訂正についても、個人番号カードであればICチップ内の住所の情報や裏面のサインパネルのほうに変更後の住所を記載するとのことです。
さらに、情報漏えいやカードの偽造についても、安心・安全のためのセキュリティーの仕組みについて、国が徹底して保護対策を行い、制度面やシステム面から個人情報を保護する措置がとられているほか、市としても、セキュリティーソフトの導入、ファイアウオールの整備や管理する人の対応について詳細に検討していくとのことであり、十分なセキュリティー対策が講じられると考えるところであります。
以上のことから、議案第60号、議案第61号及び議案第62号について、いずれも賛成の立場での討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって討論を終結いたします。
これより議案第60号ないし議案第62号を起立により一括採決いたします。
議案第60号ないし議案第62号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
起立多数であります。
よって、原案のとおり決しました。
次に、議案第64号 江別市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について及び議案第65号 江別市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について、以上2件に対する一括討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第64号及び議案第65号を一括採決いたします。
議案第64号及び議案第65号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
次に、請願第3号 国民健康保険制度の改善を求めることについてに対する討論に入ります。
討論ありませんか。
高橋典子君
請願第3号 国民健康保険制度の改善を求めることについて、採択すべきとの立場で討論いたします。
本請願は、当市の国民健康保険制度について、国保税を引き下げることと、生活困窮者に対し資格証明書の発行を中止するよう求めるものであります。
国保税の引き下げについては、昨年及び一昨年と、当市議会に請願が提出され、特に昨年は1万1,500筆を超える署名とともに提出されたものでもあります。
請願において訴えている高過ぎて払いたくても払えないという状況は、国民健康保険加入者にとって国民健康保険税は所得に占める割合が非常に高いことから、率直な声と受けとめることができます。これまでも同趣旨の請願審査においても確認されてきたところですが、さらに全国的にも国民の生活状況が困難を極めていることが報道等でも取り上げられてきています。この間、わずかながら年金支給額の引き上げがあったものの、消費税の増税やアベノミクスのもとでの日用品にかかわる物価の上昇など、暮らし向きはさらに厳しくなっているというのが実感です。このような状況は、国民健康保険加入者にはより厳しくあらわれていると考えられます。
こくほえべつ平成26年度版では、平成25年度所得階層別世帯の構成割合は、所得なしから100万円以下は54%を占めています。
また、請願審査において示された国民健康保険加入世帯の所得状況の推移に関する資料によると、平成26年度では25年度に比べ若干の増加はあるものの、それでも1世帯当たりの平均所得は102万585円、1人当たりの平均所得では61万8,298円と非常に厳しい家計状態であることが示されています。
また、この間の国の制度改定もありますが、法定軽減世帯が国保加入世帯の60%にも達していることも国保加入者の厳しい生活状況をあらわしています。
請願者の陳述にもあったように、国民健康保険制度の特徴として、所得にかかわらず世帯人数に応じて賦課される均等割は子育て世帯などの人数の多い世帯ほど負担が重くなる点が挙げられ、応益割の法定軽減があっても、なお厳しい状況に変わりはありません。
請願においては、この間の国の財政支援等を活用して、国保税を引き下げることも求められており、委員会審査の中では函館市や旭川市など道内5市において実施されていることも示されています。当市においては、約1億2,000万円の支援金は法定軽減分としたとのことです。しかしながら、厚生労働省の発表によると、国民健康保険について、公費拡充等による財政基盤の強化として、毎年約3,400億円の財政支援の拡充等により財政基盤を強化、これに伴い被保険者の保険料負担の軽減やその伸びの抑制が可能としていることからも、先行して保険料引き下げを実施している自治体に学び、当市においても保険税軽減に活用することを検討すべきです。
請願項目のもう一つは、生活困窮者に対し資格証明書の発行を中止することです。
国民健康保険制度は、本来、国民皆保険を実現させるためのものであり、その趣旨に沿って考えるなら、特に生活困窮者に対し資格証明書を交付することは避けなければならないはずです。この件に関しても、やはりこの間、貧困の問題が社会問題として広がる中で、特に子供のいる世帯については、厚生労働省は平成20年、被保険者資格証明書の交付に際しての留意点についてとする通知を出し、子供のいる滞納世帯に対する資格証明書の交付に際しての留意点を示したことから、全国的に対応が改められ、18歳未満の子供については改善されております。
また、委員会での審査において、資格証明書の交付は納付相談の機会、接触の機会を持つためであり、滞納のペナルティーではないと説明されております。委員会への提出資料によると、資格証明書の交付世帯は平成25年以降、世帯数も全体の世帯数に対する割合も減少してきており、平成27年1月1日時点では交付世帯数142世帯、世帯数に対する割合は0.8%、滞納世帯数に占める割合では6.12%へとわずかずつではありますが減ってきています。
しかしながら、所得の状況について見ると、資格証明書の交付世帯のうち所得なしの世帯が最も多く、100万円以下までで68.9%を占めることから、資格証明書が交付されている世帯の多くが、生活面での困難を抱えている世帯であると言えます。こうした世帯にとって、資格証明書の交付は滞納に対するペナルティーとも言え、早急に中止すべきです。
納付相談においても、滞納分について短期間での納付が市側から求められるなど、現年度分も納付しながらのやりくりはほぼ限界に近い場合も見られます。納税相談の窓口においては、滞納者の健康状態や世帯状況、収入状況を丁寧に聞き取り、利用可能な制度の紹介なども含め、市民の生活を守り困難を解決する姿勢での対応が求められます。
請願にあるように、当市の国民健康保険制度が市民が安心できる制度であることは、その性格から当然求められることであり、本請願は採択すべきであることを申し上げ、討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
裏 君子君
請願第3号 国民健康保険制度の改善を求めることについて、委員長報告のとおり、不採択の立場で討論いたします。
請願書では、市民が安心できる制度となるよう国民健康保険制度の改善を求めるとしています。国としては、平成26年度から、国保の抜本的な財政基盤の強化を図り、27年度も、低所得者対策の強化のため、保険料の軽減対象となる低所得者数に応じた自治体への財政支援を拡充いたしました。
また、財政安定化基金の創設をし、財政の安定化のため、給付増や保険料収納不足となった場合に備え、一般財源からの財政補填等を行う必要がないよう、都道府県に財政安定化基金を設置し、都道府県及び市町村に対し貸し付け・交付を行うことができる体制を確保するとしています。
請願の中に、国は、29年度以降は毎年約3,400億円の財政支援の拡充等を実施し、被保険者1人当たり約1万円の財政改善効果をもたらすとのことですが、その内容は、公費約3,400億円のうち約1,700億円は自治体への低所得者数に応じた財政支援としています。残りの約1,700億円は、財政安定化基金への積み増し等に予定しているものです。
被保険者1人当たり約1万円の財政改善効果ということについては、あくまでも全体の試算であり、そのまま自治体の財政支援に反映されるものではないということです。
請願項目1の国保税を引き下げることについては、委員会資料によりますと、江別市において、平成27年4月1日現在の低所得者に対する国民健康保険税の軽減状況は、全体で1万834世帯、1万6,991人が軽減対象となり、軽減額は4億4,732万9,472円となっており、財政支援の拡充分は財源として充てています。
また、保険料の引き下げを実施している北見市との比較では、北見市の引き下げ後の保険料より、江別市のほうが低くなっています。
平成26年度国民健康保険特別会計決算の見込みでは、単年度収支が4,860万4,000円の不足となり基金積立金も減少しています。基金積立金の考え方としても、今後高齢化に伴い、ふえ続ける医療費の増大に対応するためにも、市民が安心できる制度とするためにも、厚生労働省の通知に沿った基金積立金の備えが必要と考えるものです。保険税の引き下げが可能かどうかは単年度ではなく中長期の中で検討しなければならないこともあり、国保税を引き下げることは難しいと考えます。
請願項目2については、国民健康保険法第9条第3項にあるように市町村の責務としての対応であり、請願の中に滞納に対する制裁措置として短期証や資格証明書の発行が強行されておりとありますが、対象者に対しては2年から3年かけて丁寧な対応をし、資格証明書の発行は接触機会を図るためのものであり、強行とは言いがたいものと考えます。
江別市として、今後も、医療費の適正化に向けた取り組みや、保険料の収納率向上などの事業運営の改善等を一層推進されることを申し上げ、請願第3号 国民健康保険制度の改善を求めることについて、不採択の討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
諏訪部容子君
請願第3号 国民健康保険制度の改善を求めることについては、委員長報告のとおり不採択とする立場で討論を行います。
国民健康保険制度は、独立採算を基本として運営され、保険給付にかかる費用を被保険者が納める国民健康保険税と保険給付費の50%が公費で賄われており、被用者保険以外の全ての人を対象としています。
厚生労働省が示す概要では、被保険者は非正規労働者や年金生活者等の無職者が7割を占め、かつ被用者保険に比べ平均年齢が50歳と高く、平均所得も低く、他方では、全国平均の1人当たり年額保険税は、平成25年度は9万円と高額で、構造的な問題を抱えています。
また、全国での保険者の単年度収支を見ても、約半数近くが赤字経営を強いられ、長期的に安定した経営を見込めない現状にあります。国は、財政の安定化や医療水準・保険料水準の平準化のため保険財政共同安定化事業を実施していますが、将来を見据えたものにはなっていません。
さらに、本年5月27日、国民健康保険法の一部改正案が賛成多数で可決されましたが、これは2018年度から保険者を都道府県単位に移行する仕組みなどを含む法律で、地方3団体が指摘する財政基盤の強化や構造的な問題の解決が先送りにされていることや、地方の意見が反映されていないことなどが問題とされています。
これらを踏まえて、請願者との質疑、提出資料などをもとに慎重に審査、分析を進めてきました。質疑の中で、保険税が高額であり、払いたくても払えない人には思いやりを持ってほしいなどとの陳述がされましたが、市との質疑から短期証、資格証明書交付の手順は通達や要綱に沿ったものであり、滞納相談など丁寧な手続、対応がされていることを再確認したところです。
さらに、国の財源支援を活用した保険料引き下げについては、実施後の北見市の例と比較しても所得割・均等割とも江別市が低いことが明らかにされています。また、平成24年度における管内市との比較では、江別市は1人当たりの保険給付費は管内市と同レベルにありますが、収納率は94%の高率を維持しています。このことから1人当たりの歳入は高く、保険給付費が増加傾向の中にあっても税を引き上げない努力の跡が見られ、結果として、一般会計からの1人当たり繰入金額が近隣市より少ないことは評価できます。
他方、平成26年度決算見込みでは、実質単年度収支が4,860万4,000円のマイナス見込みとのことで、基金繰り入れを余儀なくされるとのことです。
特に考えなければならないことは、江別市人口ビジョン素案の将来人口推計によると、老齢人口は毎年増加し、2030年ごろにはピークに達し、逆に生産年齢人口や年少人口が大きく減少することが示されています。毎年度の高齢者人口の増加傾向により、被保険者と保険給付費の増加が予測され、現在その渦中にあると言えます。
以上のことから、国民健康保険財政の基盤は依然として脆弱であること、保険者を都道府県に移行させることのみ先行し、構造的な問題解決が先送りされていることは明らかで、国がしっかりと財政支援の道筋をつけることが喫緊の課題です。
よって、医療費抑制につながる予防に一層の力点を置き、さらに、引き続き条例及び要綱に沿った収納率の維持・向上に努力するよう期待し、請願第3号について不採択の討論といたします。
議長(三角芳明君)
ほかに討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
これをもって討論を終結いたします。
これより請願第3号を起立により採決いたします。
請願第3号は、委員長報告のとおり、不採択とすることに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
起立多数であります。
よって、不採択とすることに決しました。
◎ 議案第66号
議長(三角芳明君)
日程第22 議案第66号 江別市営住宅条例の一部を改正する条例の制定についてを議題といたします。
経済建設常任委員長の報告を求めます。
経済建設常任委員長(野村尚志君)
ただいま上程されました議案第66号 江別市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について、審査の経過と結果を御報告申し上げます。
委員会の開催日は、お手元に配付の付議事件審査結果報告に記載のとおりであります。
本件の趣旨は、新栄団地建替事業において現在行っている新栄会館の建てかえに伴い、各部屋の名称、面積及び使用料を改めるに当たり、江別市営住宅条例の一部を改正しようとするものであります。
主な質疑の概要を申し上げますと、会館の間取りと使用料設定の考え方についての質疑があり、答弁では、間取りについては、自治会と話し合いながら計画しており、これまでの利用実態として、1室で使うよりも2室、3室、もしくは全体を合わせた形での使用が多かったことから、面積の広い部屋を中心に設計したものである。使用料については、社会教育団体や社会福祉団体は5割減免とし、新栄団地の自治会での使用や、サークル活動をする場合は10割減免としている。また、新栄団地の新規募集において子育て世帯の優先枠を設定した経緯を踏まえ、市長が特別な理由があると認めた場合という枠で、子育て支援に係るサークル活動などについても10割減免を考えていると答弁されております。
そのほか、使用料の算出根拠、会館の使用開始時期などについて質疑が交わされております。
以上の質疑を経て結審いたしましたところ、討論はなく、議案第66号については、全員一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決しております。
当委員会に付託されました議案第66号の審査の経過と結果については、以上のとおりであります。
よろしく御決定賜りますようお願い申し上げます。
議長(三角芳明君)
これより経済建設常任委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑なしと認めます。
以上で経済建設常任委員長報告を終結いたします。
これより議案第66号 江別市営住宅条例の一部を改正する条例の制定についてに対する討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第66号を採決いたします。
議案第66号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
◎ 議案第69号
議長(三角芳明君)
日程第23 議案第69号 平成27年度江別市一般会計補正予算(第2号)を議題といたします。
お諮りいたします。
本件に関する総務文教常任委員長報告及び生活福祉常任委員長報告は、会議規則第37条第3項の規定により、省略することにいたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
経済建設常任委員長の報告を求めます。
経済建設常任委員長(野村尚志君)
ただいま上程されました議案第69号 平成27年度江別市一般会計補正予算(第2号)について、審査の経過と結果を御報告申し上げます。
委員会の開催日は、お手元に配付の付議事件審査結果報告に記載のとおりであります。
今回、審査を行いました当委員会所管分の補正予算は、平成27年度一般会計のうち、経済部所管の7款商工費、1項商工費の観光拠点施設運営事業及び歴史的れんが建造物保存活用事業であります。
まず、観光拠点施設運営事業では、旧ヒダ工場の保存・活用事業の実施に伴い、江別グレシャムアンテナショップ内に、情報発信の拠点となる観光案内所を新たに設置するために必要な施設整備費及び管理運営経費として983万2,000円を、歴史的れんが建造物保存活用事業については、旧ヒダ工場の保存・活用事業に伴う改修工事において、土中かられんが等の埋設物が発見されたことから、その処理費用として2,950万円を追加するものであります。
主な質疑の状況について申し上げますと、まず、観光拠点施設運営事業では、新たな事業である本事業を、当初予算ではなく補正予算で措置するに至った経緯についての質疑に対し、答弁では、市ではこれまで旧ヒダ工場内に観光案内所を設置する計画はなかったが、旧ヒダ工場の活用に当たっては、市民の方が利用するほか、市外からたくさんの誘客も図りたいという計画で進めており、江別市の魅力を多くの方に知ってもらえるよう、従来のアンテナショップの機能に加え、情報発信拠点としての機能を備えた形で、アンテナショップのリニューアルにあわせて提案したものであると述べられております。
また、市の観光政策における観光案内所の位置づけに関する質疑では、市外の方に情報が届いていない、また、江別市民が江別の魅力を知らないなど、PRが足りない部分があることを現状として踏まえ、集客が望める場所から江別市を知っていただく最もふさわしい場所と位置づけていきたいと答弁されております。
そのほか、委託先選定に係る市のスタンス、観光案内人の選定基準、インターネット閲覧用パソコンの設置、備品の再利用、管理形態とセキュリティー体制、江別の顔づくり事業との連携などについて質疑が交わされております。
次に、歴史的れんが建造物保存活用事業では、地下埋設物の存在を認知していなかった市の責任について質疑があり、答弁では、平成12年に土地と建物を取得した際は、ヒダ工場は廃業していたため破産管財人と手続をしたが、地下埋設物の話はなく、平成13年の江別グレシャムアンテナショップ開設のための基礎工事を行った際も地下埋設物は出ていない。さらに、平成17年には、地上物の撤去に関する住民訴訟が提起されたが、その際は建物全体を目視して確認しており、地下埋設物まではわからなかった。今回の耐震補強の工事により、想定していない埋設物が発見されたものであり、事前に埋設物の存在を把握することは難しいと述べられております。
そのほか、埋設物処理作業の追加による工期の延長の有無、市が処理を負担する経緯などについて質疑が交わされております。
以上の質疑を経て結審を行いましたところ、討論はなく、採決を行いました結果、議案第69号については、全員一致により、原案のとおり可決すべきものと決しております。
当委員会に付託されました議案第69号の審査の経過と結果については、以上のとおりであります。
よろしく御決定賜りますようお願い申し上げます。
議長(三角芳明君)
これより経済建設常任委員長報告に対する質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑なしと認めます。
以上で経済建設常任委員長報告を終結いたします。
これより議案第69号 平成27年度江別市一般会計補正予算(第2号)に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第69号を採決いたします。
議案第69号は、委員長報告のとおり、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
◎ 議案第70号
議長(三角芳明君)
日程第24 議案第70号 平成27年度江別市介護保険特別会計補正予算(第1号)を議題といたします。
これより議案第70号 平成27年度江別市介護保険特別会計補正予算(第1号)に対する討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
討論なしと認めます。
引き続き、議案第70号を採決いたします。
議案第70号は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
◎ 意見書案第8号及び意見書案第9号
議長(三角芳明君)
日程第25及び第26意見書案第8号 ICT利活用による地域活性化とふるさとテレワークの環境整備を求める意見書及び意見書案第9号 高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定に関する意見書、以上2件を一括議題といたします。
提出者は、高間議員、内山議員、高橋議員、本間議員、宮川議員であります。
お諮りいたします。
上程中の意見書案第8号及び意見書案第9号については、あらかじめ議会運営委員会と諮り、提案理由説明、質疑、委員会付託、討論を省略することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
引き続き、意見書案第8号及び意見書案第9号を一括採決いたします。
意見書案第8号及び意見書案第9号は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、原案のとおり決しました。
◎ 報告第28号
議長(三角芳明君)
日程第27 報告第28号 平成26年度江別市一般会計の継続費精算報告についてを議題といたします。
本件に対する報告を求めます。
総務部長(山田宗親君)
ただいま上程になりました報告第28号 平成26年度江別市一般会計の継続費精算報告について、御報告申し上げます。
本件は、校舎屋体耐震化事業(小学校)第二小学校耐震改築につきまして、継続費設定事業の完了に伴い、地方自治法施行令第145条第2項の規定に基づき御報告を申し上げるものであります。
本事業は、平成25年度当初予算におきまして、平成26年度までの2カ年継続事業として御承認をいただき、平成26年第1回定例会で総額及び年割額の補正を行った江別第二小学校の耐震改築に関するものであります。
事業内容といたしましては、校舎改築建築工事を初め、電気設備、暖房排水衛生設備及び給水設備の各工事を2カ年かけて実施したものであります。
また、主要財源といたしましては、国庫支出金が3億936万9,000円、地方債が3億410万円、一般財源が259万7,500円となっており、合計では6億1,606万6,500円の実績となっているものであります。
以上、報告第28号につきまして御報告申し上げましたので、よろしくお願い申し上げます。
議長(三角芳明君)
これより本件に対する質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑なしと認めます。
以上をもって、報告第28号を終結いたします。
◎ 報告第29号
議長(三角芳明君)
日程第28 報告第29号 健全化判断比率の報告についてを議題といたします。
本件に対する報告を求めます。
総務部長(山田宗親君)
ただいま上程になりました報告第29号 健全化判断比率の報告について、御報告申し上げます。
本件は、地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項の規定に基づき、監査委員の審査に付し、御報告申し上げるものであります。
健全化判断比率は、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の四つの指標から成り、そのうち一つでも基準以上になりますと早期健全化団体となるものであり、財政の健全化に向けて早期に是正を図ることで、地方財政の破綻を未然に防ぐことを目的としております。
平成26年度決算に基づく江別市の数値でありますが、実質赤字比率及び連結実質赤字比率は、前年度に引き続き、ともに黒字決算となりましたことから、比率としては、なしという扱いとなるものであります。
次に、実質公債費比率は11.1%となり、昨年度に比べて0.6ポイント数値が減少いたしましたが、これは地方債の元利償還金の減少などが主な要因であります。
次に、将来負担比率は34.6%となり、昨年度に比べて0.8ポイント数値が増加いたしましたが、これは地方公営企業会計制度の見直しに伴い、企業会計職員の退職手当引当金を一般会計で計上することになったことなどが主な要因であります。
いずれの指標も資料括弧書きの早期健全化基準を下回っているものであります。
以上、報告第29号につきまして御報告申し上げましたので、よろしくお願い申し上げます。
議長(三角芳明君)
これより本件に対する質疑に入ります。
質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
質疑なしと認めます。
以上をもって、報告第29号を終結いたします。
◎ 各委員会所管事務調査について
議長(三角芳明君)
日程第29 各委員会所管事務調査についてを議題といたします。
お諮りいたします。
閉会中における各委員会の所管事務調査について、議会運営委員長より次期議会の会期等運営についてを、総務文教常任委員長より行財政運営について、教育行政について、以上2件を、生活福祉常任委員長より生活環境行政について、保健・福祉行政について、消防行政について、病院事業について、以上4件を、経済建設常任委員長より農業行政について、商工観光行政について、建設行政について、上・下水道事業について、以上4件を、それぞれ閉会中調査したいので承認されたい旨の申し出がありました。これを承認することに御異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
御異議なしと認めます。
よって、そのように決しました。
◎ 閉会宣告
議長(三角芳明君)
今期定例会に付議されました事件は全て議了いたしました。
平成27年第3回江別市議会定例会はこれをもって閉会いたします。
午後 3時52分 閉会